JPH10294604A - 高周波回路およびその作製方法 - Google Patents

高周波回路およびその作製方法

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JPH10294604A
JPH10294604A JP9102301A JP10230197A JPH10294604A JP H10294604 A JPH10294604 A JP H10294604A JP 9102301 A JP9102301 A JP 9102301A JP 10230197 A JP10230197 A JP 10230197A JP H10294604 A JPH10294604 A JP H10294604A
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filter
frequency circuit
frequency
substrate
thin film
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JP9102301A
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Setsuya Iwashita
節也 岩下
Tatsuya Shimoda
達也 下田
Taketomi Kamikawa
武富 上川
Eiji Natori
栄治 名取
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に超伝導薄膜からなるモノリシックな高周
波回路においてフィルタの周波数帯域を変える場合、フ
ィルタの長さも変えなければならないためその度フォト
リソ用のマスクを作り直す必要がある。 【解決手段】 フィルタ(2)の長さを冷却しながらト
リミングする、あるいはフィルタ(2)の上に誘電体膜
を形成する、さらには誘電体膜に電界を加えることによ
り、フィルタの周波数帯域を調整する。 【効果】 マスクを作り直さなくても周波数帯域の調整
が可能で、フィルタ特性も改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信分野等に応用
される高周波回路とその作製方法に関するものであり、
アンテナ、ミキサ、フィルタ、ストリップラインが主に
超伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路とその作
製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の通信分野の状況を鑑みると、将来
的に周波数の狭帯域化、高周波数化が要求される。その
ような要求を満たすものに超伝導薄膜からなるアンテ
ナ、ミキサ、フィルタなどが有望視されている。さら
に、それらをモノリシックに形成することにより、高性
能な高周波回路が期待される。
【0003】超伝導薄膜からなるモノリシックな高周波
回路としては、例えば信技報MW93ー8(1993年
4月)に示されているものがある。そこでは、三種類の
超伝導フィルタすなわちバンドパスフィルタであるRF
フィルタ、LOフィルタとローパスフィルタであるIF
フィルタ、さらにジョセフソン素子とストリップライン
が同一基板上に形成されている。この場合、ジョセフソ
ン素子は段差型基板の段差部に形成されている。超伝導
薄膜をパターニングするだけでこのようなモノリシック
回路が簡単に得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超伝導
薄膜からなるモノリシックな高周波回路、特にフィルタ
には以下のような問題点がある。
【0005】周波数の狭帯域化には、バンドパスフィル
タの特性は山なりな特性よりも急峻に立ち上がる角型な
特性の方がよい。その場合、わずかに周波数がずれるだ
けで損失が桁違いに大きくなる。すなわち、設計通りの
周波数特性が得られればよいが、設計値とずれた場合損
失が大きく問題になる。設計と試作を繰り返し適正な周
波数帯域に合わせ込んでいくにはパターニング用のマス
クを何枚かおこす必要があるため、費用と時間がかか
る。さらに、基板の誘電率が一定のとき、周波数帯域を
自由に変えるにはそれぞれの周波数帯域に応じたフィル
タ長にしなければならないため、それぞれマスクを用意
する必要が出てくる。さらに、基板の誘電率が異なる場
合、適正なフィルタ長と幅も異なる。したがって、基板
の種類に応じてやはりマスクを用意する必要がある等の
問題がある。
【0006】本発明は以上述べた問題点を解決するもの
であり、簡単な方法で適正周波数帯域が可変可能な、あ
るいは基板依存性が無いフィルタを有する超伝導薄膜か
らなるモノリシックな高周波回路およびその作製方法を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波回路は上
記課題を解決するものであり、アンテナ、ミキサ、フィ
ルタの各素子とストリップラインが主に超伝導薄膜から
なるモノリシックな高周波回路であって、超伝導薄膜を
パターニングした後フィルタの長さと線幅をトリミング
して形成したことを特徴とする。
【0008】また、本発明の高周波回路は、アンテナ、
ミキサ、フィルタの各素子とストリップラインが主に超
伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路であって、
フィルタの上に基板と同じ物質からなる、あるいは同じ
誘電率を有する誘電体を成膜して得られる誘電体膜を形
成したことを特徴とする。
【0009】また、本発明の高周波回路は、アンテナ、
ミキサ、フィルタの各素子とストリップラインが主に超
伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路であって、
フィルタの上に基板よりも高い誘電率を有する誘電体を
成膜して得られる誘電体膜を形成したこと、さらには誘
電体膜の膜厚を変化させることを特徴とする。
【0010】また、本発明の高周波回路は、アンテナ、
ミキサ、フィルタの各素子とストリップラインが主に超
伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路であって、
フィルタの上に誘電体膜を形成し、さらに該誘電体膜の
上に電極を形成したこと、さらには 電極に電界を印加
し、誘電体膜の誘電率を制御することを特徴とする。
【0011】本発明の高周波回路の作製方法は、アンテ
ナ、ミキサ、フィルタの各素子とストリップラインが主
に超伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路、特に
超伝導薄膜をパターニングした後フィルタをトリミング
して形成する高周波回路の作製方法であって、高周波回
路を実際の動作温度に冷却し、素子の特性を評価しなが
ら前記フィルタを所望の長さと幅に加工すること、さら
にストリップラインの加工は冷凍機内に光ファイバーを
導入しレーザーで行なうことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例にしたがっ
て詳細に説明する。
【0013】図5は本発明の高周波回路の実施例を説明
するための基本となる構成を概略的に示した平面図であ
る。ステップエッジ基板14上にアンテナ1、RFフィ
ルタ2、LOフィルタ3、LO電極4、ジョセフソン素
子からなるミキサ5、一つのストリップライン6と二つ
のラジアルスタブ7からなる中間周波フィルタ、ミキサ
5と中間周波フィルタをつなぐストリップライン8a、
中間周波フィルタと中間周波信号取り出し部9をつなぐ
ストリップライン8b、電極10、11、12、13が
形成されている。アンテナ1、RFフィルタ2、LOフ
ィルタ3、ミキサ5、ストリップライン6、8a、8
b、ラジアルスタブ7はすべて同一超伝導材料からな
る。すなわち、モノリシックな高周波回路である。
【0014】具体的な作製プロセスは、LaAlO
テップエッジ基板14上にYBaCuO系超伝導薄膜を
レーザーアブレーション法を用いて成膜した後、この薄
膜をフォトリソグラフィーにより図5に示すような構成
にパターニングする。ステップエッジ基板14の段差部
15のところにミキサ5となるジョセフソン素子が形成
される。また、基板の裏面にはグランドプレーン16と
してAuが蒸着されている。
【0015】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける高周波回路のRFフィルタ2近傍を拡大した斜視図
である。上述したようにフォトリソによりパターニング
した後、ここではトリミングによりRFフィルタの長さ
ι、場合によってはさらに線幅wも所望の値に加工して
形成する。トリミング方法は以下の通りである。
【0016】まず、高周波回路全体を冷凍機を用いて実
際に使用する温度60Kに冷却する。トリミングは、冷
凍機に導入された光ファイバー101からレーザーを照
射して行なう。マニピュレータによりX軸、Y軸、Z軸
方向に光ファイバーの位置調整ができる。また、基板が
載っているステージもXY軸方向に移動する。位置調整
ができたら、レーザー照射部を拡大してモニターしなが
らレーザーを走査し、所望のフィルタ長さを得る。レー
ザー照射部周辺の超伝導膜は劣化するので、フィルタ特
性を測定しながら低パワーで徐々に削っていくのがよ
い。このような方法を用いて、フィルタを適正な周波数
帯域に調整する。常温でトリミングを行う場合、レーザ
ーによるダメージの領域を考慮しなければならないため
(計算値よりも有効長さが短くなる可能性がある)、さ
らにはフィルタ特性は温度に依存するため、特性を見な
がらその場加工するこの方法の方が確実である。また、
冷却は断熱真空のため、トリミングはレンズを用いた光
学系よりも光ファイバーの方が容易である。
【0017】前記のようなトリミングによるフィルタの
形成は、以下のような場合に有効である。まず、フィル
タの周波数帯域を最初に設計した周波数帯域よりも高周
波側に自由にシフトさせたい場合である。最初に設計し
た周波数帯域の中心周波数をf1、波長をλ1、高周波
側にシフトさせたい周波数帯域の中心周波数をf2、波
長をλ2とすると、f1<f2よりλ1>λ2の関係が
成り立つので、有効フィルタ長をλ1/2からλ2/2
にトリミングにより削って短くしてやればよい。これに
よって、フォトリソ用マスクが1つでも任意の高周波数
帯域への設定が可能になった。
【0018】次は、実際に作製したフィルタの周波数帯
域が設計した周波数帯域よりも低周波数側にシフトして
いた場合である。この場合も同様に、上記の関係が成り
立つので、周波数特性を測定しながらトリミングにより
フィルタ長を短くしてやればよい。これによって、フォ
トリソ用マスクを作り直さなくても周波数帯域の高周波
側への補正が可能になった。
【0019】さらには、ある誘電率の基板用に設計した
マスクをそれよりも高い誘電率の基板に用いる場合であ
る。例えば、誘電率10のLaAiO基板用に設計し
たマスクを誘電率16のYAlO基板に用いた場合で
ある。λ∝1/√ε(ε:誘電率)の関係が成り立つの
で、このままでYAlO基板を用いるとLaAiO
基板を用いた場合よりも周波数帯域が低周波数側にシフ
トしてしまう。したがって、εに合わせてフィルタ長を
トリミングして短くすることにより、周波数帯域を高周
波側にシフトさせてやればよい。また、εが変化すると
インピーダンスも変化するので、この場合線幅も細くト
リミングする必要がある。これによって、誘電率が異な
る基板を用いても最初に設計したものと同じ周波数帯域
を得ることが可能になった。すなわち、基板依存性をな
くすことができる。
【0020】なお、ここではRFフィルタのみについて
述べたが、LOフィルタにも同様に適応できる。
【0021】(実施例2)実施例1ではフィルタ長を短
くすることによって適正周波数帯域を高周波側に自由に
シフトさせることができたが、逆に適正周波数帯域を低
周波側にシフトさせるにはフィルタ長を長くする必要が
ある。しかし、超伝導薄膜を継ぎ足すのは困難である。
すなわち、フィルタ長を長くするのは難しい。
【0022】ここでは、フィルタの上に基板と同じ物質
からなる、あるいは同じ誘電率を有する誘電体を成膜し
て得られる誘電体膜を形成することにより、フィルタの
電気長を長くする。図2は本発明の実施例2における高
周波回路のRFフィルタ2近傍を拡大した断面図であ
る。作製プロセスは前述したように、 まずLaAlO
ステップエッジ基板14上にYBaCuO系超伝導薄
膜をレーザーアブレーション法を用いて成膜した後、こ
の薄膜をフォトリソグラフィーにより図5に示すような
構成にパターニングする。その後、金属マスクを用いて
同様にレーザーアブレーション法により基板と同じLa
AlO誘電体膜201をRFフィルタ2上に形成す
る。
【0023】RFフィルタ2上に誘電体膜201を形成
することにより、基板14中だけでなく誘電体膜201
中でもフィルタのカップリングが起り、結果としてフィ
ルタ間のカップリングが強くなってフィルタの電気長を
長くすることができる。すなわち、周波数帯域を低周波
数側にシフトさせることができる。さらに、カップリン
グを強くすることによって、周波数特性のバンド幅が広
くなり、中心周波数が多少ずれても損失を少なくするこ
とができる。ただし、周波数帯域を大幅に低周波数側に
シフトさせることは難しいので、この方法は低周波数側
への微調に適する。実際、RFフィルタ2上に誘電体膜
201を形成することにより、周波数帯域が低周波数側
にシフトし、周波数特性も改善された。なお、ここでは
基板と同じ物質を誘電体膜201に用いたが、誘電率が
同じであれば他の物質でもよい。
【0024】また、ここではRFフィルタのみについて
述べたが、LOフィルタにも同様に適応できる。
【0025】(実施例3)図3は本発明の実施例3にお
ける高周波回路のRFフィルタ2近傍を拡大した断面図
である。基本構成および作製プロセスは図2と同様であ
る。ただし、ここではRFフィルタ2上の誘電体膜30
1に基板よりも高い誘電率を有する誘電体を用いる。具
体的には、LaAlOステップエッジ基板14上にY
BaCuO系超伝導薄膜からなるRFフィルタ2とYS
Z誘電体膜301を形成する。YSZもレーザーアブレ
ーション法を用いて成膜する。 LaAlOとYSZ
の誘電率はそれぞれバルクで10と27である。
【0026】基本原理は実施例2と同様であるが、RF
フィルタ2上に基板よりも高い誘電率を有する誘電体を
成膜するのは、フィルタ間のカップリングをさらに強く
し、フィルタの電気長をさらに長くするためである。す
なわち、実施例2の場合より周波数帯域を低周波数側に
大きくシフトさせたいとき有効である。ただし、あまり
誘電率が大きい誘電体を用いると誘電損失が大きくなる
ので、大きくても誘電率がバルク値で30以下の誘電体
を成膜しなければならない。また、実施例2の場合と同
様に、カップリングを強くすることによって、周波数特
性のバンド幅が広がり、中心周波数が多少ずれても損失
を少なくすることができる。実際、RFフィルタ2上に
基板よりも誘電率が高い誘電体を成膜して得られる誘電
体膜301を形成することにより、フィルタ長が同じで
も実施例2の場合より周波数帯域が低周波数側にシフト
し、周波数特性も同様に改善された。
【0027】さらに、誘電体膜301の膜厚を制御する
ことにより、周波数帯域のシフトの程度も制御できる。
すなわち、膜厚を厚くするに従い、周波数帯域のシフト
の程度が大きくなる。実際、膜厚を厚くした方が、周波
数帯域をより低周波数側にシフトさせることができた。
これによって、フォトリソ用マスクが1つでも周波数帯
域を低周波数側に任意に変化させることが可能になっ
た。
【0028】なお、ここではRFフィルタのみについて
述べたが、LOフィルタにも同様に適応できる。 (実施例4)図4は本発明の実施例4における高周波回
路のRFフィルタ2近傍を拡大した断面図である。基板
14の上にRFフィルタ2、その上に誘電体膜401、
さらにその上に電極402が形成されている。ここでは
基板の下にグランドプレーン16はない。この作製プロ
セスも実施例2、3と同様である。電極402は高周波
回路の電極10、11、12、13と同時に蒸着により
形成する。具体的には、まずLaAlOステップエッ
ジ基板14上にYBaCuO系超伝導薄膜をレーザーア
ブレーション法を用いて成膜し、フォトリソによりパタ
ーニングする。その後、金属マスクを用いて同様にレー
ザーアブレーション法によりYAlO誘電体膜401
を形成し、最後にAuを蒸着して電極402を形成す
る。 YAlOのバルクの誘電率は16である。
【0029】通常のフィルタは、基板の下にグランドプ
レーンを形成し基板の中でカップリングさせる。その場
合基板が決まれば、すなわち誘電率が決まれば、所望の
周波数帯域に対してフィルタ長が一つ決まる。言い換え
れば、誘電率一定のとき、周波数とフィルタ長は1対1
の関係にあるので、周波数帯域が設計値とずれた場合フ
ィルタ長を変えるために改めてフォトリソ用のマスクを
作り直さなければならない。しかし、本発明では、周波
数帯域が設計値とずれた場合基板とフィルタ長を変えな
くても、所望の周波数帯域に合わせ込むことができる。
それは以下の理由による。グランドプレーンを用いずに
RFフィルタ2上に誘電体膜401を介して電極402
を形成することにより主として誘電体膜401中でカッ
プリングさせる。そして、電極402に電界を印加し誘
電体膜401の誘電率を変化させることによって波長が
変化するので、基板14とフィルタ長を変えなくても印
加電界を制御することで所望の周波数帯域に合わせ込む
ことができる。さらに、誘電体膜401の膜厚も制御す
れば広い範囲で合わせ込みが可能となる。また、実施例
2、3と同様に誘電体でRfフィルタ2を挟み込むかた
ちになるので、カップリングが強くなりフィルタ特性も
改善される。実際、このような方法を用いることによっ
て、所望の周波数帯域に合わせ込むことができた。
【0030】なお、ここでは基板14にLaAlO
用いたが、他の低誘電率基板を用いても何ら問題はな
い。さらに、誘電体膜401もYAlOである必要は
なく他の材料でもよい。
【0031】また、ここではRFフィルタのみについて
述べたが、LOフィルタにも同様に適応できる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、アン
テナ、ミキサ、フィルタの各素子とストリップラインが
主に超伝導薄膜からなるモノリシックな高周波回路をパ
ターニングした後フィルタの長さと線幅をトリミングし
て形成することにより、高周波数側に周波数帯域が可変
可能な、あるいは基板依存性の少ない高周波回路を提供
できるという効果を有する。
【0033】また、本発明によれば、アンテナ、ミキ
サ、フィルタの各素子とストリップラインが主に超伝導
薄膜からなるモノリシックな高周波回路のフィルタの上
に基板と同じ物質からなる、あるいは同じ誘電率を有す
る誘電体を成膜して得られる誘電体膜を形成すること、
または、フィルタの上に基板よりも高い誘電率を有する
誘電体を成膜して得られる誘電体膜を形成すること、さ
らには誘電体膜の膜厚を変化させることにより、周波数
帯域が低周波数側に可変可能でフィルタ特性も改善され
る高周波回路を提供できるという効果を有する。
【0034】また、本発明によれば、アンテナ、ミキ
サ、フィルタの各素子とストリップラインが主に超伝導
薄膜からなるモノリシックな高周波回路のフィルタの上
に誘電体膜を形成し該誘電体膜の上に電極を形成するこ
と、さらには該電極に電界を印加し誘電体膜の誘電率を
制御することにより、基板とフィルタ長を変えなくても
所望の周波数帯域に合わせ込むことができる高周波回路
を提供できるという効果を有する。
【0035】また、本発明によれば、高周波回路を実際
の動作温度に冷却し、フィルタ特性を評価しながらフィ
ルタを光ファイバーを用いてレーザーで所望の長さと幅
にトリミングすることによって容易に周波数帯域の調整
ができる高周波回路の作製方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波回路のRFフ
ィルタ近傍を拡大した斜視図である。
【図2】本発明の実施例2における高周波回路のRFフ
ィルタ近傍を拡大した断面図である。
【図3】本発明の実施例3における高周波回路のRFフ
ィルタ近傍を拡大した断面図である。
【図4】本発明の実施例4における高周波回路のRFフ
ィルタ近傍を拡大した断面図である。
【図5】本発明の実施例における高周波回路の基本とな
る構成を概略的に示した平面図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 RFフィルタ 3 LOフィルタ 4 LO電極 5 ミキサ 6、8a、8b ストリップライン 7 ラジアルスタブ 9 中間周波信号取り出し部 10、11、12、13 電極 14 ステップエッジ基板 15 段差部 16 グランドプレーン 101 光ファイバー 201、301、401 誘電体膜 402 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名取 栄治 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナ、ミキサ、フィルタの各素子と
    ストリップラインが主に超伝導薄膜からなるモノリシッ
    クな高周波回路であって、超伝導薄膜をパターニングし
    た後フィルタの長さと線幅をトリミングして形成したこ
    とを特徴とする高周波回路。
  2. 【請求項2】 アンテナ、ミキサ、フィルタの各素子と
    ストリップラインが主に超伝導薄膜からなるモノリシッ
    クな高周波回路であって、フィルタの上に基板と同じ物
    質からなる、あるいは同じ誘電率を有する誘電体を成膜
    して得られる誘電体膜を形成したことを特徴とする高周
    波回路。
  3. 【請求項3】 アンテナ、ミキサ、フィルタの各素子と
    ストリップラインが主に超伝導薄膜からなるモノリシッ
    クな高周波回路であって、フィルタの上に基板よりも高
    い誘電率を有する誘電体を成膜して得られる誘電体膜を
    形成したことを特徴とする高周波回路。
  4. 【請求項4】 誘電体膜の膜厚を変化させることを特徴
    とする請求項3記載の高周波回路。
  5. 【請求項5】 アンテナ、ミキサ、フィルタの各素子と
    ストリップラインが主に超伝導薄膜からなるモノリシッ
    クな高周波回路であって、フィルタの上に誘電体膜を形
    成し、さらに該誘電体膜の上に電極を形成したことを特
    徴とする高周波回路。
  6. 【請求項6】 電極に電界を印加し、誘電体膜の誘電率
    を制御することを特徴とする請求項5記載の高周波回
    路。
  7. 【請求項7】 アンテナ、ミキサ、フィルタの各素子と
    ストリップラインが主に超伝導薄膜からなるモノリシッ
    クな高周波回路、特に超伝導薄膜をパターニングした後
    フィルタをトリミングして形成する高周波回路の作製方
    法であって、高周波回路を実際の動作温度に冷却し、素
    子の特性を評価しながら前記フィルタを所望の長さと幅
    に加工することを特徴とする高周波回路の作製方法。
  8. 【請求項8】 フィルタの加工は冷凍機内に光ファイバ
    ーを導入しレーザーで行なうことを特徴とする請求項7
    記載の高周波回路の作製方法。
JP9102301A 1997-04-18 1997-04-18 高周波回路およびその作製方法 Withdrawn JPH10294604A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1154511A2 (en) * 2000-05-11 2001-11-14 Murata Manufacturing Co., Ltd. Adjusting method for electrical characteristics of microstrip line filter, duplexer, communication device, and microstrip line type resonator
JP2007013922A (ja) * 2005-05-31 2007-01-18 Fujitsu Component Ltd アンテナ装置

Cited By (3)

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EP1154511A3 (en) * 2000-05-11 2003-05-07 Murata Manufacturing Co., Ltd. Adjusting method for electrical characteristics of microstrip line filter, duplexer, communication device, and microstrip line type resonator
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