JPH10291480A - ベビーカーのアタッチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一人乗り用のベビーカーを、経済的に二人乗
り用のベビーカーに構成でき、かつ、コンパクトに折り
畳めるアタッチメントを提供する。 【解決手段】 コンパクトに折り畳み可能な一人乗り用
のベビーカー１を、二人乗り用のベビーカーに構成する
ためのアタッチメントであって、左右の車輪付きアタッ
チメント脚杆２１，２１に、一人乗り用ベビーカー１の
手押し杆９に対する連結手段２５を設け、一人乗り用ベ
ビーカー１に対するアタッチメント脚杆２１の角度規制
部材２３と、左右のアタッチメント脚杆２１，２１の間
隔規制部材２２とを、それぞれ規制解除状態に切り換え
可能に設け、更に、左右のアタッチメント脚杆２１，２
１にわたって可撓性の着座シート２４を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一人乗り用のベビ
ーカーを二人乗り用のベビーカーに構成するためのアタ
ッチメントに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ベビーカーは、赤子を外に連れ出して日
光浴をさせるなどの育児にとって、また、赤子を連れて
の買い物などの母親との外出等にとって、近年必需品と
されている。そして、このベビーカーは、乗用車のトラ
ンクへの格納や、電車やバスなどの車内への持ち込み、
階段の昇り降りなどにとって便利なように、また、家庭
での格納スペースを狭くできるように、コンパクトに折
り畳み可能に構成された一人乗り用と二人乗り用の二種
類がある。一方、赤子が誕生してベビーカーを入手する
際には、その誕生した赤子が一人の場合は、当然ながら
一人乗り用のベビーカーが入手され、双子が誕生した際
には、二人乗り用のベビーカーが入手されるのであっ
て、育児を終えたならば、ベビーカーは、次の誕生に備
えるように適宜保管されるのである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、赤子の誕生
が一人であることから、一人乗り用のベビーカーを入手
した場合において、その赤子の育児を未だ終えていない
時期に、歳差なくもう一人の赤子が誕生した場合、或い
は、育児を終えていたとしても、次に双子が誕生した場
合には、既に入手している一人乗り用のベビーカーで
は、育児や外出などに際して、一度に二人の赤子を乗せ
ることも適わず、新たに二人乗り用のベビーカーを入手
せざるを得なくなり、非常に不経済であった。

【０００４】逆に、双子の誕生であることから、二人乗
り用のベビーカーを入手した場合において、次に一人の
赤子が誕生した場合、この二人乗り用のベビーカーは、
前後方向または幅方向に長いことから、一人の赤子を育
児する上では、この二人乗り用のベビーカーは使い勝手
が非常に悪いものとなり、かと言って、新たに一人乗り
のベビーカーを入手することは非常に不経済である。

【０００５】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、第１発明の目的は、前後方向ならびに幅方
向でのコンパクト化が可能に構成された一人乗り用のベ
ビーカー、即ち、それぞれ車輪を備えた左右一対の前後
脚杆と、左右の後脚杆にわたる手押し杆とが、互いに前
後方向に接近するように折り畳み可能で、かつ、手押し
杆が、左右の脚杆を幅方向に接近させるように折り畳み
可能に構成された一人乗り用のベビーカーにおいて、こ
のベビーカーがコンパクトであることの特色を損なうこ
となく、この一人乗り用のベビーカーを二人乗り用のベ
ビーカーに構成できるアタッチメントを提供する点にあ
る。

【０００６】第２発明の目的は、前後方向でのコンパク
ト化を損なうことなく、一人乗り用のベビーカーを二人
乗り用のベビーカーに構成できるアタッチメントを、こ
のアタッチメント側のシートに座った赤子に、シート座
面の沈み込みによる負担を掛けさせないようにして提供
する点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第１発明では、一人乗り用のベビーカーを二人乗
り用のベビーカーに構成するためのアタッチメントとし
て、それぞれ車輪を備えた左右のアタッチメント脚杆
に、前記手押し杆に対する連結手段を、後脚杆側へのア
タッチメント脚杆の折り畳みを可能にするように枢着
し、このアタッチメント脚杆の左右の間隔を規制する間
隔規制部材と、後脚杆に対する装着手段を備えて、手押
し杆に対するアタッチメント脚杆の装着角度を規制する
角度規制部材とを、それぞれ規制解除状態に切り換え可
能に設け、更に、左右のアタッチメント脚杆にわたって
可撓性の着座シートを設けた点に特徴がある。

【０００８】第２発明では、一人乗り用のベビーカーを
二人乗り用のベビーカーに構成するためのアタッチメン
トとして、それぞれ車輪を備えた左右のアタッチメント
脚杆に、前記手押し杆に対する連結手段を、後脚杆側へ
のアタッチメント脚杆の折り畳みを可能にするように枢
着し、かつ、後脚杆に対する装着手段を備えて、手押し
杆に対するアタッチメント脚杆の装着角度を規制する角
度規制部材を、規制解除状態に切り換え可能に設けると
共に、背凭れ面部を備えた硬質の着座シートを、左右の
アタッチメント脚杆にわたって回動可能に枢着し、更
に、この着座シートの背凭れ角度を変更するための角度
調整手段を備えさせた点に特徴がある。

【０００９】上記の構成によれば、第１及び第２発明の
何れにおいても、車輪付きの左右のアタッチメント脚杆
を、連結手段を介して一人乗り用ベビーカーの手押し杆
に連結し、かつ、角度規制部材を後脚杆に装着すること
で、一人乗り用のベビーカーを二人乗り用のベビーカー
に構成することができる。

【００１０】従って、一人乗り用のベビーカーを入手し
た場合において、その赤子の育児を未だ終えていない時
期に、歳差なくもう一人の赤子が誕生した場合や、次に
双子が誕生した場合には、既に入手している一人乗り用
のベビーカーに、本発明による二人乗り用のアタッチメ
ントをセットすることで、一人乗り用のベビーカーを経
済的に二人乗り用のベビーカーに構成することができ
る。或いは、双子が誕生してベビーカーを入手する際
に、一人乗り用のベビーカーと、本発明による二人乗り
用のアタッチメントとを入手しておけば、次に一人の赤
子が誕生した場合には、アタッチメントを取り外すこと
で、一人乗り用のベビーカーだけを都合よく使用するこ
とができる。

【００１１】従って、この発明は次の効果を有する。即
ち、本発明にかゝるアタッチメントを、必要に応じて一
人乗り用のベビーカーに着脱することで、この一人乗り
用のベビーカーを、そのまま一人乗り用のベビーカーと
して使用する形態と、二人乗り用のベビーカーに変えて
使用する形態とを、任意に選択することができる。従っ
て、赤子の誕生が一人であろうと双子であろうと、何れ
にしても、一人乗り用のベビーカーを入手し、かつ、必
要に応じて本発明によるアタッチメントを入手すれば、
赤子の誕生に応じて経済的に且つ使い勝手のよい形態の
ベビーカーを得ることができるのである。

【００１２】特に、第１発明によるアタッチメントにお
いては、左右のアタッチメント脚杆にわたる着座シート
が可撓性であることから、一人乗り用のベビーカーをコ
ンパクトに折り畳む際に、二人乗り用アタッチメントの
間隔規制部材ならびに角度規制部材を折り畳めば、左右
のアタッチメント脚杆が互いに接近して後脚杆側に折り
畳まれることになり、而して、二人乗り用に構成したベ
ビーカーを、一人乗り用のベビーカーに比べてやゝ嵩張
る程度にコンパクトに纏めることができる。

【００１３】この発明において、アタッチメント脚杆の
左右の間隔を一定に保持するための間隔規制部材を上下
動可能に構成して、これにステップを設けるのが好まし
い。このようにステップの高さを調整可能にしたもので
は、赤子の足をステップにフィットさせることができ、
ステップが高すぎると、股が圧迫されて赤子が猫背にな
り、かつ、胃も圧迫されて食欲が減退したり、逆にステ
ップが低すぎる場合は、足が宙づりになって前のめり気
味になることなどから開放される。健康面、安全面で好
都合なベビーカーのアタッチメントを提供できる。ま
た、シートの背凭れ角度を赤子にとって好ましいと思わ
れる角度に調整できるように、着座シートの背凭れ角度
を調整可能に構成するのも望ましい。

【００１４】一方、第２発明にあっては、一人乗り用の
ベビーカーを前後方向に折り畳む際に角度規制部材を折
り畳んで、左右のアタッチメント脚杆を後脚杆側に接近
させ、かつ、シートの背凭れ角度を調整することで、二
人乗り用に構成したベビーカーを、一人乗り用のベビー
カーと共に前後方向にコンパクトに纏めることができ
る。

【００１５】そして、着座シートが硬質であることか
ら、このシートに座った赤子に、シート座面の沈み込み
による負担を掛けさせないようにすることができ、加え
て、赤子にとって好ましいと思われる角度に、このシー
トの背凭れ角度を調整することもできる。また、左右の
アタッチメント脚杆にわたって、高さ調整可能にステッ
プを設けるのが望ましい。理由は前記００１３項におい
て述べたとおりである。

【００１６】また、前記アタッチメント脚杆に、後方に
延設される補助の手押し杆を装着できる構成を採用すれ
ば、握り部分を後方に偏位できるので、後付けされるこ
のアタッチメント部分と、このベビーカーを押す人物の
前面との間に何なにがしかの距離が形成され、赤子の乗
車も余裕が得られる上に、ベビーカーを押す人物も、足
の蹴り出しを十分に行え、歩行を各段にし易くなる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１および図２は二人乗り用に構
成したベビーカーの構成図を示し、具体的には、前後方
向ならびに幅方向の折り畳みが可能に構成された一人乗
り用のベビーカー１に、本発明による二人乗り用のアタ
ッチメント２を装着して、一人乗り用のベビーカー１を
二人乗り用に構成したベビーカーの構成図を示してい
る。

【００１８】一人乗り用のベビーカー１を前後方向なら
びに幅方向に折り畳む構造は、各種の形態が公知である
ことから詳細な説明は省略するが、図１および図２に示
した一人乗り用のベビーカー１の概略の折り畳み構造は
次の通りである。即ち、それぞれ車輪３を備えた前後一
対の脚杆４，５を左右の肘掛け杆６，６に枢着し、この
内の左右の前脚杆４，４と左右の後脚杆５，５の夫々に
わたって、脚杆間隔を規制（一定の間隔に保持）する間
隔規制部材７，８を間隔規制解除状態に折り畳み可能に
設けると共に、左右の肘掛け杆６，６の前部側にわたっ
ても、同じく間隔規制解除可能にガード１８を設け、図
示はしないが、左右の前脚杆４，４の上部側にわたって
も、間隔規制解除可能に膝受け用の間隔規制部材を設け
ている。

【００１９】更に、左右の肘掛け杆６，６にわたって手
押し杆９の下部側を枢着する一方、この手押し杆９の左
右の下端部に、後脚杆５に乗り掛かり可能な第１リンク
１０を枢支連結し、左右の後脚杆５には第２リンク１１
を枢支連結し、かつ、この両リンク１０，１１にわたっ
て第３リンク１２を枢支連結すると共に、手押し杆９の
左右の直杆１３，１３と、上記した図示しない膝受け用
の間隔規制部材とにわたって、可撓性の着座シート１４
を設けている。

【００２０】尚、上記の手押し杆９は、肘掛け杆６と第
１リンク１０とにわたって枢支連結される左右の直杆１
３，１３に、ロック機構１５によるロック解除の状態で
回転可能にＬ字状の把持杆１６，１６を連結し、この把
持杆１６，１６にわたって折り畳み操作部１７を連結し
て成り、かつ、ロック機構１５による直杆１３，１３と
Ｌ字状把持杆１６，１６とのロックは、折り畳み操作部
１７の操作具ａを摘み操作することで解除されるように
なっている。

【００２１】而して、第１リンク１０を後脚杆５に乗り
掛けさせた一人乗りベビーカー１の使用状態において、
図３に示すように、手押し杆９とガード１８とを引き寄
せるようにして、前後の脚杆４，５と手押し杆９とを互
いに前後方向に接近させ、かつ、折り畳み操作部１７の
操作具ａを摘み操作して、ロック機構１５による直杆１
３，１３とＬ字状把持杆１６，１６とのロックを解除
し、Ｌ字状の把持杆１６，１６を後方に回転させつつ、
間隔規制部材７，８のそれぞれを間隔規制解除状態に切
り換えて、左右の脚杆４，５と直杆１３，１３とを互い
に幅方向に接近させることで、一人乗り用のベビーカー
１を、前後方向ならびに幅方向でコンパクトに纏めるこ
とができるように構成されているのである。

【００２２】この一人乗り用のベビーカー１を二人乗り
用のベビーカーに構成するためのアタッチメント２は、
それぞれ車輪２０を備えた左右のアタッチメント脚杆２
１，２１と、このアタッチメント脚杆２１，２１の左右
の間隔を規制（一定の間隔に保持）するための間隔規制
部材２２と、手押し杆９に対するアタッチメント脚杆２
１，２１の装着角度を規制するための角度規制部材２
３，２３と、左右のアタッチメント脚杆２１，２１にわ
たる可撓性の着座シート２４とから成り、かつ、左右の
アタッチメント脚杆２１，２１の上端部には、このアタ
ッチメント脚杆２１，２１の後脚杆５，５側への折り畳
みを可能にするように、前記手押し杆９の直杆１３，１
３に対する連結手段２５が枢着され、角度規制部材２
３，２３の前端部にも、後脚杆５，５に対する装着手段
２６が枢着されている。

【００２３】間隔規制部材２２は、中央部材ｂの両側に
側部部材ｃ，ｃを枢支連結し、かつ、側部部材ｃ，ｃの
それぞれに、アタッチメント脚杆２１に対して回転のみ
可能な筒体ｄ，ｄを連設して、アタッチメント脚杆２
１，２１の間隔規制を解除できるように、折り畳み可能
に構成されている。尚、詳細な説明は省略したが、一人
乗り用ベビーカー１に設けられている間隔規制部材７，
８も同じ構成である。

【００２４】角度規制部材２３は、中央部材ｅの両側に
側部部材ｆ，ｆを枢支連結し、かつ、前部側の側部部材
ｆに装着手段２６を枢支連結し、かつ、後部側の側部部
材ｆに、アタッチメント脚杆２１に対する取り付け筒体
ｈを枢支連結して成るもので、一人乗り用ベビーカー１
の手押し杆９に対するアタッチメント脚杆２１の装着角
度の規制を解除できるように、折り畳み可能に構成され
ている。

【００２５】一方、連結手段２５は、図４（Ａ）に示す
ように、手押し杆９の直杆１２を抱持する夫々が半円筒
状のヒンジ体２７，２７に、ボルト・ナット２８，２９
によって連結されるフランジ３０，３０を連設し、か
つ、この内の一方のヒンジ体２７に、アタッチメント脚
杆２１をボルト・ナット３１，３２によって枢支連結す
るためのブラケット３３を設けて成る。

【００２６】装着手段２６は、図４（Ｂ）に示すよう
に、一人乗り用ベビーカー１の後脚杆５を抱持する夫々
が半円筒状のヒンジ体３４，３４に、ボルト・ナット３
５，３６によって連結されるフランジ３７，３７を連設
し、かつ、この内の一方のヒンジ体３４に、角度規制部
材２３の前部側の側部部材ｆをボルト・ナット３８，３
９によって枢支連結するためのブラケット４０を設けて
成る。

【００２７】可撓性の着座シート２４は、座面部と背凭
れ面部と両側面部とを備えており、かつ、両側面部を袋
縫いにして、その袋縫い部分２４ａ，２４ａにアタッチ
メント脚杆２１，２１を挿通させているのである。そし
て、着座シート２４に着座した赤子の安全を図るため
に、袋縫い部分２４ａ，２４ａにわたって腰ベルト４１
を設けると共に、この腰ベルト４１の中央部と座面部の
中央縁部とにわたって股ベルト４２を設けている。

【００２８】上記の構成によれば、必要に応じて、車輪
２０を備えた左右のアタッチメント脚杆２１，２１を、
連結手段２５，２５を介して一人乗り用ベビーカー１の
手押し杆９に連結し、かつ、角度規制部材２３，２３を
後脚杆５，５に装着して、この角度規制部材２３，２３
を角度規制状態にし、かつ、間隔規制部材２２を間隔規
制の状態にすることで、一人乗り用のベビーカー１を経
済的に二人乗り用のベビーカーに構成することができ
る。

【００２９】そして、左右のアタッチメント脚杆２１，
２１にわたる着座シート２４が可撓性であることから、
図３に示すように、一人乗り用のベビーカー１をコンパ
クトに折り畳む際に、二人乗り用アタッチメントの間隔
規制部材２２ならびに角度規制部材２３，２３を折り畳
めば、左右のアタッチメント脚杆２１，２１が互いに接
近して後脚杆５，５側に折り畳まれることになり、而し
て、二人乗り用に構成したベビーカーを、一人乗り用の
ベビーカー１に比べてやゝ嵩張る程度にコンパクトに纏
めることができる。

【００３０】尚、上記の実施の形態では、一人乗り用の
ベビーカー１を幅方向でコンパクトに纏めさせるに際し
て、Ｌ字状の把持杆１４，１４を後方に回転させるよう
にしているが、Ｌ字状の把持杆１４，１４を前方に回転
させるように構成しても、一人乗り用のベビーカー１を
幅方向でコンパクトに纏めさせることが可能であり、か
ゝる構成のベビーカー１を本発明によるアタッチメント
２の装着対象物にすることができることは言うまでもな
い。

【００３１】別の実施の形態によるアタッチメント２を
図５に示している。この実施の形態では、連結手段２５
と、装着手段２６を備えた角度規制部材２３とを、左右
のアタッチメント脚杆２１，２１に設ける点では、上記
した実施の形態と同じであるが、次の点で構成の一部が
異なるものである。即ち、左右のアタッチメント脚杆２
１，２１にわたる間隔規制部材２２の内、上記した実施
の形態では、間隔規制部材２２の両側に筒体ｄ，ｄを連
設しているが、この筒体ｄ，ｄに代えて間隔規制部材２
２の両端側に、上記した装着手段２６と同じ構成の装着
手段４３，４３を連設して、この間隔規制部材２２を高
さ調整可能に構成し、かつ、この間隔規制部材２２の両
側の側部部材ｃ，ｃに、側部部材側への折り畳みを可能
にステップ４４，４４を設けて、このステップ４４，４
４の上下位置を調整することで、シート２４に着座させ
た赤子の足をステップ４４，４４にフィットさせて乗せ
掛け得るようにしている。

【００３２】そして、着座シート２４の両側面部の下部
側を袋縫いにして、その袋縫い部分２４ａ，２４ａにア
タッチメント脚杆２１，２１を挿通させ、かつ、シート
両側面部の縁部にわたって腰ベルト４１を設ける一方、
着座シート２４の上部両側とアタッチメント脚杆２１，
２１とにわたって、着座シート２４の背凭れ角度を調整
するための角度調整手段（例えば長さ調整可能なベル
ト）４５，４５を設けて、シート２４に着座させた赤子
にとって好ましいと思われる角度に、背凭れ角度を調整
できるようにしている。

【００３３】この別の実施の形態によるアタッチメント
２において、上記した実施の形態と同じ構成部材に同符
号を付して、同じ構成部材に対する重複説明を避けてお
り、そして、必要に応じてこのアタッチメント２を一人
乗り用のベビーカー１に装着することで、一人乗り用の
ベビーカー１を経済的に二人乗り用のベビーカーに構成
することができることは勿論、この二人乗り用に構成し
たベビーカーを、図３に示すように、コンパクトに纏め
ることができる。

【００３４】更に別の実施の形態によるアタッチメント
２を図６および図７に示している。この実施の形態にお
いても、連結手段２５と、装着手段２６を備えた角度規
制部材２３とを、左右のアタッチメント脚杆２１に設け
る点では、上記した実施の形態と同じであるが、次の点
で構成の一部が異なるものである。即ち、着座シート２
４を、座面部と背凭れ面部と両側面部とを一体に備えた
例えば硬質の合成樹脂製にして、この硬質の着座シート
２４を、左右のアタッチメント脚杆２１にわたって前後
方向に回動可能に枢着すると共に、この着座シート２４
を、その背凭れ角度を枢着軸４９まわりで変更するため
の角度調整手段（例えば長さ調整可能なベルト）４６を
設け、更に、左右のアタッチメント脚杆２１にわたっ
て、折り畳み可能にステップ４７を備えた連結杆４８を
高さ調整可能に設けている。

【００３５】かゝる構成によれば、必要に応じて一人乗
り用のベビーカー１にアタッチメント２を装着すること
で、この一人乗り用のベビーカー１を経済的に二人乗り
用のベビーカーに構成することができ、かつ、上記した
別の実施の形態による場合と同様に、着座シート２４の
背凭れ角度並びにステップ４７の高さ位置の調整を行う
ことができる。

【００３６】そして、一人乗り用のベビーカー１を前後
方向に折り畳む際に、角度規制部材２３を折り畳むみと
で、左右のアタッチメント脚杆２１が後脚杆５側に折り
畳まれ、かつ、この折り畳みに伴って、硬質の着座シー
ト２４が枢着軸４９まわりで姿勢変更することで、二人
乗り用に構成したベビーカーを、一人乗り用のベビーカ
ー１と共に前後方向にコンパクトに纏めることができる
のであり、これに加えて、着座シート２４が硬質である
ことから、このシート２４に座った赤子に、シート座面
の沈み込みによる負担を掛けさせないようにすることが
できる。

【００３７】次に、図８乃至図１１に示される実施の形
態では、前記アタッチメント２とベビーカー１を押す人
物の前面との間により間隔をもたせることによって、赤
子の乗車並びにベビーカー１を押す人物の足の蹴り出し
とが共により一層軽快に行えるようにするための手段を
例示していて、前記左右アタッチメント脚杆２１の上端
部分に夫々前記した連結手段２５（図４参照）を介して
後方に延設される門の字状の補助手押し杆５０が設けら
れたものである。図８，図９に示される構造は前記図１
乃至図５に示されるベビーカーに対応する実施の形態を
示し、図１０，図１１に示される構造は前記図６，図７
に示されるベビーカーに対応する実施の形態を示してい
る。

【００３８】そこで、図８，図９に示される実施の形態
では、図４に示される前記ナット３２，３９にハンドル
を設けて、ハンドル付きナット５１にすることによつ
て、図示されるように、ベビーカーを折り畳んだり、展
開する時にこの補助手押し杆５０を簡便に折り畳んだり
展開させたりできる。また、この補助手押し杆５０は、
ベビーカーを折り畳んだ状態では、その握り部分の中間
部で折れ曲がり自在で、また、ベビーカーを展開した状
態では直線状態にしてロックできるように構成されてい
る。その具体的な構成は公知の各種手段を採用できる。
例えば、前記補助手押し杆５０の握り棒５２の両端部
は、この補助手押し杆５０の押し棒５３と同一軸線上に
延びる部分を有し、各押し棒５３に対して回動可能に保
持されてる構造〔特公平３−６７９０６号公報（第１〜
１８図参照）或いは同３−２９６２５号公報（第１０〜
１６図参照）に示される〕を適宜に採用できる。

【００３９】また、図１０，図１１に示される実施の形
態では、前記と同様に図４に示される前記ナット３２，
３９にハンドルを設けて、ハンドル付きナット５１にす
ることによつて、図示されるように、ベビーカーを折り
畳んだり、展開する時にこの補助手押し杆５０を簡便に
折り畳んだり展開させたりできる。

【００４０】なお、図８乃至図１１中に示される前記補
助手押し杆５０並びにハンドル付きナット５１に係る構
成以外の構成は、基本的には先に説明した各実施の形態
と同一の構造であるから、同一の部品は図１乃至図７に
示される符号と同一の符号を付して、その詳細な説明は
省略した。

【図面の簡単な説明】

【図１】アタッチメントを装着して、一人乗り用のベビ
ーカーを二人乗り用に構成したベビーカーの構成図であ
る。

【図２】一人乗り用のベビーカーを二人乗り用に構成す
るアタッチメントの斜視図である。

【図３】二人乗り用に構成したベビーカーの折り畳み状
態を示す側面図である。

【図４】（Ａ）は連結手段の詳細図、（Ｂ）は装着手段
の詳細図である。

【図５】別の実施の形態によるアタッチメントの斜視図
である。

【図６】更なる別の実施の形態によるアタッチメントを
装着して、一人乗り用のベビーカーを二人乗り用に構成
したベビーカーの構成図である。

【図７】図６に示す構成のベビーカーの折り畳み状態を
示す側面図である。

【図８】図１乃至図５に示す構成のベビーカーに補助手
押し杆を装着した実施の形態を示す側面図である。

【図９】図８に示す構成のベビーカーの折り畳み状態を
示す側面図である。

【図１０】図６乃至図７に示される構成のベビーカーに
補助手押し杆を装着した実施の形態を示す側面図であ
る。

【図１１】図１０に示す構成のベビーカーの折り畳み状
態を示す側面図である。

【符号の説明】

１…一人乗り用のベビーカー、３，２０…車輪、４…前
脚杆、５…後脚杆、９…手押し杆、２１…アタッチメン
ト脚杆、２２…間隔規制部材、２３…角度規制部材、２
４…着座シート、２５…連結手段、２６…装着手段、４
４，４７…ステップ、４５，４６…角度調整手段、５０
…補助手押し杆。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ車輪を備えた左右一対の前後脚
   杆と、左右の後脚杆にわたる手押し杆とが、互いに前後
   方向に接近するように折り畳み可能で、かつ、手押し杆
   が、左右の脚杆を幅方向に接近させるように折り畳み可
   能に構成された一人乗り用のベビーカーを、二人乗り用
   のベビーカーに構成するためのアタッチメントであっ
   て、それぞれ車輪を備えた左右のアタッチメント脚杆
   に、前記手押し杆に対する連結手段を、後脚杆側へのア
   タッチメント脚杆の折り畳みを可能にするように枢着
   し、このアタッチメント脚杆の左右の間隔を規制する間
   隔規制部材と、後脚杆に対する装着手段を備えて、手押
   し杆に対するアタッチメント脚杆の装着角度を規制する
   角度規制部材とを、それぞれ規制解除状態に切り換え可
   能に設け、更に、左右のアタッチメント脚杆にわたって
   可撓性の着座シートを設けて成ることを特徴とするベビ
   ーカーのアタッチメント。
2. 【請求項２】 アタッチメント脚杆の左右の間隔規制部
   材を高さ調整可能に構成し、かつ、この間隔規制部材に
   ステップを設けてある請求項１記載のアタッチメント。
3. 【請求項３】 着座シートの背凭れ角度を調整可能に構
   成してある請求項１又は２記載のアタッチメント。
4. 【請求項４】 それぞれ車輪を備えた左右一対の前後脚
   杆と、左右の後脚杆にわたる手押し杆とが、互いに前後
   方向に接近するように折り畳み可能に構成された一人乗
   り用のベビーカーを、二人乗り用のベビーカーに構成す
   るためのアタッチメントであって、それぞれ車輪を備え
   た左右のアタッチメント脚杆に、前記手押し杆に対する
   連結手段を、後脚杆側へのアタッチメント脚杆の折り畳
   みを可能にするように枢着し、かつ、後脚杆に対する装
   着手段を備えて、手押し杆に対するアタッチメント脚杆
   の装着角度を規制する角度規制部材を、規制解除状態に
   切り換え可能に設けると共に、背凭れ面部を備えた硬質
   の着座シートを、左右のアタッチメント脚杆にわたって
   回動可能に枢着し、更に、この着座シートの背凭れ角度
   を変更するための角度調整手段を備えて成ることを特徴
   とするベビーカーのアタッチメント。
5. 【請求項５】 左右のアタッチメント脚杆にわたって、
   高さ調整可能にステップを設けてある請求項４記載のア
   タッチメント。
6. 【請求項６】 前記アタッチメント脚杆は、その上端部
   分に、ベビーカー展開状態で後方に延設される補助手押
   し杆が設けられているとともに、この補助手押し杆はそ
   の前記アタッチメント脚杆との連結部位で折り畳み自在
   に構成されている請求項１又は４のいずれかに記載のベ
   ビーカーのアタッチメント。