JPH10300293A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH10300293A
JPH10300293A JP10841497A JP10841497A JPH10300293A JP H10300293 A JPH10300293 A JP H10300293A JP 10841497 A JP10841497 A JP 10841497A JP 10841497 A JP10841497 A JP 10841497A JP H10300293 A JPH10300293 A JP H10300293A
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JP
Japan
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refrigerant
temperature
saturation temperature
abnormality
pressure
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JP10841497A
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Ikuji Ishii
郁司 石井
Norio Ashida
紀雄 足田
Makoto Furuta
真 古田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒漏れによる非共沸混合冷媒の組成の変化
を検知し、組成異常を警報する。 【解決手段】 判定開始タイマー(25)は、運転停止後、
所定の判定開始時間が経過すると、冷媒の温度と外気温
度とが等しくなったと見なして、判定開始信号を発信す
る。高圧センサ(11)は、冷媒回路内の冷媒の圧力を検出
する。温度センサ(13)は、外気温度を検出する。飽和温
度演算手段(16)は、飽和温度記憶手段(17)に記憶された
R407Cに関する圧力に対する相当飽和温度の情報に
基づき、冷媒の相当飽和温度を演算する。温度差演算手
段(18)は、冷媒の相当飽和温度と外気温度との差の絶対
値を演算する。異常判定手段(19)は、当該絶対値が所定
の判定値よりも大きいときに、R407Cの組成が大幅
に変化したと判断し、組成異常信号を発信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、
特に、冷媒回路内に充填された非共沸混合冷媒の組成比
の変化を検知すること、及び冷媒回路内に不適当な冷媒
が充填されたことを検知することに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒回路内で冷媒を循環させ
て冷凍運転を行う冷凍装置が知られている。この種の冷
凍装置では、冷媒が蒸発及び凝縮を繰り返しながら冷媒
回路を循環することにより、冷熱または温熱を搬送して
いる。従って、冷媒は熱を移動させる直接の媒体であ
り、冷凍装置に必要不可欠な要素である。
【0003】冷媒回路に充填する冷媒の種類及び量は、
個々の冷凍装置毎に異なっている。逆に言うと、冷凍装
置は、冷媒回路内に所定の冷媒を所定量だけ充填するよ
うに設計されている。従って、誤って所定の冷媒と異な
る冷媒を充填した場合や、充填量を誤った場合には、冷
凍装置は本来の能力を発揮することができない。
【0004】また、冷媒の充填時に適正量の冷媒を充填
したとしても、その後に冷媒配管の接続部等から冷媒が
漏れることがある。通常、冷凍装置の設置時に、冷媒回
路の気密性の確認を行ってはいるが、例えば、長期間の
使用により、徐々に冷媒漏れが進行していく場合があ
る。そのような場合、ある程度の期間が経過すると、冷
媒回路内の冷媒量が不足することがある。
【0005】従来の冷凍装置では、例えば、日本冷凍協
会編集の「新版・第4版 冷凍空調便覧(基礎編)」の
第694頁に開示されているように、圧力スイッチによ
り、間接的に冷媒回路内の冷媒量を検知していた。つま
り、冷媒が過充填の場合には、運転中に高圧側の冷媒圧
力が所定の上限値を上回りやすいため、高圧スイッチの
作動により、冷媒充填量が多いことを間接的に検知して
いた。一方、冷媒が不足している場合には、運転中に低
圧側の冷媒圧力が所定の下限値を下回りやすいため、低
圧スイッチの作動により、冷媒が不足していることを検
知していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の検知方法では、冷媒の過不足を直接的に検知す
ることができなかった。また、圧力スイッチが作動する
くらいに冷媒の過不足の程度が大きい場合にしか、冷媒
充填量の異常を検知することができなかった。そのた
め、冷媒回路から若干量の冷媒が漏れた場合には、その
漏れを検知することは困難だった。このことにより、以
下のような課題を生じていた。
【0007】−課題1− 近年、地球環境問題に鑑み、R22等の単一冷媒からR
407C等の非共沸混合冷媒への代替化が進められてい
る。
【0008】非共沸混合冷媒は、沸点の異なる数種類の
冷媒を混合することにより構成されているため、各組成
冷媒の比率、つまり組成比が異なると、その特性は異な
ったものとなる。従って、非共沸混合冷媒が所定の特性
を発揮するように、組成冷媒の組成比は厳密に定められ
ている。
【0009】ところで、非共沸混合冷媒では、冷媒回路
において漏れが発生した場合には、各組成冷媒の沸点の
相違等により、各組成冷媒の漏れ具合の程度がそれぞれ
に異なってくる。そのため、冷媒漏れが生じた場合に、
冷媒回路内の冷媒量自体の減少は問題にならない程度で
あっても、その組成比が変化し、冷媒の特性が変化して
しまうことが考えられる。
【0010】そのため、冷凍装置は本来の能力を発揮す
ることができなくなることがある。また、冷凍装置の制
御は、冷媒の所定の特性を基にプログラムされた制御方
法に基づいて行われるので、冷媒の特性が変化すると、
正確な運転制御を行うことができなくなる。従って、効
率の悪い運転を行ったり、ひいては冷凍装置の故障を招
いたりして、冷凍装置の信頼性を低下させるおそれがあ
る。
【0011】−課題2− また、使用冷媒の代替化の過渡期においては、様々な冷
媒が市場に出回ることが予想される。従って、冷媒回路
に充填する冷媒の種類を誤る可能性が大きくなるものと
予想される。
【0012】従来の検知方法では、充填された冷媒の種
類が適正か否かを判断することはできなかった。つま
り、圧力スイッチが働いたときには、圧縮機等の機器に
異常があるのか、または冷媒に問題があるのかを判断す
ることが困難であった。また、冷媒に問題があることが
明らかになったとしても、冷媒の充填量が誤っているの
か、または充填した冷媒の種類が誤っているのかは区別
することができなかった。
【0013】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、冷媒漏れによる非共
沸混合冷媒の組成の変化を検知し、または、充填した冷
媒の種類が適正か否かを判断して、冷凍装置の信頼性を
向上させることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、冷媒回路内の冷媒の温度と外気温度とが
等しくなる平衡状態において、冷媒圧力に対する相当飽
和温度と外気温度とを比較し、それらの温度差の絶対値
(A)が所定値よりも大きいときに、冷媒は異常であると
判断し、異常信号を発信することとした。
【0015】具体的には、請求項1に記載の発明が講じ
た手段は、図1に示すように、所定の冷媒が循環するよ
うに設定された冷媒回路(21)を備えた冷凍装置におい
て、冷凍装置の運転が停止されている状態であって、上
記冷媒回路(21)内の冷媒の温度と外気温度とが等しくな
る平衡状態になったときに、該冷媒回路(21)内の冷媒の
圧力を検出する圧力検出手段(11)と、上記平衡状態にお
いて外気温度を検出する外気温検出手段(13)と、上記圧
力検出手段(11)で検出した冷媒圧力の相当飽和温度を算
出する相当飽和温度算出手段(14)と、上記相当飽和温度
と上記外気温度との差の絶対値(A)を算出し、該絶対値
(A)が所定の判定値よりも大きいときに、異常信号を発
信する異常検出手段(15)とを備えている構成としたもの
である。
【0016】上記発明特定事項により、平衡状態におい
て、圧力検出手段(11)は冷媒の圧力を検出し、外気温検
出手段(13)は外気温度を検出する。相当飽和温度算出手
段(14)は、冷媒圧力に対する相当飽和温度を算出する。
異常検出手段(15)は、相当飽和温度と外気温度とを比較
し、それらの温度差の絶対値(A)が所定の判定値よりも
大きいときには、冷媒の組成が大きくずれたと判断し、
異常信号を発信する。その結果、冷媒の異常が迅速かつ
正確に検知され、冷凍装置の信頼性が向上する。
【0017】請求項2に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載の冷凍装置において、冷凍装置の運転が停
止した後から所定の判定開始時間が経過したときに、判
定開始信号を送信する判定開始タイマー(25)を備え、相
当飽和温度算出手段(14)は、飽和温度記憶手段(17)と飽
和温度演算手段(16)とを備え、該飽和温度記憶手段(17)
は冷媒の圧力に対する相当飽和温度の情報を記憶してい
る一方、該飽和温度演算手段(16)は、上記判定開始信号
を受信すると、圧力検出手段(11)から冷媒圧力の情報を
受け取るとともに、該飽和温度記憶手段(17)の記憶情報
を基に該冷媒圧力に対する相当飽和温度を算出し、異常
検出手段(15)は、温度差演算手段(18)と異常判定手段(1
9)とを備え、該温度差演算手段(18)は、上記判定開始信
号を受信すると、飽和温度演算手段(16)から相当飽和温
度の情報を受け取るとともに、外気温検出手段(13)から
外気温度の情報を受け取り、該相当飽和温度と外気温度
との差の絶対値(A)を演算する一方、該異常判定手段(1
9)は、該温度差演算手段(18)から該絶対値(A)の情報を
受け取り、該絶対値(A)が所定の判定値よりも大きいと
きに異常信号を発信する構成としたものである。
【0018】上記発明特定事項により、判定開始タイマ
ー(25)は、所定の判定開始時間が経過したときに、冷媒
回路(21)内の冷媒の温度と外気温度とが等しい平衡状態
になったと判断し、相当飽和温度算出手段(14)及び異常
検出手段(15)に判定開始信号を送信する。相当飽和温度
算出手段(14)の飽和温度演算手段(16)は、判定開始信号
を受け取ると、圧力検出手段(11)から冷媒圧力の情報を
入手する。そして、飽和温度記憶手段(17)の情報を基
に、冷媒の相当飽和温度を算出する。異常検出手段(15)
の温度差演算手段(18)は、判定開始信号を受け取ると、
飽和温度演算手段(16)から相当飽和温度の情報を受け取
るとともに、外気温検出手段(13)から外気温度を検出す
る。そして、温度差演算手段(18)は、相当飽和温度と外
気温度との差の絶対値(A)を演算する。異常判定手段(1
9)は、当該絶対値(A)が所定の判定値よりも大きいとき
に、冷媒は異常であると判断し、異常信号を発信する。
その結果、冷媒の異常が迅速かつ正確に検知され、冷凍
装置の信頼性が向上する。
【0019】請求項3に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載の冷凍装置において、所定の冷媒は、非共
沸混合冷媒であり、異常検出手段(15)は、相当飽和温度
と外気温度との差の絶対値(A)が所定の組成判定値より
も大きいときに、組成異常信号を発信する構成としたも
のである。
【0020】上記発明特定事項により、相当飽和温度と
外気温度との差の絶対値(A)が所定の組成判定値よりも
大きいときには、異常検出手段(15)が非共沸混合冷媒の
組成比が変化したと判断し、組成異常信号を発信する。
その結果、非共沸混合冷媒の組成比の変化が迅速かつ正
確に検知され、非共沸混合冷媒を使用した冷凍装置の信
頼性が向上する。
【0021】請求項4に記載の発明が講じた手段は、請
求項3に記載の冷凍装置において、所定の非共沸混合冷
媒は、R407Cである構成としたものである。
【0022】上記発明特定事項により、冷媒回路に充填
したR407Cの組成比の変化が迅速かつ正確に検知さ
れ、R407Cを使用した冷凍装置の信頼性が向上す
る。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0024】図2に示すように、本実施形態に係る冷凍
装置は、ヒートポンプ式の空気調和装置(20)である。
【0025】−空気調和装置(20)の構成− まず、空気調和装置(20)の構成について説明する。空気
調和装置(20)の冷媒回路(21)は、圧縮機(1)、四路切換
弁(2)、室外側熱交換器(3)、膨張弁(4)、及び室内側熱
交換器(5)を接続して構成されている。室外側熱交換器
(3)に対しては送風機(6)が、室内側熱交換器(5)に対し
ては送風機(7)が設置されている。圧縮機(1)、四路切換
弁(2)、室外側熱交換器(3)、送風機(6)、及び膨張弁(4)
は、室外ユニット(U1)に収納されている。一方、室内側
熱交換器(5)及び送風機(7)は、室内ユニット(U2)に収納
されている。
【0026】圧縮機(1)の吐出側配管には、圧力検出手
段である高圧センサ(11)が設けられている。圧縮機(1)
の吸入側配管には、低圧センサ(12)が設けられている。
また、室外ユニット(U1)には、外気温度を検出する外気
温検出手段としての温度センサ(13)が設けられている。
【0027】そして、室外ユニット(U1)には、コントロ
ーラ(10)が設けられている。コントローラ(10)は空気調
和装置(20)の運転を制御する部分であり、圧縮機(1)、
四路切換弁(2)、膨張弁(4)、各圧力センサ(11),(12)、
及び温度センサ(13)と接続されている。
【0028】冷媒回路(21)には、使用冷媒として、非共
沸混合冷媒であるR407Cが充填されている。
【0029】そして、コントローラ(10)、高圧センサ(1
1)、及び温度センサ(13)は、以下に説明する冷媒異常検
知装置(30)を構成している。
【0030】−冷媒異常検知装置(30)の構成−図3に示
すように、冷媒異常検知装置(30)は、高圧センサ(11)、
温度センサ(13)、相当飽和温度算出手段(14)、異常検出
手段(15)、及び判定開始タイマー(25)を備えている。相
当飽和温度算出手段(14)、異常検出手段(15)及び判定開
始タイマー(25)は、コントローラ(10)に設けられてい
る。
【0031】相当飽和温度算出手段(14)は、飽和温度演
算手段(16)及び飽和温度記憶手段(17)を備えている。飽
和温度記憶手段(17)は、空気調和装置(20)の使用冷媒に
関する圧力に対する相当飽和温度(相当飽和ガス温度)
の情報を記憶している。つまり、R407Cに関する圧
力と相当飽和温度との関係を記憶している。飽和温度演
算手段(16)は、冷媒回路(21)内の冷媒が平衡状態に達し
た後に、高圧センサ(11)から冷媒の圧力を検出し、飽和
温度記憶手段(17)の情報を参照しながら、この冷媒圧力
の相当飽和温度を演算する。
【0032】異常検出手段(15)は、温度差演算手段(18)
及び異常判定手段(19)を備えている。温度差演算手段(1
8)は、飽和温度演算手段(16)から冷媒の相当飽和温度の
情報を受け取り、温度センサ(13)から外気温度の情報を
受け取る。そして、それらの温度差の絶対値(A)を演算
する。異常判定手段(19)は、温度差演算手段(18)から当
該絶対値(A)の情報を受け取る。そして、この絶対値(A)
が所定の組成判定値よりも大きいか否かを判定する。所
定の組成判定値よりも大きいときは、冷媒の組成比が変
化していると判断し、組成異常信号を発信する。
【0033】判定開始タイマー(25)は、空気調和装置(2
0)が運転を停止してからの時間を計測し、運転を停止し
てから所定の判定開始時間が経過した時に、飽和温度演
算手段(16)及び温度差演算手段(18)に、運転開始信号を
発信する。
【0034】以上が冷媒異常検知装置(30)の構成であ
る。
【0035】−冷媒異常検知装置(30)の動作− 次に、図4を参照しながら、冷媒異常検知装置(30)の動
作について説明する。
【0036】空気調和装置(20)の運転を停止した後、ま
ず、ステップST1において、判定開始タイマー(25)が
運転を停止してから所定の判定開始時間が経過したか否
かを判定する。判定開始時間は、運転を終了してから冷
媒回路内の冷媒が平衡状態に達するのに十分な時間であ
る。つまり、冷媒回路内の冷媒が均圧するとともに、冷
媒の温度が外気温度と等しくなったと考えられる時間で
ある。本実施形態では、判定開始時間は30分に設定さ
れている。
【0037】運転停止後30分が経過した場合には、ス
テップST1からステップST2に進む。ステップST
2においては、判定開始タイマー(25)が飽和温度演算手
段(16)及び温度差演算手段(18)に運転開始信号を送信
し、外気温度と冷媒の相当飽和温度との差の絶対値(A)
についての演算が行われる。この温度差の絶対値(A)
は、冷媒の組成比の変化による相当飽和温度のずれ量を
表す値である。冷媒の組成比の変化が大きいほど、この
値(A)は大きくなる。
【0038】その後、ステップST2からステップST
3に移り、異常判定手段(19)において、上記温度差の絶
対値(A)が所定の判定値よりも大きいか否かが判定され
る。判定値は、運転が正常に行われないくらいに冷媒の
組成比が変化した場合における、外気温度と冷媒の相当
飽和温度との温度差である。本実施形態では、判定値は
10degに設定されている。
【0039】そして、上記温度差の絶対値(A)が10d
eg以内であれば、冷媒の組成比に変化はないと判断
し、ステップST4に進んで、組成異常判定を終了す
る。
【0040】一方、上記絶対値(A)が10degよりも
大きければ、冷媒の組成比が大幅に変化したと判断し、
ステップST5に進んで、異常判定手段(19)が組成異常
信号を発信する。
【0041】−空気調和装置(20)の効果− 以上のように、空気調和装置(20)によれば、冷媒異常検
知装置(30)が冷媒の組成比の変化を判断し、組成比が大
幅に変化したときは異常信号を発信するので、冷媒漏れ
による組成の異常を迅速かつ正確に発見することができ
る。そのため、冷媒が漏れて冷媒特性が変化した場合
に、能力が低下した状態で空気調和装置(20)の運転を継
続する事態を回避することができる。また、冷媒の特性
が変化することにより運転制御が不適切になることもな
い。その結果、空気調和装置(20)の能力低下を防止する
ことができ、その信頼性を向上させることができる。
【0042】しかも、冷媒の組成比の変化を、外気温度
と冷媒の相当飽和温度との温度差を基に判断しているの
で、組成比異常の判定を容易に行うことができる。検出
する情報は冷媒圧力と外気温度のみなので、冷媒異常検
知装置(30)を簡易かつ安価に構成することができる。
【0043】
【発明の実施の形態2】上記の冷媒異常検知装置(30)
は、非共沸混合冷媒の組成比の異常判定に限らず、冷媒
回路(21)に充填する冷媒の種類を誤った場合の異常判定
も行う。本実施形態では、冷媒回路(21)にR407Cで
はなく、誤ってR22を充填してしまったときの異常判
定について説明する。
【0044】図5に示すように、本実施形態2の冷媒異
常検知装置(30)は、実施形態1の冷媒異常検知装置(30)
に対し、保護手段(26)を付加したものである。保護手段
(26)は、異常判定手段(19)から異常信号を受けると、圧
縮機(1)と電源(8)とを接続するスイッチ(9)をOFFに
し、圧縮機(1)の運転を阻止して空気調和装置(20)を保
護する。
【0045】次に、充填冷媒異常判定の動作を説明す
る。
【0046】まず、冷媒回路(21)の配管を接続し、空気
調和装置(20)を設置した後、冷媒回路(21)内の冷媒が外
気と平衡状態になるまで、所定の判定開始時間の間、運
転を行わないで放置しておく。
【0047】そして、図6のフローチャートに示すよう
な順序で異常判定を行う。
【0048】まず、ステップST11において、所定の
判定開始時間が経過したか否かが判定される。判定開始
時間が経過した場合には、ステップST12に進み、外
気温度と冷媒の相当飽和温度との差の絶対値(A)につい
ての演算が行われる。
【0049】次に、ステップST12からステップST
13に移り、上記温度差の絶対値(A)が所定の判定値よ
りも大きいか否かが判定される。
【0050】上記絶対値(A)が判定値以下のときは、ス
テップST14に進み、充填冷媒は適切であると判断し
て、異常判定を終了する。
【0051】上記絶対値(A)が判定値よりも大きいとき
は、ステップST15に進み、充填冷媒は不適切である
と判断し、異常信号を発信する。本実施形態では、R4
07C用の空気調和装置(20)にR22を充填した場合を
想定しているので、ステップST15において、異常検
出手段(15)が異常信号を発信する。
【0052】このように、冷媒異常検知装置(30)によれ
ば、充填する冷媒の種類を間違えた場合であっても、異
常検出手段(15)が異常信号を発信して、その異常を警報
するので、そのまま運転が行われて空気調和装置(20)の
故障を招くことがない。従って、空気調和装置(20)の信
頼性を向上させることができる。
【0053】−変形例− 本発明の適用対象となる冷媒は、R407Cに限られ
ず、R410A等の他の非共沸混合冷媒であってもよ
い。また、充填する冷媒の種類を判定する異常判定は、
非共沸混合冷媒に限られず、疑似共沸の混合冷媒でもよ
く、単一冷媒であってもよい。
【0054】圧力検出手段は、外気と平衡状態になった
冷媒回路内の冷媒の圧力を検出できる手段であればよ
く、高圧センサ(11)に限定されるものではない。
【0055】なお、本発明でいうところの冷凍装置は、
狭義の冷凍装置に限られず、ヒートポンプ式空気調和装
置、冷房専用機、暖房専用機、冷蔵装置等を含む広い意
味での冷凍装置である。従って、上記の冷媒異常検知装
置(30)の適用対象は、空気調和装置(20)に限定されるも
のではない。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。
【0057】請求項1に記載の発明によれば、異常検出
手段が平衡状態における冷媒の相当飽和温度と外気温度
とのずれの大きさを算出し、このずれの程度に基づいて
冷媒回路内の冷媒異常を検知することが可能となる。そ
の結果、冷媒異常を検知したときは異常信号を発信する
ので、非共沸混合冷媒の組成比の変化や充填冷媒の誤り
などの冷媒異常を、迅速かつ正確に発見することができ
る。そのため、冷凍装置の信頼性を向上させることがで
きる。
【0058】請求項2に記載の発明によれば、判定開始
タイマーが、冷凍装置の運転の停止後所定の判定開始時
間が経過したときに、冷媒は平衡状態に達したと判断す
るので、具体的な構成により、異常判定を開始する時期
を定めることができる。また、具体的な構成により、相
当飽和温度算出手段及び異常検出手段を得ることができ
る。
【0059】請求項3に記載の発明によれば、異常検出
手段が非共沸混合冷媒の相当飽和温度と外気温度とのず
れの大きさに基づいて、組成比の変化を検知し、組成比
が大幅に変化したときは組成異常信号を発信するので、
非共沸混合冷媒の組成比の異常を迅速かつ正確に発見す
ることが可能となる。
【0060】請求項4に記載の発明によれば、R407
Cを使用する冷凍装置において、R407Cの組成比の
異常を迅速かつ正確に発見することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】空気調和装置の構成図である。
【図3】冷媒異常検知装置の構成図である。
【図4】冷媒組成異常判定のフローチャートである。
【図5】冷媒異常検知装置の構成図である。
【図6】充填冷媒異常判定のフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 圧縮機 (3) 室外側熱交換器 (4) 膨張弁 (5) 室内側熱交換器 (10) コントローラ (11) 高圧センサ (13) 温度センサ (14) 相当飽和温度算出手段 (15) 異常検出手段 (21) 冷媒回路 (25) 判定開始タイマー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の冷媒が循環するように設定された
    冷媒回路(21)を備えた冷凍装置において、 冷凍装置の運転が停止されている状態であって、上記冷
    媒回路(21)内の冷媒の温度と外気温度とが等しくなる平
    衡状態になったときに、該冷媒回路(21)内の冷媒の圧力
    を検出する圧力検出手段(11)と、 上記平衡状態において外気温度を検出する外気温検出手
    段(13)と、 上記圧力検出手段(11)で検出した冷媒圧力の相当飽和温
    度を算出する相当飽和温度算出手段(14)と、 上記相当飽和温度と上記外気温度との差の絶対値(A)を
    算出し、該絶対値(A)が所定の判定値よりも大きいとき
    に、異常信号を発信する異常検出手段(15)とを備えてい
    ることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷凍装置において、 冷凍装置の運転が停止した後から所定の判定開始時間が
    経過したときに、判定開始信号を送信する判定開始タイ
    マー(25)を備え、 相当飽和温度算出手段(14)は、飽和温度記憶手段(17)と
    飽和温度演算手段(16)とを備え、該飽和温度記憶手段(1
    7)は冷媒の圧力に対する相当飽和温度の情報を記憶して
    いる一方、該飽和温度演算手段(16)は、上記判定開始信
    号を受信すると、圧力検出手段(11)から冷媒圧力の情報
    を受け取るとともに、該飽和温度記憶手段(17)の記憶情
    報を基に該冷媒圧力に対する相当飽和温度を算出し、 異常検出手段(15)は、温度差演算手段(18)と異常判定手
    段(19)とを備え、該温度差演算手段(18)は、上記判定開
    始信号を受信すると、飽和温度演算手段(16)から相当飽
    和温度の情報を受け取るとともに、外気温検出手段(13)
    から外気温度の情報を受け取り、該相当飽和温度と外気
    温度との差の絶対値(A)を演算する一方、該異常判定手
    段(19)は、該温度差演算手段(18)から該絶対値(A)の情
    報を受け取り、該絶対値(A)が所定の判定値よりも大き
    いときに異常信号を発信することを特徴とする冷凍装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の冷凍装置において、 所定の冷媒は、非共沸混合冷媒であり、 異常検出手段(15)は、相当飽和温度と外気温度との差の
    絶対値(A)が所定の組成判定値よりも大きいときに、組
    成異常信号を発信することを特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の冷凍装置において、 所定の非共沸混合冷媒は、R407Cであることを特徴
    とする冷凍装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102735365A (zh) * 2012-06-25 2012-10-17 美的集团有限公司 环境温度检测装置及其故障判断方法
JP2017062082A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 東芝キヤリア株式会社 マルチ型空気調和装置
JP2021162175A (ja) * 2020-03-30 2021-10-11 株式会社富士通ゼネラル 空気調和装置

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