JPH10310686A - エポキシ樹脂成形材料の連続製造法 - Google Patents

エポキシ樹脂成形材料の連続製造法

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JPH10310686A
JPH10310686A JP13788997A JP13788997A JPH10310686A JP H10310686 A JPH10310686 A JP H10310686A JP 13788997 A JP13788997 A JP 13788997A JP 13788997 A JP13788997 A JP 13788997A JP H10310686 A JPH10310686 A JP H10310686A
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roll
epoxy resin
rolls
resin molding
molding material
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JP13788997A
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Hidemitsu Ochiai
秀光 落合
Hidenori Mizushima
英典 水嶋
Tomoyoshi Tada
知義 多田
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Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 シリカフィラーの含有量が70〜95重
量%であるエポキシ樹脂成形材料を製造するに際し、粉
末状態で一対の混練用ロール間の一端側に連続的に供給
して加熱混練し、他端側から混練物を連続的に排出する
ようにしたエポキシ樹脂成形材料の連続製造法におい
て、上記一対のロールのうち一方の混練物の巻き付け側
ロールの回転角速度を他方のロールの回転角速度の1.
3〜3倍とし、かつ上記一方の巻き付け側ロールに巻き
付いたシート状混練物をこの一方のロール上に配した複
数の移動用スクレーパにて順次他端側混練物排出部方向
に移動させると共に、上記一対のロールの間隙に送り込
むことを繰り返した後、上記排出部においてシート状混
練物をシート掻き取り用スクレーパでロール面より切り
離して取り出す。 【効果】 シリカフィラーを70〜95重量%という多
量に含むエポキシ樹脂成形材料を半導体封止材料とし
て、安定して製造しうる半導体封止材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂、硬
化剤、シリカフィラーを主成分とするエポキシ樹脂成形
材料の連続製造法に関し、更に詳述すれば、シリカフィ
ラーを全体の70〜95%(重量%、以下同様)という
多量に含有するエポキシ樹脂成形材料を連続的に製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
エポキシ樹脂、硬化剤、シリカフィラーを主成分とする
エポキシ樹脂成形材料(エポキシモールディングコンパ
ウンド)を製造するに際しては、エポキシモールディン
グコンパウンドを得るためのレジン、シリカフィラーの
加熱、混練装置として連続式ロール、1軸式連続混練装
置、2軸式連続混練装置が用いられている。連続式のロ
ールに関しては、特開昭52−79365号公報を初め
とする種々の方法が提案されているが、従来の方法では
シリカフィラーの含有率が多いタイプのエポキシモール
ディングコンパウンドの混練を行おうとすると、剪断力
が少ないために、シリカの表面に均一にレジンをコーテ
ィングすることが難しく、バラツキが大きく、安定して
良好な成型性を有するエポキシモールディングコンパウ
ンドを得られないという不利がある。また、1軸式連続
混練装置、2軸式連続混練装置においても、装置内での
混練時間(滞留時間)が短いため、十分な剪断力を加え
られないために、成型性良好なエポキシモールディング
コンパウンドを得られないばかりか、混練装置内部のス
クリュー、ピンの摩耗が激しく、不純物の混入の面から
必ずしも品質を満足できるものではなかった。
【0003】このように、従来の連続式ロールでは、シ
リカフィラーの含有率の多い原材料を連続的に加熱混練
することが難しいものであった。すなわち、原材料を粉
体のままでロールに供給すると、十分な剪断力が加わり
にくいためシリカフィラーとレジンとの十分な混練を行
えないため、成型性良好なエポキシモールディングコン
パウンドを得ることが難しく、また、ロール表面から原
材料が脱落してしまい、連続混練ができないという問題
があった。
【0004】本発明は、上記事情を改善するためになさ
れたもので、シリカフィラーを高含有率で含むエポキシ
樹脂成形材料(エポキシモールディングコンパウンド)
を連続的に加熱混練する際、十分な剪断力を与えて、成
型性の良好なエポキシ樹脂成形材料を安定して確実に連
続混練、製造することができるエポキシ樹脂成形材料、
特に半導体封止用に好適に用いられるエポキシ樹脂成形
材料(エポキシモールディングコンパウンド)の連続製
造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明は、上記目的を達成するため、エポキシ樹脂、硬化
剤及びシリカフィラーを含有してなり、このシリカフィ
ラーの含有量が70〜95%であるエポキシ樹脂成形材
料、特には半導体封止用のエポキシ樹脂成形材料を製造
するに際し、上記各成分を粉末状態で一対の混練用ロー
ル間の一端側に連続的に供給して加熱混練し、他端側か
ら混練物を連続的に排出するようにしたエポキシ樹脂成
形材料の連続製造法において、上記一対のロールのうち
一方の混練物の巻き付け側ロールの回転角速度を他方の
ロールの回転角速度の1.3〜3倍とし、かつ上記一方
の巻き付け側ロールに巻き付いたシート状混練物をこの
一方のロール上に配した複数の移動用スクレーパにて順
次他端側混練物排出部方向に移動させると共に、上記一
対のロールの間隙に送り込むことを繰り返した後、上記
排出部においてシート状混練物をシート掻き取り用スク
レーパでロール面より切り離して取り出すようにしたこ
とを特徴とするエポキシ樹脂成形材料の連続製造法を提
供する。
【0006】本発明によれば、連続式2本ロールのう
ち、上記混練物が巻き付けられる一方のロールの回転角
速度を他方のロールの回転角速度の1.3〜3倍と大き
くしたことにより、混練材料に大きな剪断力が加えら
れ、シリカフィラー含有率の大きい混練材料を用いても
十分にかつ連続的に混練が行われ、シリカフィラー表面
にレジン(エポキシ樹脂、硬化剤)が均一にコーティン
グされて、良好な成型性を有するエポキシ樹脂成形材料
が安定して確実に得られるものである。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明において製造されるエポキシ樹脂成形材料は、エ
ポキシ樹脂、硬化剤、シリカフィラーを主成分とするも
ので、特に半導体素子等の電子部品を封止するのに好適
に使用されるものである。
【0008】ここで、エポキシ樹脂としては、この種の
エポキシ樹脂成形材料に用いる公知のエポキシ樹脂、例
えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、
トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、ビフェニル型
エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、
ビシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などの公知のエポ
キシ樹脂が用いられる。また、硬化剤としては、このエ
ポキシ樹脂を硬化させる材料、例えばフェノール樹脂、
脂肪族或いは芳香族ポリアミン、第2アミン、第3アミ
ン等のアミン化合物、カルボン酸無水物、ポリアミノマ
レイミド類などが用いられる。これら硬化剤も公知のも
のが用いられ、例えばフェノール樹脂としては、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノ
ボラック樹脂、ビスフェノール樹脂、トリフェノールア
ルカン型フェノール樹脂、ナフタレン環含有フェノール
樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、フェノールアラル
キル樹脂、ビシクロペンタジエンフェノール樹脂などを
挙げることができる。これらの硬化剤の配合量は、上記
エポキシ樹脂の硬化有効量であり、例えばフェノール樹
脂の場合、エポキシ樹脂100重量部に対し、通常25
〜100重量部である。また、このフェノール樹脂の配
合量は、エポキシ樹脂中のエポキシ基のモル数に対する
フェノール樹脂中のフェノール性水酸基のモル数の比が
0.5〜1.5、特には0.8〜1.2程度となるよう
に設定することもできる。
【0009】シリカフィラーとしても公知のものでよ
く、例えば結晶性シリカ、ゾル−ゲル法で製造される球
状シリカ、球状又は破砕状の溶融シリカ、溶融石英、非
晶質シリカ、煙霧質シリカ、沈降シリカ等の1種又は2
種以上を使用することができる。なお、その平均粒径
(例えば、レーザ光回折法等による重量平均として)は
1〜50μm、特に5〜30μmであることが通常であ
るが、必要によりこれより平均粒径の小さい微細シリカ
を併用、混合することもできる。また、上記シリカは、
チタン系カップリング剤やシランカップリング剤(例え
ば、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基等の官能性基
を有するオルガノアルコキシシラン)などで予め表面処
理したものを使用することもできる。
【0010】本発明において、シリカフィラーの含有量
は、エポキシ樹脂成形材料全体の70〜95%、特に8
0〜90%である。70%より少ないと両側のロールに
混練材料が巻き付く結果となり、移動用スクレーパによ
り、反供給側への移動を行えなくなる。95%より多い
とロールに混練材料を巻き付かせることができなくな
る。
【0011】本発明のエポキシ樹脂成形材料には、必要
に応じ、シリカフィラー以外の無機質フィラー(例え
ば、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミ、
マグネシア、マグネシウムシリケートなど)、熱可塑性
樹脂、シリコーンゴム等のエラストマー、オルガノポリ
シロキサンとエポキシ樹脂又はフェノール樹脂との共重
合体、シリコーンレジン、その他の応力緩和剤、硬化促
進剤、例えば、トリエタノールアミン、テトラメチルブ
タンジアミン、テトラメチルペンタンジアミン、テトラ
メチルヘキサンジアミン、トリエチレンジアミン、ジメ
チルアニリンなどの三級アミン、ジメチルアミノエタノ
ール、ジメチルアミノペンタノールなどのオキシアルキ
ルアミンやトリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなど
のアミン類がある。
【0012】また、セチルトリメチルアンモニウムブロ
マイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ド
デシルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリメチ
ルドデシルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチル
テトラデシルアンモニウムクロライド、ベンジルメチル
パルミチルアンモニウムクロライド、アリルドデシルト
リメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルス
テアリルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルテトラデ
シルアンモニウムアセテートなどの第4級アンモニウム
塩がある。
【0013】また、2−エチルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、1−ブチルイミ
ダゾール、1−プロピル−2−メチルイミダゾール、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェ
ニルイミダゾール、1−アジン−2−メチルイミダゾー
ル、1−アジン−2−ウンデシルイミダゾールなどのイ
ミダゾール類、トリフェニルホスフィン、トリフェニル
ホスフィンテトラフェニルボレート、テトラフェニルホ
スホニウムテトラフェニルボレートなどの有機リン系化
合物、トリエチルアミンテトラフェニルボレート、N−
メチルモルホリンテトラフェニルボレート、2−エチル
−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、2
−エチル−1,4−ジメチルイミダゾールテトラフェニ
ルボレートなどのテトラフェニルボレートなどがある。
【0014】また、1,5−ジアザビシクロ(4.2.
0)オクテン−5、1,8−ジアザビシクロ(7.2.
0)ウンデセン−8、1,4−ジアザビシクロ(3.
3.0)オクテン−4、3−メチル−1,4−ジアザビ
シクロ(3.3.0)オクテン−4、3,6,7,7−
テトラメチル−1,4−ジアザビシクロ(3.3.0)
オクテン−4、1,5−ジアザビシクロ(3.4.0)
ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ(7.3.0)ド
デセン−8、1,7−ジアザビシクロ(4.3.0)ノ
ネン−6、1,5−ジアザビシクロ(4.4.0)デセ
ン−5、1,8−ジアザビシクロ(7.4.0)トリデ
セン−8、1,8−ジアザビシクロ(5.3.0)デセ
ン−7、9−メチル−1,8−ジアザビシクロ(5.
3.0)デセン−7、1,8−ジアザビシクロ(5.
4.0)ウンデセン−7、1,6−ジアザビシクロ
(5.5.0)ドデセン−6、1,7−ジアザビシクロ
(6.5.0)トリデセン−7、1,8−ジアザビシク
ロ(7.5.0)テトラデセン−8、1,10−ジアザ
ビシクロ(7.3.0)ドデセン−9、1,10−ジア
ザビシクロ(7.4.0)トリデセン−9、1,14−
ジアザビシクロ(11.3.0)ヘキサデセン−13、
1,14−ジアザビシクロ(11.4.0)ヘプタデセ
ン−13などのジアザビシクロアルケン類なども有用で
ある。上記化合物は、目的と用途に応じて1種類以上併
用することもできる。
【0015】更に、天然ワックス類、合成ワックス類、
脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類もしくはパラ
フィン類などの離型剤、塩素化パラフィン、ブロムトル
エン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化アンチモンなどの
難燃剤、カーボンブラックなどの着色剤、シランカップ
リング剤などを配合することは任意である。
【0016】本発明は、上記エポキシ樹脂成形材料の製
造用成分(混練材料)を連続式2本ロールにより加熱混
練してエポキシ樹脂成形材料を製造するものであるが、
以下に図面を参照して本発明のエポキシ樹脂成形材料の
連続製造法について詳細に説明する。
【0017】図面は本発明の実施に用いる装置の一例を
示し、図中1,2は一対のロールであり、一方のロール
1には、混練材料がシート状に巻き付けられる。また、
この一方のロール1上には、これと当接又はわずかに離
間して複数の板状の移動用スクレーパ3がこのロール1
の周方向に対しロール1の一端側から他端側に向うよう
に傾斜して配設されていると共に、ロール1の他端側に
シート掻き取り用スクレーパ4が配設されている。な
お、5は幅寄せ部材である。また、上記一方のロール1
は、内部に温水又は冷却水が流されて加熱又は冷却され
るようになっており、他方のロール2は、内部に温水が
流されて加熱されるようになっている。
【0018】而して、本発明のエポキシ樹脂成形材料の
製造法は、まず上記成分(混練材料)Aを粉末状態で所
定温度に加熱された上記一対のロール1,2間の一端側
原料供給部6に連続的に定量供給する。これにより、混
練材料は、ロール1,2間で加熱下に剪断、混練され、
この混練材料がシートになって一方のロール1に巻き付
けられる。このロール1に巻き付けられたシート状混練
物Bは、このロール1の回転と一体に回転して、最初の
移動用スクレーパ3配置位置に至り、ここでスクレーパ
3によってシート状混練物Bが切断され、案内され、ス
クレーパ3の傾斜方向に応じて上記一端側供給部6から
他端側排出部7に向うような方向に強制的に移動せしめ
られると共に、再度上記ロール1,2の間隙に送り込ま
れて剪断、混練作用を受けることを最初の移動スクレー
パ3から最後の移動スクレーパ3に至るまで繰り返し、
最後にシート状混練物Bが他端側排出部7に配設された
シート掻き取り用スクレーパ4にて掻き取られ、ロール
1より排出されてエポキシ樹脂成形材料が得られるもの
である。
【0019】この場合、本発明においては、上記一方の
ロール1の回転角速度を他方のロール2の回転角速度の
1.3〜3倍、好ましくは1.5〜2.5倍、更に好ま
しくは1.5〜2倍とするもので、これによって混練材
料を大きな剪断力において良好に混練し得る。速比(材
料の巻き付いている側のロール1の回転角速度を巻き付
いていない側のロール2の回転角速度で除した値)が
1.3未満では十分な剪断力を掛けることが難しく、ま
た3を超えると、ロール表面に巻き付いている材料が反
対側のロールに付着するようになり、ゲル化物の原因に
なるばかりか、ロール1とロール2の混練部に混練材料
が滞留するようになり、剪断力を混練材料に与えられな
くなる。
【0020】ここで、回転角速度としては、混練材料が
巻き付く一方のロール1が1.4〜2.5rad/秒で
あることが好ましい。また、他方のロール2の回転角速
度は0.9〜1.8rad/秒であることが好ましい。
【0021】また、一方の巻き付き側ロール及び他方の
ロールの直径は通常6〜30インチ、好ましくは10〜
20インチ程度のものが使用され、巻き付き側ロールの
直径aと他方のロールの直径bの比は一般的に1:1の
ものが使用されるが、このa/bの値は0.5〜2、特
に0.8〜1.2程度の範囲にあればよい。
【0022】両ロール1,2の間隙については、混練材
料のシリカフィラー含有率、良好な成型性を得るための
混練時間から0.5〜5mmの範囲で条件を変え、ロー
ル温度、ロール回転角速度、速比、滞留時間及びロール
表面から切り離すときのシートの温度の組み合わせによ
り必要とする成型性を得られるように条件を変更する。
【0023】上記両ロール1,2の温度はレジン(エポ
キシ樹脂、硬化剤)を半溶融又は溶融する温度が選定さ
れ、通常20〜120℃、特に40〜80℃とすること
が好ましいが、本発明においては、他方のロール2の表
面温度を一方のロール1の表面温度よりも10〜40℃
高温にすることが好ましく、これにより供給域で半溶融
状態になった混練材料を確実に一方のロール1表面に巻
き付けることができる。
【0024】また、上記移動用スクレーパ3の傾斜方向
θは、ロール1の周方向に対し20〜40度であること
が好ましく、また、移動用スクレーパ3の配設枚数は通
常3〜10枚、特に4〜6枚とすることができ、更に各
移動用スクレーパ3の間隔は100〜250mmとする
ことができる。
【0025】上述したように混練材料は、移動用スクレ
ーパ3により順次排出側に移動しながら移動用スクレー
パ3により切り返し作用を受け、更にロール間隙で混練
されながら、順次排出側に移動していくが、ロール1面
上に巻き付いた材料は、排出側に移動して、そこに設け
られた掻き取り用スクレーパ4によりロール1面より剥
がされて、コンベアにより次の工程に搬送される。な
お、混練時間の調整は、ロール1面上に取り付けられた
移動用スクレーパ3の角度と枚数及びロール回転角速度
にて調整する。
【0026】本発明の製造法では、大きな剪断力を材料
に加えるので、摩擦熱が発生するため、一方のロール1
の冷却を行う場合もある。この場合は、一方のロール1
に混練材料が巻き付いて安定状態になった後に、このロ
ール1内部に冷却水を流して、ロール1面上の材料を冷
却し、ロール1面から剥がれるときの温度が一定になる
ように冷却水の温度及び流量を調節する。
【0027】成型性の良好なるエポキシ樹脂成形材料を
安定して得るには、ロールに巻き付いている混練材料及
び掻き取り用スクレーパにて掻き取るときの温度を一定
になるように管理することが好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、シリカフィラーを70
〜95重量%という多量に含むエポキシ樹脂成形材料の
成分を高剪断下に良好に均一混練し、成型性の良好なエ
ポキシ樹脂成形材料を連続的にかつ安定して製造するこ
とができ、得られたエポキシ樹脂成形材料は半導体封止
材料として好適に用いられる。
【0029】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0030】〔実施例1〕表1に示す組成のシリカフィ
ラー含有率83重量%、樹脂その他の添加物の含有率が
17重量%のエポキシ樹脂成形材料を図1〜3の装置を
用いて下記方法で製造した。
【0031】一対のロール1,2としてそれぞれ16イ
ンチロールを用い、一方のロール1の温度60℃、回転
数15rpm(1.57rad/秒)、他方のロール2
の温度85℃、回転数10rpm(1.05rad/
秒)、速比1.5、両ロール1,2間のクリアランス
1.5mm、移動用スクレーパ3の傾斜角度θ30度、
該スクレーパの配設数4、スクレーパ間の間隔190m
mの条件で、上記各成分を粉末状態で定量フィーダによ
り供給部に連続的に供給した。
【0032】
【表1】
【0033】得られたエポキシ樹脂成形材料のS.F
(スパイラル・フロー)、バリ、成型性を下記のように
評価した。結果を表2に示す。S.F EMMI−I−66に準ずる金型をトランスファー成型
機にセットし、金型、プランジャー部の温度が175±
5℃に到達後、試料15gをプランジャー下部に投入す
る。その後、速やかにプランジャーを降下させ、10秒
以内に3.5cm/秒の速度で加圧を開始する。加圧は
70kg/cm2で120秒間行い、成型物の流入長さ
を測定する。バリ 図4に示すバリ測定用金型をS.F測定に供するトラン
スファー成型機にセットし、金型、プランジャー部の温
度が175±5℃に到達後、試料20gをプランジャー
下部に投入する。その後、速やかにプランジャーを降下
させ、10秒以内に3.5cm/秒の速度で加圧を開始
する。加圧は70kg/cm2で120秒間行い、30
μmのバリの長さを0.1mm単位まで測定する。成型性 トランスファー成型機を用いて、薄型パッケージ用金型
に温度175℃、圧力70kgf/cm2で120秒間
保持した後の表面、内部のボイドの有無、未充填箇所の
有無を比較した。
【0034】〔比較例1〕一方のロール1の回転数を1
5rpm、他方のロール2の回転数を13rpmとし、
速比1.13とした以外は実施例1と同様の方法でエポ
キシ樹脂成形材料を製造し、同様の評価を行った。結果
を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】〔実施例2〕表3に示す組成のシリカフィ
ラー含有率90重量%、樹脂その他の添加物の含有率が
10重量%のエポキシ樹脂成形材料を図1〜3の装置を
用いて下記方法で製造した。
【0037】一対のロール1,2としてそれぞれ16イ
ンチロールを用い、一方のロール1の温度75℃、回転
数17rpm(1.78rad/秒)、他方のロール2
の温度100℃、回転数8.5rpm(0.89rad
/秒)、速比2.0、両ロール1,2間のクリアランス
1.0mm、移動用スクレーパ3の傾斜角度θ20度、
該スクレーパの配設数6、スクレーパ間の間隔150m
mの条件で、上記各成分を粉末状態で定量フィーダによ
り供給部に連続的に供給した。
【0038】
【表3】
【0039】得られたエポキシ樹脂成形材料のS.F
(スパイラル・フロー)、バリ、成型性を上記のように
評価した。結果を表4に示す。
【0040】〔比較例2〕一方のロール1の回転数を1
7rpm、他方のロール2の回転数を15rpmとし、
速比1.13とした以外は実施例2と同様の方法でエポ
キシ樹脂成形材料を製造し、同様の評価を行った。結果
を表4に示す。
【0041】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる混練装置の一例を示す斜
視図である。
【図2】同例の断面図である。
【図3】同例の平面図である。
【図4】バリ測定用金型の概略図である。
【符号の説明】
1 一方のロール 2 他方のロール 3 移動用スクレーパ 4 掻き取り用スクレーパ 5 幅寄せ部材 6 混練材料供給部 7 排出部 A 混練材料 B シート状混練物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤及びシリカフィラ
    ーを含有してなり、このシリカフィラーの含有量が70
    〜95重量%であるエポキシ樹脂成形材料を製造するに
    際し、上記各成分を粉末状態で一対の混練用ロール間の
    一端側に連続的に供給して加熱混練し、他端側から混練
    物を連続的に排出するようにしたエポキシ樹脂成形材料
    の連続製造法において、上記一対のロールのうち一方の
    混練物の巻き付け側ロールの回転角速度を他方のロール
    の回転角速度の1.3〜3倍とし、かつ上記一方の巻き
    付け側ロールに巻き付いたシート状混練物をこの一方の
    ロール上に配した複数の移動用スクレーパにて順次他端
    側混練物排出部方向に移動させると共に、上記一対のロ
    ールの間隙に送り込むことを繰り返した後、上記排出部
    においてシート状混練物をシート掻き取り用スクレーパ
    でロール面より切り離して取り出すようにしたことを特
    徴とするエポキシ樹脂成形材料の連続製造法。
  2. 【請求項2】 一方のロールの回転角速度を1.4〜
    2.5rad/秒とし、他方のロールの回転角速度を
    0.9〜1.8rad/秒とした請求項1記載の製造
    法。
  3. 【請求項3】 他方のロール表面の温度を一方のロール
    表面の温度より10〜40℃高温にした請求項1又は2
    記載の製造法。
  4. 【請求項4】 一方のロール表面の温度を一定にして、
    このロール表面に巻き付けられるシート状混練物の温度
    を一定に保持するようにした請求項1、2又は3記載の
    製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010194802A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Ihi Corp カレンダ装置
JP2016506881A (ja) * 2013-01-14 2016-03-07 キャボット コーポレイションCabot Corporation エラストマー複合材の処理のための方法及び装置
JP2017094552A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 トヨタ自動車株式会社 成膜装置
JP2017094551A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 トヨタ自動車株式会社 成膜装置

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