JPH10290591A - 二相ブラシレスモータ駆動回路 - Google Patents

二相ブラシレスモータ駆動回路

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JPH10290591A
JPH10290591A JP9096018A JP9601897A JPH10290591A JP H10290591 A JPH10290591 A JP H10290591A JP 9096018 A JP9096018 A JP 9096018A JP 9601897 A JP9601897 A JP 9601897A JP H10290591 A JPH10290591 A JP H10290591A
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voltage
circuit
pole position
magnetic pole
brushless motor
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JP9096018A
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Masatsugu Masuda
昌嗣 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で駆動コイルに流す無効電流
をカットして二相ブラシレスモータの駆動効率を改善す
る。 【解決手段】 マグネットロータと第1および第2の駆
動コイルとを有する二相ブラシレスモータの駆動回路で
あって、マグネットロータの磁極位置を検出し、位相が
反転している二つの磁極位置検出信号を出力するホール
素子と、二つの磁極位置検出信号を増幅する増幅回路
と、増幅された磁極位置検出信号の電圧波形の直流電圧
成分よりも低くかつその信号の最小値よりも高く設定し
た設定電圧を生成する設定電圧回路と、この設定電圧と
磁極位置検出信号の電圧波形とを入力してデューティ比
が50%未満の位相の異なる二つの駆動パルス信号をそ
れぞれ生成する第1および第2のコンパレータと、この
二つの駆動パルス信号を入力して前記第1および第2の
駆動コイルに供給する駆動電流を交互にスイッチングす
る第1および第2のドライバとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二相ブラシレスモー
タ駆動回路に関し、詳しくは、マグネットロータの磁極
を検出するホール素子と駆動コイルを駆動するドライバ
等を組み込んだファンモータ用ホールICとして適用さ
れる二相ブラシレスモータ駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パソコン、ワープロ等の冷却用フ
ァンモータ、回路基板の直接冷却用ファンモータとし
て、小型の直流ブラシレスモータが用いられ、この直流
ブラシレスモータの駆動回路として二相駆動方式があ
る。図1は二相ブラシレスモータの構造を示す断面図で
ある。図2は二相ブラシレスモータのレラクタンストル
クの発生機構を示す断面図である。図11は従来の二相
ブラシレスモータの駆動回路の一例を示す回路図であ
る。図12は従来の二相ブラシレスモータの駆動原理を
示すタイムチャートである。
【0003】図1〜図2及び図11〜図12を用いて、
従来の二相ブラシレスモータの駆動原理を説明する。図
1に示すように、ブラシレスモータは、ホール素子HE
と駆動コイルLを巻いたヨークYが固定であり、マグネ
ットロータMGがヨークYに対して回転するよう構成さ
れている。また、二相ブラシレスモータが冷却用ファン
モータとして送風を行う場合は、このマグネットロータ
MGはファン(図示しない)と―体に構成されている。
ここでは、ホール素子HEはマグネットロータMGの磁
極位置(回転角度)であるN極を検知しているところを
示す。
【0004】図11に示すように、マグネットロータM
Gの磁極位置をホール素子HEで検出し、位相が反転し
ている二つの位置検出信号を出力し、この二つの位置検
出信号をコンパレータC101に入力して矩形状の駆動パ
ルス信号を生成し、その駆動パルス信号をインバータI
101で位相を反転した駆動パルス信号を生成し、二つの
位相が反転した駆動パルス信号(デューティ比:50
%)をドライバQl01、Q102にそれぞれ入力して駆動コ
イルL1およびL3、L2およびL4に供給する電流を
スイッチングして交互に通電(ON/OFF)する。
【0005】例えば、ホール素子HEはマグネットロー
タMGのN極を検知し、駆動コイルLlおよびL3が通
電され(このとき、駆動コイルL2およびL4は不導
通)、駆動コイルL1およびL3は励磁されてヨークY
にS極が発生し、マグネットロータMG側のN極の磁力
によってに引きつけられ、マグネットロータMGは時計
周りの回転トルクを受ける。マグネットロータMGが、
この回転角度位置から90°(電気角では180°)回
転すると、ホール素子HEはS極を検知し、駆動コイル
L1およびL3ヘの通電が停止し、今度は駆動コイルL
2およびL4が通電され、駆動コイルL2およびL4は
励磁されてヨークYにN極が発生し、マグネットロータ
MG側のS極に引きつけられ同じく時計周りの回転トル
クを受け、この動作を順次操り返してマグネットロータ
は回転を続ける。
【0006】図12について説明すると、(1)はマグ
ネットロータMGの磁極の磁束分布、(2)はホール素
子によって検出されたマグネットロータの検出磁束(磁
極位置検出信号)を示す。(3)は(2)によって生成
されたデューティ比50%の駆動パルス信号によってド
ライバQ101がスイッチング制御した駆動コイルL1の
動作、(4)は(2)によって生成されたデューティ比
50%の駆動パルス信号によってドライバQ102がスイ
ッチング制御した駆動コイルL2の動作、(5)は駆動
コイルL1、L2によって発生した電磁トルク、(6)
は図2に示すヨークによって発生したレラクタンストル
クを示す。
【0007】ここで、レラクタンストルクについて説明
すると、図2に示すように、二相駆動方式のブラシレス
モータは、自起動を可能とするために死点脱出のための
レラクタンストルクが発生するよう構成されている。す
なわち、マグネットロータMGの磁極がコイルの中心と
対向する死点位置で停止すると、起動の際に回転方向が
定まらない。これを防ぐために、例えば、ヨークの形状
は、磁極が死点位置付近にあるときにはヨーク凸部の磁
力により、レラクタンストルクが発生して、必ず磁極が
死点位置からずれた位置で停止するよう構成されてい
る。また、このレラクタンストルクは回転中も決まった
角度位置で、駆動コイルへの通電による電磁トルクとは
独立して発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
二相駆動方式では、図12の(3)〜(5)に示すよう
に、磁極の切替近辺、例えば、駆動パルス信号により通
電される駆動コイルL1及びL3、L2及びL4の電気
角度0°、180°、360°の近辺では、ほとんど電磁トル
クを発生しない。この近辺では、図12の(6)のレラ
クタンストルクが回転力として有効に働くため電磁トル
クはほとんど不要であり、駆動コイルへの供給電流は、
ほとんど無駄な消費電流となる。従って、この無効電流
をカットすれば、省電力型の二相ブラシレスモータ駆動
回路が提供できる。
【0009】モータの駆動効率を改善した従来例とし
て、磁極の切り替えを検出する位相検出コイルをファン
モータ用ホールICの周辺に外付けし、検出した位相検
出信号と論理回路で駆動コイルへの通電信号のデューテ
イ比を変化させることにより、モータ駆動時の無効電流
をカットするファンモータ用ホールICが市販されてい
る。また、周囲温度を検出するサーミスタをファンモー
タ用ホールICの周辺に外付けし、周囲温度に応じて駆
動コイルへの通電信号のデューテイ比を変化させること
により周囲温度に応じた風量制御する温度可変速型ファ
ンモータ用ホールICが市販されている。
【0010】しかし、前記位相検出用コイルや温度検出
用サーミスタは、ICチップ内部への組み込みが不可能
な部品であり、かつ比較的大きい部品であるのでICチ
ップの外部で外付けしなければならない。このことは、
ファンモータの部品点数を増加させ、モータ内部に組み
込む基板も大きくなるのでモータ全体の軽薄短小化を妨
げ、また生産性を低下させ、製造コストを上げるという
問題がある。
【0011】本発明は以上の事情を考慮してなされたも
のであり、例えば、外付け部品を必要とすることなく、
ホール素子が検出した二つの磁極位置検出信号に基づい
た簡単な回路構成で駆動コイルに流す無効電流をカット
してモータの駆動効率を改善することができる二相ブラ
シレスモータ駆動回路を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】図3は本発明の二相ブラ
シレスモータ駆動回路の基本構成を示すブロック図であ
る。図3に示すように、本発明は、マグネットロータと
第1および第2の駆動コイルとを有する二相ブラシレス
モータの駆動回路であって、前記マグネットロータの磁
極位置を検出し、位相が反転している二つの磁極位置検
出信号を出力するホール素子HEと、前記二つの磁極位
置検出信号を増幅する増幅回路A1と、増幅された磁極
位置検出信号の電圧波形の直流電圧成分よりも低くかつ
その信号の最小値よりも高く設定した設定電圧を生成す
る設定電圧回路S1と、この設定電圧と磁極位置検出信
号の電圧波形とを入力してデューティ比が50%未満の
位相の異なる二つの駆動パルス信号をそれぞれ生成する
第1および第2のコンパレータC1,C2と、この二つ
の駆動パルス信号を入力して前記第1および第2の駆動
コイルに供給する駆動電流を交互にスイッチングする第
1および第2のドライバQ1,Q2とを備えてなる二相
ブラシレスモータ駆動回路である。
【0013】なお、本発明において、二相ブラシレスモ
ータは、パソコン、ワープロ等の冷却用ファンモータ、
回路基板の直接冷却用ファンモータ、エアコンの温度セ
ンサの空気循環用ファンモータとして構成されている。
増幅回路A1、コンパレータC1、C2は、差動増幅
器、リニアアンプで構成される。設定電圧回路S1は、
金属被膜抵抗、酸化膜抵抗、シリコンダイオード、ツエ
ナーダイオードなどで構成される。ドライバQ1,Q2
は、PNP、NPNトランジスタ、ダーリントン接続さ
れたトランジスタ、FETなどで構成される。
【0014】本発明によれば、外付け部品、論理回路な
どを必要とすることなく、ホール素子が検出した二つの
磁極位置検出信号に基づいた簡単な回路構成で駆動コイ
ルに流す無効電流をカットしてモータの駆動効率を改善
することができる。よって、二相ブラシレスモータの駆
動において、必要以上の無駄な消費電力量を節約するこ
とができる。
【0015】前記増幅回路A1または前記設定電圧回路
S1は、前記設定電圧V1と前記磁極位置検出信号の電
圧波形の直流電圧成分V21,V22との電圧差が周囲の温
度上昇に伴って減少する温度特性を備え、前記第1およ
び第2のコンパレータC1,C2は、周囲の温度上昇に
伴って前記デューティ比が50%未満の範囲で増加する
位相の異なる二つの駆動パルス信号をそれぞれ生成する
よう構成してもよい。
【0016】なお、本発明において、増幅回路または設
定電圧回路において、特定の温度検出センサを利用して
回路の構成部品であるシリコンダイオード、シリコント
ランジスタの温度特性を利用して、設定電圧と磁極位置
検出信号の電圧波形の直流電圧成分との電圧差が周囲の
温度上昇に伴って減少するよう予め設定されている。前
記構成によれば、周囲温度を検出する温度検出センサ
(サーミスタなど)を外付けすることなく、回路を構成
するシリコン半導体部品の温度特性により周囲の温度上
昇に応じて駆動コイルへの通電信号のデューテイ比を変
化させることできる。例えば、周囲の温度上昇に応じた
風量を制御するファンモータ用駆動回路として利用する
ことができる。
【0017】前記ホール素子HE、前記増幅回路A1、
前記設定電圧回路S1、前記第1および第2のコンパレ
ータC1,C2、および前記第1および第2のドライバ
Q1,Q2が、ホールICとして単一のシリコンチップ
上に構成されることが好ましい。前記構成によれば、二
相ブラシレスモータ駆動回路全体を、ホールICとして
単一のシリコンチップ上に納めているので、装置全体の
軽薄短小化、生産性の向上、製造コストの低減に貢献す
ることができる。さらに、ファンモータ用ホールICと
して、高温時にファンの回転速度を上げて冷却能力を向
上させる機能を付加することができる。
【0018】前記二相ブラシレスモータは前記マグネッ
トロータの磁極位置が切り替わる際にレラクタンストル
クが発生するヨークを備え、前記レラクタンストルク
が、回転力として有効に働く期間だけ、前記デューティ
比が50%未満の範囲で設定されることが好ましい。前
記構成によれば、レラクタンストルクが有効に働く期
間、モータの駆動コイルに供給する無効電流をカットす
るので安定した電磁トルクでマグネットロータを回転さ
せることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施例に基づいて
本発明を詳述する。なお、これによって本発明は限定さ
れるものでない。
【0020】図4は本発明の二相ブラシレスモータ駆動
回路の一実施例を示す回路図である。図4に示すよう
に、本発明の二相ブラシレスモータ駆動回路は、図1に
示すマグネットロータMGの磁極位置(回転角度位置)
を検出するホール素子HEと、ホール素子HEからの出
力電圧h1,h2を増幅する差動増幅回路A1と、設定電
圧回路S1と、差動増幅回路A1の出力電圧a1,a2
と設定電圧回路S1の設定電圧V1を入力してデューテ
ィ比が50%未満の位相の異なる二つの駆動パルス信号
p1,p2をそれぞれ生成する第1および第2のコンパ
レータC1,C2と、第1および第2の駆動コイルL
1,L2に供給する駆動電流を制御する第1および第2
のドライバQl、Q2とから構成されている。
【0021】なお、本発明において、二相ブラシレスモ
ータは、パソコン、ワープロ等の冷却用ファンモータ、
回路基板の直接冷却用ファンモータ、エアコンの温度セ
ンサの空気循環用ファンモータとして構成され、マグネ
ットロータ、ヨーク、ヨークに巻いた駆動コイル、及び
マグネットロータに固定したファンで構成されている
(図1参照)。この種のファンモータの消費電力として
は、通常、400mW程度である。
【0022】設定電圧回路S1は、金属被膜抵抗、酸化
膜抵抗、シリコンダイオード、ツエナーダイオードなど
で構成される。ドライバQ1,Q2はPNP、NPNト
ランジスタ、FETなどで構成され、ブラシレスモータ
(ファンモータ)の駆動電流によってはダーリントン接
続のトランジスタが用いられる。図4において、Vccは
駆動回路及び駆動コイルL1,L2に供給する直流電源
の電圧を示す。ここでは、図4に示さないが、駆動コイ
ルL1,L2はVccとドライバの出力OUT1、OUT2間に
接続される。
【0023】図6は本実施例の二相ブラシレスモータ駆
動回路の各部の電圧波形を示す波形図である。図6の
(1)、(2)は、ホール素子HEによってマグネット
ロータの磁極位置が検出され、二つの位相が反転した磁
極位置検出信号(出力電圧)h1,h2を示す。図6の
(3)、(4)は、増幅回路A1によって増幅された二
つの位相が反転した磁極位置検出信号a1,a2の電圧
波形を示し、コンパレータC1,C2の入力波形とな
る。
【0024】V21,V22は増幅された磁極位置検出信号
a1,a2の直流電圧成分を示す。V1は、設定電圧回
路S1によって、V21,V22より低くかつa1,a2の
最小値よりも高く設定した設定電圧を示す。図5は本実
施例の差動増幅回路と設定電圧回路の一部の抵抗値を示
す図である。図5に示す抵抗値と、直流電源電圧Vccの
電圧値によって、磁極位置検出信号a1,a2の直流電
圧成分V21,V22と設定電圧V1がほぼ決定することが
できる。
【0025】図6の(5)、(6)は、この設定電圧V
1と磁極位置検出信号a1、a2の電圧波形とを第1お
よび第2のコンパレータC1,C2に入力してデューテ
ィ比が50%未満の位相の異なる二つの駆動パルス信号
p1,p2を生成し、この二つの駆動パルス信号p1,
p2を第1および第2のドライバQ1,Q2に入力し、
直流電源電圧Vccから第1および第2の駆動コイルL
1,L2に供給される駆動電流を交互にスイッチングす
るドライバQ1,Q2の出力波形o1,o2を示す。こ
こでは、図6に示していないが、駆動パルス信号p1,
p2は、ドライバQ1,Q2の出力波形o1,o2を反
転した波形になる。
【0026】ここで、t1+t2は、電気角360°(N極
からN極またはS極からS極までの回転角度)に相当す
る時間を示し、t1はドライバのON時間、t2はドラ
イバのOFF時間を示す。よって、デューティ比はt1
/(t1+t2)で表され、レラクタンストルクが有効に
働く期間、デューティ比を50%未満の範囲で縮小して
設定することができる。例えば、レラクタンストルクの
有効期間が、デューティ比に対し30%ある場合、デュー
ティ比の範囲は、 0.20<t1/(t1+t2)<0.50
【0027】図7は本実施例のコンパレータに入力され
る磁極位置検出信号と設定電圧の入力波形を示す波形図
である。図7において、図5に示す抵抗値を組み込んだ
差動増幅回路A1の出力波形である磁極位置検出信号a
1と設定電圧回路S1の設定電圧V1を、例えば、シン
クロスコープで測定し、縦軸:200mv/div、横軸:5.00
ms/divに設定して実測した波形図を示す。このときの
V21は、(4.15+3.05)v/2=3.6vである。また、設
定電圧V1は、ほぼ3.37vである。 デューティ比:t1/(t1+t2)=11.5ms/(11.5+1
2.5)ms=0.48(48%)
【0028】図8は本実施例の第1および第2のドライ
バの出力波形を示す波形図である。図8において、図7
に示す設定電圧V1と磁極位置検出信号a1、a2の電
圧波形とを第1および第2のコンパレータC1,C2に
入力してデューティ比が48%の位相の異なる二つの駆動
パルス信号p1,p2を生成し、この二つの駆動パルス
信号p1,p2を第1および第2のドライバQ1,Q2
に入力し、直流電源電圧Vccから第1および第2の駆動
コイルL1,L2に供給される駆動電流を交互にスイッ
チングして二相ブラシレスファンモータを駆動するドラ
イバQ1,Q2の出力波形o1,o2を示す。
【0029】このとき、Vcc=5vであり、シンクロス
コープの縦軸:2.00v/div、横軸:5.00ms/divに設定
して測定したドライバQ1,Q2の出力波形o1,o2
を示す。よって、二相ブラシレスモータの駆動コイルL
l、L2にデューティ比(パルス占有率)が48%のパ
ルス駆動電流を通電して、回転数、60×(1000ms/24ms)
/2 rpm≒1250 rpmで駆動することができた。
【0030】図9は本実施例の差動増幅回路の出力波形
の直流電圧成分と設定電圧回路の設定電圧の温度特性を
示すグラフである。図9において、図5に示す抵抗値を
組み込んだ差動増幅回路A1の出力波形である磁極位置
検出信号a1(またはa2)の直流電圧成分V21(また
はV22)と設定電圧回路S1の設定電圧V1を、周囲温
度を変化させ計算によって求めた結果である。ただし、
シリコンダイオードの順方向電圧降下を0.7vとし、そ
の温度変動を0.002v/℃とした。デジタルボルトメー
タとシンクロスコープで測定することもできる。 -30℃では、V21−V1=2.46v−2.17v=0.29v 120℃では、V21−V1=2.29v−2.08v=0.21v 本実施例の設定電圧V1と差動増幅回路A1の出力電圧
a1,a2の直流電圧成分V21,V22との差が、高温時
に減少することが確認できた。
【0031】このことは、差動増幅回路と設定電圧回路
は、設定電圧V1と磁極位置検出信号a1、a2の電圧
波形の直流電圧成分V21,V22との電圧差、例えば、0.
29vが周囲の温時上昇に伴って、0.08v減少する温度特
性を備えていることになり、第1および第2のコンパレ
ータC1,C2は、周囲の温時上昇に伴って前記デュー
ティ比が50%未満の範囲で増加する二つの位相の異な
る駆動パルス信号をそれぞれ生成することになる。
【0032】ここでは、a1,a2直流電圧成分V21及
びV22の温度上昇による電圧降下が、設定電圧V1の電
圧降下より大きくして、その電圧差が少なくなるように
回路を構成しているが、例えば、温度上昇にかかわら
ず、a1、a2の直流電圧成分V21及びV22をほぼ一定
にし、設定電圧V1を温度上昇によって上昇するように
構成することもできる。
【0033】図10は本実施例の周囲温度に適応してコ
ンパレータとドライバの電圧波形の示す波形図である。
図10において、(1)は常温時のコンパレータ入力波
形(1−1)とドライバ出力波形(1−2)を示し、
(2)は高温時のコンパレータ入力波形(2−1)とド
ライバ出力波形(2−2)を示す。図10の(1−1)
に示すように、常温時のコンパレータ入力波形a1,a
2の直流電圧成分V21,V22と、設定電圧V1の電圧差
は所定値に設定されている。(1−2)に示すように、
ドライバON時の出力波形の幅は、OFF時に比較して
少ないので、モータ駆動時の消費電流が少ない。
【0034】図10の(2−1)に示すように、高温時
のコンパレータ入力波形a1,a2の直流電圧成分V2
1,V22と、設定電圧V1の電圧差は温度上昇に伴い接
近する。(2−2)に示すように、ドライバON時の出
力波形の幅は、OFF時のドライバ出力波形の幅に接近
するので、モータ駆動時の電流が増加する。
【0035】従って、a1,a2の直流電圧成分V21,
V22と設定電圧V1の電圧差が温度上昇に伴って減少す
る温度特性をシリコンICチップ上に構成することによ
って、周囲の温度上昇に応じて駆動コイルへの通電信号
のデューテイ比50%未満の範囲で増加させる温度可変
速型ファンモータ用ホールICを実現することができ
る。この温度可変速型ファンモータ用ホールICを適用
すれば、周囲温度を検出する温度検出センサ(サーミス
タなど)を外付けすることなく、常温時には必要以上の
電力を節約し、高温時にはモータの回転速度を上げて冷
却能力を向上させる周囲温度可変速型の二相ブラシレス
モータを、単一のホールICによって駆動できる。ま
た、モータ全体の軽薄短小化、生産性の向上、製造コス
トの低減に貢献することができる。
【0036】本実施例の二相ブラシレスモータ駆動回路
は、例えば、磁極位置検出信号a1、a2が所定時間内
に変化しないときは、モータロックと判定してドライバ
Q1,Q2のスイッチングを停止する保護回路、このモ
ータロックをREDまたはブザーで警告するための警報
出力回路、モータロックを解除してスタートさす自動復
帰回路などを内蔵して各種機能を追加することができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、外付け部品、論理回路
などを必要とすることなく、ホール素子が検出した二つ
の磁極位置検出信号に基づいた簡単な回路構成で駆動コ
イルに流す無効電流をカットしてモータの駆動効率を改
善することができる。よって、省電力型の二相ブラシレ
スモータ駆動回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二相ブラシレスモータの構造を示す断面図であ
る。
【図2】二相ブラシレスモータのレラクタンストルクの
発生機構を示す断面図である。
【図3】本発明の二相ブラシレスモータ駆動回路の基本
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の二相ブラシレスモータ駆動回路の一実
施例を示す回路図である。
【図5】本実施例の差動増幅回路と設定電圧回路の一部
の抵抗値を示す図である。
【図6】本実施例の二相ブラシレスモータ駆動回路の各
部の電圧波形を示すタイムチャートである。
【図7】本実施例のコンパレータに入力される磁極位置
検出信号と設定電圧の入力波形を示す波形図である。
【図8】本実施例の第1および第2のドライバの出力波
形を示す波形図である。
【図9】本実施例の差動増幅回路の出力波形の直流成分
と設定電圧回路の設定電圧の温度特性を示すグラフであ
る。。
【図10】本実施例の周囲温度に適応したコンパレータ
とドライバの電圧波形を示す波形図である。
【図11】従来の二相ブラシレスモータの駆動回路の一
例を示す回路図である。
【図12】従来の二相ブラシレスモータの駆動原理を示
すタイムチャートである。
【符号の説明】
MG マグネットロータ Y ヨーク L1 駆動コイル L2 駆動コイル HE ホール素子 A1 差動増幅器 S1 設定電圧回路 C1 コンパレータ C2 コンパレータ Q1 トランジスタ Q2 トランジスタ V1 設定電圧 a1 磁極位置検出信号(a2に対し位相が反転) a2 磁極位置検出信号(a1に対し位相が反転) V21 磁極位置検出信号a1の電圧波形の直流電圧成分 V22 磁極位置検出信号a2の電圧波形の直流電圧成分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットロータと第1および第2の駆
    動コイルとを有する二相ブラシレスモータの駆動回路で
    あって、前記マグネットロータの磁極位置を検出し、位
    相が反転している二つの磁極位置検出信号を出力するホ
    ール素子と、前記二つの磁極位置検出信号を増幅する増
    幅回路と、増幅された磁極位置検出信号の電圧波形の直
    流電圧成分よりも低くかつその信号の最小値よりも高く
    設定した設定電圧を生成する設定電圧回路と、この設定
    電圧と磁極位置検出信号の電圧波形とを入力してデュー
    ティ比が50%未満の位相の異なる二つの駆動パルス信
    号をそれぞれ生成する第1および第2のコンパレータ
    と、この二つの駆動パルス信号を入力して前記第1およ
    び第2の駆動コイルに供給する駆動電流を交互にスイッ
    チングする第1および第2のドライバとを備えてなる二
    相ブラシレスモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記増幅回路または前記設定電圧回路
    は、前記設定電圧と前記磁極位置検出信号の電圧波形の
    直流電圧成分との電圧差が周囲の温度上昇に伴って減少
    する温度特性を備え、前記第1および第2のコンパレー
    タは、周囲の温度上昇に伴って前記デューティ比が50
    %未満の範囲で増加する位相の異なる二つの駆動パルス
    信号をそれぞれ生成することを特徴とする請求項1記載
    の二相ブラシレスモータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記ホール素子、前記増幅回路、前記設
    定電圧回路、前記第1および第2のコンパレータ、およ
    び前記第1および第2のドライバが、ホールICとして
    単一のシリコンチップ上に構成されたことを特徴とする
    請求項1または2記載の二相ブラシレスモータ駆動回
    路。
  4. 【請求項4】 前記二相ブラシレスモータは、前記マグ
    ネットロータの磁極位置が切り替わる際にレラクタンス
    トルクが発生するヨークを備え、前記レラクタンストル
    クが回転力として有効に働く期間だけ、前記デューティ
    比が50%未満の範囲で設定されたことを特徴とする請
    求項1記載の二相ブラシレスモータ駆動回路。
JP9096018A 1997-04-14 1997-04-14 二相ブラシレスモータ駆動回路 Pending JPH10290591A (ja)

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