JPH10306259A - 光重合性組成物、その接着剤及び積層体 - Google Patents

光重合性組成物、その接着剤及び積層体

Info

Publication number
JPH10306259A
JPH10306259A JP16811697A JP16811697A JPH10306259A JP H10306259 A JPH10306259 A JP H10306259A JP 16811697 A JP16811697 A JP 16811697A JP 16811697 A JP16811697 A JP 16811697A JP H10306259 A JPH10306259 A JP H10306259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
organic
acrylate
polyolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16811697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kimura
義生 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKUYAMA SEKIYU KAGAKU KK
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
TOKUYAMA SEKIYU KAGAKU KK
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOKUYAMA SEKIYU KAGAKU KK, Showa Denko KK filed Critical TOKUYAMA SEKIYU KAGAKU KK
Priority to JP16811697A priority Critical patent/JPH10306259A/ja
Publication of JPH10306259A publication Critical patent/JPH10306259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プライマー処理などの樹脂の表面処理がなく
てもまた加熱処理を必要とせずに接着、塗装等が可能な
樹脂組成物、その接着剤及び接着した積層体を提供する
こと。 【解決手段】 塩素化ポリオレフィンと、一般式
(1): D+ ・M- (式中、D+ は有機カチオン性色素であり、M- は有機
または無機のアニオンである)で表される可視光または
近赤外光領域に吸収を有する有機カチオン性色素化合物
と、有機ホウ素化合物等のラジカル開始剤と重合可能な
官能基を1つ以上有する化合物より構成される光重合性
組成物、その組成物からなる接着剤及びその接着剤を用
いて接着した積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合性組成物に
関するものであり、さらに詳しくは接着剤、充填剤、樹
脂塗料、インクなどに利用可能な光重合性組成物に関す
るものであり、その組成物からなる接着剤及びその接着
剤を用いて接着した積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は、高生産性で安
価であり、デザインの自由度が大きく、軽量、防錆、耐
薬品性、耐水性、耐熱性、耐衝撃性、良好な電気特性な
どの多くの優れた特性を有しており、自動車分野、家庭
電気製品分野、コンテナー分野、包装分野、雑貨分野な
どで広く使用されている汎用樹脂である。特に、自動車
分野では、軽量化、高級化志向などのニーズにより、例
えばポリウレタンバンパーからポリプロピレンバンパー
への転換、衝撃吸収体として発泡ポリプロピレンの使
用、内装部材、例えばドアトリム類やインストルメント
パネルなどのABSからポリプロピレンへの転換などが
進んでおり、家庭電気製品分野では、洗濯機用洗濯槽、
冷蔵庫のトレー部材、テレビジョンのバックカバー、ス
ピーカーのハウジング、クーラーのハウジング、コンピ
ュータのハウジングなどにポリプロピレンが多用される
ようになってきている。
【0003】しかし、ポリオレフィン系樹脂は他のプラ
スチック(ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエステル系樹脂など)に比べ結晶化
率が高く、非極性であるため接着、塗装、印刷が困難で
あるという欠点を有していた。従来、ポリオレフィン系
樹脂を接着、塗装、印刷しようとすると、通常その樹脂
表面を予めコロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処理及び
薬品処理などを施して樹脂表面を活性化し、またはプラ
イマーを塗布し加熱乾燥して樹脂表面を活性化し、次い
でこの活性化された樹脂表面に接着、塗装、印刷が行わ
れている。また、プライマーを必要としない特殊な接着
剤として粘着付与樹脂に塩素化ポリプロピレン溶液とア
クリルエマルジョンを配合した接着剤が提案されている
(特開平4−320474)。この接着剤は使用に当っ
ては100℃程度に加熱している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の接着、塗装、印
刷の通常の方法では、ポリオレフィン系樹脂表面を改
善するために予めコロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処
理及び薬品処理などの物理的、化学的表面処理が必要な
こと、プライマーを塗布し加熱乾燥させる必要があ
り、工程数が増すこと、重合終了まで時間が長くかか
ること、などの問題があった。またプライマーなしの前
記の特許の接着剤も塗布後加熱する必要があった。本発
明は、上記の課題を解決するためになされたものであっ
て、その目的は、コロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処
理及び薬品処理などの物理的、化学的処理、プライマー
処理などの樹脂の表面処理及び長時間を要する加熱重合
を廃し、樹脂表面に直接接着剤、塗料、インクを塗布す
ることが可能であり、しかも短時間の光照射を行うだけ
でポリオレフィン系樹脂に接着、塗装、印刷を行うこと
ができ、しかも添加した有機カチオン性色素が消色し重
合物が透明になる光重合性組成物等を提供することにあ
る。また、塩素化ポリオレフィンを含んでいるためポリ
塩化ビニル樹脂(塩素原子が規則的に配列したポリオレ
フィン樹脂)にも適用可能な光重合性組成物等を提供す
ることにある。さらに、紫外線が使用できない材料にも
適用可能な光重合性組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明者は鋭意研究の結果、特定の光重合性組成物に
より加熱工程を要することなく、従来直接接着等が困難
であったポリオレフィン系等の樹脂にも直接接着が可能
であることを見出し本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は塩素化ポリオレフィンと、一般式D+ ・M
- (式中、D+は有機カチオン性色素であり、M- は有
機または無機のアニオンである)で表される可視光また
は近赤外光領域に吸収を有する有機カチオン性色素化合
物と、ラジカル開始剤と、重合可能な官能基を1つ以上
有する化合物からなる光重合性組成物、その接着剤及び
その接着剤で接着したポリオレフィン系積層体である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の組成物は、基本的に塩素
化ポリオレフィンと可視あるいは近赤外領域に吸収を有
する上記の有機カチオン性色素化合物とラジカル開始剤
と、重合可能な官能基を1つ以上有する化合物を成分と
して含んでいる。本発明の組成物は、ポリオレフィン系
樹脂成形物及びポリ塩化ビニル樹脂成形物の表面に直接
塗布し、塗布面に可視光または近赤外線領域の光を照射
することにより、塗布層が消色し、重合することによ
り、接着、塗装、印刷を行うことができる。本発明の組
成物は、コロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処理及び薬
品処理などの物理的、化学的処理、プライマー処理など
の前処理がなくても、また可視光または近赤外線領域の
光によって重合するので、例えば紫外線吸収剤を含むポ
リオレフィン系樹脂成形部材及びポリ塩化ビニル樹脂成
形部材であっても、あるいは顔料を添加して着色した半
透明のポリオレフィン系樹脂成形部材及びポリ塩化ビニ
ル樹脂成形部材であっても、これらの紫外線吸収剤や顔
料に阻害されることなく、またポリオレフィン系樹脂成
形部材の色調を乱すことなく容易にかつ効果的に接着、
塗装、印刷できる利点がある。
【0007】以下、本発明の組成物を構成する成分につ
いて詳しく説明する。本発明の組成物に用いることので
きる塩素化ポリオレフィンは、組成物に接着性、密着性
等を付与するものであり、基本的には塩素化ポリオレフ
ィンであればいずれのものも使用できる。この塩素化ポ
リオレフィンはアクリル変性、カルボン酸変性、ウレタ
ンアクリル変性等であっても構わない。その他低分子量
のポリ塩化ビニル及びそれらの変性物も本発明の塩素化
ポリオレフィンに含めるものとする。
【0008】塩素化ポリオレフィンは一般的にはポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1、ポリプロピレン−α
−オレフィン共重合物(α−オレフィンとはエチレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレ
ン、シクロヘキセン、シクロペンテンまたは酢酸ビニル
である)、エチレン−ブタジエン−プロピレン共重合
物、エチレン−酢酸ビニル共重合物、天然ゴムまたは合
成イソプレンゴムを水性懸濁状態あるいは四塩化炭素、
ジクロロメタンなどの塩素系溶剤に溶解した状態で、無
触媒あるいは触媒存在下または紫外線照射下、常圧下あ
るいは加圧下において常温〜120℃で分子状塩素と接
触させることにより得られる。特に好適に使用できるも
のは、塩素化率が5〜50重量%の範囲内にある塩素化
ポリオレフィンである。
【0009】また、アクリル変性塩素化ポリオレフィン
は塩素化率が5〜50重量%の上記塩素化ポリオレフィ
ン(2種類以上の塩素化ポリオレフィンを含んでいても
構わない)をトルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系
溶剤、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール
などのアルコール系溶剤、エチレングリコールジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど
のグリコールエーテル系溶剤、エチルグリコールアセテ
ート、メチルメトキシプロピオネートなどのグリコール
エステル系溶剤で適当に希釈し、ジ−tert−ブチル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイドなどの過酸化物系あるいはアゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなど
のアゾビス系の重合開始剤を添加した後加温し、アクリ
ル系モノマーあるいはメタクリル系モノマーを徐々に加
えながらグラフト共重合させるか、もしくは塩素化率が
5〜50重量%の上記塩素化ポリオレフィン(2種類以
上の塩素化ポリオレフィンを含んでいても構わない)と
アクリル系モノマーあるいはメタクリル系モノマーを予
め上記溶剤で適当に希釈し、重合開始剤を添加した後加
温してグラフト重合させて得るか、あるいはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−
1、4−メチルペンテン−1、ポリプロピレン−α−オ
レフィン共重合物(α−オレフィンとはエチレン、1−
ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレン、
シクロヘキセン、シクロペンテンまたは酢酸ビニルであ
る)、エチレン−ブタジエン−プロピレン共重合物、エ
チレン−酢酸ビニル共重合物、天然ゴムまたは合成イソ
プレンゴムをアクリル系モノマーあるいはメタクリル系
モノマーと上記の方法に準じてグラフト重合しアクリル
変性ポリオレフィンを得た後、上記の方法に準じて塩素
化することによって得られる。特に好適に使用できるも
のは、塩素化率が5〜50重量%、アクリル変性化率が
5〜60重量%の範囲内にあるアクリル変性塩素化ポリ
オレフィンである。
【0010】カルボン酸変性塩素化ポリオレフィンは塩
素化率が5〜50重量%の上記塩素化ポリオレフィン
(2種類以上の塩素化ポリオレフィンを含んでいても構
わない)をトルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
剤、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールナ
ドノアルコール系溶剤、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどの
グリコールエーテル系溶剤、エチルグリコールアセテー
ト、メチルメトキシプロピオネートなどのグリコールエ
ステル系溶剤で適当に希釈し、ジ−tert−ブチルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイドなどの過酸化物系あるいはアゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどの
アゾビス系の重合開始剤を添加した後加温し、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シト
ラコン酸、無水シトラコン酸、フマル酸、アコニット
酸、無水アコニット酸、イタコン酸、無水イタコン酸、
メサコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸もしくはそ
の酸無水物を徐々に加えながらグラフト共重合させる
か、あるいは塩素化率が5〜50重量%の上記塩素化ポ
リオレフィン(2種類以上の塩素化ポリオレフィンを含
んでいても構わない)とアクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラ
コン酸、フマル酸、アコニット酸、無水アコニット酸、
イタコン酸、無水イタコン酸、メサコン酸などのα,β
−不飽和カルボン酸もしくはその酸無水物を予め上記溶
剤で適当に希釈し、重合開始剤を添加した後加温してグ
ラフト重合させて得るか、あるいはポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、4−
メチルペンテン−1、ポリプロピレン−α−オレフィン
共重合物(α−オレフィンとはエチレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレン、シクロヘ
キセン、シクロペンテンまたは酢酸ビニルである)、エ
チレン−ブタジエン−プロピレン共重合物、エチレン−
酢酸ビニル共重合物、天然ゴムまたは合成イソプレンゴ
ムをアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、フマル酸、
アコニット酸、無水アコニット酸、イタコン酸、無水イ
タコン酸、メサコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸
もしくはその酸無水物と上記の方法に準じてグラフト重
合しカルボン酸変性ポリオレフィンを得た後、上記の方
法に準じて塩素化することによって得られる。特に好適
に使用できるものは、塩素化率が5〜50重量%、カル
ボン酸変性化率が5〜60重量%の範囲内にあるカルボ
ン酸変性塩素化ポリオレフィンである。
【0011】ウレタンアクリル変性塩素化ポリオレフィ
ンは上記のアクリル系あるいはメタクリル系モノマーに
水酸基を有する化合物を使用して塩素化ポリオレフィン
(2種類以上の塩素化ポリオレフィンを含んでいても構
わない)とグラフト共重合させた後、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,
5−ナフタレンジイソシアネートなど有機イソシアネー
トで硬化させることにより得られる。特に好適に使用で
きるものは、塩素化率が5〜50重量%、アクリル変性
化率が5〜60重量%、ウレタン化率が5〜50重量%
の範囲内にある塩素化ポリオレフィンである。
【0012】前記の塩素化ポリオレフィン、アクリル変
性塩素化ポリオレフィン、ウレタンアクリル変性塩素化
ポリオレフィン、カルボン酸変性塩素化ポリオレフィン
の市販品の例としては、以下の商品名のものなどがあ
る。 無変性塩素化ポリプロピレン スーパークロン773H、スーパークロン803L、ス
ーパークロンL、スーパークロン814H、スーパーク
ロン803MW、ハードレン14−LLB、ハードレン
17−L、ハードレン35A。 無変性塩素化ポリエチレン スーパークロンS−309、エラスレン303A、エラ
スレン303B、エラスレン352F、エラスレン40
4B、エラスレン402NA、エラスレン303C、エ
ラスレン452NA。 無変性塩素化ポリエチレン−酢酸ビニル共重合物 スーパークロンB アクリル変性塩素化ポリプロピレン スーパークロン214、スーパークロン224H、スー
パークロンS−699、ハードレンB−13、ハードレ
ンB−2000、ハードレンB−4000。 カルボン酸変性塩素化ポリプロピレン スーパークロン822(マレイン酸変性)、スーパーク
ロン892L(マレイン酸変性)、スーパークロン84
2LM(マレイン酸変性)、スーパークロン832L
(マレイン酸変性)、ハードレン13−MLJ、ハード
レン14−MLJ、ハードレンCY−9122P。 上記においてスーパークロンは日本製紙社製、ハードレ
ンは東洋化成工業社製、エラスレンは昭和電工社製であ
る。
【0013】本発明の組成物に用いることのできる可視
あるいは近赤外領域に吸収を有する前記有機カチオン性
色素化合物は、ポリメチン系色素化合物、ジフェニルメ
タン系色素化合物またはトリフェニルメタン系色素化合
物である。これらの群から適宜選択したものを、単独で
も、または2種類以上を組合せても用いることができ
る。有機カチオン性色素化合物は光を吸収し、次いでラ
ジカル開始剤と作用し、ラジカル開始剤をラジカル化す
るものである。本発明の目的に使用し得る前記の有機カ
チオン性色素の例は、例えば大河原編「色素ハンドブッ
ク」、講談社、345〜417頁などに記載されてい
る。本発明の目的に特に好適な有機カチオン性色素の例
を、その最大吸収波長(λmax)と共にに表1に挙げ
る。ただし、本発明がこれらの色素に限定されるもので
はないことはいうまでもない。
【0014】
【表1】
【0015】本発明の組成物に用いることのできるラジ
カル開始剤は基本的には前記有機カチオン性色素化合物
が光を吸収して賦活し、それがラジカル開始剤と作用し
てラジカル開始剤がラジカル化するものであればよい
が、最も好ましいラジカル開始剤は次の一般式(2)で
示す有機ホウ素化合物である。 一般式(2): [式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 はアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アルカリール基、アルケニル基、
アルキニル基、アリサイクリック基、ヘテロサイクリッ
ク基、またはアリル基から選ばれる基であり、それぞれ
同じであっても異なっていてもよく、また2個以上が結
合して環状構造を形成してもよく、Z+ はアルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオンまたは 一般式(3): (式中、R5 ,R6 ,R7 ,R8 は水素、アルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルカリール基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリサイクリック基、ヘテロサイ
クリック基、またはアリル基から選ばれる基であり、そ
れぞれ同じであっても異なっていてもよく、また2個以
上が結合して環状構造を形成してもよい)で表されるア
ンモニウムイオンである]。
【0016】本発明に好適に用いることのできる有機ホ
ウ素化合物の例としては、テトラメチルアンモニウム
n−ブチルトリアニシルホウ素、テトラメチルアンモニ
ウム n−ブチルトリフェニルホウ素、テトラメチルア
ンモニウム n−オクチルトリアニシルホウ素、テトラ
メチルアンモニウム n−オクチルトフェニルルホウ
素、テトラメチルアンモニウム n−ブチルトリトリル
ホウ素、テトラメチルアンモニウム n−ブチルトリフ
ェニルシリルホウ素、テトラエチルアンモニウム n−
ブチルトリアニシルホウ素、テトラエチルアンモニウム
n−ブチルトリフェニルホウ素、テトラエチルアンモ
ニウム n−オクチルトリアニシルホウ素、テトラエチ
ルアンモニウム n−オクチルトリフェニルホウ素、テ
トラエチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルシリ
ルホウ素、テトラエチルアンモニウム n−ブチルトリ
トリルホウ素、テトラエチルアンモニウム テトラn−
ブチルホウ素、トリメチル水素アンモニウム n−ブチ
ルトリアニシルホウ素、トリメチル水素アンモニウム
n−ブチルトリフェニルホウ素、トリエチル水素アンモ
ニウム n−ブチルトリアニシルホウ素、トリエチル水
素アンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素、テト
ラ水素アンモニウム n−ブチルトリアニシルホウ素、
テトラ水素アンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ
素、テトラ水素アンモニウム テトラフェニルホウ素、
テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリアニシ
ルホウ素、テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチル
トリフェニルホウ素、テトラn−ブチルアンモニウム
n−ブチルトリトリルホウ素、テトラn−ブチルアンモ
ニウム n−ブチルトリフェニルシリルホウ素、ナトリ
ウム n−ブチルトリフェニルホウ素、ナトリウム n
−ブチルトリトリルホウ素、ナトリウム テトラフェニ
ルホウ素、カリウム n−ブチルトリフェニルホウ素、
カリウム n−ブチルトリトリルシウ素、カリウム テ
トラフェニルホウ素などを挙げることができる。
【0017】本発明に用いることのできる重合可能な官
能基を1つ上有する化合物は基本的には前記のラジカル
開始剤によりラジカル重合できる化合物であればいずれ
のものも使用できるが、その中でエチレン性不飽和結合
を有する化合物が好ましく、とりわけ分子中に少なくと
も1個のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有す
る化合物が好ましい。本発明に好適に用いることのでき
る分子中に少なくとも1個のアクリロイル基またはメタ
クリロイル基を有する化合物の例としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、イソアミルアクリレート、イソオクチルア
クリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボ
ルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−アクリ
ロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチ
ルフタル酸、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ノニ
ルフェノキシエチルアクリレート、テトラエチレングリ
コール−4−ノニルフェニルエーテルアクリレート、デ
カエチレングリコール−4−ノニルフェニルエーテルア
クリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロ
[5.2.1.02.6 ]デカニルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、イソアミルメタクリレー
ト、イソオクチルメタクリレート、イソデシルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリ
レート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソ
ボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジエチルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、フェノキシエチルメ
タクリレート、ノニルフェノキシエチルメタクリレー
ト、テトラエチレングリコール−4−ノニルフェニルエ
ーテルメタクリレート、デカエチレングリコール−4−
ノニルフェニルエーテルメタクリレート、トリシクロ
[5.2.1.02.6 ]デカニルメタクリレート、グリ
シジルメタクリレート、2−メタクリロイルエチルイソ
シアネート、トリエチレングリコールジアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジア
クリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、ヘキサプロピレングリコールジアクリレート、2−
ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクロキシプロ
パン、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチ
レンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブ
タンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールプロパ
ントリメタクリレートなどを挙げることができる。
【0018】本発明の光重合性組成物において、前記の
塩素化ポリオレフィンと可視あるいは近赤外領域に吸収
を有する有機カチオン性色素化合物とラジカル開始剤と
重合可能な官能基を1つ以上有する化合物との配合割合
は、特に限定されるものではないが、塩素化ポリオレフ
ィン(40重量%の固形分を含むトルエン等の溶媒を含
む溶液として)100重量部当り、可視あるいは近赤外
領域に吸収を有する有機カチオン性色素化合物が0.0
5〜5重量部の範囲内、さらに好ましくは0.1〜2重
量部の範囲内、ラジカル開始剤が0.1〜10重量部の
範囲内、さらに好ましくは0.2〜5重量部の範囲内、
重合可能な官能基を1つ以上有する化合物が5〜100
重量部の範囲内、さらに好ましくは10〜70重量部の
範囲内とすることが好ましい。可視あるいは近赤外領域
に吸収を有する有機カチオン性色素及びラジカル開始剤
が前記の範囲より少ないと、光活性が不十分となり重合
不足になったり重合時間が長くなって不都合である。ま
た、前記の範囲を越えて配合しても接着力、塗膜強度、
印字安定性はあまり向上せず、コストが嵩む要因とな
る。重合可能な官能基を1つ以上有する化合物は本発明
の組成物の塗布時の粘度を調整すると共に重合後の接着
力、塗膜強度、印字安定性を向上させるために用いられ
るものである。この化合物が5重量部未満ではこれらの
特性が不十分である。また100重量部を越えると塩素
化ポリオレフィンの含有率が低くなり、接着力が下が
る。
【0019】本発明の光重合性組成物には必要に応じて
染料、顔料、紫外線吸収剤、増粘剤、チキソトロピー
剤、沈殿防止剤、ツヤ消し剤、溶剤などを添加すること
ができる。その他本発明の目的を損なわない範囲で、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、色素充填剤などの添加物を含
んでいてもよい。特にポリプロピレンには紫外線による
劣化を防止するために紫外線吸収剤を配合することが多
いが、本発明の組成物を重合するには可視光または赤外
線を用いるので、紫外線吸収剤が配合されていてもこれ
によって重合が阻害されることはない。上記の成分を混
合、撹拌して組成物とする。これを保存するには日光等
を遮断した状態にしておけばよい。
【0020】本発明の光重合性組成物は、スクリーン印
刷、平板印刷、凸版印刷、金属表面加工、インク、塗
料、接着剤、パテなどの充填剤(封孔剤)などの用途に
使用できる。これらの用途が適用される材料、製品とし
ては合成樹脂成形物、鋼等の金属ガラス等のセラミック
ス、その他特に制限はなく、またこれらがガラス繊維、
金属繊維、炭素繊維などによって強化されていてもよ
い。合成樹脂成形物にはその他フィラー(タルク、シリ
カゲル、アルミナ、炭素カルシウムなど)、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、帯電防止剤などの添加剤を含んでいて
もよい。これらの材料、製品の形状としては板、フィル
ム、シート、テープ、クロス等各種の形状のものが使用
できる。本発明の組成物は上記のように各種の成形物等
に適用できるが、なかでも従来直接接着等が困難であっ
たポリオレフィン系樹脂成形物や塩素化ポリオレフィン
と親和性が高い塩化ビニル樹脂成形物に好適に用いら
れ、例えば接着剤としてはこれらの樹脂成形物が少なく
とも一方に有する材料の接着剤として特に有効である。
【0021】本発明の光重合性組成物は、可視光または
近赤外線領域の光を照射すれば高感度に重合するため、
光源としては、白熱球、ハロゲン球、キセノン球、クリ
プトン球、蛍光灯、LED、太陽光などがいずれも使用
可能である。光強度や照射時間は、組成物塗布部の光透
過度、光感度、厚みなどを考慮して実験的に決定され
る。本組成物は、コロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処
理及び薬品処理などの物理的、化学的表面処理やプライ
マー処理を必要とせず、また重合に際して光重合反応に
多く用いられる紫外線を用いないので、工数・設備及び
保安対策が軽微ですむ利点を有する。
【0022】次に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。下記の実施例で用いる成分の名
称と内容、ポリオレフィン系樹脂成形物及びポリ塩化ビ
ニル樹脂成形物のメーカ名と型番、光源を以下に示す。 塩素化ポリオレフィン: スーパークロンL(塩素化率27.5%、固形分30
%、残はトルエン、以下同じ) スーパークロン773H(塩素化率32%、固形分45
%) スーパークロン822(塩素化率24.5%、固形分2
0%) スーパークロン803L(塩素化率26%、固形分30
%) スーパークロンB(塩素化率27%、固形分20%) スーパークロン214(塩素化率12.8%、固形分4
0%) スーパークロン224H(塩素化率12.8%、固形分
40%) ハードレン13−MLJ(塩素化率24%、固形分21
%) ハードレン14−ML(塩素化率24%、固形分30
%) ハードレンB−13(塩素化率16%、固形分30%) ハードレンB−2000(塩素化率14%、固形分35
%) ハードレンB−4000(塩素化率25%、固形分40
%) ハードレンCY−9122P(塩素化率21%、固形分
20%)
【0023】可視光または近赤外光領域に吸収を有する
有機カチオン性色素: ベーシックブルー9(メチレンブルー);構造式は表1
のD7を参照 ベーシックバイオレット3(クリスタルバイオレッ
ト);構造式は表1のD14のX=N(CH32 を参
照 ベーシックバイオレット10(ローダミンB);構造式
は表1のD9を参照 ベーシックオレンジ21(アストラゾンオレンジG);
構造式は表1のD4を参照 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホン酸;構造式は表1のD11を参照 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素;構造式は表1のD12
を参照
【0024】ポリオレフィン系樹脂成形物及びポリ塩化
ビニル樹脂成形物: プロピレンホモポリマーのポリプロピレン樹脂(日本ポ
リオレフィン社製、MA410、以下「MA410」と
記す) プロピレンランダムポリマーのポリプロピレン樹脂(日
本ポリオレフィン社製、MG410、以下「MG41
0」と記す) プロピレンブロックコポリマーのポリプロピレン樹脂
(日本ポリオレフィン社製、MK−459B、以下「M
K459B」と記す) 高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリオレフィン社製、S
4002、以下「S4002」と記す) 硬質ポリ塩化ビニル樹脂(タキロン社製、S−604、
以下「S−604」と記す) 軟質ポリ塩化ビニル樹脂(高藤化成社製タフニール、以
下「タフニール」と記す) 片側ポリ塩化ビニルコーティング発泡ポリプロピレン
(東レ社製ポリプロピレンペフ、以下「PPF」と記
す)
【0025】鋼板: ボンデ鋼板(新日本製鉄社製、以下「ボンデ鋼板」と記
す) ガラス: ミクロスライドグラス(マツナミガラス社製、以下「ガ
ラス」と記す) 光源: 赤外線ランプ(IR100V375WH、東芝ライテッ
ク社製、以下「IRランプ」と記す) 可視光ランプ(ハロゲンランプ100V200WH、波
長370〜900nm、以下「HRランプ」と記す) 可視光ランプ(RF110V180WH、松下電器産業
社製、以下「VRランプ」と記す) 組成物の評価 上記の材料を接着し、その接着力を評価した。接着力は
引張り剪断接着強度、JIS K6850に準じた(1
cm/min.の引張り強度)。
【0026】
【実施例】 (実施例1) 成分 配合量(重量部) スーパークロンL(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 14 上記の組成物を用いて下記の組合せで前記材料の接着を
行った。 (1)樹脂成形物同士 (2)樹脂成形物と鋼板 (3)樹脂成形物とガラス (4)樹脂成形物と片側ポリ塩化ビニルコーティング発
泡ポリプロピレン(発泡ポリプロピレン側を接着) 上記の(1)、(2)、(3)の樹脂成形物はMA41
0、MG410、S4002、S604、タフニールで
あり、(4)の樹脂成形物はMK459Bである。
【0027】接着は試料片(1cm×2.5cm)に上
記組成物0.02gを塗布し、これに他の試料片を重ね
圧着して挟んだ。これに10cmの距離から光を照射す
る。その条件は樹脂成形物の一方または双方がMA41
0、MG410の場合はIRランプを用い、1.5分
間、S4002の場合はIRランプを用い、3.0分
間、S604、タフニールの場合はHRランプを用い、
2.0分間である。MK459Bの場合はIRランプを
用い2.5分間である。なお、照射は樹脂成形物同士の
接着の場合はどちら側から照射しても同じだが、樹脂成
形物と鋼板、ガラス、片側ポリ塩化ビニルコーティング
発泡ポリプロピレンをそれぞれ接着した場合はいずれも
樹脂成形物の側から照射した。
【0028】 (実施例2) 成分 配合量(重量部) スーパークロンL(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.2 クリスタルバイオレット(有機カチオン性色素) 0.1 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリトリルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 20 アクリロイルモルホリン 14 上記の組成物を用い、実施例1と同様に接着した。ただ
し、照射ランプの種類と時間は以下のようにした。接着
する樹脂成形物が共にMA410、MG410の場合は
HRランプを用い、2分間、MA410、MG410と
鋼板、ガラスの場合はIRランプで2分間、S4002
が一方または双方の場合はHRランプで3.5分間、S
604、タフニールが一方または双方の場合はVRラン
プで2分間である。MK459Bの場合はIRランプを
用い2.5分間である。
【0029】 (実施例3) 成分 配合量(重量部) スーパークロン822(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.0 ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 10 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0030】 (実施例4) 成分 配合量(重量部) スーパークロン773H(塩素化ポリオレフィン) 100 ローダミンB(有機カチオン性色素) 0.4 テトラエチルアンモニウム n−オクチルトリアニシルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.6 トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルアクリレート 30 アクリロイルモルホリン 18 接着は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0031】 (実施例5) 成分 配合量(重量部) スーパークロン803L(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホン酸 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 20 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 13 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0032】 (実施例6) 成分 配合量(重量部) スーパークロンB(塩素化ポリオレフィン) 100 アストラゾンオレンジG(有機カチオン性色素) 0.5 テトラエチルアンモニウム n−ブチルトリアニシルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.6 イソボルニルアクリレート 25 テトラヒドロフルフリルアクリレート 18 接着は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0033】 (実施例7) 成分 配合量(重量部) スーパークロン214(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラエチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 14 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0034】 (実施例8) 成分 配合量(重量部) スーパークロン214(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホン酸 (有機カチオン性色素) 0.2 メチレンブルー(有機カチオン性色素) 0.1 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 1,4−ブタンジオールジメタクリレート 15 テトラヒドロフルフリルアクリレート 15 接着は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0035】 (実施例9) 成分 配合量(重量部) スーパークロン224H(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホン酸 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 10 アクリロイルモルホリン 14 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0036】 (実施例10) 成分 配合量(重量部) スーパークロン224H(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 クリスタルバイオレット 0.1 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.6 ジシクロペンテニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 14 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0037】 (実施例11) 成分 配合量(重量部) ハードレン13−MLJ(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホン酸 (有機カチオン性色素) 0.4 テトラエチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.6 テトラエチレングリコール−4−ノニルフェニルエーテル アクリレート 25 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 18 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0038】 (実施例12) 成分 配合量(重量部) ハードレン13−MLJ(塩素化ポリオレフィン) 100 メチレンブルー(有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリトリルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.7 イソオクチルアクリレート 20 アクリロイルモルホルン 13 接着は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0039】 (実施例13) 成分 配合量(重量部) ハードレン14−MLJ(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラメチルアンモニウム n−ブチルトリアニシルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.7 イソアミルアクリレート 15 アクリロイルモルホルン 13 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0040】 (実施例14) 成分 配合量(重量部) ハードレンB−2000(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.4 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリアニシルホン酸 (有機ホウ素化合物) 1.7 トリプロピレングルコ−ルジアクリレート 8 ノニルフェノキシエチルメタクリレート 12 アクリロイルモルホルン 13 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0041】 (実施例15) 成分 配合量(重量部) ハードレンB−13(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム パラトルエンスルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.4 トリエチル水素アンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.7 トリエチレングリコールジアクリレート 5 ペンタエリスリトールトリアクリレート 10 テトラヒドロフルフリルアクリレート 17 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0042】 (実施例16) 成分 配合量(重量部) ハードレンB−4000(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.4 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリアニシルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.7 トリメチロールプロパントリアクリレート 5 ノニルフェノキシエチルメタクリレート 12 テトラヒドロフルフリルアクリレート 13 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0043】 (実施例17) 成分 配合量(重量部) ハードレンCY−9122P(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.4 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリアニシルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.7 トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 13 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0044】 (実施例18) 成分 配合量(重量部) スーパークロンL(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 14 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル) −ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤) 5 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0045】 (実施例19) 成分 配合量(重量部) スーパークロン214(塩素化ポリオレフィン) 100 1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラエチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルアクリレート 15 アクリロイルモルホリン 14 2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert− アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤) 5 接着は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0046】 (比較例1) 成分 配合量(重量部) ,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノフェ ニル)ペンタジエニリウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 ジシクロペンテニルアクリレート 100 アクリロイルモルホリン 14 実施例1と同様に接着試験を行った。結果は組成物は消
色したが、硬化が不十分で接着しなかった。
【0047】 (比較例2) 成分 配合量(重量部) クリスタルバイオレット(有機カチオン性色素) 0.3 テトラn−ブチルアンモニウム n−ブチルトリフェニルホウ素 (有機ホウ素化合物) 1.2 イソボルニルアクリレート 100 アクリロイルモルホリン 14 実施例2と同様に接着試験を行った。結果は組成物は消
色したが、硬化は不十分で接着しなかった。
【0048】
【表2】
【0049】表2には樹脂成形物同士の接着及び樹脂組
成物と鋼板との接着の場合の引張剪断接着強さを示す。
樹脂成形物とガラスとの接着の場合は、5kgf/2.
5cmの力で引張ったときのずれを観察したが、実施例
1〜19のいずれの場合もずれは生じなかった。
【0050】クリープ試験はMA410−PPF及びM
K459B−PPFの接着片について行った。接着片に
ついて80°で330g/2.4cmの錘りを下げ、接
着片の片側を8日間引っ張ったときのずれを観察した。
結果は実施例1〜19のいずれもずれを生じなかった。
次に3層積層体の実施例を示す。前記実施例の接着剤を
用いポリオレフィン3層積層体を下記の1〜3の方法で
作成した。 積層体作成法1 接着剤0.02gをMA410(1cm×2.5cm)
に塗布し、80℃で2分間加熱後別のMA410を重ね
0.5kg/cm2 の圧力で10秒圧着した。これに1
0cmの距離から1Rランプの光を2.0分間照射して
2層積層体を作成した。その時の引張り剪断接着強さ
(温度23℃、JISK6850に準じて測定した)を
測定した。上記の方法で作成したMA410の2層の積
層体に上記の接着剤0.08gをMA410(4cm×
2.5cm)に塗布し、80℃で2分間加熱後、130
℃で10分間加熱したPPFを重ね0.5kg/cm2
の圧力で10秒間圧着した。これにMA410側10c
mの距離から1Rランプの光を4.0分間照射して3層
積層体を作成した。その時のPPF−MA410の剥離
接着強さ(180°剥離、温度23°、JISK685
4に準じて測定した)を測定した。同様の方法でMA4
10の代わりにMG410、MK459Bを用いて作成
した。 積層体作成法2 接着剤0.08gをMA410(4cm×2.5cm)
に塗布し、80℃で2分間加熱後、130℃で10分間
加熱したPPFを重ね0.5kg/cm2 の圧力で10
秒間圧着した。これにMA410側10cmの距離から
1Rランプの光を3.0分間照射して2層積層体を作成
した。その時の剥離接着強さを測定した。次いで、上記
接着剤0.02gを別のMA410(1cm×2.5c
m)に塗布し、80℃で2分間加熱後、上記の方法で作
成したMA410とPPFの2層の積層体のMA410
側を重ね0.5kg/cm2 の圧力で10秒間圧着し
た。これにMA410側10cmの距離から1Rランプ
の光を2.0分間照射して3層積層体を作成した。その
時のMA410同士間の引張り剪断接着強さを測定し
た。 同様の方法でMA410の代わりにMG410、
MK459Bに用いて作成した。 積層体作成法3 MA410の一方(4cm×2.5cm)に接着剤0.
08gを塗布し、もう一方(1cm×2.5cm)に
0.02g塗布し、80℃で2分間加熱後、130℃で
10分間加熱したPPFと別のMA410で接着剤を塗
布したMA410を挟み、0.5kg/cm2 の圧力で
10秒間圧着した。これにMA410側10cmの距離
から1Rランプの光を4.0分照射して3層積層体を作
成した。その時のMA410同士間の引張り剪断接着強
さとMA410とPPF同士間の剥離接着強さを測定し
た。 同様の方法でMA410の代わりにMG410、
MK459Bに用いて作成した。以上における引張り剪
断接着強さの値を表3に示す。剥離接着強さはいずれも
PPFの材料破壊なので値は省略する。実施例1〜17
は、塩素化ポリオレフィン、有機カチオン性色素化合
物、有機ホウ素化合物、エチレン性不飽和結合を有する
重合可能な官能基1つ以上を有する化合物からなる光重
合性組成物であり、実施例18と実施例19は紫外線吸
収剤を添加した光重合性組成物である。表2は、これら
いずれの実施例においても、プロピレンホモポリマーの
ポリプロピレン樹脂、プロピレンランダムポリマーのポ
リプロピレン樹脂、プロピレンブロックコポリマーのポ
リプロピレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、硬質ポリ
塩化ビニル樹脂、軟質ポリ塩化ビニル樹脂に対して、ま
たこれらの樹脂に対して、コロナ放電、プラズマ処理、
ガス炎処理及び薬品処理などの物理的、化学的表面処理
やプライマー処理をせずに、また紫外線吸収剤に影響さ
れずに光照射によって重合することを示している。また
本発明の組成物はガラスと樹脂成形物との接着にも優れ
ていることを示している。さらに、プロピレンホモポリ
マーのポリプロピレン樹脂と片側ポリ塩化ビニルコーテ
ィング発泡ポリプロピレン及びプロピレンブロックコポ
リマーのポリプロピレン樹脂と片側ポリ塩化ビニルコー
ティング発泡ポリプロピレンに対して、荷重330g、
80℃、8日間の条件でずれを起こさず、耐クリープ性
に優れていることを示している。
【0051】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物は、塩素化ポリ
オレフィン、有機カチオン性色素化合物、有機ホウ素化
合物、エチレン性不飽和結合を有する重合可能な官能基
1つ以上を有する化合物とを含むものであるので、ポリ
オレフィン系樹脂成形物及びポリ塩化ビニル樹脂成形物
に対して、コロナ放電、プラズマ処理、ガス炎処理及び
薬品処理などの物理的、化学的処理、プライマー処理な
どの樹脂の表面処理及び長時間を要する加熱重合をせず
に、樹脂表面に直接塗布し、短時間の光照射を行うだけ
で接着、塗装、印刷を行うことができる。従って、作業
の能率化と工程の簡略化がはかれる。また、本発明の光
重合性組成物は光重合性であっても紫外線を用いないの
でポリオレフィン系樹脂成形物及びポリ塩化ビニル樹脂
成形物に紫外線吸収剤が含まれていても、また組成物に
紫外線吸収剤を含んでいても光重合の障害にはならない
うえ、紫外線重合が行えない材料に対しても適用でき
る。しかも本発明の光重合性組成物は、光照射と共に有
機カチオン性色素化合物が消色し重合物が透明になるた
めポリオレフィン系樹脂成形部材及びポリ塩化ビニル樹
脂成形部材の色調を乱すことなく容易にかつ効果的に接
着、塗装、印刷できる利点がある。本発明の共重合性組
成物がポリオレフィンやポリ塩化ビニル樹脂に好適であ
るが、それ以外の樹脂、その他の材料の接着、塗布、印
刷等にも勿論使用可能である。またポリオレフィン等に
対してプライマーなどの表面処理なしでも接着等が可能
であるが表面処理したものであってもよいことはいうま
でもない。
【表1】
【表1】
【表1】
【表2】
【表2】
【表3】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
本発明に用いることのできる重合可
能な官能基を1つ上有する化合物は基本的には前記の
ラジカル開始剤によりラジカル重合できる化合物であれ
ばいずれのものも使用できるが、その中でエチレン性不
飽和結合を有する化合物が好ましく、とりわけ分子中に
少なくとも1個のアクリロイル基またはメタクリロイル
基を有する化合物が好ましい。本発明に好適に用いるこ
とのできる分子中に少なくとも1個のアクリロイル基ま
たはメタクリロイル基を有する化合物の例としては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソオ
クチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリ
ロイロキシエチルフタル酸、アクリロイルモルホリン、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、ブトキシエチルア
クリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テ
トラエチレングリコール−4−ノニルフェニルエーテル
アクリレート、デカエチレングリコール−4−ノニルフ
ェニルエーテルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルアクリ
レート、 メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、イソオ
クチルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、テ
トラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノメチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、
ノニルフェノキシエチルメタクリレート、テトラエチレ
ングリコール−4−ノニルフェニルエーテルメタクリレ
ート、デカエチレングリコール−4−ノニルフェニルエ
ーテルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2.6 ]デカニルメタクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、2−メタクリロイルエチルイソシアネート、トリ
エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ト
リプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピ
レングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ−1−
アクリロキシ−3−メタクロキシプロパン、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメ
タクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールプロパントリメタクリレ
ートなどを挙げることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素化ポリオレフィンと、一般式
    (1): D+ ・M- (式中、D+ は有機カチオン性色素であり、M- は有機
    または無機のアニオンである)で表される可視光または
    近赤外光領域に吸収を有する有機カチオン性色素化合物
    と、ラジカル開始剤と、重合可能な官能基を1つ以上有
    する化合物より構成される光重合性組成物。
  2. 【請求項2】 ラジカル開始剤が次の一般式(2): [式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 はアルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基、アルカリール基、アルケニル基、
    アルキニル基、アリサイクリック基、ヘテロサイクリッ
    ク基、またはアリル基から選ばれる基であり、それぞれ
    同じであっても異なっていてもよく、また2個以上が結
    合して環状構造を形成してもよく、Z+ はアルカリ金属
    イオン、アルカリ土類金属イオンまたは一般式(3): (式中、R5 ,R6 ,R7 ,R8 は水素、アルキル基、
    アリール基、アラルキル基、アルカリール基、アルケニ
    ル基、アルキニル基、アリサイクリック基、ヘテロサイ
    クリック基、またはアリル基から選ばれる基であり、そ
    れぞれ同じであっても異なっていてもよく、また2個以
    上が結合して環状構造を形成してもよい)で表されるア
    ンモニウムイオンである]で表される有機ホウ素化合物
    である請求項1記載の光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 重合可能な官能基を1つ以上有する化合
    物がエチレン性不飽和結合を有するものである請求項1
    または2記載の光重合性組成物。
  4. 【請求項4】 可視光または近赤外光領域に吸収を有す
    る有機カチオン性色素がポリメチン系色素化合物、ジフ
    ェニルメタン系色素化合物及びトリフェニルメタン系色
    素化合物である請求項1〜3に記載の光重合性組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和結合を有する重合可能
    な官能基1つを有する化合物がアクリロイル基、メタク
    リロイル基またはその両方を有する化合物である請求項
    1〜4に記載の光重合性組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の光重合性組成物か
    らなる接着剤。
  7. 【請求項7】 接着する材料の少なくとも一方がポリオ
    レフィン系樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂である請求項
    6記載の接着剤。
  8. 【請求項8】 請求項6からなる接着剤を用いて接着し
    たポリオレフィン系積層体。
JP16811697A 1996-11-19 1997-06-09 光重合性組成物、その接着剤及び積層体 Pending JPH10306259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16811697A JPH10306259A (ja) 1996-11-19 1997-06-09 光重合性組成物、その接着剤及び積層体

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30845596 1996-11-19
JP7036197 1997-03-06
JP9-70361 1997-03-06
JP8-308455 1997-03-06
JP16811697A JPH10306259A (ja) 1996-11-19 1997-06-09 光重合性組成物、その接着剤及び積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10306259A true JPH10306259A (ja) 1998-11-17

Family

ID=27300305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16811697A Pending JPH10306259A (ja) 1996-11-19 1997-06-09 光重合性組成物、その接着剤及び積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10306259A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7144471B2 (en) 2001-02-13 2006-12-05 International Business Machines Corporation Bonding method and apparatus
JP2007238719A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Nippon Bee Chemical Co Ltd 導電性プライマー塗料およびこれを用いる塗膜形成方法
US10995226B2 (en) 2015-06-22 2021-05-04 Ricoh Company, Ltd. Active-energy-ray-curable composition, active-energy-ray-curable ink composition, composition stored container, two-dimensional or three-dimensional image forming apparatus, method for forming two-dimensional or three-dimensional image, cured product, and laminated cured product

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7144471B2 (en) 2001-02-13 2006-12-05 International Business Machines Corporation Bonding method and apparatus
JP2007238719A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Nippon Bee Chemical Co Ltd 導電性プライマー塗料およびこれを用いる塗膜形成方法
US10995226B2 (en) 2015-06-22 2021-05-04 Ricoh Company, Ltd. Active-energy-ray-curable composition, active-energy-ray-curable ink composition, composition stored container, two-dimensional or three-dimensional image forming apparatus, method for forming two-dimensional or three-dimensional image, cured product, and laminated cured product

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104870594B (zh) 光学清晰的热熔融加工性高折射率粘合剂
US4483951A (en) Radiation curable adhesive compositions and composite structures
US4319942A (en) Radiation curing of flocked composite structures
US4413019A (en) Radiation curable adhesive compositions and composite structures
JPH027987B2 (ja)
JP2546871B2 (ja) 金属光沢を有する樹脂積層体およびその製造方法
CN110035899A (zh) 具有减少的缺陷的涂膜贴花、制品和方法
JP2000202975A (ja) 積層シ―ト及び該積層シ―トの製造方法、並びに該積層シ―トの利用
US20050202266A1 (en) Laminate film
JP6627576B2 (ja) 加飾用積層体、加飾成形体及び加飾成形体の製造方法
US7052769B2 (en) Laminate film and article having same
JP5724525B2 (ja) 化粧シート及び化粧材
JPH10306259A (ja) 光重合性組成物、その接着剤及び積層体
JPH07278383A (ja) 水性樹脂組成物
JPH11157001A (ja) 化粧金属板およびその製造方法
JPH1112412A (ja) 光重合性組成物、その接着剤及び積層体
JP7071141B2 (ja) 光投影用熱延伸性加飾フィルム及びそれを貼り付けた物品
EP1048707A1 (en) Photocurable adhesive composition, resin laminate made by using the same, and process for producing the same
JP3984923B2 (ja) メタリック調積層フィルム及びそれを用いた加飾成形体
WO2018079346A1 (ja) 艶消しハードコート形成用塗料、及びこれを用いた化粧シート
JP3984924B2 (ja) メタル調積層フィルム及びそれを用いた加飾成形体
GB2216136A (en) Novel processes for bonding polycarbonate substrates and adhesive compositions useful therein
JPH1135643A (ja) 重合性組成物、その接着剤及び積層体
JPH11152451A (ja) 粘着性付与方法および接着方法
JPH0559321A (ja) コーテイング材料、及び被覆された成形品