JPH10297502A - 二輪車の横安定装置 - Google Patents

二輪車の横安定装置

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JPH10297502A
JPH10297502A JP9114093A JP11409397A JPH10297502A JP H10297502 A JPH10297502 A JP H10297502A JP 9114093 A JP9114093 A JP 9114093A JP 11409397 A JP11409397 A JP 11409397A JP H10297502 A JPH10297502 A JP H10297502A
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JP
Japan
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flywheel
front wheel
coaxially
way clutch
rotatably supported
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JP9114093A
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Kotaro Horiuchi
浩太郎 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速走行の際における二輪車の横安定性を高
めてハンドルのふらつきをなくする。 【解決手段】 二輪車のフレームにはステアリング軸線
回りに操向回動可能にフロントフォーク11を支持し、
このフロントフォークには前輪12を回転自在に支持す
る。フロントフォークには前輪の回転軸線またはこれと
平行な軸線回りに回転自在にはずみ車20を支持し、ワ
ンウェイクラッチ30を有する駆動機構Mを介してはず
み車20を前輪12と同方向に回転駆動する。はずみ車
は、ワンウェイクラッチを介して前輪のボス部に回転自
在に支持させてもよい。また、はずみ車を前輪のボス部
に回転自在に支持させ、遊星歯車式の増速機構とワンウ
ェイクラッチを介してはずみ車を回転駆動するようにし
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低速走行の際に二
輪車の横安定性を高める二輪車の横安定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オートバイ、スクータ、自転車等のよう
に、フレームに操向回動可能に設けたフロントフォーク
に前輪を回転自在に支持した二輪車においては、走行安
定性に大きな影響を及ぼす要因として、ホイールアライ
ンメント(キャスタ角及びトレール)に加えて前輪のジ
ャイロ効果がある。例えば車体が右に傾いた場合、この
ジャイロ効果による回転モーメントはフロントフォーク
に支持された前輪をステアリング軸線回りに右向きに操
舵するように作用し、これにより左向きの遠心力を発生
して右への傾きに抵抗するので、自律的な横安定性を得
ている。
【0003】このジャイロ効果による回転モーメントの
大きさMはほゞ次式で表される。 M=J・ω・Ω 但し J=前輪の慣性モーメント ω=前輪の回転角速度 Ω=車体の傾斜角速度 この回転モーメントMは適切な範囲内にあることが好ま
しく、これが大きすぎればハンドル操舵が重くなって操
縦の軽快感が失われ、また小さすぎれば横安定性が悪く
なってハンドルがふらつく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の二輪車では、回
転角速度が走行速度と比例する前輪のジャイロ効果によ
り、この自律的横安定性を与える回転モーメントを得て
いるので、中速ないし高速走行で適当な操舵感が得られ
るようにすれば、低速走行では横安定性が悪くなってハ
ンドルがふらつくという問題がある。本発明はこのよう
な問題を解決して、低速走行でも横安定性をよくしてハ
ンドルのふらつきが生じないようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による二輪車の横
安定装置は、二輪車のフレームにステアリング軸線回り
に操向回動可能にフロントフォークを支持し、このフロ
ントフォークに前輪を回転自在に支持してなる二輪車に
関するものであり、フロントフォークに前輪の回転軸線
またはこれと平行な軸線回りに回転自在にはずみ車を支
持し、ワンウェイクラッチを有する駆動機構を介しては
ずみ車を前輪と同方向に回転駆動することを特徴とする
ものである。本発明では、横安定性に影響を与えるジャ
イロ効果は、前輪とはずみ車の両者により与えられる。
二輪車が加速されている間は、はずみ車は駆動機構及び
ワンウェイクラッチを介して前輪により回転駆動され、
前輪の回転速度に応じた速度で回転されるが、減速され
た場合は、ワンウェイクラッチは回転を伝達しないフリ
ー状態となり、はずみ車はその慣性により直前の回転速
度で回転を続ける。
【0006】はずみ車は前輪と同軸的に回転自在にフロ
ントフォークに支持させ、駆動機構ははずみ車を前輪に
同軸的に支持するワンウェイクラッチよりなるものとし
てもよい。このようにすれば、加速されている間は、は
ずみ車は前輪と同一速度で同方向に回転される。
【0007】駆動機構は、前輪の回転を増速してはずみ
車に伝達する増速機構と、その回転伝達経路の一部に設
けられたワンウェイクラッチよりなるものとしてもよ
い。このようにすれば、加速されている間は、はずみ車
は前輪よりも高速度で同方向に回転される。
【0008】前項において、はずみ車は前輪と同軸的に
回転自在にフロントフォークに支持させ、増速機構は、
前輪と同軸的にフロントフォークに固定された固定サン
ギヤと、前輪と同軸的にはずみ車に固定された回転サン
ギヤと、ワンウェイクラッチを介して前輪に同軸的に支
持されたプラネタリーホルダにより回転自在に支持され
て両サンギヤと噛合するプラネタリーギヤよりなるもの
としてもよい。このようにすれば、減速されてワンウェ
イクラッチが回転を伝達しなくなったフリー状態では、
はずみ車だけでなくプラネタリーホルダも、その直前に
おけるそれぞれの回転速度で回転を続ける。
【0009】また前前項において、増速機構は、前輪と
同軸的にフロントフォークに固定された固定サンギヤ
と、前輪にこれと同軸的に回転自在に支持された回転側
ホルダと、この回転側ホルダにこれと同軸的に固定され
た回転サンギヤと、前輪と共に回転するプラネタリーホ
ルダにより回転自在に支持されて両サンギヤと噛合する
プラネタリーギヤよりなるものとし、はずみ車は前輪に
同軸的に回転自在に支持されてワンウェイクラッチを介
して回転側ホルダにより回転駆動されるようにしてもよ
い。この場合は、減速された状態では、はずみ車はその
直前の回転速度で回転を続けるが、プラネタリーホルダ
は常に前輪と同一回転速度で回転する。
【0010】
【発明の実施の形態】先ず、図1〜図4に示す第1の実
施の形態の説明をする。図1は、本発明が適用される小
型の自動二輪車を示している。この自動二輪車のフレー
ム10の前部にはステアリング軸線O回りに操向回動可
能にフロントフォーク11が支持され、このフロントフ
ォーク11の左右のアウタチューブ11aの下部には、
前車軸15により前輪12が回転自在に支持されてい
る。後輪19は、フレーム10の下部から後方に延びて
フレーム10の後上部との間にクッションユニット18
が設けられた左右のリヤアーム17により回転自在に支
持され、チェーンを介してエンジン16により回転駆動
される。
【0011】図1及び図2に示すように、前輪12はア
ルミニウム鋳物等からなるホイール13の外周にタイヤ
14を装着したものであり、ホイール13中央のボス部
13aの内周左右に設けたボールベアリング22を介し
て、フロントフォーク11の左右のアウタチューブ11
aの下部の間に設けた前車軸15により回転自在に支持
される。両端部を各アウタチューブ11aに挿通した前
車軸15を、左右のボールベアリング22の内輪並びに
外側カラー23,24及び内側カラー25に挿通して溝
付きナット15aを締め付けることにより、前車軸15
の両端部はフロントフォーク11の下部に固定され、各
ボールベアリング22の内輪は前車軸15に固定され
る。ホイール13のボス部13aのボールベアリング2
2の外側となる内周には、各外側カラー23,24との
間のシールを行うオイルシール26が設けられている。
また、図2において左側となるホイール13の端面に
は、前車軸15と同軸的にブレーキディスク27がボル
ト止め固定されている。
【0012】図2及び図3に示すように、前輪12のホ
イール13のボス部13aの右端部となる外周には、段
付き筒状の支持軸21が、多少の隙間をおいて前車軸1
5及び外側カラー23を囲むように、同軸的に圧入固定
されている。この支持軸21の外周には、後述するワン
ウェイクラッチ30を介して、はずみ車20が同軸的に
かつ前輪12の前進回転方向となる一方向のみ回転自在
に支持され、止め輪21aにより抜け止めされている。
はずみ車20は慣性モーメントが大きくなるように鉄等
の比重が大きい金属を素材とするもので、外周部の厚さ
を大きくしてある。
【0013】ワンウェイクラッチ30はオーバランニン
グクラッチまたはフリーホイールともいうもので、図3
及び図4に示すように、ハウジング31と、その幅方向
中央部に設けられた複数のクラッチローラ32と、幅方
向両側部に設けられた複数の針状軸受ローラ35を主要
な構成部材とするもので、この第1実施の形態ではこの
ワンウェイクラッチ30が、はずみ車20を前輪12と
同方向に回転駆動する駆動機構Mを構成している。ハウ
ジング31ははずみ車20中央のボス部の内周に圧入固
定され、針状軸受ローラ35を収納するハウジング31
の幅方向両側部の内周面には円筒状のレース面31dが
形成されている。針状軸受ローラ35はこのレース面3
1dと支持軸21の外周面に転動可能に同時に当接し
て、はずみ車20を支持軸21に回転自在に支持してい
る。
【0014】クラッチローラ32を収納するハウジング
31の幅方向中央部には軸線方向に延びて内向きに突出
する複数の突起31aが形成され、各突起31aの間の
内面の円周方向半分強は前車軸15の中心軸線を中心と
する円弧面31bに形成され、残る半分弱は内側に入り
込む傾斜面31cに形成されている。各突起31aの間
に収納される各クラッチローラ32は、円弧面31b側
の端部に設けたばね受け34との間に介装したばね33
により、傾斜面31cと支持軸21の外周面により形成
されるくさび形空間内に押し込まれ、この両面に当接さ
れるようになっている。従って図4に示すように、支持
軸21が前輪12の前進方向となる矢印Xの向きに回転
すれば、クラッチローラ32は傾斜面31cと支持軸2
1の外周面の間に食い込むので、はずみ車20は支持軸
21と共に矢印Yの向きに回転する。しかしながら、矢
印Yの向きのはずみ車20の回転速度が矢印Xの向きの
支持軸21の回転速度よりも速い場合は、クラッチロー
ラ32は円弧面31b側に逃げてフリー状態となり、は
ずみ車20はその慣性により支持軸21よりも速い速度
で回り続ける。
【0015】次に、以上に述べた第1の実施例の全体的
作動の説明をする。この自動二輪車が停止状態から走行
を開始し加速されている状態では、はずみ車20は支持
軸21及びワンウェイクラッチ30を介して、前輪12
と同一速度で同方向に回転駆動される。しかし減速され
た状態では、ワンウェイクラッチ30は回転を伝達しな
いフリー状態となり、はずみ車20はその慣性により直
前の回転速度で回転を続け、例えば高速走行(例えば時
速50km)状態から短時間で停止した場合には、少しず
つ減速しながら10〜20分間程度は回転している。こ
れにより、市街地など信号の多い場所で、中高速走行、
低速走行、停止を繰り返す場合でも、はずみ車20の回
転速度は殆ど常に中高速走行時の状態に維持され、はず
み車20によるジャイロ効果は減少しない。
【0016】このように一旦通常走行速度である中速以
上で走行してから低速ないし極低速走行に移行した場合
は、前輪12によるジャイロ効果は車速に比例して減少
するが、はずみ車20によるジャイロ効果は殆ど減少し
ない。従って、車体が倒れかけた際にその向きに前輪1
2を操舵して横安定性を保とうとするジャイロ効果によ
る回転モーメントも常に充分大きい値に維持され、低速
ないし極低速走行になっても横安定性が低下してハンド
ルがふらついたりすることはなくなる。
【0017】またはずみ車20はワンウェイクラッチ3
0を有する駆動機構Mを介して前輪12により回転駆動
されるので特別な回転動力源を必要とせず、特にこの実
施の形態では、はずみ車20は駆動機構Mを構成するワ
ンウェイクラッチ30を介して前輪12に支持されてい
るだけであるので、構造はきわめて簡単である。なおは
ずみ車20は、この第1の実施の形態のように、支持軸
21とワンウェイクラッチ30を介してホイール13の
ボス部13aに支持させる代わりに、ホイール13のボ
ス部13aに直接ワンウェイクラッチ30を介して支持
させてもよい。
【0018】次に図5に示す第2の実施の形態の説明を
する。この第2の実施の形態では、フロントフォーク1
1に対する前輪12の支持は第1の実施の形態と同様で
あるが、はずみ車20は玉軸受47を介してホイール1
3のボス部13aに同軸的に回転自在に取り付け、ワン
ウェイクラッチ30と増速機構40よりなる駆動機構M
を介して前輪12により回転駆動している。増速機構4
0は遊星歯車式のものであり、前輪12のボールベアリ
ング22を締め付ける外側カラー23と一体的に形成さ
れた固定側ホルダ41にボルト止め固定されて前輪12
と同軸的にフロントフォーク11に支持された固定サン
ギヤ44と、前輪12と同軸的にはずみ車20にボルト
止め固定された回転サンギヤ46と、第1の実施の形態
と同様のワンウェイクラッチ30を介して前輪12に同
軸的に支持されたプラネタリーホルダ42に支持軸42
aを介して回転自在に支持されて両サンギヤ44,46
と噛合するプラネタリーギヤ45よりなるものである。
この増速機構40は、固定側ホルダ41に取り付けたカ
バー49により覆われている。
【0019】この第2の実施の形態では、自動二輪車が
加速されている状態では、プラネタリーホルダ42がワ
ンウェイクラッチ30を介して前輪12と同一速度で同
方向に回転駆動され、はずみ車20は増速機構40を介
して前輪12よりも高速度で同方向に回転される。また
減速された状態では、ワンウェイクラッチ30は、前述
と同様の回転を伝達しないフリー状態となり、はずみ車
20はその慣性により直前の回転速度で回転を続け、プ
ラネタリーホルダ42も直前におけるその回転速度で回
転を続ける。このようにはずみ車20は前輪12よりも
高速度で回転されるので、自動二輪車に所望の横安定性
を与えるのに必要なはずみ車20の大きさ及び重量を減
少させることができる。また遊星歯車式の増速機構40
は、前輪12の片側にコンパクトに配置することができ
る。
【0020】従って、一旦通常走行速度である中速以上
で走行してから低速ないし極低速走行に移行した場合
は、前述と同様、はずみ車20によるジャイロ効果は殆
ど減少しないので、低速ないし極低速走行になっても横
安定性が低下してハンドルがふらついたりすることはな
くなる。なおこの第2の実施の形態では、プラネタリー
ホルダ42もその直前の回転速度で回転を続けるので、
その分だけジャイロ効果は高まり、低速ないし極低速走
行における横安定性も向上する。
【0021】次に図6に示す第3の実施の形態の説明を
する。この第3の実施の形態では、フロントフォーク1
1に対する前輪12の支持は第1及び第2の実施の形態
と同様であり、増速機構40の固定サンギヤ44の支持
は第2の実施の形態と同様である。しかし、増速機構4
0の回転サンギヤ46は針状ローラ軸受48を介してホ
イール13のボス部13aに同軸的に回転自在に取り付
けられた回転側ホルダ43に固定され、両サンギヤ4
4,46と噛合するプラネタリーギヤ45はホイール1
3のボス部13aにスプライン結合されてこれと共に回
転するプラネタリーホルダ42に支持軸42aを介して
回転自在に支持されている。そしてはずみ車20は前述
と同様のワンウェイクラッチ30を介して回転側ホルダ
43に同軸的に支持されている。
【0022】この第3の実施の形態では、増速機構40
を介して回転側ホルダ43は前輪12に対し常に所定の
増速比で回転駆動される。自動二輪車が停止状態から走
行を開始し加速されている状態では、はずみ車20はワ
ンウェイクラッチ30を介して、回転側ホルダ43と同
一速度で同方向に回転駆動される。しかし減速された状
態では、ワンウェイクラッチ30は回転を伝達しないフ
リー状態となり、はずみ車20はその慣性により直前の
回転速度で回転を続ける。従って前述した各実施の形態
と同様、低速ないし極低速走行になっても横安定性が低
下してハンドルがふらついたりすることはなくなる。ま
たはずみ車20は前輪12よりも高速度で同方向に回転
されるので、自動二輪車に所望の横安定性を与えるのに
必要なはずみ車20の大きさ及び重量を減少させること
ができる。また遊星歯車式の増速機構40は、前輪12
の片側にコンパクトに配置することができる。
【0023】上述した各実施の形態のワンウェイクラッ
チ30は、はずみ車20(またはプラネタリーホルダ4
2)を回転自在に支持する針状軸受ローラ35を両側部
に内蔵しているが、このような軸受はワンウェイクラッ
チ30と別個に設けてもよく、内蔵させる必要は必ずし
もない。
【0024】またはずみ車20の回転軸線は、上述した
各実施の形態のように前輪12の回転軸線と同軸的に設
ける必要は必ずしもなく、前輪12の回転軸線と平行に
なるようにフロントフォーク11に支持させてもよい。
そのようにしても、低速ないし極低速走行になっても横
安定性が低下してハンドルがふらついたりすることがな
いという本発明の効果は同様に達成され、配置がコンパ
クトになるという副次的効果が失われるに過ぎない。
【0025】なお本発明は、上述したオートバイタイプ
の自動二輪車に限らず、スクータタイプの自動二輪車や
自転車にも実施することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、車速が減速されても、
はずみ車はその慣性により直前の回転速度で回転を続け
るので、横安定性に影響を与えるジャイロ効果のうちは
ずみ車によるものは車速が減少しても減少しない。従っ
て一旦通常走行速度以上で走行した後は低速ないし極低
速走行に移行しても、はずみ車によるジャイロ効果は殆
ど減少しないので、横安定性を高めるための回転モーメ
ントは充分大きい値に維持され、低速ないし極低速走行
になっても横安定性が低下してハンドルがふらついたり
することはなくなる。またはずみ車は、ワンウェイクラ
ッチを有する駆動機構を介して前輪により回転駆動され
るので、特別な回転動力源を必要とせず、構造が簡単に
なる。
【0027】はずみ車は前輪と同軸的に支持させ、駆動
機構ははずみ車を前輪に同軸的に支持するワンウェイク
ラッチよりなるものとするのが好ましい。このようにす
ればワンウェイクラッチそれ自体により駆動機構が構成
されるので、構造は一層簡略化される。
【0028】駆動機構を増速機構とワンウェイクラッチ
よりなるものとしたものによれば、はずみ車は前輪より
も高速度で回転され、ジャイロ効果が大きくなるので、
はずみ車の大きさ及び重量を減少させることができる。
【0029】増速機構を、前輪と同軸的に設けた固定サ
ンギヤ44と、前輪と同軸的にはずみ車に固定された回
転サンギヤと、ワンウェイクラッチを介して前輪に支持
されたプラネタリーホルダにより回転自在に支持されて
両サンギヤと噛合するプラネタリーギヤよりなるものと
すれば、増速機構を前輪の片側にコンパクトに配置する
ことができる。また、プラネタリーホルダも減速直前の
回転速度で回転を続けるので、その分だけジャイロ効果
が大きくなり、はずみ車の大きさ及び重量を減少させる
ことができる。
【0030】またはずみ車を前輪に同軸的に回転自在に
支持させ、増速機構を、前輪と同軸的に設けた固定サン
ギヤと、前輪に同軸的に回転自在に支持された回転側ホ
ルダと、この回転側ホルダに固定された回転サンギヤ
と、前輪と共に回転するプラネタリーホルダにより回転
自在に支持されて両サンギヤと噛合するプラネタリーギ
ヤよりなるものとし、はずみ車はワンウェイクラッチを
介して回転側ホルダにより回転駆動するようにしたもの
は、前項と同様、増速機構を前輪の片側にコンパクトに
配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による横安定装置の第1の実施形態を
備えた自動二輪車の全体構造を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す自動二輪車に用いた第1の実施形
態の要部の構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】 図2に示す第1の実施形態のワンウェイクラ
ッチ付近の構造を示す部分拡大断面図である。
【図4】 図3の4−4断面図である。
【図5】 第2の実施形態の要部の構造を示す部分拡大
断面図である。
【図6】 第3の実施形態の要部の構造を示す部分拡大
断面図である。
【符号の説明】
10…フレーム、11…フロントフォーク、12…前
輪、20…はずみ車、30…ワンウェイクラッチ、40
…増速機構、42…プラネタリーホルダ、43…回転側
ホルダ、44…固定サンギヤ、45…プラネタリーギ
ヤ、46…回転サンギヤ、M…駆動機構、O…ステアリ
ング軸線。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二輪車のフレームにステアリング軸線回
    りに操向回動可能にフロントフォークを支持し、このフ
    ロントフォークに前輪を回転自在に支持してなる二輪車
    において、前記フロントフォークに前記前輪の回転軸線
    またはこれと平行な軸線回りに回転自在にはずみ車を支
    持し、ワンウェイクラッチを有する駆動機構を介して前
    記はずみ車を前記前輪と同方向に回転駆動することを特
    徴とする二輪車の横安定装置。
  2. 【請求項2】 前記はずみ車は前記前輪と同軸的に回転
    自在に前記フロントフォークに支持され、前記駆動機構
    は、前記はずみ車を前記前輪に同軸的に支持する前記ワ
    ンウェイクラッチよりなることを特徴とする請求項1に
    記載の二輪車の横安定装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動機構は、前記前輪の回転を増速
    して前記はずみ車に伝達する増速機構と、その回転伝達
    経路の一部に設けられた前記ワンウェイクラッチよりな
    ることを特徴とする請求項1に記載の二輪車の横安定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記はずみ車は前記前輪と同軸的に回転
    自在に前記フロントフォークに支持され、前記増速機構
    は、前記前輪と同軸的に前記フロントフォークに固定さ
    れた固定サンギヤと、前記前輪と同軸的に前記はずみ車
    に固定された回転サンギヤと、前記ワンウェイクラッチ
    を介して前記前輪に同軸的に支持されたプラネタリーホ
    ルダにより回転自在に支持されて前記両サンギヤと噛合
    するプラネタリーギヤよりなることを特徴とする請求項
    3に記載の二輪車の横安定装置。
  5. 【請求項5】 前記増速機構は、前記前輪と同軸的に前
    記フロントフォークに固定された固定サンギヤと、前記
    前輪にこれと同軸的に回転自在に支持された回転側ホル
    ダと、この回転側ホルダにこれと同軸的に固定された回
    転サンギヤと、前記前輪と共に回転するプラネタリーホ
    ルダにより回転自在に支持されて前記両サンギヤと噛合
    するプラネタリーギヤよりなり、前記はずみ車は前記前
    輪に同軸的に回転自在に支持されて前記ワンウェイクラ
    ッチを介して前記回転側ホルダにより回転駆動されるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の二輪車の横安定装置。
JP9114093A 1997-05-01 1997-05-01 二輪車の横安定装置 Pending JPH10297502A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011202986A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Mitsubishi Electric Corp 光学式ロータリーエンコーダ
JP2019521031A (ja) * 2016-07-06 2019-07-25 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 単軌道動力車両における側方揺動運動を緩衝させる方法および装置

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