JPH10312166A - 液晶表示装置および光学補償シート - Google Patents

液晶表示装置および光学補償シート

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JPH10312166A
JPH10312166A JP10076688A JP7668898A JPH10312166A JP H10312166 A JPH10312166 A JP H10312166A JP 10076688 A JP10076688 A JP 10076688A JP 7668898 A JP7668898 A JP 7668898A JP H10312166 A JPH10312166 A JP H10312166A
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陽介 西浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示装置
に適した光学補償シートを用いて、正面コントラストを
低下させずに、垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示
装置の視角特性をさらに改善する。 【解決手段】 透明支持体と、電圧印加時の液晶セルを
光学補償するために必要とされる光学異方性を有する円
盤状化合物を含む光学異方性層とを有し、光学補償シー
ト全体の面内レターデーションが小さい光学補償シート
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶性化合物を電
圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実
質的に水平に配向させる垂直配向(VA)液晶モードの
液晶セルを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、CRT(cat
hode ray tube)と比較して、薄型、軽量、低消費電力と
の大きな利点を有する。現在普及している液晶表示装置
の多くは、ねじれネマチック液晶を用いている。液晶表
示方式は、複屈折モードと旋光モードに大別できる。複
屈折モードの液晶表示方式では、液晶分子配列が90°
を越えてねじれている(STN型液晶素子)。ねじれた
液晶分子は、電圧印加により光学的性質が急激に変化す
る。そのため、複屈折モードの液晶表示装置は、能動素
子(薄膜トランジスターやダイオード)がない単純マト
リクスの電極であっても、時分割駆動によって大きな画
像の表示が可能である。しかし、90°を越えてねじれ
ている液晶分子配列を有する液晶表示装置は、応答速度
が遅く(数百ミリ秒)、階調表示が困難である。
【0003】能動素子を用いた液晶表示装置(例、TF
T―LCD、MIM−LCD)は、液晶分子の配列状態
が90°ねじれた旋光モードの表示方式(TN型液晶素
子)を用いている。この表示装置(TN−LCD)は、
応答速度が数十ミリ秒程度であり、高い表示コントラス
トを示す。そのため、市販の液晶表示装置の多くは、T
N−LCDになっている。従来の液晶表示装置に表示さ
れる色やコントラストは、LCDを見る時の角度によっ
て変化する。そのため、液晶表示装置の視野角特性は、
CRTの性能を越えるにまでには至っていない。
【0004】光学補償シート(位相差板)は、液晶セル
に表示される画像の着色を除去するために用いられる。
特定の光学特性を有する光学補償シートには、液晶表示
装置の視野角を改善する効果があることが知られてい
る。光学補償シートとしては、延伸複屈折フイルムが使
用されている。特開平6−75116号公報およびEP
0576304A1号明細書には、光学的に負の一軸性
を示し、その光学軸が傾斜している光学補償フイルム
(延伸複屈折フイルム)が記載されている。上記のよう
な光学特性を有する光学補償フイルムは、視野角の改善
効果を有する。延伸複屈折フイルムに代えて、透明支持
体上に円盤状化合物を含む光学異方性層を有する光学補
償シートの使用も提案されている。光学異方性層は、一
般に円盤状化合物を配向させ、その配向状態を固定する
ことにより形成する。円盤状化合物は、一般に大きな複
屈折率を有する。また、円盤状化合物には、多様な配向
形態がある。従って、円盤状化合物を用いることで、従
来の延伸複屈折フイルムでは得ることができない光学的
性質を有する光学補償シートを製造することができる。
円盤状化合物を用いた光学補償シートについては、特開
平6−214116号公報、米国特許5583679
号、同5646703号の各明細書に記載がある。以上
のような光学補償シートを用いることで、液晶表示装置
の視野角を改善することができる。しかし、CRTと同
程度の視野角を得ることは、非常に困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−17662
5号公報に、液晶性化合物を電圧無印加時に実質的に垂
直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる
垂直配向(VA)液晶モードの液晶セルを用いた液晶表
示装置が開示されている。垂直配向(VA)液晶モード
は、従来の液晶モードと比較して、視野角が広く、応答
が高速であるとの特徴がある。垂直配向(VA)液晶モ
ードの液晶表示装置は、既に試作品が出展されている
(日経マイクロデバイスNo.136、p.147、1
996)。垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示装置
は、従来の液晶表示装置よりも視野角が広いが、それで
もCRTと比較すれば、さらに改善が必要である。視野
角の改善のため、従来の液晶モードと同様に光学補償シ
ートを用いることが考えられる。しかし、従来の液晶表
示装置に使用されている公知の光学補償シートは、VA
液晶モードの液晶表示装置では、視野角改善効果がない
か、あるいは重大な問題が生じる。
【0006】垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示装
置において、延伸複屈折フイルム(例えば、光学軸がフ
イルム法線方向にある負の一軸性を有するフイルム)を
光学補償シートとしても用いても、視野角はそれほど改
善されない。前述したように、延伸複屈折フイルムに代
えて、円盤状化合物を含む光学異方性層と透明支持体と
を有する光学補償シートを使用することが提案されてい
る。しかし、円盤状化合物を用いた従来の光学補償シー
トでは、VA液晶セルをノーマリーブラックモードで使
用する場合、画像の正面コントラストに問題が生じる。
VA液晶モードでは、白表示あるいは中間調を表示する
際に、液晶セルに電圧を印加して、液晶性化合物を実質
的に水平に配向させる。電圧印加時の液晶セルを光学補
償するため、光学補償シートに一定の光学異方性が要求
される。その結果として、光学異方性層の面内レターデ
ーションは、一定の値となる。ところが、電圧無印加時
に黒表示を行なうためには、光学補償シートの面内レタ
ーデーションを可能な限り小さな値にする必要がある。
面内レターデーションが大きいと、黒表示で光がもれる
ために、画像の正面コントラストが低下する。
【0007】以上の矛盾するような二つの要求を満足し
ないと、光学補償シートの使用によって、VA液晶セル
に表示される画像に問題が生じる。実際にも、従来の光
学異方性層と透明支持体とを有する光学補償シートを用
いると、VA液晶モードの表示画像の正面コントラスト
が低下する。本発明の目的は、正面コントラストを低下
させずに、垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示装置
の視角特性をさらに改善することである。本発明の目的
は、垂直配向(VA)液晶モードの液晶表示装置に適し
た光学補償シートを提供することでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(4)の液晶表示装置および(5)の光学補償
シートにより達成された。 (1)液晶セル、液晶セルの両側に配置された一対の光
学補償シート、およびさらにそれらの両側に配された一
対の偏光素子からなり、液晶セルが、液晶性化合物を電
圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実
質的に水平に配向させる垂直配向モードの液晶セルであ
る液晶表示装置であって、上記一対の光学補償シート
が、それぞれ、透明支持体と、電圧印加時の液晶セルを
光学補償するために必要とされる光学異方性を有する円
盤状化合物を含む光学異方性層とを有し、光学補償シー
ト全体の面内レターデーションが−5nm乃至5nmの
範囲内であることを特徴とする液晶表示装置。 (2)光学異方性層の面内レターデーションの絶対値と
透明支持体の面内レターデーションの絶対値との差が、
5nm以下であり、かつ、光学異方性層と透明支持体と
が、それぞれの面内の遅相軸が実質的に垂直になるよう
に配置されている(1)に記載の液晶表示装置。
【0009】(3)液晶セル、液晶セルの一方の側に配
置された光学補償シート、およびさらにそれらの両側に
配された一対の偏光素子からなり、液晶セルが、液晶性
化合物を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧
印加時に実質的に水平に配向させる垂直配向モードの液
晶セルである液晶表示装置であって、上記光学補償シー
トが、透明支持体と、電圧印加時の液晶セルを光学補償
するために必要とされる光学異方性を有する円盤状化合
物を含む光学異方性層とを有し、光学補償シート全体の
面内レターデーションが−10nm乃至10nmの範囲
内であることを特徴とする液晶表示装置。 (4)光学異方性層の面内レターデーションの絶対値と
透明支持体の面内レターデーションの絶対値との差が、
10nm以下であり、かつ、光学異方性層と透明支持体
とが、それぞれの面内の遅相軸が実質的に垂直になるよ
うに配置されている(3)に記載の液晶表示装置。
【0010】(5)透明支持体および円盤状化合物を含
む光学異方性層を有する光学補償シートであって、光学
異方性層の面内レターデーションの絶対値と透明支持体
の面内レターデーションの絶対値との差が、10nm以
下であり、かつ、光学異方性層と透明支持体とが、それ
ぞれの面内の遅相軸とが実質的に垂直になるように配置
されていることを特徴とする光学補償シート。なお、本
明細書において、「実質的に垂直」あるいは「実質的に
水平」とは、厳密な垂直あるいは水平の角度よりも±2
0°未満の範囲内であることを意味する。この範囲は、
±15°未満であることが好ましく、±10°未満であ
ることがさらに好ましく、±5°未満であることが最も
好ましい。また、本明細書において、「液晶性化合物の
配向」とは、一部の液晶性化合物が上記の範囲外であっ
ても、液晶性化合物の配向の平均の角度が上記の範囲内
にあることを意味する。実際にも(詳細は後述)、VA
液晶セル内の液晶性化合物が、全て同じ方向に配向する
わけではない。さらに、本明細書において、「遅相軸(s
low axis) 」とは、屈折率が最大となる方向を意味す
る。
【0011】
【発明の効果】本発明者の研究により、VA液晶モード
の液晶表示装置において、光学補償シートに要求される
二つの光学的性質(電圧印加時には一定の光学異方性、
電圧無印加時には可能な限り小さな面内レターデーショ
ン)を矛盾することなく満足できることが判明した。電
圧印加時の液晶セルを光学補償するために、光学補償シ
ートの光学異方性層が一定の光学異方性を有することが
必要とされる。電圧印加時に、液晶性化合物の一部は、
斜めに配向した(水平配向していない)液晶性化合物が
存在する。斜めに配向した液晶性化合物により、液晶セ
ルには、正の光学異方性が生じる。その結果、視覚特性
が非対称になる。正の光学異方性は、光学異方性層(具
体的には、円盤状化合物の負の光学異方性)によって打
ち消すことができる。円盤状化合物を液晶セルの液晶性
化合物に対応した配向とすることにより、円盤状化合物
を含む光学異方性層の面内レターデーションは、一定の
値になる。
【0012】これに対して、電圧無印加時には、光学補
償シート全体の面内レターデーションを小さな値とする
ことが要求される。一対の光学補償シートを液晶セルの
両側に配置する場合(本発明の第1の態様)は、それぞ
れの光学補償シートの面内レターデーションを−5nm
乃至5nmの範囲内とする。一つの光学補償シートを液
晶セルの片側に配置する場合(本発明の第2の態様)
は、光学異方性層の面内レターデーションを−10nm
乃至10nmの範囲内とする。光学補償シートが一定の
面内レターデーションを有していても、透明支持体の面
内レターデーションおよび光学異方性層と透明支持体と
の配置を調節することで、光学補償シート全体の面内レ
ターデーションを小さな値とすることができる。透明支
持体の面内レターデーションは、フイルムの延伸(好ま
しくは二軸延伸)により、容易に調整できる。以上の結
果、本発明の液晶表示装置では、正面コントラストを低
下せることなく、垂直配向(VA)液晶モードの液晶表
示装置の優れた視角特性が、さらに改善されている。
【0013】
【発明の実施の形態】最初に、添付の図面を引用しなが
ら、液晶表示装置を説明する。図1は、電圧無印加時の
VA液晶セル内の液晶性化合物の配向を模式的に示す断
面図である。図1に示すように、液晶セルは、上基板
(11)と下基板(13)の間に液晶性化合物(12)
を封入した構造を有する。VA液晶セルに使用する液晶
性化合物(12)は、一般に負の誘電率異方性を有す
る。VA液晶セルの印加電圧が0の時(電圧無印加
時)、図1に示すように、液晶性化合物(12)の分子
が垂直に配向している。上下の基板(11、13)の両
側に、一対の偏光素子(図示せず)をクロスニコルに配
置すると、基板面の法線方向(14)には、レターデー
ションは生じない。その結果、基板面の法線方向(1
4)には光が透過できず、黒表示となる。視線を基板の
法線方向(14)から傾いた方向(15)に移すと、レ
ターデーションが生じるために光が透過して、コントラ
ストが低下する。この斜め方向のレターデーションは、
光学補償シートの光学異方性により補償することができ
る。詳細については、後述(図4を引用して説明)す
る。なお、図1では、液晶性化合物(12)は、全てが
完全に垂直方向に配向しているが、実際には、一定の方
向にわずかに傾斜(プレチルト)させている。これは、
電圧印加時(下記図2で説明)に、液晶性化合物を全て
一定の方向(プレチルト方向)に傾けるためである。
【0014】図2は、電圧印加時のVA液晶セル内の液
晶性化合物の配向を模式的に示す断面図である。上基板
(21)と下基板(23)は、それぞれ、電極層(図示
せず)を有し、液晶性化合物(22)に電圧を印加する
ことができる。図2に示すように、電圧を印加すると、
液晶セル中央部の液晶性化合物の分子は水平配向をと
る。その結果、基板面の法線方向(24)にレターデー
ションが生じ光が透過する。このように液晶セル中央部
の液晶分子は水平配向状態となるが、配向膜近傍の液晶
分子は水平配向状態をとらず、プレチルト方向に傾斜配
向する。視線を基板面の法線方向(24)から傾けた方
向(25)に移すと、レターデーションの角度変化が小
さいのに対して、視線を別の方向(26)に移すとレタ
ーデーションの角度変化が大きい。従って、液晶性化合
物のプレチルト方向(26と同じ方向)を画像の下方向
とすると、左右方向の視野角は対称で広く、下方向の視
野角も広いが、上方向の視野角が狭い上下非対称な視角
特性になる。この視角特性を改善するためには、電圧印
加時に水平配向せず傾斜した液晶分子により生じるレタ
ーデーションを補償する必要がある。本発明の光学補償
シートは、上記のレターデーションを補償し、視覚特性
を改善(電圧印加時の透過率の視覚方向における非対称
性を解消)する機能がある。
【0015】図3は、偏光素子をクロスニコルに配置し
たVA液晶セルを、セル基板の法線方向から見て得られ
る屈折率楕円の模式図である。図3の(a)は、電圧無
印加時の屈折率楕円であり、(b)は電圧印加時の屈折
率楕円である。クロスニコル配置では、入射側の偏光素
子の透過軸(31a、31b)と出射側の偏光素子の透
過軸(32a、32b)とを垂直に配置する。電圧無印
加時では、セル内の液晶分子はセル基板面に対して垂直
に配向している。従って、セル基板の法線方向から見て
得られる屈折率楕円(33a)は、円形となる。この場
合、液晶セルのレターデーションは0となるため光が透
過しない。これに対して、電圧印加時ではセル内の液晶
分子はセル基板面に対して実質的に水平に配向してい
る。従って、セル基板の法線方向から見て得られる屈折
率楕円(33b)は楕円形となる。この場合、液晶セル
のレターデーションは0でない値となるため光が透過す
る。なお、図3(b)には、セル内の液晶分子の光軸の
液晶セル基板面への正射影(34)も示す。
【0016】図4は、正の一軸性の液晶セルの屈折率楕
円と負の一軸性の光学補償シートの屈折率楕円を示す模
式図である。液晶セル(43)に正の一軸性の光学異方
性が生じた場合は、液晶セル基板に平行な面内の屈折率
(44x、44y)と液晶セルの厚み方向の屈折率(4
4x)により形成される屈折率楕円(44)は、図4に
示すようなラグビーボールを立てた形状になる。このよ
うな(球状ではない)ラグビーボール状の屈折率楕円を
有する液晶セルを、図1で説明したように斜め方向(図
1の15)から見ると、レターデーションが生じる。こ
のレターデションは、負の一軸性の光学補償シート(4
2)によりキャンセルされ、光漏れを抑えることができ
る。負の一軸性を有する光学補償シート(42)では、
光学補償シート面内の主屈折率(41x、41y)と光
学補償シートの厚み方向の主屈折率(41z)により形
成される光学補償シートの屈折率楕円(41)は、図4
に示すようなアンパン状になる。そのため、41xと4
4xの和、41yと44yの和および41zと44zの
和が、ほぼ同じ値となる。その結果として、液晶セルに
生じたレターデションがキャンセルされる。本発明の光
学補償シートには、前述した視覚特性の改善機能に加え
て、上記の電圧無印加時の斜方入射における光漏れを防
ぐ機能もある。
【0017】図5は、VA液晶セルと本発明の第1の態
様の光学補償シートとの組み合わせを示す断面模式図で
ある。図5に示すように、本発明の第1の態様の光学補
償シート(53、54)は、(a)〜(d)の4種類の
バリエーションのいずれかで、VA液晶セル(50)と
組み合わせることができる。(a)および(c)のバリ
エーションでは、光学補償シート(53、54)の円盤
状化合物を含む光学異方性層(51)の側を、VA液晶
セル(50)に張り合せて使用する。(a)のバリエー
ションでは、光学異方性層(51)の透明支持体(5
2)側に配向膜を設けて、円盤状化合物を配向させてい
る。(c)のバリエーションでは、光学異方性層(5
1)のVA液晶セル(50)側に配向膜を設けて、円盤
状化合物を配向させている。(b)および(d)のバリ
エーションでは、光学補償シート(53、54)の透明
支持体(52)の側を、VA液晶セル(50)に張り合
せて使用する。(b)のバリエーションでは、光学異方
性層(51)の透明支持体(52)側に配向膜を設け
て、円盤状化合物を配向させている。(d)のバリエー
ションでは、光学異方性層(51)の外側に配向膜を設
けて、円盤状化合物を配向させている。
【0018】図6は、VA液晶セルと本発明の第2の態
様の光学補償シートとの組み合わせを示す断面模式図で
ある。図6に示すように、本発明の第2の態様の光学補
償シート(63)は、(e)〜(h)の4種類のバリエ
ーションのいずれかで、VA液晶セル(60)と組み合
わせることができる。(e)および(g)のバリエーシ
ョンでは、光学補償シート(63)の円盤状化合物を含
む光学異方性層(61)の側を、VA液晶セル(60)
に張り合せて使用する。(e)のバリエーションでは、
光学異方性層(61)の透明支持体(62)側に配向膜
を設けて、円盤状化合物を配向させている。(g)のバ
リエーションでは、光学異方性層(61)のVA液晶セ
ル(60)側に配向膜を設けて、円盤状化合物を配向さ
せている。(f)および(h)のバリエーションでは、
光学補償シート(63)の透明支持体(62)の側を、
VA液晶セル(60)に張り合せて使用する。(f)の
バリエーションでは、光学異方性層(61)の透明支持
体(62)側に配向膜を設けて、円盤状化合物を配向さ
せている。(h)のバリエーションでは、光学異方性層
(61)の外側に配向膜を設けて、円盤状化合物を配向
させている。
【0019】図7は、代表的な光学補償シートの断面模
式図である。図7に示す光学補償シートは、透明支持体
(71)、配向膜(72)、光学異方性層(73)の順
序の層構成を有する。この層構成は、図5の(a)、
(b)または図6の(e)、(f)の光学補償シートに
対応する。配向膜(72)は、一定の方向(75)にラ
ビングすることで、配向機能が付与されている。光学異
方性層(73)に含まれる円盤状化合物(73a、73
b、73c)は、平面分子である。円盤状化合物(73
a、73b、73c)は、分子中にはただ一個の平面、
すなわち円盤面(Pa、Pb、Pc)を持つ。円盤面
(Pa、Pb、Pc)は、透明支持体(71)の面に平
行な面(71a、71b、71c)から傾斜している。
円盤面(Pa、Pb、Pc)と支持体面に平行な面(7
1a、71b、71c)との間の角度が、傾斜角(θ
a、θb、θc)である。透明支持体の法線(74)に
沿って、配向膜(62)からの距離が増加するに伴い、
傾斜角も増加する(θa<θb<θc)。傾斜角(θ
a、θb、θc)は、0乃至60°の範囲で変化してい
ることが好ましい。傾斜角の最小値は、0乃至55°の
範囲であることが好ましく、5乃至40°の範囲である
ことがさらに好ましい。傾斜角の最大値は、5乃至60
°の範囲であることが好ましく、20乃至60°の範囲
であることがさらに好ましい。傾斜角の最小値と最大値
との差は、5乃至55°の範囲であることが好ましく、
10乃至40°の範囲であることがさらに好ましい。上
記図7に示すように傾斜角を変化させると、光学補償シ
ートの視野角拡大機能が著しく向上する。また、傾斜角
を変化させた光学補償シートには、表示画像の反転、階
調変化あるいは着色の発生を防止する機能もある。
【0020】図8は、代表的な液晶表示装置の断面模式
図である。図8に示す液晶表示装置は、垂直配向液晶セ
ル(VAC)、液晶セルの両側に設けられた一対の偏光
素子(A、B)、液晶セルと偏光素子との間に配置され
た一対の光学補償シート(OC1、OC2)およびバッ
クライト(BL)からなる。本発明の第1の態様では、
このように一対の光学補償シート(OC1、OC2)を
使用する。光学補償シート(OC1、OC2)は、一方
のみ配置してもよい(本発明の第2の態様)。光学補償
シート(OC1、OC2)の矢印(R1、R2)は、光
学補償シートに設けた配向膜のラビング方向(図7にお
ける矢印75に相当)である。図8に示す液晶表示装置
では、光学補償シート(OC1、OC2)の光学異方性
層が液晶セル側に配置されている。光学補償シート(O
C1、OC2)の光学異方性層を偏光素子(A、B)側
に配置してもよい。光学異方性層を偏光素子(A、B)
側に配置する場合は、配向膜のラビング方向(R1、R
2)は、図8とは逆の向きになる。液晶セル(VAC)
の矢印(RP1、RP2)は、液晶セル基板に設けた配
向膜のラビング方向である。偏光素子(A、B)の矢印
(PA、PB)は、それぞれ偏光素子の偏光の透過軸で
ある。
【0021】光学補償シートに設けた配向膜のラビング
方向(R1、R2)と、液晶セル基板に設けた配向膜の
ラビング方向(RP1、RP2)は、それぞれ実質的に
平行または逆平行であることが好ましい。偏光素子の偏
光の透過軸(PA、PB)は、実質的に直交または平行
になるように配置することが好ましい。実質的に直交、
平行あるいは逆平行であるとは、角度のずれが、20°
未満(好ましくは15°未満、さらに好ましくは10°
未満、最も好ましくは5°未満)であることを意味す
る。液晶セル基板に設けた配向膜のラビング方向(RP
1、RP2)と、偏光素子の偏光の透過軸(PA、P
B)との角度は、それぞれ、10乃至80゜であること
が好ましく、20乃至70゜であることがさらに好まし
く、35乃至55゜であることが最も好ましい。
【0022】[光学補償シート]光学補償シートは、透
明支持体と、円盤状化合物を含む光学異方性層とを有す
る。光学補償シートには、レターデーションの絶対値が
最小となる方向が光学補償シートの面内にも法線方向に
も存在しないことが好ましい。光学補償シートの光学的
性質は、光学異方性層の光学的性質、透明支持体の光学
的性質および光学異方性層と透明支持体との配置により
決定される。それらの光学的性質の詳細を、以下に述べ
る。光学的性質としては、(1)光学異方性層、(2)
透明支持体および(3)光学補償シートのそれぞれにつ
いて、面内レターデーションの絶対値(Re)、厚み方
向のレターデーションの絶対値(Rth) およびレターデ
ーションの絶対値が最小となる方向とシートの法線との
角度(β)が重要である。
【0023】面内レターデーションの絶対値(Re)
は、下記式で定義される。 Re=|(nx−ny)×d| 上記式において、nxおよびnyは(光学異方性層、透
明支持体または光学補償シートの)面内の主屈折率であ
り、dは(光学異方性層、透明支持体または光学補償シ
ートの)厚さである。厚み方向のレターデーションの絶
対値(Rth) は、下記式で定義される。 Rth=|[{(n1+n2)/2}−n3]×d| 上記式において、n1、n2およびn3は(光学異方性
層、透明支持体または光学補償シートの)主屈折率であ
り、n3は屈折率楕円の最小の主屈折率であり、dは
(光学異方性層、透明支持体または光学補償シートの)
厚さである。主屈折率は、光学異方性層、透明支持体ま
たは光学補償シートの光学異方性を屈折率楕円で近似的
に表示することより得られる。なお、円盤状化合物の傾
斜角が0°のときの光学異方性層または透明支持体で
は、n1およびn2は面内の主屈折率、n3は厚み方向
の主屈折率に、それぞれ一致する。
【0024】本発明の第1の態様では、光学補償シート
の面内レターデーションは、−5nm乃至5nmの範囲
内である。従って、第1の態様の光学補償シートの面内
レターデーションの絶対値(Re31)は、0≦Re31
5となる。Re31を上記の範囲に調整するため、光学異
方性層の面内レターデーションの絶対値(Re1 )と透
明支持体の面内レターデーションの絶対値(Re2 )と
の差(|Re1 −Re2 |)を5nm以下として、さら
に、光学異方性層と透明支持体とが、それぞれの面内の
遅相軸が実質的に垂直になるように配置することが好ま
しい。本発明の第2の態様では、光学補償シートの面内
レターデーションは、−10nm乃至10nmの範囲内
である。従って、第2の態様の光学補償シートの面内レ
ターデーションの絶対値(R32)は、0≦Re32≦10
となる。Re32を上記の範囲に調整するため、光学異方
性層の面内レターデーションの絶対値(Re1 )と透明
支持体の面内レターデーションの絶対値(Re2 )との
差(|Re1 −Re2 |)を10nm以下として、さら
に、光学異方性層と透明支持体とが、それぞれの面内の
遅相軸が実質的に垂直になるように配置することが好ま
しい。
【0025】(1)光学異方性層、(2)透明支持体お
よび(3)光学補償シートの光学的性質の好ましい範囲
を以下にまとめて示す。なお、ReとRthの単位はnm
である。上付の数字1は光学異方性層の値、上付の数字
2は透明支持体の値、そして上付の数字3は光学補償シ
ートの値をそれぞれ意味する。Re31およびRe32の意
味は、上記の通りである。
【0026】 ──────────────────────────────────── 好ましい範囲 さらに好ましい範囲 最も好ましい範囲 ──────────────────────────────────── 0<Re1 ≦200 5≦Re1 ≦150 10≦Re1 ≦100 0≦Re2 ≦200 5≦Re2 ≦150 10≦Re2 ≦100 0≦Re31≦4.5 0≦Re31≦4 0≦Re31≦3.5 0≦Re32≦9 0≦Re32≦8 0≦Re32≦7 ──────────────────────────────────── 10≦Rth1 ≦400 20≦Rth1 ≦300 30≦Rth1 ≦200 20≦Rth2 ≦400 50≦Rth2 ≦350 100≦Rth2 ≦300 10≦Rth3 ≦600 60≦Rth3 ≦500 100≦Rth3 ≦400 ──────────────────────────────────── 0°<β1 ≦60° 0°<β1 ≦50° 0°<β1 ≦40° 0°≦β2 ≦10° 0°≦β2 ≦5° 0°≦β2 ≦3° 0°<β3 ≦50° 0°<β3 ≦45° 0°<β3 ≦40° ────────────────────────────────────
【0027】二以上の透明支持体を設ける場合、透明支
持体全体の面内レターデーション(Re2 )は、それぞ
れの透明支持体の面内レターデーションの合計値に相当
する。光学補償シートは、以上のような光学的性質を有
する光学異方性層と透明支持体を有する。光学補償シー
トは、通常は、さらに配向膜を有する。配向膜は、透明
支持体と光学異方性層との間に設けることが好ましい。
ただし、光学異方性層上に設けることもできる。なお、
光学異方性層の円盤状化合物を配向膜を用いて配向後、
配向膜を除去しても、円盤状化合物の配向状態を保つこ
とができる。すなわち、配向膜は、円盤状化合物を配向
するため光学補償シートの製造において必須であるが、
製造された光学補償シートにおいては必須ではない。配
向膜を透明支持体と光学異方性層との間に設ける場合
は、さらに下塗り層(接着層)を透明支持体と配向膜と
の間に設けることが好ましい。保護層を、光学異方性層
の上または透明支持体の裏面に設けてもよい。光学異方
性層、配向膜および透明支持体について、さらに説明す
る。
【0028】[光学異方性層]光学異方性層は円盤状化
合物を含む。光学異方性層は、負の一軸性を有し傾斜配
向した円盤状化合物を含む層であることが好ましい。円
盤状化合物は、図7に示したように、円盤状化合物の円
盤面と透明支持体面とのなす角が、光学異方性層の深さ
方向において変化している(ハイブリッド配向してい
る)ことが好ましい。円盤状化合物の光軸は、円盤面の
法線方向に存在する。円盤状化合物は、光軸方向の屈折
率よりも円盤面方向の屈折率が大きな複屈折性を有す
る。光学異方性層は、後述する配向膜によって円盤状化
合物を配向させ、その配向状態の円盤状化合物を固定す
ることによって形成することが好ましい。円盤状化合物
は、重合反応により固定することが好ましい。なお、光
学異方性層には、レターデーション値が0となる方向が
存在しない。言い換えると、光学異方性層のレターデー
ションの最小値は、0を越える値である。円盤状化合物
は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Li
q. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会
編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、
第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Che
m. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et
al., J. Am. Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (199
4))に記載されている。円盤状化合物の重合について
は、特開平8−27284公報に記載がある。円盤状化
合物を重合により固定するためには、円盤状化合物の円
盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる必要が
ある。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、
重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そ
こで、円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入す
る。従って、重合性基を有する円盤状化合物は、下記式
(I)で表わされる化合物であることが好ましい。
【0029】(I) D(−L−P)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の
各例において、LP(またはPL)は、二価の連結基
(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味する。
【0030】
【化1】
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】式(I)において、二価の連結基(L)
は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−、−NH
−、−O−、−S−およびそれらの組み合わせからなる
群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二
価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−および−S−からなる群より
選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた二価の
連結基であることがさらに好ましい。二価の連結基
(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−およ
び−O−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも
二つ組み合わせた二価の連結基であることが最も好まし
い。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12であるこ
とが好ましい。アリーレン基の炭素原子数は、6乃至1
0であることが好ましい。
【0035】二価の連結基(L)の例を以下に示す。左
側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(C)
に結合する。 L1:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO
− L2:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O− L3:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−アル
キレン− L4:−アルキレン−CO−O−アルキレン− L5:−O−アルキレン−O−CO− L6:−O−アルキレン−O− L7:−O−アルキレン−O−CO−NH−アルキレン
− L8:−O−アルキレン−S−アルキレン− L9:−O−アルキレン− L10:−CO−アリーレン−O−アルキレン−O−CO
− L11:−CO−アリーレン−O−アルキレン− L12:−CO−アリーレン−O−アルキレン−O− L13:−CO−NH−アルキレン− L14:−NH−アルキレン−O−CO− L15:−NH−アルキレン−O− L16:−S−アルキレン−S−アルキレン− L17:−S−アルキレン− L18:−S−アルキレン−O− L19:−O−CO−アリーレン−アルキレン−O−CO
【0036】重合性基(P)は、重合反応の種類に応じ
て決定する。重合性基(P)の例を以下に示す。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】重合性基(P)は、不飽和重合性基(P
1、P2、P3、P7、P8)またはエポキシ基(P
6)であることが好ましく、不飽和重合性基であること
がさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(P1、
P7、P8)であることが最も好ましい。式(I)にお
いて、4乃至12の整数である。具体的な数字は、ディ
スコティックコア(D)の種類に応じて決定される。な
お、複数のLとPの組み合わせは、異なっていてもよい
が、同一であることが好ましい。光学異方性層は、円盤
状化合物および必要に応じて重合性開始剤や任意の成分
を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで形成でき
る。光学異方性層の厚さは、0.5乃至100μmであ
ることが好ましく、0.5乃至30μmであることがさ
らに好ましい。
【0043】配向させた円盤状化合物を、配向状態を維
持して固定する。固定化は、重合反応により実施するこ
とが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱
重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれ
る。光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α
−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2
367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル
(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水
素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許272251
2号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許304
6127号、同2951758号の各明細書記載)、ト
リアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニル
ケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細
書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭
60−105667号公報、米国特許4239850号
明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許
4212970号明細書記載)が含まれる。光重合開始
剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃至20重量
%であることが好ましく、0.5乃至5重量%であるこ
とがさらに好ましい。円盤状化合物の重合のための光照
射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギー
は、20乃至5000mJであることが好ましく、10
0乃至800mJであることがさらに好ましい。また、
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施
してもよい。
【0044】[配向膜]配向膜は、光学異方性層の円盤
状化合物の配向方向を規定する機能を有する。配向膜
は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処
理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する
層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(L
B膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオ
クタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル
酸メチル)の累積のような手段で、設けることができ
る。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射に
より、配向機能が生じる配向膜も知られている。配向膜
は、ポリマーのラビング処理により形成することが好ま
しい。ポリビニルアルコールが、好ましいポリマーであ
る。疎水性基が結合している変性ポリビニルアルコール
が特に好ましい。疎水性基は光学異方性層の円盤状化合
物と親和性があるため、疎水性基をポリビニルアルコー
ルに導入することで、円盤状化合物を均一に配向させる
ことができる。疎水性基は、ポリビニルアルコールの主
鎖末端または側鎖に結合させる。疎水性基は、炭素原子
数が6以上の脂肪族基(好ましくはアルキル基またはア
ルケニル基)または芳香族基が好ましい。ポリビニルア
ルコールの主鎖末端に疎水性基を結合させる場合は、疎
水性基と主鎖末端との間に連結基を導入することが好ま
しい。連結基の例には、−S−、−C(CN)R1 −、
−NR2 −、−CS−およびそれらの組み合わせが含ま
れる。上記R1 およびR2 は、それぞれ、水素原子また
は炭素原子数が1乃至6のアルキル基(好ましくは、炭
素原子数が1乃至6のアルキル基)である。ポリビニル
アルコールの側鎖に疎水性基を導入する場合は、ポリビ
ニルアルコールの酢酸ビニル単位のアセチル基(−CO
−CH3 )の一部を、炭素原子数が7以上のアシル基
(−CO−R3 )に置き換えればよい。R3 は、炭素原
子数が6以上の脂肪族基または芳香族基である。市販の
変性ポリビニルアルコール(例、MP103、MP20
3、R1130、クラレ(株)製)を用いてもよい。配
向膜に用いる(変性)ポリビニルアルコールのケン化度
は、80%以上であることが好ましい。(変性)ポリビ
ニルアルコールの重合度は、200以上であることが好
ましい。ラビング処理は、配向膜の表面を、紙や布で一
定方向に、数回こすることにより実施する。長さおよび
太さが均一な繊維を均一に植毛した布を用いることが好
ましい。
【0045】[透明支持体]透明支持体は、正の固有複
屈折を有する透明なポリマーから形成することが好まし
い。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上で
あることを意味する。正の固有複屈折を有するポリマー
を面配向させて得たポリマーフイルムは、一般にアンパ
ン状の(負の)屈折率楕円を有する。その光軸は、法線
方向に一本または法線を挟んで同一の角度で二本存在す
る。本発明では、このような光学的性質を有するポリマ
ーフイルムを支持体とし、負の固有複屈折を有し光軸が
円盤面の法線方向に存在する円盤状化合物を含む光学異
方性層と組み合わせて用いることが好ましい。ポリマー
の例には、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ジアセチルセルロース
およびトリアセチルセルロースが含まれる。ポリカーボ
ネート、ジアセチルセルロースおよびトリアセチルセル
ロースが好ましい。ポリマーフイルムは、ソルベントキ
ャスト法により形成することが好ましい。
【0046】前述したように、透明支持体は面内レター
デーションの絶対値(Re2 )は、光学異方性層の面内
レターデーションの絶対値(Re1 )とほぼ同じ値であ
ることが好ましい。透明支持体のレターデーションは、
形成したフイルムの延伸(好ましくは二軸延伸)や縦横
の収縮率の制御により調整することできる。ポリカーボ
ネートフイルムのアンバランス二軸延伸では、レターデ
ーションを特に容易に調整できる。透明支持体とその上
に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性
層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理
(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(U
V)処理、火炎処理)を実施してもよい。グロー放電処
理またはコロナ放電処理を実施することが好ましい。二
種類以上の表面処理を組み合わせて実施してもよい。透
明支持体の厚さは、20乃至500μmであることが好
ましく、50乃至200μmであることがさらに好まし
い。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けても
よい。接着層は、親水性ポリマー(例、ゼラチン)の塗
布により形成することが好ましい。接着層の厚さは、
0.1乃至2μmであることが好ましく、0.2乃至1
μmであることがさらに好ましい。
【0047】[液晶セル]本発明においては、垂直配向
(VA)液晶セルを用いる。垂直配向液晶セルでは、液
晶性化合物を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、
電圧印加時に実質的に水平に配向させる。垂直配向液晶
セルでは、一般に誘電率異方性が負の液晶性化合物を用
いる。液晶性化合物の屈折率異方性Δnと、液晶セルの
液晶層の厚みdとの積(Δn×d)は、輝度と視野角を
両立させるために、100乃至1000nmの範囲であ
ることが好ましく、150乃至400nmの範囲である
ことがさらに好ましく、200乃至350nmの範囲で
あることが最も好ましい。垂直配向液晶セルは、ノーマ
リーホワイトモード(NWモード)またはノーマリーブ
ラックモード(NBモード)で用いることができる。本
発明は、ノーマリーブラックモードにおいて特に効果が
ある。
【0048】[液晶表示装置]液晶表示装置は、液晶セ
ル、液晶セルの両側に配置された一対の光学補償シート
(本発明の第1の態様)または液晶セルの片側に配置さ
れた光学補償シート(本発明の第2の態様)およびそれ
らの両側に配置された一対の偏光素子からなる。液晶表
示装置には、画像直視型、画像投影型や光変調型が含ま
れる。TFTやMIMのような3端子または2端子素子
を用いたアクティブマトリクス液晶表示装置にも本発明
は有効である。光学補償シートの波長分散と液晶セルの
波長分散は、実質的に等しくすることが好ましい。液晶
セルの波長分散値(α1)に対する光学補償シートの波
長分散値(α2)の比(α2/α1)は、下記式の範囲
内であることが好ましい。 0. 8≦α2/α1≦1.3 液晶セルの波長分散値(α1)は、波長が550nmに
おける液晶セルのレターデーション(Re550)に対
する波長が450nmにおける液晶セルのレターデーシ
ョン(Re450)の比(Re450/Re550)で
ある。光学補償シートの波長分散値(α2)も、同様
に、波長が550nmにおける光学補償シートのレター
デーション(Re550)に対する波長が450nmに
おける光学補償シートのレターデーション(Re45
0)の比(Re450/Re550)である。
【0049】
【実施例】
[実施例1] (透明支持体の作成)2,2’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンポリカーボネイト樹脂(粘度平均分
子量:28000)を、ジクロロメタンに溶解して、1
8重量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープを得
た。ドープをバンド上に流延し、50℃で10分間乾燥
後にはぎ取り、さらに100℃で10分間乾燥した。得
られたフイルムを170℃で縦に7%延伸し、さらに1
75℃で横に5%延伸して、厚さ100μmの2軸延伸
ロールフイルム(透明支持体)を得た。縦延伸は2本の
チャッキングロールの速度差で制御し、横延伸はテンタ
ーの幅で制御した。透明支持体のレターデーションをエ
リプソメーター(AEP−100)で測定した。面内レ
ターデーションは−12nm(Re2 =12)、厚み方
向のレターデーションは120nm(Rth2 =120)
であった。なお、透明支持体のnxおよびnyは面内に
あり、nzは法線方向であった。また、レターデーショ
ンが最小となる方向と透明支持体の法線との角度(β
2 )は、0°であった。
【0050】(透明支持体の表面処理)ソリッドステー
トコロナ放電処理機(6KVA、ピラー社製)を用い、
30cm幅の透明支持体の両面を、室温において20m
/分で処理した(0.375kV・A・分/m2 )。処
理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロールのギャッ
プクリアランスは1.6mmであった。
【0051】(接着層の形成)表面処理した透明支持体
に、下記組成の塗布液をワイヤーバーを用いて10ml
/m2 塗布した。115℃で2分間乾燥して接着層を形
成した。
【0052】 ──────────────────────────────────── 接着層塗布液組成 ──────────────────────────────────── ゼラチン 1重量部 水 1重量部 酢酸 1重量部 メタノール 50重量部 エチレンジクロライド 50重量部 p−クロロフェノール 4重量部 ────────────────────────────────────
【0053】(配向膜の形成)接着層の上に、下記の組
成の塗布液をスライドコーターで25ml/m2 塗布し
た。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で15
0秒乾燥した。次に、透明支持体の遅相軸方向と平行の
方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
【0054】 ──────────────────────────────────── 配向膜塗布液組成 ──────────────────────────────────── 下記の変性ポリビニルアルコール 10重量部 水 371重量部 メタノール 119重量部 グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5重量部 ────────────────────────────────────
【0055】
【化10】
【0056】(光学異方性層の形成)配向膜上に、下記
の円盤状(液晶性)化合物1.8g、エチレンオキサイ
ド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#
360、大阪有機化学(株)製)0.2g、セルロース
アセテートブチレート(CAB551−0.2、イース
トマンケミカル社製)0.04g、光重合開始剤(イル
ガキュアー907、チバガイギー社製)0.06g、増
感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.
02gを、8.43gのメチルエチルケトンに溶解した
塗布液を、#2.5のワイヤーバーで塗布した。これを
金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加
熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、130℃で1
20W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射し円
盤状化合物を架橋した。その後、室温まで放冷した。こ
のようにして、光学補償シート(1)を作製した。
【0057】(光学補償シートの評価)光学異方性層の
厚さは、約1.0μmであった。光学異方性層のみのレ
ターデーション値をラビング軸に沿って測定したとこ
ろ、レターデーションが0となる方向は存在しなかっ
た。光学異方性層の光学軸の平均傾斜角、すなわちレタ
ーデーションが最小となる方向とシートの法線との角度
(β1 )は、28°であった。また、面内レターデーシ
ョンは15nm(Re1 =15)、厚み方向のレターデ
ーションは35nm(Rth1 =35)であった。光学補
償シート(1)を、ミクロトームを用いて、ラビング方
向に添って垂直に切断し、極めて薄い垂直断片(サンプ
ル)を得た。サンプルをOsO4 の雰囲気中に48時間
放置して、染色した。染色サンプルを、透過型電子顕微
鏡(TEM)によって観察し、その顕微鏡写真を得た。
染色サンプルでは、前記円盤状化合物のアクリロイル基
が染色され、写真の像として認められた。この写真を検
討した結果、光学異方性層の円盤状構造単位は、透明支
持体の表面から傾いていることが認められた。さらに、
傾斜角は、透明支持体表面からの距離が増加するに伴
い、連続的に増加していた。光学異方性層と同様に、光
学補償シート(1)のレターデーションを測定したとこ
ろ、レターデーションが最小となる方向とシートの法線
との角度(β3 )は8°、面内レターデーションは3n
m(Re3 =3)、厚み方向のレターデーションは15
0nm(Rth3 =150)であった。
【0058】[実施例2]ガラス板上に実施例1と同様
に配向膜を形成し、ラビング処理した。配向膜の上に、
実施例1と同様に、光学異方性層を形成した。実施例1
で用いた透明支持体の上に、光学異方性層を粘着剤を用
いた転写し、光学補償シート(2)を作製した。光学異
方性層の転写では、配向膜のラビング方向と透明支持体
の遅相軸が平行となるように、方向を調節した。透明支
持体と光学異方性層は、実施例1と同じであって、同じ
光学的性質を有する。光学補償シート(2)の光学的性
質については改めて測定したが、実施例1の光学補償シ
ート(1)と同じ結果であった。
【0059】[実施例3]2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンポリカーボネイト樹脂(粘度平
均分子量:28000)を、ジクロロメタンに溶解し
て、18重量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープ
を得た。ドープをバンド上に流延し、50℃で10分間
乾燥後にはぎ取り、さらに100℃で10分間乾燥し
た。得られたフイルムを170℃で縦に7%延伸し、さ
らに175℃で横に6%延伸して、厚さ100μmの2
軸延伸ロールフイルム(透明支持体)を得た。縦延伸は
2本のチャッキングロールの速度差で制御し、横延伸は
テンターの幅で制御した。透明支持体のレターデーショ
ンをエリプソメーター(AEP−100)で測定した。
面内レターデーションは−7nm(Re2 =7)、厚み
方向のレターデーションは120nm(Rth2 =12
0)であった。なお、透明支持体のnxおよびnyは面
内にあり、nzは法線方向であった。また、レターデー
ションが最小となる方向と透明支持体の法線との角度
(β2 )は、0°であった。上記透明支持体を用い、配
向膜のラビング方向と透明支持体の遅相軸とを垂直に配
置した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シート
(3)を作成した。光学補償シート(3)の光学的性質
について、実施例1と同様に測定した。測定結果は、第
1表に示す。
【0060】[比較例1]2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンポリカーボネイト樹脂(粘度平
均分子量:28000)を、ジクロロメタンに溶解し
て、18重量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープ
を得た。ドープをバンド上に流延し、50℃で10分間
乾燥後にはぎ取り、さらに100℃で10分間乾燥し
た。得られたフイルムを170℃で縦に12%延伸し、
さらに175℃で横に14%延伸して、厚さ100μm
の2軸延伸ロールフイルムを得た。縦延伸は2本のチャ
ッキングロールの速度差で制御し、横延伸はテンターの
幅で制御した。得られたフイルムのレターデーションを
エリプソメーター(AEP−100)で測定した。面内
レターデーションは5nm(Re2 =5)、厚み方向の
レターデーションは280nm(Rth2 =270)であ
った。なお、フイルムのnxおよびnyは面内にあり、
nzは法線方向であった。また、レターデーションが最
小となる方向と透明支持体の法線との角度(β2 )は、
0°であった。このフイルムをそのまま、光学補償シー
ト(x)として使用した。
【0061】[実施例4]2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンポリカーボネイト樹脂(粘度平
均分子量:28000)を、ジクロロメタンに溶解し
て、18重量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープ
を得た。ドープをバンド上に流延し、50℃で10分間
乾燥後にはぎ取り、さらに100℃で10分間乾燥し
た。得られたフイルムを170℃で縦に13%延伸し、
さらに175℃で横に9%延伸して、厚さ100μmの
2軸延伸ロールフイルム(透明支持体)を得た。縦延伸
は2本のチャッキングロールの速度差で制御し、横延伸
はテンターの幅で制御した。透明支持体のレターデーシ
ョンをエリプソメーター(AEP−100)で測定し
た。面内レターデーションは−24nm(Re2 =2
4)、厚み方向のレターデーションは120nm(Rth
2 =120)であった。なお、透明支持体のnxおよび
nyは面内にあり、nzは法線方向であった。また、レ
ターデーションが最小となる方向と透明支持体の法線と
の角度(β2 )は、0°であった。
【0062】上記透明支持体上に、実施例1と同様(配
向膜のラビング方向と透明支持体の遅相軸とは平行)に
接着層と配向膜を設けた。配向膜上に、実施例1で用い
た円盤状(液晶性)化合物3.06g、エチレンオキサ
イド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V
#360、大阪有機化学(株)製)0.34g、セルロ
ースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イ
ーストマンケミカル社製)0.068g、光重合開始剤
(イルガキュアー907、チバガイギー社製)0.10
2g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)
製)0.034gを、6.996gのメチルエチルケト
ンに溶解した塗布液を、#3.0のワイヤーバーで塗布
した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽
中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、
130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間
UV照射し円盤状化合物を架橋した。その後、室温まで
放冷した。このようにして、光学補償シート(4)を作
成した。光学異方性層の光学軸の平均傾斜角、すなわち
レターデーションが最小となる方向とシートの法線との
角度(β1 )は、35°であった。また、面内レターデ
ーションは30nm(Re1 =30)、厚み方向のレタ
ーデーションは70nm(Rth1 =70)であった。さ
らに、光学補償シート(4)の光学的性質について、実
施例1と同様に測定した。測定結果は、第1表に示す。
【0063】[実施例5]ガラス板上に実施例4と同様
に配向膜を形成し、ラビング処理した。配向膜の上に、
実施例4と同様に、光学異方性層を形成した。実施例4
で用いた透明支持体の上に、光学異方性層を粘着剤を用
いた転写し、光学補償シート(5)を作製した。光学異
方性層の転写では、配向膜のラビング方向と透明支持体
の遅相軸が平行となるように、方向を調節した。透明支
持体と光学異方性層は、実施例4と同じであって、同じ
光学的性質を有する。光学補償シート(5)の光学的性
質については改めて測定したが、実施例4の光学補償シ
ート(4)と同じ結果であった。
【0064】[実施例6]トリアセチルセルロースフイ
ルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を3
枚、縦方向(Machine Direction)が平行になるように粘
着剤により貼り合わせた。これを透明支持体として使用
した。透明支持体のレターデーションをエリプソメータ
ー(AEP−100)で測定した。面内レターデーショ
ンは−13nm(Re2 =13)、厚み方向のレターデ
ーションは120nm(Rth2 =120)であった。な
お、透明支持体のnxおよびnyは面内にあり、nzは
法線方向であった。また、レターデーションが最小とな
る方向と透明支持体の法線との角度(β2 )は、0°で
あった。上記透明支持体を用いた以外は、実施例4と同
様(配向膜のラビング方向と透明支持体の遅相軸=縦方
向が平行)にして、光学補償シート(6)を作成した。
光学補償シート(6)の光学的性質について、実施例1
と同様に測定した。測定結果は、第1表に示す。
【0065】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 試料 光学異方性層 透明支持体 光学補償シート 番号 形成 β1 Re1 Rth1 β2 Re2 Rth2 β3 Re3 Rth3 ──────────────────────────────────── (1) 塗布 28° 15 35 0° 12 120 8° 3 150 (2) 転写 28° 15 35 0° 12 120 8° 3 150 (3) 塗布 28° 15 35 0° 7 120 8° 8 150 (x) なし 0° 5 280 0° 5 280 (4) 塗布 35° 30 70 0° 24 240 8° 6 300 (5) 転写 35° 30 70 0° 24 240 8° 6 300 (6) 塗布 35° 15 35 0° 13 120 8° 2 300 ────────────────────────────────────
【0066】[実施例11] (垂直配向液晶セルの作製)ポリビニルアルコール3重
量%水溶液に、オクタデシルジメチルアンモニウムクロ
ライド(カップリング剤)を1重量%添加した。これ
を、ITO電極付きのガラス基板上にスピンコートし、
160℃で熱処理した後、ラビング処理を施して、垂直
配向膜を形成した。ラビング処理は、2枚のガラス基板
において反対方向となるように実施した。セルギャップ
(d)が5.5μmとなるように2枚のガラス基板を向
かい合わせた。セルギャップに、エステル系とエタン系
を主成分とする液晶性化合物(Δn:0.05)を注入
し、垂直配向液晶セルを作製した。Δnとdとの積は2
75nmであった。
【0067】(液晶表示装置の作製)垂直配向液晶セル
に、光学補償シート(1)をセルを挟むように2枚、光
学補償シートの光学異方性層と液晶セルのガラス基板と
が対面するように配置した。垂直配向液晶セルの配向膜
のラビング方向と光学補償シートの配向膜のラビング方
向は、逆平行になるように配置した。これらの両側に、
偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配向液晶セル
に対して、55Hz矩形波で電圧を印加した。黒表示2
V、白表示6VのNBモードとし、透過率の比(白表示
/黒表示)をコントラスト比とした。上下、左右からの
コントラスト比を、計器(EZ−Contrast160D、E
LDIM社製)で測定した。測定結果は第2表に示す。
【0068】[実施例12]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(1)をセルを挟むよう
に2枚、光学補償シートの透明支持体と液晶セルのガラ
ス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶セル
のラビング方向と光学補償シートのラビング方向は、平
行になるように配置した。これらの外側に、偏光素子を
クロスニコルに配置した。垂直配向液晶セルに対して、
55Hz矩形波で電圧を印加した。黒表示2V、白表示
6VのNBモードとし、透過率の比(白表示/黒表示)
をコントラスト比とした。上下、左右からのコントラス
ト比を、計器(EZ−Contrast160D、ELDIM社
製)で測定した。測定結果は第2表に示す。
【0069】[実施例13]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(2)をセルを挟むよう
に2枚、光学補償シートの光学異方性層と液晶セルのガ
ラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶セ
ルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜の
ラビング方向は、平行になるように配置した。これらの
両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配向
液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加した。
黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率の比
(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上下、左
右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contrast16
0D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は第2表
に示す。
【0070】[実施例14]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(2)をセルを挟むよう
に2枚、光学補償シートの透明支持体と液晶セルのガラ
ス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶セル
のラビング方向と光学補償シートのラビング方向は、逆
平行になるように配置した。これらの外側に、偏光素子
をクロスニコルに配置した。垂直配向液晶セルに対し
て、55Hz矩形波で電圧を印加した。黒表示2V、白
表示6VのNBモードとし、透過率の比(白表示/黒表
示)をコントラスト比とした。上下、左右からのコント
ラスト比を、計器(EZ−Contrast160D、ELDI
M社製)で測定した。測定結果は第2表に示す。
【0071】[実施例15]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(3)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの光学異方性層と液晶セルの
ガラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶
セルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜
のラビング方向は、逆平行になるように配置した。これ
らの両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直
配向液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加し
た。黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率
の比(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上
下、左右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contra
st160D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は
第2表に示す。
【0072】[比較例2]実施例11で用いた垂直配向
液晶セルに、光学補償シート(x)を表示(観察者)側
に1枚配置した。垂直配向液晶セルの配向膜のラビング
方向と光学補償シートの遅相軸は、垂直になるように配
置した。これらの両側に、偏光素子をクロスニコルに配
置した。垂直配向液晶セルに対して、55Hz矩形波で
電圧を印加した。黒表示2V、白表示6VのNBモード
とし、透過率の比(白表示/黒表示)をコントラスト比
とした。上下、左右からのコントラスト比を、計器(E
Z−Contrast160D、ELDIM社製)で測定した。
測定結果は第2表に示す。
【0073】[実施例16]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(4)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの光学異方性層と液晶セルの
ガラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶
セルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜
のラビング方向は、逆平行になるように配置した。これ
らの両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直
配向液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加し
た。黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率
の比(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上
下、左右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contra
st160D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は
第2表に示す。
【0074】[実施例17]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(4)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの透明支持体と液晶セルのガ
ラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶セ
ルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜の
ラビング方向は、平行になるように配置した。これらの
両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配向
液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加した。
黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率の比
(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上下、左
右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contrast16
0D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は第2表
に示す。
【0075】[実施例18]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(5)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの光学異方性層と液晶セルの
ガラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶
セルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜
のラビング方向は、平行になるように配置した。これら
の両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配
向液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加し
た。黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率
の比(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上
下、左右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contra
st160D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は
第2表に示す。
【0076】[実施例19]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(5)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの透明支持体と液晶セルのガ
ラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶セ
ルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜の
ラビング方向は、逆平行になるように配置した。これら
の両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配
向液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加し
た。黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率
の比(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上
下、左右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contra
st160D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は
第2表に示す。
【0077】[実施例20]実施例11で用いた垂直配
向液晶セルに、光学補償シート(6)を表示(観察者)
側に1枚、光学補償シートの光学異方性層と液晶セルの
ガラス基板とが対面するように配置した。垂直配向液晶
セルの配向膜のラビング方向と光学補償シートの配向膜
のラビング方向は、逆平行になるように配置した。これ
らの両側に、偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直
配向液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加し
た。黒表示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率
の比(白表示/黒表示)をコントラスト比とした。上
下、左右からのコントラスト比を、計器(EZ−Contra
st160D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は
第2表に示す。
【0078】[比較例3]実施例11で用いた垂直配向
液晶セルの両側に、作製した垂直配向液晶セルに、光学
補償シートを組み合わせずに、外側にセルを挟むように
して偏光素子をクロスニコルに配置した。垂直配向液晶
セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加した。黒表
示2V、白表示6VのNBモードとし、透過率の比(白
表示/黒表示)をコントラスト比とした。上下、左右か
らのコントラスト比を、計器(EZ−Contrast160
D、ELDIM社製)で測定した。測定結果は第2表に
示す。
【0079】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 試料 光学補償シート α2 正面 視野角(度) 番号 種類 数 配置 向 Re3 /α1 コントラスト 上 下 左 右 ──────────────────────────────────── 11 (1)2 順 逆 3 1.13 300 70 70 70 70 12 (1)2 逆 順 3 1.13 300 70 70 70 70 13 (2)2 順 順 3 1.13 300 70 70 70 70 14 (2)2 逆 逆 3 1.13 300 70 70 70 70 15 (3)1 順 逆 8 1.13 100 60 60 60 60 比2 (x)1 − − 5 1.01 300 40 60 60 60 16 (4)1 順 逆 6 1.13 300 70 70 70 70 17 (4)1 逆 順 6 1.13 300 70 70 70 70 18 (5)1 順 順 6 1.13 300 70 70 70 70 19 (5)1 逆 逆 6 1.13 300 70 70 70 70 20 (6)1 順 逆 2 0.72 120 60 60 60 60 比3 光学補償シートなし 300 30 40 40 40 ────────────────────────────────────
【0080】(註) 配置: 液晶セルのガラス基板と光学補償シートの光学
異方性層(順)または透明支持体(逆)が対面する。 向: 垂直配向液晶セルの配向膜のラビング方向と光
学補償シートの配向膜のラビング方向を、平行(順)ま
たは逆平行(逆)になるように配置する。 視野角:コントラスト比10が得られる視野の角度であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電圧無印加時のVA液晶セル内の液晶性化合物
の配向を模式的に示す断面図である。
【図2】電圧印加時のVA液晶セル内の液晶性化合物の
配向を模式的に示す断面図である。
【図3】偏光素子をクロスニコルに配置にしたVA液晶
セルを、セル基板の法線方向から見て得られる屈折率楕
円体の模式図である。
【図4】正の一軸性の液晶セルの屈折率楕円と負の一軸
性の光学補償シートの屈折率楕円を示す模式図である。
【図5】VA液晶セルと本発明の第1の態様の光学補償
シートとの組み合わせを示す断面模式図である。
【図6】VA液晶セルと本発明の第2の態様の光学補償
シートとの組み合わせを示す断面模式図である。
【図7】代表的な光学補償シートの断面模式図である。
【図8】代表的な液晶表示装置の断面模式図である。
【符号の説明】
11、21 液晶セルの上基板 12、22 液晶性化合物 13、23 液晶セルの下基板 14、24 基板の法線方向 15、25、26 基板の法線から傾けた方向 31a、31b 入射側の偏光素子の透過軸 32a、32b 出射側の偏光素子の透過軸 33a 電圧無印加時の液晶セルの屈折率楕円 33b 電圧印加時の液晶セルの屈折率楕円 34 液晶セル内の液晶分子の光軸の液晶セル基板面へ
の正射影 41 負の一軸性の光学補償シートの屈折率楕円体 41x、41y 光学補償シート内の面内の主屈折率 41z 光学補償シートの厚み方向の主屈折率 42 負の一軸性の光学補償シート 43 正の一軸性の液晶セル 44 正の一軸性の液晶セルの屈折率楕円体 44x、44y 液晶セル基板に平行な面内の屈折率 44z 液晶セルの厚み方向の屈折率 50、60 液晶セル 51、61、73 光学異方性層 52、62、71 透明支持体 53、54、63、OC1、OC2 光学補償シート 72 配向膜 73a、73b、73c 円盤状化合物 Pa、Pb、Pc 円盤状化合物の円盤面 71a、71b、71c 透明支持体の面に平行な面 θa、θb、θc 傾斜角 74 透明支持体の法線 75、R1、R2 光学補償シートの配向膜のラビング
方向 VAC VA液晶セル A、B 偏光素子 BL バックライト RP1、RP2 液晶セルの配向膜のラビング方向 PA 偏光素子Aの偏光の透過軸 PB 偏光素子Bの偏光の透過軸
【化11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 216/06 C08F 216/06 246/00 246/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶セル、液晶セルの両側に配置された
    一対の光学補償シート、およびさらにそれらの両側に配
    された一対の偏光素子からなり、液晶セルが、液晶性化
    合物を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印
    加時に実質的に水平に配向させる垂直配向モードの液晶
    セルである液晶表示装置であって、 上記一対の光学補償シートが、それぞれ、透明支持体
    と、電圧印加時の液晶セルを光学補償するために必要と
    される光学異方性を有する円盤状化合物を含む光学異方
    性層とを有し、光学補償シート全体の面内レターデーシ
    ョンが−5nm乃至5nmの範囲内であることを特徴と
    する液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 光学異方性層の面内レターデーションの
    絶対値と透明支持体の面内レターデーションの絶対値と
    の差が、5nm以下であり、かつ、光学異方性層と透明
    支持体とが、それぞれの面内の遅相軸が実質的に垂直に
    なるように配置されている請求項1に記載の液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 液晶セル、液晶セルの一方の側に配置さ
    れた光学補償シート、およびさらにそれらの両側に配さ
    れた一対の偏光素子からなり、液晶セルが、液晶性化合
    物を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加
    時に実質的に水平に配向させる垂直配向モードの液晶セ
    ルである液晶表示装置であって、 上記光学補償シートが、透明支持体と、電圧印加時の液
    晶セルを光学補償するために必要とされる光学異方性を
    有する円盤状化合物を含む光学異方性層とを有し、光学
    補償シート全体の面内レターデーションが−10nm乃
    至10nmの範囲内であることを特徴とする液晶表示装
    置。
  4. 【請求項4】 光学異方性層の面内レターデーションの
    絶対値と透明支持体の面内レターデーションの絶対値と
    の差が、10nm以下であり、かつ、光学異方性層と透
    明支持体とが、それぞれの面内の遅相軸が実質的に垂直
    になるように配置されている請求項3に記載の液晶表示
    装置。
  5. 【請求項5】 透明支持体および円盤状化合物を含む光
    学異方性層を有する光学補償シートであって、光学異方
    性層の面内レターデーションの絶対値と透明支持体の面
    内レターデーションの絶対値との差が、10nm以下で
    あり、かつ、光学異方性層と透明支持体とが、それぞれ
    の面内の遅相軸とが実質的に垂直になるように配置され
    ていることを特徴とする光学補償シート。
JP10076688A 1997-03-10 1998-03-09 液晶表示装置および光学補償シート Expired - Fee Related JP2866372B2 (ja)

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