JPH10294266A - レジスト膜形成方法およびそれに用いるチャック並びに乾燥装置 - Google Patents

レジスト膜形成方法およびそれに用いるチャック並びに乾燥装置

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JPH10294266A
JPH10294266A JP10427597A JP10427597A JPH10294266A JP H10294266 A JPH10294266 A JP H10294266A JP 10427597 A JP10427597 A JP 10427597A JP 10427597 A JP10427597 A JP 10427597A JP H10294266 A JPH10294266 A JP H10294266A
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JP
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resist
wafer
film
chuck
coating film
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JP10427597A
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English (en)
Inventor
Yasuharu Ota
泰晴 太田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
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  • Coating Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面凹凸の少ないレジスト膜を形成する方法
を提供する。 【解決手段】 ウエハ上に、このウエハを回転させなが
らレジストを滴下し(工程102 )、ウエハ上に形成され
たレジスト塗布膜が乾燥する前にウエハの回転を停止さ
せ(工程103 )、その後、ウエハの回転を停止させた状
態でレジスト塗布膜を強制乾燥させてレジスト膜に変え
る(工程104 )。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スピンコート法
を用いてウエハ上にレジストを滴下させてレジスト膜を
形成する方法およびそれに用いるチャック並びに乾燥装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレジスト膜形成方法によれば、ス
ピンコート法によるのが一般的である。次にスピンコー
ト法によるレジスト膜形成方法につき簡単に説明する。
まず、レジスト塗布装置に設置されているチャック(ス
ピンチャックともいう。)にウエハを固定する。
【0003】次にチャックの回転軸を回転させながらチ
ャックと一緒に回転しているウエハ上に所定のレジスト
を滴下する。このとき、レジストは、ウエハの中央部か
ら外周縁へ向かって遠心力により広がって行く。その
後、所定のレジスト膜厚になるように、スピン回転を継
続して、レジストを自然乾燥させてレジスト膜を形成す
る。尚、レジストの滴下量に関しては、使用するシーケ
ンス、ウエハサイズ毎に事前に設定されている。
【0004】従来のチャックは、ウエハ径よりも小さい
径を有しているため、ウエハの裏面にレジストが回り込
んだり、チャックを内蔵しているカップからのはね返り
で裏面が汚れたりする。そのため、ウエハの裏面に付着
しているレジストをバックリンスおよびエッジリンスを
行って洗浄(除去)する工程が必要である。
【0005】次にチャックを回転させてウエハの裏面を
乾燥させてレジスト膜の形成を終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スピン
コート法によるレジスト塗布装置を用いてレジストを乾
燥させた場合、スピンコート時の遠心力の大きさの違い
或いはレジスト膜の表面乾燥速度の違いによってウエハ
の中心部と外周部とでは膜厚の相違が生じ、この結果、
いわゆるストリエーションや塗布むらが生じてレジスト
膜の膜厚均一性が劣化するという問題があった。このよ
うに、レジスト膜の膜厚均一性の劣化は、その後のレジ
ストパタンの形成に悪影響を及ぼすことになり、好まし
くない。
【0007】また、従来のチャックでは、スピンコーテ
ィングを行っている作業中にチャック回転軸の周囲にも
レジストが飛散するため、レジストがウエハの裏面にも
付着してしまう。このため、バックリンス或いはエッジ
リンス等を行ってウエハの裏面に付着したレジストを除
去し、その後ウエハを乾燥させるという工程が必要であ
った。
【0008】このため、従来のレジスト膜の形成は、工
程数が増加してスループットを低下させる原因となって
いた。
【0009】そこで、レジスト膜の膜厚均一性が良好な
レジスト膜形成方法およびそれに用いるチャック並びに
乾燥装置の出現が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、この発明のレ
ジスト膜形成方法によれば、スピンコート法を用いてウ
エハ上にレジストを滴下させてレジスト膜を形成するに
当たり、(a)ウエハ上に、このウエハを回転させなが
らレジストを滴下する工程と、(b)ウエハ上に形成さ
れたレジスト塗布膜が乾燥する前に、ウエハの回転を停
止させる工程と、(c)ウエハの回転を停止させた状態
でレジスト塗布膜を強制乾燥させてレジスト膜に変える
工程とを含むことを特徴とする。
【0011】このように、この発明では、スピンコート
法を用いてウエハ上にレジストを滴下し、形成されたレ
ジスト塗布膜が乾燥する前にウエハの回転を停止させ
る。ここで、レジスト塗布膜が乾燥する前とは、レジス
トの流動性を保持している状態、いわゆる未乾燥状態を
いう。その後、ウエハの回転を停止させた状態でレジス
ト塗布膜を強制乾燥させてレジスト膜に変える。このよ
うに、この発明では、レジスト塗布膜が流動性を保持し
た状態でスピンコートを終了するため、レジスト塗布膜
の表面は、表面張力により平坦な状態になっている。
【0012】その後、ウエハを回転させずに、すなわ
ち、停止した状態でレジスト塗布膜を強制乾燥させるた
め、レジスト塗布膜の表面および膜中の溶媒が気化して
レジスト膜に変わる。したがって、形成されたレジスト
膜の膜厚は、乾燥前のレジスト塗布膜と実質的に同一な
平坦な面となるため、レジスト膜の膜厚均一性が従来に
比べ、向上する。
【0013】また、この発明では、好ましくは、レジス
ト塗布膜がウエハの中央部から外周縁まで広がったと
き、ウエハの回転のための駆動力を断つのが良い。
【0014】このように、この発明では、従来に比べ、
短時間でウエハの回転のための駆動力を断つため、ウエ
ハ上に形成されたレジスト塗布膜は流動性を保持した状
態でスピンコートを終了させることができる。このた
め、レジスト塗布膜の表面は平坦な面となる。
【0015】また、この発明では、好ましくは、レジス
ト塗布膜がウエハの中央部から外周縁まで広がってから
最大限10秒後にウエハの回転のための駆動力を断つの
が良い。
【0016】このように、レジストがウエハの中央部か
ら外周縁まで広がってから10秒以内であれば、レジス
ト塗布膜の流動性を保持しておくことができる。
【0017】また、この発明では、好ましくは、レジス
トの溶剤を、2−ヘプタノン系、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート(PGMEA)系および
乳酸エチル系の溶剤群の中から選ばれた一種類の溶剤を
用いるのが良い。
【0018】このような溶剤を使用することにより、レ
ジスト塗布膜が乾燥する前にウエハの回転を停止させる
ことによってレジスト塗布膜の流動性を保持することが
できる。
【0019】また、この発明のレジスト膜形成方法に用
いるチャックによれば、チャックと当該チャックに連続
させて一体化して設けられた円盤状の鍔とを以って構成
してなることを特徴する。
【0020】このように、この発明では、チャックに連
続させて一体化した円盤状の鍔を具えているので、スピ
ンコートによりレジストを塗布する際に、レジストがウ
エハの外周縁から回り込んでウエハの裏面に付着するこ
とがなくなる。このため、従来のようなバックリンス或
いはエッジリンスを行う必要がなくなると共に、ウエハ
の裏面乾燥工程も削減できるため、レジスト工程数を低
減することができる。
【0021】また、この発明の乾燥装置によれば、ウエ
ハ上に設けられたレジスト塗布膜を強制乾燥させるた
め、レジスト塗布膜と離間させかつ対向させて設けられ
たホットプレートを具えたことを特徴とする。
【0022】このように、この発明では、乾燥装置にホ
ットプレートを具えているので、レジスト塗布膜を強制
乾燥させてレジスト膜に変えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
レジスト塗布方法の実施の形態につき説明する。なお、
図2〜図4は、この発明が理解できる程度に各構成成分
の形状、大きさ及び配置関係を概略的に示してあるにす
ぎない。
【0024】この発明のレジスト膜形成方法につき説明
するに先立ち、図2および図3を参照して、レジスト塗
布装置に用いるチャックおよび乾燥装置につき説明す
る。なお、図2は、この発明のレジスト塗布装置に用い
るチャックを示す模式図であり、図3は、この発明のレ
ジスト塗布装置に用いる乾燥装置を示す模式図である。
【0025】この発明のレジスト膜形成に用いるチャッ
ク10は、吸着作用を有するチャック本体12と当該チ
ャック本体12に連続させて一体化して設けられた円盤
状の鍔14とを以って構成されている(図2)。この発
明のチャック10の大きさ、すなわち鍔の外径は、好ま
しくは、ウエハの外径とほぼ同じかそれよりもやや大き
くしておくのが良い。
【0026】また、このチャック10には、チャック本
体12と連結された回転軸12aを具えており、この回
転軸12aは、制御装置(図示せず)により任意の回転
数で回転が可能な構成になっている。
【0027】また、鍔14の部分の上面の高さ(レベ
ル)は、チャック本体12の上面と同一のレベルとし
て、両者の上面は全体として平坦な面となっている(図
2の(A))。このため、チャック本体12上にウエハ
を固定したとき、ウエハの裏面と鍔14の上面とが密着
するので、ウエハの裏面にレジストが回り込んで付着す
るのを防止することができる。
【0028】また、チャック10の回転軸12aには、
モータ15が連結されている。このモータ15は、ウエ
ハの回転の駆動力を与えるものである。このモータ15
には、オン・オフを制御するための電磁スイッチ16が
接続されており、さらに、電磁スイッチ16には、電源
17が接続されている。したがって、スイッチ16をオ
ン・オフさせることによりモータ15を駆動させたり、
この駆動を断つことによりチャック本体12を回転・停
止させることができる。なお、実際には、スイッチ16
をオフにして駆動力を断っても、チャック自体は慣性に
よって回転するが、次第に回転力が弱って最終的には回
転停止する。
【0029】また、チャック構造としては、ウエハの搬
送を容易にするため、チャック本体12の面と鍔14の
面との間に、ウエハ上のレジストが回り込まない程度の
ギャップ(ΔL)を設けても良い(図2の(B))。
【0030】また、乾燥装置20には、上述したチャッ
ク10の上方に、ウエハ30と離間させかつ対向させて
ホットプレート22を具えている(図3)。
【0031】この乾燥装置20を用いてレジスト塗布膜
を乾燥するときは、スピンコートが終了したレジスト塗
布膜を、ウエハ30の回転を停止した状態で、強制的に
乾燥させてレジスト膜に変える。また、再度スピンコー
トを行うときは、乾燥装置をチャック10の上方から所
定の場所に移動させて新たにウエハをチャック本体12
に固定してレジスト塗布膜を形成する。
【0032】[レジスト膜形成方法]次に図1、図2お
よび図3を参照して、この発明のレジスト膜形成方法の
実施の形態につき説明する。図1は、レジスト膜の形成
方法を説明するためのフローチャート図である。
【0033】まず、レジスト塗布装置(図示せず)のチ
ャック本体12にウエハ30を吸着固定する(図1の手
段100)。ここでは、ウエハ30の大きさを5インチ
(約12.7cm)とする。
【0034】次にウエハ30が固定されているチャック
本体12に連結されている回転軸12aを任意好適な回
転数で回転させる(図1の手段101)。ここでは、ウ
エハ30の回転数を4000rpmとする。
【0035】次にチャック本体12を回転させながらウ
エハ30上にレジストを滴下してレジスト塗布膜を形成
する(図1の手段102)。このとき用いるレジスト
は、例えば任意好適な樹脂と感光剤とを2−ヘプタノン
系溶剤で溶解したポジ形レジストとする。また、ウエハ
上にレジストを塗布するときの一回のレジスト滴下量を
例えば2.0ccとする。
【0036】チャック本体12を回転させながらポジ形
レジストを滴下することにより、ウエハ30上の中央部
から外周縁まで遠心力により広がってレジスト塗布膜が
形成される。
【0037】次にレジスト塗布膜が乾燥する前にウエハ
30の回転を停止する(図1の手段103)。ここで
は、ウエハ30上にレジストが中心部から外周縁まで広
がってから4秒後にウエハの回転を停止させる。また、
レジスト塗布を行うときの温度は約23℃とする。
【0038】この実施の形態では、レジストがウエハ3
0の外周縁まで広がって4秒後にウエハの回転を停止さ
せた例につき説明したが、回転停止時間を2〜5秒の時
間範囲に設定しても良い。また、最大限10秒に設定し
てあれば、レジストの流動性を保持した状態にすること
ができる。なお、ここでは、レジスト塗布時間が短いの
で、コーテイィング時間の短縮化を図ることができる。
【0039】ウエハを停止させる場合は、上述したチャ
ック10の電磁スイッチ16をオフにする。このとき、
スイッチ16をオフにしても、ウエハ30はただちに停
止するわけではなく、慣性によりわずかの間回転した後
止まる。しかし、この実施の形態では、電磁スイッチ1
6をオフした時間をもって停止時間とする。
【0040】このようにスピンコート処理を短時間で終
了させることによって、レジスト塗布膜は、未乾燥の状
態、すなわち流動性を保持した状態にすることができ
る。
【0041】次に未乾燥のレジスト塗布膜を、乾燥装置
20(図3)を用いて強制乾燥してレジスト塗布膜の表
面およびレジスト塗布膜中の溶媒を気化させてレジスト
膜に変える(図1の手段104)。なお、強制乾燥条件
を以下の通りとする。
【0042】ホットプレート温度:約90℃ ウエハとホットプレートの離間距離:0.7〜1.0m
m。
【0043】[レジスト膜の表面観察結果]次に図4を
参照して、この発明および従来のレジスト膜形成方法に
より形成したレジスト膜の表面を光学顕微鏡で観察した
結果について説明する。図4の(A)は、この発明のレ
ジスト膜の断面を模式的に示した断面図である。図4の
(B)は、従来のレジスト膜の断面を模式的に示した断
面図である。
【0044】このとき用いた試料は、既に述べたウエハ
形状と同様なウエハ、すなわち、5インチ(約12.7
cm)を使用する。また、レジスト塗布条件は、上述し
た条件と同様なので、ここでは詳細を省略する。一方、
従来の試料は、パタン32を含むウエハ30上にレジス
ト塗布膜を形成した後、レジスト滴下を終了させ、約3
0秒後にウエハ30の回転を停止させてレジスト膜34
を形成する。
【0045】図4の(A)および(B)からも明らかな
ように、この発明のレジスト膜34の表面凹凸は、従来
のレジスト膜に比べ、低減している。
【0046】次に、この発明および従来のレジスト膜の
形成方法により形成されたレジスト膜の膜厚均一性を測
定した結果を表1〜表12に示す。なお、ここでは、測
定器具として光学顕微鏡を用いる。また、レジスト膜の
膜厚均一性の測定項目を平均値、最大−最小値および偏
差(ρ)の3項目をとって表わす。なお、ここでは、平
均値は、レジスト膜の膜厚をウエハの直径方向に対し1
0カ所測定したときの平均値であり、最大−最小値は、
レジスト表面の凸部の最大値と凹部の最小値との差をと
って表わしている。また、偏差(ρ)は、それぞれのレ
ジスト膜厚の測定箇所の膜厚と平均値との差をとって表
わしている。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】また、表1〜表12の測定試料を作製した
ときの実験因子を以下の要因とする。
【0060】レジスト溶剤:2−ヘプタノン系、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート系(PG
MEA系)、乳酸エチル系(EL系) パタン段差(h):300nm、500nm スピン回転数:2000、4000、6000rpm スピン時間:4秒、30秒(但し、4秒はこの発明の例
であり、30秒は従来例である) 溶剤の粘度:10cp,30cp また、表1〜表12に用いた測定試料のレジスト膜は、
既に述べたこの発明のレジスト膜形成方法と同様な方法
を用いて作製した。また、表中では、減少率を計算で求
めてある。減少率は、次式で求める。
【0061】減少率=〔1−{(本発明の最大−最小)
/(従来の最大−最小)}〕×100 以下、主に、最大−最小値に注目して、この発明のレジ
スト膜の表面凹凸と従来のレジスト膜の表面凹凸との測
定結果について述べる。
【0062】表1〜表8の結果より理解できるように、
この発明のレジスト膜の回転数(rpm)を見ると、2
000rpm或いは6000rpmに比べ、4、000
rpmのとき、最大−最小値が他の回転数とほぼ同じか
または他の回転数での値よりも小さくなっている。すな
わち、表1(溶剤:2−ヘプタノン系、パタン段差:3
00nm)を見ると、2000rpmでは29nm、6
000rpmでは25nmを示しているのに対し、40
00rpmでは18nmを示している。さらに、400
0rpmのときの最大−最小値を従来と比較して見る
と、従来の値が43nmであるのに対し、この発明の値
は18nmとなり、従来の値に比べ、半分以下(減少率
は、約58%になる)に低減していることがわかる。
【0063】また、表2のように表1と同じ溶剤を用い
てパタン段差を500nmとした場合、4000rpm
での最大−最小値を従来例と比較して見ると、従来の値
が75nmであるのに対し、この発明では30nmとな
り、最大−最小値が従来に比べ、半分以下(減少率は約
60%となる)に低減している。
【0064】一方、2−ヘプタノン系溶剤を用いて溶剤
の粘度を10cpとした場合、4000rpm(パタン
段差:300nm、粘度:10cp)にしたときの最大
−最小値を従来と比較して見ると、従来の値が34nm
であるのに対し、この発明では18nmとなり、最大−
最小値が従来に比べ、減少率は約47%となる(表
3)。このように、スピン回転数が4000rpmのと
き、この発明の最大−最小値は、従来に比べて小さくな
るので、ウエハ30上に設けたパタン32の段差に対す
るレジストカバレッヂ性は良好になる。
【0065】また、表3と同じ粘度を用いて、パタン段
差が500nmのときの最大−最小値を従来と比較して
見ると、従来の値が50nmであるのに対し、この発明
では33nmとなり、従来に比べ、減少率は約34%と
なる(表4)。
【0066】以下、表5〜表8から理解できるように、
溶剤としてPGMEA系を用いた場合も最大−最小値
は、従来に比べ、減少率は34〜61%になる。
【0067】しかし、EL系溶剤の場合は、回転数を4
000rpmよりも6000rpmにした方が最大−最
小値は小さくなっている。しかし、ここでは4000r
pmをとって従来例と比較する。表9および表10から
理解できるように、粘度30cp(回転数4000rp
m)では、この発明の最大−最小値は、従来に比べ、減
少率は7〜25%となり、従来とあまり差異は見られな
い。然るに、粘度を10cpにすると、最大−最小値
は、低減率が32〜52%となり、従来よりもレジスト
膜の膜厚均一性が得られる。
【0068】上述した結果から理解できるように、レジ
ストの溶剤を、2−ヘプタノン系、PGMEA系および
EL系とすることにより、好適なレジスト条件を設定す
れば、従来よりスピン時間を短縮しても、強制乾燥して
形成されたレジスト膜の表面凹凸の最大−最小値を低減
させ、かつ膜厚の不均一性を回避することができる。
【0069】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明のレジスト膜形成方法によれば、スピンコート法を
用いてウエハ上にレジストを塗布する際、スピンコート
時間を短縮してコーティングを終了し、その後レジスト
塗布膜の回転を停止させた状態で、レジスト塗布膜を強
制乾燥させてレジスト膜に変える。このように、レジス
ト塗布膜の塗布時間を短縮することにより、レジスト塗
布膜は流動性を保持した状態でスピンを終了することに
なる。このため、従来のように遠心力が加わった状態で
レジスト膜を形成することがなくなるので、レジスト塗
布膜の表面は均一性を有する面になる。その後、ウエハ
の回転を停止した状態で、レジスト塗布膜を強制乾燥さ
せるため、レジスト膜は、レジスト塗布膜と実質的に同
様な面となり、遠心力によるストリエーションを回避す
ることができる。また、この発明では、レジスト膜の表
面凹凸も小さくなるので、レジストパタンの精細化が期
待でき、かつ、アライメント精度が向上する。
【0070】また、この発明のチャックによれば、チャ
ックに連続させて一体化して設けられた鍔を具えている
ので、この鍔がレジスト塗布の際にウエハの裏面をカバ
ーする役割をする。このため、レジストが回り込んでウ
エハの裏面に付着するのを防止することができる。この
ため、従来のようなバックリンスおよびエッジリンス、
およびウエハ乾燥工程の必要がなくなり、工程数を低減
することが可能となる。
【0071】また、この発明の乾燥装置によれば、スピ
ンコートされた乾燥前のレジスト塗布膜を、ホットプレ
ートを用いて強制乾燥することによりレジスト塗布膜の
表面およびレジスト塗布膜中の溶媒を気化させて、レジ
スト膜に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレジスト膜形成方法を説明するため
に供するフローチャート図である。
【図2】(A)〜(B)は、この発明のレジスト塗布を
行う際に用いるチャック構成を説明するための図であ
る。
【図3】この発明のレジスト塗布を行う際に用いる乾燥
装置を説明するための図である。
【図4】この発明と従来のレジスト膜の表面凹凸を模式
的に示した断面図である。
【符号の説明】
10:チャック 12:チャック本体 12a:回転軸 14:鍔 15:モータ 16:電磁スイッチ 17:電源 20:乾燥装置 22:ホットプレート 30:ウエハ 32:パタン 34:レジスト膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンコート法を用いてウエハ上にレジ
    ストを滴下させてレジスト膜を形成するに当たり、
    (a)ウエハ上に、該ウエハを回転させながらレジスト
    を滴下する工程と、(b)前記ウエハ上に形成されたレ
    ジスト塗布膜が乾燥する前に前記ウエハの回転を停止さ
    せる工程と、(c)前記ウエハの回転を停止させた状態
    で前記レジスト塗布膜を強制乾燥させてレジスト膜に変
    える工程とを含むことを特徴とするレジスト膜形成方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレジスト膜形成方法に
    おいて、前記(b)工程で、前記レジスト塗布膜が前記
    ウエハの中央部から外周縁まで広がったとき、前記ウエ
    ハの回転のための駆動力を断つことを特徴とするレジス
    ト膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のレジスト膜形成方法に
    おいて、前記(b)工程で、前記レジスト塗布膜が前記
    ウエハの中央部から外周縁まで広がってから最大限10
    秒後に前記ウエハの回転のための駆動力を断つことを特
    徴とするレジスト膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のレジスト膜形成方法に
    おいて、前記レジストの溶剤を、2−ヘプタノン系、プ
    ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(P
    GMEA)系および乳酸エチル系の溶剤群の中から選ば
    れた一種類の溶剤とすることを特徴とするレジスト膜形
    成方法。
  5. 【請求項5】 レジスト膜形成に用いるチャックにおい
    て、チャックと該チャックに連続させて一体化して設け
    られた円盤状の鍔とを以って構成してなることを特徴と
    するチャック。
  6. 【請求項6】 レジスト膜形成に用いる乾燥装置におい
    て、ウエハ上に設けられたレジスト塗布膜を強制乾燥さ
    せるため、該レジスト塗布膜と離間させかつ対向させて
    設けられたホットプレートを具えることを特徴とする乾
    燥装置。
JP10427597A 1997-04-22 1997-04-22 レジスト膜形成方法およびそれに用いるチャック並びに乾燥装置 Pending JPH10294266A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100517547B1 (ko) * 2001-06-27 2005-09-28 삼성전자주식회사 포토레지스트 도포 장비 및 이 장비를 사용한포토레지스트 도포 방법

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KR100517547B1 (ko) * 2001-06-27 2005-09-28 삼성전자주식회사 포토레지스트 도포 장비 및 이 장비를 사용한포토레지스트 도포 방법

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