JPH10302776A - 全固体リチウム二次電池 - Google Patents

全固体リチウム二次電池

Info

Publication number
JPH10302776A
JPH10302776A JP9112996A JP11299697A JPH10302776A JP H10302776 A JPH10302776 A JP H10302776A JP 9112996 A JP9112996 A JP 9112996A JP 11299697 A JP11299697 A JP 11299697A JP H10302776 A JPH10302776 A JP H10302776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
electrode
secondary battery
solid
lithium secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9112996A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Takada
和典 高田
Makoto Fujino
信 藤野
Kazuya Iwamoto
和也 岩本
Shigeo Kondo
繁雄 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9112996A priority Critical patent/JPH10302776A/ja
Publication of JPH10302776A publication Critical patent/JPH10302776A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電池電圧と、高いエネルギー密度を有
し、充放電サイクル特性に優れた全固体リチウム二次電
池を得る。 【解決手段】 全固体リチウム二次電池の負極として、
金属リチウムの析出・溶解反応が生じる第1の電極と、
イオン伝導経路に異方性を有する電子−イオン混合伝導
体よりなる第2の電極、あるいはリチウム含有複合窒化
物を含む第2の電極を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質としてリチ
ウムイオン伝導性固体電解質を用いた全固体リチウム二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は、近年の携帯型電子
機器の普及にともない、高電圧、高エネルギー密度を有
する携帯型電子機器用の電源として、各方面で盛んにそ
の開発研究が行われている。リチウム二次電池用の負極
活物質としては、従来、金属リチウムあるいはリチウム
合金が主に用いられてきたが、電池の充放電にともない
デンドライトが生成・生長し、電池に内部短絡を生じる
問題がある。このような内部短絡が生じた場合には、電
池が発熱する危険性がある。リチウム電池の安全性に対
する抜本的な解決法は、リチウム電池に含まれる可燃性
の物質、すなわち有機電解質を、不燃性の固体電解質に
置き換えることであり、全固体リチウム二次電池の研究
が精力的に進められている。
【0003】リチウム電池の負極としては、金属リチウ
ムの理論容量密度が3860mAh/gの値を持ち、か
つイオン化エネルギーが高い物質であるため、金属リチ
ウムの溶解析出反応を負極における充放電反応とするこ
とにより、高電圧、高エネルギー密度の電池とすること
ができる。しかしながら、全固体リチウム二次電池にお
ける電極活物質/電解質の界面は、固相/固相の界面で
ある。そのため、活物質として上記のように金属リチウ
ムの溶解析出反応を電極反応とした電池を用いた場合、
電池の充放電にともなう金属リチウムの溶解析出反応に
より、電極活物質/電解質間の接合が失われやすい。
【0004】金属リチウムの溶解析出反応を負極反応と
して用いた全固体二次電池は、K.Kanehori et al., Sol
id State Ionics, 9&10, pp.1445-1448 (1983))、H.Ot
sukaet al, Solid State Ionics, 40/41, pp.964-966
(1990))、S.D.Jones at al., J. Power Sources, 43-4
4, pp.505-513 (1993))、J.B.Bates et al., SolidSta
te Ionics, 70/71, pp.619-928 (1994))などで報告さ
れている。中でもS.D.Jonesらの報告においては、5000
サイクル以上のサイクル寿命が確認されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらは蒸着法を用い
た薄膜電池であり、単位面積当たりの活物質量が小さな
ものであるため、充放電にともない溶解析出する金属リ
チウム量も小さく、上記の接合問題は生じにくい。しか
しながら、これら薄膜型の電池は、電極活物質も薄膜状
に形成されるため、電池容量が小さなものとなり、実用
的な電池とはいえないものであった。それに対して、単
位面積当たりの活物質量の大きな、粉末成型法により形
成された全固体リチウム二次電池においては、負極単位
面積当たりの金属リチウムの溶解析出量が大きく、その
ため上記の接合問題は大きなものとなり、例えばサイク
ル寿命が短いものとなるなどの課題を有していた。本発
明は、上記の課題を解決し、金属リチウムの溶解析出反
応を負極での電極反応として用い、高い電池電圧と、高
いエネルギー密度を有し、かつサイクル特性にも優れた
全固体リチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極、負極、
および両電極間に配されたリチウムイオン伝導性の固体
電解質層を具備する全固体リチウム二次電池において、
前記負極が、充放電時に金属リチウムの析出・溶解反応
が生じる電子伝導性を有する第1の電極と、イオン伝導
経路に異方性を有する電子−イオン混合伝導体を含む第
2の電極を有する構成とする。また、本発明は、負極
を、充放電時に金属リチウムの析出・溶解反応が生じる
電子伝導性を有する第1の電極と、リチウム含有複合窒
化物を含む第2の電極を有する構成とする。ここで、リ
チウム含有複合窒化物としては、リチウムニトリド遷移
金属化合物が好ましい。リチウムイオン伝導性固体電解
質としては、実質的に遷移金属元素を含まないものを用
いるのが好ましい。正極には、リチウム含有遷移金属酸
化物を用いるのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、全固体リチウム二次電
池の負極として、金属リチウムの析出・溶解反応が生じ
る第1の電極と、イオン伝導経路に異方性を有する電子
−イオン混合伝導体よりなる第2の電極、あるいはリチ
ウム含有複合窒化物を含む第2の電極を設けることによ
り、第1の電極上で金属リチウムの析出・溶解反応が可
逆性良く行われることを見いだしたことに基づく。金属
リチウムの析出・溶解反応の繰り返しによる電池特性の
低下は、金属リチウムの析出が集中的に生じ、樹枝状に
成長することが大きな原因となる。例えば、1cm2
たりに1mAh相当の電気量を通じ、金属リチウムを析
出させた場合の金属リチウムの厚みは5μm程度であ
る。そして、金属リチウムの析出・溶解反応の生じる電
極(第1の電極)を電子伝導性の粉末と固体電解質粉末
との混合物で構成して、反応表面積を大きなものとする
ことにより、単位面積当たりに析出する金属リチウムの
量を薄膜型電池と同様に小さなものとすることができ、
サイクル特性を改善することができるはずである。しか
しながら、実際にこのような構成の非薄膜型全固体リチ
ウム二次電池を構成した場合、充電時の負極における金
属リチウムの析出形態は、均一なものではなく、局所的
に金属リチウムの析出が集中し、さらに樹枝状に成長し
て、電極と電解質間に剥離などが生じる。このような樹
枝状の金属リチウムの析出は、電極表面での電場の不均
一性により生じるイオン流束の集中によるものである。
例えば、正極と負極の電極間距離が最も近い部分に流束
の集中が生じ、先に述べたように第1の電極に固体電解
質を混合した場合にも、その表面にイオン流束が集中す
る。
【0008】本発明の特徴は、このようなイオン流束の
集中を解消するために、第1の電極上に電子−イオン混
合伝導性を示す第2の電極を設けるものである。金属リ
チウムの析出溶解反応の生じる第1の電極上に、電子−
イオン混合伝導性を有する第2の電極を設けると、第2
の電極内では電場の作用により電子が移動し、移動した
電子が電場を打ち消す働きを示す。その結果、第1の電
極表面で生じる電場の不均一性が小さくなり、イオン流
束の集中を抑え、均一な金属リチウムの析出を生じさせ
ることができる。さらに、第2の電極を構成する電子−
イオン混合伝導体としては、下記の理由により、そのイ
オン伝導経路に異方性を有するもの、またはリチウム含
有複合窒化物が好ましく用いられる。第2の電極として
イオン伝導経路に異方性を有する電子−イオン混合伝導
体を用いると、イオン流束の分布の要因は第2の電極の
構造的な異方性が支配的となり、上記の電子が電場を打
ち消す作用との相乗効果により、電極表面でのイオン流
束の集中が緩和され、金属リチウムは均一な析出形態を
とる。上記のイオン伝導経路の異方性としては、最も高
いイオン伝導性を示す結晶方位の伝導度に対して、最も
低いイオン伝導性を示す結晶方位の伝導度が1/10以
下であることが好ましい。
【0009】また、第2の電極を構成する材料として
は、下記の理由によりリチウム含有複合窒化物が好まし
い。負極に第2の電極を設けた全固体リチウム二次電池
を充電すると、第2の電極では、電気化学的還元反応が
生じる。この還元反応は、ほとんどの場合、(1)結晶格
子中のイオンサイトへのリチウムイオンの挿入反応、
(2)第1の電極上への金属リチウムの析出反応の順で起
こる。逆に、電池を放電した場合には、まず(2)の逆反
応(金属リチウムのイオン化反応)、引き続いて(1)の
逆反応が生じる。(2)の反応の生じるのは金属リチウム
電極電位付近であり、(1)の反応が生じるのは、さらに
貴な電位領域である。したがって、電池の作動電圧を高
いものとするためには、負極での主たる反応が、(2)の
反応であるように電池を構成する必要がある。第2の電
極として用いられる材料として、金属酸化物と金属窒化
物を比べた場合、金属酸化物では金属イオンと酸化物イ
オン間の電気陰性度の差が大きなため、金属イオンの電
子は酸化物イオンに強く引きつけられており、イオン結
合性が強いものとなっている。したがって、金属窒化物
に比べて、フェルミ準位は金属酸化物の方が低いエネル
ギー(貴な電位)に位置する。その結果、(1)の反応に
対応する還元反応により注入される電子数は、一般的に
金属窒化物に比べて金属酸化物の方が大きな傾向にあ
る。その結果、金属酸化物を用いた場合には電池の作動
電圧が低いものとなる。
【0010】また、このような大量の電子の注入によ
り、金属酸化物では電子構造の大きな変化が生じ、電子
構造的あるいは結晶構造的に不安定な構造となりやす
い。また、金属酸化物では上記の電子構造の大きな変化
にともない結晶構造の変化も生じやすい。全固体リチウ
ム二次電池中での構成材料間の接合は、固体−固体の界
面であるため、このような結晶構造の変化、さらには結
晶構造変化にともなう構成材料の体積変化が生じるとこ
の固体−固体の界面の接合が失われやすい。
【0011】これらの金属酸化物に比べて金属窒化物
は、負極の置かれる卑な電位領域でも安定であり、また
上記(1)の反応により注入される電子数が小さなものと
なる。これらの理由により、第2の電極を構成する材料
としては、金属酸化物に比べて金属窒化物が好ましい。
さらに、良好なリチウムイオン伝導性を示すためには、
金属窒化物がリチウムを含有していることが好ましい。
このため、第2の電極を構成する材料としては、リチウ
ム含有複合窒化物が好ましく用いられる。さらに、リチ
ウム含有複合窒化物に含まれる金属元素としては、遷移
金属元素を用いることで、遷移金属元素のd電子が電子
伝導に寄与し、良好な電子−イオンの混合伝導性を示す
ことから、リチウム含有複合窒化物としては、リチウム
ニトリド遷移金属化合物が特に好ましく用いられる。
【0012】本発明によるリチウム二次電池の負極中で
金属リチウムの析出・溶解反応が起こる第1の電極を構
成する材料としては、これら金属リチウム、リチウム合
金をはじめ、電子伝導性を有するものであればどのよう
な物質を用いることも可能である。しかしながら、第1
の電極は、その表面上で金属リチウムの析出・溶解が生
じる電極であり、金属リチウムを第1の電極として用い
た場合には、電池の充放電にともない第1の電極自身の
析出・溶解反応が起こり、表面の形態なども変化するこ
とから、安定した作動特性が得にくいという問題があ
る。また、金属リチウムとの不可逆な反応が生じる物質
を用いた場合には、初期の充放電効率が低いものとな
る。したがって、リチウムとの合金を形成しやすい金属
を第1の電極の構成材料とする場合には、電気化学的な
リチウムとの合金形成反応の可逆性が高いものを用いる
必要がある。この要件を満たす物質としては、金属イン
ジウム、金属アルミニウムなどが挙げられる。これらの
金属を用いた場合の第1の電極は、電池中においてはリ
チウムとの合金を形成しているが、あらかじめ合金化し
たものを用いることも可能である。
【0013】さらに、これらの反応性による制限を受け
ない第1の電極としては、電池の作動中において第1の
電極構成材料の析出・溶解反応が生じにくい電極を用い
ることが好ましい。具体的には、電池の作動中に負極が
置かれる電位、すなわち少なくともリチウム電極基準で
1Vより卑な電位範囲ではそのもの自身が電気化学的に
不活性であることが好ましい。このように、構成成分の
溶解・析出反応、さらには金属リチウムとの不可逆な反
応が生じにくい物質としては、金属銅、金属ニッケル、
金属タングステン、鉄ならびにステンレス鋼をはじめと
する鉄を主体とする合金などが特に好ましく用いられ
る。
【0014】また、上記のデンドライト状の金属リチウ
ムの析出を抑制するためには、第1の電極上に第2の電
極を形成することが好ましい。また、第1の電極と第2
の電極の材料を混合した状態で負極を構成することも可
能である。その結果、金属リチウムの析出の生じる第1
の電極面積を大きなものとすることができ、充電時に析
出する金属リチウムの厚さが薄いものなり、電池構成材
料間の接合状態を良好に保つことができる。さらに好ま
しくは、第1の電極と第2の電極の材料を混合した層の
上に、さらに第2の電極を形成することである。これに
より、第1の電極が電解質中に直接露出しないため、デ
ンドライト状の金属リチウムの析出を効果的に抑制する
ことができる。また、第1の電極あるいは第2の電極中
のイオン伝導性を補うため、各々の電極中に固体電解質
を混合してもよい。
【0015】本発明の全固体リチウム二次電池中の負極
電位は、リチウム電極電位にほぼ等しい卑な電極電位を
示し、電解質に対して強い還元作用を示す。そのため、
用いられる電解質は、還元作用に対して安定なものを用
いる必要がある。リチウムイオン伝導性固体電解質中に
遷移金属元素を含有していた場合、固体電解質がリチウ
ム含有複合窒化物と接することにより、遷移金属元素が
電気化学的に還元され、その結果、固体電解質に電子伝
導性が生じる。この電子伝導性により電池が内部短絡状
態となる現象を防ぐ必要があることから、固体電解質と
しては実質的に遷移金属元素を含まないものが好ましく
用いられる。
【0016】本発明の全固体リチウム二次電池に用いら
れるリチウムイオン伝導性固体電解質としては、電池の
作動電流を大きなものとする必要から、イオン伝導性の
高いものを用いることが好ましい。室温で10-3S/c
m付近の高いイオン伝導性を持つリチウムイオン伝導性
固体電解質としては、Li1+xxTi2-x(PO4
3(M=Al,Sc,Y,La),Li0.5-3xRE0.5+x
TiO3(RE=La,Pr,Nd,Sm)などの結晶
質のものが見いだされている。これらは、遷移金属であ
るチタンを含有することから、本発明の全固体リチウム
二次電池の固体電解質としては不適である。 遷移金属
元素を含有しない、LiI−Li2S−SiS2,LiI
−Li2S−P25,LiI−Li2S−B23などの硫
化物ガラス、あるいはLi3PO4−Li2S−SiS2,
Li2O−Li2S−SiS2などのオキシ硫化物ガラス
などが好ましく用いられる。
【0017】また、これらリチウム含有複合窒化物およ
びリチウムイオン伝導性固体電解質と組み合わせられる
正極活物質としては、下記の理由によりLi1-xCo
2,Li1-xNiO2,Li1-xMn24などのリチウム含
有遷移金属酸化物が好ましく用いられる。まず第一の理
由としては、第1の電極として金属リチウムあるいはリ
チウム合金を用いない場合の本発明による全固体リチウ
ム二次電池の負極では、最初に還元反応が生じる。した
がって、正極活物質としては、まず酸化反応を起こすこ
とにより正極活物質として作用する物質を用いることが
好ましい。上記のリチウム含有遷移金属酸化物は、高温
安定相であるLiCoO2,LiNiO2,LiMn24
りリチウムイオンのデインターカレーション反応、すな
わち酸化反応を生じることで4Vを発生する活物質とし
て作用することから、本発明によるリチウム含有複合窒
化物を負極活物質として用いた全固体リチウム二次電池
の正極活物質として好ましく用いられる。第二の理由
は、これらリチウム含有遷移金属酸化物がリチウム電極
基準で4V付近の高い平衡電位を示すため、高電圧を発
生することのできる全固体リチウム二次電池となるから
である。
【0018】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて詳細に
説明する。 《実施例1》本実施例においては、第2の電極に用いる
イオン伝導性を有するリチウム含有複合窒化物として、
Li2.6Co0.4Nで表されるニトリドコバルト酸リチウ
ム、正極活物質としてLiCoO2で表されるコバルト
酸リチウム、リチウムイオン伝導性固体電解質として
0.01Li3PO4−0.63Li2S−0.36Si
2で表される非晶質リチウムイオン伝導性固体電解質
を用い、全固体リチウム二次電池を構成した例について
説明する。
【0019】まず、LiとCoの原子比が2.6:0.
4となるように窒化リチウム(Li3N)粉末と金属コ
バルト(Co)粉末を混合し、十分に混合した後にこれ
を坩堝に入れ、高純度(99.9%以上)の窒素雰囲気
中において700℃で8時間焼成し、Li2.6Co0.4
で表されるニトリドコバルト酸リチウムを得た。焼成
後、窒素雰囲気中で焼結して塊となった材料を乳鉢を用
いて十分に粉砕して負極活物質粉末とした。つぎに、L
iCoO2は、酸化コバルト(Co34)と炭酸リチウ
ム(Li2CO3)を、Co/Li=1の比となるよう秤
量、混合し、大気中900℃で焼成することにより合成
した。リチウムイオン伝導性固体電解質は、以下の方法
で合成した。Li3PO4、Li2S、SiS2を式量比で
1:63:36の割合で混合し、アルゴン気流中、10
00℃で溶融した。この融液を双ローラーに注ぎ急冷
し、 0.01Li3PO4−0.63Li2S−0.36
SiS2で表される非晶質リチウムイオン伝導性固体電
解質を得た。
【0020】このようにして得たニトリドコバルト酸リ
チウムと固体電解質を重量比で6:4の割合で混合して
負極材料とし、またコバルト酸リチウムと固体電解質を
重量比で6:4の割合で混合して正極材料とした。本実
施例における全固体リチウム二次電池の断面図を図1に
示す。図1において、1は正極であり、上記で得た正極
材料を300mg秤量したものを用いた。2はリチウム
イオン伝導性の固体電解質層である。負極3は上記で得
た負極材料50mgからなる。これら正極、固体電解質
層、および負極を一体に加圧成型し、一体成型したペレ
ットをステンレス鋼製の電池容器4に入れ、絶縁性ガス
ケット5を介しステンレス鋼製の蓋6により密封した。
なお、本実施例の全固体リチウム二次電池においては、
負極集電体を兼ねる蓋6が、金属リチウムの溶解析出が
生じる第1の電極として作用する。このようにして得た
全固体リチウム二次電池を250μAの定電流で、4.
4V〜3.0Vの範囲で充放電試験を行った。その結
果、得られた各充放電サイクルにおけるこの全固体リチ
ウム二次電池の放電曲線を図2に示す。この全固体リチ
ウム二次電池の放電電圧は4V付近の高い電圧を示して
おり、また充放電サイクルによる放電曲線の変化はほと
んど観測されなかった。以上の結果より、本発明による
と、高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた
全固体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0021】《比較例1》本比較例においては、第2の
電極層を設けなかった以外は、実施例1と同様の方法で
全固体リチウム二次電池を構成した。その結果、充放電
サイクル中の充放電効率(充電電気量に対する放電電気
量の比)は90%以下であり、また充放電サイクルにと
もない、電池内部での短絡現象によると思われる充放電
曲線の乱れが観測された。以上の結果より、本比較例に
おける全固体リチウム二次電池では、充電中のデンドラ
イト状リチウムの析出が生じ、このデンドライト状のリ
チウムが完全に放電することができず、さらに充放電サ
イクルにともない電池に内部短絡が生じたものと考えら
れる。
【0022】《比較例2》本比較例においては、第2の
電極層を設けず、さらに金属リチウムの溶解析出反応が
生じる第1の電極に代えて、電気化学的なリチウムとの
合金形成反応を生じるアルミニウムを主体とする電極を
用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチウム
二次電池を構成した。以下に、その詳細を示す。実施例
1中の図1における第2の電極である負極3に代えて、
アルミニウム粉末と固体電解質粉末を重量比で4:1の
割合で混合し、100mg秤量したものを用いて負極を
構成した。このようにして構成した全固体リチウム二次
電池の充放電特性を実施例1と同様にして調べたとこ
ろ、その放電電圧は、3.9V以下であり、実施例1に
おける全固体リチウム二次電池に比べて低いものであっ
た。以上の結果より、本比較例における全固体リチウム
二次電池は、本発明における全固体リチウム二次電池に
比べてエネルギー密度の低いものとなっていることがわ
かった。
【0023】《実施例2》本実施例においては、金属リ
チウムの溶解析出反応の生じる第1の電極として、金属
銅粉末、第2の電極を構成するリチウム含有複合窒化物
として、実施例1と同様にニトリドコバルト酸リチウム
を用い、実施例1と同様の全固体リチウム二次電池を構
成した例について説明する。負極材料としては、金属銅
粉末(平均粒径約20μm)とニトリドコバルト酸リチ
ウムを重量比で4:1で混合したものを用いた。このよ
うにして得た負極材料を用いた以外は、実施例1と同様
に全固体リチウム二次電池を構成し、同様の充放電試験
を行った。その結果、得られた全固体リチウム二次電池
の充放電挙動は、実施例1で得たものとほぼ同等であ
り、本発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイク
ル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られること
がわかった。
【0024】《実施例3》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、実施例1と同様にニトリドコ
バルト酸リチウムを、ただしその組成をさまざまに変化
させたものを用い、実施例1と同様の全固体リチウム二
次電池を構成した例について説明する。ニトリドコバル
ト酸リチウムとしては、Li3-xCoxN(x=0.5
0,0.25,0.12)で表されるものを実施例1と
同様の方法で合成した。このようにして得たニトリドコ
バルト酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同様に全
固体リチウム二次電池を構成し、同様の充放電試験を行
った。その結果、得られた全固体リチウム二次電池の充
放電挙動は、実施例1で得たものとほぼ同等であり、本
発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池が得られることがわか
った。
【0025】《実施例4》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、金属コバルトに代えて金属ニ
ッケルを用い合成したLi2.5Ni0.5Nで表されるニト
リドニッケル酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同
様の方法で全固体リチウム二次電池を構成し、充放電試
験を行った。その結果、得られた全固体リチウム二次電
池の充放電挙動は、実施例1で得たものとほぼ同等であ
り、本発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイク
ル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られること
がわかった。
【0026】《実施例5》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、金属コバルトに代えて金属銅
を用い合成したLi2.5Cu0.5Nで表されるニトリド銅
酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全
固体リチウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。
その結果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙
動は、実施例1で得たものとほぼ同等であり、本発明に
よると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れ
た全固体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0027】《実施例6》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、Li3FeN2で表されるニト
リド鉄酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同様の方
法で全固体リチウム二次電池を構成し、充放電試験を行
った。Li3FeN2で表されるニトリド鉄酸リチウム
は、以下の方法で合成した。市販試薬特級の窒化リチウ
ム(Li3N)と金属鉄をモル比で1:1の割合で混合
し、この混合物を鉄製坩堝中に入れ、少量の水素を含む
窒素気流中900℃で6時間焼成し、Li3FeN2で表
されるニトリド鉄酸リチウムを得た。このようにして得
たニトリド鉄酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同
様にして全固体リチウム二次電池を構成し、充放電試験
を行った。その結果、得られた全固体リチウム二次電池
の充放電挙動は、実施例1で得たものとほぼ同等であ
り、本発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイク
ル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られること
がわかった。
【0028】《実施例7》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合成
したLi3MnN2で表されるニトリドマンガン酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その結
果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動は、
実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によると
高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0029】《実施例8》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合成
したLi5MnN3で表されるニトリドマンガン酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その結
果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動は、
実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によると
高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0030】《実施例9》本実施例においては、リチウ
ム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合成
したLi7MnN4で表されるニトリドマンガン酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その結
果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動は、
実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によると
高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0031】《実施例10》本実施例においては、リチ
ウム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合
成したLi3Sr3Ni44で表されるニトリドストロン
チウムニッケル酸リチウムを用いた以外は、実施例1と
同様の方法で全固体リチウム二次電池を構成し、充放電
試験を行った。その結果、得られた全固体リチウム二次
電池の充放電挙動は、実施例6で得たものとほぼ同等で
あり、本発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイ
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
【0032】《実施例11》本実施例においては、リチ
ウム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合
成したLi6CrN4で表されるニトリドクロム酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その結
果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動は、
実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によると
高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0033】《実施例12》本実施例においては、リチ
ウム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合
成したLi7VN4で表されるニトリドバナジン酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その結
果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動は、
実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によると
高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0034】《実施例13》本実施例においては、リチ
ウム含有複合窒化物として、実施例6と同様の方法で合
成したLi6MoN4で表されるニトリドモリブデン酸リ
チウムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体
リチウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。その
結果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙動
は、実施例6で得たものとほぼ同等であり、本発明によ
ると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れた
全固体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0035】《実施例14》本実施例においては、正極
活物質としてLiNiO2で表されるニッケル酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成した。まず、LiNiO2を、酸化
ニッケル(NiO)と水酸化リチウムを混合し、大気中
800℃で加熱することにより合成した。コバルト酸リ
チウムに代えてこのようにして得たニッケル酸リチウム
を用いた以外は実施例1と同様に全固体リチウム二次電
池を構成した。
【0036】このようにして得た全固体リチウム二次電
池を250μAの定電流で、4.2V〜3.0Vの範囲
で充放電試験を行った。その結果、得られた各充放電サ
イクルにおけるこの全固体リチウム二次電池の放電曲線
を図3に示す。この全固体リチウム二次電池の放電電圧
は3.8V付近の高い電圧を示しており、また充放電サ
イクルによる放電曲線の変化はほとんど観測されず、本
発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池が得られることがわか
った。
【0037】《実施例15》本実施例においては、正極
活物質としてLiMn24で表されるマンガン酸リチウ
ムを用いた以外は、実施例1と同様の方法で全固体リチ
ウム二次電池を構成した。LiMn24は、炭酸リチウ
ム(Li2CO3)と酢酸マンガン(Mn(CH3CO
O)2)を混合し、大気中750℃で加熱することによ
り合成した。このようにして得たマンガン酸リチウムを
粉砕した。このマンガン酸リチウム、実施例1で得た固
体電解質、および電子導電材としてのアセチレンブラッ
クを重量比で3.0:1.9:0.1の割合で混合し、
正極材料とした。この正極材料を300mg秤量したも
のを正極、実施例1で得た負極材料を50mg秤量した
ものを負極とした以外は、実施例1と同様の方法で全固
体リチウム二次電池を構成した。
【0038】このようにして得た全固体リチウム二次電
池を100μAの定電流で、4.4V〜3.0Vの範囲
で充放電試験を行った。その結果、得られた各充放電サ
イクルにおけるこの全固体リチウム二次電池の放電曲線
を図4に示す。この全固体リチウム二次電池の放電電圧
は4.0V付近の高い電圧を示しており、また充放電サ
イクルによる放電曲線の変化はほとんど観測されず、本
発明によると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池が得られることがわか
った。
【0039】《実施例16》本実施例においては、リチ
ウムイオン伝導性固体電解質として、0.05Li2
−0.57Li2S−0.38SiS2で表されるオキシ
硫化物ガラスを用いた以外は、実施例1と同様の方法で
全固体リチウム二次電池を構成した。0.05Li2
−0.57Li2S−0.38SiS2で表されるオキシ
硫化物ガラスは、以下のようにして合成した。硫化リチ
ウム、硫化ケイ素、および酸化リチウムをモル比で5
7:38:5の割合で秤量混合した。この混合物をグラ
ッシーカーボン製坩堝に充填し、窒素ガス気流中で10
00℃で2時間溶融した。この溶融物を実施例1と同様
に双ローラーで超急冷することにより、リチウムイオン
伝導性固体電解質を得た。
【0040】このようにして得たリチウムイオン伝導性
固体電解質を用いた以外は、実施例1と同様の方法で全
固体リチウム二次電池を構成し、充放電試験を行った。
その結果、得られた全固体リチウム二次電池の充放電挙
動は、実施例1で得たものとほぼ同等であり、本発明に
よると高い作動電圧を持ち、充放電サイクル特性に優れ
た全固体リチウム二次電池が得られることがわかった。
【0041】なお、実施例においては、リチウム含有複
合窒化物を形成する金属元素としてFe,Mn等につい
てのみ説明したが、実施例には挙げなかったW,Nb等
を金属元素としたリチウム含有複合窒化物、また4元系
以上の多元系ニトリド遷移金属酸リチウムを用いた場合
も同様の効果が得られることはいうまでもなく、本発明
はリチウム含有複合窒化物を形成する金属として実施例
に挙げたものに限定されるものではない。また、実施例
においては、リチウムイオン伝導性固体電解質として、
0.01Li3PO4−0.63Li2S−0.36Si
2、0.05Li2O−0.57Li2S−0.38S
iS2のリチウムイオン伝導性非晶質固体電解質につい
て説明したが、これらの固体電解質の各成分比の異なっ
たもの、Li2S−GeS2、Li2S−P25、Li2
−B23など実施例では説明しなかった他の硫化物を含
むもの、LiCl−Li2S−SiS2、LiBr−Li
2S−P25など他のハロゲン化リチウムを含むもの、
またLiI−Li2S−SiS2−P25、LiI−Li
3PO4−Li2S−SiS2などの擬4元系のもの、ある
いは酸化物を主体としたものなど、あるいはLiI、L
iI−LiOHなどの結晶質のリチウムイオン伝導性無
機固体電解質、さらには高分子固体電解質などを用いた
場合も同様の効果が得られることはいうまでもなく、本
発明は固体電解質としてこれら実施例に挙げたものに限
定されるものではない。
【0042】また、実施例においては、正極活物質とし
てコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン
酸リチウムを用いた例についてのみ説明したが、その他
リチウム含有遷移金属酸化物としては、これらのリチウ
ム含有遷移金属酸化物の遷移金属の一部を他の遷移金属
元素あるいはその他の金属元素で置換したもの、鉄酸リ
チウムなど、またリチウムチタン硫化物などのリチウム
含有硫化物などを用いた場合も同様の効果が得られるこ
ともいうまでもなく、本発明は全固体リチウム二次電池
として、これら実施例に挙げた正極活物質を用いたもの
にのみ限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高い作動
電圧と高いエネルギー密度を有し、充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における全固体リチウム二次
電池の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例における全固体リチウム二次
電池の各充放電サイクルにおける放電曲線を示す図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例における全固体リチウム二
次電池の各充放電サイクルにおける放電曲線を示す図で
ある。
【図4】本発明のさらに他の実施例における全固体リチ
ウム二次電池の各充放電サイクルにおける放電曲線を示
す図である。
【符号の説明】
1 正極 2 固体電解質層 3 負極 4 電池容器 5 ガスケット 6 蓋
フロントページの続き (72)発明者 近藤 繁雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極、および両電極間に配された
    リチウムイオン伝導性の固体電解質層を具備し、前記負
    極が、充放電時に金属リチウムの析出・溶解反応が生じ
    る電子伝導性を有する第1の電極と、イオン伝導経路に
    異方性を有する電子−イオン混合伝導体を含む第2の電
    極を有することを特徴とする全固体リチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 正極、負極、および両電極間に配された
    リチウムイオン伝導性の固体電解質層を具備し、前記負
    極が、充放電時に金属リチウムの析出・溶解反応が生じ
    る電子伝導性を有する第1の電極と、リチウム含有複合
    窒化物を含む第2の電極を有することを特徴とする全固
    体リチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 リチウム含有複合窒化物が、リチウムニ
    トリド遷移金属化合物である請求項2記載の全固体リチ
    ウム二次電池。
  4. 【請求項4】 前記固体電解質が、実質的に遷移金属元
    素を含まない請求項1または2記載の全固体リチウム二
    次電池。
  5. 【請求項5】 正極が、リチウム含有遷移金属酸化物を
    含む請求項1または2記載の全固体リチウム二次電池。
JP9112996A 1997-04-30 1997-04-30 全固体リチウム二次電池 Pending JPH10302776A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9112996A JPH10302776A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 全固体リチウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9112996A JPH10302776A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 全固体リチウム二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10302776A true JPH10302776A (ja) 1998-11-13

Family

ID=14600823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9112996A Pending JPH10302776A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 全固体リチウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10302776A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002270157A (ja) * 2001-03-09 2002-09-20 Hitachi Maxell Ltd 電気化学素子用負極およびそれを用いた電気化学素子
US6566011B1 (en) * 1999-08-04 2003-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Lithium secondary battery
JP2004206942A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Ion Engineering Research Institute Corp 全固体リチウム電池
JP2010034006A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Idemitsu Kosan Co Ltd 固体リチウム電池
JP2015159098A (ja) * 2013-12-04 2015-09-03 国立大学法人 東京大学 活物質
JP2018073469A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 リチウム全固体電池
WO2019129316A1 (en) * 2017-12-29 2019-07-04 Skoda Auto A.S. Secondary battery cell for electromobiles, containing solid amorphous glass materials and nano/micro materials

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6566011B1 (en) * 1999-08-04 2003-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Lithium secondary battery
JP2002270157A (ja) * 2001-03-09 2002-09-20 Hitachi Maxell Ltd 電気化学素子用負極およびそれを用いた電気化学素子
JP2004206942A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Ion Engineering Research Institute Corp 全固体リチウム電池
JP2010034006A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Idemitsu Kosan Co Ltd 固体リチウム電池
JP2015159098A (ja) * 2013-12-04 2015-09-03 国立大学法人 東京大学 活物質
JP2018073469A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 リチウム全固体電池
WO2019129316A1 (en) * 2017-12-29 2019-07-04 Skoda Auto A.S. Secondary battery cell for electromobiles, containing solid amorphous glass materials and nano/micro materials

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4415241B2 (ja) 二次電池用負極およびそれを用いた二次電池、および負極の製造方法
EP0875951A1 (en) Composite anode for secondary lithium battery
EP0829913B1 (en) Solid state rechargeable lithium battery, battery assembly, and charging method of the same
JP3578015B2 (ja) リチウム二次電池
EP0951083B1 (en) Solid state lithium secondary battery
JP5348607B2 (ja) 全固体リチウム二次電池
JP2001052733A (ja) 全固体リチウム二次電池
JP2006120612A (ja) リチウム二次電池
TW201405911A (zh) 電池系統、電池系統之製造方法、電池之控制裝置
JPWO2011043267A1 (ja) 非水電解質電池
US8420261B2 (en) Thin film alloy electrodes
JP2017157473A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2004095243A (ja) 正極活物質として硫黄を用いたリチウム二次電池
JP3721734B2 (ja) 非水電解液二次電池
JPH10302776A (ja) 全固体リチウム二次電池
JP2000173587A (ja) 非水電解質二次電池
JP2017228453A (ja) 全固体電池
WO2022080108A1 (ja) リチウムイオン二次電池およびその正極
JP2001250541A (ja) 非水電解質二次電池
JP3413998B2 (ja) 全固体リチウム電池
JP2021197302A (ja) 固体電池
JP3601265B2 (ja) 集合電池およびその充電方法
JP2021034199A (ja) 全固体電池
US20220102702A1 (en) Anode material and solid-state battery
JPH1064542A (ja) 非水電解液二次電池