JPH10308462A - 半導体記憶装置及び製造方法並びに書き込み方法 - Google Patents

半導体記憶装置及び製造方法並びに書き込み方法

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JPH10308462A
JPH10308462A JP12807597A JP12807597A JPH10308462A JP H10308462 A JPH10308462 A JP H10308462A JP 12807597 A JP12807597 A JP 12807597A JP 12807597 A JP12807597 A JP 12807597A JP H10308462 A JPH10308462 A JP H10308462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一のメモリセルに、不揮発性半導体メモリ
としてのデータとマスクROMとしてのデータを同時に
記憶することを可能とし、チップサイズが縮小化されて
更なる高集積化を実現する。 【解決手段】 通常のフラッシュメモリである素子1
と、素子1の構成に加えてチャネル領域に低濃度の不純
物がイオン注入されてなる拡散層18を有する素子2と
の2種の半導体記憶素子を配設して、半導体記憶装置が
構成される。即ち、2種の素子1,2がマスクROMと
しての機能とフラッシュメモリとしての機能とを共に有
しており、2ビット(4値)の多値型の半導体記憶装置
が実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2ビット以上のデ
ータが記憶可能である多値記憶型の半導体記憶装置及び
製造方法並びに書き込み方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種携帯用電子機器や家電製品の多機能
化に伴い、1チップマイコンに代表されるロジックLS
Iに、電源との接続を断っても記憶データが保持される
EEPROM等の不揮発性半導体メモリを集積する技術
の重要度が増している。このロジックLSIには、製造
時にデータの記憶がなされ、記憶データが固定されてな
るマスクROMが不揮発性半導体メモリとともに内蔵さ
れる場合も多い。
【0003】一方、半導体記憶素子の更なる高集積化の
要請に応えるため、1つのメモリセルに“0”と“1”
の2種類の記憶状態しか与えておらず、従って、1つの
メモリセルの記憶容量が1ビット(=2値)である従来
の2値型の半導体記憶素子に代わって、1つのメモリセ
ルの記憶容量が2ビット以上の多値型の半導体記憶素子
が提案されている。
【0004】具体的には、例えばマスクROMとして
は、特開平6−163855号公報に開示されているよ
うに、MOSトランジスタのチャネル領域領域に異なる
濃度及び深さとなるように不純物をイオン注入して、し
きい値電圧を変えて多値化を実現させるマスクROMが
案出されている。
【0005】ところで、チャネル領域に不純物を導入す
る技術は、例えば特開平5−218355号公報に開示
されており、ここでは窒素を導入することによりトラン
ジスタの駆動能力の向上が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように不揮発性半導体メモリとマスクROMとを同一の
チップ内に集積する場合、必然的にチップサイズの増大
化を招き、特に大容量のデータを格納する必要のある場
合には深刻な問題となる。これは、上述の特開平6−1
63855号公報の技術のように、マスクROMの多値
化のみでは対処が困難な問題である。
【0007】そこで、本発明の目的は、同一のメモリセ
ルに、不揮発性半導体メモリとしてのデータとマスクR
OMとしてのデータを同時に記憶することを可能とし、
チップサイズが縮小化されて更なる高集積化を実現する
半導体記憶装置及び製造方法並びに書き込み方法を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体記憶装置
は、ゲート、ソース及びドレインを有して前記ソースと
前記ドレインとの間にチャネル領域が形成されるととも
に、電荷蓄積層を有する半導体記憶素子を備えた半導体
記憶装置であって、前記チャネル領域に各々濃度の異な
る不純物が導入されてなる少なくとも2種の前記半導体
記憶素子を備えている。
【0009】本発明の半導体記憶装置の一態様例におい
ては、前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲートであり、前記
浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネル絶縁膜を介し
て対向するとともに前記ゲートとゲート絶縁膜を介して
対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲートに蓄積され
る電荷量を調節する制御ゲートとして機能する。
【0010】本発明の半導体記憶装置の一態様例におい
ては、前記電荷蓄積層が窒化膜であり、前記窒化膜が前
記チャネル領域と絶縁膜を介して対向しており、前記窒
化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積される。
【0011】本発明の半導体記憶装置は、ゲート、ソー
ス及びドレインを有して前記ソースと前記ドレインとの
間にチャネル領域が形成されるとともに、電荷蓄積層を
有する半導体記憶素子を備えた半導体記憶装置であっ
て、nを自然数として、前記チャネル領域に各々濃度の
異なる不純物が導入されてなる2n種の前記半導体記憶
素子を備え、前記各半導体記憶素子には、前記ゲートに
蓄積される電荷量に対応した各々異なるしきい値電圧が
設定されており、前記半導体記憶素子の全体で前記各し
きい値電圧により区別される(2n×2n)個の異なる
記憶状態が構成される。
【0012】本発明の半導体記憶装置の一態様例におい
ては、前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲートであり、前記
浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネル絶縁膜を介し
て対向するとともに前記ゲートとゲート絶縁膜を介して
対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲートに蓄積され
る電荷量を調節する制御ゲートとして機能する。
【0013】本発明の半導体記憶装置の一態様例におい
ては、前記電荷蓄積層が窒化膜であり、前記窒化膜が前
記チャネル領域と絶縁膜を介して対向しており、前記窒
化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積される。
【0014】本発明の半導体記憶装置の書き込み方法
は、ゲート、ソース及びドレインを有して前記ソースと
前記ドレインとの間にチャネル領域が形成されるととも
に、電荷蓄積層を有し、前記チャネル領域に各々濃度の
異なる不純物が導入されてなる少なくとも2つの前記半
導体記憶素子を備えた半導体記憶装置の書き込み方法で
あって、前記各半導体記憶素子に対して、前記ゲートに
異なる所定電圧を印加し、前記所定電圧に対応した各々
異なるしきい値電圧を設定する。
【0015】本発明の半導体記憶装置の書き込み方法
は、ゲート、ソース及びドレインを有して前記ソースと
前記ドレインとの間にチャネル領域が形成されるととも
に、電荷蓄積層を有し、nを自然数として、前記チャネ
ル領域に各々濃度の異なる不純物が導入されてなる2n
種の前記半導体記憶素子を備えた半導体記憶装置の書き
込み方法であって、前記各半導体記憶素子に対して、前
記ゲートに異なる所定電圧を印加し、前記所定電圧に対
応した各々異なるn段階のしきい値電圧を設定し、前記
半導体記憶素子の全体で2n段階のしきい値電圧を設定
することにより、(2n×2n)個の異なる記憶状態を
構成する。
【0016】本発明の半導体記憶装置の書き込み方法の
一態様例においては、前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲー
トであり、前記浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネ
ル絶縁膜を介して対向するとともに前記ゲートとゲート
絶縁膜を介して対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲ
ートに蓄積される電荷量を調節する制御ゲートとして機
能する。
【0017】本発明の半導体記憶装置の書き込み方法の
一態様例においては、前記電荷蓄積層が窒化膜であり、
前記窒化膜が前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向し
ており、前記窒化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積
される。
【0018】本発明の半導体記憶装置の製造方法は、ゲ
ート、ソース及びドレインを有して前記ソースと前記ド
レインとの間にチャネル領域が形成されるとともに、電
荷蓄積層を有する少なくとも2種の半導体記憶素子を備
えた半導体記憶装置の製造方法であって、半導体基板上
に前記半導体記憶素子の種別に対応するように互いに電
気的に分離されてなる各素子領域を画定する工程と、前
記各素子領域に前記半導体記憶素子の種別に対応するよ
うに種別毎に異なる濃度に不純物を導入する工程と、前
記各素子領域にそれぞれ前記半導体記憶素子を形成する
工程とを有する。
【0019】本発明の半導体記憶装置の製造方法の一態
様例においては、nを自然数として、2n種の前記素子
領域を画定し、各々の前記素子領域に対応した2n種の
半導体記憶素子を形成する。
【0020】
【作用】本発明の半導体記憶装置は、チャネル領域に各
々異なる濃度に不純物が導入されてなる複数の半導体記
憶素子が配設されて構成されている。ここで、各半導体
記憶素子は、その電荷蓄積層に蓄積される電荷量に対応
してしきい値電圧が規定されて複数の記憶状態が可能と
されている。それとともに、各々の半導体記憶素子は、
そのチャネル領域の不純物濃度が異なるため、それに対
応して更に異なるしきい値電圧が規定されている。即
ち、この半導体記憶装置においては、各半導体記憶素子
が電荷蓄積状態に対応した複数の記憶状態を有するとと
もに、各々の半導体記憶素子がチャネル領域の異なる不
純物濃度による当該半導体記憶素子の個数に対応した記
憶状態を有している。従って、例えば、nを自然数とし
て、2n個の半導体記憶素子がそれぞれ電荷蓄積状態に
対応した2n個の記憶状態を有していれば、全体で(2
n×2n)個の異なる記憶状態が構成されることにな
り、小さなサイズのチップに極めて高い集積度をもつ半
導体記憶装置が実現される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの好適な
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】(第1の実施形態)初めに、第1の実施形
態について説明する。ここでは、1つのメモリセルに不
揮発性半導体記憶メモリであるフラッシュメモリとマス
クROMとが一体化された半導体記憶装置において、2
ビット(4値)の記憶を可能とする半導体記憶装置につ
いて例示する。図1は、第1の実施形態の半導体記憶装
置の主要構成を示す概略断面図であり、図2は、この半
導体記憶装置の記憶状態を示す模式図、図3は、この半
導体記憶装置のしきい値電圧の様子を示す特性図であ
る。また、図4は、この半導体記憶装置の製造方法を工
程順に示す概略断面図である。
【0023】この第1の実施形態の半導体記憶装置は、
その各メモリセルが、2種の半導体記憶素子1,2のい
ずれか一方を有して構成されている。
【0024】半導体記憶素子1は、通常のフラッシュメ
モリであり、p型のシリコン半導体基板11上におい
て、フィールド酸化膜等の素子分離構造により画定され
た素子活性領域21に形成されたトンネル酸化膜12
と、このトンネル酸化膜12上にパターン形成された島
状の浮遊ゲート13と、浮遊ゲート13上に形成された
誘電体膜14と、浮遊ゲート13と誘電体膜14を介し
て対向するようにパターン形成された制御ゲート15
と、制御ゲート15上に形成されたキャップ絶縁膜19
と、トンネル酸化膜12、浮遊ゲート13、誘電体膜1
4、制御ゲート15及びキャップ絶縁膜19の側面を覆
うサイドウォール20とを有している。更に、この半導
体記憶素子1は、制御ゲート15の両側のシリコン半導
体基板11の表面領域にn型の不純物が導入されて形成
された高濃度の一対の不純物拡散層であるソース16及
びドレイン17とを有し、ソース16と接続されるソー
ス線3及びドレイン17と接続されるビット線4を備え
て構成されている。
【0025】半導体記憶素子2は、半導体記憶素子1と
同様の構成に加えて、ソース16−ドレイン17間のシ
リコン半導体基板11の領域、即ちチャネル領域にp型
不純物がシリコン半導体基板11の不純物濃度に比して
高濃度、ここでは1×1016〜1018(1/cm3 )程
度の濃度に導入されてなる拡散層18を有している。
【0026】ここで、半導体記憶素子1のチャネル領域
にも、しきい値電圧を制御(VT コントロール)するた
めにp型不純物が導入されてなる拡散層を形成してもよ
い。この場合、半導体記憶素子1のチャネル領域に導入
する不純物は1×1015〜1017(1/cm3 )程度の
濃度とすることが必要である。即ち、半導体記憶素子
1,2のしきい値電圧を明確に区別することを考慮し
て、半導体記憶素子1のチャネル領域の不純物濃度は、
半導体記憶素子2のそれに比して1桁以上低いオーダー
の濃度とすることが好適である。
【0027】第1の実施形態の半導体記憶装置において
は、以下に示す4つのメモリセル形態が形成される。即
ち、 (1)チャネル領域に不純物が導入されたメモリセル
(即ち、半導体記憶素子2):M1 (2)チャネル領域に不純物が導入されていないメモリ
セル(即ち、半導体記憶素子1):M0 (3)後述する電気的な書き込み動作により、しきい値
電圧(VT )の値が正方向にシフトしたメモリセル:F
1 (4)しきい値電圧(VT )の値が正方向にシフトして
いないメモリセル:F0 の4形態である。
【0028】ここで、M1は、メモリセルのマスクRO
Mとしてのデータが”1”である場合を、M0は、メモ
リセルのマスクROMとしてのデータが”0”である場
合をそれぞれ表す。また、F1は、フラッシュメモリと
してのデータが”1”である場合を、F0は、フラッシ
ュメモリとしてのデータが”0”である場合をそれぞれ
表す。これらのメモリセル形態のうち、「M1或いはM
0」と「F1或いはF0」は相互に組み合わせることが
可能であり、図2に示すように4つの記憶形態が実現さ
れる。
【0029】図2において、浮遊ゲート13に電荷が注
入されていない状態(=F0)の半導体記憶素子1(=
M0)がデータ”00”を示し、浮遊ゲート13に電荷
が注入されている状態(=F1)の半導体記憶素子1
(=M0)がデータ”10”を示す。また、浮遊ゲート
13に電荷が注入されていない状態(=F0)の半導体
記憶素子2(=M1)がデータ”01”を示し、浮遊ゲ
ート13に電荷が注入されている状態(=F1)の半導
体記憶素子2(=M1)がデータ”11”を示す。即
ち、この半導体記憶装置は、各メモリセルを用いて、”
00”、”01”、”10”、”11”の2ビット(4
値)のデータを記憶することができる。
【0030】以下、この半導体記憶装置へのデータの書
き込み方法について説明する。
【0031】先ず、データ”11”を書き込む場合、半
導体記憶素子2(=M1)のビット線4に6V程度、ソ
ース線3及びシリコン半導体基板11を接地電位、制御
ゲート15に12V程度を印加する。このとき、ドレイ
ン17の近傍で熱的に励起された電子(ホットエレクト
ロン)がトンネル酸化膜12を通して浮遊ゲート13に
注入され(=F1)、しきい値電圧(VT )が正方向へ
シフトする。この記憶状態を”11”とする。
【0032】次に、データ”10”を書き込む場合、半
導体記憶素子1(=M0)のビット線4に6V程度、ソ
ース線3及びシリコン半導体基板11を接地電位、制御
ゲート15に12V程度を印加する。このとき、ドレイ
ン17の近傍で熱的に励起された電子(ホットエレクト
ロン)がトンネル酸化膜12を通して浮遊ゲート13に
注入され(=F1)、しきい値電圧(VT )が正方向へ
シフトする。この記憶状態を”10”とする。
【0033】次に、データ”01”を書き込む場合、半
導体記憶素子2(=M1)のソース線3に8V程度、制
御ゲート15に−8V程度、シリコン半導体基板を接地
電位、ビット線4を開放状態とする。このとき、浮遊ゲ
ート13中に蓄積された電子がトンネル酸化膜12を通
してソース16へ引き抜かれ、しきい値電圧(VT )が
低下する。この記憶状態を”01”とする。
【0034】次に、データ”00”を書き込む場合、半
導体記憶素子1(=M0)のソース線3に8V程度、制
御ゲート15に−8V程度、シリコン半導体基板11を
接地電位、ビット線4を開放状態とする。このとき、浮
遊ゲート13中に蓄積された電子がトンネル酸化膜2を
通してソース16へ引き抜かれ、しきい値電圧(VT
が低下する。この記憶状態を”00”とする。
【0035】以下、この半導体記憶装置におけるデータ
の読み出し方法について説明する。
【0036】ここで、第1の実施形態の半導体記憶装置
においては、図3に示すように、しきい値電圧(VT
が4つのピーク(4値)をもった分布を示す。図3中
で、”M0”と表示された範囲にしきい値電圧VT が検
出された場合にはマスクROMとしての記憶状態が”
0”であり、”M1”と表示された範囲にしきい値電圧
T が検出された場合にはマスクROMとしての記憶状
態が”1”である。また、”F0”と表示された範囲に
しきい値電圧VT が検出された場合にはフラッシュメモ
リとしての記憶状態が”0”であり、”F1”と表示さ
れた範囲にしきい値電圧VT が検出された場合にはフラ
ッシュメモリとしての記憶状態が”1”である。
【0037】従って、先ず、フラッシュメモリとしての
状態が”F0”と”F1”との何れであるかを判定す
る。即ち、制御ゲート15に中央値である電圧V2を印
加し、ドレイン電流を所定のセンスアンプで検出し、し
きい値電圧VT と電圧V2との大小関係を判定する。こ
のとき、しきい値電圧VT が電圧V2より大きい場合に
は”F1”であると判定され、しきい値電圧VT が電圧
V2より小さい場合には”F0”であると判定される。
【0038】続いて、しきい値電圧VT が電圧V2より
大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V3で行
い、しきい値電圧VT が電圧V2より小さい場合には、
同様の読み出し動作を電圧V1で行う。この読み出し動
作で電圧V1或いは電圧V3よりしきい値電圧VT が大
きい場合には、マスクROMとしての状態が”M1”で
あり、電圧V1或いは電圧V3よりしきい値電圧VT
小さい場合には、マスクROMとしての状態が”M0”
であると判定される。
【0039】即ち、この半導体記憶装置のデータは2回
の読み出し動作により判定されることになる。具体的に
は、しきい値電圧VT が電圧V2より小さく且つ電圧V
1より小さければ書き込まれたデータは”00”であ
り、しきい値電圧VT が電圧V2より小さく且つ電圧V
1より大きければ書き込まれたデータは”01”、しき
い値電圧VT が電圧V2より大きく且つ電圧V3より小
さければ書き込まれたデータは”10”であり、しきい
値電圧VT が電圧V2より大きく且つ電圧V1より大き
ければ書き込まれたデータは”11”であると判定され
る。
【0040】以下、第1の実施形態の半導体記憶装置の
製造方法について説明する。ここでは、半導体記憶装置
の構成要素である2種の半導体記憶素子1,2を同時形
成する場合について例示する。
【0041】先ず、図4(a)に示すように、p型のシ
リコン半導体基板11を用意し、このシリコン半導体基
板11上にフィールド酸化膜等の図示しない素子分離構
造を形成して素子形成領域21,22を画定する。
【0042】次に、図4(b)に示すように、シリコン
半導体基板11の全面にフォトレジスト31を塗布し、
フォトリソグラフィーによりこのフォトレジスト31を
素子形成領域21のみを覆う形状にパターニングする。
【0043】続いて、フォトレジスト31をマスクとし
て、素子形成領域22の表面領域のみにp型不純物、こ
こではホウ素(B)を加速エネルギーが10(keV)
〜30(keV)、ドーズ量が1×1012(1/c
2 )程度の条件でイオン注入する。
【0044】ここで、半導体記憶素子1のチャネル領域
にも、しきい値電圧を制御(VT コントロール)するた
めにp型不純物を導入してもよい。この場合、半導体記
憶素子1のチャネル領域に形成される拡散層の不純物濃
度は1×1015〜1017(1/cm3 )程度とすればよ
い。
【0045】次に、図4(c)に示すように、素子形成
領域21,22に、トンネル酸化膜12、浮遊ゲート1
3、誘電体膜14、制御ゲート15及びキャップ絶縁膜
19をそれぞれパターン形成する。
【0046】具体的には、先ず、700℃〜1100℃
の酸素又は水蒸気雰囲気中で素子形成領域21,22の
表面を熱処理することにより、後にトンネル酸化膜12
となる膜厚60Å〜150Å程度のシリコン酸化膜を形
成する。
【0047】続いて、後に浮遊ゲート13となる多結晶
シリコン膜を減圧CVD法により膜厚1000Å〜30
00Å程度に全面に堆積形成する。この場合、多結晶シ
リコン膜をノンドープのものとし、堆積形成した後にリ
ン(P)や砒素(As)をイオン注入するか、或いは堆
積形成時に例えばPH3 ガスを流してリン添加する。
【0048】続いて、減圧CVD法により多結晶シリコ
ン膜上にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜及びシリコン
酸化膜を順次堆積して、後に誘電体膜14となる3層構
造のONO膜を形成する。ここで、ONO膜のうち最下
層のシリコン酸化膜は熱酸化法でも形成可能である。
【0049】続いて、後に制御ゲート15となる多結晶
シリコン膜を減圧CVD法により膜厚1000Å〜30
00Å程度に全面に堆積形成する。この場合、多結晶シ
リコン膜をノンドープのものとし、堆積形成した後にリ
ン(P)や砒素(As)をイオン注入するか、或いは堆
積形成時に例えばPH3 ガスを流してリン添加する。
【0050】続いて、減圧CVD法により多結晶シリコ
ン膜上にキャップ絶縁膜19となるシリコン酸化膜を堆
積形成する。
【0051】続いて、フォトリソグラフィー及びそれに
続くドライエッチングにより、シリコン半導体基板11
上のシリコン酸化膜、多結晶シリコン膜、ONO膜、多
結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜を一括してパターニ
ングし、トンネル酸化膜12、浮遊ゲート13、誘電体
膜4、制御ゲート15及びキャップ絶縁膜19を素子形
成領域21,22にそれぞれ同時形成する。
【0052】そして、全面にシリコン酸化膜を堆積し、
このシリコン酸化膜の全面を異方性エッチングすること
により、トンネル酸化膜12、浮遊ゲート13、誘電体
膜4、制御ゲート15及びキャップ絶縁膜19の側面の
みにシリコン酸化膜を残してサイドウォール20を形成
する。
【0053】次に、図4(d)に示すように、キャップ
絶縁膜19及びサイドウォール20をマスクとして、キ
ャップ絶縁膜19の両側のシリコン半導体基板11の表
面領域にリン(P)や砒素(As)等のn型不純物を1
×1014(1/cm2 )程度のドーズ量でイオン注入し
て、シリコン半導体基板11に700℃〜1000℃で
熱処理を施すことにより、一対の不純物拡散層であるソ
ース16及びドレイン17を素子形成領域21,22に
それぞれ同時形成するとともに、不純物濃度が1×10
16〜1018(1/cm3 )程度とされた拡散層18を素
子形成領域22のチャネル領域に形成する。
【0054】しかる後、種々の配線形成工程や層間絶縁
膜の形成工程等を経て、第1の実施形態の半導体記憶装
置を完成させる。
【0055】第1の実施形態の半導体記憶装置は、チャ
ネル領域に不純物が導入されていない半導体記憶素子1
(或いは、半導体記憶素子2に比して1桁以下の不純物
の濃度差がある半導体記憶素子1)と、チャネル領域に
p型不純物が導入されてなる半導体記憶素子2とからな
る2種の半導体記憶素子が配設されて構成されている。
ここで、半導体記憶素子1,2は、その浮遊ゲート13
に蓄積される電荷量に対応してしきい値電圧が規定され
て2つの記憶状態が可能とされている。それとともに、
各々の半導体記憶素子1,2は、そのチャネル領域の不
純物濃度が異なるため、それに対応して更に異なるしき
い値電圧が規定されている。即ち、この半導体記憶装置
においては、各半導体記憶素子1,2が電荷蓄積状態に
対応した2つの記憶状態を有するとともに、各々の半導
体記憶素子1、2がチャネル領域の異なる不純物濃度に
対応した2つの記憶状態を有している。従って、この半
導体記憶装置においては、全体で(2×2)個、即
ち、”00”、”01”、”10”、”11”の4値の
異なる記憶状態が構成されることになり、小さなサイズ
のチップに極めて高い集積度をもつ半導体記憶装置が実
現される。
【0056】このように、第1の実施形態の半導体記憶
装置によれば、同一のメモリセルに、フラッシュメモリ
としてのデータとマスクROMとしてのデータを同時に
記憶することが可能となり、チップサイズが縮小化され
て更なる高集積化が実現される。
【0057】(変形例)続いて、第1の実施形態の半導
体記憶装置の変形例について説明する。この変形例の半
導体記憶装置は、第1の実施形態のそれとほぼ同様の構
成を有するが、フラッシュメモリの代わりにMNOSト
ランジスタを備え、MNOSトランジスタとマスクRO
Mとを兼ねた構成を有している点で相違する。図5は、
この変形例の半導体記憶装置の構成要素である2種の半
導体記憶素子41,42を示す概略断面図である。な
お、第1の実施形態の半導体記憶装置に対応する構成部
材等については同符号を記して説明を省略する。
【0058】この変形例の半導体記憶装置は、その各メ
モリセルが、2種の半導体記憶素子41,42のいずれ
か一方を有して構成されている。
【0059】半導体記憶素子41は、通常のMNOSト
ランジスタであり、p型のシリコン半導体基板11上に
おいて、フィールド酸化膜等の素子分離構造により画定
された素子活性領域51に形成されたシリコン酸化膜4
3と、このシリコン酸化膜43上に形成されたシリコン
窒化膜44と、シリコン窒化膜44上に形成され、シリ
コン酸化膜43及びシリコン窒化膜44を介して対向す
るようにパターン形成されたゲート45と、ゲート45
上に形成されたキャップ絶縁膜49と、シリコン酸化膜
43、シリコン窒化膜44、ゲート45及びキャップ絶
縁膜49の側面を覆うサイドウォール50とを有してい
る。更に、この半導体記憶素子41は、ゲート45の両
側のシリコン半導体基板1の表面領域にn型の不純物が
導入されて形成された高濃度の一対の不純物拡散層であ
るソース46及びドレイン47とを有し、ソース46と
接続されたソース線3及びドレイン47と接続されたビ
ット線4を備えてて構成されている。
【0060】半導体記憶素子42は、半導体記憶素子4
1と同様の構成に加えて、素子形成領域52において、
ソース16−ドレイン17間のシリコン半導体基板11
の領域、即ちチャネル領域にp型不純物がシリコン半導
体基板11の不純物濃度に比して高濃度、ここでは1×
1016〜1018(1/cm3 )程度の濃度に導入されて
なる拡散層48を有している。
【0061】ここで、半導体記憶素子41のチャネル領
域にも、しきい値電圧を制御(VTコントロール)する
ためにp型不純物が導入されてなる拡散層を形成しても
よい。この場合、半導体記憶素子41のチャネル領域に
導入する不純物は1×1015〜1017(1/cm3 )程
度の濃度とすることが必要である。即ち、半導体記憶素
子41,42のしきい値電圧を明確に区別することを考
慮して、半導体記憶素子41のチャネル領域の不純物濃
度は、半導体記憶素子42のそれに比して1桁以上低い
オーダーの濃度とすることが好適である。
【0062】この変形例においては、シリコン窒化膜4
4に電荷が捕獲されていない状態の半導体記憶素子41
がデータ”00”を示し、シリコン窒化膜44に電荷が
捕獲されている状態の半導体記憶素子41がデータ”1
0”を示す。また、シリコン窒化膜44に電荷が捕獲さ
れていない状態の半導体記憶素子42がデータ”01”
を示し、シリコン窒化膜44に電荷が捕獲されている状
態の半導体記憶素子42がデータ”11”を示す。即
ち、この半導体記憶装置は、第1の実施形態の場合と同
様に、各メモリセルを用いて、”00”、”01”、”
10”、”11”の2ビット(4値)のデータを記憶す
ることができる。
【0063】第1の実施形態の変形例の半導体記憶装置
は、チャネル領域に不純物が導入されていない半導体記
憶素子41(或いは、半導体記憶素子42に比して1桁
以下の不純物の濃度差がある半導体記憶素子41)と、
チャネル領域にp型不純物が導入されてなる半導体記憶
素子42とからなる2種の半導体記憶素子が配設されて
構成されている。ここで、半導体記憶素子41,42
は、そのシリコン窒化膜44に捕獲される電荷量に対応
してしきい値電圧が規定されて2つの記憶状態が可能と
されている。それとともに、各々の半導体記憶素子4
1,42は、そのチャネル領域の不純物濃度が異なるた
め、それに対応して更に異なるしきい値電圧が規定され
ている。即ち、この半導体記憶装置においては、各半導
体記憶素子41,42が電荷捕獲状態に対応した2つの
記憶状態を有するとともに、各々の半導体記憶素子4
1、42がチャネル領域の異なる不純物濃度に対応した
2つ記憶状態を有している。従って、この半導体記憶装
置においては、全体で(2×2)個、即ち、”0
0”、”01”、”10”、”11”の4値の異なる記
憶状態が構成されることになり、小さなサイズのチップ
に極めて高い集積度をもつ半導体記憶装置が実現され
る。
【0064】このように、第1の実施形態の変形例の半
導体記憶装置によれば、同一のメモリセルに、MNOS
トランジスタとしてのデータとマスクROMとしてのデ
ータを同時に記憶することが可能となり、チップサイズ
が縮小化されて更なる高集積化が実現される。
【0065】(第2の実施形態)続いて、本発明の第2
の実施形態について説明する。この第2の実施形態の半
導体記憶装置は、ここでは、1つのメモリセルに不揮発
性半導体記憶メモリであるフラッシュメモリとマスクR
OMとが一体化された半導体記憶装置において、4ビッ
ト(16値)の記憶を可能とする半導体記憶装置につい
て例示する。図6は、第2の実施形態の半導体記憶装置
の主要構成を示す概略断面図であり、図7は、この半導
体記憶装置の記憶状態を示す模式図、図8は、この半導
体記憶装置のしきい値電圧の様子を示す特性図である。
また、図9及び図10は、この半導体記憶装置の製造方
法を工程順に示す概略断面図である。なお、第1の実施
形態の半導体記憶装置に対応する部材等については同符
号を記して説明を省略する。
【0066】この第2の実施形態の半導体記憶装置は、
その各メモリセルが、4種の半導体記憶素子61〜64
のいずれか一種を有して構成されている。
【0067】半導体記憶素子61は、通常のフラッシュ
メモリであり、p型のシリコン半導体基板11上におい
て、フィールド酸化膜等の素子分離構造により画定され
た素子活性領域91に形成されたトンネル酸化膜12
と、このトンネル酸化膜12上にパターン形成された島
状の浮遊ゲート13と、浮遊ゲート13上に形成された
誘電体膜14と、浮遊ゲート13と誘電体膜14を介し
て対向するようにパターン形成された制御ゲート15
と、制御ゲート15上に形成されたキャップ絶縁膜19
と、トンネル酸化膜12、浮遊ゲート13、誘電体膜1
4、制御ゲート15及びキャップ絶縁膜19の側面を覆
うサイドウォール20を有している。更に、この半導体
記憶素子61は、浮遊ゲート13の両側のシリコン半導
体基板11の表面領域にn型の不純物が導入されて形成
された高濃度の一対の不純物拡散層であるソース16及
びドレイン17とを有し、ソース16と接続されたソー
ス線及びドレイン17と接続されたビット線4を備えて
構成されている。
【0068】半導体記憶素子62は、半導体記憶素子6
1と同様の構成に加えて、ソース16−ドレイン17間
のシリコン半導体基板11の領域、即ちチャネル領域に
p型不純物がシリコン半導体基板11の不純物濃度に比
して高濃度、ここでは2×1015〜2×1017(1/c
3 )程度の濃度に導入されてなる拡散層71を有して
いる。
【0069】半導体記憶素子63は、半導体記憶素子6
1と同様の構成に加えて、ソース16−ドレイン17間
のシリコン半導体基板11の領域、即ちチャネル領域に
p型不純物が拡散層71よりは高濃度に、ここでは5×
1015〜5×1017(1/cm3 )程度の濃度に導入さ
れてなる拡散層72を有している。
【0070】半導体記憶素子64は、半導体記憶素子6
1と同様の構成に加えて、ソース16−ドレイン17間
のシリコン半導体基板11の領域、即ちチャネル領域に
p型不純物が拡散層72よりは高濃度に、ここでは1×
1016〜1×1018(1/cm3 )程度の濃度に導入さ
れてなる拡散層73を有している。
【0071】ここで、半導体記憶素子1のチャネル領域
にも、しきい値電圧を制御(VT コントロール)するた
めにp型不純物が導入されてなる拡散層を形成してもよ
い。この場合、半導体記憶素子1のチャネル領域に導入
する不純物は2×1016〜2×1018(1/cm3 )程
度の濃度とすることが必要である。即ち、半導体記憶素
子61〜64のしきい値電圧を明確に区別することを考
慮して、半導体記憶素子61のチャネル領域の不純物濃
度は、半導体記憶素子62のそれに比して1桁以上低い
オーダーの濃度とすることが好適である。
【0072】第2の実施形態の半導体記憶装置において
は、以下に示す8個のメモリセル形態が形成される。即
ち、 (1)チャネル領域に不純物が導入されていないメモリ
セル(即ち、半導体記憶素子61):M00 (2)チャネル領域に不純物が導入されたメモリセル
(即ち、半導体記憶素子62):M01 (3)チャネル領域に(2)の場合よりは高濃度に不純
物が導入されたメモリセル(即ち、半導体記憶素子6
3):M10 (4)チャネル領域に(3)の場合よりは高濃度に不純
物が導入されたメモリセル(即ち、半導体記憶素子6
4):M11 (5)しきい値電圧(VT )の値が正方向にシフトして
いないメモリセル:F00 (6)しきい値電圧(VT )の値が所定量だけ正方向に
シフトしているメモリセル:F01 (7)しきい値電圧(VT )の値が(6)の場合よりは
大きい所定量だけ正方向にシフトしているメモリセル:
F01 (8)しきい値電圧(VT )の値が(7)の場合よりは
大きい所定量だけ正方向にシフトしているメモリセル:
F11 の4形態である。
【0073】ここで、M00は、メモリセルのマスクR
OMとしてのデータが”00”である場合を示し、M0
1は、メモリセルのマスクROMとしてのデータが”0
1”である場合を、M10は、メモリセルのマスクRO
Mとしてのデータが”10”である場合を、M11は、
メモリセルのマスクROMとしてのデータが”11”で
ある場合をそれぞれ表す。また、F00は、フラッシュ
メモリとしてのデータが”00”である場合を示し、F
01は、フラッシュメモリとしてのデータが”01”で
ある場合を、F10は、フラッシュメモリとしてのデー
タが”10”である場合を、F11は、フラッシュメモ
リとしてのデータが”11”である場合をそれぞれ表
す。これらのメモリセル形態のうち、「M00、M0
1、M10、或いはM1」と「F00、F01、F1
0、或いはF11」は相互に組み合わせることが可能で
あり、図7に示すように16個の記憶形態が実現され
る。
【0074】図7において、浮遊ゲート13に電荷が注
入されていない状態(=F00)の半導体記憶素子61
(=M00)がデータ”0000”を示し、浮遊ゲート
13に電荷が注入されていない状態(=F00)の半導
体記憶素子62(=M01)がデータ”0001”を、
浮遊ゲート13に電荷が注入されていない状態(=F0
0)の半導体記憶素子63(=M10)がデータ”00
10”を、浮遊ゲート13に電荷が注入されていない状
態(=F00)の半導体記憶素子64(=M11)がデ
ータ”0011”を示す。
【0075】また、浮遊ゲート13に電荷が低密度に注
入されている状態(=F01)の半導体記憶素子61
(=M00)がデータ”0100”を示し、浮遊ゲート
13に電荷が低密度に注入されている状態(=F01)
の半導体記憶素子62(=M01)がデータ”010
1”を、浮遊ゲート13に電荷が低密度に注入されてい
る状態(=F01)の半導体記憶素子63(=M10)
がデータ”0110”を、浮遊ゲート13に電荷が低密
度に注入されている状態(=F01)の半導体記憶素子
64(=M11)がデータ”0111”をそれぞれ示
す。
【0076】また、浮遊ゲート13に電荷がF01の状
態よりは高密度に注入されている状態(=F10)の半
導体記憶素子61(=M00)がデータ”1000”を
示し、浮遊ゲート13に電荷がF01の状態よりは高密
度に注入されている状態(=F10)の半導体記憶素子
62(=M01)がデータ”1001”を、浮遊ゲート
13に電荷がF01の状態よりは高密度に注入されてい
る状態(=F10)の半導体記憶素子63(=M10)
がデータ”1010”を、浮遊ゲート13に電荷がF0
1の状態よりは高密度に注入されている状態(=F1
0)の半導体記憶素子64(=M11)がデータ”10
11”をそれぞれ示す。
【0077】また、浮遊ゲート13に電荷がF10の状
態よりは高密度に注入されている状態(=F11)の半
導体記憶素子61(=M00)がデータ”1100”を
示し、浮遊ゲート13に電荷がF10の状態よりは高密
度に注入されている状態(=F11)の半導体記憶素子
62(=M01)がデータ”1101”を、浮遊ゲート
13に電荷がF10の状態よりは高密度に注入されてい
る状態(=F11)の半導体記憶素子63(=M10)
がデータ”1110”を、浮遊ゲート13に電荷がF1
0の状態よりは高密度に注入されている状態(=F1
1)の半導体記憶素子64(=M11)がデータ”11
11”をそれぞれ示す。
【0078】即ち、この半導体記憶装置は、各メモリセ
ルを用いて、”0000”、”0001”、”001
0”、”0011”、”0100”、”0101”、”
0110”、”0111”、”1000”、”100
1”、”1010”、”1011”、”1100”、”
1101”、”1110”、”1111”の4ビット
(16値)のデータを記憶することができる。
【0079】以下、この半導体記憶装置へのデータの書
き込み方法について説明する。
【0080】先ず、データ”1100”を書き込む場
合、半導体記憶素子61(=M00)のビット線4を接
地し、ソース線3を開放状態とし、制御ゲートに10V
〜15V程度を印加する。このとき、ドレイン17の近
傍で熱的に励起された電子(ホットエレクトロン)が浮
遊ゲート13とドレイン17との電位差に応じてトンネ
ル酸化膜12を通して浮遊ゲート13に注入され(=F
11)、しきい値電圧(VT )が7V程度に上昇する。
この記憶状態を”1100”とする。
【0081】次に、データ”1000”を書き込む場
合、半導体記憶素子61(=M00)のビット線4に1
V程度を印加し、他の条件は上述の場合と同様にする。
このとき、しきい値電圧(VT )が5V程度となり、こ
の記憶状態を”1000”とする。
【0082】次に、データ”0100”を書き込む場
合、半導体記憶素子61(=M00)のビット線4に2
V程度を印加し、他の条件は上述の場合と同様にする。
このとき、しきい値電圧(VT )が3V程度となり、こ
の記憶状態を”0100”とする。
【0083】次に、データ”0000”を書き込む場
合、半導体記憶素子61(=M00)のビット線4に3
V程度を印加し、他の条件は上述の場合と同様にする。
このとき、しきい値電圧(VT )が1V程度となり、こ
れは初期のしきい値電圧(消去レベル)から殆ど変化し
ていない。この記憶状態を”0000”とする。
【0084】そして、データ”1101”、”100
1”、”0101”、”0001”を書き込む場合に
は、半導体記憶素子62(=M01)を用いて上述の各
操作を行えばよく、データ”1110”、”101
0”、”0110”、”0010”を書き込む場合に
は、半導体記憶素子63(=M10)を用いて上述の各
操作を、データ”1111”、”1011”、”011
1”、”0011”を書き込む場合には、半導体記憶素
子64(=M11)を用いて上述の各操作を適宜行えば
よい。
【0085】以下、この半導体記憶装置におけるデータ
の読み出し方法について説明する。
【0086】ここで、第2の実施形態の半導体記憶装置
においては、図8に示すように、しきい値電圧(VT
が16個のピーク(16値)をもった分布を示す。図8
中で、”M00”と表示された範囲にしきい値電圧VT
が検出された場合にはマスクROMとしての記憶状態
が”00”であり、”M01”と表示された範囲にしき
い値電圧VT が検出された場合にはマスクROMとして
の記憶状態が”01”、”M10”と表示された範囲に
しきい値電圧VT が検出された場合にはマスクROMと
しての記憶状態が”10”、M11”と表示された範囲
にしきい値電圧VT が検出された場合にはマスクROM
としての記憶状態が”11”である。
【0087】また、”F00”と表示された範囲にしき
い値電圧VT が検出された場合にはフラッシュメモリと
しての記憶状態が”00”であり、”F01”と表示さ
れた範囲にしきい値電圧VT が検出された場合にはフラ
ッシュメモリとしての記憶状態が”01”、”F10”
と表示された範囲にしきい値電圧VT が検出された場合
にはフラッシュメモリとしての記憶状態が”10”、”
F11”と表示された範囲にしきい値電圧VT が検出さ
れた場合にはフラッシュメモリとしての記憶状態が”1
1”である。
【0088】従って、先ず、フラッシュメモリとしての
状態が”F00”或いは”F01”と”F10”或い
は”F11”との何れであるかを判定する。即ち、制御
ゲート15に中央値の電圧V8を印加し、ドレイン電流
を所定のセンスアンプで検出し、しきい値電圧VT と電
圧V8との大小関係を判定する。このとき、しきい値電
圧VT が電圧V8より大きい場合には”F10”或い
は”F11”であると判定され、しきい値電圧VT が電
圧V2より小さい場合には”F00”或いは”F01”
であると判定される。
【0089】続いて、しきい値電圧VT が電圧V8より
大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V12で行
い、しきい値電圧VT が電圧V12より大きい場合に
は”F11”、電圧V12より小さい場合には”F1
0”であると判定される。
【0090】ここで、しきい値電圧VT が電圧V12よ
り大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V14で
行い、しきい値電圧VT が電圧V14より大きい場合に
はマスクROMとしての状態が”M11”或いは”M1
0”であり、電圧V14より小さい場合には”M01”
或いは”M00”であると判定される。
【0091】続いて、しきい値電圧VT が電圧V14よ
り大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V15で
行い、しきい値電圧VT が電圧V15より大きい場合に
はマスクROMとしての状態が”M11”であってデー
タは”1111”と判定され、電圧V15より小さい場
合には”M10”であってデータは”1110”と判定
される。
【0092】一方、しきい値電圧VT が電圧V14より
小さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V13で行
い、しきい値電圧VT が電圧V13より大きい場合には
マスクROMとしての状態が”M01”であってデータ
は”1101”と判定され、電圧V13より小さい場合
には”M00”であってデータは”1100”と判定さ
れる。
【0093】また、しきい値電圧VT が電圧V12より
小さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V10で行
い、しきい値電圧VT が電圧V10より大きい場合には
マスクROMとしての状態が”M11”或いは”M1
0”であり、電圧V10より小さい場合には”M01”
或いは”M00”であると判定される。
【0094】続いて、しきい値電圧VT が電圧V10よ
り大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V11で
行い、しきい値電圧VT が電圧V11より大きい場合に
はマスクROMとしての状態が”M11”であってデー
タは”1011”と判定され、電圧V11より小さい場
合には”M10”であってデータは”1010”と判定
される。
【0095】一方、しきい値電圧VT が電圧V10より
小さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V9で行
い、しきい値電圧VT が電圧V9より大きい場合にはマ
スクROMとしての状態が”M01”であってデータ
は”1001”と判定され、電圧V9より小さい場合に
は”M00”であってデータは”1000”と判定され
る。
【0096】また、しきい値電圧VT が電圧V8より小
さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V4で行い、
しきい値電圧VT が電圧V4より大きい場合には、フラ
ッシュメモリとしての状態が”F01”、電圧V4より
小さい場合には”F00”であると判定される。
【0097】続いて、しきい値電圧VT が電圧V4より
大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V6で行
い、しきい値電圧VT が電圧V6より大きい場合にはマ
スクROMとしての状態が”M11”或いは”M10”
であると、電圧V6より小さい場合には”M01”或い
は”M00”であると判定される。
【0098】ここで、しきい値電圧VT が電圧V6より
大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V7で行
い、しきい値電圧VT が電圧V7より大きい場合にはマ
スクROMとしての状態が””M11”であってデータ
は”0111”と判定され、電圧V7より小さい場合に
は”M10”であってデータは”0110”と判定され
る。
【0099】一方、しきい値電圧VT が電圧V6より小
さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V5で行い、
しきい値電圧VT が電圧V5より大きい場合にはマスク
ROMとしての状態が””M01”であってデータは”
0101”と判定され、電圧V5より小さい場合には”
M00”であってデータは”0100”と判定される。
【0100】また、しきい値電圧VT が電圧V4より小
さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V2で行い、
しきい値電圧VT が電圧V2より大きい場合にはマスク
ROMとしての状態が”M11”或いは”M10”であ
ると、電圧V2より小さい場合には”M01”或いは”
M00”であると判定される。
【0101】ここで、しきい値電圧VT が電圧V2より
大きい場合には、同様の読み出し動作を電圧V3で行
い、しきい値電圧VT が電圧V3より大きい場合にはマ
スクROMとしての状態が””M11”であってデータ
は”0011”と判定され、電圧V3より小さい場合に
は”M10”であってデータは”0010”と判定され
る。
【0102】一方、しきい値電圧VT が電圧V2より小
さい場合には、同様の読み出し動作を電圧V1で行い、
しきい値電圧VT が電圧V1より大きい場合にはマスク
ROMとしての状態が””M01”であってデータは”
0001”と判定され、電圧V1より小さい場合には”
M00”であってデータは”0000”と判定される。
【0103】以下、第2の実施形態の半導体記憶装置の
製造方法について説明する。ここでは、半導体記憶装置
の構成要素である4種の半導体記憶素子61〜64を同
時形成する場合について例示する。
【0104】先ず、図9(a)に示すように、p型のシ
リコン半導体基板11を用意し、このシリコン半導体基
板11上にフィールド酸化膜等の図示しない素子分離構
造を形成して素子形成領域91〜94を画定する。
【0105】次に、シリコン半導体基板11の全面にフ
ォトレジスト81を塗布し、フォトリソグラフィーによ
りこのフォトレジスト81を素子形成領域92のみを露
出させる形状にパターニングする。
【0106】続いて、フォトレジスト81をマスクとし
て、素子形成領域92の表面領域のみにp型不純物、こ
こではホウ素(B)を加速エネルギーが10(keV)
〜30(keV)、ドーズ量が7×1011(1/c
2 )程度の条件でイオン注入する。
【0107】次に、図9(b)に示すように、フォトレ
ジスト81を灰化処理等により除去した後、シリコン半
導体基板11の全面にフォトレジスト82を塗布し、フ
ォトリソグラフィーによりこのフォトレジスト82を素
子形成領域93のみを露出させる形状にパターニングす
る。
【0108】続いて、フォトレジスト82をマスクとし
て、素子形成領域93の表面領域のみにp型不純物、こ
こではホウ素(B)を加速エネルギーが10(keV)
〜30(keV)、ドーズ量が1×1012(1/c
2 )程度の条件でイオン注入する。
【0109】次に、図9(c)に示すように、フォトレ
ジスト82を灰化処理等により除去した後、シリコン半
導体基板11の全面にフォトレジスト83を塗布し、フ
ォトリソグラフィーによりこのフォトレジスト83を素
子形成領域94のみを露出させる形状にパターニングす
る。
【0110】続いて、フォトレジスト83をマスクとし
て、素子形成領域94の表面領域のみにp型不純物、こ
こではホウ素(B)を加速エネルギーが10(keV)
〜30(keV)、ドーズ量が1.3×1012(1/c
2 )程度の条件でイオン注入する。
【0111】そして、第1の実施形態の場合と同様に、
図10に示すように、素子形成領域91〜94に、トン
ネル酸化膜12、浮遊ゲート13、誘電体膜14、制御
ゲート15及びキャップ絶縁膜19をパターン形成し、
サイドウォール20を形成する。その後、制御ゲート1
5の両側のシリコン半導体基板11の表面領域にリン
(P)や砒素(As)等のn型不純物を1×1014(1
/cm2 )程度のドーズ量でイオン注入して、シリコン
半導体基板11をアニール処理することにより、一対の
不純物拡散層であるソース16及びドレイン17を素子
形成領域91〜94にそれぞれ同時形成するとともに、
素子形成領域92には不純物濃度が5×1015〜5×1
17(1/cm3 )程度とされた拡散層71を、素子形
成領域93には不純物濃度が1×1016〜1×10
18(1/cm3 )程度とされた拡散層72を、素子形成
領域94には不純物濃度が2×1016〜2×1018(1
/cm3)程度とされた拡散層73をそれぞれ同時形成
する。
【0112】しかる後、種々の配線形成工程や層間絶縁
膜の形成工程等を経て、第2の実施形態の半導体記憶装
置を完成させる。
【0113】なお、第2の実施形態においても、第1の
実施形態の変形例と同様に、フラッシュメモリの代わり
にMNOSトランジスタを備え、MNOSトランジスタ
とマスクROMとを兼ねた構造に半導体記憶装置を構成
してもよい。
【0114】第2の実施形態の半導体記憶装置は、チャ
ネル領域に不純物が導入されていない半導体記憶素子6
1(或いは、半導体記憶素子2に比して1桁以下の不純
物の濃度差がある半導体記憶素子61)と、チャネル領
域に順次高い濃度に不純物が導入されてなる半導体記憶
素子62〜64とからなる4種の半導体記憶素子が配設
されて構成されている。ここで、半導体記憶素子61〜
64は、その浮遊ゲート13に蓄積される電荷量に対応
してしきい値電圧が規定されて4つの記憶状態が可能と
されている。それとともに、各々の半導体記憶素子61
〜64は、そのチャネル領域の不純物濃度が異なるた
め、それに対応して更に異なるしきい値電圧が規定され
ている。
【0115】即ち、この半導体記憶装置においては、各
半導体記憶素子61〜64が電荷蓄積状態に対応した2
つの記憶状態を有するとともに、各々の半導体記憶素子
61〜64がチャネル領域の異なる不純物濃度に対応し
た4つの記憶状態を有している。従って、この半導体記
憶装置においては、全体で(4×4)個、即ち、”00
00”、”0001”、”0010”、”001
1”、”0100”、”0101”、”0110”、”
0111”、”1000”、”1001”、”101
0”、”1011”、”1101”、”1110”、”
1111”の16値の異なる記憶状態が構成されること
になり、小さなサイズのチップに極めて高い集積度をも
つ半導体記憶装置が実現される。
【0116】このように、第2の実施形態の半導体記憶
装置によれば、同一のメモリセルに、フラッシュメモリ
としてのデータとマスクROMとしてのデータを同時に
記憶することが可能となり、チップサイズが縮小化され
て更なる高集積化が実現される。
【0117】なお、本発明は、上述の第1及び第2の実
施形態に限定されるものではない。例えば、フラッシュ
メモリのみならず、これらの代わりにEEPROM、紫
外線消去型のEPROM、FRAM等の不揮発性記憶機
能を有する全ての半導体記憶素子や、更に揮発性記憶機
能を有するDRAM等にも適用することができる。
【0118】また、上述の第1及び第2の実施形態にお
いては、4値及び16値の多値型の半導体記憶装置につ
いて例示したが、本発明はこれらに限定されることな
く、原理的には、nを自然数として、(2n×2n)値
の多値型の半導体記憶装置に適用することができる。
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、同一のメモリセルに、
不揮発性半導体メモリとしてのデータとマスクROMと
してのデータを同時に記憶することが可能となり、チッ
プサイズが縮小化されて更なる高集積化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の半導体記憶装置を示
す概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の半導体記憶装置にお
ける記憶状態を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の半導体記憶装置のし
きい値電圧の様子を示す特性図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の半導体記憶装置の製
造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の半導体記憶装置の変
形例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の半導体記憶装置を示
す概略断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の半導体記憶装置にお
ける記憶状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の半導体記憶装置のし
きい値電圧の様子を示す特性図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の半導体記憶装置の製
造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図10】図9に続いて、本発明の第2の実施形態の半
導体記憶装置の製造方法を工程順に示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1,2,41,42,61〜64 半導体記憶素子 11 シリコン半導体基板 12 トンネル酸化膜 13 浮遊ゲート 14 誘電体膜 15 制御ゲート 16 ソース 17 ドレイン 18,71〜73 拡散層 21,22,51,52,91〜94 素子形成領域

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート、ソース及びドレインを有して前
    記ソースと前記ドレインとの間にチャネル領域が形成さ
    れるとともに、電荷蓄積層を有する半導体記憶素子を備
    えた半導体記憶装置において、 前記チャネル領域に各々濃度の異なる不純物が導入され
    てなる少なくとも2種の前記半導体記憶素子を備えたこ
    とを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲートであ
    り、前記浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネル絶縁
    膜を介して対向するとともに前記ゲートとゲート絶縁膜
    を介して対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲートに
    蓄積される電荷量を調節する制御ゲートとして機能する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記電荷蓄積層が窒化膜であり、前記窒
    化膜が前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向してお
    り、前記窒化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積され
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 nを自然数として、2n種の前記半導体
    記憶素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半
    導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 ゲート、ソース及びドレインを有して前
    記ソースと前記ドレインとの間にチャネル領域が形成さ
    れるとともに、電荷蓄積層を有する半導体記憶素子を備
    えた半導体記憶装置において、 nを自然数として、前記チャネル領域に各々濃度の異な
    る不純物が導入されてなる2n種の前記半導体記憶素子
    を備え、 前記各半導体記憶素子には、前記電荷蓄積層に蓄積され
    る電荷量に対応した各々異なるしきい値電圧が設定され
    ており、前記半導体記憶素子の全体で前記各しきい値電
    圧により区別される(2n×2n)個の異なる記憶状態
    が構成されることを特徴とする半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲートであ
    り、前記浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネル絶縁
    膜を介して対向するとともに前記ゲートとゲート絶縁膜
    を介して対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲートに
    蓄積される電荷量を調節する制御ゲートとして機能する
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記電荷蓄積層が窒化膜であり、前記窒
    化膜が前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向してお
    り、前記窒化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積され
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 ゲート、ソース及びドレインを有して前
    記ソースと前記ドレインとの間にチャネル領域が形成さ
    れるとともに、電荷蓄積層を有し、前記チャネル領域に
    各々濃度の異なる不純物が導入されてなる少なくとも2
    つの前記半導体記憶素子を備えた半導体記憶装置の書き
    込み方法であって、 前記各半導体記憶素子に対して、前記ゲートに異なる所
    定電圧を印加し、前記所定電圧に対応した各々異なるし
    きい値電圧を設定することを特徴とする半導体記憶装置
    の書き込み方法。
  9. 【請求項9】 ゲート、ソース及びドレインを有して前
    記ソースと前記ドレインとの間にチャネル領域が形成さ
    れるとともに、電荷蓄積層を有し、nを自然数として、
    前記チャネル領域に各々濃度の異なる不純物が導入され
    てなる2n種の前記半導体記憶素子を備えた半導体記憶
    装置の書き込み方法であって、 前記各半導体記憶素子に対して、前記ゲートに異なる所
    定電圧を印加し、前記所定電圧に対応した各々異なるn
    段階のしきい値電圧を設定し、前記半導体記憶素子の全
    体で2n段階のしきい値電圧を設定することにより、
    (2n×2n)個の異なる記憶状態を構成することを特
    徴とする半導体記憶装置の書き込み方法。
  10. 【請求項10】 前記電荷蓄積層が島状の浮遊ゲートで
    あり、前記浮遊ゲートが前記チャネル領域とトンネル絶
    縁膜を介して対向するとともに前記ゲートとゲート絶縁
    膜を介して対向しており、前記ゲートが前記浮遊ゲート
    に蓄積される電荷量を調節する制御ゲートとして機能す
    ることを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体記憶
    装置の書き込み方法。
  11. 【請求項11】 前記電荷蓄積層が窒化膜であり、前記
    窒化膜が前記チャネル領域と絶縁膜を介して対向してお
    り、前記窒化膜と前記絶縁膜との界面に電荷が蓄積され
    ることを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体記憶
    装置の書き込み方法。
  12. 【請求項12】 ゲート、ソース及びドレインを有して
    前記ソースと前記ドレインとの間にチャネル領域が形成
    されるとともに、電荷蓄積層を有する少なくとも2種の
    半導体記憶素子を備えた半導体記憶装置の製造方法にお
    いて、 半導体基板上に前記半導体記憶素子の種別に対応するよ
    うに互いに電気的に分離されてなる各素子領域を画定す
    る工程と、 前記各素子領域に前記半導体記憶素子の種別に対応する
    ように種別毎に異なる濃度に不純物を導入する工程と、 前記各素子領域にそれぞれ前記半導体記憶素子を形成す
    る工程とを有することを特徴とする半導体記憶装置の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 nを自然数として、2n種の前記素子
    領域を画定し、各々の前記素子領域に対応した2n種の
    半導体記憶素子を形成することを特徴とする請求項12
    に記載の半導体記憶装置の製造方法。
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