JPH10298300A - ポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法 - Google Patents
ポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法Info
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Abstract
流動性に優れ、造粒粉末からえられる成形品の引張強
度、伸びが低下せず、界面活性剤に起因する着色がなく
白色度の高いフィラー入りまたはフィラーを含まないP
TFE粒状粉末およびその製法を提供する。 【解決手段】 PTFE粉末またはPTFE粉末とフィ
ラーとの混合粉末100重量部を炭素数3〜4のポリ
(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントと
ポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメント
とを有するノニオン性界面活性剤を含有する水溶液30
〜60重量部で湿潤し、機械力を作用させて造粒する。
Description
エチレン(PTFE)の粒状粉末およびフィラー入りP
TFE粒状粉末ならびにそれらの製法に関する。これら
の粒状粉末は成形材料として有用であり、高見かけ密
度、低帯電量であって白色度の高い成形物を与える。
法としては、有機溶剤を含む水中で撹拌する方法、温水
中で撹拌する方法、少量の水で湿潤した状態で機械力を
与える(転動する)方法などが知られている。これらの
方法のうち、湿潤状態で転動する方法としては、たとえ
ば有機液体を用いてスラリー化し、有機液体の沸点近く
まで昇温しつつ転動する方法(特公昭45−9071号
公報)などが知られる。
る点、人体に対して有害である点、実施のための設備コ
ストが高くなる点などに問題がある。
法としては、たとえば特公昭44−22619号公報に
記載の有機液体の存在下に水中で撹拌する方法、特公昭
44−22620号公報に記載の有機液体を用いてスラ
リー化しこれを転動する方法などがあるが、これらの公
報に記載されている方法は、用いる有機液体が可燃性で
あったり、人体に対して有害であったりという問題を有
し、さらに方法を具体的に実施するばあい設備コストが
高価になるなどの問題がある。
たとえば特開平3−259925号公報に記載の有機液
体の不存在下に水中で撹拌する方法があるが、このよう
な水のみを用いる方法では、えられるPTFE粒状粉末
の見かけ密度が大きくならないので後処理が必要とな
る。
は、たとえば特公昭54−17782号公報に記載の所
定量の揮発性非イオン性界面活性剤含有水溶液でPTF
E粉末を湿潤しこれを転動する方法もあるが、この公報
記載の方法では、見かけ密度が小さく流動性に優れた粒
状粉末はえられず、また非イオン性界面活性剤の使用量
が多く、その除去が困難であるために該界面活性剤が成
形品中に残存する結果、成形品の機械的性質が低下した
り、成形工程における熱により該界面活性剤が分解して
成形品が着色したりする問題がある。
てイオン性界面活性剤を用いる方法も考えられるが、こ
のような方法でえられたPTFE粒状粉末を成形するば
あい、焼成工程において該イオン性界面活性剤の分解残
渣(たとえば金属塩など)が生じ、これは除去が困難で
あり、成形品の着色の原因となったり、成形品の機械的
性質を低下させるという問題があると考えられていた。
を行なうための混合、撹拌、転動などの操作を行なうば
あいに、静電気によって50V以上の帯電が起こる。こ
のように帯電したPTFE粉末は、成形時に、成形用金
型だけでなくホッパー、フィーダーなどに静電気によっ
て付着し、結果的に流動性を阻害する。
たような問題に鑑み鋭意検討した結果、PTFE粉末ま
たはPTFE粉末とフィラーとの混合粉末を転動などの
機械力を作用させて造粒するに際し、特定のノニオン性
界面活性剤を用いることにより、前記のような問題を解
決できることを見出した。
大きく、帯電量が小さく、粉末流動性に優れ、伸びなど
の成形品物性が低下せず、前記のような着色がない白色
度の高い成形品を与えるPTFE粒状粉末がえられ、か
つ有機液体を用いる必要のない製法を提供することにあ
る。
またはPTFE粉末とフィラーとの混合粉末を造粒する
に際し、該粉末または混合粉末100部(重量部。以下
同様)を炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位
からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単
位からなる親水性セグメントとを有するノニオン性界面
活性剤を含有する水溶液30〜60部で湿潤し、機械力
を作用させることを特徴とするPTFE粒状粉末または
フィラー入りPTFE粒状粉末の製法に関する。
TFE粒状粉末の見かけ密度が0.60g/ml以上で
あり、該粒状粉末の流動度が6回以上、または粒状粉末
中の粒子の平均粒径が400〜1000μm、帯電量が
50V以下であることを特徴とするPTFE粒状粉末に
関する。
たはPTFE粉末とフィラーとの混合粉末を特定のノニ
オン性界面活性剤を含有する水溶液で湿潤することに最
大の特徴がある。
粉末またはPTFE粉末とフィラーとの混合粉末に界面
活性剤水溶液を添加したときPTFE粉末または混合粉
末が濡れ、かつ界面活性剤水溶液と分離しない状態を含
む。
界面活性剤を用いることにより、えられるPTFE粒状
粉末は見かけ密度が大きく、帯電量が少なく、流動性に
優れ、該粉末を成形してえられる成形品の引張強度およ
び伸びが低下せず、該界面活性剤に起因する着色がなく
高い白色度の成形品がえられるという効果が奏される。
炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる
疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からな
る親水性セグメントとを有する界面活性剤であり、たと
えば、つぎの式(I)で示されるセグメント化ポリアル
キレングリコール類が例示できる。
整数である)で示されるものが好ましい。これらのう
ち、PETE樹脂に吸着されやすいという点からpは1
5〜40、qは7〜100が好ましい。
ンオキシド類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類およびセグメント化ポリアルキレングリコール
類であり、さらに好ましいものとしてはポリオキシエチ
ルアミンオキシドおよび
は、PTFE粉末(または混合粉末)に対して0.1〜
5%であり、0.5〜2.0%であることが好ましい。
ることにより、白色度が高く、帯電量が少なく、粉末流
動性に優れ、見かけ密度が大きい粒状粉末がえられる。
オン性界面活性剤を特定のノニオン性界面活性剤と併用
してもよい。併用するばあいはPTFE粉末(または混
合粉末)に対して0.01〜5%である(併用のばあい
ノニオン性界面活性剤量は前記と同じ)。
高級脂肪酸およびその塩、アルキル硫酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル
リン酸エステルなど既知のものが使用できるが、とくに
好ましいアニオン性界面活性剤としては高級アルコール
硫酸エステル塩、たとえばラウリル硫酸ナトリウム、あ
るいはフルオロアルキル基またはクロロフルオロアルキ
ル基を有する含フッ素カルボン酸系または含フッ素スル
ホン酸系のアニオン性界面活性剤があげられ、代表的な
化合物としては、式(II): X(CF2CF2)n(CH2)mA (II) または式(III): X(CF2CFCl)n(CH2)mA (III) (式中、Xは水素原子、フッ素原子または塩素原子、n
は3〜10の整数、mは0または1〜4の整数、Aはカ
ルボキシル基、スルホン酸基またはそれらのアルカリ金
属もしくはアンモニウム残基を表わす)で示される化合
物があげられる。
常の懸濁重合法によりえられ、たとえばテトラフルオロ
エチレン(TFE)の単独重合体、TFEとの共重合が
可能な単量体とTFEとの共重合体などからなる粉末が
好ましく、その粉砕後の平均粒径は200μm以下であ
り、50μm以下であることが好ましいが、その下限は
粉砕装置や粉砕技術によって決まり、乾燥後の含水率が
0〜30重量%である粉末があげられる。
マー・ミル、羽根つきの回転子をもった粉砕機、気流エ
ネルギー型粉砕機、衝撃粉砕機などがあげられる。
は、たとえば式(IV): CF2=CF−ORf (IV) [式中、Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基、炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキ
ル)基、式(V):
る)で示される有機基または式(VI):
れる有機基を表わす]で示されるパーフルオロビニルエ
ーテルなどがあげられる。
〜10、好ましくは1〜5であり、炭素数をこの範囲内
の数とすることにより溶融成形不可という性質を保持し
たまま、耐クリープ性に優れているという効果がえられ
る。
ては、たとえばパーフルオロメチル、パーフルオロエチ
ル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチル、パー
フルオロペンチル、パーフルオロヘキシルなどがあげら
れるが、耐クリープ性およびモノマーコストの点からパ
ーフルオロプロピルが好ましい。
割合を1.0〜0.001モル%の範囲内の割合とする
ことにより造粒粉末からえられる成形品の耐クリープ性
を改良することができる。
記範囲内の粒径とすることにより、造粒してえられる粒
状粉末の取扱い性すなわち帯電量が少なく、粉末流動性
に優れ、見かけ密度が大きく、しかも造粒粉末からえら
れる成形品の成形品物性に優れているという効果がえら
れる。
E混合粉末にも適用できる。かかるフィラーのうち、親
水性フィラーのばあい、フィラーが親水性のためPTF
E粉末と均一に混合しにくい、すなわち使用したフィラ
ーの全部がPTFE粉末と混合した造粒粉末がえられな
いという難点がある。この現象はフィラーの分離とよば
れる。
かじめ疎水化表面処理して、その表面活性を低下させて
PTFE粉末の粒子の表面活性に近づけておいてからP
TFE粉末と混合するなどの方法が採用される。
して知られているものには、(a)アミノ官能基を有す
るシランおよび/または可溶なシリコーン(特開昭51
−548号公報、特開昭51−549号公報、特開平4
−218534号公報)、(b)炭素数12〜20のモ
ノカルボン酸炭化水素(特公昭48−37576号公
報)、(c)脂肪族カルボン酸のクロム錯化合物(特公
昭48−37576号公報)、(d)シリコーン(特開
昭53−139660号公報)などがあり、また(e)
親水性フィラーをPTFEそのもので被覆する方法(特
開昭51−121417号公報)も知られている。
ためのより具体的な化合物としては、たとえばγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(H2N(CH2)3Si
(OC2H5)3)、m−またはp−アミノフェニルトリ
エトキシシラン(H2N−C6H4−Si(OC
2H5)3)、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン
(H2NCONH(CH2)3Si(OC2H5)3、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン(H2N(CH2)2NH(CH2)3Si(OC
H3)3)、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノ−プ
ロピルメチルジメトキシシラン(H2N(CH2)2NH
(CH2)3SiCH3(OCH3)2)などのアミノシラ
ンカップリング剤などがあげられる。また、これらの化
合物以外に、たとえばフェニルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、p−クロロフェニルトリメ
トキシシラン、p−ブロモメチルフェニルトリメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ジフェニルシランジオールなどの有機シ
ラン化合物があげられる。
いは、そのままで用いることができる。
維粉末、グラファイト粉末、青銅粉末、金粉末、銀粉
末、銅粉末、ステンレス鋼粉末、ステンレス鋼繊維粉
末、ニッケル粉末、ニッケル繊維粉末などの金属繊維粉
末または金属粉末、二硫化モリブデン粉末、フッ化雲母
粉末、コークス粉末、カーボン繊維粉末、チッ化ホウ素
粉末、カーボンブラックなどの無機系繊維粉末または無
機系粉末、ポリオキシベンゾイルポリエステルなどの芳
香族系耐熱樹脂粉末、ポリイミド粉末、テトラフルオロ
エチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共
重合体(PFA)粉末、ポリフェニレンサルファイド粉
末などの有機系粉末などの1種または2種以上のフィラ
ーがあげられるが、これらに限定されるものではない。
えばガラス繊維粉末とグラファイト粉末、ガラス繊維粉
末と二硫化モリブデン粉末、青銅粉末と二硫化モリブデ
ン粉末、青銅粉末とカーボン繊維粉末、グラファイト粉
末とコークス粉末、グラファイト粉末と芳香族系耐熱樹
脂粉末、カーボン繊維粉末と芳香族系耐熱樹脂粉末など
の組合せが好ましく、これらのフィラーの混合法は湿式
法でも乾式法でもよい。
としては、10〜1000μmであることが好ましい。
としては、PTFE粉末100部に対して、前記フィラ
ー2.5〜100部であることが好ましく、5〜80部
であることがさらに好ましい。
E部分の白色度(Z値)は従来になく高く、80以上、
特に95以上を達成できる。したがって、フィラーとし
て白色または透明のものを用いるときは、白色度(Z
値)の高いフィラー入りPTFE成形品がえられる。白
色または透明フィラーとしては、たとえばガラス繊維、
酸化チタン粉末、チッ化ホウ素粉末などがあげられる。
末の単独使用の形態に基づいて説明するが、フィラーと
の混合粉末についても、実質的に同様の方法で実施でき
る。
しては、たとえば転動する方法、撹拌する方法などがあ
る。
の粒子同士がお互いに摩擦し合いながら、または該粒子
が造粒機内の壁面と接触しながら回転し動き回ることを
いう。PTFE粉末を転動して造粒するために用いる造
粒機としては、たとえば円盤回転式造粒機、V型ブレン
ダー、C型ブレンダー、傾斜円盤および側面回転式造粒
機などがあげられる。
用いることのできる円盤回転式造粒機を説明するための
断面の模式図である。
り、回転円盤2と側板3とチョッパー羽根5を有する粉
砕機4とからなる。側板3は回転円盤2に垂直な部分B
と内側に角度θで傾斜したコーン部Cからなる。Aは底
部の直径である。これらの構成をバランスよく設計する
ことにより、PTFE粉末の流れ6をスムーズにするこ
とができる。このような造粒機として、たとえば深江工
業(株)製ハイスピードミキサーFS−10型が知られ
ている。
粉末との混合、転動、造粒に大きく影響し、そのチョッ
パー羽根5の位置は、回転円盤2と接近状態で2〜3m
mの距離にあり、ベッセルに沿って分散された粉末はす
べてチョッパー羽根5にあたって造粒の際に発生するだ
ま(塊)を粉砕できるようになっている。
粒後の粉末の粒径は粉砕機4の回転数によって定まるた
め、インバーターを使用して無段変速になっている。
なく、図2のように粉末の流れ6がもっともよい状態に
なるように適切な回転数にすればよい。
であり、7はPTFE粉末を示す。
って異なるが、おおよそ5〜10m/秒が適当である。
は、たとえばつぎのような製法があげられる。
ル)にPTFE粉末1000gを仕込み、回転円盤を6
00〜800rpm、粉砕機を4000W〜4600r
pmで回転させながら、5〜10分かけて均一に混合す
る。
0.3〜1重量%の特定のノニオン性界面活性剤の水溶
液400〜1500mlを2〜5分かけて添加し、さら
に0.5〜3分間かけて該水溶液をなじませる。
rpm、粉砕機の回転数を50〜200rpmとし、さ
らにジャケットをスチーム加熱することにより10〜3
0分かけて内容物を70〜75℃の範囲内の温度まで加
熱し、0〜20分間転動して、造粒する。このように造
粒することにより、粒状粉末の見かけ密度が大きくな
り、該粉末中の粒子の形状が球形となる。
おいて165℃で16時間乾燥し、本発明のPTFE粒
状粉末をうる。
な粉末物性や成形品物性を有している粒状粉末がえられ
る。 見かけ密度:0.60g/ml以上 流動度:6〜8回 平均粒径:400〜1000μm 引張強度:100〜400kgf/cm2 伸 び:100〜500% 帯電量:50V以下 白色度(Z値):80以上
条件としては、たとえばつぎのようなものがあげられ
る。 (A)PTFE粉末 100部 (B)特定のノニオン性界面活性剤水溶液(濃度0.3〜8%) 30〜60部 この条件は、造粒粉末の流動性の点で有利である。
の点で優れている。
は、つぎのような粉末物性や成形品物性を有している。 見かけ密度:0.60g/ml以上 流動度:6〜8回 平均粒径:400〜1000μm 引張強度:100〜400kgf/cm2 伸 び:100〜500% 帯電量:50V以下(ガラス繊維使用のばあい) 白色度(Z値):80以上(ガラス繊維など白色または
透明フィラーのばあい)
製法における条件としては、たとえばつぎのようなもの
があげられる。 (A)PTFE粉末 100部 (C)フィラー 5〜40部 (B)特定のノニオン性界面活性剤水溶液(濃度0.3〜8%) 30〜60部 この条件は、造粒粉末の流動性の点で有利である。
の点で優れている。
体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されな
い。
しての日本アイリッヒ社製アイリッヒ逆流式高速混合機
RO2型(底盤が水平面となす角度30度)にPTFE
粉末(ダイキン工業(株)製ポリフロンM−111、パ
ーフルオロ(プロピルビニルエーテル)0.1モル%が
共重合されている変性PTFE、粉砕後の平均粒径25
μm)1200gを仕込み、つぎにノニオン性界面活性
剤であるプロノン#208(日本油脂(株)製のポリ
(オキシプロピレン−オキシエチレン)セグメント化グ
リコール)を表1に示す濃度で含む水溶液を480g添
加し、前記回転数を保持しながら、5分かけて界面活性
剤水溶液をなじませた。
アジテーターの回転数を450rpmに保持し、ジャケ
ットをスチーム加熱することにより20分かけて内容物
を70℃まで加熱し、造粒した。
おいて165℃で16時間乾燥し、PTFE粒状粉末を
え、この重量(以下、「得量」という)を測定したの
ち、つぎの試験を行なった。なお、収率についてはつぎ
のように算出した。
する得量の割合を重量百分率で示した。
3に準じて測定した。
載の方法に準じて測定した。
平3−259925号公報記載の第3図に対応)に示さ
れるごとく支持台42に中心線を一致させて支持した上
下のホッパー31および32を用いる。上部ホッパー3
1は、入口33の直径74mm、出口34の直径12m
m、入口33から出口34までの高さ123mmで、出
口34に仕切板35があり、これによって中の粉末を保
持したり落したりすることが適宜できる。下部ホッパー
32は入口36の直径76mm、出口37の直径12m
m、入口36から出口37までの高さ120mmで、上
部ホッパーと同様出口37に仕切板38が設けられてい
る。上部ホッパーと下部ホッパーとの距離は各仕切板の
間が15cmとなるように調節されている。なお図3中
39および40はそれぞれ各ホッパーの出口カバーであ
り、41は落下した粉末の受器である。
3.5〜24.5℃に調温した室内に4時間以上放置
し、10メッシュ(目の開き1680ミクロン)でふる
ったのち、同温度で行なわれる。
度1杯の被測定粉末を上部ホッパー31へ入れたのち、
ただちに仕切板35を引抜いて粉末を下部ホッパーへ落
す。落ちないときは針金でつついて落す。粉末が下部ホ
ッパー32に完全に落ちてから15±2秒間放置したの
ち下部ホッパーの仕切板38を引抜いて粉末が出口37
から流れ落ちるかどうかを観察し、このとき8秒以内に
全部流れ落ちたばあいを落ちたものと判定する。
落ちるかどうかをみ、3回のうち2回以上流れ落ちたば
あいは流動性「良」と判定し、1回も落ちないばあいは
流動性「不良」と判定する。3回のうち1回だけ流れ落
ちたばあいは、さらに2回同じ測定を行ない、その2回
とも落ちたばあいは結局その粉末の流動性は「良」と判
定し、それ以外のばあいは流動性「不良」と判定する。
定された粉末については、つぎの同じ容量30ccのコ
ップ2杯の粉末を上部ホッパーへ入れて前述したところ
と同様にして測定を行ない、結果が流動性「良」とでた
ときは順次粉末の杯数を増加してゆき、「不良」となる
まで続け、最高8杯まで測定する。各測定の際には、前
回の測定で下部ホッパーから流出した粉末を再使用して
もよい。
量が多いほど流れ落ちにくくなる。
から1を引いた数をもってその粉末の「流動度」と定め
る。
ら順に10、20、32、48および60メッシュ(イ
ンチメッシュ)の標準ふるいを重ね、10メッシュふる
い上にPTFE粒状粉末をのせ、ふるいを振動させて下
方へ順次細かいPTFE粒状粉末粒子を落下させ、各ふ
るい上に残留したPTFE粒状粉末の割合を%で求めた
のち、対数確率紙上に各ふるいの目の開き(横軸)に対
して残留割合の累積パーセント(縦軸)を目盛り、これ
らの点を直線で結び、この直線上で割合が50%となる
粒径を求め、この値を平均粒径とする。また、10メッ
シュ、20メッシュ、32メッシュ、48メッシュおよ
び60メッシュのふるいにそれぞれ残存する粒状粉末の
重量%を粒度分布とする。
び(以下、ELともいう):内径100mmの金型に2
5gの粉末を充填し、約30秒間かけて最終圧力が約3
00kg/cm2となるまで徐々に圧力を加え、さらに
2分間その圧力に保ち予備成形体をつくる。金型から予
備成形体を取り出し、365℃に保持してある電気炉へ
この予備成形体を入れ、3時間焼成後、取り出して焼成
体をうる。この焼成体からJISダンベル3号で試験片
を打ち抜き、JIS K 6891−58に準拠して、
総荷重500kgのオートグラフを用い、引張速度20
0mm/分で引張り、破断時の応力と伸びを測定する。
c.製ハンディ静電測定器SFM775を用いて測定す
る。
径50mmの金型に充填し、成形圧力300kg/cm
2で5分間保持し、えられた予備成形品(直径約50m
m、厚さ50mm)を室温から50℃/hrの昇温速度
で365℃まで昇温し、365℃で5.5時間保持した
後、50℃/hrで冷却した成形品を、端から約25m
m(中心部分)のところで、旋盤で横割りし、切り出し
た部分の中心部のZ値を国際照明委員会の定めるXYZ
系のZ値測定法に基づいて測定した。
(フロンM−111)1080gとアミノシランカップ
リング剤で表面処理されたガラス繊維(日本電気硝子
(株)製のEPG40M−10A。平均粒径12μm、
平均繊維長80μm)120gの混合粉末を用いたほか
は実験例1と同様の方法によりフィラー入りPTFE粒
状粉末をえ、得量を測定したのち、実験例1と同様にし
て試験を行なった。結果を表1に示す。なお、Z値測定
における成形圧力は500kg/cm2とした。
(株)製ハイスピードミキサーFS−10型)にPTF
E粉末(ダイキン工業(株)製ポリフロンM−111)
1000gを仕込み、つぎに前記回転円盤および粉砕機
を前記それぞれの回転数で回転させながら、表1に示す
濃度のプロノン#208水溶液480gを30秒かけて
添加し、さらに5分かけてこの界面活性剤水溶液をPT
FE粉末になじませた。
砕機を50rpmの回転速度で回転させながら、円盤回
転式造粒機のジャケットをスチーム加熱することによ
り、20分かけて内容物の温度を70℃付近まで加熱
し、造粒する。
いて165℃で16時間乾燥してPTFE粒状粉末を
え、実験例1と同様の試験を行なった。結果を表1に示
す。
ニオン性界面活性剤を用いてえられた(フィラー入り)
PTFE粒状粉末は、見かけ密度が大きく、帯電量が少
なく、流動性に優れ、引張強度や伸びが低下せず、該界
面活性剤に起因する着色がなく白色度の高い成形品を提
供できる。また、機械力を作用させる手段として円盤回
転式造粒機、特に傾斜円盤および側面回転式造粒機を用
いることにより粗大粒子の少ない造粒粉末がえられる。
が大きく、帯電量が少なく、粉末流動性に優れ、造粒粉
末からえられる成形品は、引張強度、伸びが低下せず、
界面活性剤に起因する着色がなく白色度(Z値)が高
い。
た物性を有するPTFE粒状粉末を提供できるととも
に、有機液体を用いる必要がないので火災などの危険が
なくしかも粒状粉末が安価にえられる製法である。
を説明するための断面の模式図である。
を説明するための断面の模式図である。
に用いた装置の概略説明図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレン粉末を造粒
するに際し、該粉末100重量部を炭素数3〜4のポリ
(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントと
ポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメント
とを有するノニオン性界面活性剤を含有する水溶液30
〜60重量部で湿潤し、機械力を作用させることを特徴
とするポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。 - 【請求項2】 機械力を作用させる方法が、転動する方
法である請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン粒
状粉末の製法。 - 【請求項3】 ポリテトラフルオロエチレンが、テトラ
フルオロエチレン99〜99.999モル%と CF2=CF−ORf (IV) [式中、Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基、炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキ
ル)基、式(V): 【化1】 (式中、mは0または1〜4の整数である)で示される
有機基または式(VI): 【化2】 (式中、nは1〜4の整数である)で示される有機基を
表わす]で示されるパーフルオロビニルエーテル1〜
0.001モル%とを共重合してえられる変性ポリテト
ラフルオロエチレンである請求項1または2記載のポリ
テトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の製法に
よりえられるポリテトラフルオロエチレン粒状粉末であ
って、該粒状粉末の見かけ密度が0.60g/ml以上
であることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン粒
状粉末。 - 【請求項5】 粒状粉末の流動度が6回以上である請求
項4記載のポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。 - 【請求項6】 粒状粉末中の粒子の平均粒径が400〜
1000μmである請求項4記載のポリテトラフルオロ
エチレン粒状粉末。 - 【請求項7】 粒状粉末の帯電量が50V以下である請
求項4記載のポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。 - 【請求項8】 白色度(Z値)が80以上の成形物を与
える請求項4〜7のいずれかに記載のポリテトラフルオ
ロエチレン粒状粉末。 - 【請求項9】 ポリテトラフルオロエチレン粉末とフィ
ラーとを造粒するに際し、該粉末とフィラーとの混合物
100重量部を炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレ
ン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチ
レン)単位からなる親水性セグメントとを有するノニオ
ン性界面活性剤を含有する水溶液30〜60重量部で湿
潤し、機械力を作用させることを特徴とするフィラー入
りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。 - 【請求項10】 機械力を作用させる方法が、転動する
方法である請求項9記載のフィラー入りポリテトラフル
オロエチレン粒状粉末の製法。 - 【請求項11】 ポリテトラフルオロエチレンが、テト
ラフルオロエチレン99〜99.999モル%と CF2=CF−ORf (IV) [式中、Rfは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基、炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキ
ル)基、式(V): 【化3】 (式中、mは0または1〜4の整数である)で示される
有機基または式(VI): 【化4】 (式中、nは1〜4の整数である)で示される有機基を
表わす]で示されるパーフルオロビニルエーテル1〜
0.001モル%とを共重合してえられる変性ポリテト
ラフルオロエチレンである請求項9または10記載のフ
ィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製
法。 - 【請求項12】 請求項9〜11のいずれかに記載の製
法によりえられるフィラー入りポリテトラフルオロエチ
レン粒状粉末。 - 【請求項13】 粒状粉末の流動度が6回以上である請
求項12記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレ
ン粒状粉末。 - 【請求項14】 粒状粉末中の粒子の平均粒径が400
〜1000μmである請求項12記載のフィラー入りポ
リテトラフルオロエチレン粒状粉末。 - 【請求項15】 粒状粉末の帯電量が50V以下である
請求項12記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチ
レン粒状粉末。 - 【請求項16】 フィラーが白色または透明のフィラー
であり、かつ白色度(Z値)が80以上の成形物を与え
る請求項12〜15のいずれかに記載のフィラー入りポ
リテトラフルオロエチレン粒状粉末。
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