JPH10311079A - 温水洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水洗浄装置の待機時の消費電力を低減す
る。 【解決手段】送水手段１と、温水を貯蔵する温水タンク
２と、温水タンク内の水を加熱するヒータ３と、送水手
段１により送水された冷水と同送水手段１により送水さ
れた温水タンク２からの温水を混合して適温の温水を出
水する混合弁４と、混合弁４から出水される温水の水圧
により洗浄水を噴出するノズル５と、人体検出手段６と
制御部７を備え、人体検出手段６が人体を検出していな
いときには、温水タンク２の温水を第１の設定温度Ｔ１
に加熱し、人体検出時には第１の設定温度Ｔ１よりも高
い第２の設定温度Ｔ２に加熱するように制御する温水洗
浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、局部洗浄機能を備
えた温水洗浄装置に係り、特に高温水と冷水をミキシン
グして適温の温水を噴出する温水洗浄装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】小形、低価格、快適性の向上、噴出湯温
の温度調整を容易にするという目的で、形状記憶合金を
利用して高温水と冷水を混合し、適温の温水を噴出する
温水洗浄装置を発明してきた。（例えば特開平９−１３
４７１号公報）また、混合湯の温度を検出してモータに
より混合弁の混合比を変えて適温の温水を噴出する温水
洗浄装置も発売されている。

【０００３】これら、高温水と冷水の混合方式は、温水
タンクの湯温を快適温度よりもかなり高い温度に加熱す
るため温水タンクを小形にでき、また噴出湯温を使用者
の好みに応じて瞬間的に可変することができるため、快
適性、使い勝手が良いという長所があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の混合弁を用いた
温水洗浄装置では、温水タンク内でヒータにより冷水を
加熱して高温水（約６０℃）を作成するが、使用者が洗
浄操作を行わないときでも常時高温水を保温していた。

【０００５】しかし、周囲温度との温度差が大きいこと
から温水タンクからの熱放散が大きく、熱効率が悪く、
待機時の消費電力が悪化するという問題があった。一般
に温水洗浄装置は使用してない時間が圧倒的に多いた
め、とくに使用頻度の低い家庭においては大変不経済で
あり、省エネ上も好ましくなかった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ため、本発明は、使用していない時、即ち待機時には低
い温度で温水タンク内の湯を保温するようにしたもので
ある。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明は、送水手段と、温水を貯
蔵する温水タンクと、温水タンク内の水を加熱するヒー
タと、送水手段により送水された冷水と温水タンクから
の温水を混合して適温の温水を出水する混合弁と、混合
弁から出水される温水の水圧により洗浄水を噴出するノ
ズルと、人体検出手段と、制御部を備え、人体検出手段
が人体を検出していないときには、温水タンクの温水を
第１の設定温度に加熱し、人体検出時には第１の設定温
度よりも高い第２の設定温度に加熱するように制御する
ものである。

【０００８】従って、このように構成したことにより、
待機時には、温水タンクを低い温度で保温しておくた
め、温水タンクからの熱放散が少なく、待機時の消費電
力は少なくなる。また、使用時には、使用者を検出して
使用者の用便中に温水タンクを高温に加熱するため、使
用者が洗浄を行うときには適温の十分な量の温水を使用
することができる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。

【００１０】本発明の温水洗浄装置の給水系の構成を示
す概略説明図を図１に示す。１はポンプまたは水道水圧
を開閉する電磁弁等の送水手段、２は温水を貯蔵する温
水タンク、３は温水タンク内の水を加熱するヒータ、４
は送水手段１により送水された冷水と同送水手段１によ
り送水され温水タンク２を介して送水される温水を混合
して適温の温水を出水する混合弁、５は混合弁４から出
水される温水の水圧により洗浄水を噴出するノズルであ
る。６は人体検出手段であり、人体検出の具体的な方法
としては、赤外光の反射を検出するもの、便座に着座時
の重量を検出するもの、便座に着座時の便座の静電気的
な変化を検出するものなどが実用化されているが、いず
れの方法によってもかまわない。７は人体検出手段６の
信号、使用者の操作（操作部図示せず）などにより、送
水手段１、ヒータ３などを制御する制御部である。

【００１１】混合弁４の断面図を図２に示す。８は略筒
状のバルブケース、９はコイル状に整形された形状記憶
合金バネ、１０はコイル状のバイアスバネ、１１はバル
ブケース５の内部でしゅう動するプランジャ、１２は湯
温調整スクリュー、１３はＯリングパッキン、１４は湯
温調整つまみである。形状記憶合金バネ９は、温度上昇
に伴ってバネ荷重が増加し、とくに適温（４０℃）付近
で急増する特性をもち、冷水流入口１５から流入する冷
水と高温水流入口１６から流入する高温水が混合部１９
で混合されて混合水流出口１７より流出する水路２０に
配置されている。プランジャ１１は形状記憶合金バネ９
とバイアスバネ１０の荷重バランス位置により冷水流入
口１５と高温水流入口１６の開閉面積の比を可変させる
構成となっている。湯温調整スクリュー１２はバルブケ
ース８とネジ部１８を介して嵌合されており、湯温調整
つまみ１４を回転することによりバイアスバネ１０の一
端の位置を可変可能にしている。通常、約３０℃から約
４０℃の範囲で調整可能となるように各バネ長、バネ加
重や各寸法を設定している。

【００１２】つぎに上記構成による動作について説明す
る。

【００１３】待機時においては、人体検出手段６は人体
を検出していないため、温水タンク２の温度はヒータ３
により第１の設定温度Ｔ１に保温されている。この温度
は洗浄時の最高使用温度である約４０℃以上とすること
が好ましい。このときの消費電力は、第１の設定温度Ｔ
１に保温するのに必要な熱量でよいが、混合弁方式では
温水タンクが小形であるため、消費電力量はわずかであ
る。

【００１４】つぎに使用者がトイレに入ってくると（ま
たは便座に座ると）人体検出手段６が使用者の存在を検
出して温水タンク２の温度を第２の設定温度Ｔ２（例え
ば約６０℃）に加熱する。通常は使用者の用便中の数分
の間に第２の設定温度Ｔ２（例えば約６０℃）への加熱
が完了する。使用者は、用便後、温水洗浄装置の洗浄ス
イッチを操作すると、送水手段１より水が供給され、混
合弁４の冷水流入口１５から冷水が、高温水流入口１６
から温水タンク２で加熱された高温水が流入し、湯温調
整つまみ１４により設定された温度の混合水が流出口１
７から流出し、ノズル５から噴出し、使用者の局部を洗
浄する。

【００１５】なお、使用者がトイレに入室後すぐに洗浄
操作を行った場合には、温水タンク２の第２の設定温度
Ｔ２への加熱が完了しないが、第１の設定温度Ｔ１（約
４０℃以上）の温水が温水タンク２に貯めてあるため、
混合弁３の温度制御機能により、湯温調整つまみ１４で
設定されている温度の温水をノズル５より噴出すること
ができる。この場合、使用可能な適温の温水の湯量は減
少するが、通常排便前の洗浄に使用する湯量はわずかで
あるため、使い勝手上問題となることはない。

【００１６】

【発明の効果】以上本発明によれば、高温水と冷水を混
合する方式の温水洗浄装置における、小形で瞬時に湯温
を変えられるという使い勝手の良さを維持しつつ、待機
時の消費電力を大幅に低減することができる。

【００１７】特に使用頻度の低い家庭においては経済
性、省エネの効果は絶大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の温水洗浄装置の水路系の構成を示す概
略説明図である。

【図２】本発明の温水洗浄装置の混合弁の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 送水手段 ２ 温水タンク ３ ヒータ ４ 混合弁 ５ ノズル ６ 人体検出手段 ７ 制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送水手段(１)と、温水を貯蔵する温水タ
   ンク(２)と、温水タンク内の水を加熱するヒータ(３)
   と、送水手段(１)により送水された冷水と同送水手段
   (１)により送水された温水タンク(２)からの温水を混合
   して適温の温水を出水する混合弁(４)と、混合弁(４)か
   ら出水される温水の水圧により洗浄水を噴出するノズル
   (５)と、人体検出手段(６)と制御部(７)を備え、人体検
   出手段(６)が人体を検出していないときには、温水タン
   ク(２)の温水を第１の設定温度(Ｔ１)に加熱し、人体検
   出時には第１の設定温度(Ｔ１)よりも高い第２の設定温
   度(Ｔ２)に加熱するように制御することを特徴とする温
   水洗浄装置。