JPH10186414A - 反射型ゲストホスト液晶表示装置 - Google Patents

反射型ゲストホスト液晶表示装置

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JPH10186414A
JPH10186414A JP8355282A JP35528296A JPH10186414A JP H10186414 A JPH10186414 A JP H10186414A JP 8355282 A JP8355282 A JP 8355282A JP 35528296 A JP35528296 A JP 35528296A JP H10186414 A JPH10186414 A JP H10186414A
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JP
Japan
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layer
liquid crystal
quarter
color filter
wave plate
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Pending
Application number
JP8355282A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kataoka
秀雄 片岡
Masaki Munakata
昌樹 宗像
Tetsuo Urabe
哲夫 占部
Nobuyuki Shigeno
信行 重野
Takayuki Fujioka
隆之 藤岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光反射層及び四分の一波長板層を内蔵したカ
ラー反射型ゲストホスト液晶表示装置の構造を改善して
表示品位を高めるとともに製造工程を容易化する。 【解決手段】 カラー反射型ゲストホスト液晶表示装置
は所定の間隙を介して互いに接合した一対の基板1,2
と二色性色素5を含有し且つ該間隙に保持されたゲスト
ホスト液晶3とを備えている。一方の基板1には対向電
極が形成されている。他方の基板2には薄膜トランジス
タ8と、凹凸を有する光反射層9とこれらの上方に成膜
され且つコンタクトホールを設けた四分の一波長板層1
0と、四分の一波長板層10の上にパタニング形成され
且つコンタクトホールを介して薄膜トランジスタ8に接
続する画素電極11とが形成されている。更に、個々の
画素電極11に整合して平面分割的にパタニングされた
カラーフィルタ層14が形成されており、各画素電極1
1に対して異なる波長の入射光を割り当ててカラー表示
を可能にする。カラーフィルタ層14は四分の一波長板
層10と光反射層9との間に介在して後者の凹凸を埋め
て平坦化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型ゲストホスト
液晶表示装置に関する。詳しくは、四分の一波長板層と
光反射層とを装置内に内蔵して入射光の利用効率を改善
する技術に関する。より詳しくは、更にカラーフィルタ
層を内蔵させた反射型ゲストホスト液晶表示装置の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】四分の一波長板層と光反射層とを内蔵し
た反射型ゲストホスト液晶表示装置は例えば特開平6−
222351号公報に開示されており、図7にその断面
構造を示す。この反射型ゲストホスト液晶表示装置10
1は、上下一対の基板102及び103、ゲストホスト
液晶104、二色性色素105、上下一対の透明電極1
06及び110、上下一対の配向層107及び111、
光反射層108、四分の一波長板層109を含んで構成
されている。一対の基板102及び103は、例えばガ
ラス、石英、プラスチックなどの絶縁性を有する材料で
構成されている。また、少くとも上側の基板102は透
明である。一対の基板102及び103の間隙には二色
性色素105を含むゲストホスト液晶104が保持され
ている。ゲストホスト液晶104はネマティック液晶分
子104aを含んでおり、二色性色素105はその分子
の長軸にほぼ平行な遷移双極子モーメントを有する、所
謂p型色素である。上側の基板102の内表面102a
には図示しないがスイッチング素子が集積形成されてい
る。また、透明電極106は画素電極としてマトリクス
状にパタニングされており、対応するスイッチング素子
により駆動される。更に、上側の基板102の内表面は
ポリイミド樹脂などからなる配向層107で被覆されて
いる。この配向層107の表面は例えばラビング処理が
施されておりネマティック液晶分子104aを水平配向
している。
【0003】一方、下側の基板103の内表面103a
にはアルミニウムなどからなる光反射層108と、高分
子液晶などからなる四分の一波長板層109とがこの順
に形成されている。更に、四分の一波長板層109の上
には透明電極110と配向層111とがこの順に形成さ
れている。
【0004】続いて、この反射型ゲストホスト液晶表示
装置101を用いて白黒表示を行なう場合の動作につい
て簡潔に説明する。電圧無印加状態では、ネマティック
液晶分子104aは水平に配向しており、二色性色素1
05も同様に配向する。上側の基板102側から入射し
た光がゲストホスト液晶104に進むと、入射光のうち
二色性色素105の分子の長軸方向に対して平行な振動
面を持つ成分が二色性色素105によって吸収される。
また、二色性色素105の分子の長軸方向に対して垂直
な振動面を持つ成分はゲストホスト液晶104を通過
し、下側の基板103の表面103aに形成された四分
の一波長板層109で円偏光とされて、光反射層108
で反射する。この時、反射光の偏光が逆回りとなり、再
び四分の一波長板層109を通過し、二色性色素105
の分子の長軸方向に対して平行な振動面を持つ成分とな
る。この成分は二色性色素105によって吸収されるの
でほぼ完全な黒色表示となる。一方、電圧印加時にはネ
マティック液晶分子104aは電界方向に沿って垂直に
配向し、二色性色素105も同様に配向する。上側の基
板102側から入射した光は二色性色素105によって
吸収されずにゲストホスト液晶104を通過し、更に四
分の一波長板層109で影響を受けることなく光反射層
108で反射する。反射光は再び四分の一波長板層10
9を通過し、ゲストホスト液晶104で吸収されずに出
射する。従って白色表示となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】反射型ゲストホスト液
晶表示装置では、明るい表示を得る為光反射層108と
してアルミニウム金属膜などを用いることが一般的であ
る。しかしながら、平坦なアルミニウム金属膜では鏡面
反射を起こすため視角が極端に制限され、しかも表示は
ペーパーホワイトではなくメタリックなものとなってし
まうという課題がある。
【0006】また、反射型ゲストホスト液晶表示装置で
カラー表示を行なう場合には、各画素に対応して赤青緑
の3原色成分に平面分割されたマイクロカラーフィルタ
を形成する必要がある。特にアクティブマトリクス構造
の場合、液晶表示装置は画素電極やスイッチング用の薄
膜トランジスタが集積形成された駆動基板と、対向電極
が形成された対向基板とを互いに接合し、両者の間隙に
液晶層を保持した構成となっている。従来のカラー液晶
表示装置では、マイクロカラーフィルタが対向基板側に
形成されていた。しかしながら、係る構造では、駆動基
板と対向基板を互いに貼り合わせる場合、両者の重ね合
わせ精度にある程度のマージンを設ける必要があり、そ
の分画素の開口率が犠牲になってしまう。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上述した従来の技術の課題
を解決する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明に係
る反射型ゲストホスト液晶表示装置は基本的な構成とし
て、所定の間隙を介して互いに接合した一対の基板と二
色性色素を含有し該間隙に保持されたゲストホスト液晶
とを備えている。一方の基板には対向電極が形成されて
いる。他方の基板にはスイッチング素子と、凹凸を有す
る光反射層と、これらの上方に成膜され且つコンタクト
ホールを設けた四分の一波長板層と、該四分の一波長板
層の上にパタニングされ且つ該コンタクトホールを介し
て該スイッチング素子に接続する画素電極とが形成され
ている。特徴事項として、前記他方の基板には個々の画
素電極に整合して平面分割的にパタニングされたカラー
フィルタ層が形成されており、各画素電極に対して異な
る波長の入射光を割り当ててカラー表示を可能にすると
ともに、前記カラーフィルタ層は該四分の一波長板層と
該光反射層との間に介在して後者の凹凸を埋めて平坦化
する。好ましくは、前記他方の基板には、下から順に光
反射層、カラーフィルタ層、四分の一波長板層及び画素
電極が積層されており、カラーフィルタ層及び四分の一
波長板層の総厚は全画素電極に渡って一定に保たれてい
るとともに、各画素電極別にカラーフィルタ層と四分の
一波長板層の厚みの比を変えることにより四分の一波長
板層の厚みを画素電極別に調整している。また好ましく
は、前記四分の一波長板層はカラーフィルタ層の上で一
軸配向した高分子液晶膜からなる。
【0008】本発明によれば、四分の一波長板層ととも
に内蔵された光反射層は凹凸を有しており鏡面ではなく
光散乱面を備えている。従って、観察者側から入射した
光は凹凸を有する光反射層により拡散出射される。この
為、出射光の角度分布が広がり視角が改善できるととも
に、メタリックではなくペーパーホワイトの外観を呈す
る表示が得られる。また、本発明によれば、カラーフィ
ルタ層を対向電極が形成された入射側の基板ではなく、
画素電極やスイッチング素子が集積形成された反射側の
基板に設けている。カラーフィルタ層と画素電極が同一
基板上に形成されている為、両者を高精度で互いにアラ
イメントすることが可能である。従って、従来の様に入
射側の基板と反射側の基板を接合する時重ね合わせ精度
に余分なマージンを含ませる必要がなくなり、その分画
素の開口率を改善できる。更に、このカラーフィルタ層
は四分の一波長板層と光反射層との間に介在して後者の
凹凸を埋めて平坦化している。これにより、四分の一波
長板層を平坦化された光反射層の上に精度よく形成する
ことができる。例えば、カラーフィルタ層の上で高分子
液晶膜を一軸配向させることにより所望の四分の一波長
板層を得ることが可能である。なお、四分の一波長板層
は所定の光学異方軸を有し所謂屈折率異方性を備えてい
る。四分の一波長板層は、特定の波長(λ)と屈折率異
方性の度合いを表わすΔnとの間にΔn・d=λ/4の
関係が成立しなければならない。ここでdは四分の一波
長板層の厚みを表わしている。そこで本発明では、各画
素を透過する波長成分に合わせてリターデーションΔn
・dがλ/4となる様に、四分の一波長板層の厚みdを
調整している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る反
射型ゲストホスト液晶表示装置の基本的な構成を示す部
分断面図である。図示する様に、本表示装置は所定の間
隙を介して互いに接合した上下一対の基板1,2を用い
て構成されている。上側の基板1は入射側に位置しガラ
スなどの透明基材からなる。一方下側の基板2は反射側
に位置し、必ずしも透明材料を用いる必要はない。一対
の基板1,2の間隙にはゲストホスト液晶3が保持され
ている。このゲストホスト液晶3は負の誘電異方性を有
するネマティック液晶分子4を主体とし、且つ二色性色
素5を所定の割合で含有している。上側の基板1の内表
面には対向電極6と配向層7が形成されている。対向電
極6はITOなどの透明導電膜からなる。配向層7は例
えばポリイミドフィルムからなり、ゲストホスト液晶3
を垂直配向している。なお、本発明はこれに限られるも
のではなく、図7に示した様にゲストホスト液晶を水平
配向してもよい。本実施形態では電圧無印加状態でゲス
トホスト液晶3は垂直配向し、電圧印加状態では水平配
向に移行する。
【0010】下側の基板2には少くとも、薄膜トランジ
スタ8からなるスイッチング素子と凹凸を有する光反射
層9と四分の一波長板層10と画素電極11とが形成さ
れている。基本的な構成として、四分の一波長板層10
は薄膜トランジスタ8や光反射層9の上方に成膜されて
おり、且つ四分の一波長板層10には薄膜トランジスタ
8に接続する為のコンタクトホールが設けられている。
画素電極11はこの四分の一波長板層10の上にパタニ
ングされている。従って、画素電極11と対向電極6と
の間でゲストホスト液晶3に充分の電界を印加すること
が可能である。画素電極11は四分の一波長板層10に
開口したコンタクトホールを介して薄膜トランジスタ8
に電気接続している。
【0011】本実施形態では、四分の一波長板層10は
一軸配向した高分子液晶膜で構成されている。この高分
子液晶膜を一軸配向する為下地配向層13が用いられて
いる。凹凸を有する光反射層9と四分の一波長板層10
との間にカラーフィルタ層14が介在している。このカ
ラーフィルタ層14は薄膜トランジスタ8及び光反射層
9の凹凸を埋める為の平坦化層としても機能している。
上述した下地配向層13はこのカラーフィルタ層14の
上に形成される。そして、四分の一波長板層10もこの
カラーフィルタ層14の表面に成膜されている。この場
合、画素電極11は四分の一波長板層10に開口したコ
ンタクトホール及びカラーフィルタ層14に開口したコ
ンタクトホールを介して薄膜トランジスタ8に接続する
ことになる。光反射層9は個々の画素電極11に対応し
て細分化されている。個々に細分化された部分は対応す
る画素電極11と同電位に接続されている。係る構成に
より、光反射層9と画素電極11との間に介在する四分
の一波長板層10やカラーフィルタ層14に不要な電界
が加わることがない。なお、カラーフィルタ層14も個
々の画素電極11に整合して平面分割的にパタニングさ
れており、各画素電極11に対して異なる波長の入射光
を割り当ててカラー表示を可能にする。光反射層9は図
示する様に凹凸を有し散乱性の反射面を備えており、入
射光の鏡面反射を防止して画質の改善を図っている。画
素電極11の表面を被覆する様に配向層15が形成され
ており、ゲストホスト液晶3に接してその配向を制御し
ている。本例では、この配向層15は対向する配向層7
と一緒になって、ゲストホスト液晶3を垂直配向してい
る。
【0012】薄膜トランジスタ8はボトムゲート構造を
有しており、下から順にゲート電極16、ゲート絶縁膜
17、半導体薄膜18を重ねた積層構造となっている。
半導体薄膜18は例えば多結晶シリコンからなり、ゲー
ト電極16と整合するチャネル領域は上側からストッパ
19により保護されている。係る構成を有するボトムゲ
ート型の薄膜トランジスタ8は層間絶縁膜20により被
覆されている。層間絶縁膜20には一対のコンタクトホ
ールが開口しており、これらを介してソース電極21及
びドレイン電極22が薄膜トランジスタ8に電気接続し
ている。これらの電極21及び22は例えばアルミニウ
ムをパタニングしたものである。ドレイン電極22は光
反射層9と同電位になっている。光反射層9の上に位置
するカラーフィルタ層14にはコンタクトホールが開口
しており、ここにMoなどからなる接続電極12がパタ
ニング形成されている。画素電極11はこの接続電極1
2を介してドレイン電極22と電気接続している。一
方、ソース電極21には信号電圧が供給される。
【0013】図2は、図1に示した反射型ゲストホスト
液晶表示装置の基本構造を3画素分並べて表わしたもの
である。図から明らかな様に、本液晶表示装置は、入射
側に位置し対向電極6を備えた透明基板1と、反射側に
位置し画素電極11及びこれを駆動する薄膜トランジス
タ8を集積的に備えた反射基板2と、所定の間隙を介し
て互いに接合した透明基板1及び反射基板2の間に保持
され且つ二色性色素5が添加されたゲストホスト液晶3
と、反射基板2とゲストホスト液晶3の間に介在し入射
光に対して四分の一波長分の位相差を生じさせる四分の
一波長板層10とを有する。反射基板2には個々の画素
電極11に整合して平面分割的にパタニングされたカラ
ーフィルタ層14R,14G,14Bが形成されてお
り、各画素電極に対して異なる波長の入射光を割り当て
てカラー表示を可能にしている。図では、カラーフィル
タ層14Rが赤色に着色され、カラーフィルタ層14G
が緑色に着色され、カラーフィルタ層14Bが青色に着
色されている。なお、RGB系のカラーフィルタに変え
てYMC系のカラーフィルタを用いてもよい。
【0014】本実施形態では、カラーフィルタ層14
R,14G,14Bを各画素電極11に整合させて、反
射側の基板2に設けている。この結果、画素電極とカラ
ーフィルタ層を各色毎に精度よく重ね合わせることが可
能となり、画素の開口率が顕著に改善できる。これに対
して、従来の構造ではカラーフィルタが入射側の基板1
に形成されていた。この場合、両基板1,2を互いに接
合してパネルに組み立てる時、カラーフィルタを形成し
た対向側のガラス基板と薄膜トランジスタなどを集積形
成した駆動側の基板との重ね合わせ精度を考慮し、マー
ジンを持った設計をする必要があった。この為、パネル
の画素開口は画素電極より小さくせざるを得ない。
【0015】更に、本発明では四分の一波長板層10は
対応する画素電極11に割り当てられた各色の入射光に
対して正確に四分の一波長分の位相差を付与する様に、
四分の一波長板層10の厚みが画素電極11別に調整さ
れている。具体的には、反射側の基板2には、下から順
に光反射層9、カラーフィルタ層14、四分の一波長板
層10及び画素電極11が積層されており、平面分割さ
れたカラーフィルタ層14R,14G,14B及び四分
の一波長板層10の総厚は全画素電極に渡って一定に保
たれている。そして、各画素電極別にカラーフィルタ層
14R,14G,14Bと四分の一波長板層10の厚み
の比を変えることにより、四分の一波長板層10の厚み
を画素電極別に調整している。即ち、赤緑青各色に対応
した四分の一波長板層10の膜厚は異なっており、各膜
厚は対応する画素の反射光波長に合わせ、位相差がλ/
4になる様に調整している。この四分の一波長板層10
としては例えば液晶高分子を使用することができる。例
えば、屈折率異方性がΔn=0.2である液晶高分子材
料を使用した場合、赤緑青それぞれに対応した適当な液
晶高分子材料の膜厚は、λ=700nmの赤色成分に対
して875nmと計算され、λ=546nmの緑色成分
に対して685nmと計算され、λ=436nmの青色
成分に対して545nmと設定される。赤緑青のカラー
フィルタ層14R,14G,14Bは例えば顔料を分散
した感光性のフォトレジストを用いて形成することがで
きる。この場合、各カラーフィルタ層14R,14G,
14Bはそれぞれ別々に形成する。塗布方法として例え
ばスピナーを使用する場合、スピナーの回転数を調整す
ることにより、赤緑青それぞれのカラーフィルタ層の膜
厚を容易に制御することが可能である。適当に制御され
た膜厚のカラーフィルタ層14R,14G,14Bの上
に液晶高分子材料からなる四分の一波長板層10を例え
ばスピナーにより塗布する。この場合、各カラーフィル
タ層14R,14G,14Bの表面段差が自動的に平坦
化される為、図2に示す様に赤緑青各色に対応した四分
の一波長板層10の膜厚を相互に変えることができる。
【0016】図3は、反射型ゲストホスト液晶表示装置
の参考例を示す模式的な部分断面図である。理解を容易
にする為、図1に示した本発明に係る反射型ゲストホス
ト液晶表示装置と対応する部分には対応する参照番号を
付してある。この参考例では、カラーフィルタ層14が
対向基板6側に形成されている。この関係で、凹凸を有
する光反射層9と四分の一波長板層10との間に別途平
坦化層30を設ける必要がある。例えば、四分の一波長
板層10を液晶高分子などで作成する場合、その一軸配
向を確保する為に、凹凸を形成した光反射層9をあらか
じめ平坦化する必要がある。従って、平坦化層30の形
成プロセスが必要になる。この結果、画素電極11とド
レイン電極22との間のコンタクトホール形成など製造
工程が複雑化する。加えて、平坦化層30の光吸収が若
干ある為、輝度低下の原因になる。これに対し、本発明
ではカラーフィルタ層が平坦化層を兼ねる為、製造工程
が簡略化できる。対向基板1側には対向電極6や配向層
7を形成するのみで済み、何らカラーフィルタ層のパタ
ニング形成など必要がない。また、対向電極が形成され
た基板と画素電極が形成された基板との間の位置合わせ
精度を向上する必要もない。
【0017】最後に、図4〜図6の工程図を参照して、
図1に示した反射型ゲストホスト液晶表示装置の製造方
法を具体的に説明する。まず図2の工程(A)に示す様
に、絶縁性の基板2の表面に薄膜トランジスタ8を集積
形成する。具体的には、基板2の表面に高融点金属膜を
成膜した後所定の形状にパタニングしてゲート電極16
に加工する。このゲート電極16を被覆する様にCVD
などで酸化シリコンや窒化シリコンを堆積し、ゲート絶
縁膜17とする。更にその上にCVDなどで多結晶シリ
コンなどからなる半導体薄膜18を成膜する。この半導
体薄膜18を薄膜トランジスタ8の素子領域の形状に合
わせて島状にパタニングする。半導体薄膜18の上にゲ
ート電極16と整合して酸化シリコンなどからなるスト
ッパ19をパタニング形成する。このストッパ19をマ
スクしてイオンドーピングあるいはイオンインプランテ
ーションにより不純物を半導体薄膜18に注入する。こ
れにより、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ8が得
られる。薄膜トランジスタ8を被覆する様にPSGなど
を堆積し層間絶縁膜20とする。
【0018】次に工程(B)に進み光反射層9を形成す
る。この光反射層9は凹凸が形成された樹脂膜9aとそ
の表面に成膜されたアルミニウムなどの金属膜9bとか
らなる。樹脂膜9aはフォトリソグラフィにより凹凸が
パタニングされた感光性樹脂膜である。感光性樹脂膜9
aは例えばフォトレジストからなり、層間絶縁膜20の
表面に全面的に塗布される。これを所定のマスクを介し
て露光処理して例えば円柱状にパタニング形成する。次
いで、加熱してリフローを施せば凹凸形状が安定的に形
成できる。この様に形成された凹凸形状の表面に所望の
膜厚で良好な光反射率を有するアルミニウムなどの金属
膜9bを形成する。凹凸の深さ寸法を数μmに設定すれ
ば、良好な光散乱特性が得られ、光反射層9は白色を呈
する。なお、本実施例ではこの金属膜9bとソース電極
21及びドレイン電極22を同時にパタニング形成して
いる。このため、凹凸形状の樹脂膜9aを形成した後、
層間絶縁膜20に一対のコンタクトホールを開口する。
この後アルミニウムを全面的にスパッタリングなどで堆
積し、所定の形状にエッチングしてソース電極21及び
ドレイン電極22と金属膜9bを同時にパタニング加工
する。図から明らかな様に金属膜9bはドレイン電極2
2と同電位である。
【0019】工程(C)に進み、光反射層9の上にカラ
ーフィルタ層14を形成して凹凸を埋めている。具体的
には、まず赤色顔料を分散したフォトレジストを基板2
の上に塗工する。これを露光現像して光反射層9に整合
したカラーフィルタ層14Rに加工する。同様の露光現
像処理を、緑色顔料を分散したフォトレジスト及び青色
顔料を分散したフォトレジストについても行ない、それ
ぞれ緑色カラーフィルタ層14G及び青色カラーフィル
タ層14Bに加工する。この時、各カラーフィルタ層1
4にコンタクトホールを開口しておく。カラーフィルタ
層14を形成した後、その上にMoをスパッタリングな
どで成膜し、所定の形状にパタニングして接続電極12
に加工する。図から明らかな様に、この接続電極12は
カラーフィルタ層14に開口したコンタクトホールを介
してドレイン電極22に電気接続する。
【0020】工程(D)に進み、カラーフィルタ層14
の上に下地配向層13を形成した後、その上に高分子液
晶を塗工して一軸配向させることにより四分の一波長板
層10を形成する。この際、平坦化機能を有するカラー
フィルタ層14を介在させることで下地配向層13の成
膜及びラビング処理が安定に行なえる。この為、本装置
の要である四分の一波長板層10が精度よく形成でき
る。仮に、カラーフィルタ層14がない場合、光反射層
9の凹凸が直接四分の一波長板層10に影響を与え、望
む光学特性が得られない。下地配向層13は例えばポリ
イミドフィルムからなり、所定の配向方向に沿ってラビ
ング処理が施される。場合によっては、カラーフィルタ
層14の表面を直接ラビングしてもよい。ここで、高分
子液晶を所定の膜厚で下地配向層13の上に塗工する。
この高分子液晶は所定の転位点を境にして高温側のネマ
ティック相と低温側のガラス固体相との間を相転位可能
な材料である。例えば、この高分子液晶は室温でガラス
状態であり、好ましくは100℃以上に転位点を持つ主
鎖型又は側鎖型である。この高分子液晶は光学的には可
視領域に吸収のない透明物質である。この高分子液晶を
有機溶媒に溶解させた後、スピンコーティングによって
下地配向層13の表面に塗布する。この後温度処理を行
ない、基板2を一旦転位点以上に加熱した後転位点以下
の室温まで除冷し、成膜された高分子液晶を配向方向に
整列させて四分の一波長板層10を形成する。例えば1
00℃以上の転位点を有し高分子の主鎖又は側鎖に液晶
分子を導入した高分子液晶材料に対して加熱及び冷却を
行なう。成膜段階では高分子液晶に含まれる液晶分子は
ランダムな整列状態にあるのに対し、除冷後では液晶分
子は配向方向に沿って整列し、所望の一軸光学異方性が
得られる。高分子液晶を成膜した基板2をあらかじめネ
マティック相温度又はイソトロピック相温度に設定され
たオーブンに投入して加熱する。その後除冷して室温ま
で戻す。これによってコーティングされた高分子液晶が
あらかじめ配向処理しておいた下地配向層13の配向方
向に整列する。
【0021】次に図5の工程(E)に進み、成膜された
四分の一波長板層10の上に水溶性の感光膜10aを塗
工する。次に工程(F)に進み、マスク10bを介して
感光膜10aを露光する。これにより、光の照射を受け
た部分が硬化する一方、光の照射を受けなかった部分が
未硬化で残される。次に工程(G)に進み、純水などを
用いて現像処理を行ない、感光膜10aから未硬化の部
分を除去する。この様なフォトリソグラフィ工程により
感光膜10aは所望の形状にパタニングされる。即ち、
図示する様に接続電極12と整合する様に感光膜10a
に窓が開けられる。工程(H)に進み、パタニングされ
た感光膜をマスクとして四分の一波長板層10及び下地
配向層13をエッチングしコンタクトホールを開口す
る。このエッチング工程はドライエッチング方式を採用
することができる。即ち、酸素プラズマを照射してドラ
イエッチングを行ない、コンタクトホールの開口と同時
に不要となったマスクを灰化除去することができる。
【0022】図6の工程(I)に進み、四分の一波長板
層10の上にコンタクトホールを介して接続電極12と
接続する様に画素電極11を形成する。例えば、ITO
などからなる透明導電膜をスパッタリングで成膜した
後、エッチングにより所定の形状にパタニングすること
で画素電極11を形成できる。次に工程(J)に進み、
画素電極11を被覆する様に配向層15を形成する。例
えば垂直配向用のポリイミドフィルムを成膜することで
所望の配向層15が得られる。最後に工程(K)で、あ
らかじめ対向電極6及び配向層7が形成された透明基板
1を所定の間隙を介して絶縁基板2に接合する。両基板
1,2の間隙に二色性色素5を含有したゲストホスト液
晶3を注入すれば、カラー反射型ゲストホスト液晶表示
装置の完成となる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光反射層9は凹凸を備えており入射光を拡散反射する。
これにより、視角特性が改善できるとともにペーパーホ
ワイトの自然な表示外観を得ることが可能になる。ま
た、カラーフィルタ層がこの光反射層の凹凸を埋める様
に形成されている為、四分の一波長板層の作成が容易に
なる。カラーフィルタ層は画素電極や薄膜トランジスタ
が集積形成された基板に設けられているので、対向電極
が設けられた基板側との位置合わせが不要となり、その
分画素の開口率を大きく取ることが可能になる。各色の
カラーフィルタ層の膜厚を変えることで、その上に形成
される四分の一波長板層の膜厚を波長に合わせて自動的
に最適化でき、表示品位の向上が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型ゲストホスト液晶表示装置
の実施形態を示す部分断面図である。
【図2】同じく本発明に係るカラー反射型ゲストホスト
液晶表示装置の実施形態を示す断面図である。
【図3】カラー反射型ゲストホスト液晶表示装置の参考
例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る反射型ゲストホスト液晶表示装置
の製造方法を示す工程図である。
【図5】同じく製造方法を示す工程図である。
【図6】同じく製造方法を示す工程図である。
【図7】従来の反射型ゲストホスト液晶表示装置の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・基板、3・・・ゲストホスト液
晶、4・・・液晶分子、5・・・二色性色素、6・・・
対向電極、7・・・配向層、8・・・薄膜トランジス
タ、9・・・光反射層、10・・・四分の一波長板層、
11・・・画素電極、12・・・接続電極、13・・・
下地配向層、14・・・カラーフィルタ層、15・・・
配向層、16・・・ゲート電極、17・・・ゲート絶縁
膜、18・・・半導体薄膜、19・・・ストッパ、20
・・・層間絶縁膜、21・・・ソース電極、22・・・
ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重野 信行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤岡 隆之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隙を介して互いに接合した一対
    の基板と二色性色素を含有し且つ該間隙に保持されたゲ
    ストホスト液晶とを備え、 一方の基板には対向電極が形成されており、他方の基板
    にはスイッチング素子と、凹凸を有する光反射層と、こ
    れらの上方に成膜され且つコンタクトホールを設けた四
    分の一波長板層と、該四分の一波長板層の上にパタニン
    グされ且つ該コンタクトホールを介して該スイッチング
    素子に接続する画素電極とが形成されている反射型ゲス
    トホスト液晶表示装置であって、 前記他方の基板には個々の画素電極に整合して平面分割
    的にパタニングされたカラーフィルタ層が形成されてお
    り、各画素電極に対して異なる波長の入射光を割り当て
    てカラー表示を可能にするとともに、 前記カラーフィルタ層は該四分の一波長板層と該光反射
    層との間に介在して後者の凹凸を埋めて平坦化すること
    を特徴とする反射型ゲストホスト液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記他方の基板には、下から順に光反射
    層、カラーフィルタ層、四分の一波長板層及び画素電極
    が積層されており、カラーフィルタ層及び四分の一波長
    板層の総厚は全画素電極に渡って一定に保たれていると
    ともに、各画素電極別にカラーフィルタ層と四分の一波
    長板層の厚みの比を変えることにより四分の一波長板層
    の厚みを画素電極別に調整することを特徴とする請求項
    1記載の反射型ゲストホスト液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記四分の一波長板層はカラーフィルタ
    層の上で一軸配向した高分子液晶膜からなることを特徴
    とする請求項1記載の反射型ゲストホスト液晶表示装
    置。
JP8355282A 1996-12-20 1996-12-20 反射型ゲストホスト液晶表示装置 Pending JPH10186414A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001217076A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Motorola Inc 光放出装置および製造方法
KR100916601B1 (ko) * 2002-12-13 2009-09-11 엘지디스플레이 주식회사 반사투과형 액정표시장치용 어레이기판의 제조방법
US7764342B2 (en) 2007-06-21 2010-07-27 Hitachi Displays, Ltd. Liquid crystal display apparatus
WO2012079298A1 (zh) * 2010-12-16 2012-06-21 上海丽恒光微电子科技有限公司 硅基液晶显示单元及其制作方法、彩色滤光片结构
JP2014219688A (ja) * 2003-08-08 2014-11-20 株式会社半導体エネルギー研究所 表示装置

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