JPH10311756A - プラスチック成形品の色むら定量方法および装置 - Google Patents

プラスチック成形品の色むら定量方法および装置

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JPH10311756A
JPH10311756A JP9119387A JP11938797A JPH10311756A JP H10311756 A JPH10311756 A JP H10311756A JP 9119387 A JP9119387 A JP 9119387A JP 11938797 A JP11938797 A JP 11938797A JP H10311756 A JPH10311756 A JP H10311756A
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JP
Japan
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image
pixel
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color
camera
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JP9119387A
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Hideki Uchiumi
秀樹 内海
Hiroteru Gotou
洋輝 後藤
Nobuhiro Shiraiwa
信裕 白岩
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック成形品の表面に生じる色むらの
判別を、熟練検査員による目視検査に代え、機器による
物理測定と数値化によって行う。 【構成】 着色されたプラスチック成形品の色むらを着
色の濃淡を示すデジタル画像とし、画像を構成する各画
素に対して、その階調値とその画素を中心とした近傍領
域の階調値の平均との差を画素の階調値として画像を再
生し、その再生画像全画素についての階調値分布の統計
値(例えば該階調値の平均値)を用いて色むらを定量化
する方法と、それを行うための装置として、色むらのア
ナログ画像情報を出力するTVカメラと、このTVカメ
ラからのアナログ画像情報を濃淡デジタル画像情報に変
換するアナログ/デジタル変換部と、所定の画像処理部
と、画像処理部から得られた再生画像を構成している画
素毎の階調値を統計処理する演算定量部とからなる色む
ら定量装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品の表面に生じる色むらを画像解析することにより定量
化する方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチックは、装飾性等の諸機
能を成形品に与える目的で着色が行われ、射出成形や押
出成形等の加工段階で粉末状、粒状あるいは液状の着色
剤が使用される。着色剤は顔料や染料に分散助剤を加え
た着色成分か、あるいは樹脂を加え、単に混合したり溶
融混練したりして得られるものである。
【0003】プラスチックを着色するためには顔料およ
び染料が用いられるが、分散助剤を加えた粉末状着色剤
いわゆるドライカラーでは、その取り扱い段階で環境汚
染があり、自動計量機における計量精度も悪い。そのた
め生産工程の自動化や合理化のために適する着色剤の一
つとして粒状着色剤、通称マスターバッチカラーが多く
使用されている。
【0004】マスターバッチカラーは、プラスチック成
形品を着色する際に必要とする顔料を、高濃度で適当な
ビヒクル樹脂へ練り込んだ物である。したがって射出・
押出・中空成形の段階で、成形樹脂に対しその濃度に応
じて希釈して使用される。マスターバッチカラーを樹脂
へ希釈使用する際に問題となるのが成形品へのマスター
バッチカラーの分配性(解膠性)である。分配性が悪い
と成形品表面に筋状、波状等の形状を呈する色むらが発
生する。この原因としてマスターバッチカラー中の着色
成分の配合率やマスターバッチカラー及び被着色樹脂の
溶融粘度、希釈比、成形条件の不適合による成形機内で
の混練不足等が挙げられる。
【0005】一方、着色成分や分散剤等の選択が不適切
な場合にも色むらは生じ、色分かれ、色抜け、白ぼけな
どと呼称されている。これらは充填材入りのプラスチッ
クに多く見られ、充填材と着色成分の表面の電気的な相
互作用いわゆる「なじみ」の悪さによって引き起こされ
ると考えられているが、原因はよくわかっていない。ま
た成形金型の形状や樹脂の流動性等にも関係があること
から、成形現場にとってはやっかいな不良現象である。
【0006】このように色むらを管理することは工程上
重要なことであるので、色むらの強弱の判別は熟練した
検査員が目視検査で1つ1つ長時間かけて行っているの
が現状である。目視検査では検査員の疲労度、心身状
態、照明条件等の不特定要因によって評価結果が変動し
たりして再現精度が低く、系統立てたデータの収集が困
難である。また、合否判定の基準も一定しないという問
題もあった。
【0007】そこで、目視検査の結果に近い客観的で定
量的な評価方法が待たれるが、定量的評価は出来ても人
間の目視判定と互換出来る方法はなかった。定量的評価
としてはCCDカメラを用いた色むらの多次元定量化に
ついての提案(日本機械学会論文集C編60巻570
号、論文No.93−0843)が行われ、色むらを多
次元表現により評価する手法は示されている。その中で
は色むらを関数としてとらえ、最大振幅、周期性、波形
の凹凸、階調値の扁平度、階調値の分散、階調値度数分
布の6つのパラメーターで表している。
【0008】しかし、この方法ではカメラから得られた
階調値を直接関数として用いているため、階調値が画像
の入力状況変化に強く影響され、数値の精度および再現
性に乏しい。例えば実際のプラスチック成形品表面をT
Vカメラで撮像する場合、成形品は凹凸の全くない平面
をもつことは少ないことと、測定時使用する照明に完全
な平行光線を用いることは不可能なことから、照明の不
均一性は避けられず、得られた画像中には必ず照明ムラ
が生じる。照明ムラが生じている濃淡画像では背景の階
調値すなわちベースラインが大きく変化しているので、
得られたパラメーターに大きな誤差を含む。この論文に
示されているように画像中の最小階調値および最大階調
値をそれぞれ0および1の値に規格化したとしても背景
の階調値変化自体は無くならないので、誤差は小さくな
らないという問題点があった。
【0009】又、解析対象が画像全体ではなく画像中の
任意の二点間における階調値であるので、光源の偏りの
ように画像全体に「うねり」として存在する階調値変化
を取り除くことは出来ず、その影響が大きく出るという
問題点があった。
【0010】一方、光源の偏りのような背景の階調値変
化をなくす方法としては特開平5−252397に開示
されているような技術が知られている。これは画像に存
在するノイズや背景の階調値変化をなくすために、対象
画素と1画素ずらした画像との差画像を求め、一定値以
下の差画像を除いた修正差画像を積分し、鮮明な画像を
得るものである。
【0011】しかし、この方法は画像上で対象物の形状
や面積計測等を行うための2値画像を得ることを目的と
しているので、階調値変化の小さい部分のデータは削除
され、画像の濃淡と階調値の大小との相関の直線性が失
われる。従って本発明の目的である定量化という観点か
らは技術的に異なるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を改良し、プラスチック成形品の表面に生じる
色むらを定量的に評価する方法としてTVカメラを用
い、得られる濃淡画像が、照明の不均一や成形品表面の
凹凸が原因となる背景濃度ムラを生じていても、再現よ
くかつ簡単に行える方法および装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意研究した結果、
【0014】(1)着色されたプラスチック成形品の色
むらを着色の濃淡を示すデジタル画像とし、画像を構成
する各画素に対して、その階調値とその画素を中心とし
た近傍領域の階調値の平均との差を画素の階調値として
画像を再生し、その再生画像全画素についての階調値分
布の統計値を用いて色むらを定量化する方法と、
【0015】(2)表面状態を観察するためのレンズも
しくは顕微鏡と、それに接続され、色むらのアナログ画
像情報を出力するTVカメラと、このTVカメラからの
アナログ画像情報を濃淡デジタル画像情報に変換するア
ナログ/デジタル変換部と、変換された濃淡デジタル画
像情報を上記(1)記載の方法により再生した画像情報
を生成する画像処理部と、画像処理部から得られた再生
画像を構成している画素毎の階調値を統計処理する演算
定量部とからなる色むら定量装置、を発明するに至っ
た。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の典型的なもの
および最良の状態は後記実施例に具体的に示されるが、
本発明を実施する上で選択可能な各構成要件等について
以下に詳細に説明する。
【0017】図1に、例として本発明の装置の構成概略
図を示す。この装置は成形品を乗せる試料台と、表面を
撮像するTVカメラと、TVカメラに接続するレンズ
と、そしてTVカメラによって得られた画像に本発明の
特徴ある処理を加える本体装置から構成されている。本
体装置には、測定対象を確認できるモニターと測定結果
を印字するためのプリンターと、補助ディスク記録装置
とキーボードを装備している。
【0018】試料台には照明が装備されており、測定対
象となる成形品の形状によって最適な照明光を供与でき
るようになっている。また表面の反射を抑制する無反射
ガラス等の使用も差し支えない。
【0019】TVカメラは高解像度のものの使用が望ま
しく、CCD式で例示すると少なくとも640×480
画素(30万画素)以上、好ましくは1920×102
4画素(200万画素)以上であることが望ましい。例
えば市販のハイビジョンカメラ等が好適に使用できる。
このTVカメラは、色むら定量化に使用する情報が濃淡
画像であるので必ずしもカラー対応でなくともよく、ま
たCCD式ではなく撮像管式のカメラも使用できる。一
方、カメラに接続するレンズは対象となる成形品の大き
さや、色むら発生範囲の規模によって適宜倍率を選択で
き、場合によっては顕微鏡も使用できる。
【0020】本体装置はTVカメラによって撮像された
測定対象の画像濃度をアナログ/デジタル変換し、各画
素についての階調値すなわち濃度レベルを決定し、測定
対象のデジタル濃淡画像を形成する。さらに、本発明に
おける特徴的な画像処理手法を達成するための手段、す
なわちデジタルビデオメモリー、記録装置、および演算
回路を装備している。
【0021】ここでいうデジタルビデオメモリーは、測
定対象の画像をデジタル画像として一時的に記憶するも
ので、元画像および演算画像の最低2枚の画像を記憶す
るための領域を確保しなければならないことと、ハイビ
ジョンカメラの使用を考慮すると、画像1枚あたりの画
素数が1024×1920の大きさで2プレーン以上装
備していることが望ましい。また演算精度を考慮すると
一画素あたりの階調は最低でも64段階以上、好適には
256段階以上の階調値すなわち濃度レベルを持つこと
が望ましい。
【0022】記録装置は主に、TVカメラによって撮像
された後アナログ/デジタル変換された画像を記録する
ためのものであり、既存のハードディスクドライブ、光
磁気ディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ等
が使用できる。
【0023】演算回路は、対象画像を構成する各画素に
対して、その階調値とその画素を中心とした近傍の領域
の階調値の平均との差を画素の階調値として画像を再生
し、その再生画像全画素についての階調値分布すなわち
濃度分布ヒストグラムの統計値を求めるものである。こ
こで、画素を中心とした近傍の領域とは標準では255
×255画素の領域であるが、色むらの発生範囲の規模
によって適宜変えても良い。例えば照明の偏りに代表さ
れる周期の大きい背景の濃度ムラは領域を標準より大き
くすることによって効果的に除去できるし、細かいムラ
つまり周期の小さいムラには標準より小さい領域が感度
という点で有効である。原画像の大きさにもよるが、演
算速度と画像精度を考慮すると35×35ないし511
×511画素の範囲内が望ましい。また、領域の形は正
方形でなくとも良く、255×63等の長方形でも良
い。
【0024】前記階調値分布すなわち濃度分布ヒストグ
ラムの統計値としては、例えばその再生画像全画素の階
調値の平均値をとるのが好適で、その数値が大きいほど
色むらが著しいことを表す。
【0025】
【実施例】以下にこのような色むら定量化装置によって
行う、本発明の実施例を説明する。成形材料として耐衝
撃性ポリプロピレン(MFR=10)と色むらを生じや
すい処方のブラウン色マスターバッチカラーをブレンド
し、インラインスクリュ型射出成形機で寸法30x30x0.3c
mの平板を成形した。これらは成形条件、特に混練条件
を変化させることによって、色むらの度合いを熟練した
色むら検査員により意図的に5段階に調節したものであ
る。その目視評価と基準を次のように定義した。
【0026】 ◎:色筋が全くない。 ○:僅かに色筋がある。 △:小さな色筋がある。 ×:所々に大きな色筋がある。 ××:全面に大きな色筋がある。
【0027】図2に評価レベル「××」の射出成形板試
料の全体像を一例として示す。これらの試料を試料台に
乗せ、モニター画面を見ながら照明が均一に当たるよう
に照明の角度および照度を調整した。画面のちらつきを
抑えるために光源にはインバーター式蛍光灯を用いた。
【0028】TVカメラは射出平板の鉛直方向に設置し
た。TVカメラはCCD式で200万画素の分解能を持
つ白黒ハイビジョンカメラを使用した。レンズの焦点距
離および試料とカメラの位置は、撮像された画像データ
が30×16cm相当の面積部分を持つ様に決定した。
また画像は1画面あたり1920×1024画素で構成
し、この画像データをデジタルビデオメモリーに各画素
の階調数が256段階(8bit)で記憶した。
【0029】本発明に特徴的な画像処理について、画素
を中心とした近傍の領域を255×255画素と定め、
中心となる画素の階調値とその近傍領域の階調値の平均
値との差を新規画素の階調値として画像を再生した。再
生画像の大きさは原画像と比べ縦横254画素小さい1
666×770画素となり、それを構成するすべての画
素を対象に階調値分布の平均値を求めた。その値と目視
での評価結果との関係をプリンターにて出力した結果を
図3に示す。平均値と検査員による目視試験との相関性
は高く、この数値が色むらの度合いを高い確度で示して
いることがわかった。つまり、これまで検査員が目視で
時間をかけ、評価してきたプラスチック成形品の色むら
が本発明によって簡単に数値化できることが見出され
た。
【0030】
【発明の効果】プラスチック成形品には生産工程の合理
化および自動化が求められるが、成形不良の一つである
色むらを管理することは重要である。従来、色むらの評
価は熟練した検査員が目視検査で行っており、それを数
値化することは困難であったが、本発明の色むら数値化
装置によって簡単にかつ精度良く数値化が出来るので工
程の合理化および自動化が可能となり、これにより経費
の大幅な削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の構成の概略図。
【図2】目視評価レベルが××の射出成形板試料の全体
像。
【図3】本発明の方法により再生した画像の階調値の平
均値と目視での評価結果との相関関係を示すグラフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色されたプラスチック成形品の色むら
    を着色の濃淡を示すデジタル画像とし、画像を構成する
    各画素に対して、その階調値とその画素を中心とした近
    傍領域の階調値の平均との差を画素の階調値として画像
    を再生し、その再生画像全画素についての階調値分布の
    統計値を用いて色むらを定量化する方法。
  2. 【請求項2】 表面状態を観察するためのレンズもしく
    は顕微鏡と、それに接続され、色むらのアナログ画像情
    報を出力するTVカメラと、このTVカメラからのアナ
    ログ画像情報を濃淡デジタル画像情報に変換するアナロ
    グ/デジタル変換部と、変換された濃淡デジタル画像情
    報を請求項1記載の方法により再生した画像情報を生成
    する画像処理部と、画像処理部から得られた再生画像を
    構成している画素毎の階調値を統計処理する演算定量部
    とからなる色むら定量装置。
JP9119387A 1997-05-09 1997-05-09 プラスチック成形品の色むら定量方法および装置 Pending JPH10311756A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2208076A1 (es) * 2002-04-26 2004-06-01 Universitat Politecnica De Catalunya Dispositivo y procedimientos de vision por ordenador para la medida y caracterizacion de la distribucion de color en una muestra.
US6973216B2 (en) * 2001-06-18 2005-12-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Image coding apparatus and method
JP2010279993A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Tokyu Car Corp レーザ溶接部評価方法
CN109916914A (zh) * 2019-04-10 2019-06-21 清华大学深圳研究生院 一种产品缺陷检测方法及装置

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