JPH10290133A - 信号増幅回路 - Google Patents

信号増幅回路

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JPH10290133A
JPH10290133A JP9709297A JP9709297A JPH10290133A JP H10290133 A JPH10290133 A JP H10290133A JP 9709297 A JP9709297 A JP 9709297A JP 9709297 A JP9709297 A JP 9709297A JP H10290133 A JPH10290133 A JP H10290133A
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JP
Japan
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signal
transistor
circuit
current
difference signal
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP9709297A
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English (en)
Inventor
Kenichi Mano
憲一 真野
Junichi Nakamura
順一 中村
Yoshihisa Ooo
桂久 大尾
Takeshi Yuwaki
武志 湯脇
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力段におけるバイポーラ・トランジスタの
アーリー効果の影響を受けない回路構成にすることで、
信号増幅回路の歪特性を良好にする。 【解決手段】 信号増幅回路1において、相信号生成部
2により入力信号の正相成分及び逆相成分を取り出し、
後段の差信号生成部3で各相成分を示す電流の差電流を
生成した後、バイポーラ・トランジスタを介して反転増
幅部4に出力する。反転増幅部4を、所定の電圧値にバ
イアスされた演算増幅器を用いて構成し、これによって
バイポーラ・トランジスタのアーリー効果の影響による
コレクタ電流の変動及びこれに起因する歪み特性の悪化
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動利得制御等に
用られる信号増幅回路においてアーリー効果の影響を受
けることがないように出力段に演算増幅器からなる反転
増幅回路を設けることで歪特性を改善することを目的と
する信号増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動利得制御(例えば、カラーテレビジ
ョン受像機における色飽和度を一定に保つ制御等。)た
めの回路として利得可変型の信号増幅回路が用いられ
る。
【0003】図3はそのような回路の一例として、所謂
ギルバート型増幅回路の構成例aを簡略的に示したもの
である。
【0004】入力信号(これを「VI」と記す。)は、
第1の差動増幅回路bに入力された後、第2の差動増幅
回路cに送出される。尚、第1の差動増幅回路bには電
流値「I1」の定電流源が設けられ、また、第2の差動
増幅回路cには電流値「2・I2」の定電流源が設けら
れており、両回路b、cには電源端子dから所定の電圧
(これを「+Vcc」と記す。)が供給されている。
【0005】第2の差動増幅回路cの一方の出力は、P
NPトランジスタP1、P2からなるカレントミラー回
路eに送出され、また、他方の出力はカレントミラー回
路fを介してその出力段のNPNトランジスタQに送出
される。
【0006】第2の差動増幅回路c内に設けられたトラ
ンジスタの差動対(図示せず。)に流れる電流値を「Δ
2」としたとき、差動対の一方のトランジスタのコレ
クタ電流がカレントミラー回路eでの折り返しによりト
ランジスタP2のコレクタ電流「I2+Δi2」として取
り出され、また、差動対の他方のトランジスタのコレク
タ電流がカレントミラー回路fを介してその出力のトラ
ンジスタQのコレクタ電流「I2−Δi2」として取り出
される。
【0007】そして、トランジスタP2とQとの接続点
Aにおける減算により得られる電流値「2・Δi2」が
バッファgを介して電圧変換されて出力端子から出力さ
れる(出力電圧を「vo」と記す。)。尚、バッファg
の入力端子には所定のバイアス電圧(これを「Vout
と記す。)が抵抗hを介して供給されている。
【0008】この回路aにあっては、入力信号VIの交
流成分を「vin」とするとき、出力電圧voが下式に
示すようになる。
【0009】
【数1】
【0010】尚、上式中の「K」は電流比「I2/I1
に比例する係数であり、回路aではI2やI1を可変設定
することで利得制御が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな構成において、各素子の理想的な特性が実現される
ときには歪特性が本来良いはずであるが、トランジスタ
P2のアーリー効果の影響によって歪特性が悪化してし
まうという問題がある。尚、アーリー効果とは、トラン
ジスタのコレクタ電圧を変化させると、これにつれて空
乏層の厚さが変化して実効的なベース幅が変化し、その
結果コレクタからエミッタへの電圧帰還及びコレクタ出
力抵抗の減少という効果となって現れる現象である。
【0012】そして、一般に下式[数2]に示す関係式
が成立するため、図3のA点の電位によりトランジスタ
P2のコレクタ電流が変動すると、これに伴って増幅回
路の歪特性が悪化してしまう虞がある。
【0013】
【数2】
【0014】尚、上式中、「IC」はコレクタ電流、
「Is」は逆方向飽和電流、「VCE」はコレクタ−エミ
ッタ間電圧、「VBE」はベース−エミッタ間電圧、「V
A」はアーリー電圧(VBEあるいはIB(ベース電流)を
パラメータとしたIC−VCB特性(「VCB」はコレクタ
−ベース間電圧)を延長したときのVCB軸との交点にお
ける電圧)を表しており、また、「VT=k・T/q」
(k:ボルツマン定数、T:絶対温度、q:キャリア電
荷)であり、「exp(X)」は指数関数である。
【0015】本発明は、出力段におけるバイポーラ・ト
ランジスタのアーリー効果の影響を受けない回路構成に
することで、信号増幅回路の歪特性を良好にすることを
課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、入力信号についての正相成分及び逆相
成分を取り出す相信号生成部と、該相信号生成部によっ
て得られた各相成分を示す信号の差信号を生成した後バ
イポーラ・トランジスタを介して出力する差信号生成部
と、該差信号生成部の後段に配置されかつ所定の電圧値
にバイアスされた演算増幅器からなる反転増幅部とを備
えたものである。
【0017】従って、本発明によれば、差信号生成部の
後段に演算増幅器からなる反転増幅部を設けることによ
って、バイポーラ・トランジスタのアーリー効果の影響
を被ることがなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明信号増幅回路の基本
構成を示すものであり、信号増幅回路1は、相信号生成
部2、差信号生成部3、反転増幅部4から構成されてい
る。
【0019】入力信号(これを「SI」と記す。)は、
先ず、相信号生成部2に入力される。該相信号生成部2
は、入力信号(信号電流等。)についての正相成分及び
逆相成分を取り出すものであり、例えば、入力信号SI
の交流成分を「vin」とし、係数を「k」とすると
き、「±k・vin」、あるいはこれに所定のバイアス
成分「B」を加えた「B±k・vin」を得て、これを
後段の差信号生成部3に送出する。
【0020】差信号生成部3は、相信号生成部2によっ
て得られた各相成分を示す信号の差信号(差電流等。)
を生成した後バイポーラ・トランジスタを介してこれを
後段の反転増幅部4に出力する。
【0021】尚、図示するように利得制御信号(これを
「SC」と記す。)を、相信号生成部2又は差信号生成
部3、あるいは両者に送出することによって信号増幅回
路1の利得を制御することができ、例えば、ビデオ信号
のように信号処理を正確に行う必要がある場合に、利得
制御によって信号の大きさを調整することができる(A
GC(自動利得制御)回路等。)。また、利得制御信号
Cを用いることなく、利得を固定した構成とすること
も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0022】反転増幅部4は、所定の電圧値にバイアス
された演算増幅器14を用いて構成されており、その出
力端子から信号(これを「SO」と記す。)を出力す
る。例えば、バイアス電圧を「Vb」とし、信号増幅回
路1の利得係数を「K」とするとき、信号SOの電圧と
して「Vb−K・vin」を出力する。
【0023】尚、演算増幅器14を用いる理由は、差信
号生成部3のバイポーラ・トランジスタのアーリー効果
の影響を受けないようにするために、演算増幅器14の
入力段でのイマジナリショート(理想演算増幅器では開
ループの利得が無限大であり、2つの入力端子間が仮想
的なショート状態とみなせること。)が必要となるから
である。
【0024】信号増幅回路1には、例えば、ギルバート
型増幅回路の構成を採ることができ、この場合には、相
信号生成部2や差信号生成部3がトランジスタにより構
成される差動対と定電流源をそれぞれ有しており、定電
流源の電流値を制御することで利得制御が行われる。
尚、この構成に限らず、掛け算器型の回路としたり、ま
た、NPNトランジスタ構成若しくはPNPトランジス
タ構成とする等、各種の実施形態が可能である。
【0025】
【実施例】以下に、本発明をギルバート型増幅回路に適
用した実施例について図2に従って説明する。
【0026】増幅回路5において、定電圧源6(電圧値
を「Vi」と記す。)によって直流バイアスされた交流
信号源7(電圧値を「vin」と記す。)で表される入
力信号は、初段の差動対8を構成するNPNトランジス
タT1及びT2に入力される。
【0027】NPNトランジスタT1のエミッタとNP
NトランジスタT2のエミッタとの間には抵抗R1が介
挿されており、トランジスタT1、T2のエミッタは電
流値「I1」の定電流源9、9をそれぞれ介して接地さ
れている。そして、トランジスタT1、T2の各コレク
タは、NPNトランジスタQ1、Q2をそれぞれ介して
電源端子10(所定の電源電圧「+Vcc」が供給され
る。)に接続されている。
【0028】つまり、トランジスタQ1、Q2はそれら
のコレクタが電源端子10に接続されるとともに、それ
らのベースが共通化されて所定の電圧「Vr」(図では
定電圧源の記号で示す。)が供給されており、トランジ
スタQ1のエミッタがトランジスタT1のコレクタに接
続され、トランジスタQ2のエミッタがトランジスタT
2のコレクタに接続されている。
【0029】トランジスタQ3及びQ4は差動対11を
構成しており、NPNトランジスタQ3のベースがトラ
ンジスタT1のコレクタに接続され、NPNトランジス
タQ4のベースがトランジスタT2のコレクタに接続さ
れている。そして、トランジスタQ3、Q4はそれらの
エミッタ同士が接続されて電流値「2・I2」の定電流
源12を介して接地されている。
【0030】トランジスタQ3のコレクタは、PNPト
ランジスタP3のコレクタに接続され、該トランジスタ
P3のエミッタが抵抗を介して電源端子10に接続され
ている。また、トランジスタQ4のコレクタは、PNP
トランジスタP1のコレクタに接続され、該トランジス
タP1のエミッタが抵抗を介して電源端子10に接続さ
れている。尚、トランジスタP3はそのベースとエミッ
タが接続され、同様にトランジスタP1はそのベースと
エミッタが接続されている。
【0031】PNPトランジスタP4は、上記トランジ
スタP3とともにカレントミラー回路を構成し、該トラ
ンジスタP4のエミッタが抵抗を介して電源端子10に
接続されている。
【0032】また、PNPトランジスタP2は、上記ト
ランジスタP1とともにカレントミラー回路を構成し、
該トランジスタP2のエミッタが抵抗を介して電源端子
10に接続されている。
【0033】トランジスタP4、P2のそれぞれのコレ
クタは、カレントミラー回路を構成するNPNトランジ
スタQ5、Q6のコレクタにそれぞれ接続されている。
即ち、トランジスタQ5とQ6は、それらのベース同士
が接続されており、該ベース及び上記トランジスタP4
のコレクタにトランジスタQ5のコレクタが接続されて
いる。そして、トランジスタQ5のエミッタが抵抗を介
して接地され、また、トランジスタQ6のコレクタが上
記トランジスタP2のコレクタに接続されるとともに該
トランジスタQ6のエミッタが抵抗を介して接地されて
いる。
【0034】出力段に設けられた反転増幅回路13は演
算増幅器14を用いた負帰還の構成とされており、演算
増幅器14の反転入力端子が帰還抵抗R2を介して演算
増幅器14の出力端子15(出力電圧を「vo」とす
る。)に接続されるとともに、該反転入力端子が上記ト
ランジスタP2のコレクタに接続されている(この接続
点を「A点」とする。)。また、演算増幅器14の非反
転入力端子には定電圧源16で示す所定のバイアス電圧
(これを「Vout」と記す。)が供給されている。 こ
の回路では定電流源9、12の電流値I1又はI2、ある
いはその両方の値を制御することによって利得を変化さ
せることができる。尚、トランジスタT1、T2とQ1
及びQ2若しくはQ1乃至Q4を含む回路部が上記相信
号生成部2に相当し、トランジスタQ3乃至Q6、P1
乃至P4を含む回路が上記差信号生成部3に相当する。
【0035】しかして、回路において、抵抗R1、R2
抵抗値をそれぞれ「R1」、「R2」とし、差動対8に流
れる電流を「Δi1」、差動対11に流れる電流「Δ
2」とし、トランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のベ
ース−エミッタ間電圧をそれぞれVBEQ1、VBEQ2、V
BEQ3、VBEQ4としたとき下式に示す関係が成立する。
【0036】
【数3】
【0037】尚、上式の第1式は、トランジスタQ1と
Q3並びにQ2とQ4のベース−エミッタ間電圧につい
ての等電位関係(Q1、Q2のベース電位及びQ3、Q
4のエミッタ電位を参照。)に基づいている。また、第
3式は、トランジスタQ3のコレクタ電流がトランジス
タP3、P4のカレントミラー回路により折り返されて
得られる電流値「I2−Δi2」がトランジスタQ5、Q
6によるカレントミラー回路によりさらに折り返される
こと及びこの電流値が、A点において、トランジスタP
1、P2のカレントミラー回路により折り返されて得ら
れるトランジスタQ4のコレクタ電流値「I2+Δi2
から差し引かれることによって電流値2・Δi2が得ら
れ、これが反転増幅回路13により電圧変換されること
に基づいている。
【0038】ベース−エミッタ間電圧とコレクタ電流と
の関係式に基づき[数3]式の第1式を変形すると、下
式[数4](式中の「ln」は自然対数関数を示す。)
及びその変形後の[数5]式が得られる。
【0039】
【数4】
【0040】
【数5】
【0041】よって、[数5]式と上記[数3]式から
下式[数6]が得られる。
【0042】
【数6】
【0043】しかして、増幅回路5においては電流2・
Δi2の電圧変換時に演算増幅器14を用いた反転増幅
を行っており、演算増幅器14の入力段におけるイマジ
ナリショートによりA点の電位がバイアス電圧Vout
等しくなるため、トランジスタP2についてのアーリー
効果の影響が現れず、「(トランジスタP1のコレクタ
電流)=(トランジスタP2のコレクタ電流)」という
関係が常に成立する。従って、歪特性の良好な利得制御
型増幅回路を得ることができる。
【0044】尚、増幅回路5では信号の入力段でNPN
トランジスタT1、T2からなる差動対8のエミッタに
抵抗R1を介挿した構成としたが、入力信号に比例した
変化電流を得ることができる構成であれば、その回路形
式の如何は問わない。
【0045】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、差信号生成部の後段
に演算増幅器からなる反転増幅部を設けることによっ
て、バイポーラ・トランジスタのアーリー効果の影響を
被ることがなくなり、これによって、歪特性を良好にす
ることができる。
【0046】また、請求項2に係る発明によれば、相信
号生成部又は差信号生成部がトランジスタにより構成さ
れる差動対と定電流源を有する回路において、構成の著
しい複雑化を伴うことなく、出力段に演算増幅器からな
る反転増幅部を設けるだけで歪特性の改善を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号増幅回路の基本構成を示す図
である。
【図2】本発明をギルバート型増幅回路の適用した構成
例を示す回路図である。
【図3】従来の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…信号増幅回路、2…相信号生成部、3…差信号生成
部、4…反転増幅部、8、11…差動対、9、12…定
電流源、14…演算増幅器
フロントページの続き (72)発明者 湯脇 武志 鹿児島県国分市野口北5番1号 ソニー国 分株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に対して所定若しくは所望の利
    得をもって信号増幅した後出力する信号増幅回路におい
    て、 入力信号についての正相成分及び逆相成分を取り出す相
    信号生成部と、 該相信号生成部によって得られた各相成分を示す信号の
    差信号を生成した後バイポーラ・トランジスタを介して
    出力する差信号生成部と、 該差信号生成部の後段に配置されかつ所定の電圧値にバ
    イアスされた演算増幅器からなる反転増幅部とを備えた
    ことを特徴とする信号増幅回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号増幅回路におい
    て、 相信号生成部又は差信号生成部がトランジスタにより構
    成される差動対と定電流源を有しており、定電流源の電
    流値を制御することで利得制御が行われることを特徴と
    する信号増幅回路。
JP9709297A 1997-04-15 1997-04-15 信号増幅回路 Abandoned JPH10290133A (ja)

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