JPH10299335A - ワイヤたるみ取り機構及びウィンドウレギュレータ - Google Patents

ワイヤたるみ取り機構及びウィンドウレギュレータ

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JPH10299335A
JPH10299335A JP9107577A JP10757797A JPH10299335A JP H10299335 A JPH10299335 A JP H10299335A JP 9107577 A JP9107577 A JP 9107577A JP 10757797 A JP10757797 A JP 10757797A JP H10299335 A JPH10299335 A JP H10299335A
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slide
guide
wire
ratchet
screw
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Katsuhiko Miyoshi
勝彦 三好
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Shiroki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に張力を一定にできるワイヤ取り除き機構
及びガラスの昇降時にガタが発生せず、ワイヤのガイド
からの外れを防止でき、ワイヤの耐久性が向上するウィ
ンドウレギュレータを提供することを課題とする。 【解決手段】 ガイド突起55dと突起53gの係合に
より、ワイヤ12が所定量伸びると、スライドブッシュ
53のの第1のラチェット突起53fとスライドカラー
55の第1′のラチェット突起55aとの噛合が解除さ
れる。このとき、ワイヤ12に張力が作用すると、スラ
イドブッシュ53,スライドカラー55はスライドスク
リュー54方向に移動する。しかし、第1及び第1′の
ラチェット突起53f,55aの噛合及び第2及び第
2′のラチェット突起54b,55bの噛合のうち、ど
ちらか一方の噛合が完全噛合状態となり、スライドカラ
ー55はこの不完全噛合状態を解消方向に回転し、スラ
イドスクリュー54は、スライドブッシュ53方向に移
動し、スプリング60の張力が元の状態に復帰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤたるみ取り
機構及びこのワイヤたるみ取り機構を用いたウィンドウ
レギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤを用いて窓ガラスの昇降を行なう
ウィンドウレギュレータにおいては、ワイヤのたるみを
取り除くために、図13に示すような構成のワイヤたる
み取り機構が用いられている。
【0003】窓ガラスが取り付けられるスライダプレー
ト6には、矩形の穴6aが形成され、この穴6aに射出
成形法等により、上面が開放された箱状のハウジング3
0が取付けられている。
【0004】このハウジング30内には、つば部31
a,32aを有するスライダ31,32が摺動可能に配設
されている。ワイヤ12の一方の端部側と、他方の端部
側とはそれぞれハウジング30の側面に嵌合するブッシ
ュ33,34を介して、ハウジング30内に嵌入してい
る。
【0005】また、スライダ31,32には、軸方向に
ワイヤ12が挿通する貫通穴31b,32bが形成さ
れ、各ワイヤ12の先端部は、抜け止め部材35,36
がかしめ等の方法により取付けられている。
【0006】そして、一端部がハウジング30の内壁面
に、他端部がスライダ31,32のつば部31a,32a
にそれぞれ当接するスプリング37,38の付勢力によ
り、ワイヤ12に張力を与え、ケーブルのたるみを取り
除いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成のウ
ィンドウレギュレータでは、ガラスを昇降させると、ワ
イヤ12には荷重(張力)が作用し、ワイヤ12は徐々に
伸びる。このワイヤ12の伸びは、たるみ取り除き機構
で初めは取り除かれるが、伸びが大きくなると、スプリ
ング37,38の伸びも大きくなり、ワイヤ12に付与
される張力が低下する。
【0008】ワイヤ12に付与される張力が低下する
と、ガラスの昇降時にガタが発生したり、ワイヤ12が
ガイドから外れたりする。更には、たるんだ状態のワイ
ヤ12に、ガラス昇降時のような大きな張力が作用する
と、ワイヤ12が破断したりする。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、長期間にわたってワイヤの張力を略
一定にできるワイヤたるみ取り除き機構を提供すること
にある。
【0010】又、本発明の別の目的は、ガラスの昇降時
にガタが発生せず、ワイヤのガイドからの外れを防止で
き、ワイヤの耐久性が向上するウィンドウレギュレータ
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明は、荷重が作用するワイヤに沿って設けられた第
1のガイドと、前記第1のガイドに移動可能に係合する
と共に回転が禁止され、前記ワイヤが係止され、第1の
ラチェット突起が形成されたスライドブッシュと、前記
第1のガイドに移動可能に係合し、前記スライドブッシ
ュとの対向面に第2のラチェット突起が形成されたスラ
イドスクリューと、前記スライドブッシュと前記スライ
ドスクリューとの間に配設され、前記スライドブッシュ
との対向面には前記第1のラチェット突起と噛合可能な
第1′のラチェット突起が、前記スライドスクリューと
の対向面には前記第2のラチェット突起と噛合可能な第
2′のラチェット突起が形成されたスライドカラーと、
前記ワイヤを張る方向に前記スライドブッシュを付勢す
る付勢手段とを設け、前記スライドブッシュが前記スラ
イドスクリューより離れる方向に移動すると、前記スラ
イドカラーを前記スライドブッシュの第1のラチェット
突起と、前記スライドカラーの第1′のラチェット突起
との噛合を解除する方向に案内する斜面部からなる第2
のガイドと、該第2のガイドに係合する突部とのうち一
方を前記スライドブッシュに、他方を前記スライドカラ
ーに設け、更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた
時点で、前記第1及び第1′のラチェット突起の噛合及
び前記第2及び第2′のラチェット突起の噛合のうち、
どちらか一方が完全噛合状態、他方が不完全噛合状態と
なるよう前記第2のガイドと突部とを設け、又、前記不
完全噛合状態から完全噛合状態へ前記スライドカラーが
回転すると、前記スライドスクリューが前記スライドブ
ッシュ方向に移動するように、前記第1のガイド,前記
スライドスクリューのうち、どちらか一方にナット部
を、他方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を設けると
共に、前記第1のガイド側の部材の回転を禁止したこと
を特徴とするワイヤたるみ取り機構である。
【0012】初期状態においては、スライドカラーの第
1′のラチェット突起はスライドブッシュの第1のラチ
ェット突起に、第2′のラチェット突起は、スライドス
クリューの第2のラチェット突起に噛合している。
【0013】そして、ワイヤに荷重(張力)が作用しない
状態では、付勢手段の付勢力によりスライドブッシュ
は、ワイヤを張る方向に付勢され、ワイヤの伸びが吸収
されている。
【0014】ワイヤの伸びに伴ってスライドブッシュが
スライドスクリューより離れる方向に移動すると、第2
のガイドの斜面部と、突部との関係により、スライドブ
ッシュの第1のラチェット突起とスライドカラーの第
1′のラチェット突起との噛合が解除する方向にスライ
ドカラーが回転する。
【0015】そして、ワイヤの伸びが所定の値を越える
と、突部が斜面部を越える。ここで、ワイヤへ荷重(張
力)が作用すると、スライドブッシュは、付勢手段の付
勢力に抗してスライドスクリュー方向に移動する。この
とき、スライドカラーもスライドブッシュに押されてス
ライドスクリュー方向に移動する。
【0016】そして、第1及び第1′のラチェット突起
の噛合及び前記第2及び第2′のラチェット突起の噛合
のうち、どちらか一方が完全噛合状態、他方が不完全噛
合状態となる更に、ワイヤの荷重(張力)が作用し続ける
と、不完全噛合状態のラチェット突起が完全噛合状態に
なるように、スライドスクリューが回転し、ナット部と
ねじ棒との関係により、スライドスクリューはスライド
ブッシュ方向に所定量移動する。
【0017】スライドスクリューがスライドブッシュ方
向に所定量移動することにより、スライドブッシュも共
に移動し、ワイヤのたるみを吸収する。上記構成のワイ
ヤたるみ取り機構によれば、ワイヤが所定の値だけ伸び
ると、スライドスクリュー及びスライドブッシュが所定
量移動することにより、ワイヤの伸びを吸収し、長期間
にわたってワイヤにかかる張力が略一定となる。
【0018】第2の発明は、荷重が作用するワイヤに沿
って設けられた第1のガイドと、前記第1のガイドに移
動可能に係合すると共に回転が禁止され、前記ワイヤが
係止され、第1のラチェット突起が形成されたスライド
ブッシュと、前記第1のガイドに移動可能に係合し、前
記スライドブッシュとの対向面に前記第1のラチェット
と噛合可能な第1′のラチェットが形成されたスライド
スクリューと、前記ワイヤを張る方向に前記スライドブ
ッシュを付勢する付勢手段とを設け、前記スライドブッ
シュが前記スライドスクリューより離れる方向に移動す
ると、前記スライドスクリューを前記スライドブッシュ
の第1のラチェット突起と、前記スライドスクリューの
第1′のラチェット突起との噛合を解除する方向に案内
する斜面部からなる第2のガイドと、該第2のガイドに
係合する突部とのうち一方を前記スライドブッシュに、
他方を前記スライドスクリューに設け、更に、前記突部
が前記第2のガイドを越えた時点で、前記第1及び第
1′のラチェット突起が不完全噛合状態となるように前
記第2のガイドと突部とを設け、又、この不完全噛合状
態から完全噛合状態へ前記へ前記スライドブッシュが回
転すると、前記スライドスクリューが前記スライドブッ
シュ方向に移動するように、前記第1のガイド,前記ス
ライドスクリューのうち、どちらか一方にナット部を他
方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を設けると共に、
前記第1のガイド側の部材の回転を禁止したことを特徴
とするワイヤたるみ取り機構である。
【0019】初期状態においては、スライドブッシュの
第1のラチェット突起は、スライドスクリューの第1′
のラチェット突起に噛合している。そして、ワイヤに荷
重(張力)が作用しない状態では、付勢手段の付勢力によ
りスライドブッシュは、ワイヤを張る方向に付勢され、
ワイヤの伸びが吸収されている。
【0020】ワイヤの伸びに伴ってスライドブッシュが
スライドスクリューより離れる方向に移動すると、第2
のガイドの斜面部と、突部との関係により、スライドブ
ッシュの第1のラチェット突起とスライドスクリューの
第1′のラチェット突起との噛合が解除する方向にスラ
イドスクリューが回転し、ナット部とねじ棒との関係に
より、スライドスクリューはスライドブッシュ方向に移
動する。
【0021】そして、ワイヤの伸びが所定の値を越える
と、突部が斜面部を越える。この時、第1及び第1′の
ラチェット突起が不完全噛合状態になる。ここで、ワイ
ヤへ荷重(張力)が作用すると、スライドブッシュは、付
勢手段の付勢力に抗してスライドスクリュー方向に移動
する。
【0022】更に、ワイヤの荷重(張力)が作用し続ける
と、不完全噛合状態の第1及び第1′のラチェット突起
が完全噛合状態になるように、スライドスクリューが回
転し、ナット部とねじ棒との関係により、スライドスク
リューはスライドブッシュ方向に移動する。
【0023】従って、スライドブッシュがスライドスク
リューより離れる方向に移動する時と、その後、スライ
ドブッシュがスライドスクリュー方向に戻る時とで、そ
れぞれスライドスクリューがスライドブッシュ方向に移
動することにより、スライドブッシュも共に移動し、ワ
イヤのたるみを吸収する。
【0024】上記構成のワイヤたるみ取り機構によれ
ば、ワイヤが所定の値だけ伸びると、スライドスクリュ
ー及びスライドブッシュが所定量移動することにより、
ワイヤの伸びを吸収し、長期間にわたってワイヤにかか
る張力が略一定となる。
【0025】第3の発明は、ワイヤの移動により窓ガラ
スを昇降させるウィンドウレギュレータにおいて、荷重
が作用するワイヤに沿って設けられた第1のガイドと、
前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転が禁
止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット突起
が形成されたスライドブッシュと、前記第1のガイドに
移動可能に係合し、前記スライドブッシュとの対向面に
第2のラチェット突起が形成されたスライドスクリュー
と、前記スライドブッシュと前記スライドスクリューと
の間に配設され、前記スライドブッシュとの対向面には
前記第1のラチェット突起と噛合可能な第1′のラチェ
ット突起が、前記スライドスクリューとの対向面には前
記第2のラチェット突起と噛合可能な第2′のラチェッ
ト突起が形成されたスライドカラーと、前記ワイヤを張
る方向に前記スライドブッシュを付勢する付勢手段とを
設け、前記スライドブッシュが前記スライドスクリュー
より離れる方向に移動すると、前記スライドカラーを前
記スライドブッシュの第1のラチェット突起と、前記ス
ライドカラーの第1′のラチェット突起との噛合を解除
する方向に案内する斜面部からなる第2のガイドと、該
第2のガイドに係合する突部とのうち一方を前記スライ
ドブッシュに、他方を前記スライドカラーに設け、更
に、前記突部が前記第2のガイドを越えた時点で、前記
第1及び第1′のラチェット突起の噛合及び前記第2及
び第2′のラチェット突起の噛合のうち、どちらか一方
が完全噛合状態、他方が不完全噛合状態となるよう前記
第2のガイドと突部とを設け、又、前記不完全噛合状態
から完全噛合状態へ前記スライドカラーが回転すると、
前記スライドスクリューが前記スライドブッシュ方向に
移動するように、前記第1のガイド,前記スライドスク
リューのうち、どちらか一方にナット部を、他方に前記
ナット部に螺合するねじ棒部を設けると共に、前記第1
のガイド側の部材の回転を禁止したワイヤたるみ取り機
構を有することを特徴とするウィンドウレギュレータで
ある。
【0026】この発明のウィンドウレギュレータのワイ
ヤたるみ取り機構の初期状態においては、スライドカラ
ーの第1′のラチェット突起はスライドブッシュの第1
のラチェット突起に、第2′のラチェット突起は、スラ
イドスクリューの第2のラチェット突起に噛合してい
る。
【0027】そして、ワイヤに荷重(張力)が作用しない
状態では、付勢手段の付勢力によりスライドブッシュ
は、ワイヤを張る方向に付勢され、ワイヤの伸びが吸収
されている。
【0028】ワイヤの伸びに伴ってスライドブッシュが
スライドスクリューより離れる方向に移動すると、第2
のガイドの斜面部と、突部との関係により、スライドブ
ッシュの第1のラチェット突起とスライドカラーの第
1′のラチェット突起との噛合が解除する方向にスライ
ドカラーが回転する。
【0029】そして、ワイヤの伸びが所定の値を越える
と、突部が斜面部を越える。ここで、ワイヤへ荷重(張
力)が作用すると、スライドブッシュは、付勢手段の付
勢力に抗してスライドスクリュー方向に移動する。この
とき、スライドカラーもスライドブッシュに押されてス
ライドスクリュー方向に移動する。
【0030】そして、第1及び第1′のラチェット突起
の噛合及び前記第2及び第2′のラチェット突起の噛合
のうち、どちらか一方が完全噛合状態、他方が不完全噛
合状態となる。
【0031】更に、ワイヤの荷重(張力)が作用し続ける
と、不完全噛合状態のラチェット突起が完全噛合状態に
なるように、スライドスクリューが回転し、ナット部と
ねじ棒との関係により、スライドスクリューはスライド
ブッシュ方向に所定量移動する。
【0032】スライドスクリューがスライドブッシュ方
向に所定量移動することにより、スライドブッシュも共
に移動し、ワイヤのたるみを吸収する。上記構成のウィ
ンドウレギュレータによれば、ワイヤが所定の値だけ伸
びると、スライドスクリュー及びスライドブッシュが所
定量移動することにより、ワイヤの伸びを吸収し、長期
間にわたってワイヤにかかる張力が略一定となる。
【0033】従って、ガラスの昇降時にガタが発生せ
ず、ワイヤのガイドからの外れを防止でき、ワイヤの耐
久性が向上する。第4の発明は、ワイヤの移動により窓
ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータにおいて、
荷重が作用するワイヤに沿って設けられた第1のガイド
と、前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転
が禁止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット
突起が形成されたスライドブッシュと、前記第1のガイ
ドに移動可能に係合し、前記スライドブッシュとの対向
面に前記第1のラチェットと噛合可能な第1′のラチェ
ットが形成されたスライドスクリューと、前記ワイヤを
張る方向に前記スライドブッシュを付勢する付勢手段と
を設け、前記スライドブッシュが前記スライドスクリュ
ーより離れる方向に移動すると、前記スライドスクリュ
ーを前記スライドブッシュの第1のラチェット突起と、
前記スライドスクリューの第1′のラチェット突起との
噛合を解除する方向に案内する斜面部からなる第2のガ
イドと、該第2のガイドに係合する突部とのうち一方を
前記スライドブッシュに、他方を前記スライドスクリュ
ーに設け、更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた
時点で、前記第1及び第1′のラチェット突起が不完全
噛合状態となるように前記第2のガイドと突部とを設
け、又、この不完全噛合状態から完全噛合状態へ前記へ
前記スライドブッシュが回転すると、前記スライドスク
リューが前記スライドブッシュ方向に移動するように、
前記第1のガイド,前記スライドスクリューのうち、ど
ちらか一方にナット部を他方に前記ナット部に螺合する
ねじ棒部を設けるとともに、前記第1のガイド側の回転
を禁止したワイヤたるみ取り機構を有することを特徴と
するウィンドウレギュレータである。
【0034】上記構成のウィンドウレギュレータのワイ
ヤたるみ取り機構の初期状態においては、スライドブッ
シュの第1のラチェット突起は、スライドスクリューの
第1′のラチェット突起に噛合している。
【0035】そして、ワイヤに荷重(張力)が作用しない
状態では、付勢手段の付勢力によりスライドブッシュ
は、ワイヤを張る方向に付勢され、ワイヤの伸びが吸収
されている。
【0036】ワイヤの伸びに伴ってスライドブッシュが
スライドスクリューより離れる方向に移動すると、第2
のガイドの斜面部と、突部との関係により、スライドブ
ッシュの第1のラチェット突起とスライドスクリューの
第1′のラチェット突起との噛合が解除する方向にスラ
イドスクリューが回転し、ナット部とねじ棒との関係に
より、スライドスクリューはスライドブッシュ方向に移
動する。
【0037】そして、ワイヤの伸びが所定の値を越える
と、突部が斜面部を越える。この時、第1及び第1′の
ラチェット突起が不完全噛合状態になる。ここで、ワイ
ヤへ荷重(張力)が作用すると、スライドブッシュは、付
勢手段の付勢力に抗してスライドスクリュー方向に移動
する。
【0038】更に、ワイヤの荷重(張力)が作用し続ける
と、不完全噛合状態の第1及び第1′のラチェット突起
が完全噛合状態になるように、スライドスクリューが回
転し、ナット部とねじ棒との関係により、スライドスク
リューはスライドブッシュ方向に移動する。
【0039】従って、スライドブッシュがスライドスク
リューより離れる方向に移動する時と、その後、スライ
ドブッシュがスライドスクリュー方向に戻る時とで、そ
れぞれスライドスクリューがスライドブッシュ方向に移
動することにより、スライドブッシュも共に移動し、ワ
イヤのたるみを吸収する。
【0040】上記構成のウィンドウレギュレータによれ
ば、ワイヤが所定の値だけ伸びると、スライドスクリュ
ー及びスライドブッシュが所定量移動することにより、
ワイヤの伸びを吸収し、長期間にわたってワイヤにかか
る張力が略一定となる。
【0041】従って、ガラスの昇降時にガタが発生せ
ず、ワイヤのガイドからの外れを防止でき、ワイヤの耐
久性が向上する。
【0042】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態を説明する。先ず、本実施の形態例のワイヤたるみ
取り機構が用いられたウィンドウレギュレータの全体構
成を図5及び図6を用いて行なう。図5は本実施の形態
例のワイヤたるみ取り機構が用いられたウィンドウレギ
ュレータの全体構成を示す図、図6は図5の切断線A-A
における断面図である。
【0043】これらの図において、ガラス2の昇降方向
(図5において矢印方向)に沿ってガイド1が設けられて
いる。このガイド1の上部はアッパブラケット3を介し
て車体側(ドアインナパネル)に、ガイド1の下部はロア
ブラケット4を介して車体側(ドアインナパネル)にそれ
ぞれ取付けられている。
【0044】ガイド1には、ガイド1に摺動可能に係合
する二つのスライダ5を介してスライダプレート6が設
けられている。更に、ガラス2の下部と、スライダプレ
ート6とがねじ7を用いて固着され、ガラス2は、ガイ
ド1に沿って矢印方向に昇降可能となっている。
【0045】ガイド1の側方には、ドラムベース8が設
けられている。このドラムベース8には、円筒面に螺旋
状に溝9aが刻設されたドラム9を回転可能に保持する
上面が開放された円筒形のドラム保持部8aが形成され
ている。
【0046】10は駆動シャフト10aがドラム9に嵌
合し、ドラムベース8に設けられたモータ、11はドラ
ムベース8のドラム保持部8aの開放面を覆う蓋であ
る。ドラム9の円筒面の溝には、ワイヤ12の中間部が
巻掛けられている。このワイヤ12の一方の端部側は、
アッパブラケット3上に回転可能に設けられたアッパプ
ーリ(ターンガイド)13を介して、スライダプレート6
上のワイヤたるみ取り機構20に係止されている。又、
ワイヤ12の他方の端部側は、ロアブラケット4上に回
転可能に設けられたロアプーリ(ターンガイド)14を介
してスライダプレート6上のワイヤたるみ取り機構20
に係止されている。
【0047】又、アッパブラケット3にはアッパケーブ
ルガイド15が、ロアブラケット4にはロアケーブルガ
イド16がそれぞれ設けられている。次に、上記構成の
作動を説明する。モータ10を駆動することにより、ド
ラム9が回転する。ドラム9の回転により、ワイヤ12
の一方はドラム9より繰出され、他方のワイヤ12はド
ラム9に巻き取られる。ワイヤ12の移動により、スラ
イダプレート6がガイド1に沿って移動し、ガラス2の
昇降が行なわれる。
【0048】次に、本発明の第1の実施の形態例のワイ
ヤたるみ取り機構の分解構成図である図1と、図1にお
いて組付けた状態での構成図である図2と、図1におけ
る分解斜視図である図3とを用いて、上記ワイヤたるみ
取り機構20の説明を行なう。
【0049】これらの図において、50はスライダプレ
ート6上に固着されるエンドケースである。このエンド
ケース50の一方の短側面には、ワイヤ12の径より若
干大きな幅の切り欠き溝50aが形成され、この切り欠
き溝50aに抜け止め部材51が設けられたワイヤ12
の一方の端部12aが挿入されている。
【0050】エンドケース50の他方の短側面には、ナ
ット部材52の首部52aが嵌合する切り欠き溝50b
が形成されている。エンドケース50内に位置するナッ
ト部材52の頭部52bは、狭幅部がエンドケース50
の幅と略同じ長さに設定された小判状となっており、ナ
ット部材52の回転が禁止されている。更に、ナット部
材52には、貫通めねじ穴52cが形成されている。
【0051】53はエンドケース50内に配設されるス
ライドブッシュである。このスライドブッシュ53の矩
形状の頭部53aと、この頭部53aに連設された首部
53bとからなっている。又、スライドブッシュ53に
は、頭部53aと首部53bとを貫通する貫通穴53c
が形成されている。矩形状の頭部53aの一辺は、エン
ドケース50の幅と略同じ長さに設定され、スライドブ
ッシュ53は回転が禁止された状態で第1のガイドとし
てのエンドケース50の長側面に沿って移動可能となっ
ている。スライドブッシュ53の首部53bは、大径部
53dと小径部53eとからなり、大径部53dには第
1のラチェット突起53f(本実施の形態例では、8山設
けた)が、小径部53eの筒面上には複数の突部53g
(本実施の形態例では、4つ)が形成されている。
【0052】54はナット部材52の貫通めねじ穴52
cに螺合するねじ棒部54aと、スライドブッシュ53
との対向面に、第1のラチェット突起53fと逆方向の
斜面を有する第2のラチェット突起54b(本実施の形
態例では、12山設けた)が形成された頭部54cとから
なるスライドスクリューである。このスライドスクリュ
ー54には、ねじ棒部54aと頭部54cとを貫通する
貫通穴54dが形成されている。
【0053】スライドブッシュ53とスライドスクリュ
ー54との間には、スライドカラー55が配設される。
このスライドカラー55のスライドブッシュ53との対
向面には第1のラチェット突起53fと噛合可能な第
1′のラチェット突起55aが、スライドスクリュー5
4との対向面には第2のラチェット突起54bと噛合可
能な第2′のラチェット突起55bが形成されている。
スライドカラー55には、スライドブッシュ53の首部
53bが嵌入する貫通穴55cが形成されている。
【0054】更に、スライドカラー55の説明を図4も
参照して行なう。図4は図1におけるスライドカラーを
説明する図で、(a)図は上面図、(b)図は正面図、(c)図
は下面図、(d)図は(a)図におけるB方向拡大矢視図であ
る。
【0055】(d)図に示すように、貫通穴55cの内周
面には、スライドブッシュ53の突部53gが係合可能
な第2のガイドとしてのガイド突起55dが複数(本実
施の形態例では、4つ)形成されている。
【0056】このガイド突起55dは、スライドブッシ
ュ53がスライドスクリュー54より離れる方向に移動
すると、スライドカラー55をスライドブッシュ53の
第1のラチェット突起53fと、スライドカラー55の
第1′のラチェット突起55aとの噛合を解除する方向
に案内する斜面部55eと、斜面部55eの両端に連設
され、第1のガイドであるエンドケース50の長側面方
向に沿って設けられた直線部55g,55hからなって
いる。
【0057】そして、ガイド突起55dと突部53gと
は、突部53gがガイド突起55dの斜面部55eを越
えた時点で、第1及び第1′のラチェット突起53f,
55aの噛合及び第2及び第2′のラチェット突起54
b,55bの噛合のうち、どちらか一方が完全噛合状
態、他方が不完全噛合状態となるように設けられてい
る。
【0058】このような構成を実現するには、第1及び
第1′のラチェット突起53f,55aと、第2及び第
2′のラチェット突起54b,55bとのピッチを変え
たり、高さ,大きさを変えたりすることで可能である。
【0059】そして、スライドブッシュ53とスライド
スクリュー54との間には、基端部がスライドスクリュ
ー54の頭部54cに係合し、先端部がスライドブッシ
ュ53の頭部53aに係合し、ワイヤ12を張る方向に
スライドブッシュ53を付勢する付勢手段としてのスプ
リング60が配設されている。
【0060】ワイヤ12の他方の端部12bは、ナット
部材52の貫通めねじ穴52c,スライドスクリュー5
4の貫通穴54d,スライドカラー55の貫通穴55c,
スライドブッシュ53の貫通穴53cを挿通し、抜け止
め部材61でスライドブッシュ53の頭部53aに係合
している。
【0061】更に、ナット部材52の貫通めねじ穴52
cとスライドスクリュー54のねじ棒部54aとの螺合
は、スライドカラー55が第1及び第1′のラチェット
突起53f,55aの噛合、第2及び第2′のラチェッ
ト突起54b,55bの噛合のうち、どちらか一方の噛
合が、不完全噛合状態から完全噛合状態へ移行するため
に回転すると、スライドスクリュー54がスライドブッ
シュ53方向に移動するように形成されている。
【0062】次に、上記構成の作動を図7及び図8を用
いて説明する。図7及び図8はスライドブッシュ53,
スライドスクリュー54,スライドカラー55を展開し
た状態を示している。
【0063】(1) 初期状態においては、図7(a)に示す
ように、スライドカラー55の第1′のラチェット突起
55aはスライドブッシュ53の第1のラチェット突起
53fに、第2′のラチェット突起55bは、スライド
スクリュー54の第2のラチェット突起54bに噛合し
ている。
【0064】ワイヤ12の他方の端部12bに荷重(張
力)が作用しない状態では、スプリング60の付勢力に
よりスライドブッシュ53はスライドスクリュー54か
ら離れる方向に付勢され、ワイヤ12が張られ、ワイヤ
12の伸びが吸収されている。
【0065】(2) ガラス2を昇降させると、ワイヤ12
には繰返し荷重(張力)が作用し、ワイヤ12は徐々に伸
びる。ワイヤ12の伸びに伴ってスプリング60により
付勢されたスライドブッシュ53がスライドスクリュー
54より離れる方向に移動すると、図7(b)に示すよう
に、ガイド突起55dの斜面部と突部53gの関係によ
り、スライドカラー55はスライドブッシュ53の第1
のラチェット突起53fとスライドカラー55の第1′
のラチェット突起55aとの噛合が解除する方向に回転
する。
【0066】(3) ワイヤ12の伸びが所定の値を越える
と、図7(c)に示すように、突部53gがガイド突起5
5dの斜面部55eを越える。尚、本実施の形態例で
は、スライドスクリュー54よりスライドカラー55が
上方に配設されているので、この時点で,スライドカラ
ー55は落下し、スライドカラー55の第2′のラチェ
ット突起55bがスライドスクリュー54の第2のラチ
ェット突起54bに噛合する。
【0067】(4) ワイヤ12の他方の端部12bへ張力
が作用すると、即ち、ワイヤ12bの他方の端部にスプ
リング60の付勢方向と逆方向の張力が作用すると、図
8(a)に示すように、スライドブッシュ53はスプリン
グ60の付勢力に抗してスライドスクリュー54方向に
移動する。
【0068】尚、スライドカラー55がスライドスクリ
ュー54より上方に配設されない場合は、スライドカラ
ー55もスライドブッシュ53に押されてスライドスク
リュー54方向に移動し、スライドカラー55の第2′
のラチェット突起55bがスライドスクリュー54の第
2のラチェット突起54bに噛合する。
【0069】そして、第1及び第1′のラチェット突起
53f,55aの噛合及び第2及び第2′のラチェット
突起54b,55bの噛合のうち、どちらか一方、本実
施の形態例では、第2及び第2′のラチェット突起54
b,55bの噛合が完全噛合状態となり、第1及び第
1′のラチェット突起53f,55aの噛合が不完全噛
合状態となる。
【0070】(5) ワイヤ12にスプリング60の付勢方
向と逆方向の張力が作用し続けると、図8(b)に示すよ
うに、不完全噛合状態の第1及び第1′のラチェット突
起53f,55aの噛合が完全噛合状態になるように、
スライドカラー55を介してスライドスクリュー54が
回転し、スライドスクリュー54はスライドブッシュ5
3方向に所定量移動し、図8(c)の状態となる。
【0071】スライドスクリュー54が所定量移動する
ことにより、スライドブッシュ53も共に移動する。上
記構成のワイヤたるみ取り機構20によれば、スライド
スクリュー54がスライドブッシュ53方向に所定量移
動することにより、スライドブッシュ53も共に移動
し、ワイヤ12の伸びを吸収し、たるみを吸収し、長期
間にわたってワイヤ12の張力を略一定にできる。
【0072】更に、上記構成のウィンドウレギュレータ
によれば、ワイヤ12の張力が略一定に保てるので、ガ
ラス2の昇降時にガタが発生せず、ワイヤ12のガイド
15,16からの外れを防止でき、ワイヤ12の耐久性
も向上する。
【0073】尚、本発明は、上記実施の形態例に限定す
るものではない。上記実施の形態例では、スプリング6
0の基端部は、スライドスクリュー54の頭部54cに
係合させたが、このスプリング60は、スライドブッシ
ュ53をワイヤ12を張る方向に付勢すれば良いので、
図9(a)に示すように、スライドカラー55の筒面の中
間部につば部を55fを設け、このつば部にスプリング
60の基端部を係合させてもよい。
【0074】又、図9(b)に示すように、スライドカラ
ー55の筒面のスライドスクリュー54側の端面につば
部55gを設け、このつば部55g内に内歯状の第2′
のラチェット突起55bを形成しても良い。
【0075】更に、本実施の形態例のラチェット突起5
3f,55a,55b,54bは、図10(a)に示すよう
に、形状が直角三角形であるものを用いたが、他に、図
10(b)に示すような三角形状でもよいし、図10(c)に
示すような二等辺三角形状でも良し、更には、図10
(d)に示すような二等辺三角形の頂点を切り取ったよう
な台形状でもよいし、図10(e)に示すような連続する
円弧からなる波形形状でもよいし、図10(f)に示すよ
うな直角三角形の頂点を切り取ったような台形状でもよ
い。
【0076】又、ナット部材52とねじ棒部54aとの
螺合関係も、エンドケース50側にねじ棒をスライドス
クリュー54側にねじ棒に螺合するナット部をも設けて
も良いことはいうまでもない。
【0077】さらに又、第2のガイドとしてのガイド突
起55dと、突部53gとの係合関係も、ガイド突起を
スライドブッシュ53側に、突部をスライドカラー55
に設けても良い。
【0078】次に、図11を用いて本発明のワイヤたる
み取り機構の第2の実施の形態例を説明する。図11は
本発明の第2の実施の形態例のワイヤたるみ取り機構の
構成図である。図において、第1の実施の形態例を説明
する図1と同一部分には、同一符号を付し、それらの説
明は省略する。
【0079】本実施の形態例と第1の実施の形態例との
相違点は、第1の実施の形態例は、スライドスクリュー
とスライドカラーを用いたが、本実施の形態例では、ス
ライドカラーを不要としている。
【0080】スライドスクリュー100は、本体部10
0aと、ナット部材52の貫通めねじ穴52cに螺合す
るねじ棒部100bとからなっている。本体部100a
のスライドブッシュ53との対向面には第1のラチェッ
ト突起53fと噛合可能な第1′のラチェット突起10
0cが形成されている。
【0081】更に、本体部100aには、スライドブッ
シュ53の首部53bが嵌入すると共に、ワイヤ12の
他方の端部側12bが挿通する大径穴100dが、ねじ
棒部100bには、大径貫通穴100dに連設され、ワ
イヤ12の他方の端部側12bが挿通する小径穴100
eが形成され、これら大径穴100dと、小径穴100
eとで、スライドスクリュー100を貫通する穴が形成
されている。
【0082】そして、大径穴100dの内周面には、ス
ライドブッシュ53の突部53gが係合可能な第2のガ
イドとしてのガイド突起100fが複数(本実施の形態
例では、4つ)形成されている。
【0083】ここで、図12を用いて、ガイド突起10
0fの説明を行なう。このガイド突起100fは、スラ
イドブッシュ53がスライドスクリュー100より離れ
る方向に移動すると、スライドスクリュー100を回転
させ、スライドブッシュ53方向に移動させる斜面部1
00gと、斜面部100gに連設され、斜面部100g
と逆方向の傾きを持った斜面部100hと、第1のガイ
ドであるエンドケース50の長側面方向に沿って設けら
れた直線部100iとからなっている。
【0084】上記構成の動作を説明する。 (1) 初期状態においては、スライドスクリュー100の
第1′のラチェット突起100cはスライドブッシュ5
3の第1のラチェット突起53fに噛合している。この
とき、スライドブッシュ53の突部53gは、スライド
スクリュー100のガイド突起100fの斜面部100
gに当接している。
【0085】ワイヤ12の他方の端部12bに荷重(張
力)が作用しない状態では、スプリング60の付勢力に
よりスライドブッシュ53はスライドスクリュー54か
ら離れる方向に付勢され、ワイヤ12が張られ、ワイヤ
12の伸びが吸収されている。
【0086】(2) ガラス2を昇降させると、ワイヤ12
には繰返し荷重(張力)が作用し、ワイヤ12は徐々に伸
びる。ワイヤ12の伸びに伴ってスプリング60により
付勢されたスライドブッシュ53がスライドスクリュー
100より離れる方向に移動すると、ガイド突起100
fの斜面部100gと突部53gの関係により、スライ
ドスクリュー100が回転し、第1′のラチェット突起
100cとスライドブッシュ53の第1のラチェット突
起53fとの噛合か解除されると共に、スライドスクリ
ュー100はスライドブッシュ53方向に移動する。
【0087】(3) ワイヤ12の伸びが所定の値を越える
と、突部53gがガイド突起100fの斜面部100g
を越える。この時、第1及び第1′のラチェット突起5
3f,100cが不完全噛合状態になる。
【0088】(4) ワイヤ12の他方の端部12bへ張力
が作用すると、即ち、ワイヤ12bの他方の端部にスプ
リング60の付勢方向と逆方向の張力が作用すると、ス
ライドブッシュ53はスプリング60の付勢力に抗して
スライドスクリュー100方向に移動する (5) ワイヤ12にスプリング60の付勢方向と逆方向の
張力が作用し続けると、不完全噛合状態の第1及び第
1′のラチェット突起53f,100cの噛合が完全噛
合状態になるように、スライドスクリュー100が回転
し、スライドスクリュー54はスライドブッシュ53方
向に移動する。
【0089】従って、スライドブッシュ53がスライド
スクリュー100より離れる方向に移動する時と、その
後、スライドブッシュ53がスライドスクリュー100
方向に戻る時とで、それぞれスライドスクリュー100
がスライドブッシュ53方向に移動することにより、ス
ライドブッシュ53も共に移動し、ワイヤ12のたるみ
を吸収する。
【0090】上記構成のワイヤたるみ取り機構によれ
ば、スライドスクリュー100がスライドブッシュ53
方向に所定量移動することにより、スライドブッシュ5
3も共に移動し、ワイヤ12の伸びを吸収し、たるみを
吸収し、長期間にわたってワイヤ12の張力を略一定に
できる。
【0091】更に、上記構成のワイヤたるみ取り機構を
ウィンドウレギュレータに用いれば、ワイヤ12の張力
が略一定に保てるので、ガラスの昇降時にガタが発生せ
ず、ワイヤ12のガイドからの外れを防止でき、ワイヤ
12の耐久性も向上する。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、第1,第3の発明の
ワイヤたるみ取り機構によれば、ワイヤが所定の値だけ
伸びると、スライドスクリュー及びスライドブッシュが
所定量移動することにより、ワイヤの伸びを吸収し、長
期間にわたってワイヤにかかる張力が略一定とすること
ができる。
【0093】第2,第4の発明のウィンドウレギュレー
タによれば、ワイヤにかかる張力が略一定となることに
より、ワイヤの張力が略一定に保てるので、ガラスの昇
降時にガタが発生せず、ワイヤのガイドからの外れを防
止でき、ワイヤの耐久性も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例のワイヤたるみ取
り機構の分解構成図である。
【図2】図1において組付けた状態での構成図である。
【図3】図1における分解斜視図であるである。
【図4】図1におけるスライドカラーを説明する図で、
(a)図は上面図、(b)図は正面図、(c)図は下面図、(d)図
は(a)図におけるB方向拡大矢視図である。
【図5】本実施の形態例のワイヤたるみ取り機構が用い
られたウィンドウレギュレータの全体構成を示す図であ
る。
【図6】図5の切断線A-Aにおける断面である。
【図7】図1に示す構成の作動を説明する図である。
【図8】図1に示す構成の作動を説明する図である。
【図9】他の実施の形態例を説明する図である。
【図10】他の実施の形態例を説明する図である。
【図11】第2の実施の形態例のワイヤたるみ機構の分
解構成図である。
【図12】図9におけるガイド突起の説明図である。
【図13】ウィンドウレギュレータに用いられる従来の
たるみ取り機構の構成図である。
【符号の説明】
12 ワイヤ 50 エンドケース(第1のガイド) 52 ナット部材 53 スライドブッシュ 53f 第1のラチェット突起 53g 突部 54 スライドスクリュー 54a ねじ棒部 54b 第2のラチェット突起 55 スライドカラー 55a 第1′のラチェット突起 55b 第2′のラチェット突起 55d ガイド突起(第2のガイド) 60 スプリング(付勢手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷重が作用するワイヤに沿って設けられ
    た第1のガイドと、 前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転が禁
    止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット突起
    が形成されたスライドブッシュと、 前記第1のガイドに移動可能に係合し、前記スライドブ
    ッシュとの対向面に第2のラチェット突起が形成された
    スライドスクリューと、 前記スライドブッシュと前記スライドスクリューとの間
    に配設され、前記スライドブッシュとの対向面には前記
    第1のラチェット突起と噛合可能な第1′のラチェット
    突起が、前記スライドスクリューとの対向面には前記第
    2のラチェット突起と噛合可能な第2′のラチェット突
    起が形成されたスライドカラーと、 前記ワイヤを張る方向に前記スライドブッシュを付勢す
    る付勢手段とを設け、 前記スライドブッシュが前記スライドスクリューより離
    れる方向に移動すると、前記スライドカラーを前記スラ
    イドブッシュの第1のラチェット突起と、前記スライド
    カラーの第1′のラチェット突起との噛合を解除する方
    向に案内する斜面部からなる第2のガイドと、該第2の
    ガイドに係合する突部とのうち一方を前記スライドブッ
    シュに、他方を前記スライドカラーに設け、 更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた時点で、前
    記第1及び第1′のラチェット突起の噛合及び前記第2
    及び第2′のラチェット突起の噛合のうち、どちらか一
    方が完全噛合状態、他方が不完全噛合状態となるよう前
    記第2のガイドと突部とを設け、 又、前記不完全噛合状態から完全噛合状態へ前記スライ
    ドカラーが回転すると、前記スライドスクリューが前記
    スライドブッシュ方向に移動するように、前記第1のガ
    イド,前記スライドスクリューのうち、どちらか一方に
    ナット部を、他方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を
    設けると共に、前記第1のガイド側の部材の回転を禁止
    したことを特徴とするワイヤたるみ取り機構。
  2. 【請求項2】 荷重が作用するワイヤに沿って設けられ
    た第1のガイドと、 前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転が禁
    止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット突起
    が形成されたスライドブッシュと、 前記第1のガイドに移動可能に係合し、前記スライドブ
    ッシュとの対向面に前記第1のラチェットと噛合可能な
    第1′のラチェットが形成されたスライドスクリュー
    と、 前記ワイヤを張る方向に前記スライドブッシュを付勢す
    る付勢手段とを設け、 前記スライドブッシュが前記スライドスクリューより離
    れる方向に移動すると、前記スライドスクリューを前記
    スライドブッシュの第1のラチェット突起と、前記スラ
    イドスクリューの第1′のラチェット突起との噛合を解
    除する方向に案内する斜面部からなる第2のガイドと、
    該第2のガイドに係合する突部とのうち一方を前記スラ
    イドブッシュに、他方を前記スライドスクリューに設
    け、 更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた時点で、前
    記第1及び第1′のラチェット突起が不完全噛合状態と
    なるように前記第2のガイドと突部とを設け、 又、この不完全噛合状態から完全噛合状態へ前記スライ
    ドブッシュが回転すると、前記スライドスクリューが前
    記スライドブッシュ方向に移動するように、前記第1の
    ガイド,前記スライドスクリューのうち、どちらか一方
    にナット部を他方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を
    設けると共に、前記第1のガイド側の部材の回転を禁止
    したことを特徴とするワイヤたるみ取り機構。
  3. 【請求項3】 ワイヤの移動により窓ガラスを昇降させ
    るウィンドウレギュレータにおいて、 荷重が作用するワイヤに沿って設けられた第1のガイド
    と、 前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転が禁
    止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット突起
    が形成されたスライドブッシュと、 前記第1のガイドに移動可能に係合し、前記スライドブ
    ッシュとの対向面に第2のラチェット突起が形成された
    スライドスクリューと、 前記スライドブッシュと前記スライドスクリューとの間
    に配設され、前記スライドブッシュとの対向面には前記
    第1のラチェット突起と噛合可能な第1′のラチェット
    突起が、前記スライドスクリューとの対向面には前記第
    2のラチェット突起と噛合可能な第2′のラチェット突
    起が形成されたスライドカラーと、 前記ワイヤを張る方向に前記スライドブッシュを付勢す
    る付勢手段とを設け、 前記スライドブッシュが前記スライドスクリューより離
    れる方向に移動すると、前記スライドカラーを前記スラ
    イドブッシュの第1のラチェット突起と、前記スライド
    カラーの第1′のラチェット突起との噛合を解除する方
    向に案内する斜面部からなる第2のガイドと、該第2の
    ガイドに係合する突部とのうち一方を前記スライドブッ
    シュに、他方を前記スライドカラーに設け、 更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた時点で、前
    記第1及び第1′のラチェット突起の噛合及び前記第2
    及び第2′のラチェット突起の噛合のうち、どちらか一
    方が完全噛合状態、他方が不完全噛合状態となるよう前
    記第2のガイドと突部とを設け、 又、前記不完全噛合状態から完全噛合状態へ前記スライ
    ドカラーが回転すると、前記スライドスクリューが前記
    スライドブッシュ方向に移動するように、前記第1のガ
    イド,前記スライドスクリューのうち、どちらか一方に
    ナット部を、他方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を
    設けると共に、前記第1のガイド側の部材の回転を禁止
    したワイヤたるみ取り機構を有することを特徴とするウ
    ィンドウレギュレータ。
  4. 【請求項4】 ワイヤの移動により窓ガラスを昇降させ
    るウィンドウレギュレータにおいて、荷重が作用するワ
    イヤに沿って設けられた第1のガイドと、 前記第1のガイドに移動可能に係合すると共に回転が禁
    止され、前記ワイヤが係止され、第1のラチェット突起
    が形成されたスライドブッシュと、 前記第1のガイドに移動可能に係合し、前記スライドブ
    ッシュとの対向面に前記第1のラチェットと噛合可能な
    第1′のラチェットが形成されたスライドスクリュー
    と、 前記ワイヤを張る方向に前記スライドブッシュを付勢す
    る付勢手段とを設け、 前記スライドブッシュが前記スライドスクリューより離
    れる方向に移動すると、前記スライドスクリューを前記
    スライドブッシュの第1のラチェット突起と、前記スラ
    イドスクリューの第1′のラチェット突起との噛合を解
    除する方向に案内する斜面部からなる第2のガイドと、
    該第2のガイドに係合する突部とのうち一方を前記スラ
    イドブッシュに、他方を前記スライドスクリューに設
    け、 更に、前記突部が前記第2のガイドを越えた時点で、前
    記第1及び第1′のラチェット突起が不完全噛合状態と
    なるように前記第2のガイドと突部とを設け、 又、この不完全噛合状態から完全噛合状態へ前記スライ
    ドブッシュが回転すると、前記スライドスクリューが前
    記スライドブッシュ方向に移動するように、前記第1の
    ガイド,前記スライドスクリューのうち、どちらか一方
    にナット部を他方に前記ナット部に螺合するねじ棒部を
    設けると共に、前記第1のガイド側の回転を禁止したワ
    イヤたるみ取り機構を有することを特徴とするウィンド
    ウレギュレータ。
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