JPH10298239A - 光拡散性面状成形体 - Google Patents

光拡散性面状成形体

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JPH10298239A
JPH10298239A JP11256597A JP11256597A JPH10298239A JP H10298239 A JPH10298239 A JP H10298239A JP 11256597 A JP11256597 A JP 11256597A JP 11256597 A JP11256597 A JP 11256597A JP H10298239 A JPH10298239 A JP H10298239A
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JP
Japan
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polymer
desirably
fine particles
hydrocarbon group
light
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JP11256597A
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English (en)
Inventor
Akira Yanagase
昭 柳ヶ瀬
Seiji Tone
誠司 刀禰
Tooru Tokimitsu
亨 時光
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 きわめて優れた全光線透過率と光拡散性を有
し、かつ耐熱性に優れた成形体を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(1)の繰り返し単位を含
む重合体中に微粒子が含有されてなる光拡散性面状成形
体。 【化1】 但し、式中、R1は水素原子または炭素数1〜25の炭化
水素基、脂環式炭化水素基、置換炭化水素基を示し、n
は正の整数を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光拡散性、耐熱性に
優れる面状成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂に光拡散剤を添加して成
形された光拡散性シート状物は、その独特なソフト感覚
を与える様々な成形品の素材として、照明カバー、看
板、ディスプレイ、グレージング用途などに用いられて
いる。一方、最近では特に照明分野において高光線透過
性と光拡散性を兼ね備えた高性能な耐熱性素材の開発が
望まれている。
【0003】従来から光拡散性を付与する手段として各
種の方法が用いられているが、中でも無機充填剤、例え
ば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化珪素、タル
ク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム等、あるいは屈
折率の異なった樹脂の粉粒体を配合した組成物が挙げら
れる。
【0004】しかし、アクリル樹脂に無機充填剤を配合
する方法では、高光線透過性と高光拡散性とのバランス
の点で必ずしも満足すべきものが得られておらず耐熱性
も不十分である。特公平3-2188号公報に開示のシート状
物は高光線透過性と高光拡散性とのバランスは優れてい
るものの耐熱性が不十分である。特開昭49-85184号公報
に開示の無水グルタル酸共重合体は耐熱性及び光線透過
率は優れるものの光拡散性がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、きわ
めて優れた全光線透過率と光拡散性を有しかつ耐熱性に
優れた成形体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
一般式(1)の繰り返し単位を含む重合体中に微粒子が
含有されてなる光拡散性面状成形体にある。
【0007】
【化2】
【0008】但し、式中、R1は水素原子または炭素数
1〜25の炭化水素基、脂環式炭化水素基、置換炭化水
素基を示し、nは正の整数を表す。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の光拡散性面状成形体は、
板状、フィルム状、お椀型、多面体型などの形状をとる
ことができる。照明灯の場合は、ランプからの光線を完
全に覆う構造とすることが好ましい。生産効率の点から
板状の成形体であることが最も好ましい。
【0010】本発明で用いられる重合体において一般式
(1)の繰り返し単位の含有量は特に限定されないが、
その耐熱性の要求から一般式(1)の繰り返し単位の含
有量が10重量%以上であることが好ましく20重量%以上
であることがより好ましい。含有量が少なすぎると耐熱
性が不足する傾向にある。
【0011】またこの重合体の一般式(1)の繰り返し
単位成分としては、耐熱性の点からR1は炭素数が1、
2あるいは6以上のものであることが好ましく、メチ
ル、エチル、シクロヘキシル、トリシクロデカニル、ア
ダマンチル基であることが特に好ましい。
【0012】さらにこの重合体の一般式(1)の繰り返
し単位以外の成分としては、メチルメタクリレートやメ
チルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、ス
チレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリルなどが
例示されるが、強度の点で一般式(1)のポリマーと同
一のエステル基を有する(メタ)アクリル酸エステルやメ
チルメタクリレートあるいはこれらの混合物が好まし
い。
【0013】また重合体の分子量は特に限定されない
が、成形性や強度の点で数平均分子量Mnで10,000〜1,00
0,000の範囲であることが好ましい。より好ましくは30,
000〜500,000の範囲である。
【0014】重合体の製造方法は一般に公知とされてい
る重合方法、例えばラジカル重合、アニオン重合、グル
ープトランスファー重合(GTP)、配位アニオン重合等が
採用できるが、簡便さからラジカル重合法が最も好まし
い。
【0015】本発明に用いる微粒子は光を拡散させて光
源のイメージを隠蔽する作用を有するものである。光の
拡散は微粒子と重合体との光の屈折率の差によって生じ
るので、その差は0.03以上であることが好ましい。屈折
率の差が小さすぎると隠蔽が不十分となる傾向にある。
また成形体の光線透過率を考慮すると屈折率差は1.5以
下であることが好ましく、1.0以下であることがさらに
好ましい。
【0016】なお、汎用性の点から微粒子自体は無色で
あることが好ましい。微粒子の粒径は隠蔽性や均一性の
点で0.5〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであ
ることがより好ましい。微粒子の含有量は屈折率差や粒
径によって左右されるが、隠蔽性や光線透過率を考慮す
ると重合体100重量部に対して0.1〜5重量部含有させる
ことが好ましく、0.5〜3重量部含有させることがさらに
好ましい。
【0017】本発明に用いられる微粒子の材質は特に制
限はないが、上述の性質を兼ね備えたものが好ましい。
無機物の例としては、酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、硫酸カル
シウム、塩基性炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化
チタン、タルク、クレー、長石、白土、カオリン、セリ
サイト、ガラス、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、シリカ等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。これらのうち炭酸カルシウム、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカが好ま
しい。
【0018】有機物の例としては、架橋したポリスチレ
ンや、架橋したポリメチルメタクリレート、架橋したメ
チルメタクリレート/スチレン共重合体、ポリメチルシ
ルセスキオキサン、シリコーン樹脂などが挙げられる。
これらのうち、架橋したポリメチルメタクリレート、架
橋したメチルメタクリレート/スチレン共重合体が入手
の容易さから好ましい。またこれらの無機微粒子と有機
微粒子を併用することもできる。
【0019】本発明の面状成形体を製造する際には、ま
ず重合体と微粒子をブレンドする必要があるが、公知の
ブレンド法、例えばヘンシェルミキサーを用いる方法、
V型ブレンダーを用いる方法などが挙げられる。また成
形法の中では、効率性から粉体ブレンドの後に溶融押し
出しあるいはさらに射出成形する方法が好ましい。
【0020】本発明の面状成形体はそれ自体耐光性に優
れたものであるが、照明灯カバー、特に水銀灯カバー等
の高温下、紫外線などの強力な光線を受ける用途に使用
する場合は、紫外線吸収剤などの安定剤を用いることが
好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化
合物、サリシケート系化合物、ベンゾエート系化合物、
およびトリアゾール系化合物等があげられる。例えば、
ベンゾフェノン系化合物としては2,4−ジ−ヒドロキ
シベンゾフェノン、4−n−オクチルオキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン等が挙げられる。サリシケート系
化合物としてはp−t−ブチルフェニルサリシケート等
が挙げられる。さらにベンゾエート系化合物としては
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t
−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられ
る。また更に、トリアゾール系化合物としては2−(5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメ
チルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール
が挙げられる。これらの中でトリアゾール系化合物が好
ましい。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使
用することが可能である。
【0021】上記紫外線吸収剤の配合量は重合体100
重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であ
る。好ましくは0.05重量部以上3重量部以下であ
る。配合量が少なすぎると耐光性向上の寄与が低く、ま
た多すぎると面状成形体の機械強度の低下を招くため好
ましくない。紫外線吸収剤の添加方法は特に限定されな
いが、押出機中において重合体に添加する方法が好まし
い。
【0022】また、本発明の面状成形体には目的に応
じ、強化用添加剤、抗酸化剤、他の滑剤、繊維状補強
剤、着色料、顔料等を配合することもできる。
【0023】
【実施例】以下、参考例及び実施例により本発明を具体
的に説明する。以下の参考例、実施例において重合体、
成形体の物性測定は次の方法により行った。
【0024】重合体の分子量 PMMAをスタンダードとしてGPC法(溶媒:クロロホル
ム)により求めた。 重合体組成 1H NMRにより定量した(溶媒:クロロホルム-d , 測定
温度:60℃)。 全光線透過率 ASTM D1003に従って積分球ヘーズメーターにより測定し
た。
【0025】VICAT軟化温度 ASTM D1525に従って測定した。
【0026】光拡散性 成形体を40W蛍光灯(松下電器産業(株)製フルホワイ
トFL40SS N-37)の外器面から5cmはなしておき、成形
体と蛍光灯を結ぶ直線の延長上2m離れて点灯した蛍光
灯のランプイメージ(スリムライン)の有無を目視で判定
した。
【0027】参考例1 容量2リットルのフラスコ中においてトリシクロデカニ
ルアクリレート824g(4mol)、純度75%のパラホルムアル
デヒド160g(4mol)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オク
タン60g(0.53mol)、p-メトキシフェノール616mg、t-
ブチルアルコール120gを、空気バブリングを行いながら
80℃で5日間反応させた。反応終了後、3Lのメタノール
中にこの反応溶液を注ぎ、30分撹拌した。ついで、この
混合溶液を-20℃で一晩静置し,白色結晶のビス(α-ヒ
ドロキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル)エーテ
ル712g(収率79.2%)を得た。
【0028】溶媒としてトルエン2500mlを含む5Lフラ
スコ中に、ビス(α-ヒドロキシメチルアクリル酸トリ
シクロデカニル)エーテル150g、メチルメタクリレート
(MMA)350gを入れ溶解させた。この溶液に開始剤とし
てパーテトラA(日本油脂(株)製:純度20wt.%)3gを
加え窒素置換しながら40分撹拌した。その後、95℃に加
熱して重合を開始させ7時間重合を行った。
【0029】この反応液を大量のメタノール中に入れて
ポリマーを析出させ、濾過しメタノールで洗浄した。こ
れを真空乾燥することにより粉末状の重合体460g(収率
92%)を得た。得られた重合体の分子量はMn=90000、
重合体重量組成はトリシクロデカニルエステル/メチル
メタクリレート=30/70であった。
【0030】実施例1 前記参考例1で得られた重合体(屈折率:1.50)を97重量
%、重量平均粒子径が5μmの炭酸カルシウム(屈折率:
1.58)を3重量%となる割合で配合し、30φダブルベント
付き押出機(バレル温度:約250℃)でストランド状に賦形
し、ペレット化した。得られたペレットを用いて、100
mm×100mm×2mmの板状成形体を射出成形によって
製造した。射出成形機は、東芝機械(株)製のIS-100を
使用し、シリンダー温度250℃、金型温度80℃、射出圧
力1350kg/cm2の条件で成形を行った。
【0031】得られた組成物成形品の物性を測定したと
ころ次の通りであった。 ・VICAT軟化温度:130℃ ・全光線透過率:73% ・光拡散性:良好(ランプイメージなし)
【0032】
【発明の効果】本発明の面状成形体は、全光線透過率、
光拡散性及び耐熱性に優れており、照明カバーや各種看
板、ディスプレイ用として使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)の繰り返し単位を含
    む重合体中に微粒子が含有されてなる光拡散性面状成形
    体。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜25の炭化水
    素基または脂環式炭化水素基、置換炭化水素基を示し、
    nは正の整数を表す。)
JP11256597A 1997-04-30 1997-04-30 光拡散性面状成形体 Pending JPH10298239A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010155971A (ja) * 2008-12-31 2010-07-15 Ind Technol Res Inst 高耐熱性アクリル系共重合体およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010155971A (ja) * 2008-12-31 2010-07-15 Ind Technol Res Inst 高耐熱性アクリル系共重合体およびその製造方法
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