JPH10301969A - ライン設計支援処理システム及びライン設計支援処理プログラムを記録した媒体 - Google Patents

ライン設計支援処理システム及びライン設計支援処理プログラムを記録した媒体

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JPH10301969A
JPH10301969A JP9106446A JP10644697A JPH10301969A JP H10301969 A JPH10301969 A JP H10301969A JP 9106446 A JP9106446 A JP 9106446A JP 10644697 A JP10644697 A JP 10644697A JP H10301969 A JPH10301969 A JP H10301969A
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雅之 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専門の技術者でなくとも簡易な操作で設計作
業が可能で、システム構成図の作成を効率良く行え、設
計変更等にも迅速に対応できるライン設計支援処理シス
テムを提供する。 【解決手段】 ステップSa1では、ビル構内の配線,
配管といったラインの設計に最低限必要な情報を顧客か
らヒアリングし、これを基本データとして入力する。ス
テップSa2では、ラインを構成する部材である配線盤
やケーブル等のオブジェクトに対して予め設定されたオ
ブジェクト設定値に基づき、ステップSa1で入力され
た基本データを補完する情報を予測して作成する。これ
により、ラインの設計に必要な全ての設計情報が得られ
る。ステップSa3では、これら設計情報からラインを
構成しているオブジェクトの数量,種類、オブジェクト
間を接続する配線,配管の本数などの情報を算出し、こ
の情報に基づいてラインのシステム構成図を作図する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信ケーブルや電
力ケーブルの配線,配管、ガス,上下水道,空気,スチ
ームの管路の配管といった各種ラインの設計にあたり、
設計者のライン設計業務を支援するライン設計支援処理
システムに関する。さらに詳しくは、これらラインの設
計に際し、必要最小限の情報を与えるだけでその他の必
要な情報を予測して各種部材の数量等を算出し、さら
に、設計したラインのシステム構成図の作成を行うライ
ン設計支援処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビル構内の配線,配管等の設計業
務は基本的に人間の手作業に頼っていた。すなわち、ビ
ル全体のレイアウトに基づいて、ビル内に配置する配線
盤,電話,端末,ケーブル類といった各種部材の数量や
種類を決定したのち、これらの情報を総合的に勘案して
ビル内のレイアウトを決定してビルのシステム構成図を
作成していた。その際、部材の数量を算出するのに、電
子式卓上計算機(いわゆる電卓)や市販の表計算ソフト
ウェアなどを補助的に使用しているに過ぎなかった。つ
まり、部材の数量や種類の決定は相変わらず人間の経験
に依るところが大であった。
【0003】また、システム構成図の作成についてもワ
ードプロセッサや CAD(Computer Aided Design)を
用いる程度であった。例えば、ワードプロセッサを使用
する場合には、各部材を表現する絵柄やそれらを接続す
る配線,配管が全て所定の用紙サイズに納まるように、
人間がワードプロセッサ付属の罫線機能を用いて描画を
行っていた。また、CADを利用する場合にあっては、
マウス等のポインティングデバイスを用いて必要な部材
を表示画面上に描くとともに、作図した各部材に関連し
た品名や数量等をキーボードなどから入力しているに過
ぎなかった。つまり、CADを使用しても、円や長方形
などのパターン化された図形を描画する手間が若干軽減
される程度であった。
【0004】したがって、顧客の要望等によって設計変
更が生じた場合には、人間が設計変更に応じて部材の数
量の増減や種類変更等を決定したのち、これらの変更に
伴って、再度、ビル全体のレイアウトを考慮しながら部
材の配置を考え直して、ワードプロセッサやCADを利
用してシステム構成図を再作成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ワード
プロセッサやCADを使用した程度では、システム構成
図を作成するために多大な労力及び時間を要する上、設
計作業自体についても個人のスキルによってばらつきが
生じ、効率化を図り難いという問題があった。さらに、
作図段階に影響する設計変更が生じた場合は、設計作業
をやり直す必要があるのは勿論、全体のレイアウトを再
考慮して作図をやり直す必要が生じていた。そのため、
設計技術者の人員不足等も相俟って設計変更に即応でき
ないといった状況を来たすことになり、ビジネスチャン
スを失うなどの恐れもあった。また、マンパワーに頼っ
ているために、思うようにコストダウンが図れないとい
う課題もあった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、専門の技術者でなくとも簡易な操作
で設計作業が可能で、しかも、システム構成図の作成を
効率良く行うことができ、設計変更等にも迅速に対応で
きるライン設計支援処理システムを提供することにあ
る。また、本発明の目的は、対象とするラインに特化し
た描画機能により、迅速にシステム構成図を作成できる
ライン設計支援処理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、配線若しくは配管を有す
るラインの設計作業を支援するライン設計支援処理プロ
グラムを記録した媒体であって、前記ラインのそれぞれ
に固有な基本情報を入力する入力手順と、過去のライン
設計から得られた経験値であって前記基本情報を補完す
る所定の補完情報と、前記基本情報とからなる設計情報
に基づいて、前記ラインを構成する部材の数量を含む部
材情報を算出する算出手順とをコンピュータに実行させ
ることを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記部材情報が所定の基準に適合す
るか否かを判別して、前記基準に適合しない場合に、前
記設計情報又は前記部材情報の一部の情報を変更して前
記算出手順を再度実行させる検証手順を有することを特
徴としている。また、請求項3記載の発明は、請求項1
又は2記載の発明において、設計者の指示に基づいて前
記補完情報の内容を変更する調整手順を有することを特
徴としている。
【0009】また、請求項4記載の発明は、配線若しく
は配管を有するラインの設計作業を支援するライン設計
支援処理システムであって、設計者により与えられた情
報であって、前記ラインのそれぞれに固有な基本情報を
格納する基本情報記憶手段と、過去のライン設計から得
られた経験値であって前記基本情報を補完する所定の補
完情報が予め格納される補完情報記憶手段と、前記補完
情報と前記基本情報からなる設計情報に基づいて、前記
ラインを構成する部材の数量を含む部材情報を算出する
算出手段とを具備することを特徴としている。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記部材情報が所定の基準に適合す
るか否かを判別する判別手段と、前記判別結果が基準に
適合していることを示すまで、前記設計情報又は前記部
材情報の一部の情報を変更し、前記算出手段に対して前
記算出処理を繰り返し行わせる制御手段とを有すること
を特徴としている。また、請求項6記載の発明は、請求
項4又は5記載の発明において、設計者からの指示され
た内容で前記補完情報記憶手段に格納されている補完情
報を変更する情報変更手段を有することを特徴としてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。ここで、本発明は、プログ
ラムされた種々のコンピュータ上で実現されるものであ
る。本発明を実現するためのコンピュータプログラムは
様々な記録媒体に格納され、記録媒体からコンピュータ
上に読み込まれることで当該コンピュータのハードウェ
アを制御する。記録媒体としては例えば、フロッピーデ
ィスク,ハードディスク,磁気テープ,磁気カード,磁
気ドラムなどの磁気記録媒体、メモリチップ,IC(集
積回路)カードなどの半導体記録媒体、CD−ROM
(コンパクトディスク・リード・オンリー・メモリ),
光ディスク,光カードなどの光学記録媒体、MO(光磁
気)ディスクなど種々のものが考えられ、これら以外の
各種の情報記憶メディアであって良い。さらには、モデ
ムやTA(ターミナル・アダブタ)等を介して、ネット
ワークからコンピュータ上に直接プログラムを読み込む
ようにしても良い。
【0012】さて、本実施形態では、各種ラインのなか
でも身近なビル構内の配線システムを例に挙げて説明す
る。さらに言えば、近時、インテリジェントビルなどに
用いられ、国際標準であるISO−11801に準拠し
た I3−CS(IntelligentIntegrated ISDN <Integrat
ed Services Digital Network> Cabling System)と呼
ばれる統合配線システムを取り上げることとする。
【0013】そこでまず、図1を参照してI3−CS に
よるビル構内の配線トポロジーについて説明する。同図
はビル1棟について3フロア分をモデル化して示したも
のであって、図中、PBX(Private Branch eXchange;
構内交換機)1はビル構内のスター型配線の起点とな
る。PBX1の先にはMDF(Main Distributing Fram
e;主配線盤)2が接続されており、このMDF2は機械
室等に設置されたクロスコネクトである。
【0014】ビルの各階には、同じくクロクコネクト機
能を有するフロアIDF(Intermediate Distributing
Frame;中間配線盤)3が設置される。各フロアには複数
台のフロアIDF3が設置される可能性がある。また、
ビルには電力線や電話線を通すための空間であるEPS
(Electric Pipe Space;電気配管スペース)が設けられ
ており、このEPSの数を「系統数」と呼んでいる。
【0015】MDF2と各フロアIDF3は幹線ケーブ
ル4によって接続される。幹線ケーブル4としては、メ
タル構内ケーブルや光構内ケーブル等が使用される。フ
ロアIDF3には室内IDF5が何台か接続される場合
がある。室内IDF5が設置されるのは、配線の距離制
限による場合,防火壁によってアウトレットを伸ばせな
い場合,フロアIDF3のスペースが小さい場合などで
あり、必ずしも室内IDF5が設置されるとは限らな
い。
【0016】フロアIDF3或いは室内IDF5から
は、フロア支線ケーブル6を介して情報コンセントであ
るアウトレット7が多数個接続され、各アウトレット7
には機ひもや端末コードを介して電話や各種の端末が接
続される。フロアIDF3,室内IDF5とアウトレッ
ト7との接続形態は様々で、フロアIDF3に直接アウ
トレット7が接続される形態や、必ず室内IDF5を介
してアウトレット7が接続される形態もある。
【0017】I3−CS では、先行配線と呼ばれる設計
思想に基づいて、将来の業務形態を想定して数平方メー
トル毎にアウトレット7を配置する形態を採用してい
る。また、I3−CS では電話,LAN(Local Area N
etwork),映像系といった様々なサービスを同一配線で
サポートするマルチメディア形態を採っており、フロア
支線ケーブル6としてツイストペアケーブルを用いて、
電話系及びデータ系の統合化を図っている。各フロア支
線ケーブル6にはデータ端末や電話をそれぞれ何台か収
容できるとともに、端末に対応した「アダプタ」を介す
ることで同軸系端末なども接続できる。
【0018】以上のように、I3−CS ではPBX→M
DF→フロアIDF→室内IDF→アウトレットの階層
から成るスター型配線が採用されている。なお、以下の
説明では、MDF2,フロアIDF3及び室内IDF5
を総称してDF(配線盤)と呼ぶことにする。これらの
DFには多数の端子を設けた配線パネルが設置されてお
り、パッチコードと呼ばれる抜き差し自在のコードを用
いて端子間を接続することでクロスコネクト機能を実現
している。ここで配線パネルには1次側及び2次側の概
念があり、例えばフロアIDF3の場合はMDF2側の
パネルと室内IDF5側のパネルという2面のパネルが
設けられており、前者のパネルを1次側パネルと呼び、
後者のパネルを2次側パネルと呼んでいる。また、これ
ら1次側及び2次側パネルは、幾枚かのパネルを並べて
構成され、さらにこれら幾枚からのパネルのそれぞれ
は、幾段かのブロックから構成される。
【0019】また、図2に示されるように、幹線ケーブ
ル4及びフロア支線ケーブル6の他に、縦渡りケーブル
及び横渡りケーブルが、フロアIDF間や室内IDF間
に設けられる。同図から分かるように、縦渡りケーブル
8はビルのフロアを跨いでフロアIDF間を接続するケ
ーブルである。一方、横渡りケーブルは同じフロア内の
DF間を接続するケーブルであって、横渡りケーブル9
aはフロアIDF間,横渡りケーブル9bは室内IDF
間を接続するものである。さらに、図示はしていない
が、周知のようにビルの各フロアにはエレベータのシャ
フト部分,トイレ,階段室などの共用部分が存在してお
り、これらの部分を以下では「コア」と呼ぶ。
【0020】さて、図3は本実施形態によるライン設計
支援処理システムの装置構成の一例を示すブロック図で
あり、このシステムは一般的なパーソナルコンピュータ
やワークステーション等で構成することができる。同図
において、制御装置11はマイクロプロセッサ等に相当
するものでライン設計支援処理システム全体を統括す
る。表示装置12は例えばCRT(Cathode Ray Tube)
や液晶ディスプレイ、キー入力装置13は例えばキーボ
ード、ポインティングデバイス14は例えばマウス,ト
ラックボール或いはパッド、出力装置15は例えばプリ
ンタである。
【0021】記憶装置16はRAM(ランダム・アクセ
ス・メモリ)などの素子で構成された一般的なメモリで
あって、論理的にプログラムメモリ17,ファイルメモ
リ18,データメモリ19に区分される。また、図示を
省略したが、記憶装置16上には、コンピュータの動作
に必要なオペレーティングシステムやドライバ等も格納
されている。プログラムメモリ17に格納されたプログ
ラムは、ライン設計支援処理システムの動作を制御する
ものであって、ライン設計支援処理システムはこれらの
プログラムの制御に従って、後述する動作説明における
処理を実行する。なお、プログラムメモリ17中のプロ
グラム,ファイルメモリ18及びデータメモリ19内の
各種ファイル,テーブルの詳細については動作の説明で
明らかにする。ここでは、これらの内の幾つかの概要を
説明するに留める。
【0022】基本データファイル18aには顧客からヒ
アリングしたビルの情報が基本データとして格納され
る。基本データには図4〜図5に示す項目があり、顧客
単位,棟単位,フロア単位の項目に大別される。顧客単
位,棟単位,フロア単位の情報は、それぞれユーザ単位
テーブル19a,棟単位テーブル19b,フロア単位テ
ーブル19cに展開される。「顧客単位」の項目は顧客
毎に設定され、「棟単位」の項目は各顧客について「棟
数」の項目に設定した分だけの情報が格納される。「フ
ロア単位」の項目は各顧客の棟毎について、最上階及び
最下階の各項目から定まるビル階数分だけの情報が格納
される。なお、顧客名,拠点名,ビル名は、本発明に係
る設計処理には直接関連せず、システム構成図を作図す
る際の付加情報として用いられる。また、説明が煩雑に
なるのを避けるため、配線システムの導入階はビルの全
フロアであるものとし、見積範囲はビル全体とする。
【0023】一方、オブジェクト設定値ファイル18b
には、ビル内の各種部材の数量を設計するのに際し、基
本データファイル18aの内容を補完する情報が予め格
納されている。具体的には、図6〜図7に示す項目がオ
ブジェクト設定値ファイル18bに設けられている。こ
れら項目において、アウトレット関連データ,ケーブル
関連データ,DF関連データ及び「その他」のデータ
は、それぞれ、アウトレット関連テーブル19d,ケー
ブル関連テーブル19e,DF関連テーブル19f,そ
の他テーブル19gに展開される。
【0024】他方、記録媒体20は上述した各種の記録
媒体の何れかであって、その中にはメインプログラム1
7a及びレイアウトプログラム17bを格納されてい
る。これらのプログラムは、フロッピードライブ装置や
CD−ROMドライブ装置などの駆動装置21を介して
記憶装置16に読み込まれる。そして、以上説明した図
3の各部の間で共通バスBUSを介したデータ伝送が行
われる。なお、プログラムメモリ17をROM(リード
・オンリー・メモリ)や不揮発性メモリで構成して、メ
インプログラム17a及びレイアウトプログラム17b
を予め記憶しておけば、記録媒体20を使用しない形態
も考えられる。
【0025】次に、上記構成によるライン設計支援処理
システムの動作を説明する。最初に、同システムの動作
の概要を説明すると、図8に示す3つの処理に大別され
る。即ち、ステップSa1において、顧客からヒアリン
グした各ビル固有の情報であって、設計のために必要な
最低限の項目を基本データとして入力する。また、与え
られた基本データだけでは設計を完結させることができ
ないため、基本データを補完する情報としてオブジェク
ト設定値ファイル18bに格納されたオブジェクト設定
値を用いることとする。続くステップSa2では、これ
ら基本データとオブジェクト設定値を基本設計情報とし
て、ビル内の各種部材の数量や種類等を表すオブジェク
トデータを作成して、最終的な設計情報を得る。ここ
で、オブジェクト(配線オブジェクト)とは図1で説明
したDF,幹線ケーブル,フロア支線ケーブル,アウト
レット等を意味する。
【0026】ステップSa3では、作成されたオブジェ
クトデータを用いてシステム構成図を作成し、表示装置
12に表示するか若しくは出力装置15に出力する。な
お、以下ではステップS1〜S3に対応する処理をそれ
ぞれ基本データ投入処理,配線オブジェクトデータ作成
処理,レイアウトデータ作成処理と呼び、前2者がメイ
ンプログラム17aにより処理され、レイアウトデータ
作成処理だけはレイアウトプログラム17bで処理され
る。
【0027】次に、これら各処理の詳細につき、図9〜
図11のフローチャートを参照しつつ順を追って説明し
てゆく。 〔基本データ投入処理〕まず、ステップSb1で、制御
装置11はメインプログラム17aを起動して、基本デ
ータの各項目(図4〜図5参照)の入力を促す画面を表
示装置12に表示させる。設計者は、画面上の指示内容
に従ってキー入力装置13から各種の値を設定し,或い
は,ポインディングデバイス14で画面上の項目を選択
して、顧客からヒアリングした基本データの各項目を順
次入力してゆく。これに伴い、制御装置11は入力され
た基本データを順に基本データファイル18aへ格納し
てゆく。なお、これ以後も、設計者が各種の値を入力し
たり項目選択を行う場合は、キー入力装置13やポイン
ディングデバイス14が用いられる。
【0028】ここで、上述のようにオブジェクト設定値
ファイル18bには配線オブジェクトデータ作成処理で
設計データを自動作成するのに必要な各種設定値が格納
されている。これらの設定値はデフォルト(省略時)値
であって、設計者からの指示によって任意に変更するこ
とができる。そこで、ステップSb2において、設計者
がこれらオブジェクト設定値の変更をキー入力装置13
から指示すると、制御装置11はオブジェクト設定値フ
ァイル18bからオブジェクト設定値を読み出して表示
装置12に表示させる。設計者がこれら設定値の一部又
は全部を任意に変更すると、制御装置11は変更された
オブジェクト設定値をオブジェクト設定値ファイル18
bに書き戻す。
【0029】〔配線オブジェクトデータ作成処理〕次
に、基本データファイル18a及びオブジェクト設定値
ファイル18bの各項目に基づいて、制御装置11は、
図4〜図7に示されるように、データメモリ19上へユ
ーザ単位テーブル19a〜その他テーブル19gを展開
する。次いで、これらテーブルの内容に基づいて必要な
部材の数量等を算出し、システム構成図の作成に必要な
配線オブジェクトデータとして配線オブジェクトテーブ
ル19jに格納する。そこで以下、これら一連の処理に
ついて詳述する。
【0030】(1)アウトレット数の算出(ステップS
b3) 基本データとして入力された「アウトレットの算出基
準」に従って、ビル内の各フロアについてアウトレット
数を算出する。アウトレットの算出基準には3通りの選
択肢があり、床面積から算出する手法,設置端末数から
算出する手法,及び収容人員から算出する手法がある。
【0031】a) フロア毎の床面積からの算出 まず、基本データとして入力された平均床面積(コア部
分を除く)と補正床面積率(有効床面積率)から、フロ
ア毎の有効床面積を算出する。次に、得られたフロア毎
の有効床面積と1アウトレット当たりの床面積からフロ
ア当たりのアウトレット数を算出する。なお、補正床面
積率は過去に設計した多数のビルの経験値から算出され
たものである。 b) 各フロアの設置端末数からの算出 各フロアについて、電話端末の台数とデータ端末の台数
とを比較し、何れか大きな台数の端末を決定する。そし
て、決定された端末の台数と端末数からアウトレット数
を求めるための掛け率からアウトレット数を算出する。
ここで、電話端末無であるかデータ端末無である場合は
各端末の台数を0台と見なす。なお、この掛け率は過去
に手がけた数十例の設計データから算出しており、これ
は、図6〜図7に示すその他の「掛け率」についても同
様である。 c) 各フロアの最大収容人員からの算出 最大収容人員と収容人数から端末数を求めるための掛け
率とから端末数を予測したのち、得られた端末数から
b)の手法に準じてアウトレット数を算出する。ここ
で、最大収容人員とは、数年後を目処にビルに入居する
各フロアの人数の最大値を予測した値である。
【0032】(2)フロア毎の電話端末台数及びデータ
端末台数の算出(ステップSb4) a) 基本データからの算出 設計者が基本データとして電話端末の台数とデータ端末
の台数とを入力している場合は、基本データファイル1
8aの格納値がそのまま電話端末の台数及びデータ端末
の台数となる。 b) 最大収容人員からの算出 最大収容人員と収容人数から端末数を求める掛け率に基
づいて、電話端末の台数及びデータ端末の台数を求め
る。最初は、電話端末の台数とデータ端末の台数を同数
と見なして算出するのが簡便であるが、設計者はこれら
の値を適宜変更することができる。そこで、制御装置1
1は全フロアについて端末台数を算出したのち、これら
台数の値を表示装置12上に表示させる。設計者が表示
された端末台数を変更した場合、制御装置11は変更さ
れた端末台数をフロア単位テーブル19cに書き戻す。 c) アウトレット数からの算出 (1)の処理で算出されたアウトレット数とアウトレッ
ト数から端末数を求めるための掛け率に基づいて、電話
端末台数及びデータ端末台数を求める。この場合も、電
話端末台数とデータ端末台数の数は同数として算出する
のが簡便であるが、b)の手法と同様にして設計者はこ
れらの値を適宜変更できる。
【0033】(3)各フロア1系統毎の幹線ケーブル対
数の算出(ステップSb5) まずは、各フロアの電話端末の台数,電話端末の対数及
び系統数に基づいて各フロア1系統毎の電話端末対数を
算出する。最初に使用される系統数は「基本データ」と
して入力された値がそのまま用いられるが、後述する種
々の妥当性検査を通らない場合は、系統数が随時増やさ
れる。ここで、各ビルにおいて使用可能なケーブルの種
類は決まっており、本実施形態では、予め、各フロア1
系統毎の電話端末対数と各フロア1系統毎の幹線ケーブ
ル対数との対応関係をケーブルの種類毎に定めてある。
そこで、この対応関係に基づいて、各フロア1系統毎の
電話端末対数の値に応じた各フロア1系統毎の幹線ケー
ブル対数を算出する。
【0034】(4)幹線ケーブル対数の妥当性の検査 ステップSb6では、(3)の処理で算出した各フロア
1系統毎の幹線ケーブル対数が、1フロア1系統当たり
の幹線ケーブルの最大対数以内であるかの妥当性を判別
する。各フロア1系統毎の幹線ケーブル対数が最大対数
よりも大きい場合、これはEPSのラックに幹線ケーブ
ルが納まらないことを意味している。そこでステップS
b7で系統数を増加させるとともに、系統数を増やすこ
とで妥当性を満足するようになったかを調べるため、再
び(3)の処理に戻って幹線ケーブル対数を算出しなお
す。なお、ここで増加させる系統数は任意の値として良
い。一方、幹線ケーブル対数が最大対数以内であるか若
しくは系統数が「1」でなければ、次の(5)の処理に
進む。
【0035】(5)フロア支線ケーブル対数の算出(ス
テップSb8) 室内IDFを設置するフロアについては、フロア支線ケ
ーブル対数を求める。ここで、最初は何れのフロアの室
内IDFの台数も「0」であって、後述する妥当性の検
査によって室内IDFを増加させた場合に、フロア支線
ケーブル対数の算出処理が必要となってくる。フロア支
線ケーブル対数の算出方法は、(3)の処理に示す幹線
ケーブルと同様であって、予め定められた各フロア1系
統毎の電話端末対数とフロア支線ケーブル対数との対応
関係に基づき、各フロア1系統毎の電話端末対数から算
出する。
【0036】(6)フロアIDF渡りケーブルと室内I
DF渡りケーブルの対数の算出(ステップSb9) フロアIDF間については縦渡りケーブル対数と横渡り
ケーブル対数を算出し、室内IDF間については横渡り
ケーブル対数を算出する。なお、フロアIDF間の横渡
りケーブル対数は、系統数が2以上の場合にだけ算出す
る。これらの値は、(3)の処理で算出した幹線ケーブ
ル対数若しくは(5)の処理で算出したフロア支線ケー
ブル対数と 幹線ケーブル対数からフロアIDFの縦
渡りケーブル対数を求めるための掛け率, 幹線ケー
ブル対数からフロアIDFの横渡りケーブル対数を求め
るための掛け率, フロア支線ケーブル対数から室内
IDF渡りケーブル対数を求めるための掛け率からそれ
ぞれ求められる。
【0037】(7)フロアIDFの1次側パネル枚数の
算出と妥当性の検査 まずステップSb10で、フロアIDFの1次側(MD
F側)パネル枚数を算出する。そこで、(3)の処理で
算出した1系統毎の幹線ケーブル対数,フロアIDF縦
渡りケーブル対数及び機器端子対数の各々の対数を、1
次側パネルを構成している各パネルの1段当たりの対数
で切り上げる。なお、機器端子対数とは、データ端末を
接続するのに必要な対数のことであって、データ端末の
台数とデータ端末当たりの対数を掛け合わせて算出され
る。次いで、切り上げられた3つの対数の総和を算出
し、この総和を1次側パネル1枚当たりの対数で割った
結果の小数点以下を切り上げ、これを1次側パネルの枚
数とする。
【0038】そして、ステップSb11で、この1次側
パネルの枚数が1次側の最高パネル枚数に納まっている
か否かを判別し、1次側の最高パネル枚数を超えている
場合には、ステップSb12で室内IDFの数を増や
し、(3)の処理に戻る。なお、系統数が2以上である
場合は、各フロアIDFに接続される室内IDFの数を
一律に増やすものとする。一方、1次側の最高パネル枚
数に納まっている場合は、次の(8)の処理に進む。な
お、ここで増加させる室内IDFの数についても任意の
値として良い。
【0039】(8)フロアIDFの2次側パネル枚数の
算出と妥当性の検査 まずステップSb13で、フロアIDFの2次側(室内
IDF若しくはアウトレット側)パネル枚数を算出す
る。そのために、(1)の処理で算出されたアウトレッ
ト数を、2次側パネルの1段当たりの対数で切り上げた
のち、2次側パネル1枚当たりの対数で割った結果の小
数点以下を切り上げ、これを2次側パネルの枚数とす
る。そしてステップSb14で、(7)の処理と同様に
して、2次側パネルの枚数が2次側の最高パネル枚数に
納まっているか否かを判別し、最高パネル枚数を超えて
いる場合には、(7)の処理と同様にステップSb12
で室内IDFの数を増やし、(3)の処理に戻る。一
方、最高パネル枚数に納まっている場合は、次の(9)
の処理に進む。
【0040】(9)フロア毎の最大屋内線長の算出と妥
当性の検査 まずはステップSb15で最大屋内線長を算出するが、
顧客のフロア形態の詳細が不明であるため、ユーザ単位
テーブル19a上の床の形態(2重床,フロアダクト,
アンダカーペットの何れか)に基づいて、以下に示す3
種類のパターン(フロア形態)に当てはめて最大屋内線
長の算出を行う。これは、後述する渡りケーブル長の算
出やフロア支線ケーブル長の算出についても同様であ
る。
【0041】a)フロアIDFのみが存在する形態 図12(a)に示すように、複数個(図の場合は3個)
のフロアIDFを横に並べて配置しなお且つ各フロアI
DFが受け持つ床面積が等分であると仮定する。そし
て、フロア毎の平均床面積(コア部分を除く),床面積
の縦と横の割合及びフロアIDF数を用いて、アウトレ
ットを各フロアIDFから最も遠い位置に配置した場合
におけるケーブルの最大屋内線長を算出する。
【0042】b−1) フロアIDFと室内IDFが混
在し、かつ、室内IDFだけにアウトレットを接続する
場合 この場合は、a)の条件に加えて、各フロアIDFに同
数の室内IDFが接続されていると仮定する。また、各
フロアIDFに対して複数の室内IDFが接続される場
合は、各フロアIDFの受け持つ床面積をこれら複数の
室内IDFで等分するものと仮定する。以上を図示すれ
ば、例えば図12(b)の通りであって、この図の構成
では、2個のフロアIDFとフロアIDF当たり3個の
室内IDFが設けられている。そこで、上記の仮定の下
に、フロア毎の平均床面積(コア部分を除く),床面積
の縦と横の割合及びフロアIDF数/室内IDF数に基
づいて、最大室内線長を算出する。
【0043】b−2) フロアIDFと室内IDFが混
在し、かつ、フロアIDFと室内IDFの何れにもアウ
トレットを接続する場合 この場合、複数のフロアIDFが存在する場合には、フ
ロアの床面積をこれらフロアIDFで等分に受け持つこ
ととし、なお且つ各フロアIDFに同数の室内IDFが
接続されるものとする。加えて、各フロアIDFが受け
持つ床面積は、1個のフロアIDFと複数の室内IDF
で等分に受け持つものとする。以上を図示すれば、例え
ば図12(c)の通りである。そしてこれら仮定の下
に、フロア毎の平均床面積(コア部分を除く),床面積
の縦と横の割合及びフロアIDF数/室内IDF数に基
づいて最大室内線長を算出する。
【0044】以上のようにして、フロア形態に応じた最
大屋内線長を算出した後は、ステップSb16で、最大
屋内線長がLAN配線長の警告値(LANの規格で決ま
っている配線長の上限値)に納まっているか否かを判別
し、警告値を超えている場合には、上記同様にステップ
Sb12で室内IDFの数を増やし、(3)の処理に戻
る。一方、警告値に納まっている場合は、次の(10)
の処理に進む。
【0045】(10)平均屋内線長の算出(ステップS
b17) フロア毎の最大屋内線長と平均屋内線長の掛け率とから
平均屋内線長を算出する。 (11)幹線ケーブル長の算出(ステップSb18) MDFの設置階から算出対象のフロアまでの各フロアの
階高の総和を求め、これに横引き長を加えて幹線ケーブ
ル長をフロア別に算出する。ここで、幹線ケーブル4は
図2に示すようにビルの高さ方向に延びるケーブル部分
と、ビルの平面方向に延びる2つのケーブル部分とから
構成される。後者の2つのケーブル部分の長さの総和を
横引き長と呼んでいる。フロアIDF側の横引き長は、
オブジェクト設定値ファイル18bのものを用いること
とし、MDF側の横引き長は、MDF設置フロアの床面
積及びMDFの横引き長の掛け率に基づいて算出する。
なお、室内IDFの横引き長は「0」としている。
【0046】(12)渡りケーブル長の算出(ステップ
Sb19) (9)の処理に準じて、フロア形態に応じた渡りケーブ
ル長の算出を行う。 a)フロアIDFのみが存在する場合 フロアIDFの数が「1」でなければ、フロア毎の平均
床面積(コア部分を除く),床面積の縦と横の割合およ
びフロアIDF数に基づいて、隣接するフロアIDF間
を接続するケーブル長であるフロアIDFの横渡りケー
ブル長を算出する。
【0047】b−1) フロアIDFと室内IDFが混
在し、かつ、室内IDFだけにアウトレットを接続する
場合 フロア毎の平均床面積(コア部分を除く),床面積の縦
と横の割合およびフロアIDF数/室内IDF数に基づ
き、フロアIDF及び室内IDFについて、それぞれ隣
接するフロアIDF間又は室内IDF間を接続する横渡
りケーブル長を算出する。なお、ここで言う室内IDF
の横渡り長は、ある特定のフロアIDFに接続されてい
る室内IDF間のケーブル長を意味している。また、フ
ロアIDF若しくは室内IDFの数が「1」であれば、
横渡りケーブルは存在しないので、横渡りケーブル長の
算出は行わない。
【0048】b−2) フロアIDFと室内IDFが混
在し、かつ、フロアIDFと室内IDFの何れにもアウ
トレットを接続する場合 b−1)と同様の考え方により、フロアの横の長さ及び
DFの総数から室内IDFの横渡りケーブル長が得られ
る。また、図12(c)のようにフロア両端にフロアI
DFを配置するものと仮定し、また渡りケーブルの本数
が(フロアIDFの数−1)であることに留意すれば、
フロアIDFの横渡りケーブルの平均長が算出される。
【0049】(13)フロア支線ケーブル長の算出(ス
テップSb20) ここでも、フロア形態に応じてフロア支線ケーブル長を
算出する。 a)フロアIDFのみが存在する場合 この場合、フロア支線ケーブルは存在しない。 b−1) フロアIDFと室内IDFが混在し、かつ、
室内IDFだけにアウトレットを接続する場合 フロアIDFから各室内IDFまでの距離の平均をとる
ことで、各フロアIDFのフロア支線ケーブル長を求め
る。これにより、得られた値とフロアIDFの数からフ
ロア支線ケーブルの平均長が算出される。一方、フロア
支線ケーブルの最大長は、フロアIDFから最も遠い室
内IDFまでの距離から算出される。 b−2) フロアIDFと室内IDFが混在し、かつ、
フロアIDFと室内IDFの何れにもアウトレットを接
続する場合 b−1)と同様の考え方でフロア支線ケーブルの平均長
及び最大長が算出できる。
【0050】(14)MDFのパネル数の算出及び配列
パターンの決定(ステップSb21) MDFのパネル数の算出は、基本的にフロアIDFの場
合と同じであり、1次側については、ビルへの引き込み
局線の対数,PBXからのケーブルの対数,機器端子対
数を1次側の対数として用い、2次側については、
(3)の処理で算出した幹線ケーブル対数,PBXへの
ケーブルの対数,アウトレット対数を2次側の対数とし
て用いて、それぞれのパネル数をフロアIDFと同様に
算出する。次に、各DF(MDF,フロアIDF,室内
IDF)のパネルの配列パターンを決定する。ここで、
各DFに設けられたパネルは、1次側及び2次側の対数
の組み合わせ(「配列パターン」と呼ぶ)に応じて幾つ
かの種類のものが用意されている。そこで、用意された
配列パターンの中から、配列パターンの1次側対数及び
2次側対数がそれぞれ各DFの1次側対数及び2次側対
数以上であってなお且つ最も近いものを選択する。
【0051】(15)補助部品の数量の算出(ステップ
Sb22) パッチコード,機ひも,アダプタの各数量を算出する。
すなわち、パッチコードの数量は、フロアIDFだけが
設置されている場合は、電話端末及びデータ端末の台数
とする。また、室内IDFも設置されている場合は、室
内IDFのパッチコードの数量は、室内IDFに接続さ
れている電話端末及びデータ端末の台数とし、フロアI
DFについては、フロアIDFに接続されている電話端
末及びデータ端末の台数と、室内IDFに接続されてい
る電話端末の台数との和とする。また、機ひもの数量
は、全てのフロアに関する電話端末及びデータ端末の台
数の総和により算出する。さらに、アダプタの数量につ
いては、例えば2個口のアダプタの場合、(1)の処理
で算出したアウトレット数の半分とする。 (16)配線オブジェクトテーブルの作成(ステップS
b23) 上記の(1)〜(15)の処理で算出した諸量を全て配
線オブジェクトテーブル19jに格納する。
【0052】〔レイアウトデータ作成処理〕次に、ステ
ップSb24で、制御装置11はレイアウトプログラム
17bを起動し、レイアウト設定値ファイル18cと配
線オブジェクトテーブル19jに基づいてシステム構成
図を作成して表示装置12上に描画する。ここで、シス
テム構成図の描画例を図13に示しておく。同図はビル
1棟分を示したものであって地下1階〜地上5階から構
成される。図中、矩形の箱はDFを表し、二重丸の記号
はアウトレットを表している。DFのうち、B1A1,
1A1,…,5A1がフロアIDFであり、B1a11
や1a11などが室内IDFである。なお、図中の上部
に描画された文字「A」はビル名,数字「1」は棟の番
号である。
【0053】次に、システム構成図の作成処理について
説明する。レイアウト設定値ファイル18cには、配線
オブジェクトをレイアウトするためのパターン(レイア
ウト設定値)が用紙サイズ毎に幾つか登録されている。
用紙サイズとしてはA4縦,A4横,A3縦,A3横,
B4縦,B4横などがある。そこで、棟単位テーブル1
9b上の用紙サイズに基づいて、指定された用紙サイズ
に用意されているレイアウト設定値を一つずつ読み出し
てこの設定値で描画可能かどうかを調べる。
【0054】当然ながら、用紙サイズに応じて縦及び横
の大きさに制限があるとともに、DF等の部品を描画す
るにはある最低限の大きさが必要である。例えば、DF
を描画するには、図13に示すように「B1A1」や
「800p」等の文字を入れる必要があるためその幅及
び高さの最小値が制限されるとともに、幹線ケーブル,
縦渡りケーブル,アウトレット等を描画するためにDF
の左右にそれぞれマージンが必要となる。また、図13
に示すようにフロアの番号を示す階高枠や、ビル名,棟
の番号の描画領域も必要となる。さらに、横渡りケーブ
ルやフロア支線ケーブルを引き回すためには出寸法(図
13参照)が必要であり、各フロアの高さとしてはDF
の高さと上限のマージンを考慮した高さが必要である。
加えて、各DFから複数本のケーブルを引き出す場合に
は、ケーブルを個別に描画するためのケーブル間の間隔
が必要である。ちなみに、複数の棟を描画するとした場
合は、各棟について上下左右にマージンが必要となり、
ビル間に張られたケーブルの描画領域も必要となる。
【0055】いま、ビル1棟分の描画を行うとした場
合、用紙の横方向については、DFの幅及び左右のマー
ジン,フロア毎のDFの最大個数,階高枠のための描画
領域に基づいて描画可能かどうかを判別する。また、用
紙の縦方向については、各フロアの高さ,ビルの階数,
ビル名及び棟番号の描画領域に基づいて描画可能かどう
かを判別する。加えて、DFの上下左右のマージン部分
にケーブル及びアウトレットが全て納まるかどうかによ
っても描画可能かどうかを判別する。
【0056】基本データで指定された用紙サイズに納ま
るレイアウト設定値が、当該用紙サイズについて登録さ
れたものの中に見つからない場合は、描画すべき用紙サ
イズを次に大きな用紙サイズへ変更し、変更後の用紙サ
イズのレイアウト設定値の中から描画可能なレイアウト
設定値を検索する。一方、描画可能なレイアウト設定値
が見つかったのであれば、決定されたレイアウト設定値
に従って、表示装置12上の描画領域にシステム構成図
を描画する。以上のように、本実施形態では、顧客から
ヒアリングした最低限の基本データを与えるだけで、入
力された基本データを補完するための情報を予測して、
必要となる配線オブジェクトの数量等を算出している。
そして、算出された配線オブジェクトの情報に従って、
最適な用紙サイズを選択してシステム構成図の描画が為
される。
【0057】なお、上述した説明では、棟毎の情報やフ
ロア毎の情報を全ての棟若しくはフロアについて、設計
者が個別に入力するものとした。しかしながら、例え
ば、最初に全ての棟若しくは全フロアに共通する値を基
本データとして入力しておき、必要に応じて設計者が棟
別若しくはフロア別にデータを調整できるようにしても
良い。また、上述した説明では、ビル構内配線システム
を例に挙げたが、前述した上下水道等の各種ラインに対
しても同様に適用できることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
設計すべき各ラインに固有な基本情報を入力し、これを
補完する過去のライン設計から得られた補完情報と上記
基本情報とから、ラインを構成する部材の数量等の部材
情報を算出するようにしたので、個人の能力に依存せ
ず、専門的な知識を有する者でなくともラインの配線や
配管の設計を容易に行うことができ、効率的なライン設
計が可能となるとともに、設計変更などにも迅速に対応
できるという効果がある。
【0059】また、請求項2又は5記載の発明によれ
ば、部材情報が所定の基準に適合しない場合には、設計
情報又は算出した部材情報の一部の情報を変更して部材
情報を算出しなおすようにしたので、基本情報や補完情
報が最適でない場合にあっても、所定の基準を満たしつ
つ、部材の数量等を必要な限度で増やすだけの最適なラ
イン設計が可能になるという効果がある。また、請求項
3又は6記載の発明によれば、設計者の指示に基づいて
補完情報の内容を変更できるようにしたので、部材の仕
様等に変更が生じた場合にも柔軟に対応できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるビル構内の配線
トポロジーを説明するための説明図である。
【図2】 同実施形態におけるビル構内の各種ケーブル
の接続態様を説明するための説明図である。
【図3】 同実施形態によるライン設計支援処理システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図4】 顧客からヒアリングした基本データとして同
システムに与える各項目を示した説明図である。
【図5】 顧客からヒアリングした基本データとして同
システムに与える各項目を示した説明図である。
【図6】 基本データ以外に必要となるライン設計情報
を作成するためのオブジェクト設定値の各項目を示した
説明図である。
【図7】 基本データ以外に必要となるライン設計情報
を作成するためのオブジェクト設定値の各項目を示した
説明図である。
【図8】 同システムの動作の概略を示すフローチャー
トである。
【図9】 同システムの動作の詳細を示すフローチャー
トである。
【図10】 同システムの動作の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図11】 同システムの動作の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図12】 ビルフロア上のDFの設置形態を示した図
であって、(a)はフロアIDFだけが設置された形
態,(b)はフロアIDFと室内IDFが設置され、室
内IDFだけからアウトレットを取り出す形態,(c)
はフロアIDFと室内IDFが設置され、これら双方の
IDFからアウトレットを取り出す形態である。
【図13】 同システムにより描画されたシステム構成
図の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…PBX、2…MDF、3…フロアIDF、4…幹線
ケーブル、5…室内IDF、6…フロア支線ケーブル、
7…アウトレット、8…縦渡りケーブル、9a,9b…
横渡りケーブル、11…制御装置、12…表示装置、1
3…キー入力装置、14…ポインティングデバイス、1
5…出力装置、16…記憶装置、17…プログラムメモ
リ、18…ファイルメモリ、19…データメモリ、20
…記録媒体、21…駆動装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線若しくは配管を有するラインの設計
    作業を支援するライン設計支援処理プログラムを記録し
    た媒体であって、 前記ラインのそれぞれに固有な基本情報を入力する入力
    手順と、 過去のライン設計から得られた経験値であって前記基本
    情報を補完する所定の補完情報と、前記基本情報とから
    なる設計情報に基づいて、前記ラインを構成する部材の
    数量を含む部材情報を算出する算出手順とをコンピュー
    タに実行させるライン設計支援処理プログラムを記録し
    た媒体。
  2. 【請求項2】 前記部材情報が所定の基準に適合するか
    否かを判別して、前記基準に適合しない場合に、前記設
    計情報又は前記部材情報の一部の情報を変更して前記算
    出手順を再度実行させる検証手順を有することを特徴と
    する請求項1記載のライン設計支援処理プログラムを記
    録した媒体。
  3. 【請求項3】 設計者の指示に基づいて前記補完情報の
    内容を変更する調整手順を有することを特徴とする請求
    項1又は2記載のライン設計支援処理プログラムを記録
    した媒体。
  4. 【請求項4】 配線若しくは配管を有するラインの設計
    作業を支援するライン設計支援処理システムであって、 設計者により与えられた情報であって、前記ラインのそ
    れぞれに固有な基本情報を格納する基本情報記憶手段
    と、 過去のライン設計から得られた経験値であって前記基本
    情報を補完する所定の補完情報が予め格納される補完情
    報記憶手段と、 前記補完情報と前記基本情報からなる設計情報に基づい
    て、前記ラインを構成する部材の数量を含む部材情報を
    算出する算出手段とを具備することを特徴とするライン
    設計支援処理システム。
  5. 【請求項5】 前記部材情報が所定の基準に適合するか
    否かを判別する判別手段と、 前記判別結果が基準に適合していることを示すまで、前
    記設計情報又は前記部材情報の一部の情報を変更し、前
    記算出手段に対して前記算出処理を繰り返し行わせる制
    御手段とを有することを特徴とする請求項4記載のライ
    ン設計支援処理システム。
  6. 【請求項6】 設計者からの指示された内容で前記補完
    情報記憶手段に格納されている補完情報を変更する情報
    変更手段を有することを特徴とする請求項4又は5記載
    のライン設計支援処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012074083A (ja) * 2000-01-20 2012-04-12 Fisher-Rosemount Systems Inc プロセス制御ネットワークを自動的に設計する方法並びに装置

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