JPH10293099A - 顕微鏡装置 - Google Patents

顕微鏡装置

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Publication number
JPH10293099A
JPH10293099A JP10202397A JP10202397A JPH10293099A JP H10293099 A JPH10293099 A JP H10293099A JP 10202397 A JP10202397 A JP 10202397A JP 10202397 A JP10202397 A JP 10202397A JP H10293099 A JPH10293099 A JP H10293099A
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JP
Japan
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sample
light
polarization
fluorescence
excitation light
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Pending
Application number
JP10202397A
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English (en)
Inventor
Takayuki Suga
隆之 菅
Shuji Toyonaga
修司 豊永
Masahiko Hirano
雅彦 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
Original Assignee
BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
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Filing date
Publication date
Application filed by BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO, Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK filed Critical BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光分解性試薬が光分解されて活性化された蛍
光分子が結合している試料中のターゲットのみを検出
し、試料中に引き起こされる反応を解析する。 【解決手段】 分解用光源10から出力された分解光A
は、分解光照射時間制御部11および分解光照射範囲調
整部12等を経て試料70に照射され、試料70に導入
されている光分解性試薬を光分解する。一方、励起用光
源20から出力されたパルス励起光Bは、励起光照射時
間制御部21および分解光照射範囲調整部24等を経て
試料70に照射され、光分解により生じた蛍光分子を励
起する。試料70から発生した蛍光Cは、偏光ビームス
プリッタ51等を経て、そのp偏光成分が光検出器53
により撮像され、そのs偏光成分が光検出器54により
撮像され、偏光解消度が演算部60により求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料に導入された
光分解性試薬を分解光の照射により光分解し、その試料
に励起光を照射して、試料中の蛍光分子から発生する蛍
光を検出し、試料を解析する顕微鏡装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光分解性試薬(例えば、光ケージド試
薬)は、活性分子の活性部位がニトロベンジル基等でブ
ロックされ不活性化された試薬であって、所定波長の分
解光が照射されると光分解して活性部位のブロックが解
除され、活性分子が活性を持つようになる試薬である。
したがって、この光分解性試薬が導入された試料に分解
光が照射されると、その分解光が照射された範囲におい
てのみ活性分子の量が変化する。例えば、光分解性試薬
を予め細胞中に導入しておき、その後その細胞の所定領
域に分解光を照射することにより、その所定領域におい
てのみ活性分子の量を急激に増加させることができる。
【0003】ここで、光分解されて活性を有するように
なった活性分子によって細胞内に誘起される反応を検出
する手段としては、カルシウムイオン検出用色素を使用
して細胞内カルシウムイオン濃度の変化を検出する手
段、膜電位測定色素を使用して膜電位の変化を検出する
手段、パッチクランプを使用して膜電位の変化を検出す
る手段、および、細胞の形態変化や収縮を検出する手段
などが知られている(例えば、J.W.Tanner, et al., J.
Mol.Biol., Vol.223 (1992) pp.185-203、T.St.C.Alle
n, et al., Biophys.J., Vol.70 (1996) pp.1847-186
2、および、A.H.Gough, el al., J.Cell Biol., Vol.12
1 (1993) pp.1095-1107)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記何
れの検出手段も、分解光照射により活性化された活性分
子によって細胞等の試料内で起こると予想される様々な
分子間反応を十分には計測できないという問題点があ
る。
【0005】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、光分解性試薬が光分解されて活性化さ
れた活性分子によって試料中に引き起こされる反応を検
出することができる顕微鏡装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る顕微鏡装置
は、(1) 分解光を出力する分解用光源部と、(2) 分解光
を試料に照射し、試料に導入されている光分解性試薬を
光分解する分解用光学系と、(3) 直線偏光の励起光を出
力する励起用光源部と、(4) 励起光を所定方向から試料
に照射し、試料中の光分解性試薬が光分解されて放出さ
れた物質によって引き起こされる変化を検出するための
蛍光分子を励起する励起用光学系と、(5) 励起光が試料
に照射されて発生した蛍光を入力し、試料に照射される
ときの励起光の偏光方位に平行な第1の偏光方位および
これに直交する第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分
に分岐する受光光学系と、(6) 受光光学系により互いに
分岐された蛍光の第1および第2の偏光方位それぞれの
直線偏光成分をそれぞれ撮像する第1および第2の撮像
手段と、(7) 第1および第2の撮像手段それぞれにより
撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位それぞれの
直線偏光成分の画像に基づいて、蛍光の偏光解消の2次
元画像を求める画像演算手段と、を備えることを特徴と
する。
【0007】この顕微鏡装置によれば、分解用光源部か
ら出力される分解光は、分解用光学系により試料に照射
され、試料に導入されている光分解性試薬を光分解す
る。一方、励起用光源部から出力される直線偏光の励起
光は、励起用光学系により所定方向から試料に照射さ
れ、試料中の光分解性試薬が光分解されて放出された物
質によって引き起こされる変化を検出するための蛍光分
子を励起する。励起光が試料に照射されて発生した蛍光
は、受光光学系により、試料に照射されるときの励起光
の偏光方位に平行な第1の偏光方位およびこれに直交す
る第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分に分岐され、
その蛍光の第1および第2の偏光方位それぞれの直線偏
光成分は、第1および第2の撮像手段それぞれにより撮
像される。そして、画像演算手段により、その撮像され
た蛍光の第1および第2の偏光方位それぞれの直線偏光
成分の画像に基づいて、蛍光の偏光解消の2次元画像が
求められる。
【0008】また、さらに、分解光が試料に照射される
範囲を調整する分解光照射範囲調整手段を更に備えるこ
とを特徴とする。この場合には、分解光照射範囲調整手
段により、試料上の所定範囲のみに分解光が照射される
ので、その所定範囲に存在する光分解性試薬のみが光分
解される。
【0009】また、さらに、励起光が試料に照射される
範囲を調整する励起光照射範囲調整手段を更に備えるこ
とを特徴とする。この場合には、励起光照射範囲調整手
段により、試料上の所定範囲のみに励起光が照射される
ので、その所定範囲に存在する蛍光分子のみが励起さ
れ、その蛍光分子から蛍光が発生する。
【0010】また、さらに、試料に照射される励起光の
偏光方位を回転させる偏光方位回転手段を更に備えるこ
とを特徴とする。この場合には、励起光は、偏光方位回
転手段により所定方位の直線偏光に設定されて試料に照
射される。
【0011】また、画像演算手段は、偏光方位回転手段
により第1の偏光方位とされた励起光が試料に照射され
たときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位そ
れぞれの直線偏光成分の画像、および、偏光方位回転手
段により第2の偏光方位とされた励起光が試料に照射さ
れたときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位
それぞれの直線偏光成分の画像に基づいて、偏光応答補
正を行って蛍光の偏光解消の2次元画像を求めるのが好
適である。このようにすることにより、試料中の蛍光分
子の分子軸が配向しておらず全くランダムに分布してい
る場合に受光光学系の偏光応答補正がなされて、蛍光分
子が結合しているターゲットの分布や運動が高精度に解
析される。
【0012】また、画像演算手段は、所定方向を中心軸
とする所定回転角度位置にある試料に対して偏光方位回
転手段により第1の偏光方位とされた励起光が照射され
たときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位そ
れぞれの直線偏光成分の画像、および、中心軸について
所定回転角度位置とは90度異なる回転角度位置にある
試料に対して偏光方位回転手段により第2の偏光方位と
された励起光が照射されたときに撮像された蛍光の第1
および第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分の画像に
基づいて、偏光応答補正を行って蛍光の偏光解消の2次
元画像を求めるのも好適である。このようにすることに
より、試料中の蛍光分子の分子軸が配向して分布してい
る場合に受光光学系の偏光応答補正がなされて、蛍光分
子が結合しているターゲットの分布や運動が高精度に解
析される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。図1は、本実施形態に係る顕微鏡装置の構成図
である。
【0014】分解用光源10は、測定対象である試料7
0に導入されている光分解性試薬を光分解する分解光A
を出射する光源である。この分解用光源10として、例
えば、パルスYAGレーザ光源が好適に用いられ、これ
から出射されるレーザ光の第三高調波(波長:355n
m、パルス幅:例えば5ns)が分解光Aとして用いら
れる。また、分解用光源10および分解光Aとして、ア
ルゴンレーザ光源から出射される紫外レーザ光、モード
同期チタンサファイアレーザ光源から出射されるレーザ
光の第二高調波、モード同期レーザ光励起色素レーザ光
源から出射されるレーザ光の第二高調波、モード同期ル
ビーレーザ光源から出射されるレーザ光の第二高調波、
エキシマレーザ光源から出射されるレーザ光、キセノン
ランプ光源から出射される紫外光、および、水銀ランプ
光源から出射される紫外光なども好適に用いられる。
【0015】この分解用光源10の出射口の前方に設け
られた分解光照射時間制御部11は、分解用光源10か
ら出射された分解光Aが試料70に照射される時間を制
御するものであり、制御部61により開閉タイミングが
制御される。分解光照射時間制御部11として、例え
ば、シャッタや光音響素子が好適に用いられる。なお、
分解用光源10からの分解光Aの出射タイミングが外部
からのトリガ信号により制御することができる場合に
は、分解光照射時間制御部11を設けることなく、制御
部61により直接に分解用光源10からの分解光Aの出
射タイミングを制御してもよい。
【0016】分解光照射時間制御部11から出力された
分解光Aは、分解光照射範囲調整部12に入力する。こ
の分解光照射範囲調整部12は、分解光Aを試料70上
の所定位置に集光照射し、或いは、ピンホール13の開
口部の像を試料70上の所定位置に結像するものであ
る。分解光照射範囲調整部12から出射された分解光A
は、ダイクロイックミラー31を透過し、ダイクロイッ
クミラー41により反射され、対物レンズ42により試
料70の所定位置に照射される。
【0017】試料70は、例えば、培養皿71に容れら
れて培養された細胞であり、光分解性試薬が予め導入さ
れている。この培養皿71は、下面中心部が厚みの薄い
カバーガラスになっており、そのカバーガラスの上に試
料70が置かれ、中央に孔部を有するステージ43の上
に載置される。対物レンズ42から出射される分解光A
および後述するパルス励起光Bは、ステージ43中央の
孔部を通過し、培養皿71の下面中心部のカバーガラス
を透過して、下方から試料70に照射される。
【0018】この試料70に導入される光分解性試薬と
しては幾つかのタイプのものが知られており、活性部位
がブロックされ不活性化されているが光分解によりブロ
ックが解除されて活性を有するようになる蛍光分子を含
む試薬(例えば、ケージド試薬)、光分解により自ら蛍
光性を有するようになる試薬(例えば、ケージドフルオ
レセイン)、あるいは、光分解により生じる物質により
他の蛍光物質を活性化させる試薬(例えば、光分解によ
り生じるカルシウムイオンによりフルオレセインで蛍光
標識されたカルモジュリンを活性化させるケージドカル
シウム)が好適に用いられる。なお、以下では、以上の
何れのタイプの光分解性試薬の場合とも、光分解性試薬
が光分解された結果生じた蛍光性を有する物質を単に蛍
光分子と呼ぶ。
【0019】一方、励起用光源20は、以上のような光
分解性試薬が光分解されて生じた蛍光分子を励起して蛍
光を発生させ得るパルス励起光Bを出射する光源であ
る。この励起用光源20として、例えば、モード同期チ
タンサファイアレーザ光源が好適に用いられ、これから
出射されるレーザ光の第二高調波(波長:例えば480
nm)がパルス励起光Bとして用いられる。
【0020】この励起用光源20の出射口の前方に設け
られた励起光照射時間制御部21は、励起用光源20か
ら出射されたパルス励起光Bが試料70に照射される時
間を制御するものであり、制御部61により開閉タイミ
ングが制御される。励起光照射時間制御部21として、
例えば、シャッタや光音響素子が好適に用いられる。な
お、励起用光源20からのパルス励起光Bの出射タイミ
ングが外部からのトリガ信号により制御することができ
る場合には、励起光照射時間制御部21を設けることな
く、制御部61により直接に励起用光源20からのパル
ス励起光Bの出射タイミングを制御してもよい。
【0021】励起光照射時間制御部21から出力された
パルス励起光Bは、偏光子22および1/2波長板23
により、試料70への照射時において所定の偏光方位の
直線偏光となるよう設定され、励起光照射範囲調整部2
4により試料70上における照射範囲が調整される。こ
の励起光照射範囲調整部24は、分解光照射範囲調整部
12と同様の構成・作用である。励起光照射範囲調整部
24から出射されたパルス励起光Bは、ダイクロイック
ミラー31および41により順次反射され、対物レンズ
42により試料70の所定位置に照射される。
【0022】ここで、ダイクロイックミラー31は、分
解光Aを透過させ、パルス励起光Bを反射するものであ
る。また、ダイクロイックミラー41は、分解光Aおよ
びパルス励起光Bの双方を反射し、試料70で発生する
蛍光Cを透過させるものである。
【0023】パルス励起光Bの試料70への照射に伴い
発生した蛍光Cは、培養皿71の下面中心部のカバーガ
ラスを透過し、ステージ43の孔部を通過し、対物レン
ズ42を経て、ダイクロイックミラー41および励起光
除去フィルタ44を順次透過し、反射鏡45により反射
され、偏光ビームスプリッタ51に入射する。励起光除
去フィルタ44は、蛍光Cを透過させるが、パルス励起
光Bの散乱光を遮断するものである。偏光ビームスプリ
ッタ51は、入射した蛍光Cのうち、p偏光成分を透過
させ、s偏光成分を反射させるものである。
【0024】偏光ビームスプリッタ51を透過した蛍光
Cのp偏光成分は、光検出器53にの撮像面に結像さ
れ、一方、偏光ビームスプリッタ51により反射された
蛍光Cのs偏光成分は、反射鏡52により反射された後
に光検出器54の撮像面に結像される。そして、光検出
器53および54それぞれは、それぞれの撮像面上に結
像された蛍光Cのp偏光成分およびs偏光成分それぞれ
の画像を撮像する。光検出器53および54として、例
えば、ゲート機能付きイメージインテンシファイアが好
適に用いられる。
【0025】演算部60は、光検出器53および54そ
れぞれにより撮像された蛍光Cのp偏光成分およびs偏
光成分それぞれの画像を入力し、これらの画像に基づい
て、試料70で発生した蛍光Cの異方性を計測して偏光
解消度を求め、そして、試料70中における光分解性試
薬が光分解されて活性化された蛍光分子が結合している
ターゲットの分布や運動を解析する。また、制御部61
は、分解用光源10、分解光照射時間制御部11、励起
用光源20、励起光照射時間制御部21、光検出器5
3,54および演算部60それぞれの動作タイミングを
制御するものである。
【0026】本実施形態に係る顕微鏡装置は、例えば以
下のように用いられる。制御部61は、先ず、分解用光
源10および分解光照射時間制御部11を制御して分解
光Aを所定時間だけ出射させる。この分解光Aは、分解
光照射範囲調整部12、ダイクロイックミラー31,4
1および対物レンズ42を経て、試料70に照射され
る。このとき、分解光Aは、分解光照射範囲調整部12
により定められる対物レンズ42の視野内の試料70の
所定領域のみに照射され、その試料70の所定領域に存
在する光分解性試薬のみを光分解する。
【0027】その後、制御部61は、励起用光源20お
よび励起光照射時間制御部21を制御して、パルス励起
光Bを一定繰り返し周波数で試料70に照射させるとと
もに、パルス励起光Bの1パルス毎に、パルス励起光B
出射時刻を基準として一定時刻から一定時間だけ光検出
器53,54それぞれに指示して蛍光Cのp偏光成分お
よびs偏光成分それぞれの画像を撮像させ、それらの画
像を演算部60に入力させる。このとき、パルス励起光
Bは、励起光照射範囲調整部24により定められる対物
レンズ42の視野内の試料70の所定領域のみに照射さ
れ、その試料70の所定領域に存在する蛍光分子のみを
励起する。すなわち、光検出器53および54それぞれ
により撮像される蛍光Cのp偏光成分およびs偏光成分
それぞれの画像は、励起光照射範囲調整部24により調
整されたパルス励起光Bの試料70上の照射範囲から発
生した蛍光のみである。
【0028】また、試料70に照射されるパルス励起光
Bが直線偏光であるので、試料70から発生する蛍光C
は、パルス励起光B照射当初は直線偏光である。しか
し、その後、蛍光分子またはそれが結合しているターゲ
ットがブラウン運動等により方位が変動するのに伴っ
て、蛍光Cの偏光は次第に解消されていく。その偏光解
消の速度は、蛍光分子がターゲットに結合しているか或
いはフリーな状態にあるかに依って異なる。すなわち、
ターゲットに結合している蛍光分子から発生する蛍光の
偏光解消の速度よりも、フリーな状態にある蛍光分子か
ら発生する蛍光の偏光解消の速度の方が速い。
【0029】したがって、演算部60により、光検出器
53および54それぞれにより撮像された蛍光Cのp偏
光成分およびs偏光成分それぞれの画像に基づいて、蛍
光異方性すなわち偏光解消度を解析することにより、試
料70内において蛍光分子が結合しているターゲットの
みが検出される。具体的には、以下のようにして蛍光異
方性比rを求め、偏光解消度を求める。
【0030】すなわち、s偏光のパルス励起光Bを試料
70に照射し、これにより発生した蛍光Cのp偏光成分
およびs偏光成分の画像を、光検出器53および54そ
れぞれにより時刻tから一定時間Δtに亘り撮像する。
このようにして得られたp偏光蛍光画像およびs偏光蛍
光画像それぞれを、IspおよびIssそれぞれで表す。ま
た、p偏光のパルス励起光Bを試料70に照射し、これ
により発生した蛍光Cのp偏光成分およびs偏光成分の
画像を、光検出器53および54それぞれにより時刻t
から一定時間Δtに亘り撮像する。このようにして得ら
れたp偏光蛍光画像およびs偏光蛍光画像それぞれを、
ppおよびIpsそれぞれで表す。
【0031】なお、ここで、試料70に照射されるパル
ス励起光Bのs偏光およびp偏光それぞれの偏光方位
は、蛍光Cのs偏光およびp偏光それぞれの偏光方位と
同一であり、偏光子22および1/2波長板23それぞ
れの光学軸の方位を適切に調整することにより設定され
る。また、時刻tは、パルス励起光Bの1パルス毎に、
その出射タイミングを基準とする時刻である。
【0032】そして、演算部60は、このようにして撮
像された蛍光画像Isp,Iss,IppおよびIpsを入力
し、これらに基づいて、s偏光励起に対する蛍光異方性
比rsを、 rs=(Iss−Isp)/(Iss+2Isp) …(1a) なる式で、また、p偏光励起に対する蛍光異方性比rp
を、 rp=(Ipp−Ips)/(Ipp+2Ips) …(1b) なる式で、それぞれ求める。この蛍光異方性比rsおよ
びrpそれぞれは、試料70上の位置変数および時間変
数tの関数であり、偏光解消度の2次元画像を表すもの
である。
【0033】しかし、実際には、受光光学系(試料70
から光検出器53,54それぞれの撮像面に到るまでの
光学系)および光検出器53,54は、蛍光Cの偏光方
位に依って異なる応答を示す。すなわち、試料70で発
生する真の蛍光画像をIsp,Iss,IppおよびIpsで表
し、また、受光光学系を経て光検出器53,54それぞ
れにより実際に撮像される蛍光画像をIsp',Iss',I
pp'およびIps'で表すと、 Isp'=Tp・Isp …(2a) Iss'=Ts・Iss …(2b) Ipp'=Tp・Ipp …(2c) Ips'=Ts・Ips …(2d) なる関係が成立する。ここで、Tp は、試料70から光
検出器53の撮像面に到るまでの受光光学系および光検
出器53における蛍光Cのp偏光成分に対する応答を表
し、また、Ts は、試料70から光検出器54の撮像面
に到るまでの受光光学系および光検出器54における蛍
光Cのs偏光成分に対する応答を表す。
【0034】したがって、蛍光異方性比rsおよびrp
れぞれは、光検出器53,54それぞれにより実際に撮
像された蛍光画像Isp',Iss',Ipp'およびIps'で表
すと、 rs=(G・Iss'−Isp')/(G・Iss'+2Isp') …(3a) rp=(Ipp'−G・Ips')/(Ipp'+2G・Ips') …(3b) で表される。ここで、Gは、 G=Tp/Ts …(4) で定義される偏光応答補正因子である。すなわち、演算
部60は、光検出器53および54により実際に撮像さ
れた蛍光画像Isp',Iss',Ipp'およびIps'に基づい
て、 (4)式で定義される偏光応答補正因子Gを用いて、
(3a)式および(3b)式により蛍光異方性比rsおよびrp
偏光応答補正を行うことで、真の偏光解消の2次元画像
を求めることができる。なお、この偏光応答補正因子G
は、一般には、試料70上の位置変数の関数である。
【0035】次に、偏光応答補正因子Gの算出方法を説
明する。以下では、試料70中の蛍光分子の分子軸が配
向しておらず全くランダムに分布している場合と、試料
70中の蛍光分子の分子軸が配向して分布している場合
とに分けて説明する。
【0036】試料70中の蛍光分子の分子軸が配向して
おらず全くランダムに分布している場合における偏光応
答補正因子Gは以下のようにして求める。この場合に
は、試料70が等方的であるので、p偏光励起により発
生する蛍光のp偏光成分Ippとs偏光成分Ipsとの比
は、s偏光励起により発生する蛍光のs偏光成分Iss
p偏光成分Ispとの比と相等しく、 Ips/Ipp=Isp/Iss …(5) となる。そして、この (5)式および(2a)式乃至(2d)式か
ら、偏光応答補正因子Gを表す式として、 G=[(Ipp'・Isp')/(Ips'・Iss')]1/2 …(6) が得られる。
【0037】また、試料70中の蛍光分子の分子軸が配
向して分布している場合における偏光応答補正因子G
は、上記の方法により直ちに求めることはできず、以下
のようにして求める。なお、細胞膜等の実際の測定対象
はこのような系に近い場合が多い。この場合には、p偏
光励起時における試料70の方位とs偏光励起時におけ
る試料70の方位とを、ステージ43を回転させること
により、90度異なるものとする。このようにすれば、
試料70が或方位にあるときにおけるp偏光励起と、ス
テージ43により試料70を90度回転した後における
s偏光励起とは、試料70中においては同一の励起偏光
方位となる。したがって、試料70が或方位にあるとき
にp偏光励起により発生する蛍光のp偏光成分Ippとs
偏光成分Ipsとの比は、試料70を90度回転した後に
s偏光励起により発生する蛍光のs偏光成分Issとp偏
光成分Ispとの比と相等しくなり、結局、 (5)式と同様
の関係式が成り立ち、偏光応答補正因子Gは (6)式で表
される。
【0038】次に、本実施形態に係る顕微鏡装置の第1
の使用例について説明する。ここで用いた試料70は、
培養皿71の下面中心部のカバーガラス上に培養された
神経細胞(NG細胞)であり、光分解性試薬としてケー
ジドフルオレセイン(5-(N-dodecanoyl)aminofluoresce
in-bis-4,5-dimethoxy-2-nitrobenzyl ether)が予め導
入されている。この光分解性試薬は、試料(NG細胞)
70の細胞膜に結合するものであって、分解光Aが照射
されると光分解されて蛍光性を有するようになり、パル
ス励起光Bが照射されると蛍光Cを発生するものであ
る。
【0039】このような試料70に、分解用光源10か
ら出射された分解光Aが所定時間照射されると、その試
料70の照射範囲に存在する光分解性試薬は、光分解さ
れ蛍光性を有するようになる。続いて、励起用光源20
から一定繰り返し周波数で出射されて直線偏光とされた
パルス励起光Bが試料70に照射されると、試料70に
おけるパルス励起光Bの照射範囲および分解光Aの照射
範囲の重複範囲に存在する光分解された光分解性試薬か
ら蛍光Cが発生する。
【0040】その蛍光Cのp偏光成分およびs偏光成分
それぞれの画像は、パルス励起光Bの照射時刻を基準と
する所定時刻から一定時間だけ光検出器53および54
それぞれにより撮像され、演算部60に入力される。そ
して、演算部60により、上述した偏光応答補正がなさ
れた蛍光異方性比rsおよびrpにより偏光解消度が求め
られ、その偏光解消度の2次元画像に基づいて、分解光
Aの照射範囲およびパルス励起光Bの照射範囲の重複範
囲の試料70中における光分解性試薬が導入されている
細胞膜が検出される。
【0041】次に、本実施形態に係る顕微鏡装置の第2
の使用例について説明する。ここで用いた試料70は、
培養皿71の下面中心部のカバーガラス上に培養された
神経細胞(NG細胞)であり、分解光Aの照射によりカ
ルシウムイオンを放出するケージドカルシウム(nitr-
5)が予め光分解性試薬として導入されるとともに、蛍
光色素であるフルオレセインで標識されたカルモジュリ
ンも予め導入されている。このカルモジュリンは、カル
シウムイオンにより活性化される蛋白質の一種であり、
活性化されると試料(NG細胞)70内の他の分子に結
合する。そして、活性化されたカルモジュリンが試料7
0内の他の分子に結合しているか否かに依って、カルモ
ジュリンに標識されているフルオレセインから発生する
蛍光の偏光解消度が異なる。
【0042】この場合には、先ず、分解光Aを試料70
に照射するに先だって、励起用光源20から一定繰り返
し周波数で出射されて直線偏光とされたパルス励起光B
が試料70に照射され、試料70から発生した蛍光Cの
p偏光成分およびs偏光成分それぞれの画像は、光検出
器53および54それぞれにより撮像され、演算部60
に記憶される。
【0043】その後、分解用光源10から出射された分
解光Aが試料70に所定時間照射されて、その試料70
内の照射範囲に存在する光分解性試薬であるケージドカ
ルシウムが光分解されて、カルシウムイオンが放出され
る。そして、そのカルシウムイオンにより活性化された
カルモジュリンの一部は、試料70内の他の分子に結合
する。
【0044】続いて、励起用光源20から一定繰り返し
周波数で出射されて直線偏光とされたパルス励起光Bが
試料70に照射されると、試料70におけるパルス励起
光Bの照射範囲に存在するカルモジュリンに標識された
フルオレセインから蛍光Cが発生する。この蛍光Cのp
偏光成分およびs偏光成分それぞれの画像は、分解光A
の照射後の各時刻それぞれにおいて、パルス励起光Bの
照射時刻を基準とする所定時刻から一定時間だけ光検出
器53および54それぞれにより撮像され、演算部60
に記憶される。
【0045】そして、演算部60により、分解光Aの照
射前および照射後の各時刻それぞれについて、上述した
偏光応答補正がなされた蛍光異方性比rsおよびrpによ
り偏光解消度が求められ、その偏光解消度の2次元画像
に基づいて、パルス励起光Bの照射範囲の試料70中に
おけるカルモジュリンが結合している分子の空間的な分
布だけでなく、時間的な変化も検出され、試料70内に
おけるカルモジュリンが結合している分子の運動が解析
される。
【0046】以上のように、本実施形態に係る顕微鏡装
置を用いれば、分解光Aが照射された試料70の所定範
囲に存在する光分解性試薬のみが光分解されて蛍光分子
が活性化され、パルス励起光の照射に伴い試料70の所
定範囲に存在する活性化された蛍光分子から発生する蛍
光のp偏光成分およびs偏光成分それぞれが検出され、
その蛍光の異方性比が求められるので、活性化された蛍
光分子が結合しているターゲットのみが検出され、ま
た、そのターゲットの運動が解析される。
【0047】なお、上記実施形態の説明では、試料中の
蛍光分子を励起する励起光はパルス励起光であって、パ
ルス励起により偏光解消を時間分解測定するものとして
説明した。しかし。励起光は定常光であってもよく、定
常光励起の場合も蛍光偏光解消の測定が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明によ
れば、分解用光源部から出力される分解光は、分解用光
学系により試料に照射され、試料に導入されている光分
解性試薬を光分解する。一方、励起用光源部から出力さ
れる直線偏光の励起光は、励起用光学系により所定方向
から試料に照射され、試料中の光分解性試薬が光分解さ
れて放出された物質によって引き起こされる変化を検出
するための蛍光分子を励起する。励起光が試料に照射さ
れて発生した蛍光は、受光光学系により、試料に照射さ
れるときの励起光の偏光方位に平行な第1の偏光方位お
よびこれに直交する第2の偏光方位それぞれの直線偏光
成分に分岐され、その蛍光の第1および第2の偏光方位
それぞれの直線偏光成分は、第1および第2の撮像手段
それぞれにより撮像される。そして、画像演算手段によ
り、その撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位そ
れぞれの直線偏光成分の画像に基づいて、蛍光の偏光解
消の2次元画像が求められる。
【0049】このようにしたことにより、分解光が照射
された試料中の所定範囲に存在する光分解性試薬のみが
光分解されて活性分子が生じ、続いて、直線偏光の励起
光が照射された試料中の所定範囲に存在する蛍光分子の
みが励起されて蛍光が発生する。そして、この蛍光の第
1および第2の偏光方位の直線偏光成分(すなわちp偏
光成分およびs偏光成分)それぞれの画像が撮像され
て、蛍光の偏光解消の2次元画像が得られ、この2次元
画像に基づいて、蛍光分子が結合している試料中のター
ゲットのみが検出され、また、そのターゲットの運動の
解析に基づいて試料(例えば細胞)内の様々な分子間反
応が解析される。
【0050】また、さらに、分解光が試料に照射される
範囲を調整する分解光照射範囲調整手段を更に備える場
合には、分解光照射範囲調整手段により、試料上の所定
範囲のみに分解光が照射されるので、その所定範囲に存
在する光分解性試薬のみが光分解され、したがって、そ
の所定範囲のみで活性分子が生じる。
【0051】また、さらに、励起光が試料に照射される
範囲を調整する励起光照射範囲調整手段を更に備える場
合には、励起光照射範囲調整手段により、試料上の所定
範囲のみに励起光が照射されるので、その所定範囲に存
在する蛍光分子のみが励起されて蛍光が発生し、したが
って、その所定範囲のみにおける蛍光分子が結合してい
るターゲットの分布や運動が解析される。
【0052】また、さらに、試料に照射される励起光の
偏光方位を回転させる偏光方位回転手段を更に備える場
合には、励起光は、偏光方位回転手段により所定方位の
直線偏光に設定されて試料に照射されるので、任意の方
位の直線偏光の励起光の照射に対する蛍光の異方性が求
められ、また、受光光学系の偏光応答を補正することが
可能となって、蛍光の偏光解消の2次元画像が高精度に
求められ、したがって、蛍光分子が結合しているターゲ
ットの分布や運動が高精度に解析される。
【0053】また、画像演算手段は、偏光方位回転手段
により第1の偏光方位とされた励起光が試料に照射され
たときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位そ
れぞれの直線偏光成分の画像、および、偏光方位回転手
段により第2の偏光方位とされた励起光が試料に照射さ
れたときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位
それぞれの直線偏光成分の画像に基づいて、偏光応答補
正を行って蛍光の偏光解消の2次元画像を求めるのが好
適である。このようにすることにより、試料中の蛍光分
子の分子軸が配向しておらず全くランダムに分布してい
る場合に受光光学系の偏光応答補正がなされて、蛍光分
子が結合しているターゲットの分布や運動が高精度に解
析される。
【0054】また、画像演算手段は、所定方向を中心軸
とする所定回転角度位置にある試料に対して偏光方位回
転手段により第1の偏光方位とされた励起光が照射され
たときに撮像された蛍光の第1および第2の偏光方位そ
れぞれの直線偏光成分の画像、および、中心軸について
所定回転角度位置とは90度異なる回転角度位置にある
試料に対して偏光方位回転手段により第2の偏光方位と
された励起光が照射されたときに撮像された蛍光の第1
および第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分の画像に
基づいて、偏光応答補正を行って蛍光の偏光解消の2次
元画像を求めるのも好適である。このようにすることに
より、試料中の蛍光分子の分子軸が配向して分布してい
る場合に受光光学系の偏光応答補正がなされて、蛍光分
子が結合しているターゲットの分布や運動が高精度に解
析される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る顕微鏡装置の構成図である。
【符号の説明】
10…分解用光源、11…分解光照射時間制御部、12
…分解光照射範囲調整部、13…ピンホール、20…励
起用光源、21…励起光照射時間制御部、22…偏光
子、23…1/2波長板、24…励起光照射範囲調整
部、31…ダイクロイックミラー、41…ダイクロイッ
クミラー、42…対物レンズ、43…ステージ、44…
励起光除去フィルタ、45…反射鏡、51…偏光ビーム
スプリッタ、52…反射鏡、53,54…光検出器、6
0…演算部、61…制御部、70…試料、71…培養
皿、A…分解光、B…パルス励起光、C…蛍光。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分解光を出力する分解用光源部と、 前記分解光を試料に照射し、前記試料に導入されている
    光分解性試薬を光分解する分解用光学系と、 直線偏光の励起光を出力する励起用光源部と、 前記励起光を所定方向から前記試料に照射し、前記試料
    中の光分解性試薬が光分解されて放出された物質によっ
    て引き起こされる変化を検出するための蛍光分子を励起
    する励起用光学系と、 前記励起光が前記試料に照射されて発生した蛍光を入力
    し、前記試料に照射されるときの前記励起光の偏光方位
    に平行な第1の偏光方位およびこれに直交する第2の偏
    光方位それぞれの直線偏光成分に分岐する受光光学系
    と、 前記受光光学系により互いに分岐された前記蛍光の前記
    第1および前記第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分
    をそれぞれ撮像する第1および第2の撮像手段と、 前記第1および前記第2の撮像手段それぞれにより撮像
    された前記蛍光の前記第1および前記第2の偏光方位そ
    れぞれの直線偏光成分の画像に基づいて、前記蛍光の偏
    光解消の2次元画像を求める画像演算手段と、 を備えることを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記分解光が前記試料に照射される範囲
    を調整する分解光照射範囲調整手段を更に備える、こと
    を特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。
  3. 【請求項3】 前記励起光が前記試料に照射される範囲
    を調整する励起光照射範囲調整手段を更に備える、こと
    を特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。
  4. 【請求項4】 前記試料に照射される前記励起光の偏光
    方位を回転させる偏光方位回転手段を更に備える、こと
    を特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。
  5. 【請求項5】 前記画像演算手段は、前記偏光方位回転
    手段により前記第1の偏光方位とされた前記励起光が前
    記試料に照射されたときに撮像された前記蛍光の前記第
    1および前記第2の偏光方位それぞれの直線偏光成分の
    画像、および、前記偏光方位回転手段により前記第2の
    偏光方位とされた前記励起光が前記試料に照射されたと
    きに撮像された前記蛍光の前記第1および前記第2の偏
    光方位それぞれの直線偏光成分の画像に基づいて、偏光
    応答補正を行って前記蛍光の偏光解消の2次元画像を求
    める、ことを特徴とする請求項4記載の顕微鏡装置。
  6. 【請求項6】 前記画像演算手段は、前記所定方向を中
    心軸とする所定回転角度位置にある前記試料に対して前
    記偏光方位回転手段により前記第1の偏光方位とされた
    前記励起光が照射されたときに撮像された前記蛍光の前
    記第1および前記第2の偏光方位それぞれの直線偏光成
    分の画像、および、前記中心軸について前記所定回転角
    度位置とは90度異なる回転角度位置にある前記試料に
    対して前記偏光方位回転手段により前記第2の偏光方位
    とされた前記励起光が照射されたときに撮像された前記
    蛍光の前記第1および前記第2の偏光方位それぞれの直
    線偏光成分の画像に基づいて、偏光応答補正を行って前
    記蛍光の偏光解消の2次元画像を求める、ことを特徴と
    する請求項4記載の顕微鏡装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007534967A (ja) * 2004-04-26 2007-11-29 センサーズ・フォー・メデセン・アンド・サイエンス・インコーポレーテッド 光学センサの耐用寿命を延ばすためのシステムおよび方法

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