JPH10300039A - 廃棄物焼却炉 - Google Patents

廃棄物焼却炉

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JPH10300039A
JPH10300039A JP10791597A JP10791597A JPH10300039A JP H10300039 A JPH10300039 A JP H10300039A JP 10791597 A JP10791597 A JP 10791597A JP 10791597 A JP10791597 A JP 10791597A JP H10300039 A JPH10300039 A JP H10300039A
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fire
flame
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Abstract

(57)【要約】 【目的】主燃焼室において廃棄物等を効率的に燃焼させ
て、再燃バーナーの使用を抑制し、コストの低減を図
る。 【構成】ロストル28によって上部の燃焼室29と下部
の灰溜室30と区割りされた主燃焼室20と、灰溜室3
0の炉壁27に開設された第1の火ぜき37を介して主
燃焼室20と連通される再燃焼室50とを備える。第1
の火ぜき37を構成する灰溜室30の炉壁27がロスト
ル28にほぼ対向する高さを有し、灰溜室30で燃焼す
る廃棄物等の炎をロストル28へと導く誘導壁38を構
成する。主燃焼室20には、第1の火ぜき37とロスト
ル28との間に位置して火ぜきの一部を塞ぐ隔壁39を
設け、この隔壁39と誘導壁38との間に集炎燃焼吹き
出し口40を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーナーの使用を
抑制して廃棄物等を効率的に燃焼させるようにした廃棄
物焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の焼却炉には、燃焼する廃棄物等か
ら発生する炎を下方に引っ張って燃やす逆燃焼方式を用
いている焼却炉が知られている。この逆燃焼方式焼却炉
は、上部に設けられた投入口から廃棄物等を連続して投
入し、焼却することができるため効率が良い。この逆燃
焼方式焼却炉は、ロストルによって上部の燃焼室と下部
の灰溜室とに区分けされるとともに、メインバーナーが
配設された主燃焼室と、灰溜室の炉壁に開設される第1
の火ぜきを介して上記主燃焼室と連通されかつ再燃バー
ナーが配設された再燃焼室と、この再燃焼室の炉壁の上
部に開設される第2の火ぜきを介して連通される集塵室
と、この集塵室と連通され排気ガスを排気筒から放出す
る排気室とで構成されている。
【0003】逆燃焼方式焼却炉においては、上部の燃焼
室で廃棄物等の燃焼物が燃焼されるとともに、燃焼室の
下のロストル上に燠状態層が形成される。燃焼室で一次
燃焼したススを含む炎は、燠状態層を通ることにより再
燃焼されて、ススを含まないガスとして煙突に向かう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した逆
燃焼方式焼却炉においては、投入口から投入された廃棄
物等がロストルに引っ掛かって棚づり現象を起こし、一
次燃焼している部分に落ちてこないことがある。したが
って、逆燃焼方式焼却炉においては、この廃棄物等の棚
づり現象を防止するために、ロストルの間隔を広くして
廃棄物等が落下しやすいよう構成されていた。しかしな
がら、逆燃焼方式焼却炉においては、廃棄物等が広い間
隔のロストルから灰溜室まで落下して、この灰溜室内で
燃焼する現象が発生していた。
【0005】従来の逆燃焼方式焼却炉は、灰溜室に開設
された第1の火ぜきを構成する灰溜室の底部に立ち上が
る立壁が、専ら灰溜室に落ちた焼却灰を再燃焼室に流れ
込ませないための仕切壁として構成されており充分な高
さを有していない。このため、灰溜室内で燃焼した炎
は、再燃焼室に直接流入してしまう。灰溜室内で燃焼し
た炎は、燠状態層を通っていないので再燃焼されておら
ず、そのままではススを含む黒煙となって煙突から出て
いく。このため、灰溜室から再燃焼室に流入した炎は、
再燃焼室において再燃バーナーを使用して再燃焼させる
必要がある。
【0006】また、逆燃焼方式焼却炉は、第1の火ぜき
がロストルに対応して開口されている。このため、逆燃
焼方式焼却炉においては、ロストル上で燠状態となって
いる廃棄物等の燃焼が促進され、燠状態層を維持できず
に第1の火ぜきを介して再燃焼室に流入しやすい。再燃
焼室に流入した廃棄物等は、完全燃焼していないため再
燃焼室において再燃バーナーを使用して再燃焼させる必
要がある。
【0007】さらに、燠状態層は、燃焼室で一次燃焼し
たススを含む炎を再燃焼させる機能を有するため、その
状態が維持されないとススを含む炎を主燃焼室において
効率的に燃焼させることができない。
【0008】このように、従来の逆燃焼方式焼却炉で
は、主燃焼室において効率的な燃焼が行われず、再燃焼
室において再燃バーナーを使用することによって廃棄物
等を燃焼させるようにしていたため、燃焼効率が悪く余
計な費用もかかるという問題点があった。
【0009】したがって、本発明は、主燃焼室において
廃棄物等を効率的に燃焼させて、再燃バーナーの使用を
抑制し、コストの低減を図った廃棄物焼却炉を提供する
ことを目的に提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明にかかる廃棄物焼却炉は、廃棄物等の投入口が上部に
開設されるとともにロストルによって上部の燃焼室と下
部の灰溜室とに区分けされかつメインバーナーが配設さ
れる主燃焼室と、灰溜室の炉壁に開設した第1の火ぜき
を介して主燃焼室と連通されかつ再燃バーナが配設され
る再燃焼室とを備え、第1の火ぜきを構成する灰溜室の
炉壁がロストルとほぼ対向する高さを有し、灰溜室で燃
焼する廃棄物等の炎をロストルへと導く誘導壁を構成し
てなる。また、本発明に係る廃棄物焼却炉は、主燃焼室
に第1の火ぜきとロストルの間に位置して隔壁が設けら
れることにより、この隔壁と誘導壁の間に構成される開
口部が集炎燃焼吹出口を構成してなる。
【0011】以上のように構成された本発明に係る廃棄
物焼却炉によれば、誘導壁は、灰溜室に落ちた廃棄物等
が燃焼されることによって生じたススを含む炎を上方に
誘導して一次燃焼している高温の炎と混合させてこの炎
を再燃焼させるとともに、灰溜室に補助の燃焼室として
の機能を発揮させる。したがって、本発明に係る廃棄物
焼却炉は、主燃焼室において廃棄物等が効率的に燃焼さ
れる。
【0012】また、本発明に係る廃棄物焼却炉によれ
ば、第1の火ぜきとロストルの間の隔壁は、廃棄物等が
燃焼しながら第1の火ぜきを介して再燃焼室に流入する
ことを防ぐとともに、ロストル上に燠状態層を維持して
主燃焼室において廃棄物等が効率的に燃焼されるように
作用する。さらに、集炎燃焼吹出口は、燃焼室で燃焼し
た炎と灰溜室で燃焼した炎を混合させることによりスス
を含む炎を主燃焼室において効率的に燃焼されるように
作用する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係
る廃棄物焼却炉は、図1に示すように、廃棄物自動投入
装置1によって投入された廃棄物3を焼却する主燃焼室
20と、この主燃焼室20内の排気ガスに含まれた有機
性未燃成分を燃焼させる再燃焼室50と、排気ガス中の
微粒煤塵、有害ガス等を捕捉、除去する集塵室60と、
排気ガスを排気筒を介して外部へと放出する排気室70
及びこの排気室70へ排気ガスの放出のための空気を供
給して流速を大ならしめるエジェクター装置72とから
構成される。
【0014】廃棄物自動投入装置1は、図1に示すよう
に、図示しない破袋装置、金属缶等の不燃物を分別する
分別装置等が配設されたベルトコンベア2によって搬送
された廃棄物3を受け入れるホッパー4を備えている。
ホッパー4は、通常、エレベーターかご5内に収納さ
れ、廃棄物自動投入装置1を構成するタワー6の側壁下
部に開設した廃棄物受入口7に待機する。また、ホッパ
ー4は、タワー5の天井部に配設されたホイスト8によ
ってこのタワー5内を昇降動作される。更に、ホッパー
4は、その底部に配設されたチェーン車9と一体的に回
動自在である。チェーン車9はチェーン10を介してピ
ニオン11に連結されている。ピニオン11は、ホッパ
ー4がタワー5内を昇降動作するに伴い、タワー5の内
壁に沿って移動する。
【0015】タワー5には、内壁上部に廃棄物投入口1
2が開設されるとともに、この廃棄物投入口12の下端
部内壁に、高さ方向に所定の長さを有するラック13が
配設されている。したがって、ホッパー4が、図1に示
すように、ホイスト8が起動してタワー5内を廃棄物投
入口12まで上昇駆動されると、ピニオン11がラック
13と噛合して回転され、チェーン10を介してチェー
ン車9が回転する。すると、ホッパー4は、図1に示す
ように、チェーン車9と一体に回動して積載していた廃
棄物3を、廃棄物投入口12から主燃焼室20へと投入
する。なお、ホッパー4は、廃棄物3を焼却炉内に投入
後、ホイスト8が起動されることによってタワー5内を
下降し、廃棄物受入口6に再び待機する。
【0016】主燃焼室20は、図1に示すように、その
外壁21の一部に炉内投入口扉22を介して廃棄物自動
投入装置1から廃棄物3を受け入れる廃棄物投入口23
が開設されている。炉内投入口扉22は、投入扉駆動モ
ーター24とワイヤーで連結されることにより廃棄物自
動投入装置1から廃棄物3が投入されるに際して自動的
に開閉される。また、この主燃焼室20には、廃棄物投
入口23と対向する外壁21の一部に廃棄物補助投入口
25が開設されている。廃棄物補助投入口25は、廃棄
物自動投入装置1を介することなく主燃焼室20への廃
棄物等の投入を可能としている。
【0017】主燃焼室20は、全体として有底角筒形を
呈しており廃棄物投入口23が開設された上部空間部が
ホッパー室26として構成される。ホッパー室26は、
その下方部分が、外壁21の内側に耐火煉瓦等によって
形成された炉壁27を内張りすることによって2重壁構
造に構成されている。炉壁27は、図2に示すように、
長手方向の相対向する炉壁が下方に向かって次第にその
内径を小ならしめた略逆角錐台形を呈している。
【0018】主燃焼室20には、炉壁27が内張りされ
た空間部にロストル28が配設されている。ロストル2
8は、炉壁27を長手方向に架け渡したバーロストル2
8aと、このバーロストル28aに組み合わされた複数
個の馬蹄型ロストル28b及び炉壁の幅方向に架け渡し
たアーチロストル28cとからなる。主燃焼室20は、
このように複数種のロストル28を組み合わせることに
よって、炉内の通気性の向上が図られている。また、こ
のロストル28は、廃棄物等が棚づり現象を起こして後
述する燃焼室29に落ちてこないことを防止するために
互いの間隔を広くして設置されている。なお、バーロス
トル28a及び馬蹄型ロストル28bは、鉄鋼材料によ
って形成するとともに、強度に支障の無い範囲で肉盗み
のための多数の透孔が形成されている。また、アーチロ
ストル28cは、耐火煉瓦等によって構成し、後述する
燃焼室29と灰溜室30との間を連通させる多数個の透
孔が形成されている。
【0019】主燃焼室20は、図1に示すように、ロス
トル28によって上下に区割りされている。すなわち、
主燃焼室20は、上部空間部が燃焼室29として構成さ
れるとともに、下部空間部が灰溜室30として構成され
る。灰溜室30を構成する炉壁27には、炉外に設けた
給油装置31から給油を受けるメインバーナー32が配
設されている。廃棄物等は、ホッパー室26からロスト
ル28上に堆積し、メインバーナー32が点火されるこ
とによって後述する燃焼用空気導入口33から空気の供
給を受けて燃焼され、焼却灰となってロストル28から
灰溜室30へと滑り落ちて堆積する。
【0020】主燃焼室20は、図2に示すように、炉壁
27を角錐台形状に形成することによってこの炉壁27
と外壁21との間の外周空間部を加熱空気室34として
構成する。燃焼室29には、炉壁27の一部にロストル
28に対応位置して、加熱空気室34と連通する燃焼用
空気導入口33が開設されている。加熱空気室34を構
成する外壁21には、図示しない送風機等と連通して空
気の供給を受ける空気採入口35が開設されている。加
熱空気室34は、空気採入35から採り入れられた空気
を燃焼室29及び灰溜室30を構成する耐火レンガの蓄
熱により高温状態に保持するとともに、加熱空気を燃焼
用空気導入口33から燃焼室29へと供給し、さらに、
後述する第1の火ぜき37を介して再燃焼室50へと供
給する。なお、灰溜室30には、図1に示すように、堆
積した焼却灰を取出すための灰出口36が開設されてお
り、この灰出口36は主燃焼室20の空気採入口として
も機能する。
【0021】灰溜室30には、その炉壁27に、図1に
示すように、バーロストル28aよりもやや下方に縦長
の開口として構成された第1の火ぜき37が形成されて
いる。第1の火ぜき37は、灰溜室30の炉壁27をア
ーチロストル28cとほぼ対向する高さまで立ち上げる
ことにより灰溜室30の底部より上方に位置して開設さ
れる。
【0022】炉壁27は、上述したようにアーチロスト
ル28cとほぼ対向する高さまで立ち上がって形成され
ることにより誘導壁38を構成する。誘導壁38は、上
述したようにロストル28の間隔を広くして設置したこ
とで灰溜室30に落ちた廃棄物等が燃焼することによっ
て生じたススを含む炎が直接再燃焼室50に進入するこ
とを阻止する。また、誘導壁38は、灰溜室30で燃焼
したススを含む炎を上方に誘導して燃焼室29で燃焼し
ている高温の炎と混合させることによってスス成分を再
燃焼させ、灰溜室30に補助の燃焼室としての機能を奏
するようにする。さらに、誘導壁38は、メインバーナ
ー32に対向する位置に立ち上がることによって、メイ
ンバーナー32の炎を主燃焼室20に留めるとともに再
燃焼室50に進入することを阻止して、主燃焼室20に
おいて廃棄物等を効率的に燃焼させる。勿論、誘導壁3
8は、灰溜室30に堆積した焼却灰が再燃焼室50に進
入することを阻止する従来の機能をも維持できる。
【0023】主燃焼室20には、図1及び図3に示すよ
うに、第1の火ぜき37の直前に、ロストル28との間
に位置して、耐火材によって第1の火ぜき37の一部を
塞ぐ隔壁39が設けられている。隔壁39は、廃棄物等
が燠状態のまま第1の火ぜき37を介して再燃焼室50
に流入することを阻止するとともに、ロストル上の燠状
態層を維持して主燃焼室20において廃棄物等を効率的
に燃焼させる。なお、第1の火ぜき37の一部を塞ぐこ
とは、焼却能力と関連するため隔壁39で塞ぐ幅は20
0mm程度とする。
【0024】隔壁39は、図1に示すように、誘導壁3
8よりやや上方の位置まで設置されており、その間の開
口部が集炎燃焼吹出口40として構成される。集炎燃焼
吹出口40は、燃焼室29で燃焼した炎と灰溜室30で
燃焼したススを含む炎を混合させて、上述のように、加
熱空気室33から燃焼用空気導入口34を介して空気の
供給を受けることにより、主燃焼室20においてスス成
分を効率的に燃焼させる。集炎燃焼吹出口40で混合さ
れた炎は、ススを含まない排気ガスとして後述する再燃
焼室50に向かう。
【0025】主燃焼室20には、図1に示すように、第
1の火ぜき37を介して再燃焼室50が隣り合って併設
されている。再燃焼室50は、略々矩形を呈し、第1の
火ぜき37と対向する炉壁51の上部に第2の火ぜき5
2が開設される。また、再燃焼室50には、第2の火ぜ
き52の近傍に位置した側面炉壁の一部に給油装置31
から給油を受け、バーナーの炎が第2の火ぜき52に達
するようにして再燃バーナ53が配設されている。
【0026】第2の火ぜき52は、再燃焼室50と後述
する集塵室60とを連通させ、第1の火ぜき37に対し
て排気ガスの流路の前後方向ばかりでなく上下方向にも
離間して開設されることによって、再燃焼室50内を流
れる排気ガスの流域を大ならしめている。また、第2の
火ぜき52は、ガスの流速を速めるようにするため第1
の火ぜき37に対して開口面積がやや小とされている。
第2の火ぜき52は、耐熱性、耐薬品性に優れた炭化珪
素を主成分とし、酸化珪素、酸化アルミ或いは酸化鉄等
が含有された火ぜき部材54によって構成されている。
火ぜき部材54は、例えば第2の火ぜき52の開口形状
とほぼ等しい外形とされ炉壁51の一部を構成する一体
物によって形成したり、多数本の筒状部材を組合わせて
構成してもよく、いずれにしろ多数の貫通孔が形成され
てなる。
【0027】再燃焼室50は、上述したように、第1の
火ぜき37を介して加熱空気室33から高温の加熱空気
が充分に供給されるとともに、再燃バーナー53が点火
されることによって高温に保持されて高酸化室を構成し
ている。また、多数の貫通孔を設けた火ぜき部材54
は、再燃焼室50に隣り合って併設された集塵室60へ
流入する排気ガスを効果的な流れに整流する。この排気
ガスには、なお微細な煤塵或いは有害ガスが含まれてお
り、自己噴霧遠心力集塵機として構成された集塵室60
において捕捉、除去される。
【0028】集塵室60は、図1及び図3に示すよう
に、全体が円筒形に構成されており、底部には水槽61
が配設されている。また、この集塵室60には、天井部
にダクト62が集塵室60と中心軸を同じくして配設さ
れている。ダクト62は、その開口端が、集塵室60の
側壁上部に開設された第2の火ぜき52の下端壁に対応
して位置している。水槽61は、炉外に設けた給水装置
63から給水を受けることによって常時一定量の水位に
保持されている。
【0029】上記火ぜき部材54は、その貫通孔が集塵
室60の内周壁の接線に沿った方向に開口している。こ
れにより整流された排気ガスが、集塵室60内を内周壁
に沿って水槽61まで旋回しながら流れて一次旋回気流
64を構成する。一次旋回気流64は、水槽61の水面
に接触することによって、中心部位が周囲よりも速度が
大であってかつ動径が一次旋回気流64よりも小径であ
る二次旋回気流65を発生させる。二次旋回気流65
は、大きい速度で旋回しながらダクト62へと吸引され
るため、集塵室60の中心部に高度の真空帯域が生成さ
れる。
【0030】したがって、水槽61の水は、二次旋回気
流65によって真空帯域に向かって吸い上げられ、二次
旋回気流65の遠心力によって水滴化され、減圧蒸発に
よって激しく蒸発する。周辺部の排気ガスは、吸い上げ
られた水の減圧蒸発によりその温度が低下して比重が大
きくなり、遠心力によって集塵室60の周壁方向に押し
出されて真空帯域から外れる。この後、水蒸気は、再度
凝結して水滴となって水槽61に落下する。このように
して、ダクト62の近傍においては、凝結水滴が盛んに
発生して霧状となり、凝結するに際して排気ガス中の微
細な煤塵或いは有毒ガスが捕捉、除去される。
【0031】排気室70は、排気筒71の一部によって
構成され、エジェクター装置72から空気の供給を受け
る。エジェクター装置72のエジェクターダクト73
は、ダクト62が排気室70に開口する開口部に位置し
て開口している。エジェクター装置72は、防音室74
内に収納された送風機75によって空気を供給する。エ
ジェクターダクト73の一部には、自動ダンパー76が
配設されている。自動ダンパー76は、排気筒71から
排出される排気ガスと空気との混合割合を概ね1:1で
構成するように、エジェクター装置72から排気室70
へ供給する空気量を制御する。
【0032】さらに、排気筒71には、図1に示すよう
に、先端部に防塵ネット77が配設されている。防塵ネ
ット77は、排気筒71から放出される排気ガスに含ま
れる炉内で捕捉しきれなかった微粒煤塵等を捕捉するた
めのものである。また、排気筒71には、先端部に上記
防塵ネット77に代えて排気筒71から放出される排気
ガスの状態を監視する煤煙感知センサーを配設して、煤
煙感知器を介することにより上記メインバーナ34或い
は再燃バーナ53の燃焼能力をコントロールすることも
できる。
【0033】なお、上述した廃棄物焼却炉においては、
上記誘導壁38、隔壁39、集炎燃焼吹出口40等を配
設したことにより、廃棄物等は炉内において効率的に燃
焼され得るため排気筒71から黒煙の発生はほとんど無
い。このため、防塵ネット77は、必ずしも設置しなく
ともよく、この防塵ネット77に代えて設置しうる煤煙
感知器も単に排気ガスの状態監視のみを行うために設置
してもよい。
【0034】さらに、上述した廃棄物焼却炉にあって
は、ダクト62の一部に排気ガスの温度状態を検知する
温度センサー66を配設してメインバーナー34或いは
再燃バーナー53を制御するようにしたが、これらを必
ずしも付設しなくてもよい。また、廃棄物焼却炉は、集
塵室60を自己噴霧遠心力集塵機として構成したが、例
えばサイクロン集塵機であってもよく、その他、ロスト
ル28等、細部の構成については適宜変更されることは
勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る廃棄物焼却炉によれば、灰溜室の炉壁をロストルとほ
ぼ対向する高さとすることにより誘導壁を構成したこと
により、主燃焼室において廃棄物等の効率的な燃焼を図
ることができ、再燃バーナーの使用量が極めて少なくな
るか全く必要としない場合もあることから、コストの低
減も達成される。
【0036】また、本発明に係る廃棄物焼却炉によれ
ば、第1の火ぜきとロストルとの間に隔壁が設けられる
とともに、誘導壁と隔壁との間が集炎燃焼吹出口として
構成されることにより、主燃焼室において廃棄物等の効
率的な燃焼を図ることができ、再燃バーナーの使用量が
極めて少なくなるか全く必要としない場合もあることか
ら、コストの低減も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物焼却炉の基本構成図であ
る。
【図2】上記廃棄物焼却炉の主燃焼室の縦断面図であ
る。
【図3】上記廃棄物焼却炉の概略水平断面図である。
【符号の説明】
1 廃棄物自動投入装置,3 廃棄物,20 主燃焼
室,23 廃棄物投入口,26 ホッパー室,28 ロ
ストル,29 燃焼室,30 灰溜室,32 メインバ
ーナー,37 第1の火ぜき,38 誘導壁,39 隔
壁,40 集炎燃焼吹出口,50 再燃焼室,52 第
2の火ぜき,53 再燃バーナー,60集塵室,62
ダクト,70 排気室,71 排気筒,72 エジェク
ター装置,76 自動ダンパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物等の投入口が上部に開設されると
    ともにロストルによって上部の燃焼室と下部の灰溜室と
    に区分けされかつメインバーナーが配設される主燃焼室
    と、 上記灰溜室の炉壁に開設される第1の火ぜきを介して主
    燃焼室と連通されかつ再燃バーナーが配設される再燃焼
    室と、 この再燃焼室の炉壁の上部に開設される第2の火ぜきを
    介して連通される集塵室と、 この集塵室と連通され、エジェクター装置から空気の供
    給を受けて排気ガスを排気筒から放出する排気室とから
    なり、 上記第1の火ぜきを構成する上記灰溜室の炉壁が上記ロ
    ストルとほぼ対向する高さを有し、上記灰溜室で燃焼す
    る炎を上記ロストルへと導く誘導壁を構成することを特
    徴とする廃棄物焼却炉。
  2. 【請求項2】 上記主燃焼室には、上記第1の火ぜきと
    上記ロストルとの間に位置して上記第1の火ぜきの一部
    を塞ぐ隔壁が設けられ、 この隔壁と上記誘導壁の間に構成される開口部が集炎燃
    焼吹出口を構成することを特徴とする請求項1記載の廃
    棄物焼却炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102371719B1 (ko) * 2021-07-20 2022-03-07 황원하 휘발성 유기 화합물 저감구조를 포함하는 축열식 소각로

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