JPH10310652A - 表面処理方法、その被処理物および表面処理装置 - Google Patents
表面処理方法、その被処理物および表面処理装置Info
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- JPH10310652A JPH10310652A JP9139203A JP13920397A JPH10310652A JP H10310652 A JPH10310652 A JP H10310652A JP 9139203 A JP9139203 A JP 9139203A JP 13920397 A JP13920397 A JP 13920397A JP H10310652 A JPH10310652 A JP H10310652A
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Abstract
望の表面処理することを可能とした表面処理方法及び表
面処理装置を提供することを目的としている。 【解決手段】 対向した電極間に平らな被処
理物を通し、該被処理物の一方の側のみをヘリウムガス
又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスの雰囲気ガス
で満たし、電極間に高電圧をかけて大気圧プラズマ放電
領域を前記被処理物の一方の側の表面のみに発生させ、
該被処理物の一方の側の表面のみを雰囲気ガスによる大
気圧プラズマ放電で処理する。
Description
ム状,箔状、帯状あるいは板状等の平らな被処理物など
に適する大気圧プラズマ放電による表面処理方法、その
被処理物および表面処理装置に関するものである。
状等の平らな被処理物の表面改質方法としては、塗工処
理、酸アルカリ等への浸漬処理等の湿式処理方式、コロ
ナ放電処理、フレーム処理および紫外線等による光改質
処理方式、あるいは低温プラズマ処理等の乾式処理方式
等が提案されている。このような処理方式の中でも低温
プラズマ処理方式は、熱による材料への影響が無く、非
接触で、しかも高速かつ均一に処理ができるほか、処理
後の洗浄や乾燥などの処置が必要でないため、広く使用
されている。なお、ここでいう低温プラズマ処理とは、
低温プラズマ状態の処理雰囲気に被処理物の表面を接触
させることにより表面改質を行う方法のことをいう。
きうる多数の正イオンと負イオン(電子を含む)が巨視
的に電気的中性を保って存在している状態と定義される
プラズマ状態のなかで、プラズマを構成している種のう
ち電子の平均エネルギーがイオンや中性種の平均エネル
ギーよりも大きな状態にあるプラズマ状態を指す」と定
義されており、非平衡プラズマ状態とも呼ばれている。
生しないため装置が大型化し工程が煩雑になる問題があ
った。また、真空装置中で処理を行うためシート状物等
を連続して処理することが難しいという問題もあった。
ラズマ放電処理方法と呼ばれる処理方法が提案されてい
る。この大気圧プラズマ放電処理方法は、低温プラズマ
処理方法の中でも誘電体を備えた対向した電極間をヘリ
ウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とした混合ガス
で満たし、該電極間に高電圧をかけることで発生する大
気圧低温プラズマ放電領域を利用して被処理物の表面を
処理するものである。
−143930号公報に記載されているように、シート
状の被処理物を連続的に放電処理する方法として提案さ
れている。
表面処理装置の概略図である。この図において、処理室
101は中空状の立体で構成されており、この処理室1
01には被処理物通過路102が設けられている。この
処理室101の内部には、被処理物通過路102に対向
させて誘電体を備えた電極103が設けられている。こ
れら電極103の間には、高圧電源104から高電圧を
印加できるようにしてある。前記処理室101には、ガ
ス供給口105と、ガス排気口106が設けられてい
る。このガス供給口105には、ヘリウムガスあるいは
ヘリウムガスを主成分とする混合ガスが供給できるよう
にしてある。処理室101の内部のヘリウムガス又は混
合ガスはガス排気口106から排気できるようにしてあ
る。そして、被処理物107は、前記被処理物通過路1
02を通って電極103の間を通過するようになってい
る。
あるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスはガス供
給口105を介して処理室101に供給され、かつ処理
室101の内部のヘリウムガス又は混合ガスはガス排気
口106から排気される。
大気圧プラズマ連続処理装置は、特開平3一14393
0号公報に記載されているように、対向した電極103
を備えた放電室101の内部をヘリウムガスあるいはヘ
リウムガスを主成分とする混合ガスで充満させた状態で
放電させる方法をとるため、被処理面の両面に位置する
ガス組成が必然的に同じとなり、放電状態も同じになる
ため、被処理物の両面が同時に同一処理されてしまい、
両表面の処理効果が異なった被処理物が得られないとい
う問題があった。
面処理することを可能とした表面処理方法を提供するこ
とを第1の目的としている。また、本発明は、上記表面
処理方法で処理された表裏面の特性が異なる被処理物を
得ることを第2の目的としている。さらに、本発明は、
上記表面処理方法を実現する表面処理装置を提供するこ
とを第3の目的としている。
るため、請求項1記載の発明に係る表面処理方法は、対
向した電極間に平らな被処理物を通し、該被処理物の一
方の側のみをヘリウムガス又はヘリウムガスを主成分と
する混合ガスの雰囲気ガスで満たし、電極間に高電圧を
かけて大気圧プラズマ放電領域を前記被処理物の一方の
側の表面のみに発生させ、該被処理物の一方の側の表面
のみを雰囲気ガスによる大気圧プラズマ放電で処理する
ことを特徴とする。したがって、請求項1記載の発明に
よれば、対向した一組の電極間に平らな被処理物を通
し、該処理物の片側のみをヘリウムガス又はヘリウムガ
スを主成分とする雰囲気ガスで満たし、電極間に高電圧
をかけて大気圧プラズマ放電領域を該被処理物の片面の
みに発生させることで、該被処理物の片面のみを大気圧
プラズマ放電処理することができる。
2記載の発明に係る表面処理方法は、対向した電極間に
平らな被処理物を通し、該被処理物の一方の側をヘリウ
ムガス又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスの雰囲
気ガスで満たし、かつ前記被処理物の他方の側をヘリウ
ムガス又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスであっ
て前記一方の側とは異なるガス組成の雰囲気ガスで満た
し、電極間に高電圧をかけて該被処理面の表裏面をそれ
ぞれ異なるガス組成の雰囲気ガスによる大気圧プラズマ
放電で処理することを特徴とする。したがって、請求項
2記載の発明によれば、対向した一組の電極間に平らな
被処理物を通し、該被処理物の片側をヘリウムガスある
いはヘリウムガスを主成分とする雰囲気ガスで満たし、
反対側をヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分と
する反対側とは異なる組成の雰囲気ガスで満たし、電極
間に高電圧をかけて該被処理面の被処理面でそれぞれ異
なるガス組成による大気圧プラズマ放電領域を発生させ
ることで、該被処理物の表裏面にそれぞれ異なる大気圧
プラズマ放電処理を施すことができる。
3記載の発明に係る表面処理方法は、対向する電極間に
チューブ状の被処理物を通過させ、当該チューブ状の被
処理物の内側空間をヘリウムガス又はヘリウムガスを主
成分とする混合ガスの雰囲気ガスで満たし、前記電極間
に高電圧をかけて上記チューブ状の被処理物の内側表面
を雰囲気ガスによる大気圧プラズマ放電で処理すること
を特徴とする。したがって、請求項3記載の発明によれ
ば、チューブ状の被処理物を対向する電極間を通し、チ
ューブ状の内部にヘリウムガスあるいはヘリウムガスを
主成分とする混合ガスの雰囲気ガスで満たし、電極間に
高電圧をかけて大気圧プラズマ放電領域を該被処理物の
内部に発生させることで、該被処理物の片面のみを大気
圧プラズマ放電処理することができる。
4記載の発明に係る表面処理方法は、対向する電極間に
チューブ状の被処理物を通過させ、当該チューブ状の被
処理物の内側空間をヘリウムガス又はヘリウムガスを主
成分とする混合ガスの雰囲気ガスで満たし、かつ前記チ
ューブ状の被処理物の外側雰囲気の少なくとも一方を前
記チューブ状の被処理物の内側空間を満たしている雰囲
気ガスとは異なる組成の雰囲気ガスで満たし、前記チュ
ーブ状の被処理物の内側表面と外側表面をそれぞれ異な
るガス組成の雰囲気ガスにより大気圧プラズマ放電で処
理することを特徴とする。したがって、請求項4記載の
発明によれば、チューブ状の被処理物を対向した一組の
電極間を通し、チューブ状の被処理物の内部にヘリウム
ガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスの雰
囲気ガスを満たし、チューブ状の被処理物の外部をヘリ
ウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガス
であってチューブ内部とは異なる組成の雰囲気ガスで満
たし、電極間に高電圧をかけて該被処理面の被処理面で
それぞれ異なるガス組成による大気圧プラズマ放電領域
を発生させることで、該被処理物の表裏面にそれぞれ異
なる大気圧プラズマ放電処理を施すことができる。
いし4記載のうちの一つにおいて、前記雰囲気ガスは、
ヘリウムガス100〜50体積%とアルゴンガス0〜5
0体積%と0〜5体積%の添加ガスからなる単成分ガス
又は混合ガスであることを特徴とするものである。
6記載の発明に係る被処理物は、上記請求項1ないし5
記載のうちのいずれか一つの表面処理方法で処理された
ものであることを特徴とする。したがって、上記各発明
の表面処理方法で処理された表裏面の特性が異なる被処
理物を得ることかできる。
7記載の発明に係る表面処理装置は、対向して設けた一
組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平ら
な被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極
間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記
被処理物を処理する表面処理装置において、内部空間を
有しかつ一面に開放面を有する二つの立体の開放面同士
を、平らな被処理物が通過可能な間隔にて対向させて被
処理物通過路とし、この被処理物通過路を前記被処理物
が通過することにより区画される第1の処理室および第
2の処理室と、前記第1の処理室、第2の処理室処理室
の一方あるいは双方に設けたガス吸排気口と、前記第1
の処理室、第2の処理室の内部で前記被処理物通過路に
対向させてそれぞれ配置した電極とを備えたことを特徴
とする。これにより、請求項1または2記載の発明の方
法を実現することができる。
記載の発明に係る表面処理装置は、対向して設けた一組
の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平らな
被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極間
に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記被
処理物を処理する表面処理装置において、重ね合わされ
た被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とす
る密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を通
し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通
過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記処
理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれ
ぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチューブ状
の被処理物を圧接する圧接機構部と、前記密着機構側か
らチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノ
ズルと、前記ロール部を通過したチューブ状の被処理物
の両端接合部を切断する切断機構とを備えたことを特徴
とする。これにより、請求項4記載の発明の方法を実現
することができる。
9記載の発明に係る表面処理装置は、対向して設けた一
組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平ら
な被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極
間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記
被処理物を処理する表面処理装置において、重ね合わさ
れた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物と
する密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を
通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が
通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記
処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそ
れぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチューブ
状の被処理物を圧着する圧接機構部と、前記密着機構側
からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給
ノズルと、前記処理室に設けたガス吸排気口と、前記ロ
ール部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を
切断する切断機構とを備えたことを特徴とする。この装
置により請求項4記載の発明の方法を実現することがで
きる。
を参照して詳細に説明する。図1乃至図3は本発明に係
る表面処理装置の実施の形態を示すものであり、図1が
斜視図、図2が横断面図、図3が縦断面図である。
て、本発明に係る表面処理装置は、大別すると、第1の
処理室11と、第2の処理室12と、各処理室11、1
2にそれぞれ設けた電極13、14と、前記電極13、
14の間に電圧を印加する電源15と、第1の処理室1
1および第2の処理室12に設けたガス吸気口17、1
8と、第1の処理室11および第2の処理室12に設け
たガス排気口19、20と、この吸気口17、18にそ
れぞれ接続され混合ガスを供給するガス供給装置21、
22と、排気口19、20に接続され前記各処理室1
1、12内のガスを排気処理する排ガス処理装置23、
24とを備えたものである。
2は、内部空間を有しかつ一面に開放面を有する二つの
立体の開放面同士を、平らな被処理物25が通過可能な
間隔にて対向させて被処理物通過路26を形成させ、こ
の被処理物通過路26を被処理物25が通過することに
より区画されて構成されている。第1の処理室11及び
第2の処理室12は、被処理物25の裏側と表側のそれ
ぞれの大気圧プラズマ放電領域、すなわちそれぞれの電
極13、14と被処理物25の表面の間の空間を、それ
ぞれ処理目的にあったガスで置換するためのチャンバー
であり、表側と裏側は同一形態でもよい。
11の一端部に設けられている。前記ガス吸気口18
は、前記第2の処理室12の一端部に設けられている。
前記ガス排気口19は、前記第1の処理室11の他端部
に設けられている。前記ガス排気口20は、前記第2の
処理室12の他端部に設けられている。前記電極13は
第1の処理室11の内部に、前記電極14は第2の処理
室12の内部において、被処理物通過路26に対向させ
て配置されている。ガス供給口17と、ガス排気口19
を使って第1の処理室11の内部をヘリウムガス又はヘ
リウムガスを主成分とした混合ガスで充満させることが
できる。また、ガス供給口18と、ガス排気口20を使
って、第2の処理室12の内部に処理室11を充満した
ガスとは組成が異なるガスを充満させることができる。
ここで,電極13、14は、少なくとも片方の電極が誘
電体で覆われている必要がある。これは放電が集中する
ことを防ぎ、グロー放電を実現させるためである。な
お、被処理物通過路26を通る被処理物25は、フィー
ダー部Raから引き出され、フィーダー部Rbに巻き取
られるようになっている。これらフィーダー部Ra、R
bは、図示しない駆動機構により回転駆動されるように
なっており、被処理物25が一定の速度で電極13、1
4を通過できるようになっている。
た混合ガスあるいは単成分ガスのガス供給装置21、2
2から供給される混合ガスあるいは単成分ガスを処理室
11、12内に流し入れるための口であり、各管路2
7、28を介してガス供給装置21、22にそれぞれ接
続されている。また、ガス供給装置21、22として
は、ガス混合機、レギュレーター付ガスボンベ等が考え
られる。
2に供給されたガスを排出する口であり、これらガス排
気口19、20は各管路29、30を介して排ガス処理
装置23、24にそれぞれ接続されている。
電を起こすための電源であって、交流、直流のいずれを
使用することもできる。交流の中では、低周波、高周
波、マイクロ波のいずれの周波数帯も使用可能である。
取られた状態から前記電極13、14の間を通る間に表
裏それぞれ異なる大気圧プラズマ放電処理を受けて巻き
取られる。被処理物25の厚みは、電極13、14の間
隔の範囲で制限はない。被処理物25の材質にも制限は
ないが、穴や破れはガス置換を妨げるので避けた方がよ
い。
給されるガスは、ヘリウムガスあるいはヘリウムガスを
主成分とする混合ガスであることが必要であり、かつ望
ましくは、ヘリウムガス50〜100体積%とアルゴン
0〜50体積%の組成の不活性ガスが混合ガス全体の9
5体積%以上であることが好ましい。
理目的によって種々のガスから選択することができる。
酸ガス、窒素、水素、一酸化ガス等の無機ガスを添加す
るとヘリウムガスからなる単成分ガス又はヘリウムガス
を主成分とする混合ガスの場合より親水性が増す効果が
ある。
には、メタン.エチレン等の炭化水素、あるいはCF4
等の極性の低いガスを添加するとよい。これらのガスで
各々片側の第1の処理室11、第2の処理室12に充満
させて被処理物25の放電処理を行うことにより、被処
理物25の裏と表で親水牲を変えた処理が可能になり、
表と裏の表面でそれぞれ撥水性、親水性を示すシート状
被処理物25が得られることになる。
の処理室11あるいは第2の処理室12では放電が起き
ないため、被処理物25の片面にのみに処理を施すこと
が可能であり、両面処理による張り付き等のトラブルを
防ぐことができる。
点がある。 (1)第1の処理室11および第2の処理室12の間の
被処理物通過路26に、平らな被処理物25を通して電
極13、14の間を通過させ、第1の処理室11または
第2の処理室12にヘリウムガスあるいはヘリウムガス
を主成分とする混合ガスを満たし,電極13、14間に
高電圧をかけることにより大気圧プラズマ放電領域を被
処理物25の片面のみに発生させることができ、被処理
物25の片面のみを大気圧プラズマ放電処理をすること
ができる。 (2)また、第1の処理室11および第2の処理室12
の間の被処理物通過路26に、平らな被処理物25を通
して電極13、14の間を通過させ、第1の処理室11
(または第2の処理室12)をヘリウムガスあるいはヘ
リウムガスを主成分とする混合ガスで満たし、反対側の
第2の処理室12(または第1の処理室11)をヘリウ
ムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする反対側とは
異なる組成の混合ガスで満たし、電極間に高電圧をかけ
て被処理物25の両面でそれぞれ異なるガス組成による
大気圧プラズマ放電領域を発生させることにより、表裏
でそれぞれ親水牲と撥水性というそれぞれ異なる性質を
もつ被処理物25を得ることができる。 (3)さらに、一回の処理工程で被処理物25の両面を
別々の処理を行わせることができる。
発明の第2の実施の形態を説明するためのものであり、
図4は同装置の斜視図、図5は同装置の横断面図であ
る。
着機構50と、処理室51と、電極53、54と、高圧
電源55と、ニップロール部56と、両端切断機構57
と、補助ローラ58と、ガス供給ノズル59とを備え、
次のように構成されている。上側フィーダー部Rauには
第1の被処理物65uが巻かれており、下側フィーダー
部Radには第2の被処理物65dが巻かれている。
0の図示左上側に配置されている。また、この第2の被
処理物65dは、密着機構50の図示左下側に配置され
ている。これら上側フィーダー部Rauおよび下側フィー
ダー部Radは図示しない駆動装置により所定の速度で回
転させられるようになっており、第1の被処理物65u
および第2の被処理物65dが所定の速度で繰り出され
るようになっている。
よび第2の被処理物65dを重ね合わせるとともに、そ
れら重ね合わさった被処理物65u、65dの両端部同
士を密着してチューブ状に形成できるような構成として
ある。この密着機構50では、ヒートシール、インパル
スシール、高周波シール等の熱シールや、ホットメルト
接着剤の糊を塗布するグルーシール等が採用される。
51が配置されている。この処理室51は、立体51b
の内部に空間を有し、対向する面にチューブ状の被処理
物65u、65dが通過可能な被処理物通過口60をそ
れぞれ設け、この被処理物通過口60を前記チューブ状
の被処理物65u、65dが通過できる。
処理物65dの内部には、被処理物65u、65dが移
動する通路に対向させて電極53、54がそれぞれ配置
されている。この電極53、54は、それぞれ表面をセ
ラミック等の誘電体で覆われている。
機構部であるニップロール部56が配置されている。こ
のニップロール部56はチューブ状の被処理物65u、
65dを圧接してニップロール部56の図示右側に混合
ガスが漏れないようにしてある。
に固定されていて、かつ密着機構50の図示左側からチ
ューブ状の被処理物65u、65dの内部であって電極
53、54の直前まで突設配置されている。このガス供
給ノズル59は、混合ガス供給装置61に連通されてい
る。このガス供給ノズル59は、図では円筒型をしてい
るが、偏平の平らな形状のものであってもよい。
は、両端切断機構57が配設されている。この両端切断
機構57は、チューブ状にされかつ処理を終了した被処
理物65u’、65d’の両端を切り裂いて、再び独立
した第1の被処理物65u’と第2の被処理物65d’
に分離できるようにするための機構である。
助ローラ58、58が配置されており、第1の被処理物
65u’と第2の被処理物65d’を圧接し、両端切断
機構57の機能を補助するようになっている。
の被処理物65u’と第2の被処理物65d’はそれぞ
れフィーダー部Rbu、Rbdに巻き取られるようになって
いる。このフィーダー部Rbu、Rbdは、駆動装置(図示
せず)により一定の回転速度で回転できるようになって
いる。
ており、高圧電源55から電力の供給を受けられるよう
になっている。
動作について説明する。被処理物65u、65dは、フ
ィーダー部Rau、Radから供給される。これら被処理物
65u、65dは、密着機構50において重ね合わされ
るとともに各被処理物65u、65dの両端同士が密着
される。これにより、これら被処理物65u、65dは
チューブ状に形成される。
スの単成分ガスまたはヘリウムガスを主成分とする混合
ガスの処理ガスがチューブ状の被処理物65u、65d
の内部に常に供給されている。この処理ガスは、第1の
実施の形態で使用したものと同一でよい。この処理ガス
がチューブ状の被処理物65u、65dに供給されるこ
とにより、被処理物65u、65dは図示のごとく所定
の幅に膨らんだ状態で電極53、54の間を通過する。
高電圧が印加されることにより、被処理物65u、65
dの包摂する空間に処理ガスが満たされていることか
ら、被処理物65u、65dの包摂する空間には安定し
たグロー放電プラズマが発生し、チューブ状の被処理物
65u、65dの内側表面のみがグロー放電プラズマに
より処理されることになる。
理物65u’、65d’は、ニップロール部56を通
り、両端切断機構57によりチューブ状の被処理物65
u’、65d’の両端部が切り取られた後、補助ローラ
58を通過して、第1の被処理物65u’はフィーダー
部Rbuに、第2の被処理物65d’はフィーダー部Rbd
に、それぞれ巻き取られる。
ューブ状の被処理物65u、65dを処理室51内の電
極53、54の間を通過させ、単成分ガス又は混合ガス
の処理ガスを密着機構50側からガス供給ノズル59を
介してチューブ状の被処理物65u、65dの内部に満
たし,電極53、54間に高電圧をかけることにより大
気圧プラズマ放電領域を被処理物65u、65dの内部
の片面のみに発生させて、被処理物65u、65dの片
面のみを大気圧プラズマ放電処理をすることができる。
物65u、65dの両端を密着させてチューブ状の被処
理物65u、65dとしていたが、これに代えて1枚の
被処理物65を流れ方向に中心から折り、両端をチュー
ブ状に形成してもよい。この場合、ガス供給ノズル59
の配置状態を重ね合わせる側から入れるようにする必要
がある。
間にガイドベルトを配置し、被処理物65u、65dの
端部同士を上記ガイドベルトで挟み込むことにより被処
理物65u、65dのチューブ状にして、被処理物65
u、65dで内包する空間を設けるようにしてもよい。
この場合には、ガイドベルトおよびガイドベルトを固定
する部材を、全て放電に影響しない誘電性素材のものと
する必要がある。
は、ニップロール部56がロールで被処理物65u、6
5dを圧接する方式としたが、これに限らず上記チュー
ブ状の被処理物65u、65dで内包する空間に充填さ
れた処理ガスが流出しないような構造であればどのよう
な構造であってもよい。例えばシールバーを設けてシー
ルすることにより、上記チューブ状の被処理物65u、
65dで内包する空間に充填された処理ガスが流出する
のを防止してもよい。この場合、断続的にシールするこ
とになり、内面だけ表面処理した袋状の構造物を得るこ
とができる。
の実施の形態を説明するための断面図である。この第3
の実施の形態は、第2の実施の形態における処理室51
にも混合ガスを導入できるようにしたものである。した
がって、第2の実施の形態と同一構成要素には同一の符
号を付して説明を省略する。
1aの一面にガス吸気口67を、処理室51aの他面に
ガス排気口68を、それぞれ設けたものであり、他の構
成は第2の実施の形態と全く同一構成としたものであ
る。この第3の実施の形態によれば、ガス吸気口67と
ガス排気口68とを利用して処理室51aの内部に、チ
ューブ状の被処理物65u、65dの内包する雰囲気内
のガスとは組成の異なるガスを充満させることができ
る。このため、被処理物65u、65dの表裏面を同時
に異なる表面処理を行うことができる。
ィングされた幅300mm、長さ400mmの電極1
3、14を備えた幅350mmの1組の処理室11、1
2を、電極間隔が5mmとなるように設置し、その電極
の間を幅400mmの厚み25μmの両面未処理延伸ポリエス
テルフィルムを20m/minの速度で通過させ、表側及び裏
側処理室11、12を表1に示すガスで満たして放電を
行い被処理物の表面処理を行った。周波数は5〔kH
z〕、電圧は3〔kV〕、出力は1〔kW〕とした。
室11あるいは第2の処理室12当たり10〔リットル
/分〕とした。
第1の処理室11または第2の処理室12へはガス置換
を行わず、片面処理を行った。
00mm厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルム
を20m/minの速度で通過させ、表面処理を行っ
た。従来型の放電処理装置は、電極103の放電部分の
幅が600mm、長さが400mmで、処理室101の
幅が700mmであった。電極103はガラスコーテン
グされ、電極103の間隔は5mmとした。混合ガスは
処理室101上方から供給され、処理室101の下方か
ら排気される。電源104の電圧の周波数は5〔kH
z〕、電圧は6〔kV〕、出力は2〔kW〕とした。処
理室101の内部を充満させるガスの供給量及び排出量
は40〔リッ トル/分〕とした。ガス組成は,表1に
あるようにヘリウムガス100%とした。
酸素5%とした以外は、比較例2と同様な処理を行っ
た。
ガス置換を行なわなかった以外は比較例2と同様の処理
を行なった。
〜4、合計8種類の被処理物の(i)表側表面の水接触
角、(ii)裏側表面の水接触角を以下に示す試験方法に
従って測定、評価した結果を表2に示す。
接触角を接触角計(協和界面科学株式会社製、CA−Z
型)用いて測定した。単位は角度である。
せることで、片面にのみ撥水性処理を行うことができ
た。
い同時に裏側処理室では撥水牲処理を行うことができ
た。
み合わせで親水性処理と撥水性処理を同時に行うことが
できた。
の混合ガスで片面処理を行うことができた。
を減らしたためにグロー放電に乱れが生じ接触角の値も
ムラのある結果となった。比較例2では,従来のタイプ
の処理装置を用いたため、両面とも同じ処理結果となっ
た。
いたため、表面とも親水性を示す結果となった。比較例
4では従来のタイプの処理装置を用い、ガス置換をしな
かったために、グロー放電できなかった。
一組の電極間にシート状の被処理物を通し、被処理物の
片側のみをヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分
とする混合ガスで充満し、電極間に高電圧をかけて大気
圧プラズマ放電領域を被処理物の片面のみに発生させる
ことで、被処理物の片面のみを大気圧プラズマ放電処理
することかできた。
被処理物を通し、被処理物の片側をヘリウムガスあるい
はヘリウムガスを主成分とする混合ガスで充満し、反対
側をヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする
反対側とは異なる組成の混合ガスで充満し、電極間に高
電圧をかけて被処理物の表裏面の周囲でそれぞれ異なる
ガス組成による大気圧プラズマ放電領域を発生させるこ
とで、被処理物の両面にそれぞれ親水牲と撥水性という
異なる大気圧プラズマ放電処理を施すことができた。
方法で処理することにより、表面の特性が異なる被処理
物を同時に一度に処理することができた。
0mm幅の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(25μ)の、両端部分に10mm幅で流れ方向にヒート
シールラッカーをパートコートしたフィルム2本を使用
し、図5における密着部50で2枚の上記処理基材の両
端部同士をヒートシールすることにより、チューブ状と
し、誘電体で表面を覆った対向する電極53、54間に
通す。該チューブ状被処理基材65u、65dの内包す
る空間に、表3中の内側処理ガスの項に示す処理雰囲気
ガスを、表記の流量にて供給し、図5における処理室5
1内に、表3中の外側処理ガスの項に示す処理雰囲気ガ
スを、表記の流量にて供給した.5KHzの高周波電源によ
り上記電極間の該チューブ状被処理基材の包接する空間
でグロー放電プラズマを発生させ、或いは該チューブ状
被処理基材の内側と外側で異質のグロー放電プラズマを
発生させ、大気圧グロー放電プラズマ処理を施した。そ
の後ヒートシール部を両端切断機構57で切り裂いて独
立した表面改質基材を得た。加工速度は20m/分と
し、放電出力は1.5KWとした。放電状態を表3に示す。
内包する空間に供給する処理雰囲気ガスを、表3中に記
載するように変更した以外は実施例5と同様に大気圧グ
ロー放電プラズマ処理を行い、表面改質基材を得た。放
電状態を表3に示す。
幅の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(2
5μ)を使用し、図5に示す如き大気圧グロー放電プラ
ズマ処理装置を用いて、図5における処理室51内を表
3中の外側処理ガスの項に示す処理雰囲気ガスを、表記
の流量にて満たし、5KHzの高周波電源により表面を覆
った対向する電極間にグロー放電プラズマを発生させ、
大気圧グロー放電プラズマ処理を施し、表面処理基材を
得た。加工速度は20m/分とし、放電出力は1.5KWと
した。放電状態を表3示す。
ていない二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(25μ)を用いた。
表裏面の蒸留水の接触角、及び濡れ試験液による表面の
濡れ指数を測定した。結果を表4に示す。なお被処理基
材は、チューブ状に成型した際の内側表面をオモテ面、
外側表面をウラ面とした。
モテ面のみが効果的に表面改質されており、ウラ面には
全く影響がないのが分かる。また放電も安定しており、
均一に処理されていることが分かる。一方比較例5で
は、処理雰囲気ガス中に占めるヘリウムガスの濃度が50
%未満であるため、安定したグロー放電プラズマが得ら
れず、処理の均一性が低い。また比較例6ではオモテ
面、ウラ面ともに同様の特性を有する表面となり、表裏
面の表面特性を異にすることは出来ない。さらに本発明
の実施例7では、オモテ面を撥水性に、ウラ面を親水性
に同時に表面改質されていることが分かる。加えて本発
明の大気圧グロー放電プラズマ処理方法を用いること
で、高価な処理雰囲気ガスの使用量を大幅に抑えること
が出来ると言える。
一組の電極間にシート状の被処理物を通し.被処理物の
片側のみをヘリウムあるいはヘリウムガスを主成分とす
る雰囲気ガスで充満し,電極間に高電圧をかけて大気圧
プラズマ放電領域を被処理物の片面のみに発生させるこ
とで、被処理物の片面のみを大気圧プラズマ放電処理す
ることかできる。
極間に平らな被処理物を通し、該被処理物の片側をヘリ
ウムあるいはヘリウムガスを主成分とする雰囲気ガスで
満たし、かつ反対側をヘリウムあるいはヘリウムガスを
主成分とする反対側とは異なる組成の雰囲気ガスで満た
し、電極間に高電圧をかけて該被処理面の表裏面をそれ
ぞれ異なるガス組成による大気圧プラズマ放電で処理す
ることができるので、被処理物の両面にそれぞれ親水牲
と撥水性という異なる大気圧プラズマ放電処理を施すこ
とができる。
極間にチューブ状とした被処理物を通過させ、当該チュ
ーブ状の被処理物の内包する空間をヘリウムあるいはヘ
リウムガスを主成分とする雰囲気ガスで充満し、前記電
極間に高電圧をかけて上記チューブ状の被処理物の内部
空間表面をガス組成による大気圧プラズマ放電で処理す
ることにより、被処理物の片面のみを大気圧プラズマ放
電処理することかできる。
極間にチューブ状とした被処理物を通過させ、当該チュ
ーブ状の被処理物の内包する空間内をヘリウムあるいは
ヘリウムガスを主成分とする雰囲気ガスで充満し、かつ
前記チューブ体の外雰囲気を前記チューブ体の内包する
空間を充満する雰囲気ガスとは異なる組成の雰囲気ガス
で満たし、上記チューブ体内空間あるいは外側表面を各
ガス組成により大気圧プラズマ放電で処理することがで
きるので、被処理物の両面にそれぞれ親水牲と撥水性と
いう異なる大気圧プラズマ放電処理を施すことができ
た。
室および第2の処理室の一方あるいは双方に設けたガス
吸排気口により、第1の処理室、第2の処理室の双方に
組成の異なる雰囲気ガスを充満させるようにできるの
で、被処理物の両面にそれぞれ親水牲と撥水性という異
なる大気圧プラズマ放電処理を施すことがでる。
れた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物と
する密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を
通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が
通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記
処理室処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向さ
せてそれぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチ
ューブ状の被処理物を圧接するニップロール部と、前記
密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してな
るガス供給ノズルと、前記ロール部を通過したチューブ
状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを備え
たので、被処理物の片面のみをプラズマ処理することが
できる。
れた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物と
する密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を
通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が
通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記
処理室処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向さ
せてそれぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチ
ューブ状の被処理物を圧着するニップロール部と、前記
密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してな
るガス供給ノズルと、前記処理室処理室に設けたガス吸
排気口と、前記ロール部を通過したチューブ状の被処理
物の両端接合部を切断する切断機構とを備えたので、被
処理物の両面をプラズマ処理することができる。
る。
Claims (9)
- 【請求項1】対向した電極間に平らな被処理物を通し、
該被処理物の一方の側のみをヘリウムガス又はヘリウム
ガスを主成分とする混合ガスの雰囲気ガスで満たし、電
極間に高電圧をかけて大気圧プラズマ放電領域を前記被
処理物の一方の側の表面のみに発生させ、該被処理物の
一方の側の表面のみを雰囲気ガスによる大気圧プラズマ
放電で処理することを特徴とする表面処理方法。 - 【請求項2】対向した電極間に平らな被処理物を通し、
該被処理物の一方の側をヘリウムガス又はヘリウムガス
を主成分とする混合ガスの雰囲気ガスで満たし、かつ前
記被処理物の他方の側をヘリウムガス又はヘリウムガス
を主成分とする混合ガスであって前記一方の側とは異な
るガス組成の雰囲気ガスで満たし、電極間に高電圧をか
けて該被処理面の表裏面をそれぞれ異なるガス組成の雰
囲気ガスによる大気圧プラズマ放電で処理することを特
徴とする表面処理方法。 - 【請求項3】対向する電極間にチューブ状の被処理物を
通過させ、当該チューブ状の被処理物の内側空間をヘリ
ウムガス又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスの雰
囲気ガスで満たし、前記電極間に高電圧をかけて上記チ
ューブ状の被処理物の内側表面を雰囲気ガスによる大気
圧プラズマ放電で処理することを特徴とする表面処理方
法。 - 【請求項4】対向する電極間にチューブ状の被処理物を
通過させ、当該チューブ状の被処理物の内側空間をヘリ
ウムガス又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスの雰
囲気ガスで満たし、かつ前記チューブ状の被処理物の外
側雰囲気の少なくとも一方を前記チューブ状の被処理物
の内側空間を満たしている雰囲気ガスとは異なる組成の
雰囲気ガスで満たし、前記チューブ状の被処理物の内側
表面と外側表面をそれぞれ異なるガス組成の雰囲気ガス
により大気圧プラズマ放電で処理することを特徴とする
表面処理方法。 - 【請求項5】前記雰囲気ガスは、ヘリウムガス100〜
50体積%とアルゴンガス0〜50体積%と0〜5体積
%の添加ガスからなる単成分ガス又は混合ガスであるこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つ
に記載の表面処理方法。 - 【請求項6】請求項1ないし5記載のいずれか一つに記
載の表面処理方法で処理されたことを特徴とする被処理
物。 - 【請求項7】対向して設けた一組の電極間に平らな被処
理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガス
の雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラ
ズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面
処理装置において、 内部空間を有しかつ一面に開放面を有する二つの立体の
開放面同士を、平らな被処理物が通過可能な間隔にて対
向させて被処理物通過路とし、この被処理物通過路を前
記被処理物が通過することにより区画される第1の処理
室および第2の処理室と、 前記第1の処理室、第2の処理室処理室の一方あるいは
双方に設けたガス吸排気口と、 前記第1の処理室、第2の処理室の内部で前記被処理物
通過路に対向させてそれぞれ配置した電極とを備えたこ
とを特徴とする表面処理装置。 - 【請求項8】対向して設けた一組の電極間に平らな被処
理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガス
の雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラ
ズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面
処理装置において、 重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の
被処理物とする密着機構と、 この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を
有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理
物通過口を設けてなる処理室と、 前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させ
てそれぞれ配置した電極と、 前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する
圧接機構部と、 前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設し
てなるガス供給ノズルと、 前記ロール部を通過したチューブ状の被処理物の両端接
合部を切断する切断機構とを備えたことを特徴とする表
面処理装置。 - 【請求項9】対向して設けた一組の電極間に平らな被処
理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガス
の雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラ
ズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面
処理装置において、 重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の
被処理物とする密着機構と、 この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を
有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理
物通過口を設けてなる処理室と、 前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させ
てそれぞれ配置した電極と、 前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧着する
圧接機構部と、 前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設し
てなるガス供給ノズルと、 前記処理室に設けたガス吸排気口と、 前記ロール部を通過したチューブ状の被処理物の両端接
合部を切断する切断機構とを備えたことを特徴とする表
面処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13920397A JP3844151B2 (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 表面処理装置 |
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JPH10310652A true JPH10310652A (ja) | 1998-11-24 |
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- 1997-05-14 JP JP13920397A patent/JP3844151B2/ja not_active Expired - Fee Related
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