JP4465847B2 - 半透過型液晶表示装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、反射表示領域と透過表示領域を有する半透過型液晶表示装置であって、反射表示領域と透過表示領域とで液晶層の厚みを等しくした液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、軽量、薄型であると共に、低消費電力であるという特徴を有し、携帯用情報端末(PDA)用表示装置等として使用されている。
【0003】
液晶表示装置をPDA用表示装置として使用するためには、軽量、薄型、低消費電力であると共に、あらゆる環境下で高い視認性を有する表示性能が要求される。
【0004】
ところで、従来の透過型液晶表示装置は、バックライトを有しているために周囲が暗い場合には非常に見やすいが、一方で、太陽光等の非常に強い外光下では、ほとんど見えなくなってしまうという欠点がある。逆に、反射型液晶表示装置では、周囲が明るい場合には見やすいが、周囲が暗い場合には、ほとんど見えなくなってしまうという欠点がある。
【0005】
このような透過型液晶表示装置及び反射型液晶表示装置の問題点を解消するために、特開平7−333598号公報等には、バックライト光の一部を透過させると共に、周囲光の一部を反射させる半透過膜を用いることにより、透過型表示と反射型表示の両方を一つの液晶表示装置で実現する技術が開示されている。
【0006】
また、特開平11−316382号公報には、表示画素内に反射率の高い領域と透過効率の高い領域を設けることで、透過型表示と反射型表示の両方を高品位に表示する技術が開示されている。図8は、このような液晶表示装置の液晶パネルの層構成図である。図示したように、この液晶パネルの駆動基板10は、スイッチング素子が形成された透明基板1上に透明電極2a及び配向膜3aが順次積層されている透過表示領域Tと、この透過表示領域Tに形成されている透明電極2aの延設領域上に、層間絶縁膜4、反射電極5、及び配向膜3aが順次積層されている反射表示領域Rとからなり、反射表示領域Rと透過表示領域Tの境界には段差が形成されている。一方、対向基板11は、透明基板6上にカラーフィルタ7、透明電極2b、配向膜3bが順次積層されたものからなり、駆動基板10と対向基板11の間に液晶層12が挟持され、液晶セルが構成されている。また、駆動基板10の液晶セルと反対側の面には偏光板14aが設けられており、対向基板11の液晶セルと反対側の面には、λ/4位相差板13及び偏光板14bが順次積層されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−333598号公報のような構造の場合、半透過膜で入射光の内部吸収や散乱が生じるので、光の利用効率が悪いという問題がある。また、構造上、透過表示領域と反射表示領域の各々のリタデーション設計ができないので、透過、反射の表示品位を両立させることは困難である。
【0008】
一方、特開平11−316382号公報では、画素内に反射率の高い反射表示領域Rと透過率の高い透過表示領域Tを独立的に設けているので、各領域の光の利用効率は高く、リタデーション設計も各々行うことができる。しかしながら、この構造では、反射表示領域Rの最適なリタデーションはλ/4、透過表示領域Tの最適なリタデーションはλ/2となるので、これを実現するために、反射表示領域Rの液晶層の厚さと、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの段差の高さを等しくすることが必要となり、結果的に液晶セルに数μ厚の大きな段差構造が必要とされる。そのため、電極のコンタクト等の製造プロセスが複雑となり、また、段差部位で配向欠陥、光洩れ、表示の均一性の低下等の問題が生じる。
【0009】
また、透過型液晶表示装置で最適なリタデーションがλ/2であるのに対し、上述のいずれの技術においても、反射表示を行う場合の最適なリタデーションはλ/4であり、液晶セルの厚さを透過型液晶表示装置の1/2にしなくてはならない。しかしながら、液晶セルの厚さを薄くすると、液晶層を挟持する上下の基板間でショートが起こりやすく、また、セル厚の均一性を保つのが困難である等の問題が生じる。反対に液晶セルの厚さを大きくすると、特開平11−316382号公報のような構造では、液晶セル内での段差が高くなり、前述のような問題が生じる。
【0010】
また、特開平7−333598号公報のような構造でも、特開平11−316382号公報のような構造でも、液晶セルの上部にλ/4の位相差板13を設ける必要があり、広い波長領域でλ/4の条件を達成するためには、複数枚の位相差板が積層される。このため、表示に視差が生じる、視野角が狭くなる、製造工程が長くなり、コストが高くなる等の問題が生じる。
【0011】
以上のような従来の問題点に対し、本発明は、一つの液晶表示装置で高品位な反射表示と高品位な透過表示の双方を得られるようにし、かつそのような液晶表示装置を簡易な製造プロセスで実現できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、表示領域に、反射表示領域と透過表示領域を設けた半透過型液晶表示装置において、従来、液晶セルの外側上部に設けられていたλ/4位相差板に代えて、液晶セル内にλ/4複屈折層を設けると、反射表示領域と透過表示領域の液晶層の最適リタデーションを互いに等しくすることができ、よって、液晶セル内に段差を形成することが不要になることを見出した。
【0013】
即ち、本発明は、表示領域に反射表示領域と透過表示領域を有する半透過型液晶表示装置であって、反射表示領域に反射層を有する第1の基板、第1の基板に対向する第2の基板、双方の基板間に挟持された液晶層、第1の基板上における前記液晶層側の全面に前記反射層を覆って設けられたλ/4(λは可視光の波長)のリタデーションを示すλ/4複屈折層、前記第2の基板上における前記液晶層と反対側に設けられた偏光板からなり、反射表示領域の液晶層の層厚と透過表示領域の液晶層の層厚が等しく、液晶層はλ/2のリタデーションを有する。また、反射表示時の最明表示時における前記偏光板の透過軸と前記液晶層の光学軸とのなす角をθ、当該偏光板の透過軸と前記λ/4複屈折層の光学軸とのなす角をΘとした場合に、Θ=2θ+nπ(但し、n=0,1,2,…)が満たされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
【0016】
図1は、本発明の一例の液晶表示装置の1画素の模式的断面図である。
【0017】
この液晶表示装置100Aの駆動基板10は、スイッチング素子の形成された透明基板1(第1の基板)上に反射層16が設けられている反射表示領域Rと、反射層16が無い透過表示領域Tからなっている。反射層16上(透過表示領域Tでは透明基板1上)には、λ/4複屈折層15、透明電極2a、配向膜3aが順次積層されている。
【0018】
一方、駆動基板10と対向する対向基板11は、透明基板(第2の基板)6上に、カラーフィルタ7、透明電極2b、光散乱膜17、配向膜3bが順次積層されたものからなっており、駆動基板10と対向基板11との間に液晶層12が挟持され、液晶セルが構成されている。また、液晶セルの外側の駆動基板10、対向基板11の上にはそれぞれ偏光板14a、14bが設けられている。
【0019】
この液晶表示装置100Aにおいては、反射層16の有無によって反射表示領域Rと透過表示領域Tが区分されるにもかかわらず、液晶層12の厚さが、反射表示領域R、透過表示領域Tのいずれにおいても等しいことが特徴的となっている。
【0020】
ここで、液晶層12には、λ/2(λは可視光の波長)のリタデーションをもたせることが好ましい。これは、一般に、透過表示においては、透過率と液晶層の厚さとの関係式(1)
【数1】
T=sin2(Δnd・π/λ) (1)
(ただし、T:透過率
Δn:液晶の複屈折
d:液晶層の厚さ
λ:光の波長 )
から、最適リタデーション値が、Δnd=λ/2となるからである。
【0021】
この液晶表示装置100Aにおいて、上述のように反射表示領域Rの液晶層12の層厚と透過表示領域Tとの液晶層12の層厚とが等しく形成されているのは、反射層16と透明電極2aとの間にλ/4複屈折層15が設けられていることによる。即ち、液晶層12が図2に示すような配向状態にあるとき、反射表示領域Rでは、偏光板14bを透過した直線偏光は液晶層12を透過することで、元の偏光軸に対して2θ回転する。次に、この直線偏光は、λ/4複屈折層15に入射して円偏光となり、それが反射層16で反射されて逆回りの円偏光となり、再び直線偏光となってλ/4複屈折層15を出射する。このとき、λ/4複屈折層15の光学軸と偏光板14bの偏光軸とのなす角度Θについて、
Θ=2θ+nπ(但し、n=0,1,2,…)
の関係をもたせると、λ/4複屈折層15を出射した直線偏光の軸は入射時と等しくなる。その後、直線偏光は再び液晶層12を透過することで−2θだけ軸が回転する。よって、液晶層12を透過した直線偏光の軸は、偏光板12bの軸に一致することになり、光は偏光板14bを透過し、明表示となる。
【0022】
一方、透過表示領域Tでは、直線偏光は、λ/4複屈折層15を透過した後、円偏光となって下に出射するが、偏光板14aとの間にλ/4複屈折層を設けることにより直線偏光に変換することができ、この直線偏光の軸と偏光板14aの偏光軸とを一致させることにより明表示となる。
【0023】
したがって、反射表示領域R及び透過表示領域Tの液晶層のリタデーションを共にλ/2にすること、即ち、双方の液晶層の層厚を等しくすることが可能となる。
【0024】
より具体的には、例えば、液晶層12に電界が印加されない状態で、Θ=π/4、θ=π/8、n=0 とすると、最明状態となる。一方、液晶層12に電界が印加されて液晶がスイッチし、液晶が基板界面に垂直になった場合には最暗状態となる。したがって、ノーマリーホワイトモードで高コントラストの表示を行うことができる。
【0025】
また、液晶層12に電圧が印加されていない状態で液晶が基板界面に垂直に配向するようにしてもよい。この場合は、液晶層12に電圧が印加された時にΘ=π/4、θ=π/8が満たされるようにすればよく、これによりノーマリーブラックモードで高コントラストの表示を行うことが可能となる。
【0026】
なお、 Θ=2θ+nπ が満たされるようにすると、上述のように反射表示領域R及び透過表示領域Tの液晶層のリタデーションを共にλ/2にすることができ、高いコントラストの表示を得ることができるが、 Θ=2θ+nπ が厳密に満たされない場合でも、相当のコントラストの表示を得ることができる。
【0027】
以上のように、この液晶表示装置100Aでは、反射表示領域Rと透過表示領域Tの液晶層の厚さが等しいので、従来の半透過型液晶装置のような反射表示領域Rと透過表示領域Tとの段差に伴う問題が生じない。また、反射層16と透明電極2aの間にλ/4複屈折層15を設けることにより、液晶セルの上部にはλ/4の位相差板を設けないので、λ/4の位相差板13が液晶セルの上部に設けられていた従来の液晶表示装置(図8)が抱えるような視差や視野角の問題は生じない。また、液晶セル上にλ/4の位相差板としてフィルムを貼付する工程を省略でき、製造コストも削減できる。さらに、この液晶表示装置100Aでは、λ/4複屈折層15を基板1上の全面に設けるので、簡便に作製することができる。
【0028】
液晶表示装置100Aで使用するλ/4複屈折層15は、光又は熱硬化性の液晶ポリマーを用いて形成することができる。即ち、ラビング法又は光配向法で配向処理した基板上に、溶媒に溶解した光硬化性又は熱硬化性の液晶ポリマーを塗布し、溶媒を蒸発させる。これにより配向処理した基板上で液晶は一軸配向する。この状態で紫外線等の光照射又は加熱処理をすることにより液晶ポリマーは硬化し、複屈折層となる。この複屈折層のリタデーションをλ/4に制御するためには、液晶ポリマーの塗布厚を適宜調整する。より具体的には、例えば、Merk社製RMM34(Δn=0.145、λ=589nm)を用いる場合、溶媒としてトルエンを用いて液晶ポリマーを希釈し、配向処理した基板上に塗布する。その後、波長360nm、強度10mW/cm2の紫外光を照射し、100℃で1時間加熱することにより複屈折層を形成する。この複屈折層では、塗布厚を1μmとすることにより、λ/4のリタデーションを得る(λ=589nm)。
【0029】
また、λ/4複屈折層15は、リタデーションの波長特性の異なる複数のλ/4複屈折層から形成することが好ましい。一般に、λ/4複屈折層の複屈折値には波長依存性があるため、特定の波長付近でしかλ/4のリタデーションが得られないが、リタデーションの波長特性の異なる複数層を積層することにより、幅広い波長領域においてλ/4のリタデーションを得ることが可能となる。なお、従来、液晶セルの上部に設けられていたλ/4位相差板の層厚は、フィルム型のもので1層0.1mm程度あるため、これを複数層積層すると視差や視野角に大きな影響がでるが、本発明で使用するλ/4複屈折層15は、1層の厚さが1μm程度であるため、複数層を積層しても数μmにしかならず、視差や視野角に影響を与えることはない。また、積層に要するコストも、フィルムを複数枚貼り重ねるのに対して、液晶ポリマーの塗布を複数回重ねる方が安価となる。
【0030】
図1の液晶表示装置100Aにおいて、λ/4複屈折層15の形成以外は、表示領域に透過表示領域と反射表示領域を有する公知の半透過型液晶表示装置の製造方法に準じて製造することができる。例えば、液晶層12としては、水平配向、垂直配向のいずれの液晶も使用することができる。また、ネマティック液晶、スメクチック液晶のいずれも使用することができる。スメクチック液晶の場合、スイッチング角(図2の角度θ)が、π/8が好ましい。
【0031】
駆動基板10を形成する透明基板1又は対向基板11を形成する透明基板6としては、ガラス基板又はプラスチック基板を使用することができる。
【0032】
透明電極2a、2bは、ITO等の透明導電膜から形成することができる。
【0033】
配向膜3a、3bは、ポリイミド、ポリアミド等を配向膜材料とし、ラビング法、光配向法等で配向処理したものを使用することができる。
【0034】
図1の液晶表示装置100Aの製造方法としては、まず、透明基板1にAl、Ag、Al合金、Ag合金等の反射率の高い金属をスパッタ法などにより成膜し、それを反射表示領域Rの形状に合わせてパターニングすることにより反射層16を形成し、次に、反射表示領域R及び透過表示領域Tの双方に、上述のように液晶ポリマーを用いてλ/4複屈折層15を形成し、さらにITOをスパッタ法により成膜し、画素電極の形状にパターニングすることにより透明電極2aを形成し、その上に配向膜3aをラビング法又は光配向法で形成し、駆動基板10を得る。
【0035】
一方、透明基板6に常法によりカラーフィルタ7、透明電極2b、光散乱膜17、配向膜3bを順次形成することにより対向基板11を得る。
【0036】
そして、駆動基板10と対向基板11をセルギャップがλ/2となるようにスペーサを用いて対向させ、双方の基板間に液晶層12を挟持させることにより液晶セルを形成し、駆動基板10の外側及び対向基板11の外側にそれぞれ偏光板14a、14bを設けることにより製造する。このとき、偏光板14bの透過軸、λ/4複屈折層15の光学軸、液晶層12の光学軸には、前述の関係を持たせることが好ましく、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで液晶層12の厚さは等しくする。
【0037】
この液晶表示装置100Aの製造方法によれば、PVA、ポリカーボネート等からなる従来のλ/4位相差フィルムや位相差板の貼付に代えて、λ/4複屈折層15を液晶ポリマーの塗布により形成するので、液晶セルの作製時になされるITOの蒸着等の高温プロセスに耐える複屈折層を、容易に形成することができる。
【0038】
本発明の液晶表示装置は、図1の構成の他に種々の態様をとることができる。例えば、図1の液晶表示装置100Aでは反射表示時の視認性を良くするために、光散乱膜17を対向基板11に設けているが、図3の液晶表示装置100Bのように、反射層16として、表面凹凸が形成された光拡散性反射層16xを設け、光散乱膜17を省略してもよい。また、反射層16には、反射板としての機能の他に、画素電極としての機能を持たせてもよい。
【0039】
また、液晶セルの高さ方向におけるλ/4複屈折層15の形成位置は、反射層16と液晶層12との間にある限り、反射表示領域Rと透過表示領域Tの液晶層12の厚さの最適値を等しくすることができる。したがって、図6に示すように、液晶セルの外側(即ち、透明基板1の液晶層12と反対側の面上)にλ/4複屈折層15を設けてもよい。ただし、この場合、反射層16も液晶セルの外側に設けなくてはならないので、反射率の低下や視差の発生を防止する点からは、図1のように液晶セル内に設けることが好ましい。
【0040】
また、図4に示したように、配向膜3aと透明電極2aとの間にλ/4複屈折層15を設けてもよい。ただし、画素電極から液晶層12に印加される電界強度の低下を防止し、スイッチングを良好に行うためには、図1の態様のように、画素電極となる透明電極2a上にはλ/4複屈折層15を設けない方が好ましい。
【0041】
また、図8の従来の液晶表示装置の反射表示領域Rの駆動基板10の層構成に準じて、透明基板1上に透明電極2a、反射層16、配向膜3aを順次積層する場合、λ/4複屈折層15は、図5に示すように、反射層16と配向膜3aとの間に設けることが好ましい。
【0042】
一方、液晶セルの水平方向におけるλ/4複屈折層15の形成位置は、図1の液晶表示装置100Aのように透明基板1上の全面に形成すると液晶セルの製造プロセスを簡便にする点で好ましいが、透過表示領域Tに設けることなく、反射表示領域Rのみに設けてもよい。この場合、反射表示領域Rと透過表示領域Tの液晶層12の厚さが等しくなるように、駆動基板10を平坦化することが好ましい。またこの場合には、透過表示領域Tのリタデーションが、液晶層12のリタデーションのみから定まるので、上下の偏光板14a、14bの透過軸を直交させることで、透過表示時に良好なコントラストの明暗表示をすることが可能となる。
【0043】
この他、カラーフィルタの形成位置についても特に制限はなく、駆動基板10側に形成してもよい。その場合、反射層16上に形成することが好ましい。
【0044】
また、本発明は、単純マトリクス型及びアクティブマトリクス型のいずれの液晶表示装置にも適用することができる。
【0045】
【実施例】
実施例1
図1の層構成を有し、図2の配置を有する液晶表示装置を作製した。この場合、上下の基板1、6にそれぞれ水平配向処理を行い、セルギャップ4μmの液晶セルを構成し、ネマチック液晶(Δn=0.07)を注入した。λ/4複屈折層15のリタデーションは、Δnd=137nmとした。偏光板14bの透過軸と液晶層12の光学軸のなす角θをπ/8、偏光板14bの透過軸とλ/4複屈折層15の光軸とのなす角Θをλ/4とした。
【0046】
この場合の反射スペクトルを図7に示す。同図から、液晶層12のリタデーション(Δnd)をλ/2の条件で用いたこの実施例の液晶表示装置は、明表示と暗表示を高コントラストで表示できることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、反射表示領域と透過表示領域を有する半透過型液晶表示装置において、反射表示領域と透過表示領域の液晶層の厚さを等しくするので、従来の半透過型液晶表示装置において反射表示領域と透過表示領域との間にあった段差が不要となる。したがって、段差に起因する、段差周囲の配向不良が生じず、表示品位が向上する。また、段差の形状を形成するためのプロセスや、画素電極の端子や配線を、コンタクトホールを用いて段差上に形成するための工程が不要となるので、装置全体としての製造プロセスを簡略化でき、信頼性を向上し、製造コストを削減することが可能となる。
【0048】
また、本発明では、反射表示領域Rと透過表示領域Tのセル厚を、共にλ/2のリタデーションを持つように設計できるので、λ/4のリタデーションを持つように設計されていた従来の反射表示領域Rのセル厚に比して、反射表示領域Rの液晶層12のセル厚をほぼ2倍に厚くすることができる。したがって、上下の基板間でのショートが起こりにくくなる。また、これにより、液晶層に使用する液晶の材料選択の幅を広げることができる。
【0049】
さらに、従来、対向基板の外側上部に設けられていたλ/4位相差板が不要となるので、λ/4位相差板による視差が発生せず、視野角の低下もなく、表示品位が向上する。また、λ/4位相差板の貼付作業も不要となり、プロセスを簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置の断面図である。
【図2】 反射表示領域での光の透過又は反射状態の説明図である。
【図3】 本発明の液晶表示装置の断面図である。
【図4】 本発明の液晶表示装置の駆動基板の断面図である。
【図5】 本発明の液晶表示装置の駆動基板の断面図である。
【図6】 本発明の液晶表示装置の駆動基板の断面図である。
【図7】 実施例の液晶表示装置の反射表示領域における波長と反射光強度との関係図である。
【図8】 従来の液晶表示装置の断面図である。
【符号の説明】
1…透明基板、 2a、2b…透明電極、 3a、3b…配向膜、 4…層間絶縁膜、 5…反射電極、 6…透明基板、 7…カラーフィルタ、 10…駆動基板、 11…対向基板、 12…液晶層、 13…位相差板、 14…偏光板、 15…λ/4複屈折層、 16…反射層、 16x…光拡散性反射層、 17…光散乱膜、 100A、100B…本発明の液晶表示装置
Claims (4)
- 表示領域に反射表示領域と透過表示領域とを有し、
前記反射表示領域に反射層を有する第1の基板と、
前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶層と、
前記第1の基板上における前記液晶層側の全面に前記反射層を覆って設けられたλ/4複屈折層と、
前記第2の基板上における前記液晶層と反対側に設けられた偏光板とを備えると共に、
前記液晶層は、前記反射表示領域と前記透過表示領域とで膜厚が等しく、λ/2のリタデーションを有し、
反射表示時の最明表示時における前記偏光板の透過軸と前記液晶層の光学軸とのなす角をθ、当該偏光板の透過軸と前記λ/4複屈折層の光学軸とのなす角をΘとした場合に、Θ=2θ+nπ(但し、n=0,1,2,…)が満たされる
半透過型液晶表示装置。 - 前記λ/4複屈折層上における前記液晶層側の面に透明電極が設けられている
請求項1記載の半透過型液晶表示装置。 - 前記λ/4複屈折層が複数の複屈折層からなる
請求項1または2に記載の半透過型液晶表示装置。 - 前記λ/4複屈折層は、液晶ポリマーを用いて構成されている
請求項1〜3の何れかに記載の半透過型液晶表示装置。
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