JPH10303287A - 静電チャック装置及び半導体装置 - Google Patents
静電チャック装置及び半導体装置Info
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- JPH10303287A JPH10303287A JP10898497A JP10898497A JPH10303287A JP H10303287 A JPH10303287 A JP H10303287A JP 10898497 A JP10898497 A JP 10898497A JP 10898497 A JP10898497 A JP 10898497A JP H10303287 A JPH10303287 A JP H10303287A
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- voltage
- power supply
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 脱離時に静電力が“0”になる静電チャック
装置を提供する。 【解決手段】 絶縁膜2d,3ad,3bdに残留する
分極は、基準抵抗10を流れる電流によって生ずる電圧
をアンプ13,14を介して積分器20に取り込むこと
によって、積分器20における積分値として把握されて
いる。ゲート16を選択的にオン、オフすることによっ
て、積分してはならない電流による電圧が積分器20に
入力されることは回避される。積分器20の積分値は、
ウェーハ2の脱離時に制御アンプ21及びリレー22を
介して電源11aへと与えられる。電源11aは、積分
値に応じた電圧を静電チャック3に印加する。積分値に
反映される絶縁膜2d,3ad,3bdの残留分極は、
消去に適した電圧を印加され完全に消去される。分極の
消去によって絶縁膜2dと絶縁膜3ad,3bdとの間
の静電力はなくなり、脱離がスムーズに行われる。
装置を提供する。 【解決手段】 絶縁膜2d,3ad,3bdに残留する
分極は、基準抵抗10を流れる電流によって生ずる電圧
をアンプ13,14を介して積分器20に取り込むこと
によって、積分器20における積分値として把握されて
いる。ゲート16を選択的にオン、オフすることによっ
て、積分してはならない電流による電圧が積分器20に
入力されることは回避される。積分器20の積分値は、
ウェーハ2の脱離時に制御アンプ21及びリレー22を
介して電源11aへと与えられる。電源11aは、積分
値に応じた電圧を静電チャック3に印加する。積分値に
反映される絶縁膜2d,3ad,3bdの残留分極は、
消去に適した電圧を印加され完全に消去される。分極の
消去によって絶縁膜2dと絶縁膜3ad,3bdとの間
の静電力はなくなり、脱離がスムーズに行われる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電チャック装置
及び半導体装置に関する。
及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来技術に従う単極の静電チ
ャック及びこれに用いられる電源系の構成を示す回路図
である。図17は、図16に例示される電源系のタイミ
ングチャートを示す波形図である。
ャック及びこれに用いられる電源系の構成を示す回路図
である。図17は、図16に例示される電源系のタイミ
ングチャートを示す波形図である。
【0003】図16に示される反応室(チャンバー)1
内には、ウェーハ2を吸着する静電チャック3が備えら
れている。静電チャック3には、高周波(RF)電源6
からの高周波電圧と、静電チャック電源110からの高
圧の直流電圧とが印加される。
内には、ウェーハ2を吸着する静電チャック3が備えら
れている。静電チャック3には、高周波(RF)電源6
からの高周波電圧と、静電チャック電源110からの高
圧の直流電圧とが印加される。
【0004】静電チャック3の表面には、TiN(窒化
チタン)等の高誘電率を有する絶縁膜3dが蒸着されて
いる。静電チャック電源110から直流電圧が静電チャ
ック3へと印加された際には、絶縁膜3dと、ウェーハ
2に備わる絶縁膜(酸化膜)2dとに分極が生じる。す
ると、絶縁膜2d,3d間に静電力(クーロン力)が生
じ、ウェーハ2は静電チャック3に吸着される。即ち、
静電チャック電源110からの直流電圧は、図17に示
されるように、ウェーハ2の本吸着時には静電チャック
3の静電力を得るために印加される。
チタン)等の高誘電率を有する絶縁膜3dが蒸着されて
いる。静電チャック電源110から直流電圧が静電チャ
ック3へと印加された際には、絶縁膜3dと、ウェーハ
2に備わる絶縁膜(酸化膜)2dとに分極が生じる。す
ると、絶縁膜2d,3d間に静電力(クーロン力)が生
じ、ウェーハ2は静電チャック3に吸着される。即ち、
静電チャック電源110からの直流電圧は、図17に示
されるように、ウェーハ2の本吸着時には静電チャック
3の静電力を得るために印加される。
【0005】一方、図17に示されるように、高周波電
源6からの高周波電圧は、ウェーハ2の本吸着時にプラ
ズマエッチングを行うために印加される。本吸着時に
は、静電チャック電源110から印加される電圧の絶対
値は、500〜600ボルト程度である。プラズマエッ
チングが終了した後にウェーハ2を静電チャック3から
脱離させる際には、絶縁膜2d,3dの間に働いていた
クーロン力を低減させなければならない。このために、
図17に示されるように、静電チャック電源110の出
力電圧を本吸着時とは逆向きに静電チャック3へと与え
る。これによって絶縁膜2d,3dの分極は小さくな
り、ウェーハ2が静電チャック3へと吸着される力は弱
まる。この状態にて静電チャック3に備わる突き上げピ
ンPを用い、ウェーハ2を図中の両矢印の方向にてメカ
ニカルに静電チャック3から脱離させる。
源6からの高周波電圧は、ウェーハ2の本吸着時にプラ
ズマエッチングを行うために印加される。本吸着時に
は、静電チャック電源110から印加される電圧の絶対
値は、500〜600ボルト程度である。プラズマエッ
チングが終了した後にウェーハ2を静電チャック3から
脱離させる際には、絶縁膜2d,3dの間に働いていた
クーロン力を低減させなければならない。このために、
図17に示されるように、静電チャック電源110の出
力電圧を本吸着時とは逆向きに静電チャック3へと与え
る。これによって絶縁膜2d,3dの分極は小さくな
り、ウェーハ2が静電チャック3へと吸着される力は弱
まる。この状態にて静電チャック3に備わる突き上げピ
ンPを用い、ウェーハ2を図中の両矢印の方向にてメカ
ニカルに静電チャック3から脱離させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】絶縁膜2dの厚さには
バラツキがあるために、絶縁膜2dの等価絶縁抵抗及び
容量は個々のウェーハ2毎に異なっている。従って、図
17に示される高周波電源6からの高周波電圧のパター
ンを電圧値、印加時間に関して様々に異ならせて数多く
用意しておき、最適なものをウェーハ2毎に選定する必
要があるという問題点がある。
バラツキがあるために、絶縁膜2dの等価絶縁抵抗及び
容量は個々のウェーハ2毎に異なっている。従って、図
17に示される高周波電源6からの高周波電圧のパター
ンを電圧値、印加時間に関して様々に異ならせて数多く
用意しておき、最適なものをウェーハ2毎に選定する必
要があるという問題点がある。
【0007】また、最適なパターンを選んでも、絶縁膜
2d,3dの分極を完全に消去することは困難であっ
た。分極の残留が大きい時には必然的にクーロン力も大
きくなり、突き上げピンPによってウェーハ2を脱離さ
せる際に、ピンPによってウェーハ2を破損するという
問題点があった。更に、ピンPを稼動させる図示を省略
された機構に付着したプラズマエッチング後の反応生成
物が剥がれてしまい、ウェーハ2に付着してしまうとい
う問題点があった。
2d,3dの分極を完全に消去することは困難であっ
た。分極の残留が大きい時には必然的にクーロン力も大
きくなり、突き上げピンPによってウェーハ2を脱離さ
せる際に、ピンPによってウェーハ2を破損するという
問題点があった。更に、ピンPを稼動させる図示を省略
された機構に付着したプラズマエッチング後の反応生成
物が剥がれてしまい、ウェーハ2に付着してしまうとい
う問題点があった。
【0008】そこで、脱離時に単発の電圧を印加する図
17の構成の代わりに、振動しながら減衰する電圧を脱
離時に静電チャック電源110によって与える構成が採
用された。図18は、静電チャック電源110が正負の
値を交互にとりながら減衰する電圧を与える例のタイミ
ングチャートを示す波形図である。このように振動しつ
つ減衰する電圧を静電チャック3へと与えることによっ
て、絶縁膜2d,3dの分極を効果的に小さくすること
ができる。
17の構成の代わりに、振動しながら減衰する電圧を脱
離時に静電チャック電源110によって与える構成が採
用された。図18は、静電チャック電源110が正負の
値を交互にとりながら減衰する電圧を与える例のタイミ
ングチャートを示す波形図である。このように振動しつ
つ減衰する電圧を静電チャック3へと与えることによっ
て、絶縁膜2d,3dの分極を効果的に小さくすること
ができる。
【0009】しかし、図18の例を用いた場合にも、絶
縁膜2d,3dの分極を完全に消去することは困難であ
った。従って、上記問題点は完全には解消されなかっ
た。
縁膜2d,3dの分極を完全に消去することは困難であ
った。従って、上記問題点は完全には解消されなかっ
た。
【0010】本発明は、以上の問題点に鑑み、脱離時に
誘電体膜の分極が完全に消去される静電チャック装置を
提供することを目的とする。
誘電体膜の分極が完全に消去される静電チャック装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の静電チ
ャック装置は、主面に誘電体膜を有する半導体基板がク
ーロン力によって吸着される吸着台と、前記誘電体膜の
分極を検知する検知手段と、前記検知手段からの情報に
応ずる分極消去用電圧を前記誘電体膜に印加する電源と
を備える。
ャック装置は、主面に誘電体膜を有する半導体基板がク
ーロン力によって吸着される吸着台と、前記誘電体膜の
分極を検知する検知手段と、前記検知手段からの情報に
応ずる分極消去用電圧を前記誘電体膜に印加する電源と
を備える。
【0012】請求項2に記載の静電チャック装置は、請
求項1に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は、前記分極の向きを検知し、前記電源は、前記分極
消去用電圧の向きを、前記分極の前記向きに応じて反転
する。
求項1に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は、前記分極の向きを検知し、前記電源は、前記分極
消去用電圧の向きを、前記分極の前記向きに応じて反転
する。
【0013】請求項3に記載の静電チャック装置は、請
求項2に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は更に、前記分極の量を検知し、前記電源は、前記分
極の前記量に応じて前記分極消去用電圧の絶対値を決定
する。
求項2に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は更に、前記分極の量を検知し、前記電源は、前記分
極の前記量に応じて前記分極消去用電圧の絶対値を決定
する。
【0014】請求項4に記載の静電チャック装置は、請
求項3に記載の静電チャック装置であって、前記分極の
前記向き及び前記量は、前記吸着台内の電荷量を検知す
ることによって検知される。
求項3に記載の静電チャック装置であって、前記分極の
前記向き及び前記量は、前記吸着台内の電荷量を検知す
ることによって検知される。
【0015】請求項5に記載の静電チャック装置は、請
求項4に記載の静電チャック装置であって、前記電荷量
は、前記吸着台における電荷の移動量を積分することに
よって検知される。
求項4に記載の静電チャック装置であって、前記電荷量
は、前記吸着台における電荷の移動量を積分することに
よって検知される。
【0016】請求項6に記載の静電チャック装置は、請
求項3に記載の静電チャック装置であって、前記電源
は、前記主面の第1及び第2の部分の間に測定用電圧を
印加し、前記検知手段は、前記測定用電圧によって前記
誘電体膜を流れる電流量を検知し、前記電源は、前記分
極消去用電圧の前記絶対値を決定することを、前記電流
量に応じて行う。
求項3に記載の静電チャック装置であって、前記電源
は、前記主面の第1及び第2の部分の間に測定用電圧を
印加し、前記検知手段は、前記測定用電圧によって前記
誘電体膜を流れる電流量を検知し、前記電源は、前記分
極消去用電圧の前記絶対値を決定することを、前記電流
量に応じて行う。
【0017】請求項7に記載の静電チャック装置は、請
求項1に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は、前記分極の量を検知し、前記電源は、高周波電圧
である前記分極消去用電圧の振幅を、前記分極の前記量
に応じて変化させる。
求項1に記載の静電チャック装置であって、前記検知手
段は、前記分極の量を検知し、前記電源は、高周波電圧
である前記分極消去用電圧の振幅を、前記分極の前記量
に応じて変化させる。
【0018】請求項8に記載の半導体装置は、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6または請求項7に記載の静電チャック装置に備わる前
記吸着台によって吸着されているときに前記半導体基板
にエッチングを施されたものである。
1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6または請求項7に記載の静電チャック装置に備わる前
記吸着台によって吸着されているときに前記半導体基板
にエッチングを施されたものである。
【0019】
実施の形態1.本発明は、ウェーハを静電チャックから
脱離させる時に吸着力を完全に除去するために、絶縁膜
に残留する分極に応じて電源から与えられる電圧を制御
して分極を消去をする。以下、従来の技術と同一の構成
には同一の参照符号を付して説明を行う。
脱離させる時に吸着力を完全に除去するために、絶縁膜
に残留する分極に応じて電源から与えられる電圧を制御
して分極を消去をする。以下、従来の技術と同一の構成
には同一の参照符号を付して説明を行う。
【0020】図1は、本実施の形態に従う、双極型の静
電チャック装置の構造を例示する模式図である。図2
は、図1に例示される静電チャック装置のタイミングチ
ャートを示す波形図である。縦軸は、図面に向かって上
側がプラス側であり、下側がマイナス側である。各々の
波形図にて表されている一点鎖線は、電圧等が“0”で
あることを表している。また、各々の波形の左側には、
各々波形に関する図1の回路の参照符号が付されてい
る。例えば、図2(A)は静電チャック電源11aから
出力される電圧の波形を例示している。
電チャック装置の構造を例示する模式図である。図2
は、図1に例示される静電チャック装置のタイミングチ
ャートを示す波形図である。縦軸は、図面に向かって上
側がプラス側であり、下側がマイナス側である。各々の
波形図にて表されている一点鎖線は、電圧等が“0”で
あることを表している。また、各々の波形の左側には、
各々波形に関する図1の回路の参照符号が付されてい
る。例えば、図2(A)は静電チャック電源11aから
出力される電圧の波形を例示している。
【0021】図1の反応室(チャンバー)1内には、静
電チャック3として総称される静電チャック3a,3b
が備えられている。静電チャック3a,3bには、高周
波(RF)カットフィルタ9a,9bをそれぞれ介し
て、直流電圧を与える静電チャック電源11a,11b
がそれぞれ接続されている。静電チャック電源11a,
11bは、静電チャック電源11として総称される。
尚、静電チャック電源11bと高周波カットフィルタ9
bとの間には、スイッチである直流リレー8が設けられ
ている。ウェーハ2を搬送するために用いられるロボッ
トパン4は、除電時に放電経路が形成されるように、先
端に取り付けられているツメが接地に落とされている。
電チャック3として総称される静電チャック3a,3b
が備えられている。静電チャック3a,3bには、高周
波(RF)カットフィルタ9a,9bをそれぞれ介し
て、直流電圧を与える静電チャック電源11a,11b
がそれぞれ接続されている。静電チャック電源11a,
11bは、静電チャック電源11として総称される。
尚、静電チャック電源11bと高周波カットフィルタ9
bとの間には、スイッチである直流リレー8が設けられ
ている。ウェーハ2を搬送するために用いられるロボッ
トパン4は、除電時に放電経路が形成されるように、先
端に取り付けられているツメが接地に落とされている。
【0022】静電チャック3a,3bと高周波カットフ
ィルタ9a,9bとのそれぞれの間には、高周波(R
F)整合器5を介して高周波(RF)電源6が接続され
ている。高周波電源6を直接静電チャック3に接続する
と、インピーダンス整合がとれない。そこで、高周波整
合器5を高周波電源6と静電チャック3との間に設けて
インピーダンス整合をとっている。高周波カットフィル
タ9は、高周波電源6からの高周波電圧が静電チャック
電源11にまわり込まないように設けられている。
ィルタ9a,9bとのそれぞれの間には、高周波(R
F)整合器5を介して高周波(RF)電源6が接続され
ている。高周波電源6を直接静電チャック3に接続する
と、インピーダンス整合がとれない。そこで、高周波整
合器5を高周波電源6と静電チャック3との間に設けて
インピーダンス整合をとっている。高周波カットフィル
タ9は、高周波電源6からの高周波電圧が静電チャック
電源11にまわり込まないように設けられている。
【0023】静電チャック3aと高周波カットフィルタ
9aとの間には、高周波整合器5が直接接続されてい
る。一方、静電チャック3bと高周波カットフィルタ9
bとの間には、高周波整合器5が同軸スイッチ7を介し
て接続されている。
9aとの間には、高周波整合器5が直接接続されてい
る。一方、静電チャック3bと高周波カットフィルタ9
bとの間には、高周波整合器5が同軸スイッチ7を介し
て接続されている。
【0024】まず、図2(D),(E)にそれぞれ例示
されるように、仮吸着の期間には同軸スイッチ7をオ
フ、直流リレー8をオンした状態にて、静電チャック3
a,3bに静電チャック電源11a,11bそれぞれか
ら電圧を与える。このとき、図2(A),(B)にそれ
ぞれ例示されるように、静電チャック電源11a,11
bから与えられる電圧は正負が逆(逆特性)である。図
3は、互いに逆特性の電圧を与えられている静電チャッ
ク3とウェーハ2とにおける電荷の分布の様子を例示す
る模式的な断面図である。図4は、逆特性の電圧を与え
られ双極の静電チャックとして作用しているときの静電
チャック3に関する等価回路を例示する回路図である。
されるように、仮吸着の期間には同軸スイッチ7をオ
フ、直流リレー8をオンした状態にて、静電チャック3
a,3bに静電チャック電源11a,11bそれぞれか
ら電圧を与える。このとき、図2(A),(B)にそれ
ぞれ例示されるように、静電チャック電源11a,11
bから与えられる電圧は正負が逆(逆特性)である。図
3は、互いに逆特性の電圧を与えられている静電チャッ
ク3とウェーハ2とにおける電荷の分布の様子を例示す
る模式的な断面図である。図4は、逆特性の電圧を与え
られ双極の静電チャックとして作用しているときの静電
チャック3に関する等価回路を例示する回路図である。
【0025】図3に例示されるように、静電チャック3
a,3bのウェーハ2が吸着される側の表面には、Ti
N等の高誘電率を有する絶縁膜3ad,3bdがそれぞ
れ蒸着されている。また、ウェーハ2の静電チャック3
側の表面には、絶縁膜(酸化膜)2dが形成されてい
る。静電チャック電源11から直流電圧が静電チャック
3に印加された際には、静電チャック3へと電荷が移動
し、絶縁膜2d,3ad,bdには分極が生じる。する
と、絶縁膜2dと絶縁膜3ad,3bdとの間に静電力
(クーロン力)が生じ、ウェーハ2は静電チャック3に
吸着される。ウェーハ2の仮吸着はこのように行われ
る。
a,3bのウェーハ2が吸着される側の表面には、Ti
N等の高誘電率を有する絶縁膜3ad,3bdがそれぞ
れ蒸着されている。また、ウェーハ2の静電チャック3
側の表面には、絶縁膜(酸化膜)2dが形成されてい
る。静電チャック電源11から直流電圧が静電チャック
3に印加された際には、静電チャック3へと電荷が移動
し、絶縁膜2d,3ad,bdには分極が生じる。する
と、絶縁膜2dと絶縁膜3ad,3bdとの間に静電力
(クーロン力)が生じ、ウェーハ2は静電チャック3に
吸着される。ウェーハ2の仮吸着はこのように行われ
る。
【0026】電極たる静電チャック3a,3bに印加さ
れる逆特性の電圧は非常に大きいため、絶縁膜2d中を
静電チャック3bから静電チャック3aへと図中の矢印
のように電流が流れる。このことは、図4に例示される
等価回路のうち静電チャック3の等価インピーダンスを
表すコンデンサCcが充電されると、静電チャック3の
等価インピーダンスを表す抵抗Rcと、静電チャック3
とウェーハ2との間の接触抵抗Rgと、絶縁膜2dの抵
抗Rwとを電流が流れることに相当している。
れる逆特性の電圧は非常に大きいため、絶縁膜2d中を
静電チャック3bから静電チャック3aへと図中の矢印
のように電流が流れる。このことは、図4に例示される
等価回路のうち静電チャック3の等価インピーダンスを
表すコンデンサCcが充電されると、静電チャック3の
等価インピーダンスを表す抵抗Rcと、静電チャック3
とウェーハ2との間の接触抵抗Rgと、絶縁膜2dの抵
抗Rwとを電流が流れることに相当している。
【0027】電圧と電流との関係は絶縁膜2dの抵抗値
に依存し、電圧は一定の値にて静電チャック3に印加さ
れるため、電流値を把握することによって絶縁膜2dの
抵抗Rwの抵抗値を把握できる。
に依存し、電圧は一定の値にて静電チャック3に印加さ
れるため、電流値を把握することによって絶縁膜2dの
抵抗Rwの抵抗値を把握できる。
【0028】図1に例示されるように、高周波カットフ
ィルタ9aを構成するコイルとコンデンサとの間には、
抵抗値Rsを有する基準抵抗10が設けられている。こ
の基準抵抗10にかかる電圧を把握することによって、
抵抗値Rsから絶縁膜2dを流れる電流値が把握され、
ひいては絶縁膜2dの抵抗Rwの抵抗値が把握される。
抵抗Rwの抵抗値を静電チャック電源11aにフィード
バックして静電チャック電源11aの電圧を設定するこ
とによって、図2に例示される脱離時にウェーハ2毎に
適切に絶縁膜2dの分極を消去する電圧を印加すること
が可能となる。
ィルタ9aを構成するコイルとコンデンサとの間には、
抵抗値Rsを有する基準抵抗10が設けられている。こ
の基準抵抗10にかかる電圧を把握することによって、
抵抗値Rsから絶縁膜2dを流れる電流値が把握され、
ひいては絶縁膜2dの抵抗Rwの抵抗値が把握される。
抵抗Rwの抵抗値を静電チャック電源11aにフィード
バックして静電チャック電源11aの電圧を設定するこ
とによって、図2に例示される脱離時にウェーハ2毎に
適切に絶縁膜2dの分極を消去する電圧を印加すること
が可能となる。
【0029】また、図4に例示されるコンデンサCcに
蓄積されている電荷の量は、図3に例示されるように静
電チャック3及びウェーハ2の分極を決定する。コンデ
ンサCcに蓄積されている電荷の量は、図1の基準抵抗
10を図2(F)に例示されるように流れる電流を同図
(H)に例示されるように積分することによって、把握
することが可能である。従って、コンデンサCcに蓄積
されている電荷の量の把握によって、ウェーハ2及び静
電チャック3間の静電力が把握される。
蓄積されている電荷の量は、図3に例示されるように静
電チャック3及びウェーハ2の分極を決定する。コンデ
ンサCcに蓄積されている電荷の量は、図1の基準抵抗
10を図2(F)に例示されるように流れる電流を同図
(H)に例示されるように積分することによって、把握
することが可能である。従って、コンデンサCcに蓄積
されている電荷の量の把握によって、ウェーハ2及び静
電チャック3間の静電力が把握される。
【0030】基準抵抗10を用いて抵抗Rwの抵抗値と
コンデンサCcでの蓄積電荷量とを把握し、これらを静
電チャック電源11aにフィードバックする方法につい
ては、後に詳細に説明を行うものとする。
コンデンサCcでの蓄積電荷量とを把握し、これらを静
電チャック電源11aにフィードバックする方法につい
ては、後に詳細に説明を行うものとする。
【0031】図2に例示されるように、仮吸着の後に本
吸着を行う。本吸着の際には、図2(E)の直流リレー
8はオフし、図2(D)の同軸スイッチ7はオンする。
このような接続の状態によって、図1に例示される静電
チャック3a,3bは、静電チャック電源11aからの
直流電圧及び高周波電源6からの高周波電圧が合成され
た電圧が共通に与えられ、単極の静電チャックとして動
作する。
吸着を行う。本吸着の際には、図2(E)の直流リレー
8はオフし、図2(D)の同軸スイッチ7はオンする。
このような接続の状態によって、図1に例示される静電
チャック3a,3bは、静電チャック電源11aからの
直流電圧及び高周波電源6からの高周波電圧が合成され
た電圧が共通に与えられ、単極の静電チャックとして動
作する。
【0032】図5は、静電チャック電源11a及び高周
波電源6から共通に電圧を供給される静電チャック3及
びこれに本吸着されているウェーハ2を例示する模式的
な断面図である。図6は、図5の状態での静電チャック
3及びウェーハ2の等価回路を例示する回路図である。
波電源6から共通に電圧を供給される静電チャック3及
びこれに本吸着されているウェーハ2を例示する模式的
な断面図である。図6は、図5の状態での静電チャック
3及びウェーハ2の等価回路を例示する回路図である。
【0033】静電チャック電源11aから与えられる直
流電圧によってウェーハ2が静電チャック3に本吸着さ
れている間に、図2(C)に例示されるように高周波電
源6をオンする。高周波電源6からの高周波電圧によっ
て、酸化膜2dの反対側のウェーハ2の表面にプラズマ
エッチングが施される。高周波電源6からの高周波電圧
によって図6に例示される等価回路に印加される電圧E
は時々刻々変化するが、非常に周波数が高いために、静
電チャック3のコンデンサCcにおける電流の流入及び
流出は無視でき、コンデンサCcの蓄積電荷量はほとん
ど影響を受けない。従って、図2(H)に例示されるよ
うに、本吸着の初期に静電チャック電源11aの立ち下
がりによって充電された電荷は、プラズマエッチングの
終了後である本吸着の終期にまで維持される。
流電圧によってウェーハ2が静電チャック3に本吸着さ
れている間に、図2(C)に例示されるように高周波電
源6をオンする。高周波電源6からの高周波電圧によっ
て、酸化膜2dの反対側のウェーハ2の表面にプラズマ
エッチングが施される。高周波電源6からの高周波電圧
によって図6に例示される等価回路に印加される電圧E
は時々刻々変化するが、非常に周波数が高いために、静
電チャック3のコンデンサCcにおける電流の流入及び
流出は無視でき、コンデンサCcの蓄積電荷量はほとん
ど影響を受けない。従って、図2(H)に例示されるよ
うに、本吸着の初期に静電チャック電源11aの立ち下
がりによって充電された電荷は、プラズマエッチングの
終了後である本吸着の終期にまで維持される。
【0034】本吸着が終了すると、図2(D),(E)
にそれぞれ例示されるように同軸スイッチ7をオフ、直
流リレー8をオンする。このような接続の変更によっ
て、静電チャック3a,3bにはそれぞれ、仮吸着時と
同様に再び静電チャック電源11a,11bによって負
及び正の定電圧が与えられる(図2(A),(B))。
このようにして、図1に例示されるウェーハ2を静電チ
ャック3に吸着させたまま保持しておく。保持の後に、
ウェーハ2を静電チャック3から脱離させる操作に移行
する。脱離時には、図2(D),(E)にそれぞれ例示
されるように同軸スイッチ7をオン、直流リレー8をオ
フして、静電チャック電源11aの電圧を静電チャック
3a,3bに共通に与える。
にそれぞれ例示されるように同軸スイッチ7をオフ、直
流リレー8をオンする。このような接続の変更によっ
て、静電チャック3a,3bにはそれぞれ、仮吸着時と
同様に再び静電チャック電源11a,11bによって負
及び正の定電圧が与えられる(図2(A),(B))。
このようにして、図1に例示されるウェーハ2を静電チ
ャック3に吸着させたまま保持しておく。保持の後に、
ウェーハ2を静電チャック3から脱離させる操作に移行
する。脱離時には、図2(D),(E)にそれぞれ例示
されるように同軸スイッチ7をオン、直流リレー8をオ
フして、静電チャック電源11aの電圧を静電チャック
3a,3bに共通に与える。
【0035】ウェーハ2を静電チャック3から脱離させ
る際には、静電チャック電源11aから与えられる電圧
を絶縁膜2d,3ad,3bdに残留する分極に応じて
調節し、分極を消去するに適した大きさ及び向きとする
ことによって、効率的な消去が可能となる。しかし、絶
縁膜2d,3ad,3bdは絶縁抵抗の大きな誘電体で
あり、これらに残留する分極を直接的に測定することは
困難である。
る際には、静電チャック電源11aから与えられる電圧
を絶縁膜2d,3ad,3bdに残留する分極に応じて
調節し、分極を消去するに適した大きさ及び向きとする
ことによって、効率的な消去が可能となる。しかし、絶
縁膜2d,3ad,3bdは絶縁抵抗の大きな誘電体で
あり、これらに残留する分極を直接的に測定することは
困難である。
【0036】そこで、絶縁膜2d,3ad,3bdに残
留する分極に関係する、静電チャック3に蓄積されてい
る電荷量(充電量)を用いることが考えられる。ここ
で、充電量Q、容量C、電圧V及び電流Iの間には、
「Q=CV=∫Idt」という関係が成り立つ。この式
から、電圧V及び電流Iのいずれか一方が把握されれば
充電量Qが推測できることがわかる。
留する分極に関係する、静電チャック3に蓄積されてい
る電荷量(充電量)を用いることが考えられる。ここ
で、充電量Q、容量C、電圧V及び電流Iの間には、
「Q=CV=∫Idt」という関係が成り立つ。この式
から、電圧V及び電流Iのいずれか一方が把握されれば
充電量Qが推測できることがわかる。
【0037】そこで本発明においては、充電量を直接的
に把握することよりも簡易である、静電チャック3を出
入りした電流を積分して充電量を間接的に把握すること
を行う。詳細には、静電チャック3にて流入又は流出す
る電流を積分することによって、静電チャック3におけ
る充電量を推測する。この推測される充電量に基づき、
静電チャック電源11a脱離用の電圧を決定する。
に把握することよりも簡易である、静電チャック3を出
入りした電流を積分して充電量を間接的に把握すること
を行う。詳細には、静電チャック3にて流入又は流出す
る電流を積分することによって、静電チャック3におけ
る充電量を推測する。この推測される充電量に基づき、
静電チャック電源11a脱離用の電圧を決定する。
【0038】静電チャック電源11aを静電チャック3
における充電量に応じて制御する、図1に例示される回
路構成について説明を行う。充電量を求めるための電流
値は、基準抵抗10を流れる電流によって決定される、
基準抵抗10の両端の電圧差を検出することによって間
接的に把握される。基準抵抗10の両端の電圧差を検出
する必要と、静電チャック電源11aから与えられる電
圧が高いことに起因する絶縁の必要とに鑑み、絶縁アン
プ13が備えられている。絶縁アンプ13の入力部は、
フローティングによって専用の電源を必要とする。絶縁
アンプ13の出力側には更にアンプ14が備えられてお
り、基準抵抗10を流れる微弱な電流を増幅する。アン
プ14の出力端子は、2つのゲート15,16それぞれ
を介してサンプリングホールド18及び積分器20のそ
れぞれの入力端子に共通に接続されている。ゲート1
5,16は、図2(I),(J)にそれぞれ例示される
信号が“H”の時にアンプ14の出力をそれぞれ導通す
る。まず、ゲート16側について以下に説明を行う。
における充電量に応じて制御する、図1に例示される回
路構成について説明を行う。充電量を求めるための電流
値は、基準抵抗10を流れる電流によって決定される、
基準抵抗10の両端の電圧差を検出することによって間
接的に把握される。基準抵抗10の両端の電圧差を検出
する必要と、静電チャック電源11aから与えられる電
圧が高いことに起因する絶縁の必要とに鑑み、絶縁アン
プ13が備えられている。絶縁アンプ13の入力部は、
フローティングによって専用の電源を必要とする。絶縁
アンプ13の出力側には更にアンプ14が備えられてお
り、基準抵抗10を流れる微弱な電流を増幅する。アン
プ14の出力端子は、2つのゲート15,16それぞれ
を介してサンプリングホールド18及び積分器20のそ
れぞれの入力端子に共通に接続されている。ゲート1
5,16は、図2(I),(J)にそれぞれ例示される
信号が“H”の時にアンプ14の出力をそれぞれ導通す
る。まず、ゲート16側について以下に説明を行う。
【0039】ゲート16が設けられておらず、積分器2
0が常にアンプ14の出力を積分する場合を想定する。
この場合には、逆特性の電圧を印加されている静電チャ
ック3a,3bにウェーハ2が吸着されている時(例え
ば仮吸着時)に絶縁膜2dを流れる電流が積分器20に
よって積分されてしまう。しかし、この電流は静電チャ
ック3b、絶縁膜2d及び静電チャック3aを単に通過
するだけであり、静電チャック3a,3bにおける充電
には関与しない。従って、このような電流が積分される
ことをゲート16を設けることによって回避することが
可能となる。
0が常にアンプ14の出力を積分する場合を想定する。
この場合には、逆特性の電圧を印加されている静電チャ
ック3a,3bにウェーハ2が吸着されている時(例え
ば仮吸着時)に絶縁膜2dを流れる電流が積分器20に
よって積分されてしまう。しかし、この電流は静電チャ
ック3b、絶縁膜2d及び静電チャック3aを単に通過
するだけであり、静電チャック3a,3bにおける充電
には関与しない。従って、このような電流が積分される
ことをゲート16を設けることによって回避することが
可能となる。
【0040】ゲート16は、図2(A),(B),
(J)に例示されるように、静電チャック電源11a,
11bから出力される電圧が変化する際に“H”となる
サンプリングパルスによってオン、オフを決定される。
出力される電圧が変化するときとは即ち、静電チャック
3における充電量が変化することによって基準抵抗10
を図2(F)に例示されるように電流が過渡的に流れる
ときである。従って、ゲート16は、基準抵抗10を電
流が過渡的に流れる時のみアンプ14の出力を積分器2
0に入力し、定常的な電流と積分器20とを遮断する。
入力と遮断とを適切に行うために、ゲート16をオンさ
せるパルスが“H”に立ち上がっている期間は、図2
(A),(B),(J)に例示されているように、図6
に例示される静電チャック3及びウェーハ2の等価回路
の時定数程度にすれば良い。
(J)に例示されるように、静電チャック電源11a,
11bから出力される電圧が変化する際に“H”となる
サンプリングパルスによってオン、オフを決定される。
出力される電圧が変化するときとは即ち、静電チャック
3における充電量が変化することによって基準抵抗10
を図2(F)に例示されるように電流が過渡的に流れる
ときである。従って、ゲート16は、基準抵抗10を電
流が過渡的に流れる時のみアンプ14の出力を積分器2
0に入力し、定常的な電流と積分器20とを遮断する。
入力と遮断とを適切に行うために、ゲート16をオンさ
せるパルスが“H”に立ち上がっている期間は、図2
(A),(B),(J)に例示されているように、図6
に例示される静電チャック3及びウェーハ2の等価回路
の時定数程度にすれば良い。
【0041】図1の積分器20は、アンプ14の出力の
正負及び絶対値に応じて積分を行う。詳細には、静電チ
ャック3へと静電チャック電源11aから電流が流れて
いることをアンプ14の出力が示しているときには出力
の分だけ加算を行い、電流が逆に流れていることが示さ
れている場合には減算を行う。以上のような構成によっ
て、図2(H)に例示されるように、静電チャック3に
蓄積されている電荷量が積分器20にて模擬的に得られ
る。
正負及び絶対値に応じて積分を行う。詳細には、静電チ
ャック3へと静電チャック電源11aから電流が流れて
いることをアンプ14の出力が示しているときには出力
の分だけ加算を行い、電流が逆に流れていることが示さ
れている場合には減算を行う。以上のような構成によっ
て、図2(H)に例示されるように、静電チャック3に
蓄積されている電荷量が積分器20にて模擬的に得られ
る。
【0042】脱離時には、図2(A)に例示されるよう
に、静電チャック電源11aからの電圧はパルス状に与
えられる。ゲート17は図2(H),(K)に例示され
るように、脱離時の最中であって、静電チャック電源1
1aからのパルス状の電圧によって静電チャック3にて
電荷の移動が起こっている時のみオンする。従って、積
分器20の出力は、静電チャック3にて充電又は放電が
生じている時のみ、ゲート17及び抵抗を介して制御ア
ンプ21へと与えられる。制御アンプ21の出力は、自
動切替用リレー22によって選択的に静電チャック電源
11aへと与えられる一方、自身の入力端子へと抵抗を
介して帰還されている。
に、静電チャック電源11aからの電圧はパルス状に与
えられる。ゲート17は図2(H),(K)に例示され
るように、脱離時の最中であって、静電チャック電源1
1aからのパルス状の電圧によって静電チャック3にて
電荷の移動が起こっている時のみオンする。従って、積
分器20の出力は、静電チャック3にて充電又は放電が
生じている時のみ、ゲート17及び抵抗を介して制御ア
ンプ21へと与えられる。制御アンプ21の出力は、自
動切替用リレー22によって選択的に静電チャック電源
11aへと与えられる一方、自身の入力端子へと抵抗を
介して帰還されている。
【0043】自動切替用リレー22は、制御信号及びア
ンプ21の出力のうちのいずれか一方を静電チャック電
源11aに与える。図2(L)に例示されるように、自
動切替用リレー22は仮吸着時から保持時迄は制御信号
側に接続されており、静電チャック電源11aはこの期
間は制御信号に基づいて電圧を出力する。脱離時におい
ては、自動切替用リレー22は静電チャック電源11a
から出力される電圧の最初の立ち上がりの前に、制御ア
ンプ21の出力側に切り替わる。
ンプ21の出力のうちのいずれか一方を静電チャック電
源11aに与える。図2(L)に例示されるように、自
動切替用リレー22は仮吸着時から保持時迄は制御信号
側に接続されており、静電チャック電源11aはこの期
間は制御信号に基づいて電圧を出力する。脱離時におい
ては、自動切替用リレー22は静電チャック電源11a
から出力される電圧の最初の立ち上がりの前に、制御ア
ンプ21の出力側に切り替わる。
【0044】静電チャック電源11aは、制御アンプ2
1を介して与えられる積分器20における積分値に応じ
て、出力される電圧の正負及び絶対値を決定する。詳細
には静電チャック電源11aは、制御アンプ21の出力
が積分値が正であることを表している場合には負の電圧
を、積分値が負であることを表している場合には正の電
圧を出力する。更に静電チャック電源11aは、出力す
る電圧の絶対値の大小を、積分値の絶対値の大小に応じ
てそれぞれ決定する。静電チャック電源11aから与え
られる電圧は、各々のパルスが立ち上がっている間は各
々のパルスの立ち上げ時の向き及び絶対値を維持し続
け、この後に立ち下がる。即ち、電圧のパルスは矩形状
となる。
1を介して与えられる積分器20における積分値に応じ
て、出力される電圧の正負及び絶対値を決定する。詳細
には静電チャック電源11aは、制御アンプ21の出力
が積分値が正であることを表している場合には負の電圧
を、積分値が負であることを表している場合には正の電
圧を出力する。更に静電チャック電源11aは、出力す
る電圧の絶対値の大小を、積分値の絶対値の大小に応じ
てそれぞれ決定する。静電チャック電源11aから与え
られる電圧は、各々のパルスが立ち上がっている間は各
々のパルスの立ち上げ時の向き及び絶対値を維持し続
け、この後に立ち下がる。即ち、電圧のパルスは矩形状
となる。
【0045】積分値と静電チャック3における充電量と
は一致しており、以上のような電圧の出力によって、絶
縁膜2d,3ad,3bdには分極を打ち消す方向に電
圧が印加され、分極が反転する。分極の大きさは、積分
値の絶対値の大小に応じて電圧の大小が決定されている
ことによって、反転後には小さくなる。分極の反転及び
縮小化は、図2(H)に例示される電荷の積分値に反映
されている。分極の反転積分値が反転し、これによって
制御アンプ21の出力が変わため、結果的に静電チャッ
ク11aから出力される電圧の正負(向き)も図2
(A)に例示されるようにパルス毎に交互に反転する。
は一致しており、以上のような電圧の出力によって、絶
縁膜2d,3ad,3bdには分極を打ち消す方向に電
圧が印加され、分極が反転する。分極の大きさは、積分
値の絶対値の大小に応じて電圧の大小が決定されている
ことによって、反転後には小さくなる。分極の反転及び
縮小化は、図2(H)に例示される電荷の積分値に反映
されている。分極の反転積分値が反転し、これによって
制御アンプ21の出力が変わため、結果的に静電チャッ
ク11aから出力される電圧の正負(向き)も図2
(A)に例示されるようにパルス毎に交互に反転する。
【0046】以上のようにして、正負が交互に反転され
絶対値が次第に小さくなる電圧の印加によって絶縁膜2
d,3ad,3bdの分極は次第に小さくなり、ついに
は完全に消去される。
絶対値が次第に小さくなる電圧の印加によって絶縁膜2
d,3ad,3bdの分極は次第に小さくなり、ついに
は完全に消去される。
【0047】図7は、図1に例示される回路の特性を模
式的に示すブロック図である。静電チャック電源11a
から与えられる電圧は、図6に例示される等価回路のイ
ンピーダンス1/Zに応じて電流という情報に変換され
る。電流は基準抵抗10において電圧に変換され、アン
プ13,14の増幅率K2にて増幅される。増幅された
電圧はゲート16を介して、積分定数が1/Sの積分器
20へと与えられる。積分器20からの出力は、増幅率
K3の制御アンプ21にて増幅される。
式的に示すブロック図である。静電チャック電源11a
から与えられる電圧は、図6に例示される等価回路のイ
ンピーダンス1/Zに応じて電流という情報に変換され
る。電流は基準抵抗10において電圧に変換され、アン
プ13,14の増幅率K2にて増幅される。増幅された
電圧はゲート16を介して、積分定数が1/Sの積分器
20へと与えられる。積分器20からの出力は、増幅率
K3の制御アンプ21にて増幅される。
【0048】以上のような各々の回路の特性値によって
静電チャック3に充電されている電荷Qが把握され、図
7において点線にて囲まれている部分に例示されるよう
に、電荷Qから静電チャック電源11aが印加すべき電
圧Vが判明する。自動切替用リレー22を制御信号から
制御アンプ21側へと切り替えた際には、制御アンプ2
1の出力に応じて静電チャック電源11aの増幅率K1
が調整され、印加されるべき電圧Vが出力される。
静電チャック3に充電されている電荷Qが把握され、図
7において点線にて囲まれている部分に例示されるよう
に、電荷Qから静電チャック電源11aが印加すべき電
圧Vが判明する。自動切替用リレー22を制御信号から
制御アンプ21側へと切り替えた際には、制御アンプ2
1の出力に応じて静電チャック電源11aの増幅率K1
が調整され、印加されるべき電圧Vが出力される。
【0049】次に、静電チャック電源11aから出力さ
れる電圧を、図4に例示される絶縁膜2dの抵抗Rwの
抵抗値に応じて制御する構成について説明を行う。図1
に例示されるゲート15は、図2(I)に例示されるよ
うに、仮吸着の期間であって静電チャック3における充
電が完了した時(図2(H)参照)にオンされる。ゲー
ト15のオンに同期して、アンプ14の出力は図2
(G)に例示されるようにサンプリングホールド回路1
8へと入力される。サンプリングホールド回路18は、
ゲート15がオフした後にもアンプ14の出力を保持す
る。
れる電圧を、図4に例示される絶縁膜2dの抵抗Rwの
抵抗値に応じて制御する構成について説明を行う。図1
に例示されるゲート15は、図2(I)に例示されるよ
うに、仮吸着の期間であって静電チャック3における充
電が完了した時(図2(H)参照)にオンされる。ゲー
ト15のオンに同期して、アンプ14の出力は図2
(G)に例示されるようにサンプリングホールド回路1
8へと入力される。サンプリングホールド回路18は、
ゲート15がオフした後にもアンプ14の出力を保持す
る。
【0050】尚、基準抵抗10及び絶縁膜2dを充電完
了後の仮吸着時に流れる電流はおおよそ1mA以下とな
るため、検出の確実のためには、基準抵抗10の抵抗値
Rsは1kΩ程度であることが好ましい。静電チャック
3にて充電又は放電が行われる際に流れる電流は数mA
程度であり、抵抗値Rsを1kΩ程度すれば脱離時等に
おいても十分である。
了後の仮吸着時に流れる電流はおおよそ1mA以下とな
るため、検出の確実のためには、基準抵抗10の抵抗値
Rsは1kΩ程度であることが好ましい。静電チャック
3にて充電又は放電が行われる際に流れる電流は数mA
程度であり、抵抗値Rsを1kΩ程度すれば脱離時等に
おいても十分である。
【0051】静電チャック3において充電が完了した時
には、絶縁膜2dを流れる電流と基準抵抗10を流れる
電流とは一致している。このときの電流値は、抵抗Rw
の抵抗値によって決定されている。従って、アンプ14
の出力を保持するサンプリングホールド回路18によっ
て抵抗Rwの抵抗値が把握されていることになる。
には、絶縁膜2dを流れる電流と基準抵抗10を流れる
電流とは一致している。このときの電流値は、抵抗Rw
の抵抗値によって決定されている。従って、アンプ14
の出力を保持するサンプリングホールド回路18によっ
て抵抗Rwの抵抗値が把握されていることになる。
【0052】サンプリングホールド回路18の出力は図
1に例示されるように分岐され、一方はA/D変換器1
9へと、他方は制御アンプ21へと入力される。A/D
変換器19の出力はモニタ23へと入力され、使用者は
ウェーハ2に備わる酸化膜2dの抵抗Rwの抵抗値をモ
ニタ23によって知ることができる。
1に例示されるように分岐され、一方はA/D変換器1
9へと、他方は制御アンプ21へと入力される。A/D
変換器19の出力はモニタ23へと入力され、使用者は
ウェーハ2に備わる酸化膜2dの抵抗Rwの抵抗値をモ
ニタ23によって知ることができる。
【0053】一方、サンプリングホールド回路18から
制御アンプ21へと入力される電圧値は、制御アンプ2
1のゲインを制御することに用いられる。詳細には、絶
縁膜2dを流れる電流値は抵抗Rwの抵抗値が大きいと
小さくなるため、サンプリングホールド回路18から出
力される電圧値が大きいときにはゲインを小さく、小さ
いときには大きくなるように制御する。抵抗値Rwが大
きいときには絶縁膜2dの分極は消去されにくいので、
以上のようなゲインの制御によって、分極の消去され難
さに応じた電圧が静電チャック電源11aから出力され
ることになる。
制御アンプ21へと入力される電圧値は、制御アンプ2
1のゲインを制御することに用いられる。詳細には、絶
縁膜2dを流れる電流値は抵抗Rwの抵抗値が大きいと
小さくなるため、サンプリングホールド回路18から出
力される電圧値が大きいときにはゲインを小さく、小さ
いときには大きくなるように制御する。抵抗値Rwが大
きいときには絶縁膜2dの分極は消去されにくいので、
以上のようなゲインの制御によって、分極の消去され難
さに応じた電圧が静電チャック電源11aから出力され
ることになる。
【0054】このようなゲインの制御は、図7に例示さ
れる制御アンプ21の増幅率K3を等価インピーダンス
1/Zに応じて変更することに相当する。増幅率K3の
変更によって、結果的に静電チャック電源11aの増幅
率K1が調節される。
れる制御アンプ21の増幅率K3を等価インピーダンス
1/Zに応じて変更することに相当する。増幅率K3の
変更によって、結果的に静電チャック電源11aの増幅
率K1が調節される。
【0055】以上のようにして、図1に例示される絶縁
膜2d,3ad,3bdは静電チャック電源11aによ
って分極の消去に適した電圧を印加され、脱離の際にウ
ェーハ2と静電チャック3との間に静電力が残量するこ
とが回避される。ウェーハ2の静電チャック3からの脱
離は突き上げピン等のメカニカルな補助無しに行われ、
従来のようにウェーハ2が破損されることはない。これ
によって、破損されたウェーハ2に施したプラズマエッ
チングが無駄になることが回避される。また、突き上げ
ピン等を稼動させる機器が不要となることによって、ウ
ェーハ2にプラズマエッチング時の生成物が付着する心
配もない。
膜2d,3ad,3bdは静電チャック電源11aによ
って分極の消去に適した電圧を印加され、脱離の際にウ
ェーハ2と静電チャック3との間に静電力が残量するこ
とが回避される。ウェーハ2の静電チャック3からの脱
離は突き上げピン等のメカニカルな補助無しに行われ、
従来のようにウェーハ2が破損されることはない。これ
によって、破損されたウェーハ2に施したプラズマエッ
チングが無駄になることが回避される。また、突き上げ
ピン等を稼動させる機器が不要となることによって、ウ
ェーハ2にプラズマエッチング時の生成物が付着する心
配もない。
【0056】更に、種類が異なるウェーハをプラズマエ
ッチングする毎に静電チャック電源11aの電圧のパタ
ーンを用意して選定しなければならなかった従来の装置
に比べると、絶縁膜2dの抵抗値Rwがそのまま反映さ
れる本発明の装置の方が分極の消去に優れるうえ、使用
者の煩わしさが省かれるという利点がある。
ッチングする毎に静電チャック電源11aの電圧のパタ
ーンを用意して選定しなければならなかった従来の装置
に比べると、絶縁膜2dの抵抗値Rwがそのまま反映さ
れる本発明の装置の方が分極の消去に優れるうえ、使用
者の煩わしさが省かれるという利点がある。
【0057】また、絶縁膜2d,3ad,3bdの分極
を間接的に把握するために用いられる図1の基準抵抗1
0及び積分器20等の回路は、図示されているように反
応室1と静電チャック電源11aとの間に設けられる。
従って、従来の双極型の静電チャック3を備えるプラズ
マエッチング装置を用意し、これに新たに必要となる回
路部分を取り付けるだけで本発明の装置を得ることが可
能である。従来の装置を利用できるために、本発明のプ
ラズマエッチング装置は安価に得られる。
を間接的に把握するために用いられる図1の基準抵抗1
0及び積分器20等の回路は、図示されているように反
応室1と静電チャック電源11aとの間に設けられる。
従って、従来の双極型の静電チャック3を備えるプラズ
マエッチング装置を用意し、これに新たに必要となる回
路部分を取り付けるだけで本発明の装置を得ることが可
能である。従来の装置を利用できるために、本発明のプ
ラズマエッチング装置は安価に得られる。
【0058】尚、ゲート17をオン、オフするパルス
は、上述の説明においては図2(K)に例示されるよう
に断続的に“H”になる。しかし、図8(B)に例示さ
れるように、静電チャック電源11aから脱離用のパル
ス状の電圧が与えられている間ずっと“H”に立ち上が
っているパルスを用いても良い。図8は、脱離時に立ち
上がったままのパルスによってゲート17を制御する構
成のタイミングを例示する波形図である。図8(A)に
は静電チャック電源11aから出力される電圧が、図8
(B)にはゲート17を制御するパルスが、図8(C)
には積分器20における積分値(静電チャック3におけ
る充電量)がそれぞれ示されている。ゲート17を制御
するパルスが“H”に立ち上がっている間には、ゲート
16を制御するパルスも“H”に立ち上がる。この場合
には、積分器20の積分値に応じて電圧を逐次変更する
ように、静電チャック電源11aを構成する。
は、上述の説明においては図2(K)に例示されるよう
に断続的に“H”になる。しかし、図8(B)に例示さ
れるように、静電チャック電源11aから脱離用のパル
ス状の電圧が与えられている間ずっと“H”に立ち上が
っているパルスを用いても良い。図8は、脱離時に立ち
上がったままのパルスによってゲート17を制御する構
成のタイミングを例示する波形図である。図8(A)に
は静電チャック電源11aから出力される電圧が、図8
(B)にはゲート17を制御するパルスが、図8(C)
には積分器20における積分値(静電チャック3におけ
る充電量)がそれぞれ示されている。ゲート17を制御
するパルスが“H”に立ち上がっている間には、ゲート
16を制御するパルスも“H”に立ち上がる。この場合
には、積分器20の積分値に応じて電圧を逐次変更する
ように、静電チャック電源11aを構成する。
【0059】この場合においては、図8(C)に例示さ
れる積分器20の積分値に反映される絶縁膜2d,3a
d,3bdの分極は、正弦的に振動しつつ次第に減衰し
ながら消去される。
れる積分器20の積分値に反映される絶縁膜2d,3a
d,3bdの分極は、正弦的に振動しつつ次第に減衰し
ながら消去される。
【0060】実施の形態2.本実施の形態においては、
図1に例示される実施の形態1の回路の具体的な構成及
び変形例を説明する。詳細には、図1に例示されるアン
プ14の出力側からゲート17の入力側の回路、即ち静
電チャック3に充電されている電荷を推定するために用
いられる回路に関する。以下、既に説明の行われたもの
と同一の構成、構造には同一の参照符号を付し、説明は
省略する。
図1に例示される実施の形態1の回路の具体的な構成及
び変形例を説明する。詳細には、図1に例示されるアン
プ14の出力側からゲート17の入力側の回路、即ち静
電チャック3に充電されている電荷を推定するために用
いられる回路に関する。以下、既に説明の行われたもの
と同一の構成、構造には同一の参照符号を付し、説明は
省略する。
【0061】まず、図1に例示される積分器20をアン
プによって得るアナログ的な回路構成を説明する。図9
は、積分器20を構成するアンプ34を備える回路を例
示する回路図である。アンプ34の反転入力端子は、抵
抗を介してゲート16の電流端子に接続されている。非
反転入力端子は、ドリフトを補正するために、オフセッ
ト調整用の可変抵抗に接続されている。出力端子は、ゲ
ート17の電流端子に接続されている一方、コンデンサ
を介して反転入力端子へと接続され帰還がかけられてい
る。コンデンサを用いて帰還をかけ、アンプによって積
分回路を構成する方法は周知であるので、詳しい説明は
省略する。
プによって得るアナログ的な回路構成を説明する。図9
は、積分器20を構成するアンプ34を備える回路を例
示する回路図である。アンプ34の反転入力端子は、抵
抗を介してゲート16の電流端子に接続されている。非
反転入力端子は、ドリフトを補正するために、オフセッ
ト調整用の可変抵抗に接続されている。出力端子は、ゲ
ート17の電流端子に接続されている一方、コンデンサ
を介して反転入力端子へと接続され帰還がかけられてい
る。コンデンサを用いて帰還をかけ、アンプによって積
分回路を構成する方法は周知であるので、詳しい説明は
省略する。
【0062】次に、図9に例示されるアンプ14の出力
側からゲート17の入力側の回路をディジタル的な回路
に置換した変形例について説明を行う。図10は、本実
施の形態に従うディジタル的な積分回路を例示する回路
図である。アンプ14の出力は電圧/周波数(V/F)
変換器30及び極性判定器31に共通に入力されてい
る。極性判定器30は、アンプ14の出力の正負を判断
し、これを可逆カウンタ32に伝達する。電圧/周波数
変換器30は、アンプ14の出力の絶対値に応じたカウ
ントパルスを出力する。
側からゲート17の入力側の回路をディジタル的な回路
に置換した変形例について説明を行う。図10は、本実
施の形態に従うディジタル的な積分回路を例示する回路
図である。アンプ14の出力は電圧/周波数(V/F)
変換器30及び極性判定器31に共通に入力されてい
る。極性判定器30は、アンプ14の出力の正負を判断
し、これを可逆カウンタ32に伝達する。電圧/周波数
変換器30は、アンプ14の出力の絶対値に応じたカウ
ントパルスを出力する。
【0063】変換器30の出力は、図9に例示されるゲ
ート16を制御する図2(J)のパルスを一方の入力端
子に入力されるNANDゲート16bの他方の入力端子
に入力される。NANDゲート16bの出力端子は可逆
カウンタ32に接続されており、ゲート16と同じタイ
ミングで変換器30の出力の可逆カウンタ32への入力
が制御される。
ート16を制御する図2(J)のパルスを一方の入力端
子に入力されるNANDゲート16bの他方の入力端子
に入力される。NANDゲート16bの出力端子は可逆
カウンタ32に接続されており、ゲート16と同じタイ
ミングで変換器30の出力の可逆カウンタ32への入力
が制御される。
【0064】以上のような構成によって、可逆カウンタ
32におけるカウント値は、図2(J)のパルスが
“H”の期間のみ、基準抵抗10を流れる電流に応じて
変化する。このようにして、図9に例示されるアナログ
的な積分回路と同様に動作するディジタル的な積分回路
が得られる。可逆カウンタ32のディジタル的な出力は
D/A変換器33によってアナログ的な出力に変換さ
れ、ゲート17を介して図1に例示される制御アンプ2
1に入力される。
32におけるカウント値は、図2(J)のパルスが
“H”の期間のみ、基準抵抗10を流れる電流に応じて
変化する。このようにして、図9に例示されるアナログ
的な積分回路と同様に動作するディジタル的な積分回路
が得られる。可逆カウンタ32のディジタル的な出力は
D/A変換器33によってアナログ的な出力に変換さ
れ、ゲート17を介して図1に例示される制御アンプ2
1に入力される。
【0065】実施の形態3.実施の形態1の例において
は、図2(A)に例示されるように、静電チャック電源
11aから出力される次第に小さくなるパルス電圧を用
いて脱離を行う。しかし、図1に例示される高周波電源
6を用いて脱離を行っても良い。この場合、図1の例に
おいては静電チャック電源11aを制御するために用い
られている自動切替用リレー22を高周波電源6に取付
け、高周波電源6から出力される高周波電圧の振幅を積
分器20における積分値に応じて変える必要がある。図
11は、高周波電源6から出力される電圧の振幅を調整
する構成を例示する回路図である。
は、図2(A)に例示されるように、静電チャック電源
11aから出力される次第に小さくなるパルス電圧を用
いて脱離を行う。しかし、図1に例示される高周波電源
6を用いて脱離を行っても良い。この場合、図1の例に
おいては静電チャック電源11aを制御するために用い
られている自動切替用リレー22を高周波電源6に取付
け、高周波電源6から出力される高周波電圧の振幅を積
分器20における積分値に応じて変える必要がある。図
11は、高周波電源6から出力される電圧の振幅を調整
する構成を例示する回路図である。
【0066】実施の形態1の例においては図2(C)に
例示されるように出力される高周波電圧は、本実施の形
態においては図12に例示されるように出力される。図
12は、本実施の形態における静電チャック電源11a
及び高周波電源6各々からの出力電圧を例示する波形図
である。図示は省略しているが、ゲート16,17を制
御する各々の信号は、脱離時には、高周波電源6から高
周波電圧が出力されている間“H”に立ち上がる。即
ち、脱離時には、高周波電源6から高周波電圧が出力さ
れている間中ゲート16,17は導通している。
例示されるように出力される高周波電圧は、本実施の形
態においては図12に例示されるように出力される。図
12は、本実施の形態における静電チャック電源11a
及び高周波電源6各々からの出力電圧を例示する波形図
である。図示は省略しているが、ゲート16,17を制
御する各々の信号は、脱離時には、高周波電源6から高
周波電圧が出力されている間“H”に立ち上がる。即
ち、脱離時には、高周波電源6から高周波電圧が出力さ
れている間中ゲート16,17は導通している。
【0067】静電チャック電源11aの出力電圧は、脱
離時には“0”にされる。高周波電源6の出力電圧は、
本吸着の際のプラズマエッチング用に一定の振幅で振動
した後、脱離時には積分器20の積分値に応じて次第に
振幅が減衰していく。このような高周波電圧の印加によ
って、絶縁膜2d,3ad,3bdにおいては図13に
例示されるようにヒステリシスの除去がなされる。図1
3は、ヒステリシスの除去の様子を示す模式図である。
細線にて例示されているヒステリシスは、図中の矢印に
て示されるように徐々に除去されていく。このようにし
て分極が消去され、脱離が行われる。
離時には“0”にされる。高周波電源6の出力電圧は、
本吸着の際のプラズマエッチング用に一定の振幅で振動
した後、脱離時には積分器20の積分値に応じて次第に
振幅が減衰していく。このような高周波電圧の印加によ
って、絶縁膜2d,3ad,3bdにおいては図13に
例示されるようにヒステリシスの除去がなされる。図1
3は、ヒステリシスの除去の様子を示す模式図である。
細線にて例示されているヒステリシスは、図中の矢印に
て示されるように徐々に除去されていく。このようにし
て分極が消去され、脱離が行われる。
【0068】図11のプラズマエッチング装置は、ウェ
ーハ2が静電チャック3よりも下側に位置するフェイス
ダウン方式である。フェイスダウン方式は、ゴミが落下
してウェーハ2に付着することを回避できるという点で
優れる。しかし、高周波電源6からの高周波電圧によっ
て絶縁膜2d,3ad,3bdの分極が消去された際
に、ウェーハ2が反応室1の底部へと落下してしまうお
それがある。
ーハ2が静電チャック3よりも下側に位置するフェイス
ダウン方式である。フェイスダウン方式は、ゴミが落下
してウェーハ2に付着することを回避できるという点で
優れる。しかし、高周波電源6からの高周波電圧によっ
て絶縁膜2d,3ad,3bdの分極が消去された際
に、ウェーハ2が反応室1の底部へと落下してしまうお
それがある。
【0069】そこで、図14に例示されるように、静電
チャック3に落下保持ヅメ40を取付け、分極の消去に
よって静電チャック3から脱離したウェーハ2を保持さ
せる。図14は、落下保持ヅメ40を取付けられた静電
チャック3の構造を例示する斜視図である。図15は、
落下保持ヅメ40によって保持されているウェーハ2を
例示する模式的な断面図である。ウェーハ2は落下保持
ヅメ40によって保持された後、図11に例示されるロ
ボットパン4によって受け取られる。ロボットパン4に
よる受取りの際には、図示されない機械的手段によって
落下保持ヅメ40をウェーハ2の反対へと反らして曲
げ、ウェーハ2の保持を解く。
チャック3に落下保持ヅメ40を取付け、分極の消去に
よって静電チャック3から脱離したウェーハ2を保持さ
せる。図14は、落下保持ヅメ40を取付けられた静電
チャック3の構造を例示する斜視図である。図15は、
落下保持ヅメ40によって保持されているウェーハ2を
例示する模式的な断面図である。ウェーハ2は落下保持
ヅメ40によって保持された後、図11に例示されるロ
ボットパン4によって受け取られる。ロボットパン4に
よる受取りの際には、図示されない機械的手段によって
落下保持ヅメ40をウェーハ2の反対へと反らして曲
げ、ウェーハ2の保持を解く。
【0070】実施の形態4.実施の形態1〜実施の形態
3においては、ウェーハ2にプラズマエッチングを施す
際に静電チャック3にて吸着を行う例が説明されてい
る。しかし、プラズマエッチングのみに限定されるもの
ではなく、例えば写真製版技術等を施す際にウェーハ2
を本発明の静電チャック3によって固定することも可能
である。
3においては、ウェーハ2にプラズマエッチングを施す
際に静電チャック3にて吸着を行う例が説明されてい
る。しかし、プラズマエッチングのみに限定されるもの
ではなく、例えば写真製版技術等を施す際にウェーハ2
を本発明の静電チャック3によって固定することも可能
である。
【0071】従来では写真製版技術等を施す際には、真
空によって生ずる吸着力によってウェーハ2の固定を行
っていた。この場合には、真空である部分へと吸い込ま
れることによってウェーハ2に反りが生じ、これによっ
て写真製版技術の際に焦点のズレが生ずるという問題点
があった。
空によって生ずる吸着力によってウェーハ2の固定を行
っていた。この場合には、真空である部分へと吸い込ま
れることによってウェーハ2に反りが生じ、これによっ
て写真製版技術の際に焦点のズレが生ずるという問題点
があった。
【0072】しかし、本発明の静電チャック3を用いる
場合には、ウェーハ2が吸着される絶縁膜3ad,3b
dは図1に例示されるように平坦であり、ウェーハ2に
反りが生ずることはない。従って、確実に焦点を合わせ
ることができ、デフォーカス等の不具合は生じない。
場合には、ウェーハ2が吸着される絶縁膜3ad,3b
dは図1に例示されるように平坦であり、ウェーハ2に
反りが生ずることはない。従って、確実に焦点を合わせ
ることができ、デフォーカス等の不具合は生じない。
【0073】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、誘電体
膜中の実際の分極に応じて分極消去用電圧が誘電体膜に
印加される。これによって誘電体膜の分極が確実に消去
され、半導体基板が静電チャック装置から容易に脱離さ
れる。半導体基板を静電チャック装置から物理的に脱離
させる従来の手段が不要となり、半導体基板の破壊が回
避される。
膜中の実際の分極に応じて分極消去用電圧が誘電体膜に
印加される。これによって誘電体膜の分極が確実に消去
され、半導体基板が静電チャック装置から容易に脱離さ
れる。半導体基板を静電チャック装置から物理的に脱離
させる従来の手段が不要となり、半導体基板の破壊が回
避される。
【0074】請求項2に記載の構成によれば、分極の向
きを打ち消す向きに分極消去用電圧を誘電体膜に常に印
加することが可能となる。更に、請求項3に記載の構成
によれば、分極の量に応じた分極消去用電圧が誘電体膜
に印加される。これらの構成によって分極の消去が適切
に行われ、半導体基板の脱離が早々に行われる。従っ
て、半導体基板の加工の効率が上がる。
きを打ち消す向きに分極消去用電圧を誘電体膜に常に印
加することが可能となる。更に、請求項3に記載の構成
によれば、分極の量に応じた分極消去用電圧が誘電体膜
に印加される。これらの構成によって分極の消去が適切
に行われ、半導体基板の脱離が早々に行われる。従っ
て、半導体基板の加工の効率が上がる。
【0075】請求項4に記載の構成によれば、誘電体膜
の分極が間接的に検知される。誘電体膜の分極を直接検
知することは非常に困難であるため、請求項2及び請求
項3に記載の構成を簡易に実現することが可能となる。
の分極が間接的に検知される。誘電体膜の分極を直接検
知することは非常に困難であるため、請求項2及び請求
項3に記載の構成を簡易に実現することが可能となる。
【0076】請求項5に記載の構成によれば、電源と吸
着台との間に検知手段を設ければ良く、静電チャック装
置が備えられる反応室等の内部に検知手段を設ける必要
がなくなる。反応室外部に検知手段を設けるという改良
で済み、従来の装置をそのまま利用できる。従って、本
願発明は低コストにて実現される。
着台との間に検知手段を設ければ良く、静電チャック装
置が備えられる反応室等の内部に検知手段を設ける必要
がなくなる。反応室外部に検知手段を設けるという改良
で済み、従来の装置をそのまま利用できる。従って、本
願発明は低コストにて実現される。
【0077】請求項6に記載の構成によれば、測定用電
圧と電流量との関係を決定する誘電体膜の抵抗値に応じ
て分極消去用電圧が印加される。これによって、分極の
消去が種々の半導体基板に対して各々適切に行われる。
圧と電流量との関係を決定する誘電体膜の抵抗値に応じ
て分極消去用電圧が印加される。これによって、分極の
消去が種々の半導体基板に対して各々適切に行われる。
【0078】請求項7に記載の構成によれば、分極の量
に応じた高周波電圧である分極消去電圧が印加され、分
極の消去が適切に行われる。
に応じた高周波電圧である分極消去電圧が印加され、分
極の消去が適切に行われる。
【0079】請求項8に記載の構成によれば、半導体装
置は、請求項1〜請求項6のうちのいずれかの構成を用
いるエッチングが施された後に吸着台から脱離される。
エッチングを施した半導体基板が破損して無駄になるこ
とが回避されるのでエッチングの作業が無駄にならず、
半導体装置は低価格にて提供される。
置は、請求項1〜請求項6のうちのいずれかの構成を用
いるエッチングが施された後に吸着台から脱離される。
エッチングを施した半導体基板が破損して無駄になるこ
とが回避されるのでエッチングの作業が無駄にならず、
半導体装置は低価格にて提供される。
【図1】 実施の形態1に従う静電チャック装置の構成
の一例を示す回路図である。
の一例を示す回路図である。
【図2】 図1に例示される静電チャック装置に関する
タイミングチャートの一例を示す波形図である。
タイミングチャートの一例を示す波形図である。
【図3】 実施の形態1に従う静電チャック装置の構成
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図4】 図3の静電チャック装置に関する等価回路を
例示する回路図である。
例示する回路図である。
【図5】 実施の形態1に従う静電チャック装置の構成
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図6】 図5の静電チャック装置に関する等価回路を
例示する回路図である。
例示する回路図である。
【図7】 実施の形態1に従う静電チャック装置の構成
の一例を示すブロック図である。
の一例を示すブロック図である。
【図8】 図1に例示される静電チャック装置に関する
タイミングチャートの他例を示す波形図である。
タイミングチャートの他例を示す波形図である。
【図9】 実施の形態2に従う静電チャック装置の構成
の一例を示す回路図である。
の一例を示す回路図である。
【図10】 実施の形態2に従う静電チャック装置の構
成の他例を示す回路図である。
成の他例を示す回路図である。
【図11】 実施の形態3に従う静電チャック装置の構
成の一例を示す回路図である。
成の一例を示す回路図である。
【図12】 実施の形態3に従う静電チャック装置に関
するタイミングチャートの一例を示す波形図である。
するタイミングチャートの一例を示す波形図である。
【図13】 ヒステリシスの消去の一例を示す模式図で
ある。
ある。
【図14】 実施の形態3に従う静電チャック装置の構
成の他例を示す斜視図である。
成の他例を示す斜視図である。
【図15】 実施の形態3に従う静電チャック装置の構
成の他例を示す断面図である。
成の他例を示す断面図である。
【図16】 従来の静電チャック装置を示す回路図であ
る。
る。
【図17】 従来の静電チャック装置に関するタイミン
グチャートの一例を示す波形図である。
グチャートの一例を示す波形図である。
【図18】 従来の静電チャック装置に関するタイミン
グチャートの他例を示す波形図である。
グチャートの他例を示す波形図である。
1 反応室、2 ウェーハ、2d,3ad,3bd 絶
縁膜、3,3a,3b静電チャック、4 ロボットパ
ン、5 高周波整合器、6 高周波電源、7同軸スイッ
チ、8 直流リレー、9a,9b 高周波カットフィル
ター、10基準抵抗、11,11a,11b 静電チャ
ック電源、13 絶縁アンプ、14アンプ、15〜17
ゲート、18 サンプリングホールド回路、19 A
/D変換器、20 積分器、21 制御アンプ、22
自動切替用リレー。
縁膜、3,3a,3b静電チャック、4 ロボットパ
ン、5 高周波整合器、6 高周波電源、7同軸スイッ
チ、8 直流リレー、9a,9b 高周波カットフィル
ター、10基準抵抗、11,11a,11b 静電チャ
ック電源、13 絶縁アンプ、14アンプ、15〜17
ゲート、18 サンプリングホールド回路、19 A
/D変換器、20 積分器、21 制御アンプ、22
自動切替用リレー。
Claims (8)
- 【請求項1】 主面に誘電体膜を有する半導体基板がク
ーロン力によって吸着される吸着台と、 前記誘電体膜の分極を検知する検知手段と、 前記検知手段からの情報に応ずる分極消去用電圧を前記
誘電体膜に印加する電源とを備える、静電チャック装
置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の静電チャック装置であ
って、 前記検知手段は、前記分極の向きを検知し、 前記電源は、前記分極消去用電圧の向きを、前記分極の
前記向きに応じて反転する、静電チャック装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の静電チャック装置であ
って、 前記検知手段は更に、前記分極の量を検知し、 前記電源は、前記分極の前記量に応じて前記分極消去用
電圧の絶対値を決定する、静電チャック装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の静電チャック装置であ
って、 前記分極の前記向き及び前記量は、前記吸着台内の電荷
量を検知することによって検知される、静電チャック装
置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の静電チャック装置であ
って、 前記電荷量は、前記吸着台における電荷の移動量を積分
することによって検知される、静電チャック装置。 - 【請求項6】 請求項3に記載の静電チャック装置であ
って、 前記電源は、前記主面の第1及び第2の部分の間に測定
用電圧を印加し、 前記検知手段は、前記測定用電圧によって前記誘電体膜
を流れる電流量を検知し、 前記電源は、前記分極消去用電圧の前記絶対値を決定す
ることを、前記電流量に応じて行う、静電チャック装
置。 - 【請求項7】 請求項1に記載の静電チャック装置であ
って、 前記検知手段は、前記分極の量を検知し、 前記電源は、高周波電圧である前記分極消去用電圧の振
幅を、前記分極の前記量に応じて変化させる、静電チャ
ック装置。 - 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6または請求項7に記載の静電チ
ャック装置に備わる前記吸着台によって吸着されている
ときに前記半導体基板にエッチングを施された、半導体
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10898497A JPH10303287A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 静電チャック装置及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10898497A JPH10303287A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 静電チャック装置及び半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10303287A true JPH10303287A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14498646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10898497A Pending JPH10303287A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 静電チャック装置及び半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10303287A (ja) |
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- 1997-04-25 JP JP10898497A patent/JPH10303287A/ja active Pending
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