JPH10306044A - 脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法 - Google Patents

脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法

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JPH10306044A
JPH10306044A JP9133010A JP13301097A JPH10306044A JP H10306044 A JPH10306044 A JP H10306044A JP 9133010 A JP9133010 A JP 9133010A JP 13301097 A JP13301097 A JP 13301097A JP H10306044 A JPH10306044 A JP H10306044A
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reaction
catalyst
reaction tower
aliphatic
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JP9133010A
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Yoshimichi Takemoto
喜道 竹本
Masaichi Takahashi
政一 高橋
Hiroshi Aoyama
洋 青山
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Komatsu Ltd
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Original Assignee
Komatsu Ltd
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法として、二
次公害源となる低級モノハロアルキルやCFC−13を
副生せず、かつ長期に亘り触媒系の高活性を維持するこ
とができる新規な方法を提供する。 【解決手段】 (i).前記金属ハロゲン化物触媒が、主触
媒としてフッ化第二鉄及び/又は塩化第二鉄、助触媒と
してフッ化第二銅及び/又は塩化第二銅、とからなる二
元触媒で構成し、かつ、(ii).脂肪族ハロゲン化物の分
解を、 .前記触媒を充填した反応塔の少なくとも2本を直列
に配設した多段式反応塔により行うとともに、 .前記多段式反応塔の間に配設されたアルカリ洗浄装
置のアルカリ水溶液に分解ガスを接触させ、更に、 .前記アルカリ水溶液に接触させた後の分解ガスにお
いて、その一部を前段の反応塔に還流するとともに、そ
の一部を後段の反応塔に供給して行なうこと、を特徴と
する脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾン層を破壊す
るクロロフルオロカーボン(chlorofluorocarbons; C
FCs )、特に生産が中止されたオゾン層の破壊係数が
大きい特定フロンの触媒による分解法(以下、触媒分解
法という。)に関する。
【0002】詳しくは、本発明は、家庭用あるいは業務
用冷蔵庫の冷媒として使用されているジクロロジフルオ
ロメタン(以下、CFC−12と略記することがあ
る。)などの脂肪族ハロゲン化物の完全無害化のための
新規な触媒分解法に関するものである。
【0003】更に詳しくは、本発明は、CFC−12な
どの脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法において、触媒被
毒による触媒寿命の短命化の問題を、反応塔を多段方式
とするとともに、中間段階において分解ガスをアルカリ
洗浄することにより解決した新規な脂肪族ハロゲン化物
の触媒分解法に関するものである。
【0004】
【従来の技術】オゾン層を破壊する特定フロンなどの脂
肪族ハロゲン化物の触媒分解法として、従来より下記に
示されるように種々の提案がなされている。
【0005】(i).特開平5−154346号公報(特願
平3−348642号):これは一成分系の触媒、例え
ば活性炭に担持した塩化第二鉄などの金属ハロゲン化物
の触媒系において、脂肪族の低級アルコールの存在下に
1,1,2,2−テトラクロロジフルオロエタン(CF
C−112)や1,1,2−トリクロロトリフルオロエ
タン(CFC−113)などの脂肪族ハロゲン化物を1
00〜400℃の温度条件下で分解するものである。前
記した触媒分解法において、脂肪族ハロゲン化物はCO
やCO2 に分解され、塩素は塩化アルキル(例えば塩化
メチル)として回収され、かつ、フッ素はフッ化水素と
して回収される。
【0006】(ii).特開平6−327786号公報(特
願平5−141273号):これは、前記(i)方式にお
いては触媒系が経時的に低活性となることに鑑み、この
問題を改善しようとするものである。即ち、この(ii)方
式は、(1).触媒系を主/助触媒の二成分系とするととも
に、(2).主触媒の金属ハロゲン化物が反応時間の経過と
ともに酸化物(低活性種)になるが、これを助触媒によ
りハロゲン化物に復元させて触媒活性の長期化を図る点
に特徴がある。前記(ii)方式の具体的な触媒系は、Fe
3 /Cu X2 /C(担体:活性炭)から成るものであ
る。
【0007】(iii).特開平8−141108号公報(特
願平6−308346号):これは、前記(ii)方式の二
成分系の触媒において、脂肪族ハロゲン化物としてジク
ロロジフルオロメタン(CFC−12)を分解する場
合、100%分解率を達成するためには約360℃の分
解温度を必要とすることに鑑み、分解温度を更に低温領
域側にシフトさせて工業的に有利な処理方式にしようと
するものである。
【0008】前記(iii)方式の最大の特徴点は、触媒を
三成分系とし、分解温度を低下させようとするものであ
る。即ち、前記(iii)方式は、脂肪族ハロゲン化物を、
低級アルコールの存在下、かつ、(1).2b族,6a族,
7a族,及び8族の金属ハロゲン化物から選ばれる第一
成分、(2).1b族(銅族)の金属ハロゲン化物から選ば
れる第二成分、及び、(3).1a族及び2a族の金属ハロ
ゲン化物から選ばれる第三成分、からなる三成分系の触
媒のもとで分解することを特徴とするものであり、例え
ば、CFC−12は約300℃で分解できるというメリ
ットを有するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したオゾン層の破
壊の原因物質である特定フロンなどの脂肪族ハロゲン化
物の触媒分解法は一定の前進をみせているが、例えば家
庭用及び業務用冷蔵庫あるいはカーエアコンに使用され
ている冷媒用フロンであるCFC−12の分解技術にお
いて新たな課題がつきつけられている。
【0010】脂肪族ハロゲン化物、例えば家庭用及び業
務用冷蔵庫あるいはカーエアコンなどの冷媒用フロンと
して広く使用されて来たCFC−12は、前記した従来
の触媒分解法より分解すると、詳しくは後述するが、C
FC−12の分解反応生成物として無害化が困難なモノ
クロロトリフルオロメタン(CFC−13)を副生した
り、あるいは反応系に供給される低級アルコールから低
級モノハロアルキル(例えば塩化メチル;CH3Cl )
が副生される。
【0011】前記した低級モノハロアルキル(例えば塩
化メチル)は一定の用途を有するものの、高付加価値の
副生物とはいえず、触媒分解法として低級モノハロアル
キルを副生しない分解法が望まれる。即ち、前記低級モ
ノハロアルキルも脂肪族ハロゲン化物の一種であり、こ
れを無害化するためには他の酸化触媒による分解や燃焼
分解といった負荷が要求される。
【0012】本発明者らは、前記した従来法の限界を克
服し、CFC−12などの脂肪族ハロゲン化物の触媒分
解法として低級モノハロアルキルなどを副生しない新規
な方法を先に提案した(特願平8−336242号)。
【0013】前記した本発明者らの先の提案(特願平8
−336242号)は、前記従来法の限界の解消策とし
て、触媒系を第一成分(主触媒)としてのフッ化第二鉄
(III)及び又は塩化第二鉄(III)、第二成分(助触媒)と
してのフッ化第二銅(II)及び/又は塩化第二銅(II)で構
成するとともに、分解反応温度を従来法が指向した温度
領域より若干、高めに設定するということを骨子とした
ものである。
【0014】前記した本発明者らの先の提案(特願平8
−336242号)は、低級モノハロアルキルの副生防
止はもとより、CFC−12(ジクロロジフルオロメタ
ン)の一個の塩素原子がフッ素原子で置換した無害化が
困難なモノクロロトリフルオロメタン(CFC−13)
の副生をも完全に抑制するという優れた脂肪族ハロゲン
化物の触媒分解法である。
【0015】しかしながら、前記した本発明者らの先の
提案(特願平8−336242号)は、触媒系の寿命と
いう観点から評価すると、改善の余地を残すものであ
る。本発明の課題は、前記した触媒系の寿命を脂肪族ハ
ロゲン化物の工業的な分解技術として十分に評価され得
るように延命化する点にある。
【0016】本発明者らは、前記触媒寿命の延命化につ
いて鋭意検討した結果、触媒毒として脂肪族ハロゲン化
物の分解生成物である塩化水素やフッ化水素が大きく作
用することを見い出した。そして、本発明者らは、脂肪
族ハロゲン化物を前記した触媒を充填した分解塔(以
下、反応塔という。)を、従来の単塔方式とするのでは
なく、二以上の多段塔方式にするとともに、隣接する反
応塔の間において前記触媒毒となる酸性物質を除去する
ことが触媒寿命の延命化にとって極めて有効である、と
いうことを見い出した。
【0017】更に、本発明者らは、前記した多段塔方式
とするとともに、隣接する反応塔の間において触媒毒と
なる酸性物質を除去する方式において、酸性物質を除去
した分解ガスの一部を前段の反応塔へ還流し、かつ他の
一部を後段の反応塔へ供給する方式が触媒寿命の延命化
にとって極めて有効である、ということを見い出した。
【0018】本発明は、前記した知見をベースにして完
成されたものである。本発明により、オゾン層の破壊係
数の大きい特定フロンとして位置づけられているCFC
−12(ジクロロジフルオロメタン)などの脂肪族ハロ
ゲン化物を完全に無害化できる効率的かつ経済的な脂肪
族ハロゲン化物の触媒分解法が提供される。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、脂肪族ハロゲン化物を脂肪族低級アルコールの
存在下、かつ金属ハロゲン化物触媒の存在下で分解する
脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法において、(i).前記金
属ハロゲン化物触媒が、主触媒としてフッ化第二鉄及び
/又は塩化第二鉄、助触媒としてフッ化第二銅及び/又
は塩化第二銅、とからなる二元触媒で構成し、かつ、(i
i).脂肪族ハロゲン化物の分解を、 .前記触媒を充填した反応塔の少なくとも2本を直列
に配設した多段式反応塔により行うとともに、 .前記多段式反応塔の間に配設されたアルカリ洗浄装
置のアルカリ水溶液に分解ガスを接触させ、更に、 .前記アルカリ水溶液に接触させた後の分解ガスにお
いて、その一部を前段の反応塔に還流するとともに、そ
の一部を後段の反応塔に供給して行なうこと、を特徴と
する脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法に関するものであ
る。
【0020】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
詳しく説明する。
【0021】本発明は、前記したように公害対策上、緊
急の問題になっているクロロフルオロカーボン(CFC
s )などの脂肪族ハロゲン化物の従来の触媒分解法の限
界を克服しようとするものである。
【0022】以下、本発明の理解を助けるために、従来
の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法とその問題点を説明
する。前記したように脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法
として、脂肪族低級アルコールの存在下に、(i).特開平
6−327786号公報には二成分系触媒、または、(i
i).特開平8−141108号公報には三成分系触媒、
を用いて分解する方法が開示されている。前記した触媒
分解法においては、例えばオゾン層の破壊係数が大きい
特定フロンとしてCFC−12を分解するとき、前記分
解反応系に供給される脂肪族低級アルコールに依存し
て、必然的に塩化メタン(モノクロロメタン)などの一
価のハロゲン化炭化水素(以下、低級モノハロアルキル
ともいう。)が副生する。前記した低級モノハロアルキ
ルは、再利用のほかは他の分解技術により無害化されな
ければならないものである。
【0023】前記した従来法における低級モノハロアル
キルの副生反応は、以下のように示すことができる。即
ち、CFC−12を脂肪族低級アルコールであるメタノ
ールの存在下で触媒分解するときの反応式は、以下の通
りである。 CF2Cl2(CFC−12)+2CH3OH →CO2 +2CH3Cl +2HF ………(1) CF2Cl2(CFC−12)+3CH3OH →CO+CH2O+2CH3Cl +2HF+H2O …………(2)
【0024】前記した反応式(1)〜(2)が示すように、触
媒分解系に供給されるメタノールなどの脂肪族低級アル
コールは、そのOH基はCFC−12の塩素原子と置換
され、低級モノハロアルキルが副生する。このため、前
記した低級モノハロアルキルを副生させない触媒分解法
が要求される。
【0025】また、前記した従来の触媒分解法において
は、必然的にCFC−12(ジクロロジフルオロメタ
ン)の一個の塩素原子がフッ素原子で置換した無害化が
困難なモノクロロトリフルオロメタン(CFC−13)
も、副生することになる。
【0026】前記CFC−12(CF2Cl2)の触媒分
解時のCFC−13(CF3Cl)の副生は、次の反応式
により示すことができる。 CF2Cl2 →・CF2Cl +・Cl ………(3) CF2Cl2 →・CFCl2 +・F ………(4) ・CF2Cl +・F→CF3Cl ………(5)
【0027】前記した副生されるCFC−13(CF3
Cl)は、オゾン層の破壊係数が大きいものであり、公
害対策上、別途の無害化処理が必要なものである。この
ため、前記CFC−13を副生させない触媒分解法が要
求される。
【0028】前記した従来の触媒分解法による低級モノ
ハロアルキルとCFC−13の副生の問題は、本発明に
おいて採用される触媒系のもとで効果的に解決される。
本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法において採用
される触媒系は、次の通りである。 (a).第一成分(主触媒):フッ化第二鉄(III)及び/又
は塩化第二鉄(III). (b).第二成分(助触媒):フッ化第二銅(II)及び/又は
塩化第二銅(II).
【0029】本発明の前記した二成分系触媒のもとで、
脂肪族ハロゲン化物、例えばCFC−12を分解する場
合、その分解反応は、前記従来法の反応式(1)〜(2)と比
較するために示すと、次の通りである。なお、下記反応
式は、前記二成分系触媒を従来方式と同様に単一の反応
塔に充填した単塔方式により、CFC−12を分解した
ときの分解ガスの分析により決定したものである。従っ
て、後述する多段式反応塔、例えば二段式反応塔におい
て、それぞれの反応塔内の反応状況を説明するものでは
ない。 CF2Cl2(CFC−12)+3CH3OH →CO+CO2 +2CH4 +2HCl +2HF ………(6)
【0030】前記反応式(6)に示されるように、本発明
においては塩化メチルの副生が防止され、メタン(CH
4)が副生する。前記メタンは、本発明の触媒分解法の
燃料などとして有効活用される。また、本発明において
採用される触媒系のもとでは、前記反応式(3)〜(5)によ
り示されるCFC−13(CF3Cl)の副生が抑制され
る。これは、分解生成ガスの分析から裏付けられてい
る。
【0031】前記反応式(6)において注目すべき点は、
脂肪族ハロゲン化物の分解系に、別言すれば反応塔内に
塩化水素(HCl)及びフッ化水素(HF)が存在する
という点である。本発明者らは、前記触媒系においてみ
られる所定期間後の活性低下は、前記酸性ガス(HC
l、HF)によるものと推察し、その対応策を検討し
た。その結果、従来の反応塔を一本とした単塔方式にか
えて、多段方式、例えば二塔方式とし、第1反応塔の分
解ガスを第2反応塔に供給するに先立ってアルカリ水溶
液により洗浄した場合、触媒寿命を大幅に改善できるこ
とを見い出した。
【0032】前記二塔方式の第1反応塔からの分解ガス
はアルカリ水溶液により洗浄され、前記反応式(6)に示
される分解ガス成分のうちHCl、HF、及びCO2がア
ルカリ水溶液に吸収される。本発明者らは、後述する実
施例において実証される触媒活性の長寿命化は、分解ガ
スから前記したHCl、HFの除去にあると推察してい
る。別言すれば、前記した分解ガス成分のうち前記した
HCl、HFが触媒系の不活性化物質であると推察して
いる。
【0033】また、本発明者らは前記二塔方式の脂肪族
ハロゲン化物、例えばCFC−12の分解プロセスにお
いて、(i).第1反応塔の分解温度を、従来方式と同程度
の低い温度領域、例えば350℃前後に設定することに
より、第1反応塔からの分解生成物を前記反応式(1)〜
(2)に示されるように塩化メチルとすることができるこ
と、(ii).第2反応塔の分解温度を、従来方式よりも高
い湿温領域、例えば450℃前後に設定することによ
り、第1反応塔からの分解生成物である塩化メチルを効
率的にメタン化させることができること、(iii).前記し
たように、本発明の二成分触媒系のCFC−12に対す
る分解特性を、分解温度によりそれぞれに特化させるこ
とができること、即ち、各反応塔のCFC−12に対す
る分解特性を機能分化させることができること、(iv).
前記した各反応塔に分解特性を特化させることにより、
触媒寿命を大幅に改善することができること、という全
く新しい知見を見い出した。
【0034】更に、本発明者らは、前記第1反応塔から
の分解ガスをアルカリ水溶液により洗浄した後、主分解
生成物である塩化メチルを第1反応塔へ還流させたと
き、前記アルカリ洗浄により随伴される水(H2O)と
第1反応塔に充填された触媒系及び分解温度により下記
反応式(7)に示されるように容易にメタノールが生成す
ること、これがCFC−12の分解に有効に作用するこ
とを見い出した。なお、本発明において、第1反応塔へ
還流供給された塩化メチルは、本発明の触媒のもとで下
記(7)によりメタノールを生成するが、この生成メタノ
ールは、CFC−12の分解反応に活性かつ有効なもの
であり、この意味において第1反応塔へ供給される当初
のメタノールの供給量を低減化することができる。 CH3Cl+H2O → CH3OH+HCl ………(7)
【0035】また、本発明者らは、第1反応塔からの分
解ガス(主成分は前記したように塩化メチルである。)
をアルカリ洗浄した後、一部を前記したように第1反応
塔へ還流させ、残余を第2反応塔へ供給したとき、第2
反応塔おいて第1反応塔からの分解ガス(主成分の塩化
メチル)を効率的にメタン化することができることを見
い出した。第2反応塔での塩化メチルのメタン化反応
は、下記(8)〜(9)に示されるように、塩化メチルに随伴
される水(H2O)のメタノール化を介して行なわれる
と推察される。 CH3Cl+H2O → CH3OH+HCl ………………(8) 4CH3OH → 3CH4+2H2O+CO2 ………(9)
【0036】本発明者らは、前記した第1〜第2反応塔
を利用したCFC−12などの脂肪族ハロゲン化物の触
媒分解法において、第1反応塔からの分解ガスのアルカ
リ洗浄による触媒毒の除去、アルカリ洗浄後の分解ガス
の第1及び第2反応塔への分流供給と分解特性の特化
(各反応塔の機能分化)、アルカリ洗浄後の分解ガスの
一部を第1反応塔へ還流することに基づく第2反応塔で
の分解負荷の低減、などの要因が相互に作用して触媒活
性が長期に亘り実現されるものと考えている。
【0037】本発明のCFC−12などの脂肪族ハロゲ
ン化物の触媒分解法において、主触媒(第一成分)は、
フッ化第二鉄(III)[Fe F3]及び/又は塩化第二鉄(I
II)[Fe Cl3]で構成される。
【0038】本発明のCFC−12などの脂肪族ハロゲ
ン化物の触媒分解法において、助触媒(第二成分)は、
フッ化第二銅(II)[Cu F2]及び/又は塩化第二銅(I
I)[Cu Cl2]で構成される。
【0039】本発明の主/助触媒系のデザイン思想は、
主触媒のフッ化第二鉄(III)及び/又は塩化第二鉄(III)
の経時的活性低下を助触媒のフッ化第二銅(II)及び/又
は塩化第二銅(II)により防止する点にある。即ち、主触
媒のフッ化第二鉄(III)及び/又は塩化第二鉄(III)は反
応時間の経過とともに低活性種の低次のフッ化物または
塩化物になるが、これを助触媒により初期の高次のフッ
化物または塩化物に復元させようとするものである。
【0040】前記した点を、フッ化第二鉄(III)とフッ
化第二銅(II)の触媒系で説明する。 (i).本発明のCFC−12などの脂肪族ハロゲン化物の
触媒分解法において、反応時間の経過とともに主触媒の
フッ化第二鉄(III)は、下記反応式(10)に示されるよう
に、アルコール(CH3OH)と反応してフッ化第一鉄
(II)になる。なお、前記フッ化第一鉄(II)は当初のフッ
化第二鉄(III)よりも触媒活性が低いものである。 2Fe F3 +CH3OH =2Fe F2 +2HF+HCHO ………(10)
【0041】(ii).しかしながら本発明のCFC−12
などの脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法において、助触
媒としてフッ化第二銅(II)を使用すると、下記反応式(1
1)に示されるように、前記フッ化第一鉄はフッ化第二銅
と反応して、主触媒のフッ化第二鉄となる。これによ
り、触媒系の高活性が持続されることになる。 Fe F2 +Cu F2 =Fe F3 +Cu F ………(11)
【0042】一方、前記反応式(11)により生成し、かつ
触媒系に蓄積するフッ化第一銅は、触媒系の賦活化(活
性化)処理により出発物質に復元させることができる。
前記触媒系の賦活化処理は、CFC−12などの脂肪族
ハロゲン化物の触媒分解を所望時間行なった後、触媒系
を酸素あるいは所望の酸化剤の存在下に行なえばよい。
前記触媒系の賦活化処理は、下記反応式式(12)で示すこ
とができ、反応式(11)により生成するフッ化第一銅はフ
ッ化第二銅に復元される。 4Cu F+4HF+O2 =4Cu F2 +2H2O ………(12) なお、前記反応式(9)において、フッ化水素(HF)
は、CFC−12などの脂肪族ハロゲン化物の分解反応
時に生成し、かつ触媒系に付着しているものを利用すれ
ばよい。あるいは、触媒系の賦活化処理時に供給しても
よい。また、前記触媒系の賦活化処理は、例えば、触媒
系を300℃に維持し、酸素を含むガス(例えば、4%
酸素、96%窒素)を吹き込むことにより行なえばよ
い。
【0043】前記したように、反応式(10)〜(12)で示さ
れる反応の間にはサイクルする一連の反応が成立し、本
発明の二成分触媒(主/助触媒)の触媒活性は、長期に
わたり維持される。しかしながら、本発明の二成分触媒
(主/助触媒)は、より長期の触媒活性の維持という観
点から、前記したように分解ガス中の触媒毒物質の除去
や分解プロセスとして多段方式を採用するものである。
【0044】本発明において、前記二成分系の触媒は、
所望の担体に担持されて使用できることはいうまでもな
いことである。前記した担体としては、所望の多孔質担
体、例えば活性炭、アルミナ、活性アルミナなどが使用
される。本発明において、前記触媒及び脂肪族低級アル
コールのもとで、脂肪族ハロゲン化物を多段方式により
分解する場合、例えば2段方式により、かつ第2反応塔
の反応温度を第1反応塔よりも相対的に高く設定された
条件で脂肪族ハロゲン化物を分解する場合、第1反応塔
の触媒担体として活性炭を使用し、第2反応塔の触媒担
体として耐熱性の活性アルミナを使用することは好まし
いことである。
【0045】前記担体としての活性炭は、例えば木材、
オガクズ、ヤシガラなどの植物性材料、獣の肉、骨など
の動物性材料、亜炭、泥炭、石炭、石油、さらにはこれ
らを処理して得られるピッチなどの鉱物性材料より製造
される活性炭が使用できる。前記、活性炭の特性の一例
を示すと、次の通りである。 <見掛密度> 0.40〜0.45g/cc. <比表面積> 1500〜1600m2/g. <平均細孔径> 1.0〜1.5nm. <ヨウ素吸着性能>1100〜1150mg/g.
【0046】前記多孔質担体としての活性炭において、
その形状は、分解反応を気相流通式で行なうため、粒状
のもの、例えば、破砕篩分し、粒度分布を整えた粒状の
もの、あるいは製造時に成型し、または粒状炭をバイン
ダーを加えて成形した球状、あるいは円筒状の粒状のも
の、など所望形状のものが使用できる。粒子の大きさ
は、反応様式を流動床式とするかあるいは固定床式とす
るかなどにより、適宜選択すればよい。
【0047】前記第2反応塔において多孔質担体として
活性アルミナが好ましいのは、前記したように脂肪族ハ
ロゲン化物、例えばCFC−12の触媒分解法におい
て、低級モノハロアルキル及びCFC−13の副生を防
止する観点から、反応温度条件を比較的に高めに維持す
ること、より具体的には、400℃以上、更に具体的に
は、450〜550℃に維持することが好ましいためで
ある。前記した反応温度条件の観点から、第2反応塔に
おいては活性炭よりも活性アルミナが好ましいことはい
うまでもないことである。なお、活性炭の場合、前記し
た高温サイドでの分解反応という条件のもとにおいて、
活性炭は活性低下や自己燃焼という危険性がある。
【0048】本発明において、前記活性アルミナとして
は、市販のものを使用することができ、特段に制約を受
けない。前記活性アルミナの諸特性の一例を示すと、以
下の通りである。 <見掛密度> 0.5〜1.0g/cc. <比表面積> 150〜200m2/g. <平均細孔径> 5〜10nm.
【0049】本発明において、前記触媒系(主/助触
媒)の活性炭または活性アルミナへの担持方法は、例え
ば活性炭の場合、前記触媒系を構成する金属ハロゲン化
物の均一水溶液に活性炭を入れてよく混合含浸させた
後、乾燥する、いわゆる含浸法により調製することがで
きる。また、前記金属ハロゲン化物の活性炭への担持量
は、特に制限されないが、0.02〜0.2mol/100
g 活性炭程度が好ましい。そのほか、触媒の調製に当た
り、助触媒成分はもとより触媒成分の揮散防止や融点調
整等のために、第三成分を加えることは可能である。
【0050】本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法
において、前記脂肪族低級アルコールは、以下に示す観
点から使用されるものである。一般に、ハロゲン化炭化
水素の脱ハロゲン化反応が、アルミナの存在下にアルコ
ール類により生起されることが知られている。例えば、
L.Andrussow等は、アルミナ上で1,1,2,2−テ
トラクロロエタンとメタノ−ルを反応させると、トリク
ロロエチレンと塩化メチルが生成することを報告してい
る[Chem,Proc,Eng.,Vol 148,41(1967)]。また、
篠田等は、1,1,2−トリクロロエタンその他の塩素
化アルカンとメタノールの共熱分解について、一連の研
究を報告している[Chem,Lett.,877(1973):日化,31
6,661,1637(1975)]。
【0051】本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法
において、脂肪族低級アルコールは前記したようにハロ
ゲンの受け皿剤として使用するものである。低級アルコ
ールとしては、炭素数が6程度までのアルコールをあげ
ることができ、実用上は、副生物等の利用を考慮して選
択され、炭素数1〜4のアルコールが有利に使用され
る。これらのアルコールとして、メタノール、エタノー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、ターシャリーブ
チルアルコール等が例示できる。反応に供する脂肪族低
級アルコールは、必ずしも単一のものである必要はな
く、混合物も使用することができる。
【0052】本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法
において、例えば、冷媒用フロンとしてのCFC−12
(ジクロロジフルオロメタン)の分解機構は必ずしも明
らかではないが、低級アルコールの水酸基一つがCFC
−12のハロゲンの一つと反応することにより分解が進
行し、低級アルコールは、水酸基部分がハロゲンで置換
された低級モノハロアルキルに変化し、CFC−12の
炭素は、二酸化炭素または一酸化炭素になるものと考え
られる。したがって、一度に全部の脂肪族ハロゲン化物
を分解するためには、CFC−12の1モルに対し、そ
の分子が有しているハロゲンの数に相当するモル量の低
級アルコールが必要であると考えられる。本発明の脂肪
族ハロゲン化物の触媒分解法において、例えば二段階方
式において、各反応塔の機能が前記したように異なるも
のの、前記反応式(6)に示されるように、1モルのCF
C−12に対し3モルのメチルアルコールを使用するこ
とにより、CFC−12は十分に無害化処理される。
【0053】本発明の脂肪族ハロゲン化物の多段階方式
の触媒分解法において、多段階の段数は、2以上も可能
であるが、2段分解、即ち第1反応塔と第2反応塔から
なる方式のものが経済性に優れている。本発明の脂肪族
ハロゲン化物の多段階方式の触媒分解法において、例え
ば第1反応塔と第2反応塔からなる2段分解において、
第1反応塔と第2反応塔の中間に配設されるアルカリ洗
浄装置は、第1反応塔において生成する塩化水素(HC
l)とフッ化水素(HF)を吸収するに十分な濃度のア
ルカリ水溶液を有するもので構成される。なお、第1反
応塔からの分解生成ガスとアルカリ水溶液の接触方式
は、スクラバー方式など所望の形式で行なえばよい。ま
た、アルカリ剤としては、NaOH、Ca(OH)2
ど所望のものを採用すればよい。前記アルカリ剤として
Ca(OH)2、CaO、CaCO3を利用する場合、フ
ッ化水素(HF)はCaF2(ホタル石)として回収さ
れるため、廃棄上の二次公害の問題がなく、これらCa
系アルカリ剤は好ましいものである。
【0054】図1は、前記した本発明の脂肪族ハロゲン
化物の2段分解によるフローシートを示すものである。
図1において、サンプリングポイントの(S2)のCF
C−12の分解ガス成分は、未反応CFC−12、副生
CFC−13、CH3Cl 、CO、H2O(蒸気)であ
る。なお、第1反応塔において生成するHCl 、HF、
CO2は、アルカリ洗浄装置により吸収される。図1に
おいて、サンプリングポイント(S4)のCFC−12
の分解ガス成分は、CH4、CO、H2O(蒸気)であ
る。
【0055】本発明のCFC−12などの脂肪族ハロゲ
ン化物の多段階方式の触媒分解法において、反応温度
は、各反応塔での反応様式に機能分化をもたせるように
設定することが好ましい。具体的には、CFC−12の
2段分解において、第1反応塔を第2反応塔より相対的
に低い温度に維持し、第1反応塔においてCFC−12
を主に塩化メチルへ転化させるようにし、かつ第2反応
塔において第1反応塔からの塩化メチルをメタンなどの
無害物へ転化させるように構成することが好ましい。前
記した各反応塔での反応様式の機能分化により、触媒活
性を長期に維持することができる。
【0056】前記CFC−12の2段分解において、例
えば、活性炭に担持された触媒を使用する第1反応塔に
対して300〜400℃、活性アルミナに担持された触
媒を使用する第2反応塔に対して400℃を越える温度
条件を設定すればよい。
【0057】本発明のCFC−12などの脂肪族ハロゲ
ン化物の触媒分解法は、通常の気相流通式の反応装置で
行なえばよい。すなわち、反応装置として、固定床流通
式反応装置、流動床式反応装置等が適用可能である。反
応の均一性という観点から後者が好ましいが、その場
合、触媒の耐摩耗性、粒度分布等が問題となるので、触
媒調製には十分に配慮する必要がある。本発明のCFC
−12などの脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法におい
て、反応圧力は特に制限はなく、反応中に気相が保持さ
れる圧力であれば十分である。しかしながら、加圧状態
での反応は、装置を縮小化できるために好ましいもので
ある。反応に際しては、反応に不活性な希釈剤も適宜使
用することができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を第1反応塔と第2反応塔から
成る2段方式により、CFC−12を分解する実施例に
より更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のも
のに限定されないことはいうまでもないことである。
【0059】(i).触媒の調製:第1反応塔用の触媒を、
以下のようにして調製した。塩化第二鉄(III)0.02
5mol ,フッ化第二銅(II)0.025mol を弱フッ酸水
(フッ化水素濃度 1%)に溶解して触媒成分を含有す
る溶液を調製し、次に活性炭(粒径4mm、長さ7m
m)20g を前記溶液に浸漬した。次に活性炭から水分
を蒸発させ、CFC−12の分解用触媒を調製した。ま
た、第2反応塔用の触媒を、担体として前記活性炭にか
えて活性アルミナ(水澤化学社製、RN−48:直径4
mmの球状アルミナ)40g を使用し、フッ化第二鉄
0.08mol、フッ化第二銅0.008molとした以外
は、前記第1反応塔の触媒の調製例と同様にして調製し
た。
【0060】(ii).反応装置とCFC−12の分解:前
記触媒を長さ570mm,内径24mmのステンレス管の略
中央部に充填して、第1〜第2反応塔とした。また、第
1反応塔と第2反応塔の中間に、10重量%のNaOH
の水溶液を有するアルカリ洗浄装置を配設した。次に、
第1反応塔を340℃、第2反応塔を430℃に保持
し、かつCFC−12を0.027mol/分、水(H
2O)を0.085mol/分、の割合で供給し、CFC−
12を分解した。また、前記アルカリ洗浄装置におい
て、アルカリ水溶液と接触洗浄された分解ガス(主成
分:塩化メチル)のうち、50%を第1反応塔へ還流
し、残りの50%を第2反応塔へ供給した。なお、比較
実験として、前記第2反応塔のみでCFC−12を分解
する実験を行なった。
【0061】(iii).生成ガスの分析:CFC−12の分
解生成ガスを採取し、ガスクロマトグラフにより分解率
の経時変化を調べた。その結果、本発明の2段方式にお
いて、触媒活性は300時間も高活性を維持した。これ
に対して、単塔方式は、20時間しか高活性を維持する
ことができなかった。なお、触媒活性の評価点は、未反
応ガス(CFC−12)の濃度が0.5%となった時点
で不活性であるとみなした。
【0062】
【発明の効果】本発明のオゾン層の破壊係数の大きいC
FC−12(ジクロロジフルオロメタン)などの脂肪族
ハロゲン化物を脂肪族低級アルコールの存在下、かつ多
段階方式により触媒分解する方法によれば、従来法(特
開平6−327786号公報、特開平8−141108
号公報など)が認識していない、低級モノハロアルキル
あるいはCFC−13の副生の問題を効果的に解消する
ことができる。前記副生物である低級モノハロアルキル
及びCFC−13は、無害化のために更なる分解処理が
必要なものであり、これら副生物を副生しない触媒分解
法が強く望まれていることから、本発明の脂肪族ハロゲ
ン化物の触媒分解法は重要なものである。
【0063】また、本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒
分解法は、前記低級モノハロアルキル及びCFC−13
の副生を効果的に防止ないしは抑制することができるほ
か、触媒活性を長期に亘り維持することができるため、
オゾン破壊係数の大きいCFC−12などの脂肪族ハロ
ゲン化物の実用的な触媒分解法として極めて重要なもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法の
フローシートを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 青山 洋 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ハロゲン化物を脂肪族低級アルコ
    ールの存在下、かつ金属ハロゲン化物触媒の存在下で分
    解する脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法において、 (i).前記金属ハロゲン化物触媒が、主触媒としてフッ化
    第二鉄及び/又は塩化第二鉄、助触媒としてフッ化第二
    銅及び/又は塩化第二銅、とからなる二元触媒で構成
    し、かつ、(ii).脂肪族ハロゲン化物の分解を、 .前記触媒を充填した反応塔の少なくとも2本を直列
    に配設した多段式反応塔により行うとともに、 .前記多段式反応塔の間に配設されたアルカリ洗浄装
    置のアルカリ水溶液に分解ガスを接触させ、更に、 .前記アルカリ水溶液に接触させた後の分解ガスにお
    いて、その一部を前段の反応塔に還流するとともに、そ
    の一部を後段の反応塔に供給して行なうこと、を特徴と
    する脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。
  2. 【請求項2】 アルカリ洗浄装置でのアルカリ水溶液と
    分解ガスの接触が、接触後の分解ガスに水分が随伴され
    るようにして行なわれる請求項1に記載の脂肪族ハロゲ
    ン化物の触媒分解法。
  3. 【請求項3】 前記反応塔が、2段で構成されるもので
    ある請求項1に記載の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解
    法。
  4. 【請求項4】 第1反応塔の触媒系の主触媒が塩化第二
    鉄で構成され、かつ第2反応塔の触媒系の主触媒がフッ
    化第二鉄で構成されたものである請求項3に記載の脂肪
    族ハロゲン化物の触媒分解法。
  5. 【請求項5】 第1反応塔及び第2反応塔の反応温度に
    おいて、第2反応塔の反応温度が第1反応塔の反応温度
    よりも相対的に高温度に設定されるものである請求項3
    に記載の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。
  6. 【請求項6】 第1反応塔の反応温度が300℃〜40
    0℃であり、かつ第2反応塔の反応温度が400℃を越
    えるものである請求項5に記載の脂肪族ハロゲン化物の
    触媒分解法。
  7. 【請求項7】 アルカリ洗浄装置が各反応塔の出口部に
    配設されるものである請求項1に記載の脂肪族ハロゲン
    化物の触媒分解法。
  8. 【請求項8】 アルカリ洗浄装置により、分解ガス中の
    塩化水素及びフッ化水素を除去するものである請求項1
    に記載の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。
  9. 【請求項9】 触媒が活性炭及び/又は活性アルミナに
    担持されたものである請求項1に記載の脂肪族ハロゲン
    化物の触媒分解法。
  10. 【請求項10】 第1反応塔の触媒系が活性炭に担持さ
    れたもので構成され、かつ第2反応塔の触媒系が活性ア
    ルミナに担持されたもので構成された請求項4に記載の
    脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。
  11. 【請求項11】 第1反応塔及び第2反応塔の触媒系
    が、それぞれ活性アルミナに担持されたもので構成され
    た請求項4に記載の脂肪族ハロゲン化物の触媒分解法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110559790A (zh) * 2019-09-21 2019-12-13 北京博瑞联通汽车循环利用科技有限公司 一种报废汽车氟利昂处理工艺

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