JPH10298214A - 光注型用感光性樹脂組成物 - Google Patents

光注型用感光性樹脂組成物

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JPH10298214A
JPH10298214A JP9199127A JP19912797A JPH10298214A JP H10298214 A JPH10298214 A JP H10298214A JP 9199127 A JP9199127 A JP 9199127A JP 19912797 A JP19912797 A JP 19912797A JP H10298214 A JPH10298214 A JP H10298214A
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photosensitive resin
resin composition
casting
ultraviolet
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Shohei Nakamura
庄平 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスターモデルを基に紫外線透過性シリコー
ンゴムにより型を作製し、その型の中に感光性樹脂組成
物を注入し紫外線を照射することによって複製モデルを
作製する方法において、寸法精度が高く、不透明に着色
され、肉厚の大きい複製モデルの作製が可能で、かつ硬
くて割れにくい複製モデルを与える注型用感光性樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 1mm厚みでの紫外線透過率が0.1〜
5%である注型用感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は注型により複製モデ
ルを作製するのに用いる注型用感光性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】試作モデルの少数複製や、複製モデルの
少量生産はマスターモデルからシリコーンゴムの型を取
り、真空中でこの型の中に熱硬化性の樹脂を注入し、つ
いで加熱硬化させることで行われてきた。しかし、熱硬
化性の樹脂は通常二液タイプであり、二液を混合すると
硬化開始までの時間が短いため、その後のシリコーンゴ
ム型への注入作業を短時間で行わなければならず、しか
も注意していても場合によっては注入操作中に硬化が始
まって不良品を生じることがあるという問題があった。
更に、混合や注型に使用する容器を樹脂が硬化しないう
ちにその都度洗浄する必要があって煩雑である上に、こ
の方法では熱硬化に2時間程度の長時間を要し、一日に
複製できる数が限られてしまうという難点もあった。
【0003】一方、特開昭58−80587号公報に
は、透明なシリコーンゴムなどの型に一液タイプである
紫外線で硬化する注型用合成樹脂を注入して減圧下で紫
外線照射することで時計用プラスチックケースを複製す
る方法が示されている。そして、紫外線で硬化する樹脂
としてはスピラン樹脂などの注型用合成樹脂に増感剤と
してベンゾフェノンを入れたものや反応促進剤入り不飽
和ポリエステル樹脂などが使用されている。
【0004】また、特開平3−114711号公報に
は、透明シリコーンゴム型に感光性樹脂を注入し紫外線
照射により硬化させる方法において、使用する感光性樹
脂としてビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
のジアクリレートとフェニルグリシジルエーテルのアク
リル酸エステルとの混合物に光重合開始剤を添加してな
るものが提案されている。
【0005】更に、特開平7−124962号公報に
は、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上有するウ
レタンポリ(メタ)アクリレート、特定のジアリル化合
物、2個以上のチオール基を有する脂肪族ポリチオール
化合物、活性エネルギー線重合開始剤を加えてなる活性
エネルギー線硬化型液状樹脂組成物を透明シリコーンゴ
ム製金型に注入したのち、活性エネルギー線を照射して
硬化させるプラスチック成型品を製造する方法が提案さ
れている。又、本出願人はこれらの感光性樹脂の割れや
すいという欠点を改良した感光性樹脂組成物を特開平8
−244044号公報及び特開平8−323778号公
報に提案している。
【0006】注型により得られる複製品には高い寸法精
度が要求されるが、感光性樹脂が紫外線により硬化する
際には収縮を起こすため、得られる複製品の寸法もマス
ターモデルより小さいものになってしまうという問題点
が残されていた。マスターモデルを大きく作ることで収
縮分を補正することも可能であるが、最初の形状評価の
ための試作モデルと複製用のマスターモデルを別々に作
ることは効率が悪く、使用範囲が限られたものにならざ
るを得なかった。
【0007】試作品の複製モデルのなかにはその用途に
応じて例えばABSのような乳白色などの不透明な色に
着色する事が望まれるが、感光性樹脂に不透明感を出す
ために例えば酸化チタンやカーボンブラックなどを加え
ると感度が下がり、硬化できる厚みに制限が生じるな
ど、不透明に着色することは難しかった。複製品に塗装
処理をするなどして着色することも行われてきたが、塗
装工程が増えることに加えて塗装がはげたときに見苦し
くなるなどの問題点があった。
【0008】また、シリコーンゴム型の中に感光性樹脂
組成物を注入し紫外線を照射し硬化させるのに、印刷版
製造に用いられているような上下方向に光源が配置され
た露光機を用いて露光したのではモデルの側面にあたる
ところが十分に硬化せず欠陥品を生ずるという問題もあ
った。シリコーンゴムで型を作製するのにはその硬化に
10時間以上の長時間を必要とするため、モデル形状の
設計後出来るだけ短期間のうちに複製品を評価したいと
いうユーザーの要求からは、短時間で硬化可能なシリコ
ーンゴムとの組合せ使用も望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】マスターモデルを基に
紫外線透過性シリコーンゴムにより型を作製し、この型
の中に感光性樹脂組成物を注入し紫外線を照射すること
によって複製モデルを作製する方法において、高い寸法
精度の複製モデルを与え、あわせて硬くて割れにくい性
質を有する複製モデルが得られる感光性樹脂組成物を提
供すること、さらには、作製される複製品が不透明な色
に着色されかつ肉厚の大きいモデルでも紫外線硬化可能
である注型用感光性樹脂組成物を提供することを課題と
するものであり、また、簡便な操作で、短期間で複製品
を得るのに適した注型用感光性樹脂組成物を提供するこ
とを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題は、注型用感光性樹脂組成物の1mm厚での紫外線透
過率を0.05〜5%の範囲にすることで解決出来るこ
とを見いだし本発明を完成した。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用される注型用感光性樹脂組成物は、1mm厚での紫
外線透過率が0.05〜5%の感光性樹脂組成物であ
る。本発明で言う紫外線透過率とは、360〜370n
mに中心を持つ紫外線蛍光灯から発せられる紫外線の、
1mm厚みに成形された注型用感光性樹脂組成物に入射
する前と透過した後との強度比から求められるものであ
る。すなわち、光路長1mmの注型用感光性樹脂組成物
の入射前の紫外線強度をA’、透過後の紫外線強度を
B’とすると、B’÷A’×100の式より求められる
ものである。
【0012】実際の測定においてはポリエステルフィル
ムがラミネートされたソーダガラス板二枚の間に注型用
感光性樹脂組成物を1mm厚みで挟み、透過後の紫外線
強度Bを測定し、ポリエステルフィルムがラミネートさ
れたソーダガラス二枚を重ねたものを透過した紫外線強
度Aとから、B÷A×100の式により求められる。紫
外線透過率を調整するために感光性樹脂組成物に加えら
れる紫外線吸収剤は紫外領域に吸収を有するものであれ
ば何でも良く、注型用感光性樹脂組成物に溶解又は分散
して用いられる。紫外線の吸収が小さいものでも分散状
態で感光性樹脂組成物中に存在し、紫外線を反射、散乱
させることで、結果として紫外線透過率を下げるものも
使用することができる。
【0013】紫外線吸収剤の例としてはベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
シアノアクリレート系紫外線吸収剤などを挙げることが
できる。具体的には、2−(2’−ヒドロキシー5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert
−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ・tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
・tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキ
シ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレ
ートなどを例示することができる。
【0014】この他にも紫外領域に吸収を持つものであ
れば市販の染料や顔料も用いることができる。また、光
注型による複製品の色としては無色よりも乳白色または
黒色などに着色されていることが必要とされることが多
い。このような要求に応える為には、紫外線透過率調整
剤として着色や不透明感を出すものを使用するのが好都
合である。
【0015】得られる複製品に不透明感を持たせたり着
色する効果を合わせ持つものとしては無機フィラー、例
えば炭酸カルシウムや水酸化マグネシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などを例として挙
げることができる。酸化チタンやカーボンブラックなど
も紫外線透過率調整剤としては使用可能であるが、紫外
線吸収効果が大きいため、充分に不透明感を出したり着
色できるまでの量を添加する事は出来ないので、着色も
目的とする場合には他の染料などと組み合わせて用いる
ことが必要である。
【0016】乳白色に着色する紫外線透過率調整剤とし
ては炭酸カルシウムが最も好ましい。光注型による複製
品の色としてはベージュないし乳白色の要求が強いの
で、炭酸カルシウムを紫外線透過率調整剤として用いる
ことで複製品に着色することは特に有用である。
【0017】感光性樹脂組成物に分散可能なものであれ
ば炭酸カルシウムなどの無機フィラーの形状に特別な制
限はなく、粒状のものや繊維状のものを用いることがで
きる。粒状のものの場合、通常10μ以下のものが用い
られる。粒径が大きいと感光性樹脂組成物に添加混合し
た後の貯蔵中に分離沈降し易くなるので、平均粒径5μ
以下、より好ましくは2μ以下のものが適している。繊
維状のものの場合、太さが1μ以下、長さが5μ以上の
ものが添加混合した注型用感光性樹脂組成物を長期間保
管したとき分離沈降しにくく好ましい。この観点で、太
さ0.2μ以下、長さ15μ以上のものがより好まし
い。
【0018】注型用感光性樹脂組成物を保管中に炭酸カ
ルシウムなどの無機フィラーが分離沈降しにくいという
観点では繊維状のものが球状のものより優れている。ま
た、貯蔵中に分離した場合でも再撹拌することで使用で
きるようになる。
【0019】炭酸カルシウムなどの無機フィラーはは感
光性樹脂組成物100重量部に対して3〜20重量部の
範囲で紫外線透過率が所定の範囲に入るように添加され
る。これより少ないと充分な不透明感が得られないし、
多すぎると複製品の破断伸度が小さくなり割れやすくな
ったり厚みの大きい部分が硬化しにくくなるので好まし
くない。より好ましくは5〜15重量部の範囲である。
得られる複製品の色合いを調整する為に炭酸カルシウム
などの無機フィラーに加えて染料などを併用することも
できる。
【0020】感光性樹脂組成物に無機添加物を添加混合
して本発明の注型用感光性樹脂組成物を得る方法として
は、感光性樹脂組成物に無機フィラーを加えて撹拌分散
させても良いし、感光性樹脂組成物の構成成分を混合す
る際に同時に無機添加物を加えて撹拌混合しても良い。
この際、感光性樹脂組成物の粘度を下げて混合し易くす
るために加温して行っても良い。
【0021】無機添加物は感光性樹脂組成物にほとんど
溶解せず、入射してくる光を反射、散乱させるため感光
性樹脂組成物を不透明にさせる。炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム
などは紫外線の吸収も小さいので、樹脂内散乱により紫
外線透過率を小さくし所定の紫外線透過率のものとする
ことができるが、散乱光は感光性樹脂組成物中の光開始
剤によって吸収され硬化反応の開始に使われるため、肉
厚の大きい部分でも硬化が可能となり、不透明で且つ、
肉厚の大きいものの硬化が可能という相反する特性を満
足することができ好ましいものである。特に炭酸カルシ
ウムは完全に不透明かつ所定の紫外線透過率のものを得
ることができるので好ましい。
【0022】複製モデルの肉厚は通常2〜3mmである
が、時には4mmから6mm程度のものまであり、本発
明の注型用感光性樹脂組成物であればこの範囲の厚みを
硬化させることが出来る。
【0023】驚くべきことに1mm厚みでの紫外線透過
率が0.05〜5%の注型用感光性樹脂組成物は、これ
を用いて作成した複製品の寸法精度が向上するという効
果を有している。これは注型用感光性樹脂組成物の光入
射面と内部とでの紫外線強度の差が大きいため、各々の
部分が硬化するのに要する時間の差が大きくなり、周辺
部が先に硬化したあと硬化収縮で縮む分の樹脂は未硬化
の中心部を通じて補給されるため、できあがったモデル
は元の寸法を保持していることになり、このような効果
が発現するものである。
【0024】複製品の寸法はマスターモデルに対して±
0.3%以内の範囲にあることが要求されるが、本発明
の方法によればそれを達成することができる。本発明の
注型用感光性樹脂組成物の紫外線透過率は0.05〜5
%の範囲であるが、寸法精度を確保し肉厚の厚いものを
短い時間で硬化させる事が出来るという点で0.2〜3
%の範囲がより好ましい。紫外線透過率は1mm厚みに
成形した注型用感光性樹脂組成物の紫外線透過率でもっ
て表される。
【0025】本発明で紫外線透過率を0.05〜5%の
に調整して注型用感光性樹脂組成物とするのに用いられ
る感光性樹脂組成物の組成には特に制約はないが、複製
品作製用として要求される硬くて割れにくい等の他の特
性とのバランスを考慮すると 分子内にエチレン性不飽和結合を有する分子量が80
0〜9000のポリマー 分子量が800未満のエチレン性不飽和化合物 を必須成分としてなる感光性樹脂組成物を用いるのが好
適である。この感光性樹脂組成物には通常光重合開始剤
が含まれる。
【0026】分子内にエチレン性不飽和結合を有する分
子量800〜9000のポリマーとしては、不飽和ポリ
ウレタンや不飽和ポリエステルなどを挙げることができ
る。硬さと割れ難さのバランスの観点からは不飽和ポリ
ウレタンがより好適である。不飽和ポリエステルはジオ
ール化合物と少なくとも一種類が不飽和結合を有するも
のであるジカルボン酸化合物との脱水縮合反応により得
られる。不飽和ポリウレタンは、ジオール化合物とジイ
ソシアネート化合物を反応させ、次いで水酸基またはア
ミノ基とエチレン性不飽和結合を同時に有する化合物又
はイソシアネート基とエチレン性不飽和結合を同時に有
する化合物を反応させることで得られる。
【0027】両末端イソシアネート基のポリウレタンポ
リマーをまず合成し、これに水酸基とエチレン性不飽和
結合を同時に有する化合物を反応させる方法において
は、水酸基とエチレン性不飽和結合を同時に有する化合
物は、両末端にイソシアネート基を有するポリウレタン
ポリマーとの反応を容易にし、副反応を抑えて短時間で
反応を終了させるために、イソシアネート基の数に対し
て水酸基の数が過剰になるように添加して反応させるの
が好ましい。通常2〜5倍程度過剰に添加することが行
われる。従って得られるものはエチレン性不飽和結合を
有するポリウレタンポリマーと過剰の水酸基含有エチレ
ン性不飽和化合物との混合物となる。
【0028】両末端水酸基のポリウレタンポリマーをま
ず合成し、これにイソシアネート基とエチレン性不飽和
結合を同時に有する化合物を反応させる方法において
は、イソシアネート基とエチレン性不飽和結合を同時に
有する化合物は、ポリウレタンポリマーの水酸基の数と
同じかあるいは少ない範囲で添加されるのが一般的であ
るが、この場合撹拌しやすくし副反応を抑えるために、
ウレタン化反応に関与しない成分を希釈剤として用いて
反応系の粘度を下げるのが好ましい。イソシアネート基
とエチレン性不飽和結合を同時に有する化合物を過剰に
添加する場合は、反応終了後水酸基等の活性水素を有す
る化合物を加えてイソシアネート基をなくすことが必要
である。
【0029】ジオール化合物としては一分子中に水酸基
を2個有する化合物、例えばポリプロピレングリコール
アジペートジオール、ポリネオペンチルグリコールアジ
ペートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバ
レロラクトンジオール、などのポリエステルジオール
や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル
ジオールなどを例として挙げることができる。ジオール
化合物の分子量は通常400〜2000程度のものが使
用されるが、より強靭なものを得るという観点からは5
00〜1000程度の分子量のものを用いるのが好まし
い。
【0030】ジイソシアネート化合物としてはイソシア
ネート基を2個有する化合物、例えばトリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど
を挙げることができる。これらの中では粘度をさほど高
めず、硬く靭性のあるものが得られやすいという点でト
リレンジイソシアネートが好ましい。
【0031】水酸基とエチレン性不飽和基を同時に有す
る化合物としては、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、N−
メチロールアクリルアミド、ポリオキシエチレングリコ
ールモノメタクリレート、ポリオキシプロピレングリコ
ールモノメタクリレートなどを例として挙げることがで
きる。これらの中では硬度と靭性の観点からヒドロキシ
エチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレ
ートが好ましく、より硬度の高いものが得られるヒドロ
キシプロピルメタクリレートが最も好ましい。イソシア
ネート基とエチレン性不飽和基を同時に有する化合物と
しては例えば水酸基とエチレン性不飽和基を同時に有す
る化合物にジイソシアネート化合物を1対1で付加させ
ることにより得られたものなどを挙げることができる。
【0032】以上のようにして得られる不飽和ポリウレ
タンのポリスチレンを標準とするGPC測定によって求
められる数平均分子量は800〜9000であることが
望ましい。分子量が小さいほど得られる感光性樹脂組成
物の粘度を低くできるという利点を有するものの、分子
量がこれより小さくなると硬化物は硬く脆くなって靭性
がなくなり、複製品の不要部分を切断削除する際にヒビ
割れを生じ易くなるので好ましくない。分子量が大きい
と硬化物の靭性は確保しやすいものの、これ以上大きい
と得られる感光性樹脂組成物の粘度が高くなり、注型工
程で型の隅々まで感光性樹脂を行き渡らせるのが難しく
なるのに加えて、得られる硬化物が柔らかくなるなど複
製品の特性として好ましくない面が出てくる。
【0033】エチレン性不飽和化合物としては、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N−(2−メトキシ
エチル)アクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのN置換
アクリルアミドや、N置換メタクリルアミド類、ヒドロ
キシエチルメタクリレート及びアクリレート、ヒドロキ
シプロピルメタクリレート及びアクリレート等のヒドロ
キシアルキルメタクリレート及びアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート及びアクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート及びジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート及びジ
アクリレートなどのポリオキシエチレングリコールのジ
メタクリレートやジアクリレート、
【0034】プロピレングリコールジメタクリレート及
びジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリ
レート及びジアクリレート、トリプロピレングリコール
ジメタクリレート及びジアクリレートなどのポリオキシ
プロピレングリコールジメタクリレートやジアクリレー
ト、ブタンジオールジメタクリレート及びジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート及びジアクリレ
ート、ノナンジオールジメタクリレート及びジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレートやト
リアクリレート、ビスフェノールA骨格を有するジアク
リレートやジメタクリレートを例として挙げることが出
来る。
【0035】これらの中では靭性をさほど下げずに硬
度、耐熱性を高めるという観点ではN−メチロールアク
リルアミド、メタクリルアミドが好適であり、硬度、耐
熱性をさほど下げずに靭性を高めるという観点からはジ
アセトンアクリルアミドが好適である。又、感光性樹脂
組成物の粘度を下げ、強伸度物性や硬度などを高める効
果を有するという観点から、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレートなどが、更に靭性を
保ったまま硬度、耐熱性を高めるという観点ではビスフ
ェノールA骨格を有するジアクリレートやジメタクリレ
ートが適している。通常これらが組み合わせて用いられ
る。
【0036】通常、分子内にエチレン性不飽和結合を有
する分子量が800〜9000のポリマー100重量部
に対してエチレン性不飽和化合物が60〜200重量部
の範囲で用いられる。
【0037】感光性樹脂組成物に使用される光重合開始
剤としては、300〜400nmの波長の紫外線を吸収
して重合を開始させる能力を有するもので、公知のもの
が使用される。例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n
−ブチルエーテル、αーメチロールベンゾインメチルエ
ーテル、αーメトキシベンゾインメチルエーテル、αー
エトキシベンゾインエチルエーテルなどのベンゾイン誘
導体や、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルアセト
フェノン、1−ベンジルー1−ジメチルアミノプロピル
−p−モルフォリノケトンなどを挙げることができる。
これらの中ではαーメトキシベンゾインメチルエーテル
が硬化速度が大きく肉厚の大きいものまで硬化できると
いう点で特に好適である。
【0038】光重合開始剤の配合量は重合開始有効量で
あれば良いが、通常感光性樹脂組成物の全重量に対して
0.1〜10重量%の範囲で使用される。これより少な
いと光重合開始効率が悪くなり、特にシリコーンゴムと
接触する面での硬化が悪くなり複製品の表面に粘着性が
残ることもあるので好ましくない。逆に多すぎると硬化
物の機械的物性が低下するので好ましくない。好ましい
範囲は0.5〜4重量%であり、より好ましい範囲は1
〜2.5重量%である。
【0039】この他に、感光性樹脂の製造時あるいは貯
蔵時の安定性を確保するために公知の熱重合禁止剤など
の安定剤を加えることができる。このような安定剤の例
としては、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾールなどを挙げることができる。
【0040】作業途中に混入した気泡が抜けやすく、ま
たシリコーンゴム型の隅々にまで行き渡り易くするため
には、感光性樹脂組成物の粘度は20℃で300P以
下、好ましくは200P以下、特に好ましくは150P
以下であることが望ましい。感光性樹脂組成物の粘度は
エチレン性不飽和化合物、特に液状エチレン性不飽和化
合物の配合比率を高めることで下げることができる。液
状エチレン性不飽和化合物の中でも分子量の小さいもの
は特に粘度を下げる効果が大きい。また、液状の可塑剤
類、例えばシリコーンオイル等を他の特性にさほど影響
を及ぼさない範囲で添加することも粘度を下げるのに有
効である。
【0041】また、注型用感光性樹脂組成物の粘度が高
い場合には注型をする際の感光性樹脂組成物の温度を高
めることで使用時の粘度を下げることもできるが、温度
によっては変質を起こすことがあり、このようなことが
起こらない温度範囲で使用する必要がある。
【0042】本発明において型として使用されるシリコ
ーンゴムは紫外線を透過する性質の物であればどのよう
なものでもよく、通常は市販の室温硬化性 のRTV透
明シリコーンゴムが用いられるが、半透明シリコーンゴ
ムであっても紫外線硬化タイプのものであっても注型用
感光性樹脂の硬化に必要な程度の紫外線を透過するもの
であれば使用できる。
【0043】室温硬化タイプであるRTVシリコーンゴ
ムは二液であり、取り扱いが煩雑な上に硬化に一晩を要
するが、紫外線硬化タイプは通常一液で取り扱いが容易
であり、硬化も10〜20分程度の短時間で済むため短
時間で型を作成するという観点でも好適である。
【0044】シリコーンゴムの硬化機構による分類では
付加型と縮合型とがあるが、縮合型のものは縮合時に生
じる低分子量化合物が系外に出ていく時に収縮するため
寸法精度の点で好ましくなく、そのようなことのない付
加型のものが適している。
【0045】本発明の注型用感光性樹脂を用いることで
0.3%以下の高い寸法精度のものを得ることが出来る
が、モデルの形状、用途によって更に高い寸法精度のも
のを得ることが要求される場合は、シリコーンゴムを硬
化させて型を作製する時の温度よりも、注型用感光性樹
脂を型の中に注入し紫外線を照射して硬化させる時のシ
リコーンゴム型の温度を50℃迄の範囲で高くして行う
ことも効果的である。シリコーンゴムの熱膨張は注型用
感光性樹脂組成物に比べて数段大きいため、シリコーン
ゴム型がマスターモデルの大きさよりも膨れた状態で注
型用感光性樹脂組成物が硬化し、一方、注型用感光性樹
脂硬化物は温度が下がっても温度差による収縮は小さい
ため硬化時の収縮の分が補正され、より良好な寸法精度
の複製品を得ることができる。
【0046】硬化温度を一定に保ち易いという点では2
5〜40℃でシリコーンゴムを硬化させるのが一般的で
あり、注型操作を行う時のシリコーンゴム型の取り扱い
易さを考慮するとシリコーンゴム型の温度は80℃以下
で使用することが望ましい。又、型作製時と注型時のシ
リコーンゴム温度差を大きくし過ぎると得られる複製品
の寸法がマスターモデルより大きくなり逆に悪くなるこ
とがあるので、適度な温度差の範囲内にとどめる必要が
ある。
【0047】光硬化に用いられる光源は300〜400
nmの波長の紫外線を発するものであれば良く、紫外線
蛍光灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ、など感光性樹脂を硬化させるのに通常用いられ
ているものを使用することができる。
【0048】複製モデルの作製は印刷版作成やレジスト
焼き付けの場合とは異なり、光硬化の際に紫外線は天地
左右前後六方向から照射されるようにする事が必要であ
り、その為に用いられる光源の配置は天地左右前後の六
方向であることが望ましい。反射板を利用して光源配置
の数を減らすことも可能であるが、その場合でも六方向
から光が照射されるように反射板の形状、配置を決める
必要がある。もし、印刷版作成用と同じ上下方向からだ
けの光照射を行う場合は、側面にあたる部分が硬化不充
分となり欠陥品を生じてしまうことになり好ましくな
い。大型のものを硬化させるためには光源が上下左右に
配置された円筒状露光機やこのように配置された光源の
中をコンベアーなどで移動つせつつ露光することが好ま
しい。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例及び比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。なお、本実施例における
紫外線透過率の測定は以下のようにして行った。厚さ1
2μのポリエステルフィルムを密着させた厚さ4mmの
ソーダガラスを、2枚用意する。この2枚を重ねて37
0nmに中心波長を有する60W紫外線蛍光灯(フィリ
ップス社製10R)を10本並べた光源の下に置き、こ
の2枚のガラスの下に紫外線強度計(ORC製 UV
LIGHT MEASURE,MODEL UV−MO
2)のセンサーを置き紫外線強度Aを測定したところ
4.9mW/cm2 であった。
【0050】次に一枚のガラス板のポリエステルフィル
ム上に厚さ1mmのテフロン製スペーサーを置き、測定
する注型用感光性樹脂をその内側に注ぎ、もう一枚のガ
ラス板をポリエステルフィルムが注型用感光性樹脂組成
物と接するように積層して1mm厚みに成形した。この
状態で上記光源の下に置き積層体を透過する紫外線強度
Bを測定し、B÷A×100で紫外線透過率を求めた。
【0051】
【実施例】
実施例1 図1に示す形状の肉厚2mmのABS製のマスターモデ
ルを用い、あらかじめ真空下で脱泡した室温硬化タイプ
の透明シリコーンゴムKE−1606(信越化学工業
製)を40℃で硬化させて注型用型を作製した。2Lの
セパラブルフラスコに分子量500のポリカプロラクト
ンジオール1000gを仕込み、これにトリレンジイソ
シアネート410gを加えてウレタン化反応をさせ両末
端がイソシアネート基であるポリマーを得た。次いで2
−ヒドロキシプロピルメタクリレート410g(内30
7gは希釈モノマーとしての過剰添加分)を加えてポリ
マーのイソシアネート基と反応させ、両末端にメタクリ
レート基を有する数平均分子量8000のウレタンポリ
マーを得た。
【0052】このポリマー120g(希釈モノマーとし
ての2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20gを含
む)、N−メチロールアクリルアミド20g、メタクリ
ルアミド20g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト40g、α−メトキシベンゾインメチルエーテル5
g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.2
g、更に平均粒径0.7μの炭酸カルシウム(備北粉化
工業株式会社製、商品名ソフトン3200)20.5g
を混合して20℃における粘度が80Pである注型用感
光性樹脂組成物を得た。この注型用感光性樹脂組成物の
1mm厚みでの紫外線透過率は0.57%であった。
【0053】あらかじめ40℃に加温したこの注型用感
光性樹脂組成物を減圧下で撹拌脱泡したのち、65℃に
加温した前述したシリコーンゴム型の中に注ぎ込み、次
いで370nmに中心波長を有する40W紫外線蛍光灯
を上下左右前後六方向に配置した露光機の中にシリコー
ンゴム型を置き10分間の紫外線照射を行った。その後
型を開いて感光性樹脂硬化物からなる複製品を取り出し
た。得られた複製品はやや黄色みがかった乳白色を示
し、不透明なものであった。また、複製品の20℃にお
けるショアーD硬度は83度であり、ニッパーで切断し
てもヒビ割れを生じることはなかった。この複製品の各
場所の寸法をノギスを用いて測定した。結果を表1に示
す。
【0054】実施例2−A〜B 実施例1の感光性樹脂組成物に添加する炭酸カルシウム
の量を変えた注型用感光性樹脂組成物を得た。これらを
用いて実施例1と同様にして注型を行った。いずれも不
透明な複製品が得られた。得られた複製品の寸法をノギ
スを用いて測定した結果を表1に示す。
【0055】実施例3 肉厚が6mmの縦50mm、横20mmのABS製板か
ら実施例1と同様にしてシリコーンゴム型を作製し、実
施例1の感光性樹脂組成物を用いて実施例1と同様にし
て型の中に流し込み紫外線照射を行ったところ、完全に
硬化した不透明な板状の複製品が得られた。
【0056】実施例4 水酸基価より求めた分子量が510のポリ1,4−ブチ
レングリコールアジペートジオール300g、同じく分
子量960のポリプロピレングリコール52.5g、ト
リレンジイソシアネート173gを反応させて両末端に
イソシアネート基を有するポリマーを得た。次いで2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート303g(内202
gは希釈モノマーとしての過剰添加分)を加えてポリマ
ーのイソシアネート基と反応させ、両末端にメタクリレ
ート基を有する数平均分子量2300のウレタンプレポ
リマーを得た。
【0057】このプレポリマー124g(希釈モノマー
としての2−ヒドロキシプロピルメタクリレート24g
を含む)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート26
g、テトラエチレングリコールジメタクリレート7g、
ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物とグリシ
ジルメタクリレートとの反応物(共栄社油脂株式会社製
商品名3002M)15g、2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン3g、2,6−ジーt−ブチル
ーp−クレゾール0.2gを混合溶解して感光性樹脂組
成物を得た。次いで、繊維状炭酸カルシウム(丸尾カル
シウム株式会社製商品名ウィスカルA)17gを添加混
合して20℃における粘度が100Pの注型用感光性樹
脂組成物を得た。この注型用感光性樹脂組成物の紫外線
透過率は1.2%であった。
【0058】65℃に加温した実施例1と同様にして作
製した透明シリコーンゴム型の中に、あらかじめ40℃
に加温し減圧脱泡した上記注型用感光性樹脂組成物を減
圧下で注ぎ込んだ。常圧に戻したのちシリコーンゴム型
の上下に厚さ10mmの紫外線吸収剤無添加ポリメチル
メタクリレート板(旭化成工業製デラグラスK、色番3
002)を当て透明テープを用いて固定し、40W紫外
線蛍光灯を上下左右前後六方向に配置した露光機の中に
ポリメチルメタクリレート板でサポートされたシリコー
ンゴム型を置き10分間紫外線照射を行った。
【0059】照射後型を開いて感光性樹脂硬化物からな
る複製品を取り出した。得られた複製品はやや黄色みが
かった乳白色を示し、不透明なものであった。また複製
品の20℃におけるショアーD硬度は84度であり、ニ
ッパーで切断してもひび割れを生じることは無かった。
複製品の各場所の寸法を測定したところ収縮率は実施例
1と同程度の0.08〜0.2%であった。
【0060】実施例5 実施例1の炭酸カルシウム20.5gの代りに紫外線吸
収剤2−(2’ーヒドロキシ−3’−tert−ブチル
−5’−メチルフェニル−)−5−クロロベンゾトリア
ゾール0.041gを添加混合した他は実施例1と同じ
注型用感光性樹脂組成物を得た。この感光性樹脂組成物
の紫外線透過率は0.92%であった。50℃に加温し
たこの注型用感光性樹脂組成物を減圧下で撹拌脱泡した
のち、65℃に加温された実施例1と同じシリコーンゴ
ム型の中に注ぎ込み、実施例1と同様にして紫外線照射
を行った。得られた複製品各場所の寸法の測定結果を表
2に示す。また、この複製品の20℃におけるショアー
D硬度は82度であり、ニッパーで切断してもひび割れ
を生じることはなかった。
【0061】比較例1 炭酸カルシウムを加えない他は実施例1と全く同じ注型
用感光性樹脂組成物を用いて、実施例5と同様にして複
製品を作製した。この複製品の各場所の寸法測定結果を
表1に示す。また、この感光性樹脂組成物の紫外線透過
率は6.7%であった。
【0062】実施例6−a〜b 実施例5の注型用感光性樹脂組成物における紫外線吸収
剤2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−
5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ルの添加量を0.082g(実施例6−a)および0.
123g(実施例6−b)変えて紫外線透過率の異なる
注型用感光性樹脂組成物を得た。この注型用感光性樹脂
組成物を用いて実施例5と同様にして複製品を作製し各
場所の寸法を測定した。結果を表2に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】本発明の注型用感光性樹脂組成物を用い
ることにより、寸法精度の高い複製モデルを得ることが
できる。加えて不透明で、肉厚の大きい複製品でも寸法
精度良く得ることができる。更に硬くて割れにくい複製
モデルを欠陥のない形で作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で用いたマスターモデルの形
状を示す平面図の一例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 75:00 105:24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1mm厚での紫外線透過率が0.05〜
    5%であることを特徴とする注型用感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 紫外線吸収剤を含有していることを特徴
    とする請求項1記載の注型用感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機フィラーを含有していることを特徴
    とする請求項1記載の注型用感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水
    酸化マグネシウム、酸化マグネシウムの中から選ばれる
    少なくとも一種類の化合物を含有することを特徴とする
    請求項3記載の注型用感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 分子内にエチレン性不飽和結合を有す
    る、分子量800〜9000のポリマー、及びエチレ
    ン性不飽和結合を有する分子量800未満のエチレン性
    不飽和化合物を含有してなることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の注型用感光性樹脂組成物。
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