JPH10302438A - 光ディスクの誤消去防止方法、光ディスク装置および光ディスク収納体 - Google Patents

光ディスクの誤消去防止方法、光ディスク装置および光ディスク収納体

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JPH10302438A
JPH10302438A JP9112290A JP11229097A JPH10302438A JP H10302438 A JPH10302438 A JP H10302438A JP 9112290 A JP9112290 A JP 9112290A JP 11229097 A JP11229097 A JP 11229097A JP H10302438 A JPH10302438 A JP H10302438A
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optical disk
tracks
detection
track
detection holes
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JP9112290A
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Hirobumi Todo
博文 藤堂
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2本のトラックが互いに独立なスパイラルト
ラックとして形成され、前記2本のトラックのそれぞれ
が独立に書き込み可能であるダブルスパイラルディスク
を収納する光ディスク収納体に関し、前記2本のトラッ
クのそれぞれに対して、独立に書き込み禁止属性を設定
できる。 【解決手段】 光ディスク収納体10に、3個以上、例
えば3個の検出孔13、14、15設ける。3個の検出
孔のうちの1つの検出孔15は、ダブルスパイラルディ
スクの識別用として用いる。3個以上の検出孔のうち
の、ダブルスパイラルディスクの識別用を除く、少なく
とも2つの検出孔13、14、その孔の開閉を可能とす
る。孔の開閉が可能な検出孔13、14の開閉状態の組
み合わせにより、2本のトラックのそれぞれの書き込み
禁止属性を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、円盤状の光ディ
スクに、2本のトラックがダブルスパイラル状に形成さ
れ、2本のトラックのそれぞれが独立に書き込み可能で
あるダブルスパイラルディスクの誤消去防止方法および
当該誤消去防止方法が適用される光ディスク装置、並び
にダブルスパイラルディスクを収納する光ディスク収納
体に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、ランダムアクセスが可能
であり、記録密度も高いので、いわゆるマルチメディア
のデータをデジタル記録(データの書き込み)または再
生(データの読み出し)する記録媒体として多用されて
いる。この光ディスクのうちの光磁気ディスクは、書き
換えが可能であり、その使用用途は大きい。
【0003】この光磁気ディスクの一つとして、いわゆ
るミニディスク(以下、MDという)が知られており、
音楽用だけでなく、データの記録再生用としても用いら
れている。
【0004】この種の光磁気ディスクは、情報記録層に
グルーブとランドと呼ばれる凹凸を有しており、グルー
ブにディスク上の絶対アドレスを示すアドレス情報が記
録されている。図8は、光磁気ディスクの一例であるM
Dの断面を示すもので、例えばポリカーボネートからな
る基板1の上に、記録層2が形成され、この記録層2の
上に保護層3が形成されて、ディスクは構成されてい
る。
【0005】なお、この明細書では、レーザ光が入射さ
れる方向の面(記録/読み取り面)とは反対側の面側か
ら見て、記録層2が凹んでいる溝状の部分をグルーブと
称し、グルーブとグルーブの間の平坦部をランドと称す
るものである。
【0006】グルーブの絶対アドレス情報は、ディスク
上の絶対アドレスを示すトラック番号、クラスタ番号、
セクタ番号などによって、所定の周波数のキャリアを変
調(FM変調)し、その変調された信号に対応してグル
ーブをウォブリング(蛇行)させることにより記録され
る。すなわち、グルーブのウォブリング形状として、絶
対アドレス情報が記録される。
【0007】図9は、このようなウォブリングさせたグ
ルーブを有する従来の光ディスク、例えばMDの情報記
録層の状況を示す図である。この光ディスクでは、グル
ーブがトラックとされてデータが記録されると共に、こ
のグルーブの両側のウォブリングされたエッジに、その
グルーブのアドレス情報が記録されている。
【0008】したがって、この光ディスクに対してデー
タの記録または再生を行う際には、図9に示すように、
レーザ光をグルーブに照射してデータの記録または再生
を行うと共に、図9においてディスク上のレーザ光スポ
ットLS内の領域A,B,C,Dからの反射光を、それ
ぞれ独立に受光して、トラックのディスク半径方向の一
方の側の領域Aの光量と領域Dの光量の和(A+D)
と、トラックのディスク半径方向の他方の側の領域Bの
光量と領域Cの光量の和(B+C)との差((A+D)
−(B+C))を算出し、この差分(プッシュプル成
分)からウォブリング形状を検出し、アドレス情報をデ
コードするようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な光磁気ディスクを含む光ディスク記録媒体について
は、より大容量化への要請は大きく、このため、トラッ
クピッチをより狭くしたり、記録データのトラック方向
の線密度記録を小さくしたりすることにより、さらに大
容量のデータを記録可能にするための工夫が行われてい
る。
【0010】しかしながら、上述のようにグルーブやラ
ンドをウォブリングさせて絶対アドレス情報をディスク
に予め記録しておき、その絶対アドレス情報をディスク
から読み出して記録再生に利用する場合、記録密度を上
げるためにトラックピッチを狭くすると、目的とするグ
ルーブからの絶対アドレス情報中に、隣接するグルーブ
からの絶対アドレス情報のクロストーク成分が含まれて
しまい、目的とするアドレス情報の読み取りが困難にな
るという問題がある。
【0011】すなわち、図9において、レーザビームス
ポットLSに比べて、トラックピッチが狭くなると、ト
ラックT1のアドレス情報を読み出すときに、レーザビ
ームの照射スポットLSは、同図のような状況になり、
トラックT1の両側のエッジ(トラックT1となるグル
ーブのウォブリングエッジ;トラックT1のアドレス情
報を有する)だけでなく、ディスク内周側のトラックT
0のウォブリングエッジ(トラックT0のアドレス情報
を有する)や、外周側のトラックT2のウォブリングエ
ッジ(トラックT2のアドレス情報を有する)部分を含
む領域に渡るものとなってしまう。
【0012】このため、ディスクから抽出したアドレス
情報中には、目的とするトラックT1のアドレス情報に
加えて、トラックT0やトラックT2のアドレス情報が
クロストークとして混入し、信号にはビートが現れてし
まい、目的のトラックT1のアドレス情報を確実に読み
取ることが困難になる。このことは、記録密度を上げる
ように、トラックピッチを小さくするときの限界を狭め
ることになる。
【0013】このようなウォブリングにより記録される
アドレス情報の読み取りの問題点を解決するアドレス記
録方法を、本出願人は、先に、提案している(提出日平
成8年3月25日、整理番号S96009691)。
【0014】この先に提案した発明においては、半径方
向に交互になるように、スパイラル状あるいは同心円状
のグルーブとランドとが形成された光ディスクの、一つ
おきのグルーブまたはランドのみにアドレス情報を記録
するようにする。
【0015】例えば、図10の例は、グルーブは幅が狭
いものとして、一つおきのグルーブを、絶対アドレス情
報のFM変調信号に応じてウォブリングするようにし、
ランドを記録、再生用(書き込み、読み出し用)トラッ
クとした場合の例を示すものである。以下の説明におい
ては、ウォブリングされてアドレス情報が記録されてい
るグルーブGRwをウォブリンググルーブと呼び、ウォ
ブリングされておらずアドレス情報が記録されていない
グルーブGRoをDCグルーブと呼ぶこととする。
【0016】なお、図10(B)は、グルーブGRwお
よびGRoが形成された基板1の斜視図である。光ディ
スクは、この基板1の上に記録層および保護層が図8に
示したように形成されるものである。
【0017】この図10に示したようなパターン形状に
なるディスクの生成方法は、種々考えられるが、その一
つして、図11に示すようなダブルスパイラル方式が有
益である。すなわち、この場合、図11に示すように、
ディスクの記録層に対して、2本のグルーブをそれぞれ
スパイラル状に独立に形成する。そして、その2本のグ
ルーブの一方をアドレス情報に応じてウォブリングする
ことにより、この一方のグルーブにのみアドレス情報を
記録するようにする。図11で、太線のグルーブがウォ
ブリンググルーブGRwであり、細線のグルーブは、D
CグルーブGRoである。
【0018】このように構成したダブルスパイラルディ
スクの場合、ウォブリンググルーブGRwを挟む2本の
トラックTaおよびTbは、それぞれ別個独立のトラッ
クとして扱うことができる。そして、この場合、隣り合
うウォブリンググルーブGRwは、2トラック分離れた
位置になるので、レーザビームスポットLSは、図10
(A)に示すように、ランドを走査して、記録再生する
際に、隣りのグルーブに跨がっていても、その一方はウ
ォブリンググルーブGRwであるが、他方はDCグルー
ブGRoとなり、隣り合うウォブリンググルーブGRw
からのクロストークはほとんど考慮する必要がなくな
る。
【0019】したがって、すべてのグルーブをウォブリ
ンググルーブにする従来の光磁気ディスクのようなアド
レス情報についてのクロストークの問題を回避でき、ト
ラックピッチを狭くして、記録容量を大容量にすること
ができるようになる。
【0020】ところで、このダブルスパイラルディスク
を用いる場合には、2本のトラックTaとTbとに対し
て別個独立に書き込み、読み出しができる。ただし、図
11の場合には、一つおきのグルーブをウォブリンググ
ルーブGRwとしているので、このウォブリンググルー
ブGRwを挟む2本のトラック(ランド)Ta,Tbに
おける記録、再生にあたっては、当該挟まれているウォ
ブリンググルーブGRwのアドレス情報が共通に使われ
ることになる。
【0021】したがって、その2本のトラックTa,T
bを別個独立の情報トラックとして使用する場合に、現
在走査トラックが、ウォブリンググルーブGRwをディ
スクの内周側に持つトラックTaであるのか、ウォブリ
ンググルーブGRwをディスクの外周側に持つトラック
Tbであるのかを判別する必要はある。しかし、このト
ラック判別は、後述の方法も含めて種々の方法により可
能である。
【0022】このように、ダブルスパイラルディスクに
よれば、2本のトラックTa,Tbのそれぞれごとに、
独立に書き込みが可能になる。そこで、トラックTa,
Tbのそれぞれごとに書き込み可能か、書き込み禁止で
あるかの書き込み禁止属性を設定することができるよう
にすることが望まれる。
【0023】従来のMDの場合には、図12に示すよう
に、光磁気ディスク4を収納するプラスチック製などの
カートリッジ筐体5に、書き込み禁止属性を表すための
2個の検出孔6、7を設け、この2個の検出孔6、7の
うち、検出孔6をユーザが開閉可能として、書き込み禁
止属性の設定ができるようにしている。
【0024】この場合、検出孔が開いている状態は
「1」、閉じている状態は「0」として検出される構成
とされている。MDの場合、検出孔の開の状態は、カー
トリッジ筐体5を貫通する孔ではなく、カートリッジ筐
体5を構成する一側の板状体部分に孔が穿かれた状態で
ある。そして、検出孔6の開閉は、図12において、ス
ライド片の矢印6Sで示すような範囲のスライドによ
り、検出孔部分の閉塞状態と、その解除状態によってな
されるように構成されている。そして、これら2個の検
出孔6、7の開閉状態を2ビットの情報として、その各
ビットの「1」「0」の組み合わせにより次のような3
つの状態が設定される。
【0025】すなわち、検出孔6の状態をd1、検出孔
7の状態をd2としたとき、 (d2,d1)=(0,1):再生専用MD (d2,d1)=(1,0):書き込み可能状態のMD (d2,d1)=(1,1):書き込み禁止状態のMD と定義されている。
【0026】すなわち、再生専用MDの場合には、開閉
可能な検出孔は存在せず、検出孔6が開いた状態、検出
孔7は閉じた状態のままである。また、書き込みのでき
るMDの場合には、検出孔7が開状態とされて、書き込
みができるMDであることの識別用とされると共に、検
出孔6がユーザにより開閉可能の検出孔とされ、この検
出孔6の開閉状態をユーザが設定して、書き込み禁止属
性の設定がなされることになる。
【0027】このように従来のMDの場合には、1枚の
MD全体としての書き込み禁止属性は、検出孔6が開閉
可能とされていて、ユーザにより設定が可能とされてい
る。したがって、上述の従来のMDの書き込み禁止属性
のユーザ設定方式を、前述したダブルスパイラルディス
クを収納する光ディスク収納体に対しても適用すると、
2本のトラックTa,Tbを一纏めとした書き込み禁止
属性の設定ができるだけで、2本のトラックTa,Tb
のそれぞれに対して独立に書き込み禁止属性をユーザが
設定することができないという問題がある。
【0028】この発明は、以上の点にかんがみ、ダブル
スパイラルとして独立に書き込みが可能なように2本の
トラックが形成されているダブルスパイラルディスクに
対して、前記2本のトラックのそれぞれに対して、独立
に書き込み禁止属性が設定できるようにすることを目的
とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による光ディスクの誤消去防止方法は、2
本のトラックが互いに独立なスパイラルトラックとして
形成され、前記2本のトラックのそれぞれが独立に書き
込み可能であるダブルスパイラルディスクを収納する光
ディスク収納体に、3個以上の検出孔を設け、前記3個
以上の検出孔のうちの1つは、前記ダブルスパイラルデ
ィスクの識別用として用い、前記3個以上の検出孔のう
ちの、前記ダブルスパイラルディスクの識別用を除く、
少なくとも2つの検出孔は、その孔の開閉を可能とし、
前記孔の開閉が可能な検出孔の開閉状態の組み合わせに
より、前記2本のトラックのそれぞれの書き込み禁止属
性を判定するようにすることを特徴とする。
【0030】上述の構成のこの発明によれば、検出孔が
3個以上あり、そのうちの2つの検出孔がユーザにより
開閉可能とされているから、それら2つの検出孔の状態
により、2本のトラックに対する書き込み禁止属性を、
ユーザが独立に設定して、それぞれのトラックに対する
誤消去防止ができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明による光ディスク
収納体、その誤消去防止方法および光ディスク装置の実
施の形態について説明する。
【0032】まず、この発明による光ディスク収納体
と、これを用いた誤消去防止方法の実施の形態について
説明する。
【0033】[光ディスク収納体およびその誤消去防止
方法の第1の実施の形態]この例の光ディスク収納体
は、防塵及び傷付着防止のためカートリッジ筐体内に光
磁気ディスクが収納されて構成されている。
【0034】図1は、この第1の実施の形態の光ディス
ク収納体10を示すもので、プラスチックなどからなる
2枚の薄い板が、所定の間隔を開けて張り合わされた形
状のカートリッジ筐体11内の、前記所定の間隔部分
に、光磁気ディスク21が収納されたものである。光磁
気ディスク21の中心部21cは、カートリッジ筐体1
1外に臨むようにされ、光ディスク装置に、この光ディ
スク収納体10が装填されたときに、スピンドルモータ
軸がこの中心部21cに嵌合するようにされている。
【0035】また、カートリッジ筐体11には、内部の
光磁気ディスク21の記録または再生部分を露呈するた
めのシャッター部12が設けられている。このシャッタ
ー部12は、光ディスク装置に装填されたときに、光デ
ィスク装置に設けられている機構により開けられて、光
磁気ディスク21の記録または再生部分が露呈する状態
となる。
【0036】この実施の形態に用いる光磁気ディスク2
1は、前述のMDと同じサイズ、すなわち、直径64m
mの小型の光磁気ディスクである。そして、この光磁気
ディスク21は、前述の図10および図11に示したダ
ブルスパイラルの光ディスクとされる。したがって、図
10および図11を用いて説明したダブルスパイラルの
光ディスクに関する説明事項は、この実施の形態におい
ても全く同様に有効である。
【0037】すなわち、この光磁気ディスク21には、
前述の図11に示したように、予め、2本のグルーブG
RwおよびGRoがダブルスパイラルとして形成されて
いる。そして、2本のグルーブの一方のグルーブGRw
は、絶対アドレスデータにより、例えば84kHzのキ
ャリアがFM変調されたFM変調信号に応じてウォブリ
ングされている。すなわち、図10に示したように、光
磁気ディスク21の半径方向の1本おきのグルーブGR
wがウォブリングされて、絶対アドレス情報が記録され
ている。そして、このウォブリンググルーブGRwを挟
む2個のランドが、2本のトラックTaおよびトラック
Tbとして、それぞれ別個独立に記録、再生が可能であ
る。以下、この光磁気ディスク21を必要に応じてダブ
ルスパイラルディスクと呼ぶ。
【0038】そして、この例の場合、誤消去防止用とし
て、カートリッジ筐体11の、従来のMDの場合の検出
孔が存在する一隅には、3個の検出孔13、14、15
が設けられている。この実施の形態の場合、検出孔1
3、14は、前述の図12で示した従来のMDの検出孔
6、7と同じ位置に形成されている。
【0039】この場合の検出孔15は、新規に設けられ
た孔であり、光ディスク収納体10に収納されているの
は、ダブルスパイラルディスク21であることの識別用
とされ、この検出孔15は常に開状態(孔が穿かれてい
る状態)とされている。なお、この例においても、検出
孔の開の状態は、カートリッジ筐体5を貫通する孔では
なく、カートリッジ筐体11を構成する一側の板状体部
分に孔が穿かれた状態であり、検出孔の閉の状態は、こ
の孔を閉塞する状態である。
【0040】この実施の形態の場合、検出孔13、14
は、開閉可能に構成されている。この検出孔の開閉構造
としては、種々の機構が適用可能である。例えば、従来
のMDの場合の検出孔6と同様に、ユーザがスライド移
動させることができるスライド片により検出孔部分の閉
塞状態と、その解除状態とを現出するように構成するこ
とができる。
【0041】そして、この実施の形態の場合において
も、検出孔が開いている状態は「1」、閉じている状態
は「0」とし、これら3個の検出孔13、14、15の
開閉状態を3ビットの情報として、その各ビットの
「1」「0」の組み合わせにより次のような4つの状態
が設定される。
【0042】すなわち、検出孔13の状態をd1、検出
孔14の状態をd2、検出孔15の状態をd3としたと
き、 (d3,d2,d1)=(1,0,0) :トラックTa,Tb共に書き込み可能状態のダブルス
パイラルディスク (d3,d2,d1)=(1,0,1) :トラックTa書き込み禁止、トラックTb書き込み可
能状態のダブルスパイラルディスク (d3,d2,d1)=(1,1,0) :トラックTa書き込み可能、トラックTb書き込み禁
止状態のダブルスパイラルディスク (d3,d2,d1)=(1,1,1) :トラックTa,Tb共に書き込み可能状態のダブルス
パイラルディスク と定義する。
【0043】この定義からも分かるように、検出孔15
の開状態(「1」)により、ダブルスパイラルディスク
の識別がなされ、2個の検出孔13、14の開状態また
は閉状態の設定により、2本のトラックTa,Tbのそ
れぞれに対する書き込み禁止属性が、ユーザにより設定
可能となる。
【0044】[光ディスク収納体の第2の実施の形態]
上述の第1の実施の形態の場合には、ユーザが開閉可能
である検出孔13、14は、従来のMDの場合の2個の
検出孔6、7と同じ位置にあるため、従来のMDについ
ての書き込み禁止属性や、書き込み可能ディスクあるい
は再生専用ディスクの識別を行う場合と、検出状態が重
なる。したがって、この実施の形態の光ディスク収納体
だけでなく、従来のMDをも使用できるようにする場合
には、問題となる。
【0045】第2の実施の形態は、この点を改善したも
のである。この第2の実施の形態の場合の光ディスク収
納体10の例を図2に示す。
【0046】この第2の実施の形態では、図2に示すよ
うに、誤消去防止用として、カートリッジ筐体11の、
従来のMDの場合の検出孔が存在する一隅には、4個の
検出孔16、17、18、19が設けられる。その他
は、第1の実施の形態と全く同様である。
【0047】この第2の実施の形態の場合、検出孔1
6、17は、前述の図12で示した従来のMDの検出孔
6、7と同じ位置に形成されている。そして、この第2
の実施の形態の場合、検出孔16は常時開状態、すなわ
ち、孔が穿かれて、光ディスク収納体10に収納されて
いるのは、ダブルスパイラルディスク21であることの
識別用とされる。また、検出孔17は不定、つまり、開
閉のどちらでもよいと定義されている。
【0048】そして、従来のMDでは使用されていない
位置の検出孔18、19が、開閉可能に構成されてい
る。図2に示すように、検出孔18は、矢印18Sで示
す範囲でスライド移動するスライド片により開閉可能と
され、また、検出孔19は、矢印19Sで示す範囲でス
ライド移動するスライド片により開閉可能とされる。ユ
ーザは、スライド片を移動させることにより、検出孔1
8、19を開状態にするか、閉状態にするかを設定する
ことができる。
【0049】そして、この実施の形態の場合において
も、検出孔が開いている状態は「1」、閉じている状態
は「0」とし、これら4個の検出孔16、17、18、
19の開閉状態を4ビットの情報として、その各ビット
の「1」「0」の組み合わせにより次のような4つの状
態が設定される。なお、検出孔17の状態は、どちらで
もよい不定であるので、「X」と記すこととする。
【0050】すなわち、検出孔16の状態をd1、検出
孔17の状態をd2、検出孔18の状態をd3、検出孔
19の状態をd4としたとき、 (d4,d3,d2,d1)=(0,0,X,1) :トラックTa,Tb共に書き込み可能状態のダブルス
パイラルディスク (d4,d3,d2,d1)=(0,1,X,1) :トラックTa書き込み禁止、トラックTb書き込み可
能状態のダブルスパイラルディスク (d4,d3,d2,d1)=(1,0,X,1) :トラックTa書き込み可能、トラックTb書き込み禁
止状態のダブルスパイラルディスク (d4,d3,d2,d1)=(1,1,X,1) :トラックTa,Tb共に書き込み可能状態のダブルス
パイラルディスク と定義する。
【0051】この定義からも分かるように、検出孔16
の開状態(「1」)により、ダブルスパイラルディスク
の識別がなされ、2個の検出孔18、19の開状態また
は閉状態により、2本のトラックTa,Tbのそれぞれ
に対する書き込み禁止属性が、ユーザにより設定可能と
なる。
【0052】この場合には、従来のMDの検出孔6、7
と同じ位置にある検出孔16、17は、2本のトラック
Ta,Tbのそれぞれに対する書き込み禁止属性の設定
用として用いないので、光ディスク装置は、MDと、こ
の実施の形態の光ディスク収納体10とを区別して、書
き込み禁止属性の管理をすることが可能である。
【0053】次に、上述した実施の形態の光ディスク収
納体10を用いる光ディスク装置の実施の形態について
説明する。
【0054】[光ディスク装置の全体のブロック図につ
いて]この実施の形態の光ディスク装置は、画像データ
などのデジタルデータを記録し、再生する記録再生装置
である。図3は、この実施の形態の記録再生装置の構成
例を示すブロック図である。
【0055】光ディスク収納体10がディスク装着トレ
イ上に載置されて、光ディスク装置に装填されると、カ
ートリッジ筐体11に設けられたシャッター12が開か
れ、光磁気ディスク21が露呈する状態となる。この場
合、露呈する光磁気ディスク21のシャッター開口部の
上部には記録用の磁界ヘッド24が対向して配置され
る。また、光磁気ディスク21のシャッター開口部の下
部には光ピックアップを含む光学系25が対向して配置
される。
【0056】また、光ディスク収納体10に設けられて
いる検出孔13、14、15(第2の実施の形態の場合
の光ディスク収納体10であれば、検出孔16、17、
18、19)の開閉状態が、検出孔状態検知部50で検
知され、各検出孔の開閉状態を示す情報が、システムコ
ントロール部100に供給される。検出孔状態検知部5
0は、例えば機械的なセンサスイッチにより各検出孔1
3、14、15(第2の実施の形態の場合の光ディスク
収納体10であれば、検出孔16、17、18、19)
の開閉状態を検知する。
【0057】システムコントロール部100は、マイク
ロコンピュータを搭載して構成されており、外部ブロッ
クとの通信を、図示しない通信インターフェースを介し
て行い、記録再生装置全体の動作を管理している。シス
テムコントロール部100は、この検出孔状態検知部5
0からの検出孔の開閉状態の情報を用いて、前述した各
トラックTa,Tbごとの書き込み禁止属性を判定す
る。そして、システムコントロール部100は、書き込
み禁止に設定されているトラックに対しては、後述する
書き込み(記録)を実行しないように制御する。
【0058】光磁気ディスク21は、その中心部21c
がスピンドルモータ22の回転軸と嵌合し、モータ22
により回転される。スピンドルモータ22の回転は、サ
ーボ回路23により制御され、光磁気ディスク21が線
速度一定の状態で回転するように制御される。この線速
度一定の制御は、光磁気ディスク21のグルーブGRw
のウォブリング情報中に含まれるFMキャリアに基づい
て行われる。
【0059】光学系25は、例えば、レーザダイオード
等のレーザ光源、コリメータレンズ、対物レンズ、偏光
ビームスプリッタ、シリンドリカルレンズ等の光学部品
及びフォトディテクタ等から構成されている。この実施
の形態の場合、光磁気ディスク21に照射される光スポ
ットは3つであり、フォトディテクタは、この3つの光
スポットによる光磁気ディスク21からの反射光を複数
個の分割受光部で受光するものである。
【0060】この場合、3つの光スポットは、1本のメ
インビームと、2本のサイドビームとにより形成される
が、光磁気ディスク21上では、図4に示すように、2
本のサイドビームによるサイドスポットSS1およびS
S2の位置が、メインビームによるメインスポットMS
の位置よりも、それぞれディスクの半径方向に左右に、
つまり内周側および外周側にずれたものとなるようにさ
れている。この場合、メインスポットMSの位置に対す
るサイドスポットSS1,SS2の位置のずれ量は、図
4の例では、1/2トラックピッチ分とされている。な
お、前記3ビームは、1個のレーザ光源からの光ビーム
を回折格子により3ビームにして得る場合であっても、
また、それぞれのビーム用の3個のレーザ光源を用いて
得る場合のいずれであってもよい。
【0061】図5は、光ディスクからの反射光を受光す
る受光部側において、図4に示した前記3スポットを投
影した状態を示す図である。この場合、受光部として、
メインスポットMSに対しては、4分割フォトディテク
タPD1が設けられ、2個のサイドスポットSS1,S
S2のそれぞれに対して、2分割フォトディテクタPD
2およびPD3が設けられる。
【0062】4分割フォトディテクタPD1は、分割受
光部A,B,C,Dを備える。そして、図5に示される
ように、分割受光部AとB、また、分割受光部DとCと
は、互いにディスクの半径方向に異なる領域からの反射
光を受光し、分割受光部AとD、また、分割受光部Bと
Cとは、互いにトラック方向に異なる領域からの反射光
を受光するように配置されている。したがって、図5の
ように、メインスポットの中心が、例えばトラックTa
の中央に一致するような位置にある場合、分割受光部
A,Dは、当該トラックTaの幅方向の内周側の半分の
領域からの反射光を受光し、分割受光部B,Cは、当該
トラックTaの幅方向の外周側の半分の領域からの反射
光を受光するものとなる。
【0063】また、2分割フォトディテクタPD2およ
びPD3は、それぞれ分割受光部E,FおよびG,Hを
備える。そして、分割受光部EとF、また、分割受光部
GとHとは、トラックの延長方向に平行な線により仕切
られた状態の、ディスク半径方向に異なる領域からの反
射光を、それぞれ受光するように配置されている。
【0064】そして、磁界ヘッド24と光学系25と
は、記録トラック位置制御または再生トラック位置制御
のため、共に同期して光磁気ディスク21の半径方向に
沿って移動できるように構成されている。また、トラッ
キング制御および前記フォーカス制御のためには、2軸
アクチエータ(2軸デバイス)が用いられている。
【0065】光学系25のフォトディテクタの分割受光
部A〜Hから得られる受光出力は、RF回路26に供給
される。このRF回路26においては、後述するよう
に、フォトディテクタの8個の分割受光部A〜Hからの
受光出力を用いて、トラッキングエラー信号TEおよび
フォーカスエラー信号FEを生成し、サーボ回路23に
供給する。この実施の形態の場合、トラッキングエラー
信号TEは、いわゆる3スポットからの反射光の受光出
力を用いた差動プッシュプル法により形成し、フォーカ
スエラー信号FEは、いわゆる非点収差法により形成す
る。
【0066】また、RF回路26は、受光出力からウォ
ブリング信号を抽出し、アドレスデコード部27に送
る。アドレスデコード部27は、ウォブリング信号から
光磁気ディスク21の現在走査位置の絶対アドレス情報
をデコードし、システムコントロール部100に送ると
共に、図示は省略したが、ウォブリングのキャリア成分
はスピンドルモータの線速度一定サーボのためにサーボ
回路23に送る。
【0067】また、RF回路26は、後述するように、
トラック判別部を備え、現在のメインスポットMSの位
置がトラックTa上またはトラックTb上のどちらであ
るかを判別し、その判別出力をシステムコントロール部
100に供給する。さらに、RF回路26は、再生時に
は、4個の分割受光部A〜Dからの受光出力により、デ
ータ成分を抽出し、復調部41に供給する。
【0068】サーボ回路23は、前記トラッキングエラ
ー信号TEに基づき光学系25のディスク半径方向の微
細位置を2軸アクチュエータをドライブして制御してト
ラッキング制御を行うと共に、フォーカスエラー信号F
Eに基づきレンズ位置などを2軸アクチュエータをドラ
イブして制御してフォーカス制御を行う。さらに、シス
テムコントロール部100からの走査位置指示信号に応
じて、光学系25を磁界ヘッド24と共に、図示しない
送りモータにより、光磁気ディスク21の半径方向に移
動制御して、光ピックアップおよび磁界ヘッド24の走
査位置制御を行う。
【0069】この実施の形態の場合の、光磁気ディスク
21のフォーマットの例を挙げると、トラックピッチは
0.9μm、また、光学系25のレーザ光源からのレー
ザ光の波長は、650nmで、開口数NAは、0.52
とされている。そして、光磁気ディスク21は、線速=
2.05m/sで回転するように制御されて、ビット長
は、0.35μm/bitとされる。これにより、光磁
気ディスク21は、640Mバイトのユーザ記録容量を
備えるものとされる。
【0070】システムコントロール部100は、モード
切換信号により、記録時と再生時とで各部をモード切り
換えするように構成されている。また、システムコント
ロール部100は、アドレスデコード部27からのアド
レス情報を記録位置および再生位置管理に使用する。
【0071】まず、記録時について説明する。この記録
に先立ち、ダブルスパイラルディスク21についての書
き込み禁止属性が上述したようにして、検出孔状態検知
部50からの、光ディスク収納体10の検出孔13、1
4、15(第2の実施の形態の場合の光ディスク収納体
であれば、検出孔16、17、18、19)の開閉状態
の情報に基づいて判定され、2本のトラックTa,Tb
のそれぞれについて書き込み可能であるか、書き込み禁
止であるか、を判定する。そして、システムコントロー
ル部100は、書き込み可能であるトラックのみに書き
込みを行うように制御する。
【0072】入力された記録すべきデータは、データ入
力部31を通じてID,EDCエンコード部32に供給
され、識別データIDのエンコードが行われると共に、
エラー検出コードを生成し付加するEDCエンコードが
行われる。このID,EDCエンコード部32からのデ
ータは、ECCエンコード部33に供給されて、セクタ
構造のデータとされると共に、エラー訂正エンコードが
行われる。この実施の形態では、セクタサイズは、例え
ば2Kバイトとされ、エラー訂正符号としては、積符号
などのブロック完結型の符号が用いられる。
【0073】ECCエンコード部33からのECCエン
コードされたデータは、バッファメモリ34に一度蓄え
られる。そして、システムコントロール部100の制御
に応じて変調部35に転送される。
【0074】なお、この場合、例えば16セクタ分から
なる32Kバイトが書き換えデータ単位とされ、この書
き換えデータ単位のデータを間欠的に光ディスク21に
記録し、また、再生することができるようにされてい
る。
【0075】変調部35では、記録に適した変調処理を
施す。一例として、変調方式は、RLL(1,7)が用
いられる。そして、この変調部35からの記録データが
磁界変調ドライバ36を通じて磁界ヘッド24に供給さ
れる。これにより、記録データで変調された磁界が光磁
気ディスク21に印加される。また、このとき、光学系
25の光ピックアップからのレーザービームが光磁気デ
ィスク21の書き込み可能なトラック上に光スポットと
して照射される。
【0076】光学系25は、この記録時は、記録トラッ
クには、再生時より大きな一定のパワーのレーザ光を照
射する。この光照射と、磁界ヘッド24による変調磁界
とにより、光磁気ディスク21には、カー(Kerr)
効果を利用した光磁気記録によってデータが記録され
る。
【0077】この記録時において、光学系25からの受
光出力のウォブリング成分がRF回路26を介してアド
レスデコード部27に供給されて、トラックTaおよび
トラックTbの間のグルーブGRwに記録されている絶
対アドレスデータが抽出され、デコードされ、システム
コントロール部100に供給される。また、RF回路2
6からのトラック判別信号JDがシステムコントロール
部100に供給される。システムコントロール部100
は、これらトラック判別信号JDと、絶対アドレスデー
タとを、記録位置の認識及び位置制御のために用いる。
【0078】また、RF回路26からのトラッキングエ
ラー信号TEおよびフォーカスエラー信号FEがサーボ
回路23に供給され、光磁気ディスク21上での光スポ
ットについてのトラッキング制御およびフォーカス制御
が行われる。さらに、アドレスデコード部27で得られ
るウォブリングのキャリアがサーボ回路23に供給さ
れ、スピンドルモータ22の線速度一定制御がなされ
る。
【0079】次に、再生時について説明する。光学系2
5は、再生目的のトラックに光スポット(メインスポッ
ト)を照射すると共に、その反射光を検出する。光学系
25の出力は、RF回路26に供給される。RF回路2
6では、前述したように、非点収差法によりフォーカス
エラーを検出し、また、差動プッシュプル法によりトラ
ッキングエラーを検出すると共に、目的トラックからの
反射光の偏光角(カー回転角)の違いを検出して、再生
RF信号を出力する。
【0080】RF回路26は、生成したフォーカスエラ
ー信号FEやトラッキングエラー信号TEをサーボ回路
23に供給すると共に、再生RF信号を復調部41に供
給する。また、この再生時には、記録時と同様にして、
アドレスデコード部27からのウォブリングキャリアに
基づいて、サーボ回路23により、スピンドルモータ2
2が記録時と同じ線速度一定の回転速度制御される。
【0081】また、RF回路26で抽出されたウォブリ
ング成分は、アドレスデコーダ27に供給され、このア
ドレスデコーダ27において、グルーブGRwからの絶
対アドレスデータが抽出されて、デコードされ、システ
ムコントロール部100に供給される。また、RF回路
26からのトラック判別信号JDがシステムコントロー
ル部100に供給される。システムコントロール部10
0は、これらトラック判別信号JDと、絶対アドレスデ
ータとを、サーボ回路23による光学系25のディスク
半径方向の再生位置制御のために使用する。また、シス
テム制御回路100は、再生データ中から抽出されるセ
クタ単位のアドレス情報も、光学系25が走査している
記録トラック上の位置を管理するために用いることがで
きる。
【0082】復調部41は、再生RF信号を2値化し
て、バッファメモリ42に一時記憶すると共に、IDデ
コード部43に供給して識別データIDをデコードし、
デコードしたデータIDをバッファメモリ42に蓄え
る。そして、システムコントロール部100の制御に応
じてバッファメモリ42からデータが読み出される。
【0083】バッファメモリ42から読み出されたデー
タは、EDCデコード部44に供給されて、エラー検出
デコードが行われ、エラーが検出されたデータについて
は、エラーフラグが付加されて、ECCデコード部45
に供給される。このECCデコード部45では、エラー
フラグが付加されたエラーデータのうち、訂正可能なエ
ラーが訂正され、データ出力部46に出力される。デー
タ出力部46は、この記録再生装置が接続されるデータ
処理部にデータを出力する。
【0084】[RF回路26について]この実施の形態
においては、RF回路26は、機能的には図6に示すよ
うな構成を有する。すなわち、図6に示すように、この
実施の形態のRF回路26は、データ抽出部261と、
ウォブリング信号抽出部262と、トラッキングエラー
検出部263と、フォーカスエラー検出部264と、ト
ラック判別部265とを備える。
【0085】そして、データ抽出部261は、光学系2
5からの受光出力A〜D(説明の便宜上、分割受光部A
〜Hからの受光出力のそれぞれも受光出力A〜Hと記載
することとする)から再生RF信号を生成し、復調部4
1に供給する。また、ウォブリング信号抽出部262
は、受光出力からウォブリング信号成分を抽出し、アド
レスデコード部27に供給する。
【0086】トラッキングエラー検出部263は、前述
したように、この実施の形態では、3つの光スポットに
よる光磁気ディスク21からの反射光を受光するフォト
ディテクタの8個の分割受光部からの受光出力A〜Hを
用いて、差動プッシュプル法によりトラッキングエラー
信号TEを生成する。
【0087】すなわち、この実施の形態では、トラッキ
ングエラー信号TEは、 TE=((B+C)−(A+D))−α((E−F)+(G−H)) …(1) なる演算式により求められる。この演算式で、αは係数
を示すものである。この差動プッシュプル法により得ら
れるトラッキングエラー信号TEは、係数αが適当な値
に選ばれることにより、周知のように、スポット移動や
光磁気ディスク21の半径方向およびトラック方向のス
キューによるオフセットを含まず、いわゆるプッシュプ
ル法の問題点が改善されたものとなる。
【0088】また、フォーカスエラー検出部264は、
メインスポットMSからの受光出力A〜Dからフォーカ
スエラー信号FEを生成する。すなわち、周知のよう
に、非点収差法を用いて、 FE=(A+C)−(B+D) なる演算結果の信号として、フォーカスエラー信号FE
が生成される。
【0089】トラック判別部265は、受光出力A〜H
を用いて、メインスポットMSがトラックTaとトラッ
クTbのどちらの上にあるかを判別する。すなわち、3
つの光スポットからの受光出力を用いる。
【0090】この3スポットを用いるトラック判別の原
理は、次の通りである。すなわち、図5に示したよう
に、メインスポットMSがトラックTa上にあるときに
は、サイドスポットSS1はウォブリンググルーブGR
w上にあるが、サイドスポットSS2はDCグルーブG
Ro上にある。したがって、分割受光部EおよびFの受
光出力信号には、ウォブリングの信号が含まれるが、分
割受光部GおよびHの受光出力信号には、ウォブリング
成分は含まれない。
【0091】また、メインスポットMSがトラックTb
上にあるときには、サイドスポットSS1はDCグルー
ブGRo上にあるが、サイドスポットSS2はウォブリ
ンググルーブGRw上にある。したがって、上記の場合
とは逆に、分割受光部GおよびHの受光出力信号には、
ウォブリングの信号が含まれるが、分割受光部Eおよび
Fの受光出力信号には、ウォブリング成分は含まれな
い。
【0092】以上のことから、分割受光部EとFの受光
出力の差(E−F)と、分割受光部GとHの受光出力の
差(G−H)との、いずれにウォブリング成分が現れる
かを判別することにより、メインスポットMSは、現
在、トラックTa上にあるのか、あるいはトラックTb
上にあるのかを判別することができる。すなわち、現在
走査位置がトラックTa上であるのか、あるいはトラッ
クTb上であるのかを判別することができる。
【0093】この原理によるトラック判別回路の例を、
図7に示す。以下の説明では、分割受光部E,F,G,
Hからの受光出力を、説明の簡単のため、同じ記号E,
F,G,Hで表すものとする。
【0094】すなわち、分割受光部EおよびFの受光出
力は、互いに減算器51に供給されて減算され、これよ
り減算出力(E−F)が得られる。この減算出力(E−
F)は、ウォブリング成分を抽出するためのバンドパス
フィルタ52に供給されて、ウォブリング成分が抽出さ
れる。このバンドパスフィルタ52は、ウォブリングの
FM変調信号のキャリア周波数、例えば84kHzを中
心に、変調分を含む帯域(84kHz±変調分)のみを
通過周波数帯域とするもので、ウォブリング成分以外を
ノイズとして除去するためのものである。
【0095】このバンドパスフィルタ52の出力は、バ
ッファアンプ53を通じて、エンベロープ検波器54に
供給されてエンベロープ検波され、これよりは、ウォブ
リング成分の大きさに応じたほぼ直流電圧Eefが得られ
る。
【0096】また、分割受光部GおよびHの受光出力
は、互いに減算器56に供給されて減算され、これより
減算出力(G−H)が得られる。この減算出力(G−
H)は、バンドパスフィルタ52と同特性のバンドパス
フィルタ57に供給されて、ウォブリング成分以外のノ
イズ成分が除去される。そして、このバンドパスフィル
タ57の出力は、バッファアンプ58を通じて、エンベ
ロープ検波器59に供給されてエンベロープ検波され、
これよりは、ウォブリング成分の大きさに応じたほぼ直
流電圧Eghが得られる。
【0097】そして、エンベロープ検波器54および5
9の出力EefおよびEghは、この例の判定回路を構成す
る比較器55の一方および他方の入力端に供給されて、
両者の大小関係が判定される。
【0098】前述したように、理想的には、エンベロー
プ検波器54と59の一方にしか、ウォブリング成分に
よる直流電圧は発生しない。したがって、減算出力(E
−F)にウォブリング成分が含まれていたときには、比
較器55の出力JDは正になり、減算出力(G−H)に
ウォブリング成分が含まれていたときには、比較器55
の出力JDは負になる。
【0099】このため、比較器55の出力JDの正、負
により、減算出力(E−F)と、減算出力(G−H)の
どちらにウォブリング成分が含まれていたかが判定され
る。そして、この判定結果により、現在のメインスポッ
トMSは、トラックTa上にあるのか、トラックTb上
にあるのかが判別できる。この比較器55の出力JD
が、前述したように、トラック判別信号JDとしてシス
テムコントロール部100に供給される。
【0100】こうして、システムコントロール部100
は、光スポットMSの現在走査トラックが、トラックT
aであるか、トラックTbであるのかを判別し、光ディ
スク収納体10に設定されている書き込み禁止属性によ
り、トラックTa,Tbについての書き込み制御を行
う。したがって、トラックTa,Tbのそれぞれごとに
確実に誤消去防止ができる。
【0101】なお、光ディスクは、上述のような光磁気
ディスクに限られるものではなく、また、再生専用の光
ディスクであってもこの発明は適用可能である。また、
ウォブリンググルーブは、上述の実施の形態のように1
つおきに形成するのではなく、それぞれのランドとして
のトラックに独立に与えるように、すべてのグルーブを
ウォブリングする場合にもこの発明は適用できる。
【0102】また、光ディスク装置は、上述のような記
録再生装置ではなく、例えば光ディスクを記録媒体とす
るカメラシステムの場合にも、この発明は適用できるこ
とは言うまでもない。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、光ディスクがダブルスパイラルディスクの構成とさ
れ、2本のトラックに対してそれぞれ独立に書き込みが
行える場合に、各トラックごとに独立に書き込み禁止属
性を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による光ディスク収納体の第1の実施
の形態の外観を示す図である。
【図2】この発明による光ディスク収納体の第2の実施
の形態の外観を示す図である。
【図3】この発明による光ディスク装置の実施の形態の
ブロック図である。で用いる光学系の一例を説明するた
めの図である。
【図4】この発明の一実施の形態における光ディスク上
の光スポットの状態を説明するための図である。
【図5】この発明の一実施の形態の光ディスク装置で用
いるフォトディテクタを説明するための図である。
【図6】この発明の一実施の形態の光ディスク装置の一
部のブロック図である。
【図7】この発明の一実施の形態におけるトラック判別
部の構成例を示す図である。
【図8】光ディスク上のランドおよびグルーブを説明す
るための図である。
【図9】従来の光ディスクのアドレス情報の記録再生を
説明するための図である。
【図10】この発明の対象となる光ディスクにおけるア
ドレス情報の記録再生を説明するための図である。
【図11】この発明の対象となる光ディスクにおけるア
ドレス情報の記録再生を説明するための図である。
【図12】従来の光ディスク収納体の外観を示す図であ
る。
【符号の説明】
10…光ディスク収納体、11…カートリッジ筐体、1
2…シャッター部、13、14、15、16、17、1
8、19…検出孔、21…光磁気ディスク、25…光学
系、26…RF回路、261…データ抽出部、262、
…ウォブリング信号抽出部、263…トラッキングエラ
ー検出部、264…フォーカスエラー検出部、265…
トラック判別部、Ta,Tb…トラック、GRw…ウォ
ブリンググルーブ、GRo…DCグルーブ、PD1,P
D2,PD3…フォトディテクタ、A〜F…分割受光部
またはその受光出力、G〜L…分割受光部またはその受
光出力、MS…メインスポット、SS1,SS2…サイ
ドスポット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2本のトラックが互いに独立なスパイラル
    トラックとして形成され、前記2本のトラックのそれぞ
    れが独立に書き込み可能であるダブルスパイラルディス
    クを収納する光ディスク収納体に、3個以上の検出孔を
    設け、 前記3個以上の検出孔のうちの1つは、前記ダブルスパ
    イラルディスクの識別用として用い、 前記3個以上の検出孔のうちの、前記ダブルスパイラル
    ディスクの識別用を除く、少なくとも2つの検出孔は、
    その孔の開閉を可能とし、 前記孔の開閉が可能な検出孔の開閉状態の組み合わせに
    より、前記2本のトラックのそれぞれの書き込み禁止属
    性を判定するようにする光ディスクの誤消去防止方法。
  2. 【請求項2】前記検出孔は4個であることを特徴とする
    請求項1に記載の光ディスクの誤消去防止方法。
  3. 【請求項3】2本のトラックが互いに独立なスパイラル
    トラックとして形成され、前記2本のトラックのそれぞ
    れが独立に書き込み可能であるダブルスパイラルディス
    クを収納し、外筐に、少なくとも2つは、その孔の開閉
    が可能である3個以上の検出孔が設けられている光ディ
    スク収納体の、前記3個以上の検出孔の開閉状態を検出
    する検出孔検出手段と、 前記検出孔検出手段からの前記3個以上の検出孔の開閉
    状態の検出結果に基づいて、前記光ディスク収納体に収
    納されている光ディスクが前記ダブルスパイラルディス
    クであるか否かを識別すると共に、ダブルスパイラルの
    ときには、前記2本のトラックのそれぞれの書き込み禁
    止属性を判定する判定手段と、 前記判定手段での判定結果に応じて、前記2本のトラッ
    クのそれぞれに対する書き込みを制御する制御手段と、 を備える光ディスク装置。
  4. 【請求項4】前記光ディスク収納体に設けられる検出孔
    は4個であることを特徴とする請求項3に記載の光ディ
    スク装置。
  5. 【請求項5】2本のトラックが互いに独立なスパイラル
    トラックとして形成され、前記2本のトラックのそれぞ
    れが独立に書き込み可能であるダブルスパイラルディス
    クを収納し、外筐に、少なくとも2つは、その孔の開閉
    が可能である3個以上の検出孔が設けられている光ディ
    スク収納体。
  6. 【請求項6】前記検出孔は、4個であることを特徴とす
    る請求項5に記載の光ディスク収納体。
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