JPH10310569A - 新規なアミノ基含有モノ−またはポリ−チオールおよびその製造方法 - Google Patents

新規なアミノ基含有モノ−またはポリ−チオールおよびその製造方法

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JPH10310569A
JPH10310569A JP9748198A JP9748198A JPH10310569A JP H10310569 A JPH10310569 A JP H10310569A JP 9748198 A JP9748198 A JP 9748198A JP 9748198 A JP9748198 A JP 9748198A JP H10310569 A JPH10310569 A JP H10310569A
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compound
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JP9748198A
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Tsunemasa Ueno
恒正 上野
Takashi Tomita
高史 冨田
Daniel Bernard
ベルナール ダニエル
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Arkema France SA
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Elf Atochem SA
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/23Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/24Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C323/25Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/04Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D233/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D233/44Nitrogen atoms not forming part of a nitro radical
    • C07D233/48Nitrogen atoms not forming part of a nitro radical with acyclic hydrocarbon or substituted acyclic hydrocarbon radicals, attached to said nitrogen atoms

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性が高く、写真分野において、ゴム分野
において、さらには医薬の合成のための中間体として等
の様々な用途において有用なアミド基やイミダゾリン基
を有する少なくとも一のアミノ基を有するモノ−または
ポリ−チオール、およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 下記式(I): 【化1】 で表される少なくとも一のアミノ基を有するモノ−また
はポリ−チオール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な少なくとも
一のアミノ基を有するモノ−またはポリ−チオール、お
よびその製造方法に関するものである。詳しく述べる
と、分子中にアミド基またはイミダゾリン基を有しかつ
反応性の高い少なくとも一のアミノ基を有するモノ−ま
たはポリ−チオール、およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、様々なチオール化合物が合成ない
し製造されてきた。とりわけ、一以上のアミノ基を含む
チオール化合物はそのユニークな性質から古くから興味
が持たれ、広く使用されている。例えば、このようなア
ミノ基含有チオール化合物のうち最も簡単な構造を有す
る化合物であるシステアミンは医薬中間体や、パーマネ
ントウェーブ用処理剤として有用である。また、そのN
−アルキル置換体、すなわち、アルキル基が導入された
アミノ基含有チオール類は、例えば、印刷分野(例え
ば、特開平6−127,168号)、医薬中間体(例え
ば、特開昭48−44,244号)、写真分野(例え
ば、米国特許第3,221,013号)、ゴム分野(例
えば、J.Am.Chem.Soc.、69巻、267
2ページ,1947年刊)などに有用とされている。
【0003】少なくとも一のアミノ基を有しかつアミド
基またはイミダゾリン基を有するチオール類は、有用性
が期待されるが、未だ満足すべき結果は得られていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規な少なくとも一のアミノ基を有するモノ−
またはポリ−チオール、およびその製造方法を提供する
ことにある。
【0005】本発明の他の目的は、反応性が高く、写真
分野において、ゴム分野において、さらには医薬の合成
のための中間体として等の様々な用途において有用なア
ミド基やイミダゾリン基を有する少なくとも一のアミノ
基を有するモノ−またはポリ−チオール、およびその製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(14)により達成される。
【0007】(1) 下記式(I)
【0008】
【化7】
【0009】ただし、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数が1〜10の
アルキル基または芳香族基を表し、この際、置換基R1
およびR3 、またはR2 およびR4 は相互に結合して双
方の炭素原子により炭化水素環を形成してもよく;R5
は、直鎖または枝分れ鎖のアルキルまたはアルケニル基
を表し;およびAは、−CO−側がR5 に結合する下記
基(II);または
【0010】
【化8】
【0011】炭素原子側がR5 に結合する下記基(II
I)を表し:
【0012】
【化9】
【0013】但し、x及びyは、同一または異なる、0
または1〜10の整数を表しかつx及びyの合計は1〜
10(1≦x+y≦10)であり;m、n、o及びp
は、−CR1 2 −CR3 4 −S−鎖の平均数であ
り、0であってもよく、各−CR1 2 −CR3 4
S−鎖は同一であってもあるいは異なるものであっても
よく、xが1より大きい際にはnは異なっていてもよ
く、yが1より大きい際にはpは異なっていてもよく、
さらにAが基(II)である場合のm+Σn+o+Σp
またはAが基(III)である場合のm+Σnは0より
大きく30以下である;によって表される少なくとも一
のアミノ基を有するモノ−またはポリ−チオール、およ
び該モノ−またはポリ−チオールの混合物。
【0014】(2) Aが基(II)である場合のm+
Σn+o+ΣpまたはAが基(III)である場合のm
+Σnが0.5〜10である、前記(1)に記載のモノ
−またはポリ−チオール。
【0015】(3) R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数が1〜8のア
ルキル基またはフェニル基を表し、R1 およびR3 、ま
たはR2 およびR4 は相互に結合してアルキレン鎖を形
成してもよい、前記(1)または(2)に記載のモノ−
またはポリ−チオール。
【0016】(4) R5 が炭素原子数が7〜29、好
ましくは7〜19の直鎖または枝分れ鎖のアルキルまた
はアルケニル基を表す、前記(1)〜(3)のいずれか
に記載のモノ−またはポリ−チオール。
【0017】(5) R5 が複合脂肪酸のアミドの残基
を表し、得られるモノ−またはポリ−チオールは混合物
の形態である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の
モノ−またはポリ−チオール。
【0018】(6) 下記式(IV):
【0019】
【化10】
【0020】R1 、R2 、R3 およびR4 は式(I)の
定義と同様であるで示される少なくとも一の化合物を下
記式(V)または(VI):
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】ただし、R5 、xおよびyは式(I)の定
義と同様である で示される少なくとも一の化合物と反応させ、このよう
にして得られるm+Σn+o+Σpまたはm+Σnが式
(IV)で示される化合物の平均付加モル数を表す式
(I)で表される化合物を式(IV)で示される少なく
とも一の化合物とさらに反応させることにより、m+Σ
n+o+Σpまたはm+Σnの値を増加させる、前記
(1)〜(5)のいずれかに記載のモノ−またはポリ−
チオールの製造方法。
【0024】(7) 式(IV)で示される化合物がエ
チレンスルフィド、プロピレンスルフィド、1,2−ジ
メチルチイラン、2,2−ジメチルチイラン、n−オク
チルチイラン、シクロヘキセンスルフィド、スチレンス
ルフィド及び1,2−ジフェニルチイランからなる群よ
り選ばれる、前記(6)に記載の製造方法。
【0025】(8) 式(V)で示される化合物が以下
から選ばれる、前記(6)または(7)に記載の製造方
法:ラウリン酸のエチレンジアミンとのモノアミド;ラ
ウリン酸のジエチレントリアミンとのアミド;ラウリン
酸のトリエチレンテトラミンとのアミド;ラウリン酸の
テトラエチレンペンタミンとのアミド;ならびにステア
リン酸、オレイン酸、ヤシ油由来の脂肪酸及び大豆油由
来の脂肪酸によるアミドの類似体。
【0026】(9) 式(VI)で示されるイミダゾリ
ンが以下から選ばれる、前記(6)〜(8)のいずれか
に記載の製造方法:2−ウンデシルイミダゾリン;1−
(2−アミノエチル)−2−ウンデシルイミダゾリン;
1−[N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]
−2−ウンデシルイミダゾリン;2−ヘプタデシルイミ
ダゾリン;1−(2−アミノエチル)−2−ヘプタデシ
ルイミダゾリン;1−[N−(2−アミノエチル)−2
−アミノエチル]−2−ヘプタデシルイミダゾリン;お
よび以下の脱水及び閉環によって製造されるイミダゾリ
ン:ラウリン酸のテトラエチレンペンタミンとのアミ
ド;ステアリン酸のテトラエチレンペンタミンとのアミ
ド;オレイン酸のエチレンジアミンとのモノアミド;オ
レイン酸のジエチレントリアミンとのアミド;オレイン
酸のトリエチレンテトラミンとのアミド;オレイン酸の
テトラエチレンペンタミンとのアミド;ヤシ油由来の脂
肪酸のトリエチレンテトラミンとのアミド;ヤシ油由来
の脂肪酸のテトラエチレンペンタミンとのアミド;大豆
油由来の脂肪酸のエチレンジアミンとのモノアミド;大
豆油由来の脂肪酸のジエチレントリアミンとのアミド;
大豆油由来の脂肪酸のトリエチレンテトラミンとのアミ
ド;大豆油由来の脂肪酸のテトラエチレンペンタミンと
のアミド。
【0027】(10) 脂肪酸とポリアミンとの脱水縮
合反応(アミドアミンの製造及びポリアミンのイミダゾ
リンへの部分閉環)の生成物から構成される式(V)で
示される化合物及び式(VI)で示される化合物の混合
物への式(IV)で示される化合物の付加が行われる、
前記(6)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
【0028】(11) 不活性有機溶剤、好ましくは芳
香族化合物、エーテル系化合物、アルコール系化合物、
ニトリル系化合物、アミド系化合物及びジメチルスルホ
キシドからなる群より選ばれる不活性有機溶剤中で行わ
れる、前記(6)〜(10)のいずれかに記載の製造方
法。
【0029】(12) 10〜200℃、好ましくは5
0〜120℃の温度で行われる、前記(6)〜(11)
のいずれかに記載の製造方法。
【0030】(13) 前記(6)に記載の式(V)で
示される少なくとも一の化合物および/または前記
(6)に記載の式(VI)で示される少なくとも一の化
合物への前記(6)に記載の式(IV)で示される少な
くとも一の化合物の付加物。
【0031】(14) 脂肪酸とポリアミンとの脱水縮
合反応(アミドアミンの製造及びポリアミンのイミダゾ
リンへの部分閉環)の生成物への前記(6)に記載の式
(IV)で示される少なくとも一の化合物の付加物。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0033】本発明の第一の概念によると、下記式
(I)で示される新規なアミノ基含有モノ−またはポリ
−チオール、およびこのようなモノ−またはポリ−チオ
ールの混合物が提供される。
【0034】
【化13】
【0035】上記式(I)において、ただし、R1 、R
2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水素原子、
炭素原子数が1〜10のアルキル基または芳香族基、好
ましくは炭素原子数が1〜8のアルキル基またはフェニ
ル基を表し、この際、置換基R1 およびR3 、またはR
2 およびR4 は相互に結合して双方の炭素原子により炭
化水素環、好ましくはアルキレン基を形成してもよい。
また、R5 は、直鎖または枝分れ鎖のアルキルまたはア
ルケニル基を表し、好ましくは炭素原子数が7〜29
の、より好ましくは炭素原子数が7〜19の直鎖または
枝分れ鎖のアルキルまたはアルケニル基を表す。また、
5 は、複合脂肪酸のアミドの残基を表してもよい。
【0036】また、上記式(I)において、Aは、−C
O−側がR5 に結合する下記基(II);または
【0037】
【化14】
【0038】炭素原子側がR5 に結合する下記基(II
I)を表し:
【0039】
【化15】
【0040】但し、x及びyは、同一または異なる、0
または1〜10の整数を表しかつx及びyの合計は1〜
10(1≦x+y≦10)であり;m、n、o及びp
は、−CR1 2 −CR3 4 −S−鎖の平均数であ
り、0であってもよく、各−CR1 2 −CR3 4
S−鎖は同一であってもあるいは異なるものであっても
よく、xが1より大きい際にはnは異なっていてもよ
く、yが1より大きい際にはpは異なっていてもよく、
さらにAが基(II)である場合のm+Σn+o+Σp
またはAが基(III)である場合のm+Σnは0より
大きく30以下である、好ましくは0.5〜10であ
る。
【0041】本発明において得られるモノ−またはポリ
−チオールは混合物の形態であってもよい。
【0042】本発明の他の概念によると、下記式(I
V):
【0043】
【化16】
【0044】R1 、R2 、R3 およびR4 は式(I)の
定義と同様である で示される少なくとも一の化合物を下記式(V)または
(VI):
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】ただし、R5 、xおよびyは式(I)の定
義と同様である で示される少なくとも一の化合物と反応させ、このよう
にして得られるm+Σn+o+Σpまたはm+Σnが式
(IV)で示される化合物の平均付加モル数を表す式
(I)で表される化合物を式(IV)で示される少なく
とも一の化合物とさらに反応させることにより、m+Σ
n+o+Σpまたはm+Σnの値を増加させる、上記し
た本発明のモノ−またはポリ−チオールの製造方法が提
供される。
【0048】さらに、本発明のさらなる概念によると、
上記式(V)で示される少なくとも一の化合物および/
または上記式(VI)で示される少なくとも一の化合物
への上記式(IV)で示される少なくとも一の化合物の
付加物が提供される。さらにまた、本発明のさらなる別
の概念によると、脂肪酸とポリアミンとの脱水縮合反応
(アミドアミンの製造及びポリアミンのイミダゾリンへ
の部分閉環)の生成物への上記式(IV)で示される少
なくとも一の化合物の付加物が提供される。
【0049】本発明において、上記式(V)または(V
I)で示される化合物1モル当たりの上記式(IV)で
示される化合物の付加モル数は、供給される上記式
(V)または(VI)で示される化合物1モル当たり、
上記式(IV)で示される化合物の供給モル数以下であ
る。
【0050】本発明において、上記式(IV)で示され
る化合物の付加モル数が0.5より小さいと、得られる
チオールは望ましい特性を示さない。これに対して、付
加モル数が30を超えると、スルフィド結合部分が多く
なり、チオール化合物の特徴が現われにくい。
【0051】本発明において、式(IV)で示される化
合物としては、エチレンスルフィド、プロピレンスルフ
ィド、1,2−ジメチルチイラン、2,2−ジメチルチ
イラン、n−オクチルチイラン、シクロヘキセンスルフ
ィド、スチレンスルフィド及び1,2−ジフェニルチイ
ランが挙げられる。これらのうち、エチレンスルフィド
及びプロピレンスルフィドが好ましく使用される。
【0052】本発明において、式(V)で示される化合
物が以下から選ばれることが好ましい:ラウリン酸のエ
チレンジアミンとのモノアミド;ラウリン酸のジエチレ
ントリアミンとのアミド;ラウリン酸のトリエチレンテ
トラミンとのアミド;ラウリン酸のテトラエチレンペン
タミンとのアミド;ならびにステアリン酸、オレイン
酸、ヤシ油由来の脂肪酸及び大豆油由来の脂肪酸による
アミドの類似体。
【0053】本発明において、式(VI)で示されるイ
ミダゾリンとしては、例えば、以下が挙げられる:2−
ウンデシルイミダゾリン;1−(2−アミノエチル)−
2−ウンデシルイミダゾリン;1−[N−(2−アミノ
エチル)−2−アミノエチル]−2−ウンデシルイミダ
ゾリン;2−ヘプタデシルイミダゾリン;1−(2−ア
ミノエチル)−2−ヘプタデシルイミダゾリン;1−
[N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−2
−ヘプタデシルイミダゾリン;および以下の脱水及び閉
環によって製造されるイミダゾリン:ラウリン酸のテト
ラエチレンペンタミンとのアミド;ステアリン酸のテト
ラエチレンペンタミンとのアミド;オレイン酸のエチレ
ンジアミンとのモノアミド;オレイン酸のジエチレント
リアミンとのアミド;オレイン酸のトリエチレンテトラ
ミンとのアミド;オレイン酸のテトラエチレンペンタミ
ンとのアミド;ヤシ油由来の脂肪酸のトリエチレンテト
ラミンとのアミド;ヤシ油由来の脂肪酸のテトラエチレ
ンペンタミンとのアミド;大豆油由来の脂肪酸のエチレ
ンジアミンとのモノアミド;大豆油由来の脂肪酸のジエ
チレントリアミンとのアミド;大豆油由来の脂肪酸のト
リエチレンテトラミンとのアミド;大豆油由来の脂肪酸
のテトラエチレンペンタミンとのアミド。
【0054】本発明によると、脂肪酸とポリアミンとの
脱水縮合反応(アミドアミンの製造及びポリアミンのイ
ミダゾリンへの部分閉環)の生成物から構成される式
(V)で示される化合物及び式(VI)で示される化合
物の混合物への式(IV)で示される化合物の付加が行
われてもよい。
【0055】本発明による反応方法は特に限定されない
が、通常は、反応に不活性な有機溶媒中で実施される
が、条件によっては、溶媒を使用しなくてもかまわな
い。使用可能な有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン及びキシレン等の芳香族化合物;ジエチルエー
テル、エチルイソブチルエーテル、テトラヒドロフラン
及びジオキサン等のエーテル系化合物;メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、t−ブタノール、ヘプタノール、2−エチ
ルヘキサノール及びシクロヘキサノール等のアルコール
系化合物;アセトニトリル及びベンゾニトリル等のニト
リル系化合物;N,N−ジメチルホルムアミド及びN−
メチルピロリドン等のアミド系化合物、ならびにジメチ
ルスルホキシドなどが挙げられる。
【0056】反応温度は、特に限定されないが、通常、
10〜200℃の範囲で、さらに好ましくは、50〜1
20℃の範囲である。反応温度が10℃より低いと反応
速度が遅く、逆に、反応温度が200℃より高いとチイ
ラン類の開環生成物や副生成物が多くなり収率の低下が
著しくなる。
【0057】本発明による方法は反応の制御が容易な液
相反応で、しかもアミノ基への3員環化合物の開環付加
反応に基づいているため、複雑な工程を要さずに製造で
きる。また、副生成物の生成も少なく、しかも悪臭を放
つ廃水等の生成がないため、廃棄物処理の必要がなく、
工業的にも環境的観点からも有利にチオール化合物を製
造できる。
【0058】
【実施例】本発明を以下の具体的実施例により、詳細に
説明するが、本発明の範囲がこれら実施例に限定される
ものではない。下記実施例において、エチレンスルフィ
ドは、単に「ES」と称する。
【0059】実施例1:下記式のアミドアミンのES付
加物の調製
【0060】
【化19】
【0061】撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却
器を備えた500mlの四つ口フラスコに、2−アミノ
エチルドデカナミド(AEDAM)60.0gとジオキ
サン180gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら101
℃に昇温した。この温度を維持したままで、この溶液中
へ、滴下ロートに入れたES44.6g(AEDAM/
ES=1/3.0モル比)を7時間かけて滴下した。滴
下終了後同温度で1.5時間反応させた。反応終了後、
反応液を室温に戻し、濾過して少量の不溶物(0.3
g)を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追い出し、淡
黄色の鑞状の生成物98.8gを得た(収率95%)。
【0062】得られた生成物について、元素分析、赤外
線吸光分析、及びNMR分析を行った。結果を表1に示
す。NMR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ
2.5〜2.8ppmのピークの増加分から計算する
と、1モルのAEDAM当たりESが平均して2.7モ
ル付加した化合物が得られていることが判った。なお、
赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】実施例2:下記式のアミドアミンのES付
加物の調製
【0065】
【化20】
【0066】撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却
器を備えた200mlの四つ口フラスコに、実施例1で
得た生成物(1モルのAEDAM当たりES平均2.7
モル付加物)38.0gとN,N−ジメチルホルムアミ
ド57gとジオキサン57gを入れ、窒素雰囲気を維持
しながら101℃に昇温した。この温度を維持したまま
で、この溶液中へ、滴下ロートに入れたES16.9g
(ESを2.7モル付加したAEDAM/ES=1/3
モル比)を2.5時間かけて滴下した。滴下終了後同温
度で0.5時間反応させた。反応終了後、反応液を室温
に戻し、濾過して極少量の不溶物を除いた。濾液を減圧
処理して溶媒を追い出し、淡黄色の鑞状の生成物54.
6gを得た(収率99%)。
【0067】得られた生成物について、元素分析、赤外
線吸光分析、及びNMR分析を行った。結果を表2に示
す。NMR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ
2.5〜2.8ppmのピークの増加分から計算する
と、1モルのAEDAM当たりESが平均して5.6モ
ル付加した化合物が得られていることが判った。なお、
赤外線吸収スペクトルを図2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】実施例3:下記式のアミドアミンのES付
加物の調製
【0070】
【化21】
【0071】撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却
器を備えた500mlの四つ口フラスコに、2−アミノ
エチルオクタデカナミド(AEOAM)80.0gとジ
オキサン240gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら1
03℃に昇温した。この温度を維持したままで、この溶
液中へ、滴下ロートに入れたES36.8g(AEOA
M/ES=1/2.5モル比)を4時間かけて滴下し
た。滴下終了後同温度で7時間反応させた。反応終了
後、反応液を減圧処理して溶媒を追い出し、約半量に濃
縮すると、不溶物が析出するのでこれを濾過によって除
いた(濾過物の重量は21.5g)。濾液を減圧処理し
て溶媒を追い出し、淡黄色の鑞状の生成物94.0gを
得た(収率80%)。
【0072】得られた生成物について、元素分析、赤外
線吸光分析、及びNMR分析を行った。結果を表3に示
す。NMR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ
2.5〜2.8ppmのピークの増加分から計算する
と、1モルのAEOAM当たりESが平均して2.7モ
ル付加した化合物が得られていることが判った。なお、
赤外線吸収スペクトルを図3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】実施例4:下記式のアミドアミンのES付
加物の調製
【0075】
【化22】
【0076】撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却
器を備えた200mlの四つ口フラスコに、実施例3で
得た生成物(AEOAMのES平均2.7モル付加物)
40.0gとDMF60gとジオキサン60gを入れ、
窒素雰囲気を維持しながら105℃に昇温した。この温
度を維持したままで、この溶液中へ、滴下ロートに入れ
たES14.7g(ESを2.7モル付加したAEOA
M/ES=1/3.0モル比)を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後同温度で0.5時間反応させた。反応終
了後、反応液を減圧処理して溶媒を追い出し、淡黄色の
鑞状の生成物54.6gを得た(収率99%)。
【0077】得られた生成物について、元素分析、赤外
線吸光分析、及びNMR分析を行った。結果を表4に示
す。NMR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ
2.5〜2.8ppmのピークの増加分から計算する
と、1モルのAEOAM当たりESが平均して5.5モ
ル付加した化合物が得られていることが判った。なお、
赤外線吸収スペクトルを図4に示す。
【0078】
【表4】
【0079】実施例5:ジエチレントリアミンによるヤ
シ油由来の脂肪酸の脱水縮合によって得られる生成物の
ES付加物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、椰子油由来の脂肪酸とジ
エチレントリアミンの脱水縮合反応で得られたアミドア
ミン(以下A1と略す。非水系滴定により1級アミン
1.634ミリ当量/g、2級アミン1.697ミリ当
量/g、3級アミン3.034ミリ当量/g。NMR分
析によりイミダゾリン含有76重量%)68.3g(活
性アミン水素当量339.1ミリ当量)とジオキサン2
73.3gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら102℃
に昇温した。この温度を維持したままで、この溶液中
へ、滴下ロートに入れたES21.3gを5時間かけて
滴下した。滴下終了後、同温度で1.5時間反応させ
た。反応終了後、反応液を室温に戻し、濾過して不溶物
(12.1g)を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追
い出し、淡黄色の鑞状の生成物77.5gを得た(収率
86%)。
【0080】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表5に示す。NM
R分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5〜
2.8ppmのピークの増加分から計算すると、1モル
のA1当たりESが平均して0.7モル付加した化合物
が得られていることが判った。また、3.6ppm付近
のピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量は、
74重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトルを図
5に示す。
【0081】
【表5】
【0082】実施例6:トリエチレンテトラアミンによ
るヤシ油由来の脂肪酸の脱水縮合によって得られる生成
物のES付加物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、椰子油由来の脂肪酸とト
リエチレンテトラミンの脱水縮合反応で得られたアミド
アミン(以下A2と略す。非水系滴定により1級アミン
3.812ミリ当量/g、2級アミン3.085ミリ当
量/g、3級アミン2.462ミリ当量/g。NMR分
析によりイミダゾリン含量68重量%)70.6g(活
性アミン水素当量756.1ミリ当量)とジオキサン2
80gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら104℃に昇
温した。この温度を維持したままで、この溶液中へ、滴
下ロートに入れたES45.4gを6時間かけて滴下し
た。滴下終了後同温度で1時間反応させた。反応終了
後、反応液を室温に戻し、濾過して不溶物(32.3
g)を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追い出し、黄
色の鑞状の生成物83.2gを得た(収率72%)。
【0083】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表6に示す。NM
R分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5〜
2.8ppmのピークの増加分から計算すると、1モル
のA2当たりESが平均して1.2モル付加した化合物
が得られていることが判った。また、3.6ppm付近
のピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量は、
61重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトルを図
6に示す。
【0084】
【表6】
【0085】実施例7:テトラエチレンペンタアミンに
よるヤシ油由来の脂肪酸の脱水縮合によって得られる生
成物のES付加物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、椰子油由来の脂肪酸とテ
トラエチレンペンタミンの脱水縮合反応で得られたアミ
ドアミン(以下A3と略す。非水系滴定により1級アミ
ン5.908ミリ当量/g、2級アミン2.476ミリ
当量/g、3級アミン3.239ミリ当量/g。NMR
分析によりイミダゾリン含量45重量%)65.0g
(活性アミン水素当量929.0ミリ当量)とジオキサ
ン267.5gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら10
2℃に昇温した。この温度を維持したままで、この溶液
中へ、滴下ロートに入れたES55.9gを6時間かけ
て滴下した。滴下終了後、同温度で0.5時間反応させ
た。反応終了後、反応液を室温に戻し、濾過して不溶物
(28.6g)を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追
い出し、黄色の濁った液状の生成物92.1gを得た
(収率76%)。
【0086】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表7に示す。NM
R分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5〜
2.8ppmのピークの増加分から計算すると、1モル
のA3当たりESが平均して2.5モル付加した化合物
が得られていることが判った。また、3.6ppm付近
のピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量は、
26重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトルを図
7に示す。
【0087】
【表7】
【0088】実施例8:ジエチレントリアミンによるオ
レイン酸の脱水縮合によって得られる生成物のES付加
物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、オレイン酸とジエチレン
トリアミンの脱水縮合反応で得られたアミドアミン(以
下A4と略す。非水系滴定により1級アミン1.871
ミリ当量/g、2級アミン2.193ミリ当量/g、3
級アミン1.945ミリ当量/g。NMR分析によりイ
ミダゾリン含量64重量%)75.75g(活性アミン
水素当量449.6ミリ当量)とジオキサン303.9
gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら102℃に昇温し
た。この温度を維持したままで、この溶液中へ、滴下ロ
ートに入れたES48.6g(A4/ES=1/1.8
モル比)を5時間かけて滴下した。滴下終了後同温度で
0.5時間反応させた。反応終了後、反応液を室温に戻
し、濾過して不溶物(36.4g)を除いた。濾液を減
圧処理して溶媒を追い出し、黄色の濁った液状の生成物
87.7gを得た(収率71%)。
【0089】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表8に示す。NM
R分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5〜
2.8ppmのピークの増加分から計算すると、1モル
のA4当たりESが平均して1.3モル付加した化合物
が得られていることが判った。また、3.6ppm付近
のピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量は、
64重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトルを図
8に示す。
【0090】
【表8】
【0091】実施例9:トリエチレンテトラアミンによ
るオレイン酸の脱水縮合によって得られる生成物のES
付加物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、オレイン酸とトリエチレ
ンテトラミンの脱水縮合反応で得られたアミドアミン
(以下A5と略す。非水系滴定により1級アミン2.9
61ミリ当量/g、2級アミン1.579ミリ当量/
g、3級アミン2.796ミリ当量/g。NMR分析に
よりイミダゾリン含量72重量%)71.6g(活性ア
ミン水素当量537.1ミリ当量)とジオキサン28
6.4gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら104℃に
昇温した。この温度を維持したままで、この溶液中へ、
滴下ロートに入れたES48.4gを7時間かけて滴下
した。滴下終了後、同温度で1時間反応させた。反応終
了後、反応液を室温に戻し、濾過して不溶物(39g)
を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追い出し、黄色の
濁った液状の生成物79.8gを得た(収率67%)。
【0092】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表9に示す。NM
R分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5〜
2.8ppmのピークの増加分から計算すると、A5の
1分子当りESが平均して1.2モル付加した化合物が
得られていることが判った。また、3.6ppm付近の
ピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量は、6
8重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトルを図9
に示す。
【0093】
【表9】
【0094】実施例10:テトラエチレンペンタアミン
によるオレイン酸の脱水縮合によって得られる生成物の
ES付加物の調製 撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却器を備えた5
00mlの四つ口フラスコに、オレイン酸とテトラエチ
レンペンタミンの脱水縮合反応で得られたアミドアミン
(以下A6と略す。非水系滴定により1級アミン4.3
59ミリ当量/g、2級アミン3.121ミリ当量/
g、3級アミン2.313ミリ当量/g。NMR分析に
よりイミダゾリン含量66重量%)73.1g(活性ア
ミン水素当量862.5ミリ当量)とジオキサン29
1.4gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら103℃に
昇温した。この温度を維持したままで、この溶液中へ、
滴下ロートに入れたES52.0gを5時間かけて滴下
した。滴下終了後同温度で2時間反応させた。反応終了
後、反応液を室温に戻し、濾過して不溶物(40.5
g)を除いた。濾液を減圧処理して溶媒を追い出し、黄
色の濁った液状の生成物84.1gを得た(収率67
%)。
【0095】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表10に示す。N
MR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5
〜2.8ppmのピークの増加分から計算すると、1モ
ルのA6当たりESが平均して1.8モル付加した化合
物が得られていることが判った。また、3.6ppm付
近のピークから計算したイミダゾリン化合物の含有量
は、74重量%であった。なお、赤外線吸収スペクトル
を図10に示す。
【0096】
【表10】
【0097】実施例11:下記式の化合物のES付加物
の調製
【0098】
【化23】
【0099】撹拌装置、温度計およびジムロート型冷却
器を備えた500mlの四つ口フラスコに、2−ウンデ
シルイミダゾリン(UDIM)70.2gとジオキサン
243.6gを入れ、窒素雰囲気を維持しながら103
℃に昇温した。この温度を維持したままで、この溶液中
へ、滴下ロートに入れたES28.2g(UDIM/E
S=1/1.5モル比)を3時間かけて滴下した。滴下
終了後、同温度で4時間反応させた。反応終了後、反応
液を室温に戻し、濾過して不溶物(25.1g)を除い
た。濾液を減圧処理して溶媒を追い出し、黄色の鑞状の
生成物73.1gを得た(収率74%)。
【0100】得られた生成物について、赤外線吸光分
析、及びNMR分析を行った。結果を表11に示す。N
MR分析で末端メチル基の水素を3個として、δ2.5
〜2.8ppmのピークの増加分から計算すると、UD
IMの1分子当りESが平均して2.2モル付加した化
合物が得られていることが判った。なお、赤外線吸収ス
ペクトルを図11に示す。
【0101】
【表11】
【0102】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明のアミド
基やイミダゾリン基を有するアミノ基含有チオール類
は、種々用途に使用可能である。
【0103】また、本発明の製造方法は、反応の制御が
容易で、副生成物の生成も少なく、しかも悪臭を放つ廃
水等の生成がないため、廃棄物処理の必要がなく、工業
的にも環境的観点からも好ましい方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図2】 実施例2で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図3】 実施例3で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図4】 実施例4で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図5】 実施例5で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図6】 実施例6で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図7】 実施例7で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図8】 実施例8で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図9】 実施例9で得られた生成物の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図10】 実施例10で得られた生成物の赤外線吸収
スペクトルを示す。
【図11】 実施例11で得られた生成物の赤外線吸収
スペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 高史 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 ダニエル ベルナール フランス国 92400 クールベヴォア リ ュ ピエール ブロソレット 11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 ただし、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立
    して、水素原子、炭素原子数が1〜10のアルキル基ま
    たは芳香族基を表し、この際、置換基R1 およびR3
    またはR2 およびR4 は相互に結合して双方の炭素原子
    により炭化水素環を形成してもよく;R5 は、直鎖また
    は枝分れ鎖のアルキルまたはアルケニル基を表し;およ
    びAは、−CO−側がR5 に結合する下記基(II);
    または 【化2】 炭素原子側がR5 に結合する下記基(III)を表し: 【化3】 但し、x及びyは、同一または異なる、0または1〜1
    0の整数を表しかつx及びyの合計は1〜10(1≦x
    +y≦10)であり;m、n、o及びpは、−CR1
    2 −CR3 4 −S−鎖の平均数であり、0であっても
    よく、各−CR1 2 −CR3 4 −S−鎖は同一であ
    ってもあるいは異なるものであってもよく、xが1より
    大きい際にはnは異なっていてもよく、yが1より大き
    い際にはpは異なっていてもよく、さらにAが基(I
    I)である場合のm+Σn+o+ΣpまたはAが基(I
    II)である場合のm+Σnは0より大きく30以下で
    ある;によって表される少なくとも一のアミノ基を有す
    るモノ−またはポリ−チオール、および該モノ−または
    ポリ−チオールの混合物。
  2. 【請求項2】 Aが基(II)である場合のm+Σn+
    o+ΣpまたはAが基(III)である場合のm+Σn
    が0.5〜10である、請求項1に記載のモノ−または
    ポリ−チオール。
  3. 【請求項3】 R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞ
    れ独立して、水素原子、炭素原子数が1〜8のアルキル
    基またはフェニル基を表し、R1 およびR3、またはR
    2 およびR4 は相互に結合してアルキレン鎖を形成して
    もよい、請求項1または2に記載のモノ−またはポリ−
    チオール。
  4. 【請求項4】 R5 が炭素原子数が7〜29の直鎖また
    は枝分れ鎖のアルキルまたはアルケニル基を表す、請求
    項1〜3のいずれかに記載のモノ−またはポリ−チオー
    ル。
  5. 【請求項5】 R5 が複合脂肪酸のアミドの残基を表
    し、得られるモノ−またはポリ−チオールは混合物の形
    態である、請求項1〜3のいずれかに記載のモノ−また
    はポリ−チオール。
  6. 【請求項6】 下記式(IV): 【化4】 1 、R2 、R3 およびR4 は式(I)の定義と同様で
    あるで示される少なくとも一の化合物を下記式(V)ま
    たは(VI): 【化5】 【化6】 ただし、R5 、xおよびyは式(I)の定義と同様であ
    る で示される少なくとも一の化合物と反応させ、このよう
    にして得られるm+Σn+o+Σpまたはm+Σnが式
    (IV)で示される化合物の平均付加モル数を表す式
    (I)で表される化合物を式(IV)で示される少なく
    とも一の化合物とさらに反応させることにより、m+Σ
    n+o+Σpまたはm+Σnの値を増加させる、請求項
    1〜5のいずれかに記載のモノ−またはポリ−チオール
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 式(IV)で示される化合物がエチレン
    スルフィド、プロピレンスルフィド、1,2−ジメチル
    チイラン、2,2−ジメチルチイラン、n−オクチルチ
    イラン、シクロヘキセンスルフィド、スチレンスルフィ
    ド及び1,2−ジフェニルチイランからなる群より選ば
    れる、請求項6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 式(V)で示される化合物が以下から選
    ばれる、請求項6または7に記載の製造方法:ラウリン
    酸のエチレンジアミンとのモノアミド;ラウリン酸のジ
    エチレントリアミンとのアミド;ラウリン酸のトリエチ
    レンテトラミンとのアミド;ラウリン酸のテトラエチレ
    ンペンタミンとのアミド;ならびにステアリン酸、オレ
    イン酸、ヤシ油由来の脂肪酸及び大豆油由来の脂肪酸に
    よるアミドの類似体。
  9. 【請求項9】 式(VI)で示されるイミダゾリンが以
    下から選ばれる、請求項6〜8のいずれかに記載の製造
    方法:2−ウンデシルイミダゾリン;1−(2−アミノ
    エチル)−2−ウンデシルイミダゾリン;1−[N−
    (2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−2−ウン
    デシルイミダゾリン;2−ヘプタデシルイミダゾリン;
    1−(2−アミノエチル)−2−ヘプタデシルイミダゾ
    リン;1−[N−(2−アミノエチル)−2−アミノエ
    チル]−2−ヘプタデシルイミダゾリン;および以下の
    脱水及び閉環によって製造されるイミダゾリン:ラウリ
    ン酸のテトラエチレンペンタミンとのアミド;ステアリ
    ン酸のテトラエチレンペンタミンとのアミド;オレイン
    酸のエチレンジアミンとのモノアミド;オレイン酸のジ
    エチレントリアミンとのアミド;オレイン酸のトリエチ
    レンテトラミンとのアミド;オレイン酸のテトラエチレ
    ンペンタミンとのアミド;ヤシ油由来の脂肪酸のトリエ
    チレンテトラミンとのアミド;ヤシ油由来の脂肪酸のテ
    トラエチレンペンタミンとのアミド;大豆油由来の脂肪
    酸のエチレンジアミンとのモノアミド;大豆油由来の脂
    肪酸のジエチレントリアミンとのアミド;大豆油由来の
    脂肪酸のトリエチレンテトラミンとのアミド;大豆油由
    来の脂肪酸のテトラエチレンペンタミンとのアミド。
  10. 【請求項10】 脂肪酸とポリアミンとの脱水縮合反応
    の生成物から構成される式(V)で示される化合物及び
    式(VI)で示される化合物の混合物への式(IV)で
    示される化合物の付加が行われる、請求項6〜8のいず
    れかに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 不活性有機溶剤中で行われる、請求項
    6〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 10〜200℃の温度で行われる、請
    求項6〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項6に記載の式(V)で示される
    少なくとも一の化合物および/または請求項6に記載の
    式(VI)で示される少なくとも一の化合物への請求項
    6に記載の式(IV)で示される少なくとも一の化合物
    の付加物。
  14. 【請求項14】 脂肪酸とポリアミンとの脱水縮合反応
    の生成物への請求項6に記載の式(IV)で示される少
    なくとも一の化合物の付加物。
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