JPH10299919A - シングルレバー式水栓 - Google Patents

シングルレバー式水栓

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JPH10299919A
JPH10299919A JP12294097A JP12294097A JPH10299919A JP H10299919 A JPH10299919 A JP H10299919A JP 12294097 A JP12294097 A JP 12294097A JP 12294097 A JP12294097 A JP 12294097A JP H10299919 A JPH10299919 A JP H10299919A
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JP
Japan
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water
cylinder chamber
faucet
housing
lever
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Application number
JP12294097A
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English (en)
Inventor
Satoru Fukuzawa
覚 福澤
Takashi Hirose
隆 廣瀬
Hiroyuki Inoue
博之 井上
Koichi Goto
康一 後藤
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NTN Corp
KVK Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
KVK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォーターハンマー防止機能の付いたシング
ルレバー式水栓において、閉栓および止水が確実に行え
るとともに、閉栓が確実に認識でき、またハンドル操作
以外の、軽微なトルクによる誤作動では開栓しない。 【解決手段】 ハウジング内底部に設けられた固定弁体
と、この固定弁体上に摺動自在に設けられ、かつシリン
ダー室を有する可動弁体と、ハウジング上部に設けられ
可動弁体に連動するハンドルレバーの操作により、固定
弁体と可動弁体との摺接面で形成される水または湯水の
流路を少なくとも開閉するとともに、シリンダー室内に
発生する水圧によってウォーターハンマーの発生を防止
するシングルレバー式水栓であって、ハンドルレバーの
操作により流路を閉じた直前後にシリンダー室内の水圧
をハウジング内水圧と等しくする手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単栓あるいは湯水混
合水栓に採用できるシングルレバー式水栓に関する。
【0002】
【従来の技術】単一のハンドルレバーを上下動すること
によって閉栓および開栓するシングルレバー式水栓が普
及している。このようなシングルレバー式水栓は、その
操作性の向上から小さなハンドルトルクでも操作できる
ようになっている。ハンドルトルクが高ければ(通常、
1000gf以上)、使用に際して余分な力をハンドルにかけ
ることになり、操作性が悪くなるためである。しかし、
良好な操作性を得るためハンドルトルクを小さくする
と、急激なハンドル操作が可能となり、ウォーターハン
マーの発生などの弊害がでてくる。ウォーターハンマー
とは、急激なハンドル操作によって止水することで、水
道管内を流れる水道水に急ブレーキがかかる状態にな
り、甲高い衝撃音と共に水道管内の水圧が瞬間的に増大
する現象である。ウォーターハンマーが頻繁に繰り返さ
れれば、水栓自体はもちろん、水道管や水栓に配管され
る給湯器にも衝撃が加わり続け、長期的には弁体の破損
や給湯器の故障の原因となり、さらには水道管に亀裂が
生じかねないことにもなる。
【0003】そのようなウォーターハンマーの発生を防
止するシングルレバー式湯水混合水栓には、ピストン機
構を有するものが知られている(実開平 3-33272号や特
開平6-174114 号公報)。このピストン機構とは、可動
弁体と一体に連動する可動ブロックに、混合室に開口す
るシリンダー室を有し、シリンダー室内に混合水を導入
する。シリンダー室内に配置されるピストンによってシ
リンダー室容積を可変させ、シリンダー室容積が減少す
る時、すなわち止水するときにシリンダー室容積の減少
に伴う水圧の上昇によってハンドル操作が重くなるよう
にしたものであり、急な止水操作を抑制するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウォー
ターハンマーを防止する構造を付与したシングルレバー
式水栓等は、シリンダー室内に溜まった流体を所定の小
孔から排出させることによりハンドル操作に抵抗を付与
しウォーターハンマーの発生を防止するため、閉栓位置
になればなるほどハンドル操作が重くなり、完全に閉栓
していなくても閉栓が完了したと認識する場合や、閉栓
後であってもシリンダー室内の圧縮された混合水によっ
て可動弁体が僅かに開栓方向に戻る場合などがあり、止
水が完全に行えないという問題がある。
【0005】また、操作性の向上から開栓時のハンドル
トルクを小さくした場合、何んらかの拍子にハンドルレ
バーに触れただけでもレバーが動作してしまい、不意の
吐水が発生する問題がある。
【0006】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、ウォーターハンマー防止機能の付い
たシングルレバー式水栓において、閉栓および止水が確
実に行える構造であるとともに、閉栓が確実に認識で
き、またハンドル操作以外の、軽微なトルクによる誤作
動では開栓しない構造を有するシングルレバー式水栓を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシングルレバー
式水栓は、ハウジング内底部に設けられた固定弁体と、
この固定弁体上に摺動自在に設けられ、かつシリンダー
室を有する可動弁体と、ハウジング上部に設けられ可動
弁体に連動するハンドルレバーの操作により、固定弁体
と可動弁体との摺接面で形成される水または湯水の流路
を少なくとも開閉するとともに、シリンダー室内に発生
する水圧によってウォーターハンマーの発生を防止する
シングルレバー式水栓であって、ハンドルレバーの操作
により流路を閉じた直前後にシリンダー室内の水圧をハ
ウジング内水圧と等しくする手段を有することを特徴と
する。
【0008】また、本発明のシングルレバー式水栓は、
シリンダー室が可動弁体の進退方向に貫通された貫通孔
の一端に形成され、この貫通孔に貫挿されたロッドがシ
リンダー室端にピストンを、他端にシール材を備えてな
るシングルレバー式水栓において、シリンダー室内の水
圧をハウジング内水圧と等しくする手段は、流路を閉じ
た直前後にシール材が貫通孔との密閉を解放する位置に
設けられたことを特徴とする。
【0009】また、本発明のシングルレバー式水栓は、
シリンダー室が可動弁体側面に形成され、このシリンダ
ー室に嵌合されるピストンがハウジング内面周辺におい
てハウジング内径方向に固定された状態で設けられてな
るシングルレバー式水栓において、シリンダー室内の水
圧をハウジング内水圧と等しくする手段は、流路を閉じ
た直前後にシリンダーとピストンとの嵌合空隙を大きく
する構造であることを特徴とする。
【0010】また、流路を閉じた後、ハンドルレバーが
係止される手段を有することを特徴とする。
【0011】本発明のシングルレバー式水栓は、固定弁
体に対して可動弁体が進退方向にのみ摺動する湯水混合
を行わないシングルレバー式水栓と、固定弁体に対して
可動弁体が回動するとともに進退方向に摺動するシング
ルレバー式湯水混合水栓のいずれも含むものである。
【0012】また、可動弁体は単一部材あるいはこの単
一部材と同一に作動する可動ブロックも含むものであ
る。したがって、たとえばシリンダー室が形成された貫
通孔は、単一部材からなる可動弁体内あるいは可動弁体
と同一に作動する可動ブロック内に設けられていてもよ
い。
【0013】また、流路を閉じた直前後とは、固定弁体
の通水路が可動弁体によって遮断されるときの前後をい
い、ウォーターハンマーの発生を抑えることができる閉
栓直前とハンドルレバーの操作トルクを下げることがで
きる閉栓直後をいう。
【0014】本発明は、ハンドルレバーの操作により流
路を閉じた直前後にシリンダー室内の水圧をハウジング
内水圧と等しくすることにより、ハウジング内における
圧力差がなくなる。このため、閉栓後のハンドルレバー
操作が容易になり、またシリンダー室内の水圧によって
可動弁体が開栓方向に戻ることがなくなり止水が完全に
行える。
【0015】また、可動弁体の貫通孔に設けられたシー
ル材が流路を閉じた直前後に貫通孔との密閉を解放する
位置に設けられることにより、あるいは流路を閉じた直
前後にシリンダーとピストンとの嵌合空隙を大きくする
構造であることにより、より確実容易に閉栓および止水
を行うことができる。
【0016】さらに、流路を閉じた後、ハンドルレバー
が係止される手段を有することにより、閉栓時において
クリック感を有するとともに僅かのハンドルトルクで開
栓しなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明のシングル
レバー式水栓の一例を説明する。図1(a)および
(b)は、ウォーターハンマー防止機能付シングルレバ
ー式湯水混合水栓の断面図を示し、図1(a)は開栓時
を、図1(b)は閉栓時をそれぞれ示す。シングルレバ
ー式湯水混合水栓は、ハウジング1の底部に底板2を有
し、ハウジング1内には底板2の上に固定弁体3がハウ
ジング1に対して固定された状態で、かつ底板2と密接
して設けられている。固定弁体3の上部には可動弁体1
4およびこの可動弁体14の上部にあり一体となって作
動する可動ブロック5が設けられている。可動弁体14
および可動ブロック5は、レバー4によって摺動可能
に、固定弁体3と密接して設けられている。また、可動
ブロック5内には、その進退方向に貫通孔15が貫通
し、この貫通孔15の混合室側にシリンダー室16が形
成され、ピストン17を有するロッド17aが貫通孔1
5に貫挿されている。さらにロッド17aの反ピストン
側にOリングなどのシール材18が形成されている。
【0018】可動ブロック5の上部にはシール部材7、
8によってハウジング1から液漏れしないように配置さ
れたレバーホルダー6が設けられており、レバーホルダ
ー6によってレバー4がピン9を介して保持され、ハウ
ジング1内における可動弁体14の回動と進退とを可能
にしている。このような構造のシングルレバー式湯水混
合水栓は、可動弁体14の回動で、水道水から直接導入
する冷水と、湯沸器から導入する湯水の混合量を調整す
ることによって水温の調整を行い、また、可動弁体14
の進退で混合水の流量の調整を行う。これら水温調整や
流量調整はハンドルレバー10の操作によってなされ
る。たとえばハンドルレバー10の上下動で止水、吐水
および流量の調整、回動で水と湯水との混合量の調整を
することができる。
【0019】図1(b)は、湯水混合水栓が閉栓してい
る状態を表す。ハンドルレバー10を上方に操作するこ
とによって可動弁体14が図に向かい左側に移動してい
る。このとき底板2の通水路11、11aに連通する固
定弁体3の通水路12、12aは、可動弁体14の混合
室13と遮断されるため閉栓される。なお、この図では
ハンドルレバー10を上方に操作することで閉栓し、下
方に操作することで開栓する(下吐水)が、可動弁体の
混合室の形状や位置によって、上吐水とすることもでき
る。
【0020】つぎにウォーターハンマーの防止機能につ
いて説明する。ハンドル操作により可動弁体14を開栓
すると(図1(a)の状態)、可動弁体14の上部にあ
り可動弁体14と同一に作動する可動ブロック5の内部
のシリンダー室16内の容積が増加する。そのため可動
弁体14の周囲に充満している混合水が負圧によってシ
リンダー室16内に引き込まれる。シリンダー室16内
にはピストン17が配置され、シリンダー室16の反ピ
ストン側はOリング18によりシールされており、シリ
ンダー室16内に引き込んだ混合水をシリンダー室16
内に閉じ込めるようにしてある。このような状態から閉
栓すると、シリンダー室16内の混合水はピストン17
に圧縮され、シリンダー室16から排出される。このと
きの抵抗によって閉栓操作が遅延され、ウォーターハン
マーの発生が防止できる。
【0021】つぎに、流路を閉じた直前後にシリンダー
室内の水圧をハウジング内水圧と等しくする手段の一例
について説明する。図2(a)および(b)は、それぞ
れ図1(a)および(b)における貫通孔15およびシ
リンダー室16部分の拡大断面図である。閉栓途中はシ
リンダー室16の反ピストン側に配置されたOリングな
どのシール材18によってシリンダー室16内がシール
されているため、シリンダー室16内の混合水はピスト
ン17に設けられた断面積の小さい通水溝(図を省略)
からしか排出されず、可動ブロック5と連動する可動弁
体14を閉栓するハンドルトルクに抵抗が発生し、ウォ
ーターハンマーを防止できる(図2(a))。
【0022】一方、図2(b)に示すように、固定弁体
3の通水路12、12aが可動弁体14によって遮断さ
れると閉栓される。すなわち、可動弁体14の摺接端1
4aが図に向かい左側に移動して通水路12、12aの
左上端12bを通過すると閉栓される。本発明にあって
は、固定弁体の通水路が遮断され閉栓された直前後に可
動ブロック5のシリンダー室16の反ピストン側に設け
た空隙19により、Oリングなどのシール材18による
シールが解除されるようにシール材18の位置を設定し
ている。シールが解除されるため、シリンダー室16内
の混合水は、急激に空隙19を通じてハウジング1内に
排出される。これにより、シリンダー室内の水圧をハウ
ジング内水圧と等しくすることができ、また、閉栓直前
後のハンドルトルクが、ウォーターハンマー防止機能の
ない混合水栓と同程度のハンドルトルクとなり、閉栓を
確実に行うことができる。
【0023】なお、可動ブロック5の空隙部19とOリ
ングなどのシール材18が接触する部分は、せん断によ
ってOリングが破断しないように所定の曲率半径Rをつ
けておくことが好ましい。また開栓時に貫通孔15内へ
Oリングが入るときに、Oリングが貫通孔15から外れ
ないようにOリング溝を設定することが好ましい。
【0024】流路を閉じた直前後にシリンダー室内の水
圧をハウジング内水圧と等しくする手段の他の例につい
て図3により説明する。図3は図1(b)における貫通
孔15およびシリンダー室16部分の拡大断面図の一例
である。図3において、閉栓途中はシリンダー室16は
ピストン17に設けられたパッキン20によってシール
されているため、シリンダー室内の混合水はピストン1
7の外周に設けられた断面積の小さい通水溝(図示を省
略)からしか排出されず、可動ブロック5と連動する可
動弁体14を閉栓するハンドルトルクに抵抗が発生し、
ウォーターハンマーを防止できる。しかし閉栓直前後に
なると空隙部21をパッキン20が通過することにな
り、これによりパッキン20によりシリンダー室16内
がシールできなくなるため、シリンダー室16内の混合
水が空隙部21およびピストン17とシリンダー室16
の隙間を通じて急激にハウジング1内に排出される。こ
のことによって閉栓直前後のハンドルトルクは、ウォー
ターハンマー防止機能のない混合水栓と同程度のハンド
ルトルクとなり、閉栓が確実に行える。
【0025】図1から図3に示す構造は、ロッド17a
の長さがハウジング内径いっぱいまで、または僅かに小
径に形成されていることにより、可動ブロック5の進退
動作に伴いシリンダー室16内の容積を可変するもので
ある。一方、本発明はこれに限らず、水または湯水の流
路を閉じた直前後にシリンダー室内の水圧をハウジング
内水圧と等しくすることができる構造であれば、図1か
ら図3に示す構造以外のウォーターハンマーの発生防止
機構を有するシングルレバー式水栓にも適用することが
できる。
【0026】ピストン構造によるウォーターハンマーの
発生防止機構を有するシングルレバー式水栓に適用した
例を図4により説明する。図4はピストン構造を有する
シングルレバー式水栓の部分拡大断面図である。ピスト
ン22はハウジング内面にあるレバーホルダー23に保
持されているため、開栓時はシリンダー室24の容積は
増加しこの中に混合水が充満している。閉栓途中はシリ
ンダ−24と僅かな隙間しか有さないように形成された
ピストン22の大径部25が通過するためシリンダー室
24内の混合水はその僅かな隙間からしか排出されず、
可動ブロック5と連動する可動弁体14を閉栓するハン
ドルトルクに抵抗が発生し、ウォーターハンマーを防止
できる。しかし閉栓直前後になるとピストン22の大径
部25は、シリンダー室24の空隙部26を通過するこ
とになり、これによりピストン22の大径部25により
シリンダー室24内がシールできなくなるため、シリン
ダー室24内の混合水は空隙部26およびピストン22
とシリンダー室24との隙間、さらにレバーホルダー2
3に設けた通水溝27を通じて急激にハウジング1内に
排出される。このことによって閉栓直前後のハンドルト
ルクは、ウォーターハンマー防止機能のない混合水栓と
同程度のハンドルトルクとなり、閉栓を確実に行うこと
ができる。
【0027】ピストン構造によるウォーターハンマーの
発生防止機構を有するシングルレバー式水栓に適用した
他の例を図5により説明する。図5は他のピストン構造
を有するシングルレバー式水栓の部分拡大断面図であ
る。この混合水栓の構造は流路密閉型と呼ばれ、水およ
び湯水は28、28aの通水路から29、29aの固定
弁体の通水路を通じ混合室30で混合され、固定弁体の
混合水路31と底板の混合水路32を通じ外部に供給さ
れる。開栓時において混合室30に設けた小孔33から
混合水がシリンダー室24に流入し、開栓量に応じ変動
する容積のシリンダー室24内に充満する。閉栓時には
シリンダー室24と僅かな隙間しか有さないように形成
されたピストン22の大径部25が通過するためシリン
ダー室24内の混合水はその僅かな隙間からしか排出さ
れず、可動弁体34を閉栓するハンドルトルクに抵抗が
発生しウォーターハンマーを防止できる。しかし閉栓直
前後になるとピストン22の大径部25は、シリンダー
室24の空隙部26を通過することになり、これにより
ピストン22の大径部25によりシリンダー室24内が
シールできなくなるため、シリンダー室24内の混合水
は空隙部26およびピストン22とシリンダー室24の
隙間、さらに小孔22を通じて急激に混合室30に排出
される。このことによって閉栓直前後のハンドルトルク
は、ウォーターハンマー防止機能のない混合水栓と同程
度のハンドルトルクとなり、閉栓を確実に行うことがで
きる。
【0028】つぎに、閉栓時にハンドルトルクが軽くな
ったハンドルレバーを確実に係止するとともに、軽いト
ルクにより生じやすくなる不意の吐水を抑えるための手
段について説明する。この手段は、閉栓あるいは開栓す
るときにハンドルレバー操作に抵抗感あるいはクリック
感を付与することのできる構造であれば採用することが
できる。そのような構造の一例について図6により説明
する。図6(a)から図6(c)は、ハンドルレバー係
止手段を説明するためのシングルレバー式水栓の断面図
である。
【0029】図6(a)に示した構造は、レバー4の円
弧状になった外周35に凹部36を設け、この凹部36
に嵌合する凸部37をハウジング1内部に設けたもので
ある。閉栓時には、凹部36と凸部37とが相互に係合
することとなり、ハンドルレバー操作に抵抗感あるいは
クリック感を付与することができる。また、閉栓したと
きの閉栓位置を固定することができる。凸部36の突き
出し量は、開栓するときに大きな抵抗にならない程度が
好ましく、また凸部36の材質は、耐摩耗性に優れ、弾
性率の低い樹脂材料がレバー操作に抵抗感あるいはクリ
ック感を付与する上で好ましい。そのような樹脂として
は、たとえばポリエチレン、ポリアセタール樹脂等が好
ましい。
【0030】図6(b)に示した構造は、図6(a)と
ほぼ同じ作用によるが、凸部をばね体またはゴムのよう
な弾性体38で保持したボール39で形成することによ
り、開栓時のハンドル操作をスムーズにするものであ
る。
【0031】図6(c)に示した構造は、レバーが閉栓
位置にくるとハウジング1内部の凸部40がレバー4の
凸部41を乗り越える構造である。凸部40の材質は、
図6(a)に示す凸部36の材質と同様の樹脂材料等を
使用することができる。
【0032】閉栓あるいは開栓するときにハンドルレバ
ー操作に抵抗感あるいはクリック感を付与することので
きる他の構造として図7に示す構造としてもよい。図7
はハウジング1内部以外に設けた例の断面図である。図
7に示した構造は、ハウジング1を覆うボディー42外
周とハンドルレバー10の接触面43にそれぞれ凸凹4
4を設け係合させる構造としたものである。
【0033】なお、このような閉栓あるいは開栓すると
きにハンドルレバー操作に抵抗感あるいはクリック感を
付与することのできる機構は、本発明に係るシングルレ
バー式水栓に限らず、通常のシングルレバー式湯水混合
水栓やウォーターハンマー発生防止機構を有するシング
ルレバー式湯水混合水栓に用いることができる。
【0034】
【実施例】図2に示す構造のウォーターハンマー防止機
能を有するシングルレバー式湯水混合水栓を作製した。
このシングルレバー式湯水混合水栓は、閉栓直前後にハ
ンドルトルクが低下したため、閉栓完了が確実に行える
ものとなった。さらにシリンダー室内の水圧が閉栓後に
ハウジング内水圧と等しくなるので、閉栓後に固定弁体
が戻るような不都合は発生しなかった。つぎに、図2に
示す構造のウォーターハンマー防止機能とともに図6
(a)に示す構造を有するシングルレバー式湯水混合水
栓を作製した。閉栓時から開栓するときのハンドルトル
クは、一瞬 1800gf 程度に上昇しその後 700gf程度にな
った。ハンドルトルクがこのように高いと、誤作動では
開栓しないものであるといえる。また、ハンドルトルク
の上昇は一瞬であるため、使用に不快感はなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明のシングルレバー式水栓は、ウォ
ーターハンマーの発生を防止するシングルレバー式水栓
であって、流路を閉じた直前後にシリンダー室内の水圧
をハウジング内水圧と等しくする手段を有するので、ウ
ォーターハンマーの発生を抑えるとともに、閉栓直前後
のハンドルトルクを軽くすることができ、閉栓および止
水を確実に行うことができる。
【0036】また、シリンダー室が可動弁体の貫通孔の
一端に形成され、この貫通孔に貫挿されたロッドの一端
にピストンを、他端にシール材を備えてなるシングルレ
バー式水栓において、流路を閉じた直前後にシール材が
貫通孔との密閉を解放する位置に設けらているので、容
易にシリンダー室内の水圧をハウジング内水圧と等しく
することができ、ウォーターハンマーの発生を抑え、閉
栓直前後のハンドルトルクを軽くすることができ、閉栓
および止水を確実に行うことができる。
【0037】また、シリンダー室が可動弁体側面に形成
され、このシリンダー室に嵌合されるピストンがハウジ
ング内面周辺においてハウジング内径方向に固定された
状態で設けられてなるシングルレバー式水栓において、
流路を閉じた直前後に前記シリンダーと前記ピストンと
の嵌合空隙を大きくする構造を有するので、容易にシリ
ンダー室内の水圧をハウジング内水圧と等しくすること
ができ、ウォーターハンマーの発生を抑え、閉栓直前後
のハンドルトルクを軽くすることができ、閉栓および止
水を確実に行うことができる。
【0038】さらに、ハンドルレバーが係止される手段
を有するので、確実な閉栓と誤作動では開栓しにくいシ
ングルレバー式水栓が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウォーターハンマー防止機能付シングルレバー
式湯水混合水栓の断面図である。
【図2】貫通孔およびシリンダー室部分の拡大断面図で
ある。
【図3】貫通孔およびシリンダー室部分の拡大断面図の
一例である。
【図4】ピストン構造を有するシングルレバー式水栓の
部分拡大断面図である。
【図5】他のピストン構造を有するシングルレバー式水
栓の部分拡大断面図である。
【図6】ハンドルレバー係止手段を説明するための断面
図である。
【図7】ハウジング1内部以外に設けた例の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 底板 3 固定弁体 4 レバー 5 可動ブロック 6 レバーホルダー 7、8 シール部材 9 ピン 10 ハンドルレバー 11、12 通水路 12b 通水路の左上端 13 混合室 14 可動弁体 14a 可動弁体の摺接端 15 貫通孔 16 シリンダー室 17 ピストン 17a ロッド 18 シール材 19 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 博之 岐阜県岐阜市黒野308番地 株式会社ケー ブイケー内 (72)発明者 後藤 康一 岐阜県岐阜市黒野308番地 株式会社ケー ブイケー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内底部に設けられた固定弁体
    と、この固定弁体上に摺動自在に設けられ、かつシリン
    ダー室を有する可動弁体と、ハウジング上部に設けられ
    前記可動弁体に連動するハンドルレバーの操作により、
    前記固定弁体と前記可動弁体との摺接面で形成される水
    または湯水の流路を少なくとも開閉するとともに、前記
    シリンダー室内に発生する水圧によってウォーターハン
    マーの発生を防止するシングルレバー式水栓であって、 前記ハンドルレバーの操作により、前記流路を閉じた直
    前後に前記シリンダー室内の水圧をハウジング内水圧と
    等しくする手段を有することを特徴とするシングルレバ
    ー式水栓。
  2. 【請求項2】 前記シリンダー室が前記可動弁体の進退
    方向に貫通された貫通孔の一端に形成され、この貫通孔
    に貫挿されたロッドがシリンダー室端にピストンを、他
    端にシール材を備えてなるシングルレバー式水栓におい
    て、前記シリンダー室内の水圧をハウジング内水圧と等
    しくする手段は、前記流路を閉じた直前後に前記シール
    材が前記貫通孔との密閉を解放する位置に設けられたこ
    とを特徴とする請求項1記載のシングルレバー式水栓。
  3. 【請求項3】 前記シリンダー室が前記可動弁体側面に
    形成され、このシリンダー室に嵌合されるピストンがハ
    ウジング内面周辺においてハウジング内径方向に固定さ
    れた状態で設けられてなるシングルレバー式水栓におい
    て、前記シリンダー室内の水圧をハウジング内水圧と等
    しくする手段は、前記流路を閉じた直前後に前記シリン
    ダーと前記ピストンとの嵌合空隙を大きくする構造であ
    ることを特徴とする請求項1記載のシングルレバー式水
    栓。
  4. 【請求項4】 前記流路を閉じた後、前記ハンドルレバ
    ーが係止される手段を有することを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項記載のシングルレバー式
    水栓。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002106005A (ja) * 2000-10-04 2002-04-10 Mym Corp シングルレバー式混合水栓
JP2010065762A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Inax Corp シングルレバー水栓

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