JPH10289322A - 顔の印象の鑑別法 - Google Patents
顔の印象の鑑別法Info
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Abstract
することを課題とする。 【課題の解決方法】 目の大きさの印象と顔の下半部の
形状とを指標として顔の印象を鑑別する。本発明によれ
ば、人の顔の印象形成を定量的に鑑別する手段を提供す
ることができる。
Description
シミュレートやイメージチェンジの指標に有益な顔の印
象の鑑別法に関する。
非常に重要なものである。その中でも目の印象は人の顔
の印象形成や顔の視覚的な認知に於いて重要な役割を担
っている。この為、人の容姿を表現するのに、「つぶら
な瞳」「目がクリクリした可愛い子」「どんぐり眼」
「ギョロ目」「狐目」「三白眼」「吊り目」等のように
様々な目の例えがある。又、これらの表現からも推定さ
れるように、目の大きさの印象は、その人に対して好感
を抱くか否かのファクターになっていることが推定され
る。しかし、どの程度顔の印象形成に目の印象が影響し
ているか、更に目の大きさの印象の形成のメカニズムと
その認識の定量的な鑑別については、その考えうる要素
が多すぎて未だ手つかずの状態と言っても過言でない。
他方、顔の下半部の印象は人の顔の印象形成や顔の視覚
的な認知に於いて重要な役割を担っている。この為、人
の容姿を表現するのに、「らっきょう顔」「しもぶくれ
顔」「アンパンマンの様な顔」等のように様々な顔の印
象を用いた例えがある。又、これらの表現からも推定さ
れるように、顔の印象は、その人に対して好感を抱くか
否かのファクターになっていることが推定される。しか
し、何が顔の印象形成の要素になっているかもまだ研究
未着手の状態にあるといっても良い。これらのことを明
確にすることは、化粧の仕方などを考える上で極めて意
義深い。又、自分に対して好ましい印象を他人に持って
貰うことは、人間にとって重要なことであり、自分の印
象を的確に鑑別できることも意義深い。
下に行われたものであり、人の顔の印象形成を定量的に
鑑別する手段を提供することを課題とする。
況に鑑みて、顔の印象形成の要因を求め、コンピュータ
ーを用いたモーフィングを駆使して、顔の種々の部位の
物理的な数値を変えて種々の顔を作成し、これの印象に
ついて多数のパネラーを用いて比較研究を重ねた結果、
顔の印象形成には、目の大きさの印象と顔の下半部の輪
郭印象が大きな2つのファクターであることを見いだし
た。更に研究を重ねた結果、目の大きさの印象の要素と
なる物理的数値としては、額と顎との距離、瞳の中心を
通る地面に平行な線と顎との距離、瞳の中心と眉との距
離、瞳の中心と額との距離、瞼の最上部と接する地面に
平行な線と瞼の下端に接する地面に平行な線との距離、
目と眉との距離、眉間の距離、目の間の距離、瞳の中心
を通る顔の横幅に対する口元の顔の横幅、口の横幅があ
り、これらの間の相関関係の高いものを統一していく
と、左右のそれぞれの瞼の最上部と接する地面に平行な
線と瞼の下端と接する地面に平行な接線との距離と口元
の顔の横幅に対する口の横幅と瞳の中心を通る地面に平
行な線と顎との距離の4つ要素を用いて鑑別することに
より、実用的に耐えうる鑑別が出来ることを見いだし、
発明を完成させるに至った。以下、本発明について実施
の形態を中心に詳細に説明する。
フィングを駆使して、顔の種々の部位の物理的な数値を
変えて種々の顔を作成し、これの印象について多数のパ
ネラーを用いて比較研究を重ねた結果、顔の印象形成に
は、目の周辺と顔の下半部の形状が大きな影響を与えて
いることを推定するに至った。このことを裏付けるた
め、30名のパネラーを用いて何を基準にして顔の評定
するかをアンケートによって調査した。この結果を図1
に示す。この図よりこれより、目の周辺の状況と顎を中
心とする顔の輪郭の状況が大きな要素になっていること
が判る。更に評定値間の因子分析を行ったところ、表1
に示す結果が得られた。これより、前実験より得ていた
本発明者等の「顔の印象形成には、目の周辺と顔の下半
部の形状が大きな影響を与えている。」と言う推定は的
確であったことが裏付けられた。この結果をもとに、様
々なタイプの顔112種類をモーフィングによって作り
だし、男女15名づつ30名のパネラーに似た顔写真が
近くに来るように並べて分類して貰った。この結果をも
とにクラスター分析を行い、デンドログラムを作成し
た。その結果、デンドログラムは大きく5つのグループ
に分けられることが判明し、これらの特徴について調べ
た結果、第一のグループは目の大きさの印象が大きい
群、第二のグループは目の大きさの印象が小さい群、第
三のグループは顔の下半分が細くて長い群、第四のグル
ープは顔の下半分が広くて大きい群、第五のグループは
目の大きさの印象が大きくもなく、小さくもなく、顔の
下半分が細く長くもなく、広く大きくもない群であっ
た。これより、「顔の印象形成には、目の周辺と顔の下
半部の形状が大きな影響を与えている。」と言う仮説の
正しさが証明され、顔の下半部の形状が顔の印象の鑑別
の指標であることが明らかになった。
係 上記の如く、目の大きさの印象が顔の鑑別の重要な要素
であることが判ったが、具体的な顔の構成がどの様に目
の大きさの印象に影響を与えているかを、上記の検討で
用いた写真の物理量(図2に示す顔の各部位の長さとそ
の加工数値;定義は表2に示す。)とクラスター分析か
ら得られたデンドログラムを照らし合わせながら分析を
行った。この結果を表3に示す。これより、目の大きさ
の印象は、額と顎との距離、瞳の中心を通る地面に平行
な線と顎との距離、瞳の中心と眉との距離、瞳の中心と
額との距離、目と眉との距離、眉間の距離、目の間の距
離、瞳の中心を通る顔の横幅に対する口元の顔の横幅、
口の横幅等の物理量と密接に関係していることが判る。
更にこれらの内、相互間に相関関係の認められるものを
まとめると、左右のそれぞれの瞼の最上部と接する地面
に平行な線と瞼の下端と接する地面に平行な線との距離
と口の横幅を顔の横幅で除した値と口元の顔の横幅に対
する口の横幅と瞳の中心を通る地面に平行な線と顎との
距離の4種の物理量の関数になることが判明した。ま
た、この結果より、目の大きさの印象の推定値は、平均
の顔に比較した0.423×(左の瞼の最上部と接する
地面に平行な接線と瞼の下端に接する地面に平行な線と
の距離、図2及び表2のE26)+0.26×(右の瞼
の最上部と接する地面に平行な接線と瞼の下端に接する
地面に平行な線との距離、図2及び表2のE27)+
0.234×(口の横幅を口元の顔の横幅で除した値、
図2及び表2のM21)+(−0.329)×(瞳の中
心を通る地面に平行な線と顎との距離、図2及び表2の
C1)−0.066の式(式1)で算出しうることが判
った。ここで、平均の顔と比較したとは、それぞれの実
測値からモーフィングによって112枚を平均して作成
した平均の顔のこれらの数値を減じ、112種の顔の標
準偏差で除した値、即ちZ変換を行った値であることを
意味する。尚、この式の目の大きさの印象に対する重相
関係数は0.78で良好な回帰を示していた。かくして
得られた数値とクラスター特性を比較すると、この値が
−0.75以下の場合は目が小さいと鑑別され、−0.
75〜0.75は目が大きくもなく小さくもないと鑑別
され、0.75以上は目が大きいと鑑別される。本発明
では、この様に顔の印象形成に重要な役割を担う目の大
きさの印象を的確に鑑別し得るので、化粧法の指導等の
指標となる。更に、例えば、上記式1より判るように、
目が小さい印象の人は唇の横幅をリップカラー等で口の
横幅を大きく見せたり、アイカラーなどで瞼の最上部を
高く見せることで目の大きさの印象を大きくすることが
出来、この様に印象を改善するメークアップの指針をた
てることが出来る。これも本発明の鑑別法による鑑別の
効果である。
分)との関係 上記の如く、顔の下半部の形状が顔の鑑別の重要な要素
であることが判ったが、具体的な顔の構成がどの様に顔
の下半部の形状に影響を与えているかを、上記の検討で
用いた写真の物理量(図2に示す顔の各部位の長さとそ
の加工数値;定義は表2に示す。)とクラスター分析か
ら得られたデンドログラムを照らし合わせながら分析を
行った。この結果を表3に示す。これより、顔の下半部
の形状は、瞳の中心と上唇と下唇の接合線及びその延長
線までの距離、瞳の中心と眉の距離、瞳の中心と額の上
端との距離、目の幅、唇の幅、口元の顔の横幅、瞳の中
心を通る顔の横幅、目の角度、瞳の中心から顎の先端ま
での距離及び顎の先端より頬までの曲線で頬に最も近い
2つの変曲点と顎の先端が作る角度によって規定されて
おり、これらそれぞれが顔の下半部の形状と回帰してい
る。従って、これらの軸から選ばれる1種乃至は2種以
上を指標とすることにより、顔の下半部の形状を鑑別す
ることが出来る。これらの軸全てを用いても良いが、軸
相互に相関関係が存在しているので、実用的にはこの様
な関係にあるものを集約した形で軸として用い、鑑別す
るのが好ましい。かかる指標となる軸としては、顔の縦
幅を顔の横幅で除した値、口元の顔の横幅、口元の顔の
横幅を瞳の中心を通る顔の横幅で除した値、瞳の中心か
ら上唇と下唇の接合線及びその延長線までの距離、瞳の
中心から顎の先端までの距離及び顎の先端より頬までの
曲線で頬に最も近い2つの変曲点と顎の先端が作る角度
の5つの要素の組み合わせが挙げられる。具体的な式と
しては、−0.303×C20+0.470×W1+
0.317×W1/W0+0.205×L1+(−0.
444×C1)+0.226×C52+0.173(式
1)が挙げられる。但し、ここで挙げるC20、W1、
W0、L2、C1、C52の値は112種の顔の平均に
対する値であって、それぞれの顔の実測値より、平均の
数値を減じ標準偏差で除す作業、即ちZ変換の作業を行
った値を用いることが好ましい。この式の顔の下半部の
形状への重相関係数は0.94であり、極めて良好な回
帰を示しているのが判る。この計算式によって得られた
数値より、顔の下半部の形状特性値が算出され、この数
値が0.75以上の場合は顔の下半部が広く大きいと鑑
別され、−0.75以下の場合は細く長いと鑑別され、
0.75〜−0.75は広く大きくもなく長く細くもな
いと鑑別される。このことはクラスター分析より指示さ
れている。即ち、物理的な数値によって鑑別しうるの
で、本発明の鑑別法は定量性を有する。
1軸に、顔の下半部の形状を他の1軸に取った平面をそ
れぞれ−0.75、0.75で図3に示す様に5分割す
る事を特徴とする。この5つの部分は顔の特徴として
は、目の大きさの印象が大きい、顔の下半部の形状が細
くて長い、目の大きさの印象が小さい、顔の下半部の形
状が広くて大きい、目の大きさの印象が大きくも小さく
もなく顔の下半部の形状が細く長くもなく広く大きくも
ないと印象づけられる。これらの5つの群は観察者によ
って確実に区別されうる。又、この5つの群の何れの中
にもこれらの群に属する多くの人が「美人」と認定する
美人が存在しており、それぞれの群における美しさが存
在していることが推定され、それぞれの群における化粧
等の目標とすべき像が存在していることが示唆される。
即ち、本発明の顔の印象の鑑別法によって的確に鑑別す
ることにより、的確な化粧などの指針がたてられること
ができる。又、イメージチェンジをする場合などに、ど
の様にメークアップすれば良いかの指標となりうる。
細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定
を受けないことは言うまでもない。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)、
(1.0、0.8)の位置にある6種の顔、イ、ロ、
ハ、ニ、ホ、ヘを作成し、任意に選出したパネラー5名
に、この6つの顔を5群に分けて貰った。結果は、パネ
ラー全員がイ、ロ、ハ及びヘ、ニ、ホと分類した。これ
は本発明の鑑別法が的確であることを示している。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)、
(−1.0、0.8)の位置にある6種の顔、イ、ロ、
ハ、ニ、ホ、ヘを作成し、任意に選出したパネラー5名
に、この6つの顔を5群に分けて貰った。結果は、パネ
ラー全員がイ、ロ、ハ、ニ及びヘ、ホと分類した。これ
は本発明の鑑別法が的確であることを示している。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)、
(1.0、−0.8)の位置にある6種の顔、イ、ロ、
ハ、ニ、ホ、ヘを作成し、任意に選出したパネラー5名
に、この6つの顔を5群に分けて貰った。結果は、パネ
ラー全員がイ、ロ及びヘ、ハ、ニ、ホと分類した。これ
は本発明の鑑別法が的確であることを示している。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)、
(−0.8、−1.0)の位置にある6種の顔、イ、
ロ、ハ、ニ、ホ、ヘを作成し、任意に選出したパネラー
5名に、この6つの顔を5群に分けて貰った。結果は、
パネラー全員がイ及びヘ、ロ、ハ、ニ、ホと分類した。
これは本発明の鑑別法が的確であることを示している。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)、
(0.5、−0.5)の位置にある6種の顔、イ、ロ、
ハ、ニ、ホ、ヘを作成し、任意に選出したパネラー5名
に、この6つの顔を5群に分けて貰った。結果は、パネ
ラー全員がイ、ロ、ハ、ニ、ホ及びヘと分類した。これ
は本発明の鑑別法が的確であることを示している。
ィングにより、図3における座標で、(−0.5、−
1.5)、(−0.5、1.5)、(1.5、−0.
5)、(−1.5、0.5)、(−0.5、0.5)の
位置にある5種の顔、イ、ロ、ハ、ニ、ホを作成した。
一方、別途、ある女性の顔写真の物理量を、式1、2に
あてはめて鑑別したところ、座標で(−1.0、−0.
5)であった。任意に選択したパネラー5名に鑑別して
貰ったところ、全員がイに鑑別した。式1の値を大きく
するために、この女性に前髪をおろして貰い、眉を脱毛
し目に近い位置に描いて貰いこの写真を土曜に鑑別して
貰ったところ、3名がイに、2名がホに鑑別した。鑑別
の後、同一人物であることを告げると全員大きなイメー
ジチェンジであることを認めた。これより本発明の鑑別
法を用いれば、イメージチェンジなどに際して、その方
法の選択の指標を得ることが出来る。これは、本発明の
鑑別法によって、人の顔の印象形成を定量的に鑑別する
ことが可能になったためである。
量的に鑑別する手段を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 目の大きさの印象と顔の下半部の形状と
を指標とする顔の印象の鑑別法。 - 【請求項2】 顔を、目の大きさの印象が大きい、顔の
下半部の形状が細くて長い、目の大きさの印象が小さ
い、顔の下半部の形状が広くて大きい、目の大きさの印
象が大きくも小さくもなく顔の下半部の形状が細く長く
もなく広く大きくもないの5群に分けることを特徴とす
る、請求項1に記載の鑑別法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10808197A JPH10289322A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 顔の印象の鑑別法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10808197A JPH10289322A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 顔の印象の鑑別法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10289322A true JPH10289322A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14475400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10808197A Pending JPH10289322A (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 顔の印象の鑑別法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10289322A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7436987B2 (en) | 2003-06-30 | 2008-10-14 | Shiseido Co., Ltd. | Eye form classifying method, form classification map, and eye cosmetic treatment method |
-
1997
- 1997-04-10 JP JP10808197A patent/JPH10289322A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7436987B2 (en) | 2003-06-30 | 2008-10-14 | Shiseido Co., Ltd. | Eye form classifying method, form classification map, and eye cosmetic treatment method |
US8064648B2 (en) | 2003-06-30 | 2011-11-22 | Shiseido Co., Ltd. | Eye form classifying method, form classification map, and eye cosmetic treatment method |
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