JPH10287637A - アミジン誘導体 - Google Patents

アミジン誘導体

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JPH10287637A
JPH10287637A JP9111837A JP11183797A JPH10287637A JP H10287637 A JPH10287637 A JP H10287637A JP 9111837 A JP9111837 A JP 9111837A JP 11183797 A JP11183797 A JP 11183797A JP H10287637 A JPH10287637 A JP H10287637A
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JP9111837A
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Satoshi Ito
智 伊藤
Takeshi Sagara
武 相良
Seita Koito
清太 小糸
Akira Nishioka
亮 西岡
Kenji Ouchi
健志 大内
Naohiro Fukuroda
尚宏 袋田
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MSD KK
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Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】NPY拮抗作用を有する医薬の創製。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、nは0〜6を示し、pは0又は1を示し、R1
は、p−ビフェニルメチル基等を示し、R2 は置換基を
有していてもよいアリール基等を示し、R3はテトラヒ
ドロイソキノリル基等を示し、Xは一般式 【化2】 (式中、tは3又は4を示す)で表される基を示す]で
表される化合物又はその製薬上許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬の分野で有用で
あり、さらに詳細にはニューロペプチドYの受容体拮抗
作用を有する新規アミジン誘導体に関するものであり、
各種の循環器疾患、中枢系疾患、代謝系疾患等の治療剤
又は予防剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】ニューロペプチドY(以下NPYと略
す)は36個のアミノ酸からなるペプチドであり、19
82年に立元らによりブタ脳から初めて単離された(N
ature,(1982)296,659)。NPYは
中枢及び末梢神経系に広く分布し、生体において多様な
機能に関与している。即ち、中枢においては食欲促進物
質として働くとともに、各種ホルモンの分泌又は神経系
の作用を介して脂肪蓄積を顕著に促進する。NPYの脳
室内連続投与はこれらの作用に基づき肥満及びインスリ
ン抵抗性を誘発することが知られている。また,感情の
制御や中枢自律神経系の機能にも関与している。末梢に
おいては、NPYは交感神経終末にノルエピネフリンと
共存し、交感神経系の緊張性に関係している。NPYの
末梢投与は血管収縮を惹起し、また、ノルエピネフリン
をはじめとする他の血管収縮物質の作用を増強すること
が知られている(International Jou
rnal of Obesity,(1995)19,
517,Endocrinology,(1993)1
33,1753,British Journal o
f Pharmacology,(1988)95,4
19)。NPYの機能は中枢又は末梢神経に存在するN
PY受容体に結合することにより発現される。したがっ
て、NPYのNPY受容体との結合を阻害すればNPY
の作用発現を阻止することができる。その結果、NPY
のNPY受容体結合に拮抗する物質はNPYが関与する
各種の疾患、たとえば高血圧、腎臓病、心疾患、血管攣
縮等の循環器疾患、たとえば過食症、鬱病、てんかん、
痴呆等の中枢性疾患、たとえば肥満症、糖尿病、ホルモ
ン異常等の代謝性疾患、または緑内障等の予防又は治療
における有用性が期待できる(Trend in Ph
armacological Science,(19
94)15,153)。
【0003】本発明化合物と構造的に類似する化合物は
公開特許公報平6―293794,欧州特許公開023
6163―A,及び欧州特許公開0236164―Aに
開示されている。しかしながら,これら文献には本発明
化合物についてなんら具体的な開示も示唆もなされてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、NP
Y拮抗作用を有する新規な薬剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、アミジン誘導体を広く合成し、NPY拮
抗作用について検討した結果、下記一般式[I]で表さ
れる化合物がNPY拮抗作用を有することを見いだして
本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は一般式
【0007】
【化11】 [式中、nは0〜6を示し、pは0又は1を示し、R1
は、一般式
【0008】
【化12】 (式中、Ar1及びAr2は置換基を有していてもよいア
リール基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜2を示
し、Aは単結合、メチレン基、酸素原子、低級アルキル
基で置換されていてもよいNH又は硫黄原子を示す)で
表される基を示し、R2 は水素原子、置換基を有してい
てもよいアリール基若しくは複素芳香環基、又は一般式
【0009】
【化13】 (式中、qは1〜3を示し、該シクロイミノ基の任意の
水素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表
される基を示し、R3 は一般式
【0010】
【化14】 (式中、rは0、1又は2を示し、sは1〜3を示し、
4 は置換基を有していてもよいアリール基又は複素環
基を示し、R5 及びR6 は同一又は異なって水素原子又は
低級アルコキシ基を示し、該シクロイミノ基の任意の水
素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表さ
れる基を示し、Xは一般式
【0011】
【化15】 (式中、tは3又は4を示す)で表される基を示す]で
表される化合物又はその製薬上許容される塩並びにその
用途に関するものである。
【0012】次に明細書中に記載される略号及び用語の
意味を記載する。略号 Boc: tertーブトキシカルボニル Fmoc: 9ーフルオレニルメトキシカルボニル DCCI: ジシクロヘキシルカルボジイミド DIPCI: ジイソプロピルカルボジイミド WSC: 1ーエチルー3ー(3’ージメチルアミノプロピル)カルボジイ ミド塩酸塩 CDI: カルボニルジイミダゾール HOBt: 1ーヒドロキシー1Hーベンゾトリアゾール用語 低級アルキル基とは、炭素数1〜6個の直鎖上又は分枝
状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、
sec−ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができ
る。
【0013】アリール基とは炭素数6〜15個のアリー
ル基を意味し、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基等を挙げることができる。
【0014】アリール基に置換基を有している場合の、
その置換基としては、例えば低級アルキル、低級アルコ
キシ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル
基、アミノ基、モノ−若しくはジ−置換アミノ基、シア
ノ基、ニトロ基、水酸基等を挙げることができる。
【0015】複素芳香環基とは、酸素原子、窒素原子、
硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個のヘテロ原子
を有する複素芳香環基を意味し、例えばフリル基、ピロ
リル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、
チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニ
ル基、ピリダジニル基、キノリニル基、ベンゾチエニル
基等を挙げることができる。
【0016】複素芳香環基に置換基を有している場合
の、その置換基としては、例えば低級アルキル、低級ア
ルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル
基、アミノ基、モノ−若しくはジ−置換アミノ基、シア
ノ基、ニトロ基、水酸基等を挙げることができる。
【0017】アルコキシ基とは、炭素数1〜6個の直鎖
状又は分枝状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ
基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキ
シ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−
ブチルオキシル基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオ
キシ基、sec−ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシ
等を挙げることができる。
【0018】複素環基とは、酸素原子、窒素原子及びイ
オウ原子からなる群から選ばれる1〜3個のヘテロ原子
を有する芳香族性又は非芳香族性の複素環基を意味し、
例えばテトラヒドロフリル基、ピロリジニル基、ピペリ
ジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、フリル
基、ピロリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジ
ル基、キノリル基、イソキノリル基等を挙げることがで
きる。
【0019】本発明の化合物は、製薬上許容される塩と
しても用いることができ、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、燐酸塩、過塩素酸塩等の無機酸との塩、例えばマレ
イン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アス
コルビン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機酸との塩、
例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼン
スルホン酸塩、pートルエンスルホン酸塩等のスルホン
酸塩等が挙げられる。
【0020】前記一般式[I]で表される本発明の化合
物を更に具体的に開示するため,式[I]において用い
られる各種記号について,その好適な具体例を挙げて更
に詳細に説明する。
【0021】R1 は、一般式
【0022】
【化16】 (式中、Ar1及びAr2は置換基を有していてもよいア
リール基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜2を示
し、Aは単結合、メチレン基、酸素原子、低級アルキル
基で置換されていてもよいNH又は硫黄原子を示す)で
表される基を示し、ここに置換基を有していてもよいア
リール基とは上記で定義した意味を有し、従って、R1
の具体例としては、フェニルメチル基、ナフチル基、ナ
フチルメチル基、pービフェニル基、pービフェニルメ
チル基、ジフェニルメチル基、2、2ージフェニルエチ
ル基、9ーフルオレニル基、9ーキサンテニル基等が挙
げられる。
【0023】R2 は水素原子、置換基を有していてもよ
いアリール基若しくは複素芳香環基、又は一般式
【0024】
【化17】 (式中、qは1〜3を示し、該シクロイミノ基の任意の
水素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表
される基を示し、ここにアリール基及び複素芳香環基は
上記で定義した意味を有し、従って、R2 の具体例とし
ては、例えば、フェニル基、4ージメチルアミノフェニ
ル基、3、5ービス(トリフルオロメチル)フェニル
基、2ーチエニル基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル
基、ピペラジニル基等が挙げられる。
【0025】R3 は一般式
【0026】
【化18】 (式中、rは0、1又は2を示し、sは1〜3を示し、
4 は置換基を有していてもよいアリール基又は複素環
基を示し、R5 及びR6 は同一又は異なって水素原子又は
低級アルコキシ基を示し、該シクロイミノ基の任意の水
素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表さ
れる基を示し、ここに置換基を有していてもよいアリー
ル基、複素環基及びアルコキシ基とは上記で定義した意
味を有し、従って、R3 の具体例としては、例えばpー
ヒドロキシフェネチルアミノ基、3ーフェノキシベンジ
ルアミノ基、3ーフェノキシフェニルアミノ基、4ーピ
リジルメチルアミノ基、2ー(モルホリノ)エチルアミ
ノ基、ピペリジニル基、ヘキサヒドロアゼピニル基、テ
トラヒドロイソキノリン基等が挙げられる。
【0027】Xは一般式
【0028】
【化19】 (式中、tは3又は4を示す)で表される基を示す。
【0029】次に本発明化合物の製造法について説明す
る。
【0030】一般式で表される本発明化合物は、例えば
下記の反応経路で示される製造法または実施例に示す方
法により製造することができる。反応経路
【0031】
【化20】 [式中、R1、R2、R3、X、n及びpは前記の意味を
有し、R7は低級アルキル基を意味し、X1はハロゲン原
子を示し、Pro1はカルボキシル基の保護基を意味
し、Pro2はアミノ基の保護基を意味する。] 本発明化合物は一般式[II]で表されるωーアミノ基
とカルボン酸が保護されたωーアミノーαーアミノ酸を
出発原料として製造することができる。ωーアミノ基の
保護基としては通常のペプチド合成における側鎖アミノ
基の保護基を用いることができ、カルボン酸の保護基と
しては通常のペプチド合成におけるエステル保護基を用
いることができる(例えば,Greene,T.ら,P
rotective Groups in Organ
ic Synthesis, Second Edit
ion,1991,John Wiley & Son
s,Inc.参照)。また、エステルとしては,ペプチ
ドの固相合成に使用される樹脂坦体を用いることができ
る(Jung,G.,CombinatorialPe
ptide and Nonpeptide Libr
aries,1996,VCH)。具体的には、本発明
化合物の製造には、ωーアミノ基の保護基としてはBo
c基もしくはFmoc基が好ましく、エステル保護基と
してはWang resinが好ましい。一般式[I
I]で表されるωー保護アミノーαーアミノ酸エステル
と一般式[III]で表される酸との縮合反応によって
一般式[IV]で表されるωー保護アミノーαーアシル
アミノ酸エステルを得ることができる。この反応はカル
ボン酸と縮合剤を、有機溶媒中で一般式[II]で表さ
れるωー保護アミノーαーアミノ酸エステルに作用させ
ることにより行なわれる。カルボン酸[III]は化合
物[II]で表される化合物に対して1モルないし過剰
モル、好ましくは1〜5等量を用いる。縮合剤としては
通常のペプチド合成に用いられる活性化試薬を用いるこ
とができ(泉屋ら、ペプチド合成の基礎と実験、198
5、丸善)、具体的にはDCCI,DIPCI,WS
C,CDI等であり、あるいは必要に応じてこれらの縮
合剤とHOBtを併用してもよい。当該縮合剤は,通
常、一般式[II]で表される化合物に対して1モルな
いし過剰モル、好ましくは1〜5等量を用いる。溶媒と
しては、通常のペプチド合成に用いられる溶媒を用いる
ことができ、たとえば塩化メチレン、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミドなどを挙げることができる。
反応温度は、通常、―20°C〜50°Cであり、好ま
しくは0°C〜20°Cである。反応時間は、通常、1
〜96時間であり、好ましくは3〜24時間である。該
反応においてカルボン酸[III]にかえて対応するカ
ルボン酸の活性誘導体を一般式[II]で表される化合
物に塩基の存在下もしくは非存在下に作用させても一般
式[IV]で表されるωー保護アミノーαーアシルアミ
ノ酸エステルを得ることができる。カルボン酸の活性誘
導体としては、例えば、酸ハロゲン化物、混合酸無水
物、活性エステル、活性アミドなどが挙げられる。酸ハ
ロゲン化物は、対応するカルボン酸に常法に従ってハロ
ゲン化剤を作用させることによって得られる。ハロゲン
化剤としては、例えば塩化チオニル、三塩化りん、五塩
化りん、オキシ塩化りん、オキサリルクロリド等が挙げ
られる。混合酸無水物は、対応するカルボン酸を常法に
したがって、例えばクロロ炭酸エチル等のクロロ炭酸ア
ルキル、ピバロイルクロリド等の脂肪族カルボン酸クロ
リドなどで処理することによって得られる。反応時に共
存させる塩基としては、通常のペプチド合成に用いられ
る塩基を用いることができ、例えば、トリエチルアミ
ン、Nーメチルモルホリン、ジメチルアミノピリジンな
どを挙げることができる。一般式[V]で表されるωー
アミノーαーアシルアミノ酸エステルは一般式[IV]
で表されるωー保護アミノーαーアシルアミノ酸エステ
ルのωーアミノ基の保護基Pro1を除去することによ
って得られる。保護基Pro1がFmoc基である場
合、溶媒中、ピペリジンを作用させて除去することがで
きる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、テトラヒド
ロフラン、ジメチルホルムアミド等を用いることができ
る。ピペリジンは溶媒に対して20〜30%を使用する
ことが好ましい。反応温度は、通常、0°C〜40°C
で行なわれ、反応時間は30分〜2時間が好ましい。保
護基Pro1がBoc基である場合、酸を作用させて除
去することができる。酸としては、例えば1〜5%トリ
フロロ酢酸―塩化メチレン、1〜4N塩化水素―酢酸エ
チル、1〜4N塩化水素―ジオキサン等を挙げることが
できる。反応温度は、通常、0°C〜30°Cで行なわ
れ、反応時間は10分〜2時間が好ましい。一般式[V
II]で表されるωー(置換イミノ)アミノーαーアシ
ルアミノ酸エステルは一般式[V]で表されるωーアミ
ノーαーアシルアミノ酸エステルと一般式[VI]で表
されるイミドエステル酸付加塩を塩基の存在下に反応さ
せることによって得られる。イミドエステル酸付加塩と
しては、イミドメチルエステル塩酸塩、イミドエチルエ
ステル塩酸塩などの低級アルキルエステルが好ましく、
これらのイミドエステル塩酸塩は、例えば対応するニト
リルに低級アルコール中で塩化水素を作用させることに
よって得られる。一般式[V]で表される化合物とイミ
ドエステル酸付加塩との反応において、イミドエステル
酸付加塩は一般式[V]で表される化合物に対して1モ
ルないし過剰モル、好ましくは1〜10モルを用いる。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等を用いる
ことができる。反応の溶媒としては、メタノール、エタ
ノール等の低級アルコール、ジメチルホルムアミド、塩
化メチレン、ピリジンなどを用いることができる。特
に、一般式[V]で表される化合物のエステル保護基P
ro1がメチルエステルである場合は、メタノールが好
ましく、一般式[V]で表される化合物のエステル保護
基Pro1がWang resinである場合は、塩化
メチレンとメタノールの混液が好ましい。反応温度は、
通常、0°C〜50°Cで行なわれ、反応時間は1〜2
4時間が好ましい。一般式[VIII]で表されるωー
(置換イミノ)アミノーαーアシルアミノ酸は一般式
[VII]で表されるωー(置換イミノ)アミノーαー
アシルアミノ酸エステルを脱エステルして得られる。具
体的には、エステル保護基Pro1がメチルエステル、
エチルエステル等の低級アルキルエステルの場合、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリをメ
タノール、エタノール等の低級アルコール中で作用させ
ることによって行なわれる。エステル保護基Pro1
tーブチルエステル基もしくはWangresinの場
合、20〜50%トリフロロ酢酸―塩化メチレンを作用
させることによって行なわれる。反応温度は、通常、0
°C〜50°Cであり、反応時間は30分〜24時間が
好ましい。一般式[I]で表されるωー(置換イミノ)
アミノ−αーアシルアミノ酸アミドもしくはイミドは一
般式[VIII]で表されるωー(置換イミノ)アミノ
ーαーアシルアミノ酸と一般式[IX]で表されるアミ
ンもしくはイミンを不活性溶媒中、縮合剤の存在下に縮
合させることによって得られる。アミンまたはイミンは
一般式[VIII]で表される化合物に対して1モルな
いし過剰モル、好ましくは1〜5等量を用いる。縮合剤
としては通常のペプチド合成に用いられる活性化試薬を
用いることができ、具体的にはDCCI、DIPCI、
WSC、CDI等であり、あるいは必要に応じてこれら
の縮合剤とHOBtを併用してもよい。当該縮合剤は、
通常、一般式[VIII]で表される化合物に対して1
モルないし過剰モル、好ましくは1〜5等量を用いる。
溶媒としては、通常のペプチド合成に用いられる溶媒を
用いることができ、たとえば塩化メチレン、テトラヒド
ロフラン、ジメチルホルムアミドなどを挙げることがで
き、また、ピリジンを用いることもできる。反応温度
は、通常、―20°C〜50°Cであり、好ましくは0
°C〜20°Cである。反応時間は、通常、1〜96時
間であり、好ましくは3〜24時間である。以下に、本
発明の化合物のNPY拮抗作用を示す。薬理試験(NPYにより誘発される摂食行動に対する拮
抗試験) ペントバルビタール麻酔下(50mg/kg腹腔内単回
投与)、雄性SDラット(7―8週令、200―300
g)の右側脳室に脳定位固定的に慢性ガイドカニューレ
(外径0.8mm、内径0.5mm、長さ10mm)を
挿入し歯科用レジンで固定した。ガイドカニューレの先
端の位置はbregmaより後方0.9mm、正中線よ
り右に1.2mm、脳表面より深さ1.5mmとし、内
針を挿入した際にその先端約2mmがガイドカニューレ
の先端から出て、側脳室に達するようにした。約1週間
の回復期間の後、NPY(5μg/head/10μ
l)を側脳室内に投与した。被検化合物(30μg/h
ead)はNPYと混和して同時投与し、投与後2時間
の摂餌量を測定した。なお、NPYおよび被検化合物は
50%プロピレングリコールに溶解して投与した。コン
トロール群摂餌量を100%とした場合の薬物投与群の
摂餌量の%は化合物15で36%であり、化合物25で
52%であった。
【0032】以上の結果、本発明化合物はNPYが関与
する各種の疾患、例えば高血圧、腎臓病、心疾患、血管
攣縮等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、てんか
ん、痴呆等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホル
モン異常等の代謝性疾患または緑内障等の治療又は予防
剤、特に例えば過食症、肥満症、糖尿病等の治療又は予
防剤として有用である。
【0033】本発明の化合物は経口又は非経口的に投与
することができ、そしてそのような投与に適する形態に
製剤化することにより、高血圧、腎臓病、心疾患、血管
攣縮等の循環器系疾患、例えば過食症、うつ病、てんか
ん、痴呆等の中枢性疾患、例えば肥満症、糖尿病、ホル
モン異常等の代謝性疾患または緑内障等の治療又は予防
剤として供することができる。本発明の化合物を臨床的
に用いるにあたり、その投与形態にあわせ、薬剤学的に
許容される添加剤を加えて各種製剤化の後に投与するこ
とも可能である。その際の添加剤としては、製剤分野に
おいて通常用いられる各種の添加剤が使用可能であり、
例えばゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、
結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタリ
ンワックス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、無水りん酸カルシウム、クエン酸、クエン酸
三ナトリウム、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステ
アリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物
油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレング
リコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキスト
リン又はヒドロキシプロピルシクロデキストリン等が挙
げられる。これらの添加剤との混合物として製剤化され
る剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散
剤もしくは坐剤などの固形製剤、または、例えばシロッ
プ剤、エリキシル剤もしくは注射剤などの液体製剤等が
挙げられ、これらは、製剤分野における通常の方法に従
って調製することができる。なお、液体製剤にあって
は、用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させる
形であってもよい。また、特に注射剤の場合、必要に応
じて生理食塩水又はブドウ糖液に溶解又は懸濁させても
よく、更に緩衝剤や保存剤を添加してもよい。これらの
製剤は本発明の化合物を全薬剤の1.0〜100重量
%、好ましくは1.0〜60重量%の割合で含有するこ
とができる。本発明の化合物を例えば臨床の場で使用す
る場合、その投与量及び投与回数は、患者の性別、年
令、体重、症状の程度及び目的とする処置効果の種類と
範囲等により異なるが、一般に経口投与の場合、成人1
日あたり、0.1〜100mg/kgを1〜数回に分け
て、また非経口投与の場合は、0.001〜10mg/
kgを1〜数回に分けて投与するのが好ましい。以下に
実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発
明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0034】
【発明の実施の形態】
【0035】
【実施例】
実施例1N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミ
ノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラニ
ル]テトラヒドロイソキノリン(化合物1) Wangレジンに保持したDLーNーαーBocーpー
(Fmoc−アミノメチル)フェニルアラニン(0.2
g、レジンの保持量は1.20mmol/g)を塩化水
素ー酢酸エチル溶液で30分間処理する。レジンを塩化
メチレン、10%トリエチルアミンー塩化メチレン溶
液、ジメチルホルムアミド、塩化メチレンで洗浄した
後、pービフェニル酢酸(0.96mmol)、HOB
t(0.96mmol)、DIPCI(0.96mmo
l)のジメチルホル厶アミド6ml溶液を加えて室温で
一晩振とうする。レジンをジメチルホル厶アミド、塩化
メチレンで洗浄した後20%ピペリジンージメチルホル
厶アミドで室温90分間処理し、ジメチルホル厶アミ
ド、塩化メチレンで洗浄する。このレジンに3ー(pー
ジメチルアミノフェニル)ー1ーイミノー2ープロペニ
ルメチルエーテル二塩酸塩(0.96mmol)、トリ
エチルアミン(1ml)、メチルアルコール(2m
l)、塩化メチレン(3ml)を加え一晩振とうした
後、ジメチルホル厶アミド、塩化メチレンで洗浄する。
レジンを30%トリフルオロ酢酸ー塩化メチレンで30
分間処理後レジンをろ過、ろ液を減圧下に濃縮し油状物
64.4mg得る.その残渣をピリジン2mlに溶か
し、テトラヒドロイソキノリン0.12mmol、WS
C.HCl(0.15mmol)を加え一晩攪拌する。
反応液を減圧濃縮し、イオン交換樹脂HP−20で処理
し目的化合物を32mg得る。 MS(m+1/e):676 実施例2N−[DLーNーαージフェニルアセチルーpー[[3
ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノー2ー
プロペニル]アミノメチル]フェニルアラニル]テトラ
ヒドロイソキノリン(化合物2) 実施例1のpービフェニル酢酸をαージフェニル酢酸に
替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):676 実施例3N−[DLーNーαー(3,3ージフェニルプロピオニ
ル)ーpー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー
1ーイミノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニル
アラニル]テトラヒドロイソキノリン(化合物3) 実施例1のpービフェニル酢酸を3,3ージフェニルプ
ロピオン酸に替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):690 実施例4N−[DLーNーαー(pーフェニルベンゾイル)ーp
ー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミ
ノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラニ
ル]テトラヒドロイソキノリン(化合物4) 実施例1のpービフェニル酢酸をpーフェニル安息香酸
に替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):662 実施例5N−[DLーNーαー(βーナフトイル)ーpー[[3
ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノー2ー
プロペニル]アミノメチル]フェニルアラニル]テトラ
ヒドロイソキノリン(化合物5) 実施例1のpービフェニル酢酸を2ーナフトエ酸に替
え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):636 実施例6N−[DLーNーαー(βーナフチルアセチル)ーpー
[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノ
ー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラニル]
テトラヒドロイソキノリン(化合物6) 実施例1のpービフェニル酢酸を2ーナフチル酢酸に替
え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):650 実施例7N−[DLーNーαー(9−フルオレニルカルボニル)
ーpー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラ
ニル]テトラヒドロイソキノリン(化合物9) 実施例1のpービフェニル酢酸を9ーフルオレンカルボ
ン酸に替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):674 実施例8N−[DLーNーαー(9−キサンテニルカルボニル)
ーpー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラ
ニル]テトラヒドロイソキノリン(化合物8) 実施例1のpービフェニル酢酸を9ーキサンテンカルボ
ン酸に替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):690 実施例9DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーpー
[(7ージメチルアミノー1ーイミノヘプチル)アミノ
メチル]フェニルアラニン (4ーピリジルメチル)ア
ミド(化合物9) 実施例1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を7ー
ジメチルアミノー1ーイミノヘプチルメチルエーテル二
塩酸塩に、テトラヒドロイソキノリンを4ーアミノメチ
ルピリジンに替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):633 実施例10N−[DLーNーαー(9−キサンテニルカルボニル)
ーpー[[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニル]アミノメチル]フェニルアラ
ニル]ピロリジン(化合物10) 実施例8のテトラヒドロイソキノリンをピロリジンに替
え、その他は同様にして表記化合物を得るた。 MS(m+1/e):628 実施例11DLーNーαー(pーフェニルベンゾイル)ーpー
[(6ージメチルアミノー1ーイミノヘキシル)アミノ
メチル]フェニルアラニン (pーヒドロキシフェネチ
ル)アミド(化合物13) 実施例4の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を6ー
ジメチルアミノー1ーイミノヘキシルメチルエーテル二
塩酸塩に、テトラヒドロイソキノリンをpー(tーブチ
ルジメチルシロキシ)フェニルエチルアミンに替え、イ
オン交換樹脂に通す前に30分間、5%HCl−メタノ
ールで処理し、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):620 実施例12Nー[DLーNーαージフェニルアセチルーpー[(6
ージメチルアミノー1ーイミノヘキシル)アミノメチ
ル]フェニルアラニル]ー3ーフェノキシアニリン(化
合物12) 実施例2の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を6ー
ジメチルアミノー1ーイミノヘキシルメチルエーテル二
塩酸塩に、テトラヒドロイソキノリンを3ーフェノキシ
アニリンに替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):696 実施例13N−[DーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーpー
[(3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニル)アミ
ノメチル]フェニルアラニル]テトラヒドロイソキノリ
ン(化合物13) 実施例1の出発原料をWangレジンに保持したDーN
ーαーBocーpー(Fmoc−アミノメチル)フェニ
ルアラニンとし、3ー(pージメチルアミノフェニル)
ー1ーイミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩
を3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニルメチルエ
ーテル塩酸塩に替え、その他は同様にして油状カルボン
酸を得た。その残渣をジメチルホル厶アミドに溶かし、
等量のテトラヒドロイソキノリン、HOBt、WSC.
HClを加え一晩攪拌した.反応液を減圧濃縮し、イオ
ン交換樹脂HP−20で処理し目的化合物を得た。 MS(m+1/e):633 実施例14N−[LーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーpー
[(3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニル)アミ
ノメチル]フェニルアラニル]テトラヒドロイソキノリ
ン(化合物14) 実施例13の出発原料をWangレジンに保持したLー
NーαーBocーpー(Fmoc−アミノメチル)フェ
ニルアラニンに替え、その他は同様にして表記化合物を
得た。 MS(m+1/e):633 実施例15N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[(3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニル)ア
ミノメチル]フェニルアラニル]テトラヒドロイソキノ
リン(化合物15) 実施例1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ー
フェニルー1ーイミノー2ープロペニルメチルエーテル
塩酸塩に替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):633 実施例16N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[(3ーフェニルー1ーイミノプロピル)アミノメチ
ル]フェニルアラニル]テトラヒドロイソキノリン(化
合物16) 実施例1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ー
フェニルー1ーイミノー2ープロピルメチルエーテル塩
酸塩に替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):635 実施例17N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[(1ーイミノエチル)アミノメチル]フェニルアラ
ニル]テトラヒドロイソキノリン(化合物17) 実施例
1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノ
ー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を1ーイミノ
ーエチルメチルエーテル塩酸塩に替え、その他は同様に
して表記化合物を得た。 MS(m+1/e):545 実施例18N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[(3ー(2ーチエニル)ー1ーイミノー2ープロペ
ニル)アミノメチル]フェニルアラニル]テトラヒドロ
イソキノリン(化合物18) 実施例1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ー
(2ーチエニル)ー1ーイミノー2ープロペニルメチル
エーテル塩酸塩に替え、その他は同様にして表記化合物
を得た。 MS(m+1/e):639 実施例19N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーp
ー[[3ー[3,5ービス(トリフロロメチル)フェニ
ル]ー1ーイミノー2ープロペニル]アミノメチル]フ
ェニルアラニル]テトラヒドロイソキノリン(化合物1
9) 実施例1の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ー
イミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ー
[3,5ービス(トリフルオロメチル)フェニル]ー1
ーイミノー2ープロペニルメチルエーテル塩酸塩に替
え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):769 実施例20N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーN
ーωー[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイ
ミノー2ープロペニル]リジル]テトラヒドロイソキノ
リン(化合物20) Wangレジンに保持したDLーNーαーFmocーN
ーωーBoc−リジン(0.2g、レジンの保持量0.
77mmol/g)を20%ピペリジンージメチルホル
厶アミドで室温90分間処理した。レジンをジメチルホ
ルムアミド、塩化メチレンで洗浄した後、pービフェニ
ル酢酸(0.60mmol)、HOBt(0.60mm
ol)、DIPCI(0.60mmol)のジメチルホ
ル厶アミド6ml溶液を加えて室温で一晩振とうした。
レジンをジメチルホル厶アミド、塩化メチレンで洗浄し
た後、塩化水素ー酢酸エチル溶液で30分間処理し、塩
化メチレン、10%トリエチルアミンー塩化メチレン溶
液、ジメチルホルムアミド、塩化メチレンで洗浄した。
3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノー2
ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩(0.60mmo
l)、トリエチルアミン(1ml)、メチルアルコール
(2ml)、塩化メチレン(3ml)を加え一晩振とう
した後、ジメチルホル厶アミド、塩化メチレンで洗浄し
た。レジンを30%トリフルオロ酢酸ー塩化メチレンで
30分間処理後レジンをろ過、ろ液を減圧下に濃縮し油
状物78.0mg得た。その残渣をピリジン(2ml)
に溶かし、テトラヒドロイソキノリン0.13mmo
l、WSC.HCl0.(17mmol)を加え一晩攪
拌した。反応液を減圧濃縮し、イオン交換樹脂HP−2
0で処理し目的化合物を40mg得た。 MS(m+1/e):628 実施例21N−[DLーNーαージフェニルアセチルーNーωー
[3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノプ
ロピル]リジル]ピロリジン(化合物21) 実施例20のpービフェニル酢酸をαージフェニル酢酸
に、3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノ
ー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ー(pー
ジメチルアミノフェニル)ー1ーイミノープロピルメチ
ルエーテル二塩酸塩に、テトラヒドロイソキノリンをピ
ロリジンに替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):567 実施例22N−[DLーNーαージフェニルアセチルーNーωー
(4ーピロリジノー1ーイミノブチル)リジル]テトラ
ヒドロイソキノリン(化合物22) 実施例20のpービフェニル酢酸をαージフェニル酢酸
に、3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミノ
ー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を4ーピロリ
ジノー1ーイミノーブチルメチルエーテル二塩酸塩に替
え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):594 実施例23N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーN
ーωー(5ージメチルアミノー1ーイミノペンチル)リ
ジル]ヘキサヒドロアゼピン(化合物23) 実施例20の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1
ーイミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を5
ージメチルアミノー1ーイミノーペンチルメチルエーテ
ル二塩酸塩に、テトラヒドロイソキノリンをヘキサヒド
ロアゼピンに替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):562 実施例24DLーNーαー(pーフェニルベンゾイル)ーNーωー
(5ーピペリジノー1ーイミノペンチル)リジン (2
ーモルホリノエチル)アミド(化合物24) 実施例20のpービフェニル酢酸をpーフェニル安息香
酸に、3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1ーイミ
ノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3ーピペ
リジノー1ーイミノープロピルメチルエーテル二塩酸塩
に、テトラヒドロイソキノリンを2ーモルホリノエチル
アミンに替え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):591 実施例25N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーN
ーωー(3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニル)
リジル]テトラヒドロイソキノリン(化合物25) 実施例20の3ー(pージメチルアミノフェニル)ー1
ーイミノー2ープロペニルメチルエーテル二塩酸塩を3
ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニルメチルエーテ
ル塩酸塩に替え、その他は同様にして表記化合物を得
た。 MS(m+1/e):585 実施例26N−[DLーNーαー(p−ビフェニルアセチル)ーN
ーωー(3ーフェニルー1ーイミノー2ープロペニル)
オルニチル]テトラヒドロイソキノリン(化合物26) 実施例25の出発原料をWangレジンに保持したDL
ーNーαーFmocーNーωーBoc−オルニチンに替
え、その他は同様にして表記化合物を得た。 MS(m+1/e):571
【0036】
【発明の効果】本発明の化合物は、優れたNPY拮抗作
用を示すことから医薬の分野において有用である。
【0037】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 AAB A61K 31/535 AAB 31/55 ABN 31/55 ABN C07D 213/81 C07D 213/81 217/04 217/04 295/14 295/14 Z 295/16 295/16 Z (72)発明者 西岡 亮 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 大内 健志 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 袋田 尚宏 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、nは0〜6を示し、pは0又は1を示し、R1
    は、一般式 【化2】 (式中、Ar1及びAr2は置換基を有していてもよいア
    リール基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜2を示
    し、Aは単結合、メチレン基、酸素原子、低級アルキル
    基で置換されていてもよいNH又は硫黄原子を示す)で
    表される基を示し、R2 は水素原子、置換基を有してい
    てもよいアリール基若しくは複素芳香環基、又は一般式 【化3】 (式中、qは1〜3を示し、該シクロイミノ基の任意の
    水素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表
    される基を示し、R3 は一般式 【化4】 (式中、rは0、1又は2を示し、sは1〜3を示し、
    4 は置換基を有していてもよいアリール基又は複素環
    基を示し、R5 及びR6 は同一又は異なって水素原子又は
    低級アルコキシ基を示し、該シクロイミノ基の任意の水
    素原子は適当な置換基で置換されていてもよい)で表さ
    れる基を示し、Xは一般式 【化5】 (式中、tは3又は4を示す)で表される基を示す]で
    表される化合物又はその製薬上許容される塩。
  2. 【請求項2】R1 が一般式 【化6】 [式中、Ar11がフェニル基,ナフチル基,ビフェニル
    基であり、Ar21がフェニル基であり、k及びmは請求
    項1に記載の意味を有する]で表される基である請求項
    1記載の化合物又はその製薬上許容される塩。
  3. 【請求項3】R1 が一般式 【化7】 [式中、Aは単結合又は酸素原子である]で表される基
    である請求項1記載の化合物又はその製薬上許容される
    塩。
  4. 【請求項4】R2 が水素原子,ジメチルアミノ基,1−
    ピロリジニル基,1−ピペラジニル基,フェニル基,ジ
    メチルアミノフェニル基,ビス(トリフロロメチル)フ
    ェニル基,チエニル基である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】R3が一般式 【化8】 [式中、R41はヒドロキシフェニル基、フェノキシフェ
    ニル基、ピリジル基、又はモルホリノ基であり、rは請
    求項1記載の意味を有する]で表される基である請求項
    1記載の化合物又はその製薬上許容される塩。
  6. 【請求項6】R3が式 【化9】 で表される基である請求項1記載の化合物又はその製薬
    上許容される塩。
  7. 【請求項7】R3が式 【化10】 で表される基である請求項1記載の化合物又はその製薬
    上許容される塩。
  8. 【請求項8】請求項1記載の化合物又はその製薬上許容
    される塩を少なくとも1種又は2種以上を含むことを特
    徴とする過食症、肥満症又は糖尿病の治療剤又は予防
    剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001060174A2 (en) * 2000-02-16 2001-08-23 The Johns Hopkins University School Of Medicine Weight loss induced by reduction in neuropeptide y level
WO2001098262A1 (en) * 2000-06-23 2001-12-27 Merck Sharp & Dohme Limited Amidine derivatives as selective antagonists of nmda receptors

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