JPH1031062A - レーダ装置及びそのスキャン方法 - Google Patents
レーダ装置及びそのスキャン方法Info
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- JPH1031062A JPH1031062A JP8186172A JP18617296A JPH1031062A JP H1031062 A JPH1031062 A JP H1031062A JP 8186172 A JP8186172 A JP 8186172A JP 18617296 A JP18617296 A JP 18617296A JP H1031062 A JPH1031062 A JP H1031062A
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- Japan
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- antenna
- mounting surface
- virtual axis
- reflector
- reflecting
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的回転部分がないレーダ装置を実現す
る。 【解決手段】 フェーズドアレイアンテナ16を水平配
置し、所定の俯角θ0 を以て送受信を行う。反射面22
及び24にてアンテナ16の輻射を反射する。θ0 を、
輻射が水平方向に向けられるよう、反射面22及び24
の配設角度との相対関係において、制御する。
る。 【解決手段】 フェーズドアレイアンテナ16を水平配
置し、所定の俯角θ0 を以て送受信を行う。反射面22
及び24にてアンテナ16の輻射を反射する。θ0 を、
輻射が水平方向に向けられるよう、反射面22及び24
の配設角度との相対関係において、制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶等の移動体へ
の搭載に適するレーダ装置に関し、更にはレーダ装置を
用いた周囲のスキャン方法に関する。
の搭載に適するレーダ装置に関し、更にはレーダ装置を
用いた周囲のスキャン方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】船舶等の移動体の運行を
安全かつ好適に行うには、周囲所定半径内に他の物体
(「物標」)が存在するか否かや、存在するならばその
位置・動向等を、検出できるようにするのが望ましい。
レーダ装置はそのような目的の達成に資する装置であ
る。例えば、空中線のビームを水平面内で回転させなが
ら、この空中線から周囲への無線信号の送信及び周囲の
物標からの反射波の受信を実行し、得られた信号(「レ
ーダビデオ」)を用いてPPI等の形式で二次元表示す
ることにより、使用者は、周囲に他船が存在しているか
否か、その他船が自船にとって支障となる挙動を示して
いるか否か等を、知ることが可能になる。
安全かつ好適に行うには、周囲所定半径内に他の物体
(「物標」)が存在するか否かや、存在するならばその
位置・動向等を、検出できるようにするのが望ましい。
レーダ装置はそのような目的の達成に資する装置であ
る。例えば、空中線のビームを水平面内で回転させなが
ら、この空中線から周囲への無線信号の送信及び周囲の
物標からの反射波の受信を実行し、得られた信号(「レ
ーダビデオ」)を用いてPPI等の形式で二次元表示す
ることにより、使用者は、周囲に他船が存在しているか
否か、その他船が自船にとって支障となる挙動を示して
いるか否か等を、知ることが可能になる。
【0003】ここに、従来のレーダ装置では、空中線自
体を機械的に鉛直軸回りで回転させることにより、空中
線のビーム方向を水平面内で回転させていた。従来のレ
ーダ装置の問題点のうちいくつかは、この機械的な回転
駆動によって生じていた。例えば、空中線の回転駆動及
びその制御のためにはモータ、ギヤ、シャフトエンコー
ダといった動力源、動力伝達部材及びセンサ類が必要で
あり、これらの部材の使用は部品コストや製造コストを
低減する上で支障になる。また、モータ等の部材におい
て発生する電力消費は、レーダ装置のランニングコスト
を低減する上で支障になる。更に、空中線及びその周囲
の機構の剛性を考慮すると空中線回転速度をある速度以
上には上げ得ないため、例えば高速船舶等のようにレー
ダ装置にて周囲の状況を高速でスキャンする必要がある
用途にてレーダ装置を使用するには、様々な回路上乃至
処理上の工夫が必要であり、面倒であった。そして、で
きれば機械的回転部分がないほうが、装置の安全性、環
境性能その他を向上させる上で、望ましい。
体を機械的に鉛直軸回りで回転させることにより、空中
線のビーム方向を水平面内で回転させていた。従来のレ
ーダ装置の問題点のうちいくつかは、この機械的な回転
駆動によって生じていた。例えば、空中線の回転駆動及
びその制御のためにはモータ、ギヤ、シャフトエンコー
ダといった動力源、動力伝達部材及びセンサ類が必要で
あり、これらの部材の使用は部品コストや製造コストを
低減する上で支障になる。また、モータ等の部材におい
て発生する電力消費は、レーダ装置のランニングコスト
を低減する上で支障になる。更に、空中線及びその周囲
の機構の剛性を考慮すると空中線回転速度をある速度以
上には上げ得ないため、例えば高速船舶等のようにレー
ダ装置にて周囲の状況を高速でスキャンする必要がある
用途にてレーダ装置を使用するには、様々な回路上乃至
処理上の工夫が必要であり、面倒であった。そして、で
きれば機械的回転部分がないほうが、装置の安全性、環
境性能その他を向上させる上で、望ましい。
【0004】
【発明の概要】機械的に回転駆動される部分を減らす方
法としては、反射器(リフレクタ)を用いる方法が考え
られる。例えば図1に示すように、そのビームが搭載面
(例えばデッキ)に対し鉛直上方向を向くようアンテナ
10を固定しておき、傾斜配置されている反射板12に
てアンテナ10からの輻射を水平方向に反射させる。更
に、反射板12を、アンテナ10のビーム方向と平行な
軸回りでモータ14により回転させる。このような構成
によれば、前述の従来技術に比べ回転部分を減らすこと
ができ問題点を緩和できるものの、なお、反射板12の
回転駆動が残るため、従来の問題点の解消には至らな
い。
法としては、反射器(リフレクタ)を用いる方法が考え
られる。例えば図1に示すように、そのビームが搭載面
(例えばデッキ)に対し鉛直上方向を向くようアンテナ
10を固定しておき、傾斜配置されている反射板12に
てアンテナ10からの輻射を水平方向に反射させる。更
に、反射板12を、アンテナ10のビーム方向と平行な
軸回りでモータ14により回転させる。このような構成
によれば、前述の従来技術に比べ回転部分を減らすこと
ができ問題点を緩和できるものの、なお、反射板12の
回転駆動が残るため、従来の問題点の解消には至らな
い。
【0005】回転駆動される部分を無くす方法として
は、そのビーム方向を制御可能な空中線を用いる方法が
考えられる。例えば図2に示すように、フェーズドアレ
イアンテナ16を搭載面に平行に固定しておく。フェー
ズドアレイアンテナ16は、複数のアンテナ素子を一次
元的又は二次元的に並べ、各アンテナ素子又はそのサブ
アレイに網羅的又は選択的に可変移相器を設けた構成を
有する一般的に平板形のアンテナである。フェーズドア
レイアンテナ16の特徴の一つは、これらの可変移相器
によりアンテナ素子又はサブアレイに対する給電位相を
変化させることができ、従って上記複数のアンテナ素子
にて合成形成されるビームの方向を可変制御できること
である。図2中、回路18はアンテナ16を用いて無線
信号を送受信し、移相制御器20は各可変移相器におけ
る移相量を制御する。このような構成によれば、機械的
回転なしでもビーム方向を変化させることができるた
め、回転駆動される部分を無くすことができる。しか
し、フェーズドアレイアンテナ16のビーム方向の可変
範囲は限られており(図2中破線)、原理的にも、真横
に即ち搭載面鉛直方向と直交する方向には、ビームを向
けることができない;言い換えれば、水平面内をスキャ
ンすることができない。これは、船舶の例では、空中に
有る又は有る程度の背丈の有る物標は検出できるけれど
も海面上にある又は小さな物標は検出できないことを、
意味している。
は、そのビーム方向を制御可能な空中線を用いる方法が
考えられる。例えば図2に示すように、フェーズドアレ
イアンテナ16を搭載面に平行に固定しておく。フェー
ズドアレイアンテナ16は、複数のアンテナ素子を一次
元的又は二次元的に並べ、各アンテナ素子又はそのサブ
アレイに網羅的又は選択的に可変移相器を設けた構成を
有する一般的に平板形のアンテナである。フェーズドア
レイアンテナ16の特徴の一つは、これらの可変移相器
によりアンテナ素子又はサブアレイに対する給電位相を
変化させることができ、従って上記複数のアンテナ素子
にて合成形成されるビームの方向を可変制御できること
である。図2中、回路18はアンテナ16を用いて無線
信号を送受信し、移相制御器20は各可変移相器におけ
る移相量を制御する。このような構成によれば、機械的
回転なしでもビーム方向を変化させることができるた
め、回転駆動される部分を無くすことができる。しか
し、フェーズドアレイアンテナ16のビーム方向の可変
範囲は限られており(図2中破線)、原理的にも、真横
に即ち搭載面鉛直方向と直交する方向には、ビームを向
けることができない;言い換えれば、水平面内をスキャ
ンすることができない。これは、船舶の例では、空中に
有る又は有る程度の背丈の有る物標は検出できるけれど
も海面上にある又は小さな物標は検出できないことを、
意味している。
【0006】本発明における基本的な着想及び目的は、
フェーズドアレイアンテナのようにそのビーム方向を電
子的に制御可能な空中線を用いることにより、従来にお
ける空中線の回転駆動を廃止することにある。但し、本
発明は、従来の空中線(例えばスロットアレイアンテ
ナ)をフェーズドアレイアンテナに置き換えるといった
単純な発想にとどまるものではない。本発明の特徴は、
そのビーム方向を電子的に制御可能な空中線とその空中
線に係る無線信号を反射する反射器との併用によって、
フェーズドアレイアンテナの単純適用では実現すること
ができない水平面内(より厳密にはレーダ装置の搭載
面)でのスキャンを、空中線やその反射器の機械駆動な
しで実行可能にすることにある。本発明は、かかる構成
により、駆動機構の廃止、構造の簡素化、電力消費低
減、製造コスト・部品コスト低減、高速スキャン等を実
現している。
フェーズドアレイアンテナのようにそのビーム方向を電
子的に制御可能な空中線を用いることにより、従来にお
ける空中線の回転駆動を廃止することにある。但し、本
発明は、従来の空中線(例えばスロットアレイアンテ
ナ)をフェーズドアレイアンテナに置き換えるといった
単純な発想にとどまるものではない。本発明の特徴は、
そのビーム方向を電子的に制御可能な空中線とその空中
線に係る無線信号を反射する反射器との併用によって、
フェーズドアレイアンテナの単純適用では実現すること
ができない水平面内(より厳密にはレーダ装置の搭載
面)でのスキャンを、空中線やその反射器の機械駆動な
しで実行可能にすることにある。本発明は、かかる構成
により、駆動機構の廃止、構造の簡素化、電力消費低
減、製造コスト・部品コスト低減、高速スキャン等を実
現している。
【0007】本発明は、「レーダ装置」「レーダスキャ
ン方法」その他の形式で表現できる。本発明に係るレー
ダ装置は、所定の搭載面上に固定された空中線、上記空
中線に係る無線信号を入射方向とは異なる方向に反射で
きるよう当該空中線に対し間隔かつ傾斜して配設された
反射器、並びに上記搭載面と平行な面が上記無線信号に
てスキャンされるよう、上記搭載面に鉛直な仮想軸に対
し所定の俯角を維持しながら当該仮想軸の回りで上記空
中線のビームを回転させる制御手段によって、特徴付け
られる。本発明に係るレーダスキャン方法は、そのビー
ム方向を電子的に回転可能な空中線をその仮想軸に直交
する搭載面上に固定しておき、この空中線からの輻射を
反射器にて上記搭載面と平行な方向に反射し、周囲の物
標からの反射を上記反射器にて上記空中線に向け反射す
るという動作を、上記仮想軸に対する上記ビームの俯角
を一定に保ちつつかつ当該ビームの方位を徐変させつ
つ、繰返し実行することにより、上記搭載面と平行な面
を上記輻射にてスキャンする手順にて、特徴付けられ
る。なお、本発明をその他の形式でも表現できること
や、当該その他の形式による表現への変更が当業者にと
り一意に把握できることは、明らかであろう。
ン方法」その他の形式で表現できる。本発明に係るレー
ダ装置は、所定の搭載面上に固定された空中線、上記空
中線に係る無線信号を入射方向とは異なる方向に反射で
きるよう当該空中線に対し間隔かつ傾斜して配設された
反射器、並びに上記搭載面と平行な面が上記無線信号に
てスキャンされるよう、上記搭載面に鉛直な仮想軸に対
し所定の俯角を維持しながら当該仮想軸の回りで上記空
中線のビームを回転させる制御手段によって、特徴付け
られる。本発明に係るレーダスキャン方法は、そのビー
ム方向を電子的に回転可能な空中線をその仮想軸に直交
する搭載面上に固定しておき、この空中線からの輻射を
反射器にて上記搭載面と平行な方向に反射し、周囲の物
標からの反射を上記反射器にて上記空中線に向け反射す
るという動作を、上記仮想軸に対する上記ビームの俯角
を一定に保ちつつかつ当該ビームの方位を徐変させつ
つ、繰返し実行することにより、上記搭載面と平行な面
を上記輻射にてスキャンする手順にて、特徴付けられ
る。なお、本発明をその他の形式でも表現できること
や、当該その他の形式による表現への変更が当業者にと
り一意に把握できることは、明らかであろう。
【0008】本発明を実施する際、上述の空中線として
は、上記ビームを合成形成する複数のアンテナ素子及び
それらへの給電位相を可変制御する所定個数の可変移相
器を有するフェーズドアレイアンテナを、用いればよ
い。但し、本発明にて利用できる空中線はこの種の空中
線に限らない。また、空中線のビームにて搭載面と平行
な面をスキャンするには、原則として、当該ビームの方
向が常にスキャン対象の面内にあるよう、ビーム方向の
制御が行われねばならない。但し、本発明は、このよう
な制御を常に実行するあるいは厳密に実行する構成に、
限定して解釈すべきではない。例えば、本発明では従来
と異なりビーム方向に変化を加えることができるから、
可変移相器における移相量の制御によってビームの方向
を搭載面と平行な面即ちスキャン対象の面から強制的に
オフセットさせ、他の面をスキャンするようにしてもよ
い。加えて、本発明では、搭載面を水平面に限定すべき
ではなく、従ってスキャン対象面も水平面に限定すべき
ではなく、更にはスキャン対象面を平面に限定する必要
もない。
は、上記ビームを合成形成する複数のアンテナ素子及び
それらへの給電位相を可変制御する所定個数の可変移相
器を有するフェーズドアレイアンテナを、用いればよ
い。但し、本発明にて利用できる空中線はこの種の空中
線に限らない。また、空中線のビームにて搭載面と平行
な面をスキャンするには、原則として、当該ビームの方
向が常にスキャン対象の面内にあるよう、ビーム方向の
制御が行われねばならない。但し、本発明は、このよう
な制御を常に実行するあるいは厳密に実行する構成に、
限定して解釈すべきではない。例えば、本発明では従来
と異なりビーム方向に変化を加えることができるから、
可変移相器における移相量の制御によってビームの方向
を搭載面と平行な面即ちスキャン対象の面から強制的に
オフセットさせ、他の面をスキャンするようにしてもよ
い。加えて、本発明では、搭載面を水平面に限定すべき
ではなく、従ってスキャン対象面も水平面に限定すべき
ではなく、更にはスキャン対象面を平面に限定する必要
もない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。
関し図面に基づき説明する。
【0010】まず、図3及び図4に本発明の第1実施形
態を、図5及び図6に本発明の第2実施形態を、いずれ
も概念的に示す。これらの実施形態では、平面形のフェ
ーズドアレイアンテナ16を、そのアンテナ素子配列面
が搭載面例えば船舶デッキと平行になるよう、当該搭載
面上に固定している。また、アンテナ16の側方を取り
囲むよう倒立円錐台形の反射面22が、アンテナ16の
上方をふさぐよう倒立円錐形(第1実施形態)又は倒立
円錐台形(第2実施形態)の反射面24が、いずれも搭
載面の上方に形成されている。反射面22及び24の中
心軸は重複しており、アンテナ16の輻射原点を通り搭
載面に鉛直である。この中心軸(図中破線の「鉛直
線」)は、後述のようにビーム回転の中心軸でもあるが
機械的な実体はないため、以下の説明では仮想軸と呼
ぶ。なお、ここでいう輻射原点とは、等価的にビームの
始点と見なせるアンテナ16上の点をいい、一般には1
個形成される。また、実際には反射面24をアンテナ1
6上方に支持する部材が必要であるが、その構造は本願
の開示から当業者にとり自明であるため図示を省略して
いる。更に、反射面22及び24の実現手段について
も、従来公知の反射器、リフレクタ乃至二次輻射器の技
術を利用乃至変形適用すればよく当業者にとり自明であ
るため、図示を省略している。
態を、図5及び図6に本発明の第2実施形態を、いずれ
も概念的に示す。これらの実施形態では、平面形のフェ
ーズドアレイアンテナ16を、そのアンテナ素子配列面
が搭載面例えば船舶デッキと平行になるよう、当該搭載
面上に固定している。また、アンテナ16の側方を取り
囲むよう倒立円錐台形の反射面22が、アンテナ16の
上方をふさぐよう倒立円錐形(第1実施形態)又は倒立
円錐台形(第2実施形態)の反射面24が、いずれも搭
載面の上方に形成されている。反射面22及び24の中
心軸は重複しており、アンテナ16の輻射原点を通り搭
載面に鉛直である。この中心軸(図中破線の「鉛直
線」)は、後述のようにビーム回転の中心軸でもあるが
機械的な実体はないため、以下の説明では仮想軸と呼
ぶ。なお、ここでいう輻射原点とは、等価的にビームの
始点と見なせるアンテナ16上の点をいい、一般には1
個形成される。また、実際には反射面24をアンテナ1
6上方に支持する部材が必要であるが、その構造は本願
の開示から当業者にとり自明であるため図示を省略して
いる。更に、反射面22及び24の実現手段について
も、従来公知の反射器、リフレクタ乃至二次輻射器の技
術を利用乃至変形適用すればよく当業者にとり自明であ
るため、図示を省略している。
【0011】これらの実施形態の特徴の一つは、上述の
ようにそのビーム方向を電子制御可能なアンテナ16
と、アンテナ16の輻射を反射する反射面とを、併用し
たことにある。いずれの実施形態でも、この構成を利用
しアンテナ16のビーム方向を制御することにより、搭
載面に平行な面(搭載面が水平なときに水平面と一致す
る面)をスキャン可能としている。また、いずれの実施
形態でも、このスキャンするのに必要なビーム俯角を予
め又は随時演算し、当該ビーム俯角が実現されるようア
ンテナ16を(より詳細にはその可変移相器を)制御し
ている。搭載面に平行な面を輻射にてスキャンするのに
必要なビーム俯角は、図4(第1実施形態)又は図6
(第2実施形態)に示される幾何学的関係並びに入射角
=反射角の関係から、導き出すことができる。なお、こ
れらの図はいずれも輻射原点を通り搭載面に直交する平
面を表している。更に、これらの図では、ビーム俯角を
θ0 、反射面22の俯角をθ1 、反射面24の俯角をθ
2 、スキャン対象面の俯角をγ0 、鉛直線を破線、輻射
を一点鎖線にて表している。
ようにそのビーム方向を電子制御可能なアンテナ16
と、アンテナ16の輻射を反射する反射面とを、併用し
たことにある。いずれの実施形態でも、この構成を利用
しアンテナ16のビーム方向を制御することにより、搭
載面に平行な面(搭載面が水平なときに水平面と一致す
る面)をスキャン可能としている。また、いずれの実施
形態でも、このスキャンするのに必要なビーム俯角を予
め又は随時演算し、当該ビーム俯角が実現されるようア
ンテナ16を(より詳細にはその可変移相器を)制御し
ている。搭載面に平行な面を輻射にてスキャンするのに
必要なビーム俯角は、図4(第1実施形態)又は図6
(第2実施形態)に示される幾何学的関係並びに入射角
=反射角の関係から、導き出すことができる。なお、こ
れらの図はいずれも輻射原点を通り搭載面に直交する平
面を表している。更に、これらの図では、ビーム俯角を
θ0 、反射面22の俯角をθ1 、反射面24の俯角をθ
2 、スキャン対象面の俯角をγ0 、鉛直線を破線、輻射
を一点鎖線にて表している。
【0012】まず、図4には、第1実施形態に関し、ア
ンテナ(の輻射原点)16からの輻射が反射面22のあ
る一点で反射され、更に反射面24のある一点で反射さ
れる状況が示されている。図中の各鉛直線が互いに平行
であることと、入射角=反射角という関係とを考慮すれ
ば、反射面22及び24の位置関係から、
ンテナ(の輻射原点)16からの輻射が反射面22のあ
る一点で反射され、更に反射面24のある一点で反射さ
れる状況が示されている。図中の各鉛直線が互いに平行
であることと、入射角=反射角という関係とを考慮すれ
ば、反射面22及び24の位置関係から、
【数1】 反射面22への入射角=反射面22からの出射角=θ0 −θ1 反射面22からの出射俯角=反射面24への入射仰角 =(θ0 −θ1 )−θ1 =θ0 −2θ1 反射面24への入射角=反射面24からの出射角 =θ2 −(θ0 −2θ1 ) =2θ1 +θ2 −θ0 であることが分かる。
【0013】従って、反射面24からの出射仰角π−γ
0 と併せると、反射面24の反射状況から、
0 と併せると、反射面24の反射状況から、
【数2】 γ0 =反射面24への入射角+反射面24からの出射角 +反射面24への入射仰角 =2(2θ1 +θ2 −θ0 )+(θ0 −2θ1 ) =2(θ1 +θ2 )−θ0 という式が得られる。搭載面と平行な面をスキャンする
にはγ0 =π/2でなくてはならないから、第1実施形
態では、θ0 が次の式
にはγ0 =π/2でなくてはならないから、第1実施形
態では、θ0 が次の式
【数3】θ0 =2(θ1 +θ2 )−π/2 にて与えられる角度となるようアンテナ16のビームの
俯角を制御しなければならない。例えばθ1 =θ2 =π
/6であればθ0 =π/6がビームの目標俯角となる。
俯角を制御しなければならない。例えばθ1 =θ2 =π
/6であればθ0 =π/6がビームの目標俯角となる。
【0014】次に、図6には、第2実施形態に関し、図
4と同様の状況が示されている。この図と図4が相違し
ている点はいわばθ2 のはかり方が逆方向であることの
みであるから、第2実施形態におけるθ0 の制御目標は
4と同様の状況が示されている。この図と図4が相違し
ている点はいわばθ2 のはかり方が逆方向であることの
みであるから、第2実施形態におけるθ0 の制御目標は
【数4】θ0 =π/2−2(θ1 −θ2 ) にて与えられる。例えばθ1 =π/4、θ2 =π/6で
あればθ0 =π/3がビームの目標俯角となる。
あればθ0 =π/3がビームの目標俯角となる。
【0015】このように、搭載面と平行な面をスキャン
するのに必要なθ0 は反射面22及び24の俯角即ちθ
1 及びθ2 から決定することができる。上記各実施形態
では、このようにして求めたθ0 を目標としてビームの
俯角を一定制御しながら、図7に示すビームの方位φ0
を徐変させ、これにより搭載面と平行な面をスキャンし
ている。なお、図7中のXYZはそのXY平面が搭載面
と一致するよう搭載面に固定された直交座標系(左手
系)である。また、図7では、φ0 を明瞭に示す意図か
ら、反射面22に至る以前の輻射の経路のみを示してい
る。
するのに必要なθ0 は反射面22及び24の俯角即ちθ
1 及びθ2 から決定することができる。上記各実施形態
では、このようにして求めたθ0 を目標としてビームの
俯角を一定制御しながら、図7に示すビームの方位φ0
を徐変させ、これにより搭載面と平行な面をスキャンし
ている。なお、図7中のXYZはそのXY平面が搭載面
と一致するよう搭載面に固定された直交座標系(左手
系)である。また、図7では、φ0 を明瞭に示す意図か
ら、反射面22に至る以前の輻射の経路のみを示してい
る。
【0016】図8に、φ0 を徐変させる回路の一例を示
す。図中、16aはアンテナ16を構成するアンテナ素
子であり、16bは各アンテナ素子に対応して設けられ
対応アンテナ素子に係る給電位相を変化させる可変移相
器である。この図ではアンテナ素子16aを一次元的に
並べているが、これは図示の簡略化のためであり、実際
には二次元的に(例えばマトリクス状に又はチェッカー
フラグ状に)配置する。合成器16cは各アンテナ素子
16aに係る無線信号同士を結合する。送信機18T及
び受信機18Rは共用器18cを介してアンテナ16を
共用する。移相制御器20は、各可変移相器16bにお
ける移相量を制御することにより、アンテナ16のビー
ム即ち各アンテナ素子16aの協働により形成されるビ
ームの俯角θ0 を前述の値に維持しながら、方位φ0 を
徐々に変化させる。また、移相制御器20は、外部から
の指令に応じ、適宜、移相量をオフセットさせる。例え
ば、搭載に係る船舶が大きく傾いているため搭載面と平
行な面でのスキャンでは海面反射を受信してしまいやす
い、という状況を考える。このような状況への対処とし
て、船舶の傾斜角に応じて移相量制御を行いスキャン対
象面を水平に近づける、という処理を、本実施形態では
実行できる。
す。図中、16aはアンテナ16を構成するアンテナ素
子であり、16bは各アンテナ素子に対応して設けられ
対応アンテナ素子に係る給電位相を変化させる可変移相
器である。この図ではアンテナ素子16aを一次元的に
並べているが、これは図示の簡略化のためであり、実際
には二次元的に(例えばマトリクス状に又はチェッカー
フラグ状に)配置する。合成器16cは各アンテナ素子
16aに係る無線信号同士を結合する。送信機18T及
び受信機18Rは共用器18cを介してアンテナ16を
共用する。移相制御器20は、各可変移相器16bにお
ける移相量を制御することにより、アンテナ16のビー
ム即ち各アンテナ素子16aの協働により形成されるビ
ームの俯角θ0 を前述の値に維持しながら、方位φ0 を
徐々に変化させる。また、移相制御器20は、外部から
の指令に応じ、適宜、移相量をオフセットさせる。例え
ば、搭載に係る船舶が大きく傾いているため搭載面と平
行な面でのスキャンでは海面反射を受信してしまいやす
い、という状況を考える。このような状況への対処とし
て、船舶の傾斜角に応じて移相量制御を行いスキャン対
象面を水平に近づける、という処理を、本実施形態では
実行できる。
【図1】 参考例の構成を示す図である。
【図2】 他の参考例の構成を示す図である。
【図3】 本発明の第1実施形態における反射面配置を
示す概念的斜視図である。
示す概念的斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態における輻射の経路を
示す概念的縦断面図である。
示す概念的縦断面図である。
【図5】 本発明の第2実施形態における反射面配置を
示す概念的斜視図である。
示す概念的斜視図である。
【図6】 本発明の第2実施形態における輻射の経路を
示す概念的縦断面図である。
示す概念的縦断面図である。
【図7】 本発明におけるビーム方位の徐変制御を説明
するためのXYZ座標図である。
するためのXYZ座標図である。
【図8】 本発明の各実施形態におけるビーム方位の徐
変制御に適する回路を示すブロック図である。
変制御に適する回路を示すブロック図である。
16 フェーズドアレイアンテナ、16a アンテナ素
子、16b 可変移相器、16c 合成器、20 移相
制御器、22,24 反射面、θ0 ビーム俯角、
θ1 ,θ2 反射面の俯角、γ0 スキャン対象面の俯
角。
子、16b 可変移相器、16c 合成器、20 移相
制御器、22,24 反射面、θ0 ビーム俯角、
θ1 ,θ2 反射面の俯角、γ0 スキャン対象面の俯
角。
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の搭載面上に固定された空中線と、 上記空中線に係る無線信号を入射方向とは異なる方向に
反射できるよう、当該空中線に対し間隔かつ傾斜して配
設された反射器と、 上記搭載面と平行な面が上記無線信号にてスキャンされ
るよう、上記搭載面に鉛直な仮想軸に対し所定の俯角を
維持しながら当該仮想軸の回りで上記空中線のビームを
回転させる制御手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。 - 【請求項2】 上記空中線が、上記ビームを合成形成す
る複数のアンテナ素子及びそれらへの給電位相を可変制
御する所定個数の可変移相器を有するフェーズドアレイ
アンテナであり、 上記制御手段が、上記ビームの方向を上記搭載面と平行
な面から強制的にオフセットさせる手段を有することを
特徴とする請求項1記載のレーダ装置。 - 【請求項3】 そのビーム方向を所定の仮想軸回りで電
子的に回転可能な空中線をその仮想軸に直交する搭載面
上に固定しておき、この空中線からの輻射を反射器にて
上記搭載面と平行な方向に反射し、周囲の物標からの反
射を上記反射器にて上記空中線に向け反射するという動
作を、 上記仮想軸に対する上記ビームの俯角を一定に保ちつつ
かつ当該ビームの方位を徐変させつつ、繰返し実行する
ことにより、 上記搭載面と平行な面を上記輻射にてスキャンすること
を特徴とするレーダスキャン方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186172A JPH1031062A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | レーダ装置及びそのスキャン方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186172A JPH1031062A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | レーダ装置及びそのスキャン方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1031062A true JPH1031062A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16183658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8186172A Pending JPH1031062A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | レーダ装置及びそのスキャン方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1031062A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2550693A (en) * | 2016-05-24 | 2017-11-29 | Wal Mart Stores Inc | Wide angle planar antenna assembly |
GB2526484B (en) * | 2013-03-15 | 2018-10-10 | Walmart Apollo Llc | Wide angle planar antenna assembly |
US10181651B2 (en) | 2013-03-15 | 2019-01-15 | Walmart Apollo, Llc | Wide angle planar antenna assembly |
-
1996
- 1996-07-16 JP JP8186172A patent/JPH1031062A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2526484B (en) * | 2013-03-15 | 2018-10-10 | Walmart Apollo Llc | Wide angle planar antenna assembly |
US10181651B2 (en) | 2013-03-15 | 2019-01-15 | Walmart Apollo, Llc | Wide angle planar antenna assembly |
US10756439B2 (en) | 2013-03-15 | 2020-08-25 | Walmart Apollo, Llc | Wide angle planar antenna assembly |
GB2550693A (en) * | 2016-05-24 | 2017-11-29 | Wal Mart Stores Inc | Wide angle planar antenna assembly |
GB2550693B (en) * | 2016-05-24 | 2020-10-07 | Walmart Apollo Llc | Wide angle planar antenna assembly |
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