JPH1029255A - 紙容器用ヒートシール性フィルム、これを用いた積層体及び紙容器 - Google Patents

紙容器用ヒートシール性フィルム、これを用いた積層体及び紙容器

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JPH1029255A
JPH1029255A JP8203219A JP20321996A JPH1029255A JP H1029255 A JPH1029255 A JP H1029255A JP 8203219 A JP8203219 A JP 8203219A JP 20321996 A JP20321996 A JP 20321996A JP H1029255 A JPH1029255 A JP H1029255A
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兼次 河井
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勝朗 久世
Tsutomu Isaka
勤 井坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム臭気の内容物への移行が少なく、成
形加工性に優れ、かつ低温熱融着性である紙容器用ヒー
トシール性フィルムを提供する。 【解決手段】 線状低密度ポリエチレンを主な構成成分
とするフィルムであって、 ・製函シール開始温度が250℃以下、 ・フィルムのヒートシール側表面同士の動摩擦係数が
0.1〜0.3、 ・押し出しラミネート品を40℃雰囲気下に3ヶ月間保
管した際のヒートシール側表面同士の動摩擦係数変化量
Xが0≦X≦0.2、であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙容器用ヒートシ
ール性フィルムに関し、より詳しくは、内容物に対する
耐フレーバー性が良く、加工性および低温熱接着性にお
いても優れた紙容器用ヒートシール性フィルムに関する
ものである。また、本発明は、この紙容器用ヒートシー
ル性フィルムを用いた紙容器用積層体および紙容器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙容器用ヒートシール性フィルム
を構成する重合体としては、ポリエチレンが使用されて
きたが、内容物へのフィルムの臭気の移行により、内容
物の風味が損なわれるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題に対して、中
密度ポリエチレンや、低臭化低密度ポリエチレンを紙容
器用ヒートシール性フィルムに用いられるようになった
が、中密度ポリエチレンは、熱融着温度が高く、高速で
容器に加工する時の接着強度が不足して、内容物がこぼ
れる不安がある。また、低臭化低密度ポリエチレンは、
ヒートシール時の減肉により接着強度の低下を招き、外
部からの衝撃等により破裂する不安がある。さらに、両
者とも臭気移行の問題に対しても十分に防止できるもの
ではない。そこで、近年、メタロセン触媒等のシングル
サイト触媒を用いて製造した線状低密度ポリエチレンを
用いる検討がなされているが、紙基材と積層する際の高
速加工時の接着性、製函時の製函機との滑り性および紙
容器から食品への臭気移行の問題等について十分満足で
きるものではない。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解決し、フ
ィルム臭気の内容物への移行が少なく、成形加工性に優
れ、かつ低温熱融着性である紙容器用ヒートシール性フ
ィルムを提供することを目的とする。
【0005】また、本発明の目的は、この紙容器用ヒー
トシール性フィルムを用いた紙容器用積層体を提供する
ことにある。
【0006】さらに、本発明の目的は、この紙容器用積
層体を用いた、フィルム臭気の内容物への移行が少ない
紙容器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成
するに至った。
【0008】上記目的を達成するため、本発明の紙容器
用ヒートシール性フィルムは、線状低密度ポリエチレン
を主な構成成分とするフィルムであって、 ・製函シール開始温度が250℃以下、 ・フィルムのヒートシール側表面同士の動摩擦係数が
0.1〜0.3、 ・押し出しラミネート品を40℃雰囲気下に3ヶ月間保
管した際のヒートシール側表面同士の動摩擦係数変化量
Xが0≦X≦0.2、であることを特徴とする。
【0009】上記の構成からなる紙容器用ヒートシール
性フィルムは、フィルム臭気の内容物への移行が少な
く、成形加工性に優れ、かつ低温熱融着性の良好な紙容
器用ヒートシール性フィルムである。
【0010】この場合において、紙容器用ヒートシール
性フィルムのヤング率は、1000kg/cm2以上とす
ることができる。
【0011】上記の構成からなる紙容器用ヒートシール
性フィルムは、フィルムの腰が強く、紙とのラミネート
に際し加工適性が優れている。
【0012】また、紙容器用ヒートシール性フィルム
は、線状低密度ポリエチレンを主な構成成分とするA層
とB層とを少なくとも有する積層フィルムであり、前記
A層は密度が0.880〜0.910、重量平均分子量
/数平均分子量が1〜3である線状低密度ポリエチレン
99〜90重量%と密度が0.950以上の高密度ポリ
エチレン1〜10%とを主な構成成分とし、前記B層は
密度が0.905以上、かつ前記A層を構成する線状低
密度ポリエチレンの密度より高い密度である線状低密度
ポリエチレンを主な構成成分とし、かつ前記積層フィル
ムの最外層のうちの少なくとも一方は前記A層とするこ
とができる。
【0013】上記の構成からなる紙容器用ヒートシール
性フィルムはブロッキングすることがなく、また、十分
な低温ヒートシール性を有する。
【0014】また、紙容器用ヒートシール性フィルム
は、A層を構成する重合体組成物中に、平均粒径が0.
5〜10μmの、A層を構成する重合体に不溶性の不活
性微粒子が0.1〜10重量%存在することができる。
【0015】上記の構成からなる紙容器用ヒートシール
性フィルムはフィルム面同士の滑り性が特に優れてい
る。
【0016】また、紙容器用ヒートシール性フィルム
は、B層を構成する重合体組成物中に、密度0.950
以上の高密度ポリエチレンが1〜10重量%存在するこ
とができる。
【0017】上記の構成からなる紙容器用ヒートシール
性フィルムはフィルム同士の滑り性が優れており、かつ
製函シール性も十分である。
【0018】また、本発明の紙容器用積層体は、紙基材
の少なくとも片面に、上記本発明のフィルムが積層され
ていることを特徴とする。
【0019】上記の構成からなる紙容器用積層体は、低
温熱接着性に優れておりフィルム臭気の内容物への移行
が少ない。
【0020】また、本発明の紙容器は、上記紙容器用ヒ
ートシール性フィルムを紙に積層した積層体が、フィル
ムが食品と接触すべき内側となるように製函されたこと
を特徴とする。
【0021】上記の構成からなる紙容器は、フィルム臭
気の内容物への移行が著しく少ない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の紙容器用ヒートシ
ール性フィルムの実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0023】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、製函シール開始温度が250℃以下であることが必
要である。この製函シール開始温度は、(株)日相製オ
ートカップシーラーを用いて以下の方法で測定した値で
あり、図1を参照して説明する。
【0024】図1は、前記オートカップシーラーに測定
用フィルム積層体のサンプルをセッティングした状態の
縦断面を示す図である。
【0025】図1において、測定用フィルム積層体のサ
ンプル(5)は、白板紙(白ボール:号数#8、秤量4
00g/m2)を厚紙基材(4)として用いて、該厚紙
基材(4)の両面に、厚さ12μmの2軸延伸ポリエス
テルフィルム(3)、厚さ25μmの未延伸ポリプロピ
レンフィルム(2)および厚さ40μmの本発明の原反
フィルム(1)をこの順で積層したものである。
【0026】原反フィルム(1)が前記のようにA層お
よびB層からなる場合には、原反フィルム(1)のB層
面と未延伸ポリプロピレンフィルム(2)とが接するよ
うに積層した。この測定用フィルム積層体サンプル
(5)2枚を、オートカップシーラーの上下一対の熱板
(6a)、(6b)の間で、左右のフィルム積層体サン
プル(5)間の距離(L)が1mmになるようにセッテ
ィングした。そして、1sec×30kg/cm2の条件
下でシールした際に、図1の距離(L)の隙間が埋まる
のに必要な最低温度を、製函シール開始温度とした。製
函シール開始温度は、5℃毎に昇温して測定した。この
隙間が埋まったことの判断は、目視で行った。この製函
シール開始温度が250℃を越えると、製函加工を高速
で行うときの接着強度不足により紙容器から内容物がこ
ぼれることになる。本発明の紙容器用ヒートシール性フ
ィルムの好ましい製函シール開始温度は240℃以下で
ある。
【0027】また、本発明においてはフィルムのヒート
シールを行う面同士の動摩擦係数は0.1〜0.3であ
る必要がある。この動摩擦係数はASTM−D1894
に準拠し、20℃×65%RHで測定した。
【0028】この動摩擦係数が0.1未満であると、フ
ィルム巻取ロールの巻ズレが起こり、紙とのラミネート
時にも問題となる。また、紙とラミネート後、裁断した
ラミネート品を積み上げる際、荷崩れを起こすこととな
る。また動摩擦係数が0.3を越えると製函機との滑り
が悪く高速製函が不良となる。本発明において、好まし
いフィルムのヒートシール面同士の動摩擦係数は0.1
5〜0.25である。
【0029】さらに、本発明においては下記の押し出し
ラミネート品を40℃雰囲気下に3ヶ月間保管した際の
ヒートシール側表面同士の動摩擦係数変化量Xが 0≦X≦0.2 である必要がある。 X=(40℃・3ヶ月保管後の動摩擦係数)−(40℃
保管前の動摩擦係数)。
【0030】この動摩擦係数変化量Xが0未満(マイナ
ス側)であると紙とラミネートした後裁断したラミネー
ト品を積み上げ、長時間保管した際、荷崩れを起こすこ
ととなる。また変化量Xが0.2を越えると長時間保管
品は製函機との滑りが悪く高速製函が不良となる。本発
明において、好ましい押し出しラミネート品の40℃雰
囲気下3ヶ月保管時のヒートシール側表面同士の動摩擦
係数変化量Xは0〜0.1である。なお、ここでいうラ
ミネート品とは二軸延伸ポリエステルフィルム(12
μ)と本発明フィルム(線状低密度ポリエチレンを主な
構成成分とする積層フィルム)とを、押し出しラミネー
ターにて低密度ポリエチレン(MI=7g/10分、密
度0.923g/cc、樹脂温度320℃、溶融押し出
しラミネート後厚み15μ)を押し出しサンドラミネー
トして得た。また押し出しラミネーターは、850mm
シングルラミネーター(モダンマシナリー(株)押し出
し機型式E−65)を使用した。この押し出しラミネー
ト品は本発明において紙とラミネートする前の積層体の
1態様のものである。
【0031】本発明においては、さらに、フィルムのヤ
ング率が1000kg/cm2以上であることが好まし
い。フィルムのヤング率が1000kg/cm2未満で
は、フィルムの腰が弱く紙にラミネートする際の加工適
正が悪化するので好ましくない。本発明において、さら
に好ましいフィルムのヤング率は1400kg/cm2
以上である。
【0032】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、線状低密度ポリエチレンを主な構成成分とするA層
とB層とを少なくとも有する積層フィルムであり、前記
A層は密度が0.880〜0.910、重量平均分子量
/数平均分子量が1〜3である線状低密度ポリエチレン
99〜90重量%と密度が0.950以上の高密度ポリ
エチレン1〜10%とを主な構成成分とし、前記B層は
密度が0.905以上、かつ前記A層を構成する線状低
密度ポリエチレンの密度より高い密度である線状低密度
ポリエチレンを主な構成成分とし、かつ前記積層フィル
ムの最外層のうちの少なくとも一方は前記A層であるも
の、が好ましい。
【0033】前記積層フィルムのA層を構成する線状低
密度ポリエチレンの密度が0.880未満では、耐ブロ
ッキング性が悪化し、逆に、密度が0.910を越えた
場合は、低温熱接着性が悪化するので好ましくない。こ
の様なことから上記低密度ポリエチレンの密度は、0.
885〜0.905がより好ましい。また、重合体の重
量平均分量/数平均分子量比は分子量分布の尺度である
が、A層を構成する線状低密度ポリエチレンの場合単分
散の分子量分布である1が理想であるが、3までは許容
できる。この重量平均分子量/数平均分子量比は、1〜
2.5がより好ましい。
【0034】また、A層には密度0.950以上の高密
度ポリエチレンが1〜10重量%存在するがこの高密度
ポリエチレンの存在により、長期保管後の滑りの低下が
少なく長期保管が可能となる。配合するポリエチレンの
密度が0.950未満である場合、あるいは密度が0.
950以上でも配合割合が1重量%未満である場合は、
A層フィルム表面の滑り性が実用上不十分となり、高速
で製函するのに適合しない。逆に密度が0.950以上
の高密度ポリエチレンの配合割合が10重量%を越える
と製函シール性が低下するので好ましくない。
【0035】上記特性を満足する、A層に用いる線状低
密度ポリエチレンの製造法は、特に限定されないが、ビ
スシクロペンタジエニル金属化合物を用いた、いわゆる
メタロセン触媒等のシングルサイト触媒を用いて製造す
る方法が特に推奨される。上記特性を満足すれば共重合
体を用いることは何ら差し支えなく、共重合体とする場
合は、通常炭素数3〜12のα−オレフィン、例えばプ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、4−メチルペンテン−1、デセン−1、
ドデセン−1などが用いられる。これらの中でヘキセン
−1より炭素数の多い高級α−オレフィンの共重合体が
特に推奨される。なお、これらの線状低密度ポリエチレ
ン共重合体は分子量分布が狭いため、溶融押し出し時の
成形加工性がある程度低くなることがある。この点を解
決する方法として、例えば制御された形で、長鎖分岐を
導入する等の方法が提案されている。これらの手段を取
り入れることは何ら制限を受けない。これらの改良手法
の導入はむしろ推奨される。
【0036】B層を構成する線状低密度ポリエチレン
は、密度が0.905以上で、かつA層を構成する線状
低密度ポリエチレンの密度より高い密度のものである
が、密度が0.910以上であることが好ましい。B層
を構成する線状低密度ポリエチレンの密度が0.910
未満ではフィルムの剛性が低下し、紙にラミネートする
際の加工適正が悪化するので好ましくない。B層を構成
する線状低密度ポリエチレンの密度は、0.915〜
0.945のものであるのがより好ましい。
【0037】B層を構成する線状低密度ポリエチレンの
分子量分布は特に制限がなく、A層に用いられる線状低
密度ポリエチレンと同様に分子量分布のシャープなもの
を用いてもよいし、重量平均分子量/数平均分子量が3
以上の、チーグラー触媒に代表される旧世代の触媒で製
造された重合体を用いてもよい。
【0038】上記したA層およびB層を構成する線状低
密度ポリエチレンのメルトインデックスは特に制限はな
いが、このうちB層を構成する線状低密度ポリエチレン
はメルトインデックスが1〜20g/10分(190
℃)であることが好ましく、2〜10g/10分(19
0℃)がより好ましい。メルトインデックスが1g/1
0分未満では、熱接着時に溶融した重合体の流動性が悪
くなるため低温シール性のメリットが発現しないので好
ましくない。逆に20g/10分を越えると、熱接着強
度が低下するので好ましくない。
【0039】また、A層を構成する線状低密度ポリエチ
レンはメルトインデックスが1〜20g/10分(19
0℃)であることが好ましく、1〜10g/10分(1
90℃)がより好ましい。1g/10分未満では、熱接
着時に溶融した重合体の流動性が悪くなるため低温シー
ル性のメリットが発現しないので好ましくない。逆に2
0g/10分を越えると、熱接着強度が低下するので好
ましくない。
【0040】本発明においては、A層に平均粒径が0.
5〜10μmのA層を構成する重合体に不溶性の不活性
微粒子を0.1〜10重量%配合することが好ましい。
この重量範囲の不活性微粒子を配合することにより、フ
ィルム同士または紙にラミネートした積層体のフィルム
表面同士の滑り性がより適正となる。特に、紙にラミネ
ートした積層体のフィルム表面の滑り性が適正であるこ
とで、紙容器を製造するときの加工適性が優れたものと
なる。
【0041】なお、上記不活性微粒子は、A層を構成す
る重合体に対して不溶性でかつ不活性であれば特に制限
されないが、シリカ、アルミナ、酸化チタンのような酸
化物、ゼオライト、タルク、カオリンのような複合酸化
物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム
のような金属塩等で代表される無機粒子であってもよい
し、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂、あるいはこれら
の共重合樹脂等からなる有機重合体粒子であってもよ
い。
【0042】上記不活性微粒子の平均粒径および配合割
合については、平均粒径0.5μm未満あるいは配合割
合0.1重量%未満では、滑り性やアンチブロッキング
性が不十分となるので好ましくない。逆に平均粒径が1
0μmを越えると、あるいは配合割合が10重量%を越
えると、滑り性やアンチブロッキング性が飽和し、かつ
製膜工程でのフィルター詰まりが増加したり破断が増加
したりして、製膜の操業性が低下するので好ましくな
い。不活性微粒子のより好ましい平均粒径は3〜8μm
であり、より好ましい配合割合は0.5〜5重量%であ
る。
【0043】本発明においては、B層を構成する重合体
にも不溶性の不活性微粒子を配合するのとは別に、密度
0.950以上の高密度ポリエチレンを1〜10重量%
含有させることも好ましい態様である。この高密度ポリ
エチレンの存在により、長期保管時の滑りの低下が少な
くなり、長期保存が可能となる。配合するポリエチレン
の密度が0.950未満である場合、あるいは密度が
0.950以上であっても配合割合が1重量%未満であ
る場合は、B層フィルム表面の滑り性向上には十分な寄
与ができない。逆に密度が0.950以上の高密度ポリ
エチレンの配合割合が10重量%を越えると滑りすぎて
実用的でない。
【0044】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、前述のようにA層とB層とが積層されていることが
好ましく、フィルムの層構成は、低温熱接着性を付与す
るために、その最外層の少なくとも一方がA層であるこ
とが好ましい。本発明においては、A/Bの二層構成、
A/B/Aの3層構成がより好ましい。
【0045】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、共押出し成形法で成形することにより得ることがで
きる。成形はフィルムの通常の成形方法に従って行うこ
とができる。例えば、円形ダイによるインフレーション
成形法、TダイによるTダイ成形法等が採用される。T
ダイ成形をする場合、ダイドラフト率を1〜10、樹脂
温度を190〜300℃の範囲から選択するのが好まし
い。
【0046】A層/B層の厚み比は、0.01〜2であ
ることが好ましく、0.02〜1であるのがより好まし
い。ここで、3層以上の層構成である場合、A層および
B層厚みは、それぞれの合計厚みとして求めたものであ
る。A層/B層の厚み比が0.01未満では低温熱接着
性が悪化する傾向があり、逆に2を越えるとフィルムの
剛性が低下し、紙と積層を行う際の加工適正が悪化する
傾向がある。
【0047】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
の総厚みは、特に限定されないが、通常5〜100μ
m、好ましくは30〜70μmの範囲である。
【0048】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて適
量の熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防曇剤、中和
剤、滑剤、造核剤、着色剤、顔料、その他の添加剤、重
合体等を配合することができる。
【0049】本発明の紙容器用ヒートシール性フィルム
は、A層が食品と接触する最内層となるように、前述し
たように二軸延伸ポリエステルフィルムに、またさらに
その上に紙をラミネートして用いるのが実用的である。
このような構成で用いることにより低温熱接着性に優れ
ているという特性を発現することができる。
【0050】紙とのラミネート法についても特に制限は
なく、押出ラミネート法、ドライラミネート法等の方法
が適用できる。
【0051】このようにして、本発明の紙容器用積層体
および紙容器を得ることができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明をなんら制限するものではな
い。
【0053】まず、特性値の測定法について説明する。
【0054】(1)耐ブロッキング性 ASTM−D1893−67に準じ、フィルムの測定面
同士をあわせて測定した。
【0055】(2)シール開始温度 熱傾斜ヒートシーラー(東洋精機社製・5点温度水準
(熱板))により、圧力2kg/cm2、0.5秒間の
条件下でヒートシールした後に、その強度を測定しその
強度が300g/10mmになるときの温度(5℃毎に
熱板の傾斜温度を設定)をシール開始温度とした。該シ
ール開始温度は、A層面合わせで測定した。
【0056】(3)衝撃強度 インパクトテスター(東洋精機社製)(衝撃12.7m
m/(1/2)φ)により測定した。
【0057】(4)動摩擦係数 ASTM−D1894に準拠し、20℃×65%RHで
測定した。
【0058】(5)溶融劣化臭 フィルム片5gを秤量瓶(筒型(胴径)50mm×(高
さ)80mm)に入れオーブン内にて、300℃・1秒
後の臭気を評価した。なお、評価基準は表1の通りとし
た。
【0059】
【表1】
【0060】(6)純水フレーバー性 100mm×150mmのフィルム片を各5枚用意し、
それぞれを500mlの蒸留水に浸し、40℃×1週間
放置後、蒸留水の味覚変化を評価した。なお、評価基準
は、上記(5)溶融劣化臭と同様に表1の通りとした。
【0061】(7)ヤング率 JISーK−7127に準拠し、23℃×65%RHで
測定した。
【0062】(8)製函シール開始温度 本文中に記載の方法にて測定した。
【0063】(9)動摩擦係数変化量X 本文中に記載の方法及び(4)動摩擦係数の方法により
測定した。
【0064】(実施例1)下記のA層を構成する重合体
組成物およびB層を構成する重合体組成物を、それぞれ
別個のスクリュウ式押出機を用いて溶融し、マルチマニ
ホールド多層Tダイに供給して260℃の温度で共押出
しし、押し出されたフィルムをチルロールで冷却し、A
層/B層の厚み比=5/35(μm/μm)の線状低密
度ポリエチレン系複合フィルムを得た。
【0065】A層を構成する重合体組成物は、エルカ酸
アミド0.03重量%、平均粒径4μmでほぼ単分散の
粒度分布の球状シリカ2.0重量%、密度0.958の
高密度ポリエチレン3.0重量%およびメタロセン触媒
を用いて製造したオクテン−1共重合の線状低密度ポリ
エチレン〔密度=0.895g/cm3、重量平均分子
量/数平均分子量=2.0、メルトインデックス(19
0℃)=2.0g/10分、オクテン−1・14.5モ
ル%共重合〕からなる組成物、B層を構成する重合体組
成物は、エルカ酸アミド0.03重量%、平均粒径6μ
mの架橋ポリメチルメタアクリルレート粒子0.6重量
%、密度0.958の高密度ポリエチレン3.0重量%
および、チーグラー触媒で製造したヘキセン−1共重合
の線状低密度ポリエチレン〔密度=0.915g/cm
3、重量平均分子量/数平均分子量=3.5、メルトイ
ンデックス(190℃)=4.0g/10分、ヘキセン
−1・11.0モル%共重合〕からなる組成物、をそれ
ぞれ用いた。
【0066】(実施例2)下記のA層を構成する重合体
組成物およびB層を構成する重合体組成物を、それぞれ
別個のスクリュウ式押出機を用いて溶融し、マルチマニ
ホールド多層Tダイに供給して260℃の温度で共押出
しし、押し出されたフィルムをチルロールで冷却し、A
層/B層の厚み比=10/30(μm/μm)の線状低
密度ポリエチレン系複合フィルムを得た。
【0067】A層を構成する重合体組成物は、エルカ酸
アミド0.03重量%、平均粒径4μmでほぼ単分散の
粒度分布の球状シリカ2.0重量%、密度0.958の
高密度ポリエチレン5.0重量%およびメタロセン触媒
を用いて製造したオクテン−1共重合の線状低密度ポリ
エチレン〔密度=0.902g/cm3、重量平均分子
量/数平均分子量=2.0、メルトインデックス(19
0℃)=2.0g/10分、オクテン−1・14.5モ
ル%共重合〕からなる組成物、B層を構成する重合体組
成物は、エルカ酸アミド0.03重量%、平均粒径6μ
mの架橋ポリメチルメタアクリルレート粒子0.6重量
%、密度0.958の高密度ポリエチレン5.0重量%
および、チーグラー触媒で製造したヘキセン−1共重合
の線状低密度ポリエチレン〔密度=0.915g/cm
3、重量平均分子量/数平均分子量=3.5、メルトイ
ンデックス(190℃)=8.0g/10分、ヘキセン
−1・11.0モル%共重合〕からなる組成物、をそれ
ぞれ用いた。
【0068】(比較例1)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、かつ、エルカ酸アミ
ドの配合量をそれぞれ0.05%とした以外は、同様に
して複合フィルムを得た。
【0069】(比較例2)実施例2において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、かつ、エルカ酸アミ
ドの配合量をそれぞれ0.05%とした以外は、同様に
して複合フィルムを得た。
【0070】(比較例3)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの配
合量をそれぞれ0.05%とし、かつ、A層に用いる低
密度ポリエチレンはB層のものと同一のものを用いた以
外は、同様にして複合フィルムを得た。
【0071】(比較例4)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの配
合量をそれぞれ0.05%とし、また、A層に用いる低
密度ポリエチレンを密度=0.912g/cm3、重量
平均分子量/数平均分子量=2.0、メルトインデック
ス(190℃)=2.0g/10分、B層に用いる低密
度ポリエチレンを密度=0.921g/cm3、重量平
均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデックス
(190℃)=4.0g/10分のものとした以外は、
同様にして複合フィルムを得た。
【0072】(比較例5)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの配
合量をそれぞれ0.05%とし、また、A層に用いる低
密度ポリエチレンを密度=0.915g/cm3、重量
平均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデック
ス(190℃)=4.0g/10分、B層に用いる低密
度ポリエチレンを密度=0.915g/cm3、重量平
均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデックス
(190℃)=0.1g/10分のものとした以外は、
同様にして複合フィルムを得た。
【0073】(比較例6)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの配
合量をそれぞれ0.05%とし、また、A層に用いる低
密度ポリエチレンを密度=0.915g/cm3、重量
平均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデック
ス(190℃)=4.0g/10分、B層に用いる低密
度ポリエチレンを密度=0.915g/cm3、重量平
均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデックス
(190℃)=2.0g/10分のものとした以外は、
同様にして複合フィルムを得た。
【0074】(比較例7)比較例4において、A層を構
成する重合体組成物に配合する球状シリカの添加量を
0.05重量%とした以外は、比較例4と同じ方法で複
合フィルムを得た。
【0075】(比較例8)比較例5において、A層を構
成する重合体組成物に配合する球状シリカの平均粒径を
0.3μmとした以外は、比較例4と同じ方法で複合フ
ィルムを得た。
【0076】(比較例9)実施例1において、A層を構
成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成物
に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの配
合量をそれぞれ0.05%とし、また、A層に用いる低
密度ポリエチレンを密度=0.916g/cm3、重量
平均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデック
ス(190℃)=4.0g/10分、B層に用いる低密
度ポリエチレンを密度=0.916g/cm3、重量平
均分子量/数平均分子量=3.5、メルトインデックス
(190℃)=4.0g/10分のものとした以外は、
同様にして複合フィルムを得た。
【0077】(比較例10)実施例1において、A層を
構成する重合体組成物およびB層を構成する重合体組成
物に高密度ポリエチレンを配合せず、エルカ酸アミドの
配合量をそれぞれ0.05%とし、また、A層に用いる
ポリエチレンを密度=0.927g/cm3、重量平均
分子量/数平均分子量=3.8、メルトインデックス
(190℃)=4.0g/10分の中密度ポリエチレ
ン、B層に用いるポリエチレンを密度=0.927g/
cm3、重量平均分子量/数平均分子量=3.8、メル
トインデックス(190℃)=4.0g/10分の中密
度ポリエチレンとした以外は、同様にして複合フィルム
を得た。
【0078】(比較例11)実施例1において、高密度
ポリエチレンを添加しない以外は、実施例1と同じ方法
で複合フィルムを得た。
【0079】(比較例12)実施例1において、A層お
よびB層への高密度ポリエチレンの添加量を15重量%
とした以外は、実施例1と同じ方法で複合フィルムを得
た。
【0080】(比較例13)実施例1において、A層お
よびB層へのエルカ酸アミドの添加量を0.06重量%
とした以外は、実施例1と同じ方法で複合フィルムを得
た。
【0081】上記実施例1〜2および、比較例1〜13
で得られた積層フィルムについて、耐ブロッキング性、
動摩擦係数、シール開始温度、衝撃強度、ヤング率、溶
融劣化臭、および純水フレーバー性、純水フレーバー
味、動摩擦係数変化量を測定した。また、積層フィルム
と紙とをラミネートした積層体について、製函シール開
始温度を測定した。以上の結果を表2、表3に示す。
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】本実施例1〜2で得られた線状低密度ポリ
エチレン系複合フィルムは、いずれも低温熱接着性が良
好で低温で製函ができ、臭気も非常に少なく、かつ耐ブ
ロッキング性、滑性および腰の強さ(ヤング率)に優れ
ており、二次加工適正も良好であり、紙容器用ヒートシ
ール性フィルムとして極めて高品質である。
【0086】比較例1〜2はいずれも実施例1〜2で得
られた複合フィルムに近い特性を有するが、純水フレー
バー性、長期保管時の滑り性で代表される実用特性に劣
る。
【0087】一方、比較例3で得られたフィルムは、滑
りや耐ブロッキング性は良好であるが、シール開始温度
が高く低温熱接着性に劣り、製函時のシール強度が不安
定となりやすく、またフレーバー性にも劣るため、紙容
器用ヒートシール性積層フィルムとして低品質であっ
た。
【0088】比較例4で得られたフィルムは、シール開
始温度が高く低温熱接着性に劣り、製函時のシール強度
が不安定となりやすいため、ヒートシール性積層フィル
ムとして低品質であった。
【0089】比較例5のフィルムは、比較例3のものと
同様に低温熱接着性に劣り、紙容器用ヒートシール性積
層フィルムとして低品質であった。
【0090】比較例6のフィルムは、比較例3のものと
同様に低温熱接着性が劣るうえに、耐衝撃性が低くシー
ル強度に悪影響を及ぼし、実用性の低いものであった。
【0091】比較例7および8のフィルムは、比較例4
のものと同様に低温熱接着性が劣るうえに、滑性や耐ブ
ロッキング性が悪く、実用性の低いものであった。
【0092】比較例9および10のフィルムは、比較例
3のものと同様にシール開始温度が高く、低温熱接着性
に劣り、ヒートシール性積層フィルムとして低品質であ
った。
【0093】比較例11で得られたフィルムは、フィル
ムのヒートシール面同士の滑性が悪く、製函加工時機械
との滑りが悪く実用性の低いものであった。
【0094】比較例12で得られたフィルムは、シール
開始温度が高く、低温熱接着性に劣り、紙容器用ヒート
シール性積層フィルムとして低品質であった。
【0095】比較例13で得られたフィルムは、フィル
ムのヒートシール面同士が滑りすぎるため、フィルムロ
ールの巻ズレを起こす上に、紙とラミネート後、断裁品
を積む際荷崩れを起こすため、実用性の低いものであっ
た。
【0096】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載した紙容器用ヒ
ートシール性フィルムは、以上述べたように、低温熱接
着性、滑性、耐ブロッキング性、耐衝撃性に優れ、かつ
フィルム臭気の内容物への移行が少なく耐フレーバー
性、純水フレーバー味についても有効であると共に動摩
擦変化量が少なく、紙へのラミネートが容易であり、低
温で製函ができ、紙容器用ヒートシール性フィルムとし
て非常に有用である。
【0097】本発明の請求項2に記載した紙容器用ヒー
トシール性フィルムは、フィルムの腰が強く、紙とのラ
ミネートに際し加工適性が優れている。
【0098】本発明の請求項3に記載した紙容器用ヒー
トシール性フィルムは、ブロッキングすることがなく、
また、十分な低温ヒートシール性を有する。
【0099】本発明の請求項4に記載した紙容器用ヒー
トシール性フィルムは、フィルム面同士の滑り性が特に
優れている。
【0100】本発明の請求項5に記載した紙容器用ヒー
トシール性フィルムは、フィルム面同士の滑り性が優れ
ており、かつ製函シール性も十分である。
【0101】本発明の請求項6に記載した紙容器用積層
体は、低温熱接着性に優れておりフィルム臭気の内容物
への移行が少ない。
【0102】本発明の請求項7に記載した紙容器は、フ
ィルム臭気の内容物への移行が著しく少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるフィルムの製函シール開始温度
の測定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 原反フィルム 2 未延伸ポリプロピレンフィルム 3 2軸延伸ポリエステルフィルム 4 厚紙基材 5 測定用フィルム積層体サンプル 6a、6b オートカップシーラーの上下一対の熱板 L 左右のサンプルの間の距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/00 LBZ C08L 23/00 LBZ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状低密度ポリエチレンを主な構成成分
    とするフィルムであって、 ・製函シール開始温度が250℃以下、 ・フィルムのヒートシール側表面同士の動摩擦係数が
    0.1〜0.3、 ・押し出しラミネート品を40℃雰囲気下に3ヶ月間保
    管した際のヒートシール側表面同士の動摩擦係数変化量
    Xが0≦X≦0.2、であることを特徴とする紙容器用
    ヒートシール性フィルム。
  2. 【請求項2】 ヤング率が1000kg/cm2以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の紙容器用ヒートシー
    ル性フィルム。
  3. 【請求項3】 線状低密度ポリエチレンを主な構成成分
    とするA層とB層とを少なくとも有する積層フィルムで
    あり、 前記A層は密度が0.880〜0.910、重量平均分
    子量/数平均分子量が1〜3である線状低密度ポリエチ
    レン99〜90重量%と密度が0.950以上の高密度
    ポリエチレン1〜10重量%とを主な構成成分とし、 前記B層は密度が0.905以上、かつ前記A層を構成
    する線状低密度ポリエチレンの密度より高い密度である
    線状低密度ポリエチレンを主な構成成分とし、 かつ前記積層フィルムの最外層のうちの少なくとも一方
    は前記A層であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の紙容器用ヒートシール性フィルム。
  4. 【請求項4】 A層を構成する重合体組成物中に、平均
    粒径が0.5〜10μmの、A層を構成する重合体に不
    溶性の不活性微粒子が0.1〜10重量%存在すること
    を特徴とする請求項3記載の紙容器用ヒートシール性フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 B層を構成する重合体組成物中に、密度
    0.950以上の高密度ポリエチレンが1〜10重量%
    存在することを特徴とする請求項3又は4記載の紙容器
    用ヒートシール性フィルム。
  6. 【請求項6】 紙基材の少なくとも片面に、請求項1、
    2、3、4又は5記載のフィルムが積層されていること
    を特徴とする紙容器用積層体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の積層体からなり、フィル
    ムが食品と接触すべき内側となるように製函された紙容
    器。
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