JPH10293852A - 輪郭線抽出方法 - Google Patents

輪郭線抽出方法

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JPH10293852A
JPH10293852A JP9103528A JP10352897A JPH10293852A JP H10293852 A JPH10293852 A JP H10293852A JP 9103528 A JP9103528 A JP 9103528A JP 10352897 A JP10352897 A JP 10352897A JP H10293852 A JPH10293852 A JP H10293852A
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data
run
line
line drawing
contour
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Norimasa Shigeta
典雅 繁田
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • G06V30/184Extraction of features or characteristics of the image by analysing segments intersecting the pattern
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Abstract

(57)【要約】 【課題】線画データ(2値画像データ)から輪郭線デー
タを簡易に抽出する。 【解決手段】線画がランレングス符号化により圧縮され
ているランデータ92を1行ずつ読み出し、前行と接続
しているランデータを調査し、前行と1対1で接続して
いるランデータの塊に分け、塊に分けたランデータ間の
接続情報を付加しランブロックデータ93〜98として
各々管理し、互いに接続するランブロックデータ間の接
続情報を、各々のランブロックデータ93〜98の左端
座標は下向きに、右端座標は上向きに辿ることにより座
標データ(輪郭線データ)120、121を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2値画像(2値
画像データともいう。)である線画(または線画データ
ともいう。)から輪郭線(輪郭線データともいう。)を
抽出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】線画からコンピュータ処理により輪郭線
を抽出することで、前記線画の輪郭線部分を強調した線
画、例えば、影文字や袋文字を簡易に作成することがで
きる。このように、線画を強調する場合、線画から輪郭
線を抽出することが必要になる場合が多い。
【0003】従来、線画データからコンピュータ処理に
より輪郭線データを抽出する場合には、メモリ上にビッ
トマップデータに展開されたデータに対して、例えば、
3×3のマスクを用い8連結の形で輪郭を抽出する方法
が知られている。
【0004】この3×3のマスクを用いて線画データの
輪郭線データを抽出する方法は、例えば、図7に示すよ
うに、ビットマップ線画中、指定した領域(線画データ
ともいう。)2の左上の画素(ビット)4から追跡開始
点を探すためのラスタ走査をする。ラスタ走査は、左上
の画素4から1画素毎に水平方向に画素値を調べてい
き、1行(1ライン)の調査が終了した場合には、垂直
方向に1行分(1画素分)ずらして、左上端の画素4の
直下の画素から再び水平走査を行うようにする走査であ
る。
【0005】そして、図7例の場合では、画像を担持し
た最初の画素、すなわち、画素データがビット1(論理
1)の画素を見つけた場合、その点を線画(画像)6の
追跡開始点(追跡開始座標または追跡開始画素ともい
う。)8とし、その追跡開始点8に前記3×3マスクの
中心画素を合わせ、その中心画素から左回りまたは右回
り(図7例では、左回り)にマスク画素の値が0値か1
値かを検索して、その3×3のマスクの中で見つけた画
像を担持した画素を選択して次の追跡画素座標10とす
る。
【0006】次いで、この次の追跡画素座標10に3×
3マスクの中心画素を合わせる。以下、同様な操作を、
3×3マスクの中心画素が最初に見つけた画像位置(画
素位置)、すなわち、追跡開始点8となるまで繰り返す
ことで、画素中にドットを付けて連結させた画素の集合
で示す画像の輪郭線データを自動的に見つけることがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに線画データ2のビットマップ上で、白黒の境界画素
を1画素ずつ追跡して輪郭線データを抽出する方法で
は、例えば、A4サイズで解像度が2400dpiの場
合に、約64MBの画素が検索対象となり、また、もし
A2サイズであれば、約256MBの画素が検索対象と
なって、いずれの場合にも、データ容量が膨大になる。
このため、データ処理に長時間を有し、またビットマッ
プデータではメモリ使用量も多いことからハードウエア
上のコストも上昇するという問題がある。そして、仮
に、解像度が2倍必要であれば、扱う画素数が4倍とな
り、より一層問題が深刻になる。
【0008】実際に、A4サイズで解像度1200dp
iであって、ビット値が1の画素が約1MB分存在する
線画データから輪郭線データを上記3×3マスクを用い
る方法で抽出した場合、ある能力を有するハードウエア
等の条件で約90秒(1分半)かかっている。また、A
4サイズでその解像度が2倍である2400dpiで、
ビット値が1の画素が約3MBの線画データから輪郭線
データを抽出した場合には、上記3×3マスクを用いる
方法で約400秒(7分弱)かかっている。
【0009】この発明は、このような課題を考慮してな
されたものであり、線画データから輪郭線データを簡易
に抽出することを可能とする輪郭線抽出方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】また、この発明は、線画データから輪郭線
データを短時間に抽出することを可能とする輪郭線抽出
方法を提供することを目的とする。
【0011】さらに、この発明は、線画データから輪郭
線データを使用メモリ数を少なく抽出することを可能と
する輪郭線抽出方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、線画がラン
レングス符号化により圧縮されているランデータを1行
ずつ読み出し、前行と接続しているランデータを調査す
る過程と、調査結果に基づき、前行と1対1で接続して
いるランデータの塊に分け、塊に分けたランデータ間の
接続情報を付加し、ランブロックデータとして各々管理
する過程と、互いに接続するランブロックデータ間の接
続情報を辿ることにより輪郭線データを抽出する過程と
を有することを特徴とする。
【0013】この発明によれば、線画の輪郭線をビット
マップデータから画素毎に検索して追跡するのではな
く、ランデータから抽出するようにしているので、抽出
する際に使用するメモリの容量を少なくすることができ
る。
【0014】また、線画データを構成するランデータ
を、前行と1対1で接続しているランデータの塊に分
け、塊に分けたランデータ間の接続情報を付加したラン
ブロックデータとして管理し、互いに接続するランブロ
ックデータ間の接続情報を辿ることで輪郭線データを抽
出することができるので、輪郭線データをきわめて簡単
かつ短時間に抽出することができる。
【0015】この場合、前記ランブロックデータを構成
する各ランデータは、始点座標データと終点座標データ
とを有し、前記輪郭線データを抽出する過程では、前記
ランブロックデータを構成する各ランデータの始点座標
データは下向き(または上向き)に読み出し、終点座標
データは上向き(または下向き)に読み出すようにして
いる。この始点座標データおよび終点座標データの連結
データが、輪郭線データとなる。
【0016】なお、ランブロックデータに、色データを
含むようにしておくことで、同色の線画の輪郭線データ
を管理して抽出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0018】図1は、この発明方法の一実施の形態が適
用された電子集版装置11の概略的な構成を示してい
る。
【0019】図1に示す電子集版装置11は、電子集版
装置本体としてのコンピュータからなるワークステーシ
ョン12を有している。もちろんワークステーションで
はなく、いわゆるコンピュータ処理が可能である、例え
ば、パーソナルコンピュータを用いることもできる。
【0020】ワークステーション12には、画像出力装
置であって、比較的低画質であるが簡易に低コストの印
刷が行えるゲラ印刷(校正刷り)用のPS(ポストスク
リプト)プリンタ13が接続されている。
【0021】また、ワークステーション12には、画像
入力装置として機能するモノクロスキャナ14とカラー
スキャナ15、および画像出力装置として機能するフイ
ルムプリンタ16が接続されている。
【0022】モノクロスキャナ14は、線画が担持され
た原稿を1行ずつラスタ走査して読み取り、モノクロ画
像としての線画データをワークステーション12に供給
する。
【0023】カラースキャナ15は、カラー画像が担持
された原稿をラスタ走査により読み取り、C(シア
ン)、M(マゼンタ)、Y(黄)、K(墨)の各色に色
分解した画像データ(カラーの線画データも含まれ
る。)をワークステーション12に供給する。
【0024】ワークステーション12には、編集用の複
数のワークステーション17がイーサネット等の通信イ
ンタフェースを用いて接続されている。編集用のワーク
ステーション17とワークステーション12との間で
は、ポストスクリプト(PS)言語データ、TIFF
(Tagged Image File Format)データ、EPSデータ等
が送受される。ワークステーション17から供給される
線画データ等をワークステーション12により処理する
ことができる。
【0025】編集用のワークステーション17は、ワー
クステーション12を介してモノクロスキャナ14やカ
ラースキャナ15等から供給される線画データおよび画
像データ(画像データには線画データも含めて考えるこ
とができる。)を電子的に集版し、集版結果を、ページ
記述言語データであるポストスクリプト言語に変換して
ワークステーション12に供給する。ワークステーショ
ン12は、ポストスクリプト言語を解釈し、フイルムプ
リンタ16および(または)PSプリンタ13に供給す
る。
【0026】フイルムプリンタ16は、例えば、イメー
ジセッターとフイルムプロセッサを有し、高画質の印刷
用フイルムを出力する。通常、この印刷用フイルムから
刷版が作成され、作成された刷版が輪転機に装着されて
インキが塗布される。そして、刷版に塗布されたインキ
が本紙(印刷用紙)に転移されて印刷物が完成する。
【0027】図2はワークステーション12の詳細構成
を含むブロック図を示している。ワークステーション1
2は、制御手段、処理手段、判断手段等として機能する
CPU(中央処理装置)21を有し、このCPU21に
は、それぞれ記憶手段であり、システムプログラム等が
記憶されたROM(読み出し専用メモリ)22、ワーク
用等として使用されるRAM(ランダムアクセスメモ
リ)23、アプリケーションプログラムや画像データ等
の種々のデータが記憶されるHD(ハードディスク)2
4が接続されている。
【0028】また、CPU21には、それぞれがデータ
入力手段やポインティングデバイスとして機能するマウ
ス31、キーボード32およびタブレット33等が接続
されている。さらに、CPU21には、画像表示装置と
してのモニタ機能を有するディスプレイ35が接続され
ている。
【0029】さらに、CPU21には、インタフェース
36を介して、PSプリンタ13、モノクロスキャナ1
4、カラースキャナ15およびフイルムプリンタ16が
接続されている。
【0030】図3は、全体として、輪郭線抽出処理部5
0の構成を模式的に示している。この輪郭線抽出処理部
50は、CPU21、ROM22、RAM23およびH
D24等を含むワークステーション12により達成され
る機能のブロックとして構成される。
【0031】輪郭線抽出処理部50は、入力画像管理部
54と、これに接続される接続解析部56と、これに接
続される中間データ画像管理部58と、これに接続され
る輪郭線データ抽出部59とから構成されている。輪郭
線データ抽出部59により抽出された輪郭線データは、
HD24に格納される。
【0032】入力画像管理部54は、処理対象ラインL
1を表す矢印の延長方向に存在し、模式的に描いている
処理対象となるランデータ(1ラインの線画データであ
って、ランレングス符号化により圧縮されたデータであ
り、線画データともいう。)60等から構成される線画
(線画データともいう。)52を格納管理するととも
に、線画データ52を1行(1ライン)ずつ読み出す、
換言すれば、ランデータ毎に読み出す機能を有する。な
お、線画データ52の中には、それぞれが2値データで
ある文字「A」を表す線画データ52aと、文字「X」
を表す線画データ52bと、それ以外の値0をとるデー
タが含まれている。なお、上述したように、線画データ
52はランデータ60等から構成されているので、以下
の説明において、線画データ52を1行ずつ読み出すと
いうことに代替して、ランデータ60等を1行ずつ読み
出すともいう。読み出されたランデータ60は、接続解
析部56に供給される。
【0033】接続解析部56は、入力画像管理部54か
ら1行毎に読み出されたランデータ60について、この
前行の(直前に読み出された)ランデータとの接続関係
を調査するとともに、ランデータ60が同色を担持した
ランデータであることを確認して、入力ターミナル61
等に記憶する。入力ターミナル61、62、63等は、
この実施の形態では、ランデータを64個分一時的に記
憶することのできる固定長のバッファメモリ(ランバッ
ファともいう。)から構成されており、最後に入力され
たランデータの始点x1、終点x2を接続ターミナルと
して有するように構成されている。この場合、接続解析
部56は、入力されたランデータ60等について、前行
と1対1で接続しているランデータの塊に分け、塊に分
けたランデータ間の接続情報を付加してランブロックデ
ータとして中間データ画像管理部58に出力する機能を
有する。
【0034】中間データ画像管理部58は、ランブロッ
クデータを分けて管理する機能を有する。ランブロック
データは、線画データ52を同色のランブロックデータ
73a等、塊に分けられたランデータを有するととも
に、他の塊に分けられたランデータ、例えば、ランブロ
ックデータ73b、73cとの間の接続情報を有するデ
ータである。接続情報とは、簡単に説明すれば、例え
ば、ランブロックデータ73aの最下行のランデータ
が、ランブロックデータ73b、73cの最上行のラン
データと接続しているという情報である。また、例え
ば、ランブロックデータ73bの最上行のランデータ
が、ランブロックデータ73aの最下行のランデータに
接続するとともに、ランブロックデータ73dの最上行
のランデータと接続しているという情報である。
【0035】なお、中間データ画像管理部58におい
て、ランブロックデータ73e等、単に、四角形で描い
ているランブロックデータは、未だランデータが格納さ
れていない、空のランブロックデータである。また、中
間データ画像管理部58中、符号71、72は、線画の
色が同じ色である同色領域管理部を示している。この同
色領域管理部71、72の中には、各々ランブロックデ
ータ73a〜73f、ランブロックデータ74a〜74
cに接続情報が付加されたデータが中間データ81、8
2として含まれている。中間データ81、82が完成し
た場合、換言すれば、線画データ52の読み出しが完了
して、同色領域管理部71、72内に空のランブロック
データ73e、73f、74cが空でなく埋められた場
合、その中間データ81、82が輪郭線データ抽出部5
9により読み出される。
【0036】輪郭線データ抽出部59は、後述するよう
に、中間データ81等を構成する、互いに接続するラン
ブロックデータ73a〜73f間の接続情報を辿ること
により、所望の線画データ52(線画データ52aと線
画データ52b)の輪郭線データを抽出する機能を有す
る。
【0037】次に、上記実施の形態のさらに詳しい動作
について図4および図5に示すフローチャートをも参照
して説明する。制御主体は、CPU21とこのCPU2
1を含む輪郭線抽出処理部50である。
【0038】まず、ワークステーション12を構成する
ディスプレイ35上で輪郭線を抽出しようとする画像
(線画)の領域を領域指定手段としてのマウス31を利
用してX方向の長さをX=x、Y方向の長さをY=yと
して指定する(ステップS1)。
【0039】指定された領域x×yが入力画像管理部5
4内に、輪郭線データを抽出する対象としての線画52
として読みとられ記憶される(ステップS2)。なお、
線画52は、上述したように、各行ともランデータ(ラ
ンレングス符号化法により圧縮されたデータ)により構
成されている。各ランデータは始点X1、終点X2およ
び色の各データから構成されている。この実施の形態に
おいて、文字「A」を表す線画データ52aと文字
「X」を表す線画データ52bとは、各々異なる色デー
タであるものとしているが、同一の色データであっても
よい。したがって、1行のラインデータ中に、複数のラ
ンデータが含まれる場合がある。
【0040】次に、入力画像管理部54は、線画データ
52を線画データ52の最上端の行から1行(1ライ
ン)ずつ順に読み出し、接続解析部56に、ランデータ
である1ラインの線画データ(画像データ)を渡す(ス
テップS3)。図3においては、処理の対象としている
ラインL1の線画データ60を抽出して模式的に示して
いる。この線画データ60は、線画データ52a中の、
文字「A」に係る2つのランデータ60a、60bと線
画データ52b中の、文字「X」に係る2つのランデー
タ60c、60dの合計4つのランデータを有している
と考えることができる。
【0041】接続解析部56では、入手した線画データ
60を構成するランデータ60a〜60dと、ラインL
1の線画データ60の前行の線画データを構成するラン
データとの接続関係を調査する(ステップS4)。この
場合、前行のランデータは、図3中に示すように、各々
後述する入力ターミナル61〜63として記憶されてい
る。したがって、ランデータ60a〜60dの各々の始
点X1、終点X2と入力ターミナル61〜63の各々の
始点X1、終点X2とを突き合わせて、どのランデータ
60a〜60dがどの入力ターミナル61〜63に接続
しているかどうか{前後の行(連続する2行)のランデ
ータの間において、X軸上で同じ座標データがあるかど
うか}を調べればよい。
【0042】各入力ターミナル61等は、上述したよう
に、各々ランデータを64個格納できる固定長の配列と
されており、最も新しく格納したランデータ、すなわ
ち、前行のランデータの始点X1、終点X2を、今回読
み出したランデータ60a〜60dの接続確認用入力タ
ーミナルとして保持している。
【0043】図5のフローチャートは、ステップS4の
調査過程の詳細な処理フローを示している。
【0044】接続解析部56では、まず、入力された今
回{現行(ぎょう)}のランデータ60等が入力ターミ
ナル61〜63に対してどのように接続しているかどう
かについて、以下に説明する接続形態T1〜T5のう
ち、どの形態で接続しているのか判定する(ステップS
41)。
【0045】接続形態T1は、接続解析部56中の1つ
の入力ターミナルと、ステップS3により線画データ5
2から読み出した1行の接続対象とするランデータの
中、1つのランデータが接続することを意味しており、
たとえば、図3に示すように、1つの入力ターミナル6
1が、1つのランデータ60aと接続している。また、
他の1つの入力ターミナル62は、1つのランデータ6
0bと接続している。この場合、接続する入力ターミナ
ルに格納されているランデータが63個以内である場合
には(ステップS42:NO)、調査の結果、接続して
いると判定された入力ターミナルに、その接続するラン
データを格納し(ステップS43)。入力ターミナルの
情報を更新する(ステップS44)。すなわち、入力タ
ーミナルの始点X1、終点X2の情報を新たに入力した
ランデータのものに更新する。
【0046】そして、未だ、入力画像管理部54内に読
み出していない線画データ52が残っている場合には
(ステップS45:YES)、ステップS3にもどり、
次の行のランデータを読み出す(ステップS3)。線画
データ52が残っていない場合には、このステップS4
のサブルーチン処理を終了して、ステップS5の後述す
る輪郭線データ抽出処理を行う(図4参照)。
【0047】ステップS42の判定において、接続する
入力ターミナルに格納されているランデータが、たとえ
ば、64個となった場合には(ステップS42:YE
S)、後述するランブロック(ランブロックデータとも
いう。)を確定して中間データ画像管理部58に出力す
る(ステップS46)。その後、ランデータを64個格
納していた入力ターミナルの情報をクリアする(ステッ
プS44)。そして、上記したステップS45以降の処
理を行う。なお、各入力ターミナルに64個までランデ
ータを格納できるように構成している理由は、ランデー
タの格納数を大きくすれば、生成されるランブロック数
は減少するが、入力ターミナルの使用メモリが増加し、
一方、ランデータの格納数を小さくすれば、生成される
ランブロックの数は増加するが、入力ターミナルの使用
メモリが少なくなるというトレードオフ結果に基づいて
実験的に最適と定めたからである。
【0048】具体的には、A4サイズで解像度が120
0dpiまたは2400dpiの典型的な線画台紙では
実験的に64個が最適であった。なお、固定値(固定サ
イズ)とすることで、コンピュータ上でのメモリに関す
る処理効率が向上する。2進数で取り扱う上の利便性を
考慮して64個ではなく、32個や128個としてもよ
い。
【0049】接続形態T2は、1つの入力ターミナルに
複数のランデータが接続する形態を意味しており、例え
ば、図3に示すように、1つの入力ターミナル63は、
2つのランデータ60c、60dに接続している。この
場合、接続している入力ターミナル63への入力を行わ
ずに、現時点までに、その1つの入力ターミナル63の
ランバッファに記憶されているランデータをランブロッ
クデータ73a等として確定し中間データ画像管理部5
8に出力する(ステップS47)。
【0050】そして、入力ターミナルに接続する複数
(この場合、2個)のランデータが存在するこの接続形
態T2の場合には、例えば、符号73e、符号73fで
示す空のランブロックデータを生成する(ステップS4
8)。
【0051】そして、中間データ画像管理部58は、こ
の空のランブロックデータ73e、73fについて前の
ランブロックデータとの接続情報を作成する。この場
合、空のランブロックデータ73e、73fは、ランブ
ロックデータ73dに接続しているという情報を作成す
る(ステップS49)。
【0052】さらに、この接続形態T2の場合には、接
続する複数のランデータの個数から1を引いた個数の入
力ターミナルを追加し(ステップS50)。入力ターミ
ナルの情報を更新する(ステップS44)。すなわち、
入力ターミナル63のデータをクリアするとともに、こ
の入力ターミナル63と追加した入力ターミナルに、各
々接続するランデータの始点X1、終点X2の情報を入
力する。ステップS45以降の処理は、接続形態T1と
同様である。
【0053】接続形態T3は、複数の入力ターミナルに
1つのランデータが接続する形態を意味しており、例え
ば、処理対象ラインLc中、文字「A」を構成する中間
の水平ライン「−」の先頭のラインの1つのランデータ
は、文字「A」の頂部側を構成する山形「∧」の下端を
含む前行のラインの2つのランデータに接続する。この
場合においても、複数の入力ターミナルへの新たなラン
データの入力を行わず、その複数の入力ターミナルの各
々のランバッファに記憶されているランデータをそれぞ
れ異なるランブロックデータ、例えば、ランブロックデ
ータ74a、74bとして確定する(ステップS47と
同一の処理)。そして、中間データ画像管理部58は、
空のランブロックデータ、例えば、ランブロックデータ
74cを作成する(ステップS48)。そして、それら
ランブロック74a 、74b、74c同士の接続情報を
付加する(ステップS49)。さらに、複数の入力ター
ミナルのうち、1つの入力ターミナルのみを残して、他
の入力ターミナルは削除し(ステップS50)、残した
1つの入力ターミナルのデータをクリアした後、そのク
リアした入力ターミナルに接続する1つのランデータの
始点X1、終点X2のデータを入力する(ステップS4
4)。ステップS45以降の処理は、接続形態T1と同
様である。
【0054】接続形態T4は、入力ターミナルに対し
て、接続するランデータがない場合を意味しており、例
えば、処理対象ラインLe中、線画データ52bを構成
する文字「X」の最下端のランデータが対応する。この
場合においてもランブロックデータを確定して出力する
(ステップS51)。この時点においては、処理対象ラ
インLeの次の行から未だ処理対象ラインが残っている
ので、ステップS45からステップS3の読み出し処理
に戻るが、図3例の線画データ52には、処理対象ライ
ンLeの次の行以下には、ランデータが残っていないの
で、結局、ステップS51、ステップS44、ステップ
S45を素通りして、後述するステップS5の処理に至
る。
【0055】接続形態T5は、入力されたランデータに
対して接続する入力ターミナルがない場合を意味してお
り、例えば、文字「A」の頂部の処理対象ラインLaや
文字「X」の頂部の処理対象ラインLbが該当すること
が容易に理解される。この場合、接続解析部56は、入
力されたランデータの始点X1、終点X2、および色デ
ータについての新たな入力ターミナルを作成して、中間
データ画像管理部58に新たな同色領域の生成を要求
し、これにより中間データ画像管理部58は、新たな同
色領域を管理部に生成する(ステップS52)。このと
き、新たな入力ターミナルは、新たな同色領域管理部の
どのランブロックデータにランデータの塊を出力するの
かの情報を記憶保持しておく(ステップS53)。
【0056】以上の処理を行うことで、中間データ画像
管理部58に同色領域毎に分離された形でのランブロッ
クデータの結合からなる中間データ81、82が作成さ
れる。なお、ステップS4の調査過程の終了時点におい
て、中間データ81、82を構成するランブロックデー
タの内容は全て満たされていることになる。
【0057】次に、同色領域管理部71、72毎の各々
の中間データ81、82について、ランブロックデータ
の左側、すなわちランデータの始点X1側は下向きに座
標を辿り、ランブロックデータの右側、すなわちランデ
ータの終点X2側は上向きに座標を辿ることにより、同
色領域毎の各々の中間データ81、82毎の輪郭線デー
タ、この実施の形態では、線画データ52a、52b毎
の輪郭線データを簡単かつ、短時間に得ることができ
る。
【0058】上述の実施の形態について、図6を参照し
て総括的、かつ模式的に説明すれば、まず、図6Aに示
すように、線画データ90がランレングス符号化により
圧縮されているランデータ92を入力画像管理部54に
より1行ずつ読み出し、接続解析部56により前行と接
続しているランデータを調査する。
【0059】調査結果に基づき、図6Bに示すように、
前行と1対1で接続しているランデータの塊に分け、塊
に分けたランデータ間の接続情報を付加し、ランブロッ
クデータ93〜98として各々中間データ画像管理部5
8で管理する。
【0060】なお、ランブロックデータ93〜98を作
成する際に、上下のランデータが1対1で接続する場合
には(接続形態T1)、予め準備した固定長の配列のラ
ンバッファ、すなわち上述の入力ターミナルにランデー
タの始点X1、終点X2の情報を追加していく。
【0061】もし、1対1で接続するランデータの数が
上記固定長の配列を超える場合、あるいは、ランデータ
が1対多(ランブロックデータ93に対してランブロッ
クデータ94と95、ランブロックデータ96に対して
ランブロックデータ97と98:接続形態T2)または
多対1(ランブロックデータ94、95に対してランブ
ロックデータ96:接続形態T3)で接続する場合に
は、前行までのランデータの配列をランブロックデータ
して登録するとともに、新たなランブロックデータとの
接続情報(リンク情報)を追加する。実際上、高解像度
の線画の場合には、ほとんどの場合がランデータの1対
1の接合であるため、1つのランデータに対して「前行
との接続を調べ、固定長の配列に保持する。」という簡
単な処理が大部分になり、短時間に、換言すれば、高速
に線画データ90のランブロックデータ93〜98を作
成することが可能である。
【0062】このようにして作成したランブロックデー
タ93〜98について、ランブロックデータ93〜98
の左端は下向きに座標を読み出し、右端は上向きに座標
を読み出すという規則で接続情報を辿ることにより、線
画データ90の輪郭線データを得ることができる。
【0063】すなわち、図6B例では、ランブロックデ
ータ93の左上端の始点100から左下端の始点101
→(この矢印は、接続情報を表す。)ランブロックデー
タ94の左上端の始点102から左下端の始点103→
ランブロックデータ96の左上端の始点104から左下
端の始点105→ランブロックデータ97の左上端の始
点106から左下端の始点107→ランブロックデータ
97の右下端の終点108から右上端の始点109→ラ
ンブロックデータ98の左上端の始点110から左下端
の始点111、右下端の終点112、右上端の終点11
3→ランブロックデータ96の右下端の終点114から
右上端の終点115→ランブロックデータ95の右下端
の終点116から右上端の終点117→ランブロックデ
ータ93の右下端の終点118から右上端の終点119
→ランブロックデータ93の左上端の始点100まで座
標を辿ることにより、線画データ90(ランデータ9
2)のいわゆる外輪郭線の座標データ120(図6C参
照)を得ることができる。
【0064】また、この時点で残っているランブロック
データの接続情報、すなわち、ランブロックデータ95
の左上端の始点130から左下端の始点131→ランブ
ロックデータ94の右下端の終点132からランブロッ
クデータ94の右上端の終点133までの座標を辿るこ
とにより、ランデータ92のいわゆる内輪郭線の座標デ
ータ121(図6C参照)を得ることができる。
【0065】実際上、高解像度の線画の場合、ランデー
タの数に比較してランブロックデータの数はきわめて少
ないので、接続情報をきわめて短時間に辿ることができ
る。図6例では、6つのランブロックデータ93〜98
を辿るだけでよい。そして、線画の形状が同じであれ
ば、たとえ、線画の解像度が2倍になっても、入力ター
ミナルを構成するランバッファ以内のランデータであり
さえすれば、ランブロックデータ93〜98の個数は変
化しない。
【0066】なお、この発明は、上述の実施の形態に限
らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成
を採り得ることはもちろんである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、線画データを構成するランデータから輪郭線データ
を抽出するようにしているので、輪郭線データを抽出す
る際に使用するメモリ容量を少なくすることができると
ともに、輪郭線データを短時間で(高速に)抽出するこ
とができるという効果が達成される。
【0068】処理時間の短縮について、具体的に説明す
ると、A4サイズで1200dpi、ビット1の画素が
約1MBの線画データから輪郭線データを抽出した場
合、従来、約90秒かかっていた処理が、本発明によれ
ば約10秒となり、約1/9の時間に低減される。ま
た、A4サイズで、その解像度が2倍である2400d
pi、ビット1の画素が約3MBの線画データから輪郭
線データを抽出した場合、従来、約400秒かかってい
た処理が、この発明では約12秒になり、約3/100
の時間に低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態が適用された電子集版
装置の例を示す構成図である。
【図2】図1例中、ワークステーションの詳細な構成を
含むブロック図である。
【図3】一実施の形態の動作説明に供される説明図であ
る。
【図4】一実施の形態の動作説明に供されるフローチャ
ートである。
【図5】図4のフローチャート中、ランデータの接続関
係の調査ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図6】一実施の形態の構成、作用を概要的に説明する
ための線図である。
【図7】従来技術の説明に供される線図である。
【符号の説明】
11…電子集版装置 12、17…ワー
クステーション 50…輪郭線抽出処理部 52…線画データ 54…入力画像管理部 56…接続解析部 58…中間データ画像管理部 59…輪郭線デー
タ抽出部 61〜63…入力ターミナル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線画がランレングス符号化により圧縮され
    ているランデータを1行ずつ読み出し、前行と接続して
    いるランデータを調査する過程と、 調査結果に基づき、前行と1対1で接続しているランデ
    ータの塊に分け、塊に分けたランデータ間の接続情報を
    付加し、ランブロックデータとして各々管理する過程
    と、 互いに接続するランブロックデータ間の接続情報を辿る
    ことにより輪郭線データを抽出する過程とを有すること
    を特徴とする輪郭線抽出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、 前記ランブロックデータを構成する各ランデータは、始
    点座標データと終点座標データとを有し、 前記輪郭線データを抽出する過程では、前記ランブロッ
    クデータを構成する各ランデータの始点座標データは下
    向き(または上向き)に読み出し、終点座標データは上
    向き(または下向き)に読み出すことを特徴とする輪郭
    線抽出方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の方法において、 前記ランブロックデータは、色データを含むことを特徴
    とする輪郭線抽出方法。
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