JPH10296798A - カセット金型及びバルブゲート保護部材付きカセット - Google Patents
カセット金型及びバルブゲート保護部材付きカセットInfo
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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-
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Abstract
金型2と、可動側金型3と、バルブゲート装置30の先
端を覆いゲート口42を形成するバルブゲート保護部材
36と、固定側カセット12と、可動側カセット13と
を備えたホットランナ方式のカセット金型1であって、
バルブゲート保護部材36を、固定側カセット12に対
し着脱自在となるよう固定側金型2側に固定した。 【効果】 固定側金型側にゲートバルブ保護部材を残し
た状態で、固定側カセットを取り外すことができる。従
って、カセット金型やバルブゲート装置が十分に冷えた
状態でなくとも溶融した樹脂の流出の心配がないので、
カセットの交換作業の効率を向上させることができる。
Description
出成形に用いられる金型に関するものであり、特にホッ
トランナー方式のカセット金型、即ち、成形品に応じて
キャビティ部が形成されるカセット部材を着脱自在に構
成してなるホットランナー方式金型に関する。
射出成形金型、特にゲート口を開閉するニードルピンを
備えたバルブゲート方式の金型の断面図である。射出成
形金型100は、固定側金型101、この固定側金型1
01に対応して配置した可動側金型102とからなる。
固定側金型101は、金型から成形機(不図示)への熱
伝達を低減させるための蓋板103と、蓋板103側か
ら成形機(不図示)で溶融した樹脂を流し込む流路10
9を形成したスプルー111と、流路109から接続し
ている流路112を形成するマニホールド113と、マ
ニホールド113を収納するための空間を形成するスペ
ーサブロック106と、スペーサブロック106を介し
て取り付けた型板107と、ゲート口118を開閉する
ニードルピン132を有するバルブゲート装置130
と、ニードルピン132を保持駆動するための駆動部1
31を有する取付け板104とからなる。なお、型板1
07にはキャビティプレート108が別部品として取り
付けられており、キャビティプレート108にはバルブ
ゲート装置130に嵌合するゲートブッシュ117を備
え、ゲートブッシュ117はゲート口118を備える。
マニホールド113を経由した溶融樹脂はバルブゲート
装置130によりゲート口118よりキャビティ115
に注入される。
この取付け板121にスペーサブロック123を介して
取付けた型板124と、これらの取付け板121、スペ
ーサブロック123及び型板124により形成された空
間に配置された一対のエジェクタプレート127、12
8と、これらのエジェクタプレート127、128に取
付けたエジェクタピン129、129とからなる。ここ
で、キャビティ115を形成するコアブロック125
が、型板124とは別部品で取り付けられるている。射
出によりキャビティ115に形成された製品は、固定側
金型101と可動側金型102が分離した後、固定側取
付板121に形成された開口部(図示せず)を貫通して
エジェクタプレート128を図の上方に押し上げる成形
品エジェクタロッド(図示せず)により上方に押し上げ
られ、エジェクタプレート128に接続されたエジェク
タピン129が上方に移動することによりキャビティ1
15から押し出される。
が形成される。即ち、成形機(図示せず)より射出され
た溶融樹脂は、スプール111内の流路109を通って
マニホールド113に導かれる。マニホールド113内
には、各キャビティに溶融樹脂を分配・供給するための
流路112が形成されている。マニホールド113に
は、流路112中で樹脂温度が降下して固化しないよう
にヒータ(図示せず)が埋め込まれており、常に流路内
の樹脂を溶融状態に保っている。マニホールド113を
通過した樹脂は、各キャビティに対応して配置されたバ
ルブゲート装置130に流入する。
駆動部131と、駆動部131に取り付けたニードルピ
ン132と、ニードルピン132を内包するノズル13
3と、ノズル133内部の樹脂を所定温度の保つヒータ
134とからなる。ヒータ134はノズル133の外周
に配置されている。駆動部131は、シリンダ135
と、このシリンダ135内を図面視上下方向に摺動する
ピストン136とからなる。図でも示す通り、シリンダ
135及びピストン136は直列に配置されている。ノ
ズル133は、マニホールド113に形成した流路11
2に接続した樹脂流路137と、樹脂流路137の先端
に形成した吐出口138とからなる。
の射出のタイミングに合わせてバルブゲート装置130
に配置された駆動部131がノズル開方向(図上方)へ
移動し、これに接続されたニードルピン132が開方向
に移動することにより、キャビティ115のゲート口1
18が図示のように開状態となり、樹脂がキャビティ1
15に供給される。樹脂が十分にキャビティ115に供
給されると、駆動部131がノズル閉方向に動くことに
よりニードルピン132の先端がゲート口118を閉鎖
して、ノズル133内の溶融樹脂とキャビティ115内
の固化した樹脂とを絶縁する。その後、固定側金型10
1と可動側金型102が分離することによりその間から
成形品を取り出すことができる。ここで、ゲート口11
8を保護強化するために、ゲート口118にはゲートブ
ッシュ117が設けられている。ゲートブッシュ117
は、キャビティプレート108を形成する材料よりも硬
度の高い材質で形成される。
7との間に形成される空間には、成形の際樹脂が流入し
滞留することにより樹脂断熱層139が形成される。樹
脂断熱層139は、ヒータ134より供給されたノズル
133の熱が、ノズル先端を通じて金型側であるキャビ
ティプレート108へ伝わることを防いでいる。
成形するために、キャビティを形成する部分であるキャ
ビティプレート108及びコアブロック125をそれぞ
れ固定側金型101、可動側金型102と着脱可能に取
付けることが考えられる。このようにキャビティプレー
ト及びコアプレートを金型本体から着脱自在とした射出
成形用金型をカセット金型と呼んでいる。一般に、キャ
ビティプレートは固定側カセット、コアプレートは可動
側カセットと呼ばれ、固定側カセットと可動側カセット
とを合せたものがカセットと呼ばれている。カセット金
型に関する技術としては、例えば特開平4−21431
5号公報「ホットランナー式樹脂成形用金型」がある。
式の金型をカセット化するには、加工の容易性を考慮し
てキャビティプレート108は比較的軟質の材料を用い
ることが多いが、この場合、ゲート部分の耐久性が小さ
いという問題があるため、ゲート口の保護・強化を図る
ため前述のようにゲートブッシュが用いられている。と
ころが、このようなカセットを交換する場合には、ゲー
トブッシュもキャビティプレート(固定側カセット)と
共に固定側金型から取り外される。この時、前述の樹脂
断熱層139(以下断熱層)は、ノズル先端部とゲート
ブッシュにより形成されているため、次のような問題が
あった。
断熱層に流入した樹脂が固化した後にカセットを交換す
る必要があるので、断熱層の冷却時間分カセットの交換
時間が少なくとも必要である。この場合、交換作業のス
ピードアップのために、断熱層に流入し固化した樹脂を
取り除かないで別のキャビティプレートを取り付けよう
とすると、断熱層に固化した樹脂と別のキャビティプレ
ートのゲートブッシュ内面とが干渉してしまい、正しい
位置に別のキャビティプレートが装着できないおそれが
ある。従って、ゲートブッシュをキャビティプレートか
ら外す場合には、断熱層の固化と断熱層内の固化樹脂の
除去作業の時間が必要になるため、交換作業の効率化が
図れない。
ットを取り外した状態でノズルの温度を上昇させると断
熱層の樹脂が流出してしまい、新たなカセットを装着す
ることができなくなってしまう。 (b)交換作業のスピードアップのために、カセット金
型が冷えるのを待たずにキャビティプレートと共にゲー
トブッシュを取り外すことも考えられるが、溶融した樹
脂が断熱層から流出してしまい、この流出した樹脂を取
り除く作業工程が新たに必要となってしまう。これでは
交換作業の効率の改善が図れない。
カセット金型におけるこのような課題に着目し、交換の
タイミングが制約されず、交換時のゲート口破損等のト
ラブルが起きない、短時間で交換可能な交換時の作業性
に優れたカセット金型及びカセットを提供することにあ
る。
に請求項1は、バルブゲート装置(30)を内蔵した固
定側金型(2)と、この固定側金型(2)に対応して配
置した可動側金型(3)と、バルブゲート装置(30)
の先端を覆いゲート口(42)を形成するバルブゲート
保護部材(36)と、固定側金型(2)に着脱自在に取
付けられ、バルブゲート保護部材(36)のゲート口
(42)が貫通する貫通孔(12a)を有し、バルブゲ
ート保護部材(36)と係合する固定側カセット(1
2)と、可動側金型(3)に着脱自在に取付けられ固定
側カセット(12)とともにキャビティ(11)を構成
する可動側カセット(13)とを備えたホットランナ方
式のカセット金型(1)であって、バルブゲート保護部
材(36)を、固定側カセット(12)に対し着脱自在
となるよう固定側金型(2)側に設けてカセット金型
(1)を構成した。
した状態で、固定側カセットを取り外すことができる。
従って、バルブゲート保護部材内の樹脂はバルブゲート
保護部材により封止されており、カセット金型やバルブ
ゲート装置が十分に冷えた状態でなくとも溶融した樹脂
の流出の心配がないので、カセットの交換作業の効率を
向上させることができる。
6)において、固定側カセット(12)に係合する垂直
面(36c)下端からゲート口(42)の先端までの寸
法をaとし、固定側カセット(12)において、バルブ
ゲート保護部材(36)の前記垂直面(36c)と係合
する垂直面(12b)の上端から貫通孔(12a)上端
までの寸法をbとするときに、これらの寸法をa<bと
したカセット金型(1)である。
セットに嵌合した後に、バルブゲート保護部材のゲート
口が固定側カセットの貫通孔上端を通過する寸法関係に
した。従って、バルブゲート保護部材に固定側カセット
を挿入する際に前記ゲート口を破損する虞れがない。
6)が、固定側カセット(12)の非取付状態において
バルブゲート装置(30)に保持される被保持水平面
(38c)を有しており、バルブゲート保護部材(3
6)のゲート口(42)から被保持水平面(38c)ま
での寸法をHとし、固定側カセット(12)を取付けた
状態におけるバルブゲート保護部材(36)のゲート口
(42)位置からバルブゲート装置(30)側の保持面
(37b)までの寸法をLとするときに、これらの寸法
をH>Lとしたことを特徴とする。
置に保持される被保持水平面を有しているので、固定側
カセットの非取付状態でもバルブゲート保護部材がノズ
ル先端部より脱落するのを防止できる。さらに、固定側
カセットの取付時には、固定側カセットがバルブゲート
保護部材を下から押し上げる状態で取り付けられるの
で、固定側カセットとバルブゲート保護部材とを均一に
密に嵌合することができ、取付けも容易である。従っ
て、不均一な嵌合によって成形時にカセットあるいはバ
ルブゲート保護部材が破壊することなく、また、交換作
業の効率も上げることができる。
バルブゲート保護部材(36)と、このバルブゲート保
護部材(36)のゲート口(42)が貫通する貫通孔
(12a)を有し、前記バルブゲート保護部材(36)
と係合する固定側カセット(12)と、この固定側カセ
ット(12)とともにキャビティ(11)を構成する可
動側カセット(13)とを備え、バルブゲート保護部材
(36)において、固定側カセット(12)に係合する
垂直面(36c)下端からゲート口(42)の先端まで
の寸法をaとし、固定側カセット(12)において、バ
ルブゲート保護部材(36)の前記垂直面(36c)と
係合する垂直面(12b)の上端から貫通孔(12a)
上端までの寸法をbとするときに、これらの寸法をa<
bとしたバルブゲート保護部材(36)付きカセット
(10)である。
セットに嵌合した後に、バルブゲート保護部材のゲート
口が固定側カセットの貫通孔上端を通過する寸法関係に
した。従って、バルブゲート保護部材に固定側カセット
を挿入する際にゲート口を破損する虞れがない。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係るカセット金
型の断面図である。なお、図面は符号の向きに見るもの
とする。カセット金型1は、固定側金型2、この固定側
金型2に対応して配置した可動側金型3と、これらの固
定側金型2及び可動側金型3内部に収納したカセット1
0とからなる。固定側金型2は、固定側取付け板4と、
この固定側取付け板4に取り付けた固定側中間板5と、
この固定側中間板5に取付けた固定側型板6と、固定側
中間板5に取付けたバルブゲート装置30とからなる。
可動側金型3は、可動側取付け板7と、この可動側取付
け板7に取付けたスペーサブロック8とからなる。この
例では、ゲートブッシュ36と保護部材ホルダ38とで
バルブ保護部材を形成している。
形成した固定側カセット12と、この固定側カセット1
2に対向して取付けた可動側カセット13とからなる。
固定側カセット12は、キャビティプレート取付け板1
6と、このキャビティプレート取付け板16に取付けた
キャビティプレート17とからなる。可動側カセット1
3は、可動側カセット取付け板18と、この可動側カセ
ット取付け板18に、カセット底板19及びカセット側
板21を介して取付けたコアプレート取付け板22と、
このコアプレート取付け板22に取付けたコアプレート
25と、このコアプレート25を貫通してキャビティ1
1に形成される製品を押出すためのエジェクタピン2
6,26とからなる。なお、固定側カセット12は固定
側金型2に脱着可能に取付けたものであり、可動側カセ
ット13は可動側金型3に脱着可能に取付けたものであ
る。
金型のバルブゲート装置の要部断面図である。バルブゲ
ート装置30は、駆動部(不図示)に取付けたニードル
ピン32を内包するノズル33と、このノズル33を所
定の温度に保つためのヒータ34と、このヒータ34を
保持するためのヒータホルダ35と、ノズル33の先端
部を覆うバルブゲート保護部材としてのゲートブッシュ
36をノズル33に保持するための保持リング37と、
この保持リング37を介してボルト締めすることでゲー
トブッシュ36を保持する保護部材ホルダ38と、ゲー
トブッシュ36のノズル33への取付位置を決めるとと
もにノズル33からの熱を遮断するための断熱リング4
1とからなる。
する樹脂流路33aを形成しており、この樹脂流路33
aは、ノズル33の先端に形成した吐出口33bへと連
通している。ゲートブッシュ36は、断熱リング41に
嵌合する内周部36bと、固定側カセット12に嵌合す
る垂直面36cと、固定側カセット12に臨むゲート口
42と、このゲート口42の外周部42aと、保護部材
ホルダ38にボルト締めするためのフランジ部36aと
からなる。なお、フランジ部36aは、前記ボルトを通
すための貫通孔36d、36dを備える。ノズル33に
ゲートブッシュ36を取付けたときに形成される断熱層
43は、ノズル33の熱がキャビティ11(図1参照)
内へ伝わることを防ぐために溶融樹脂を溜めておくもの
である。成形時は、ニードルピン32が上昇(図2の状
態)することにより、ゲート口42を開状態となり、溶
融樹脂は、樹脂流路33a及び吐出口33bを通り、ゲ
ート口42からキャビティ11(図1参照)内に射出さ
れ充填される。その後、ニードルピン32が前進(図中
下方向)して、ニードルピン32の先端部が、ゲート口
42を閉状態にする。
3cを覆うように、断熱リング41が固定されており、
この断熱リング41の上端面とノズル33の外周面33
cの段差とで形成される凹部33dに保持リング37が
係止されている。保持リング37は、略C字状の止め輪
等、凹部33dから脱落しないような形状・寸法に設定
される。保護部材ホルダ38は、略円筒状であり、その
下部の開口部38aの径は、保持リング37の上面に当
接する寸法に設定されている。また、保護部材ホルダ3
8には、ねじ孔38b,38bが配設されており、前述
の保護部材36のフランジ部36aに同様に設けられた
貫通孔36d,36dを介して、止めねじ44,44に
より、保護部材ホルダ38とゲートブッシュ36は固定
される。
の径は、断熱リング41の外周面41aと密接するよう
に設定されており、ノズル先端部の前記断熱層43内の
樹脂を封じ込めるとともに、ゲートブッシュ36はノズ
ル33の(先端部との)中心軸に対して垂直方向の位置
決めがなされる。成形時には、ノズル33は、ヒータ3
4(図1参照)の熱によりノズル33の軸方向に熱膨張
する。ノズル33の軸方向への伸び(図2では下方への
伸び)を吸収するため、ノズル33は、断熱リング41
(図1参照)とゲートブッシュ36との嵌合部であるゲ
ートブッシュ内周部36bに沿ってノズル33の軸方向
に自在に摺動可能に設定されたものである。
施例のカセット金型のバルブゲート装置の説明図であ
り、(a)は固定側カセット12から取り外した状態を
示し、(b)は固定側カセット12に装着した状態を示
す。保持リング37は、固定側カセット12が非装着状
態において、ゲートブッシュ36がノズル33から脱落
しないようにゲートブッシュ36を保持可能とするもの
であり、この例では、保持面37b(保持リング37の
上面)でゲートブッシュ36を保持することができる。
この時のゲートブッシュ36のゲート口42からバルブ
ゲート装置30に保持される被保持水平面38c(保護
部材ホルダ38の下面)までの寸法をHとする。また、
固定側カセット12の取付け状態におけるゲート口42
位置からバルブゲート装置30側の保持面37cまでの
寸法をLとする。そして、これらの寸法はH>Lとなる
ように設定されている。従って、固定側カセット12が
装着された状態では、保持リング37の上面に空間S1
が生じるようゲートブッシュ36側の形状設定がなされ
ている。
ト口42からバルブゲート装置30に保持される保持水
平面38c(保護部材ホルダ38の下面)までの寸法を
Hとし、固定側カセット12の取付け状態におけるゲー
トブッシュ36のゲート口42位置からバルブゲート装
置30側の保持面37b(保持リング37の上面)まで
の寸法をLとするときに、これらの寸法をH>Lになる
ように設定されている。また、保持リング37は、ゲー
トブッシュ36が固定側カセット12が非装着状態にお
いて、ノズル33から脱落しないよう保持可能とするも
のであり、この例では保持リング37の保持面37bで
ゲートブッシュ36を保持することができる。
ッシュ36の寸法設定がされているので、初期状態で
は、ゲートブッシュ36のゲート口42の下端位置は固
定側カセット12が装着された状態に比べて、若干量下
側に位置するようになり、固定側カセット12を組合せ
た状態では(b)に示すのように保持リング37の上面
に空間S1が生じるようになっている。従って、固定側
カセット12はゲートブッシュ36を下から押上げるよ
うな状態でゲートブッシュ36に嵌合させ取る付けるこ
とができる。また、ゲートブッシュ36と固定側カセッ
ト12との嵌合が密にすることができるので、両者の嵌
合が不十分な場合に生ずるような成形時のカセットある
いはゲートブッシュの破壊を防止することができる。ま
た、この例では、固定側カセット12の装着状態で保持
リング37の下側にも空間S2が設けられるが、熱変形
するノズル33の軸方向(図2参照)への変形を吸収し
ている。
1の作用を次に説明する。図4(a)〜(c)は本発明
に係るカセット金型のバルブゲート装置の第1作用説明
図である。(a)は、バルブゲート装置30にカセット
10を装着した状態を示す。(b)は、バルブゲート装
置30からカセット10を矢印の方向に取り外した状
態を示す。ゲートブッシュ36は、固定側金型2側(図
1参照)に取付けるとともに固定側カセット12に対し
着脱自在に取付けたので、バルブゲート装置30にゲー
トブッシュ36を残したままカセット10を取り外すこ
とができる。この時、ゲートブッシュ36は、保護部材
ホルダ38に結合している。また、保護部材ホルダ38
をさらに上方に延伸させた形状とすることにより、カセ
ット10を取り外した際に、高温となっているヒータ3
4(図2参照)に作業者が誤って触れることを防止する
ことができるとともに、ヒータ34(図2参照)の熱が
外に逃げるのも防止することができる。
別のカセット50を矢印の方向に金型2(図1参照)
に取付ける状態を示す。ゲートブッシュ36は固定側金
型2(図1参照)側に保持されているので、ゲートブッ
シュ36はカセット50の固定側カセット52を嵌合さ
せ取り付けることができる。
た状態でも、バルブゲート装置30にゲートブッシュ3
6が保持された状態であるので、断熱層43に流入した
樹脂を取り除かないで別のカセット50を取付けること
ができる。また、断熱層43の溶融した樹脂の流出の心
配がないので、カセット10やバルブゲート装置30が
十分に冷えるのを待たずにカセット10を取り外すこと
ができるとともに、固定側カセットとゲートブッシュの
密な嵌合も容易にできる機構である。従って、カセット
交換の作業スピードを上げることができる。
ト金型のバルブゲート装置の第2作用説明図であり、ゲ
ートブッシュ36にカセット金型10の固定側カセット
12を組付ける場合を示す。(a)は、カセット10の
固定側カセット12とゲートブッシュ36との嵌合寸法
の関係を示す。ゲートブッシュ36において、固定側カ
セット12に係合する垂直面36c下端からゲート口4
2先端までの寸法をaとし、固定側カセット12におい
て、ゲートブッシュ36の垂直面36cと係合する固定
側カセット12の垂直面12bの上端からゲートブッシ
ュ36のゲート口42が貫通する貫通孔12a上端まで
の寸法をbとするときに、これらの寸法をa<bとし
た。(b)は、ゲートブッシュ36に固定側カセット1
2が矢印の方向に組み込まれる状態を示す。寸法a,
bはa<bの関係にあるので、垂直面36c下端と固定
側カセット12の垂直面12b上端とが嵌合したことを
示し、ゲート口42先端と貫通孔12a上端とは接触し
ていないことを示す。
定側カセット12をさらに矢印の如く移動して組立を
完了する。このように、ゲートブッシュ36の垂直面3
6cの下端が固定側カセット12の垂直面12bの上端
と嵌合した後に、ゲートブッシュ36のゲート口42が
固定側カセット12の貫通孔12a上端を通過する寸法
関係にしたので、ゲートブッシュ36の垂直面36cと
固定側カセット12の垂直面12bとの係合により、ゲ
ートブッシュ36と固定側カセット12との相対的位置
関係がまず正しい位置に規制され、その後、ゲートブッ
シュ36のゲート口42が固定側カセット12の貫通孔
12aを通過する。従って、ゲート口42が貫通孔12
aの角等にぶつかることを防止でき、ゲートブッシュ3
6と固定側カセット12とを係合させる際にゲートブッ
シュ36のゲート口42を破損する虞れがない。また、
2点鎖線で示すようにゲートブッシュ36のゲート口4
2の外周部42aを先細りテーパとすることで、さらに
ゲート口42を破損する虞れを回避することができる。
金型のバルブゲート装置の要部断面図であり、第1実施
例の変形例を示す。バルブゲート装置60は、ノズル6
1と、このノズル61の外周に巻いたヒータ61aと、
このヒータ61aを保持するためのヒータホルダ62
と、ノズル61の先端に取付けたバルブゲート保護部材
としてのゲートブッシュ63と、このゲートブッシュ6
3をヒータホルダ61に取付けるとめの段付きのねじ6
4,64とからなる。バルブゲート装置60は、ヒータ
ホルダ62に止め部62a,62aを形成し、この止め
部62a,62aにゲートブッシュ63を段付きのねじ
64,64で取付けたものである。ねじの頭部64bで
バルブゲート保護部材63は保持されている。固定側カ
セットが取り付けられると、バルブゲート保護部材は頭
部64bの面より若干押し上げられることになる。
金型のバルブゲート装置の要部断面図であり、第1実施
例の変形例を示す。バルブゲート装置65は、ノズル6
6と、固定側金型2に形成したねじ部67と、このねじ
部67に嵌合する取付けリング68と、この取付けリン
グ68で保持するバルブゲート保護部材としてのゲート
ブッシュ69とからなる。取付けリング68は、ねじ部
67に嵌合するナット部68aと、ゲートブッシュ69
を保持するための保持部68bとからなる。バルブゲー
ト装置65は、ねじ部66に取付けリング67を捩じ込
むことで、ゲートブッシュ69をノズル66に取付けた
ものである。バルブゲート保護部材69は保持部68b
で保持されている。固定側カセットが取り付けられる
と、バルブゲート保護部材は68bの面より若干押し上
げられることになる。
金型のバルブゲート装置の要部断面図であり、第1実施
例の変形例を示す。バルブゲート装置70は、ノズル7
1と、固定側金型2に取付けたフランジ72と、このフ
ランジ72に嵌合する取付けリング73と、この取付け
リング73で保持するバルブゲート保護部材としてのゲ
ートブッシュ74とからなる。フランジ72は、固定側
金型2に取付けるフランジ面72aと、このフランジ面
72の中央にノズル71を貫通させるために設けた円筒
部72bと、この円筒部72bの外周に設けたねじ部7
2cとからなる。取付けリング73は、ねじ部72cに
嵌合するナット部73aと、ゲートブッシュ74を保持
するための保持部73bとからなる。バルブゲート装置
70は、ねじ部72cにナット部73aを捩じ込むこと
で、ゲートブッシュ74をノズル71に取付けたもので
ある。
施例のカセット金型のバルブゲート装置の説明図であ
り、(a)は固定側カセット12から取り外した状態を
示し、(b)は固定側カセット12に装着した状態を示
す。(a)に示すように、バルブゲート保護部材74は
取付けリング73に設けた保持部73bで保持されてい
る。従って、(b)に示すように、固定側カセット12
が取り付けられると、バルブゲート保護部材74は保持
部73bの面より若干押し上げられることになる。先
に、図3(a),(b)で説明した保持面37b(保持
リング37の上面)がリング73の保持部73bに対応
するものである。
ト金型のバルブゲート装置の要部断面図であり、第1実
施例の変形例を示す。バルブゲート装置75は、ノズル
76と、固定側金型2に取付けたフランジ77と、この
フランジ77で保持するバルブゲート保護部材としての
ゲートブッシュ78とからなる。フランジ77は、固定
側金型2に取付けるフランジ面77aと、このフランジ
面77aの中央にノズル76を貫通させるために設けた
円筒部77bと、この円筒部77bに設けた取付けねじ
79,79とからなり、ゲートブッシュ78は、円周溝
78aを備える。バルブゲート装置75は、ゲートブッ
シュ78の円周溝78aに取付けねじ79,79捩じ込
むことで、ゲートブッシュ78をノズル76に取付けた
ものである。バルブゲート保護部材78はねじ79の先
端面78bで保持されている。固定側カセット12(図
2参照)が取り付けられると取り付けられると、バルブ
ゲート保護部材78は保持面78bより若干押し上げら
れることになる。
ト金型のバルブゲート装置の要部断面図であり、第1実
施例の変形例を示す。バルブゲート装置80は、ノズル
81と、このノズル81を覆うバルブゲート保護部材と
してのゲートブッシュ82と、このゲートブッシュ82
を固定側金型2に取付けるための段付きのねじ83,8
3とからなる。バルブゲート装置80は、段付きのねじ
83,83で固定側金型2に直接ゲートブッシュ82を
取付けたものである。バルブゲート保護部材82はねじ
83の頭部83bで保持されている。固定側カセットが
取り付けられると取り付けられると、バルブゲート保護
部材82は頭部83bの面より若干押し上げられること
になる。
する。請求項1は、バルブゲート装置を内蔵した固定側
金型と、この固定側金型に対応して配置した可動側金型
と、バルブゲート装置の先端を覆いゲート口を形成する
バルブゲート保護部材と、固定側金型に着脱自在に取付
けられ、バルブゲート保護部材のゲート口が貫通する貫
通孔を有し、バルブゲート保護部材と係合する固定側カ
セットと、可動側金型に着脱自在に取付けられ固定側カ
セットとともにキャビティを構成する可動側カセットと
を備えたホットランナ方式のカセット金型であって、バ
ルブゲート保護部材を、固定側カセットに対し着脱自在
となるよう固定側金型側に設けた。固定側金型側にバル
ブゲート保護部材を残した状態で、固定側カセットを取
り外すことができ、カセット交換時にカセット金型本体
やバルブゲート装置が十分に冷えた状態でなくとも断熱
層から溶融した樹脂の流出の心配がないので、カセット
の交換作業の効率を向上させることができる。
て、固定側カセットに係合する垂直面下端から前記ゲー
ト口の先端までの寸法をaとし、固定側カセットにおい
て、バルブゲート保護部材の前記垂直面と係合する垂直
面の上端から貫通孔上端までの寸法をbとするときに、
これらの寸法をa<bとしたカセット金型である。請求
項2のカセット金型は、請求項1記載のカセット金型の
効果に加え、さらに次の効果を有する。バルブゲート保
護部材の垂直面の下端が固定側カセットの垂直面の上端
に嵌合した後に、バルブゲート保護部材のゲート口が固
定側カセットの貫通孔上端を通過する寸法関係にしたの
で、バルブゲート保護部材の垂直面と固定側カセットの
垂直面との係合により、バルブゲート保護部材と固定側
カセットとの相対的位置関係がまず正しい位置に規制さ
れ、その後、バルブゲート保護部材のゲート口が固定側
カセットの貫通孔を通過する。従って、ゲート口が貫通
孔の角等にぶつかることを防止でき、バルブゲート保護
部材と固定側カセットとを係合させる際にゲート口を破
損する虞れがない。
ルブゲート装置に保持される被保持水平面を有している
ので、固定側カセットの非取付状態でもバルブゲート保
護部材がノズル先端部より脱落するのを防止できる。さ
らに、固定側カセットの取付時には、固定側カセットが
バルブゲート保護部材を下から押し上げる状態で取り付
けられるので、固定側カセットとバルブゲート保護部材
とを均一に密に嵌合することができ、取付けも容易であ
る。従って、不均一な嵌合によって成形時にカセット或
いはバルブゲート保護部材が破壊することなく、また、
交換作業の効率も上げることができる。
ート保護部材と、このバルブゲート保護部材のゲート口
が貫通する貫通孔を有し、バルブゲート保護部材と係合
する固定側カセットと、この固定側カセットとともにキ
ャビティを構成する可動側カセットとを備え、バルブゲ
ート保護部材において、固定側カセットに係合する垂直
面下端からゲート口の先端までの寸法をaとし、固定側
カセットにおいて、前記バルブゲート保護部材の前記垂
直面と係合する垂直面の上端から貫通孔上端までの寸法
をbとするときに、これらの寸法をa<bとしたバルブ
ゲート保護部材付きカセットである。バルブゲート保護
部材の垂直面の下端が固定側カセットの垂直面の上端に
嵌合した後に、バルブゲート保護部材のゲート口が固定
側カセットの貫通孔上端を通過する寸法関係にしたの
で、バルブゲート保護部材の垂直面と固定側カセットの
垂直面との係合により、バルブゲート保護部材と固定側
カセットとの相対的位置関係がまず正しい位置に規制さ
れ、その後、バルブゲート保護部材のゲート口が固定側
カセットの貫通孔を通過する。従って、ゲート口が貫通
孔の角等にぶつかることを防止でき、バルブゲート保護
部材と固定側カセットとを係合させる際にゲート口を破
損する虞れがない。
ブゲート装置の要部断面図
ブゲート装置の説明図
の第1作用説明図
の第2作用説明図
ブゲート装置の要部断面図
ブゲート装置の要部断面図
ブゲート装置の要部断面図
ブゲート装置の説明図
ルブゲート装置の要部断面図
ルブゲート装置の要部断面図
面図
10…カセット、11…キャビティ、12…固定側カセ
ット、12a…貫通孔、12b…垂直面、13…可動側
カセット、30…バルブゲート装置、36…バルブゲー
ト保護部材(ゲートブッシュ)、36c…垂直面、37
b…保持面、38c…被保持水平面、42…ゲート口、
a…寸法、b…寸法。
Claims (4)
- 【請求項1】 バルブゲート装置を内蔵した固定側金型
と、この固定側金型に対応して配置した可動側金型と、
前記バルブゲート装置の先端を覆いゲート口を形成する
バルブゲート保護部材と、前記固定側金型に着脱自在に
取付けられ、前記バルブゲート保護部材のゲート口が貫
通する貫通孔を有し、前記バルブゲート保護部材と係合
する固定側カセットと、前記可動側金型に着脱自在に取
付けられ前記固定側カセットとともにキャビティを構成
する可動側カセットとを備えたホットランナ方式のカセ
ット金型であって、 前記バルブゲート保護部材を、前記固定側カセットに対
し着脱自在となるよう前記固定側金型側に設けたことを
特徴とするカセット金型。 - 【請求項2】 前記バルブゲート保護部材において、前
記固定側カセットに係合する垂直面下端から前記ゲート
口の先端までの寸法をaとし、前記固定側カセットにお
いて、前記バルブゲート保護部材の前記垂直面と係合す
る垂直面の上端から前記貫通孔上端までの寸法をbとす
るときに、これらの寸法をa<bとしたことを特徴とす
る請求項1記載のカセット金型。 - 【請求項3】前記バルブゲート保護部材は、前記固定側
カセットの非取付状態においてバルブゲート装置に保持
される被保持水平面を有しており、前記バルブゲート保
護部材のゲート口から前記被保持水平面までの寸法をH
とし、前記固定側カセットを取付けた状態における前記
バルブゲート保護部材のゲート口位置からバルブゲート
装置側の保持面までの寸法をLとするときに、これらの
寸法をH>Lとしたことを特徴とする請求項1又は請求
項2記載のカセット金型。 - 【請求項4】 ゲート口を形成するバルブゲート保護部
材と、このバルブゲート保護部材のゲート口が貫通する
貫通孔を有し、前記バルブゲート保護部材と係合する固
定側カセットと、この固定側カセットとともにキャビテ
ィを構成する可動側カセットとを備え、 前記バルブゲート保護部材において、前記固定側カセッ
トに係合する垂直面下端から前記ゲート口の先端までの
寸法をaとし、前記固定側カセットにおいて、前記バル
ブゲート保護部材の前記垂直面と係合する垂直面の上端
から貫通孔上端までの寸法をbとするときに、これらの
寸法をa<bとしたことを特徴とするバルブゲート保護
部材付きカセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4818698A JPH10296798A (ja) | 1997-02-28 | 1998-02-27 | カセット金型及びバルブゲート保護部材付きカセット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-46194 | 1997-02-28 | ||
JP4619497 | 1997-02-28 | ||
JP4818698A JPH10296798A (ja) | 1997-02-28 | 1998-02-27 | カセット金型及びバルブゲート保護部材付きカセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10296798A true JPH10296798A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=26386307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4818698A Pending JPH10296798A (ja) | 1997-02-28 | 1998-02-27 | カセット金型及びバルブゲート保護部材付きカセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10296798A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0962296A2 (de) * | 1998-06-03 | 1999-12-08 | Günther Heisskanaltechnik GmbH | Nadelverschlussdüse |
US6921259B2 (en) | 2002-02-21 | 2005-07-26 | Mold-Masters Limited | Valve pin guide for a valve-gated nozzle |
US7972132B2 (en) | 2008-10-10 | 2011-07-05 | Mold-Masters (2007) Ltd | Injection molding valve gated hot runner nozzle |
US8449287B2 (en) | 2010-09-10 | 2013-05-28 | Mold-Masters (2007) Limited | Valve pin for accommodating side loading |
DE102012219251B4 (de) * | 2012-10-22 | 2017-11-30 | Hans Schreck | Heißkanaldüse und Heißkanalspritzgussvorrichtung |
KR102040512B1 (ko) * | 2018-05-25 | 2019-11-05 | 인성 엔프라 주식회사 | 유지보수가 용이한 게이트 밸브 및 이를 포함한 베어링 케이지용 상코어 구조 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP4818698A patent/JPH10296798A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
EP0962296A2 (de) * | 1998-06-03 | 1999-12-08 | Günther Heisskanaltechnik GmbH | Nadelverschlussdüse |
EP0962296A3 (de) * | 1998-06-03 | 2001-01-17 | Günther Heisskanaltechnik GmbH | Nadelverschlussdüse |
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