JPH10286373A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JPH10286373A
JPH10286373A JP9915397A JP9915397A JPH10286373A JP H10286373 A JPH10286373 A JP H10286373A JP 9915397 A JP9915397 A JP 9915397A JP 9915397 A JP9915397 A JP 9915397A JP H10286373 A JPH10286373 A JP H10286373A
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JP
Japan
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ball
value
balls
game
information
Prior art date
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JP9915397A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技者所有の有価価値を遊技可能価値に変換
して遊技を行なう場合の遊技者の操作負担を軽減するこ
とが可能な遊技機を提供することである。 【解決手段】 遊技に使用可能な持玉数に変換可能な有
価価値として会員カードにカード残高と貯玉金額とが記
録可能な場合において、会員カードから読取った情報に
貯玉金額が含まれているときには、貯玉金額を持玉数に
変換するモードを、カード残高を持玉数に変換するモー
ドよりも優先的に自動選択する(ステップSA3,SA
4,SA5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機や
コイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊
技機に関し、詳しくは、遊技者が遊技を行なった結果遊
技者の所有となった第1の有価価値および遊技者の支払
い代金の対価として遊技者の所有となった第2の有価価
値を特定可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を
読取った後、その記録情報によって特定される有価価値
を変換して得られる遊技可能価値を使用して遊技を行な
うことが可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の遊技機として一般的に知
られているものに、カード等の記録媒体に金額等の遊技
者所有の有価価値を特定可能な情報を記録しておき、遊
技者が遊技機を使用する際にその記録媒体から記録情報
を読取った後、その記録情報によって特定される有価価
値を遊技に使用することが可能な持点等の遊技可能価値
に変換し、その遊技可能価値を使用して遊技を行なうこ
とが可能な遊技機があった。
【0003】さらに、このような遊技機には、たとえ
ば、遊技者が遊技を行なった結果遊技者の所有となった
カード残高等の有価価値と、遊技者の支払い代金の対価
として遊技者の所有となった貯玉金額等の有価価値との
ように価値の種類が異なっている有価価値を個別の変換
モードにより遊技可能価値に変換することが可能なもの
があった。ここで、貯玉とは、遊技者が獲得した玉また
は得点等の有価価値を遊技場に預け入れて貯蓄すること
が可能な遊技者所有の有価価値をいう。この貯玉は、遊
技者が適宜引き出して遊技に用いることが可能な価値で
ある。
【0004】そして、このような価値の種類が異なる有
価価値を遊技可能価値に変換可能な遊技機では、遊技者
による変換モードの選択操作により、遊技可能価値に変
換する対象の有価価値を任意に選択することが可能に構
成されていた。このような遊技機においては、たとえ
ば、遊技場側で有価価値の種類ごとに変換率を異ならせ
る場合がある等の事情により、遊技者がまず先に特定の
種類の有価価値を遊技可能価値に変換する変換モードを
選択して変換をして行き、その後、他の有価価値を遊技
可能価値に変換して行くように、変換モードの選択操作
を行なうのが一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
な従来の遊技機では次のような問題があった。まず、変
換モードの選択が遊技者の操作に委ねられていたため、
先に選択される可能性が高い有価価値が記録媒体に記録
されている場合には、遊技機の使用開始時にその有価価
値の変換が遊技者により選択される可能性が極めて大き
いのにもかかわらず、遊技者がわざわざ変換モードの選
択操作を行なわなければならず、操作が煩雑であるとい
う問題があった。
【0006】本発明は係る実情に鑑み考え出されたもの
であり、その目的は、遊技者所有の有価価値を遊技可能
価値に変換して遊技を行なう場合の遊技者の操作負担を
軽減することが可能な遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、遊技者が遊技を行なった結果遊技者の所有となった
第1の有価価値および遊技者の支払い代金の対価として
遊技者の所有となった第2の有価価値を特定可能な情報
が記録された記録媒体の記録情報を読取った後、その記
録情報によって特定される有価価値を変換して得られる
遊技可能価値を使用して遊技を行なうことが可能な遊技
機であって、前記第1の有価価値を前記遊技可能価値に
変換する第1の変換モードと、前記第2の有価価値を前
記遊技可能価値に変換する第2の変換モードとを選択的
に実行する価値変換手段と、該価値変換手段により実行
される変換モードを選択することが可能な変換モード選
択手段とを含み、該変換モード選択手段は、前記記録媒
体から読取った記録情報によって特定される有価価値に
前記遊技可能価値に変換可能な前記第1の有価価値が含
まれている場合に、前記第1の変換モードおよび前記第
2の変換モードのうちの第1の変換モードの方を優先的
に選択することを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記価値変換手段は、前記第
1の変換モードにおいて前記第1の有価価値を第1の変
換率で前記遊技可能価値に変換し、第2の変換モードに
おいて前記第2の有価価値を前記第1の変換率よりも遊
技者に不利な第2の変換率により前記遊技可能価値に変
換することを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、情報を表示す
ることが可能な情報表示手段と、該情報表示手段の表示
状態を制御する情報表示制御手段とを含み、該情報表示
制御手段は、前記第1の有価価値および前記第2の有価
価値のうち、前記変換モード選択手段により選択された
変換モードで変換可能な有価価値の方を前記情報表示手
段に表示する制御を行なうことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、価値変換手
段の働きにより、第1の有価価値を遊技可能価値に変換
する第1の変換モードと、第2の有価価値を遊技可能価
値に変換する第2の変換モードとが選択的に実行され
る。変換モード選択手段の働きにより、価値変換手段に
より実行される変換モードを選択することが可能にな
る。変換モード選択手段のさらなる働きにより、記録媒
体から読取った記録情報によって特定される有価価値に
遊技可能価値に変換可能な第1の有価価値が含まれてい
る場合に、第1の変換モードおよび第2の変換モードの
うちの第1の変換モードの方が優先的に選択される。こ
のように、記録媒体から読取った記録情報によって特定
される有価価値に、遊技者が遊技を行なった結果遊技者
の所有となり遊技可能価値に変換可能な第1の有価価値
が含まれている場合に、第1の変換モードが優先的に選
択されて実行される。このため、第1および第2の変換
モードのうちの遊技者が用いる可能性が高い方の変換モ
ードを第1の変換モードとして設定すれば、遊技者の操
作を要することなく、遊技者が用いる可能性が高い方の
変換モードを遊技者が用いる可能性が低い方の変換モー
ドよりも先に自動的に選択することが可能になる。
【0011】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
価値変換手段のさらなる働きにより、第1の変換モード
において第1の有価価値が第1の変換率で遊技可能価値
に変換され、第2の変換モードにおいて第2の有価価値
が第1の変換率よりも遊技者に不利な第2の変換率によ
り遊技可能価値に変換される。このように、第1の変換
モードにおいて変換される第1の有価価値は、第2の変
換モードにおいて変換される第2の有価価値よりも遊技
者に有利な変換率で変換されるため、このような場合、
遊技者は、変換率が遊技者に有利な第1の変換モードの
方を選択する可能性が高い。記録媒体から読取った記録
情報によって特定される有価価値に第1の有価価値が含
まれている場合に第1の変換モードが優先的に選択され
て実行されるため、遊技者が用いる可能性が高い方の変
換モードが、遊技者が用いる可能性が低い方の変換モー
ドよりも先に自動的に選択される。したがって、遊技者
がうっかりして、変換率が遊技者に有利な第1の変換モ
ードの方を先に選択操作しなかった場合でも、自動的
に、変換率が遊技者に有利な第1の変換モードが実行可
能になる。
【0012】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、次のよ
うに作用する。情報表示手段の働きにより、情報を表示
することが可能になる。情報表示制御手段の働きによ
り、情報表示手段の表示状態が制御される。情報表示制
御手段のさらなる働きにより、第1の有価価値および第
2の有価価値のうち、変換モード選択手段により選択さ
れた変換モードで変換可能な有価価値の方を情報表示手
段に表示する制御が行なわれる。このように変換モード
を選択して有価価値の変換を行なう場合に、遊技者は、
どの変換モードが変換されており、その変換モードによ
りどの種類の有価価値が遊技可能価値に変換可能かを把
握する必要がある。この場合には、変換モード選択手段
により選択された変換モードで変換可能な有価価値の方
を情報表示手段に表示する制御が行なわれるため、どの
変換モードが変換されており、その変換モードによりど
の種類の有価価値が遊技可能価値に変換可能かという、
変換を行なう遊技者にとって把握する必要がある情報
が、遊技者の操作によることなく自動的に表示される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施の形態
を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の
形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を
示すが、これに限らず、本発明は、コイン遊技機あるい
はスロットマシン等であってもよく、遊技者が遊技を行
なった結果遊技者の所有となった第1の有価価値および
遊技者の支払い代金の対価として遊技者の所有となった
第2の有価価値を特定可能な情報が記録された記録媒体
の記録情報を読取った後、その記録情報によって特定さ
れる有価価値を変換して得られる遊技可能価値を使用し
て遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、その他の
遊技機にも適用可能である。
【0014】図1は、本発明に係る弾球遊技機の一例を
示す第1実施形態による遊技機(遊技機1)の正面図で
ある。また、図2は、図1の遊技機に設けられた操作パ
ネル(操作パネル6)の平面図である。以下、図1およ
び図2を参照して説明を行なう。
【0015】図1には、弾球遊技機の一例としてのパチ
ンコ遊技機である遊技機1と、遊技者所有の得点である
持玉数を出玉数として表示可能な出玉表示装置506と
が示されている。このような遊技機1は、遊技場内に複
数設置された遊技機設置島(後述する遊技機設置島50
0)の各々において複数台集合配置されている。遊技機
設置島においては、複数の遊技機1が横方向に並列配置
されており、さらにその背面側にも同様に複数の遊技機
1が横方向に並列配置されている。
【0016】遊技機1は、その内部に封入されたパチン
コ玉(封入玉)が循環して遊技に使用されるタイプの玉
封入式のパチンコ遊技機である。したがって、この遊技
機1で遊技を行なう遊技者はパチンコ玉を直接手にする
ことはなく、遊技機1の所定箇所に表示される得点に基
づいて遊技を行なう。この得点は、持玉数または出玉数
と呼ばれる。以下の実施形態では、持玉数と出玉数とが
等しいものであるが、表示される場所によりその呼び名
が異なっている。また、この実施形態における持玉数お
よび出玉数の各々には、遊技者が遊技結果により得た得
点および遊技開始前に得た得点が含まれる。また、この
実施形態においては、持玉数または出玉数が得点化され
るが、その得点は、遊技結果により景品玉(出玉)が払
出される従来の遊技機の場合と同様の概念で遊技者が遊
技できるように玉数として表される。
【0017】1台の遊技機1毎に対応して、出玉表示装
置506が設けられている。出玉表示装置506は、対
応する遊技機1の上方部分に配置されている。出玉表示
装置506には、遊技機1での遊技状況に応じたさまざ
まな表示がなされる。たとえば、遊技者が遊技で獲得し
た出玉数が所定数に達するごとに出玉表示装置506の
表示態様が特定の表示態様となる。また、大当りの発
生、あるいは後述する確率変動の発生に伴ってそれを認
識可能な表示態様に変化する。これにより、ある遊技機
1での遊技状況を当該遊技機1で遊技を行なっている遊
技者以外の遊技客が容易に把握できる。出玉表示装置5
06は、遊技状況をさまざまな表示態様により表示可能
であるとともに遊技機1周辺を巡回する遊技客の視線に
とまりやすいように遊技機1の上部に取付けられている
からである。出玉表示装置506の表示によって多くの
遊技客の視線を浴びることにより、遊技者の遊技意欲は
一層向上することになる。
【0018】この遊技機1で遊技を行なうためには、各
種情報を記録するための情報記録部を有するICカード
よりなる会員カードが必要である。その会員カードにお
いては、情報記録部に会員情報、カード残高の情報、持
玉数の情報、貯玉金額の情報、および、セキュリティ情
報等の各種情報が記録される。すなわち、会員カードに
は、情報記録部への記録により、各種情報が記録され
る。ここで、会員情報とは、会員となっている遊技者を
特定するための情報である。カード残高とは、遊技者所
有の金額の残高である。カード残高の金額は、持玉数に
変換されることにより遊技に使用可能になる。持玉数と
は、カード残高または貯玉金額から変換した持玉および
遊技結果により得られた持玉を含む持玉数の情報であ
る。セキュリティ情報とは、会員カードの情報のセキュ
リティを高めるための情報である。
【0019】また、貯玉金額とは、遊技場に預け入れら
れた遊技者所有の持玉相当の金額をいう。遊技場は、サ
ービスの1つとして、会員カードを有する遊技者が有す
る持玉の預け入れを認めている。このように、遊技者が
持玉を遊技場に預け入れることを貯玉という。この貯玉
金額は、後に景品交換することが可能であるとともに、
持玉数に変換されることにより遊技に再使用することも
可能である。
【0020】遊技機1の上方部分には、会員カードを処
理するためのカード個別処理装置501(図4参照)が
設けられている。このカード個別処理装置501は、各
遊技機1に対応して個別に設けられている。遊技機1の
前面枠3には、前述したような持玉の引落しおよび貯玉
等の各種操作を行なうことが可能な操作パネル6を有す
る操作ユニット5が設けられている。
【0021】遊技機1は、前述のとおり得点付与式の遊
技機であるため、遊技者が遊技を行なうに際し、会員カ
ードを利用してカード残高または貯玉金額から所定数の
持玉を引落す必要がある。すなわち、カード残高または
貯玉金額の金額が所定の変換率で持玉数に変換される。
その場合、貯玉金額は、カード残高よりも高い変換率で
持玉数に変換される。そのような持玉への変換は、引落
しとも呼ばれ、玉貸とも呼ばれる。そのように引落され
た持玉が遊技機1での遊技者に使用できる。そのような
持玉の引落しは、遊技者が会員カードをカード個別処理
装置501に設けられたカード挿入・排出口に挿入し、
遊技者が操作パネル6で所定の操作をすることにより行
なうことができる。また、前述した貯玉の預け入れも、
会員カードがカード個別処理装置501に挿入された状
態で、遊技者が操作パネル6で所定の操作をすることに
より行なうことができる。
【0022】遊技者により会員カードがカード個別処理
装置501のカード挿入・排出口に挿入されると、会員
カードに記録されている情報が読取られる。その読取ら
れた情報に含まれるカード残高または貯玉金額が操作パ
ネル6に設けられた金額表示部7に表示される。会員カ
ードからの情報を読取った際に、読取った情報において
カード残高の他に貯玉金額が含まれている場合、すなわ
ち、遊技者が貯玉を有している場合には、カード残高よ
りも貯玉金額の方が優先的に金額表示部7に表示され
る。また、遊技者が貯玉金額を有していない場合には、
カード残高が金額表示部7に表示される。
【0023】また、カード残高または貯玉金額から引落
された持玉数が持玉表示部8に表示される。そのように
持玉表示部8に表示される持玉数は、遊技に使用するこ
とが可能であり、遊技中に加算更新および減算更新され
る。
【0024】ここで、図2を参照して、操作パネル6の
構成を説明する。操作パネル6は、操作ユニット5の上
面に設けられている。操作パネル6には、前述した金額
表示部7および持玉表示部8の他に、表示切替スイッチ
9、玉貸スイッチ10、中断スイッチ11、返却スイッ
チ12、カード玉貸LED17a、貯玉金額LED17
b、自動玉貸LED17c、持玉LED18a、累計持
玉LED18b、および、端玉LED18cが設けられ
ている。これらの各種表示部、各種スイッチ、および、
各種LEDは、操作パネル6の裏側に取付けられている
回路基板である操作基板19上に取付けられている。
【0025】この遊技機1では玉貸操作を行なう場合、
手動玉貸モードと、自動玉貸モードとの2つのモードか
ら1つ玉貸モードを選択することが可能である。手動玉
貸モードとは、遊技者の手動による玉貸操作がなされる
ごとに所定金額(所定玉数)単位での玉貸が行われる玉
貸動作モードである。また、自動玉貸モードとは、持玉
数が所定値まで減少した場合に所定金額(所定玉数)単
位での玉貸が自動的に行なわれる玉貸動作モードであ
る。自動玉貸モードが選択されている場合には自動玉貸
LED17cが点灯され、一方、手動玉貸モードが選択
されている場合には自動玉貸LED17cが消灯され
る。
【0026】前述したように、玉貸は、カード残高また
は貯玉金額の金額を持玉数に変換することにより行なわ
れる。カード残高の金額を持玉数に変換する変換モード
は、残高変換モードと呼ばれる。貯玉金額の金額を持玉
数に変換する変換モードは、貯玉変換モードと呼ばれ
る。この遊技機1では玉貸操作を行なう場合には、前述
した自動玉貸モードまたは手動玉貸モードの玉貸モード
を選択することに加えて、残高変換モードまたは貯玉変
換モードの変換モードを選択することが可能である。残
高変換モードが選択されている場合にはカード玉貸LE
D17aが点灯され、一方、貯玉変換モードが選択され
ている場合には貯玉金額LED17bが点灯される。
【0027】金額表示部7には、各種金額がディジタル
表示される。金額表示部7では、たとえば、100円単
位で金額が表示される。金額表示部7では、残高変換モ
ードが選択されている場合にカード残高が表示され、貯
玉変換モードが選択されている場合に貯玉金額が表示さ
れる。
【0028】自動玉貸モードと手動玉貸モードとの選択
状態および残高変換モードと貯玉変換モードとの選択状
態は、表示切替スイッチ9の押圧操作により一括的に切
替えられる。具体的には、表示切替スイッチ9が押圧操
作されるごとに、玉貸のモードの選択状態が、手動玉貸
モードでの残高変換モードが選択されている第1の選択
状態と、自動玉貸モードでの残高変換モードが選択され
ている第2の選択状態と、手動玉貸モードでの貯玉変換
モードが選択されている第3の選択状態と、自動玉貸モ
ードでの貯玉変換モードが選択されている第4の選択状
態との4種類の選択状態に順次切替えられる。
【0029】第1の選択状態または第3の選択状態によ
り手動玉貸モードが選択された場合には、玉貸スイッチ
10が操作されるごとに玉貸が実行される。一方、第2
の選択状態または第4の選択状態により自動玉貸モード
が選択された場合には、玉貸スイッチ10が1度操作さ
れると自動的な玉貸が開始され、玉貸スイッチ10が再
度操作されると自動的な玉貸が終了する。
【0030】手動玉貸モードまたは自動玉貸モードの実
行により残高変換モードでの玉貸が行われると、予め定
められたカード残高額(たとえば500円分)が引落さ
れて所定数の引落持玉数(たとえば125点)が遊技者
に与えられる。また、手動玉貸モードまたは自動玉貸モ
ードの実行により貯玉変換モードでの玉貸が行われる
と、予め定められた貯玉金額(たとえば500円相当
分)が引落されて所定数の引落持玉数(たとえば140
点)が遊技者に与えられる。このような引落持玉数は、
持玉表示部8において加算更新表示される。その持玉表
示部8による持玉数の表示は、ディジタル表示により行
なわれる。また、この際、金額表示部7では、表示され
ているカード残高または貯玉金額から引落された額が減
算され、減算更新された金額が表示される。このよう
に、貯玉変換モードは、残高変換モードよりも持玉数へ
の変換率が高いため、遊技を行なう上で残高変換モード
よりも遊技者に有利である。
【0031】持玉表示部8においては、持玉数、累計持
玉数、または、端玉数が表示される。ここで、持玉数と
は、対象となる遊技機で遊技のために使用可能な得点を
意味し、具体的には、景品交換用として会員カードに記
録させる以前の持玉数と、会員カードに記録可能であり
後述する台移動可能な遊技機において遊技に使用可能な
最終持玉数とを含む。累計持玉数とは、景品交換用とし
て会員カードに記録させたもの(遊技には使用不可能)
を含め、遊技者が獲得し、かつ、まだ会員カードに記録
されている全得点を示す。
【0032】遊技場においては、遊技機において得られ
た持玉をその他の遊技機において遊技に使用不可能な遊
技機である台移動不可能な遊技機と、遊技機において得
られた持玉をその他の遊技機において遊技に使用可能な
遊技機である台移動可能な遊技機とが設けられている。
台移動不可能な遊技機において得られた持玉数は、遊技
の終了時に累計持玉数として会員カードに累計して記録
される。一方、台移動可能な遊技機において得られた持
玉数は、遊技の終了時に最終持玉数として会員カードに
記録される。すなわち、会員カードには、持玉数が、累
計持玉数と最終持玉数とで区別して記録される。
【0033】台移動不可能な遊技機においては、会員カ
ードの挿入時において、最終持玉数の記録の有無にかか
わらず、持玉表示部8に累計持玉数が所定期間確認的に
表示される。その場合には、累計持玉LED18bが点
灯することにより、持玉表示部8に表示された値が累計
持玉数であることが示される。
【0034】一方、台移動可能な遊技機においては、会
員カードに最終持玉数が記録されている場合には、会員
カードの挿入時において、会員カードに記録されている
最終持玉数が累計持玉数よりも優先的に持玉表示部8に
表示される。その場合には、持玉LED18aが点灯す
ることにより、持玉表示部8に表示された値が最終持玉
数であることが示される。その最終持玉数は、台移動可
能な遊技機において遊技に使用できるため、そのまま持
玉数として遊技に使用される。また、台移動可能な遊技
機において、会員カードに最終持玉数が記録されていな
い場合には、台移動不可能な遊技機の場合と同様に、会
員カードの挿入時に、累計持玉LED18bが点灯し、
累計持玉数が持玉表示部8に所定期間確認的に表示され
る。
【0035】また、表示切替スイッチ9の操作により貯
玉金額LED17bが点灯している状態で返却スイッチ
12が押圧操作されると、貯玉の預け入れが行なわれ
る。そのような操作がなされると、持玉表示部8に表示
されている持玉数が貯玉される。
【0036】貯玉金額LED17bが点灯していない状
態で返却スイッチ12が押圧操作されると、持玉数を精
算することができる。その場合、台移動不可能な遊技機
では、持玉表示部8に表示されている持玉数が、遊技開
始前に会員カードに記録されていた累計持玉数に加算更
新されて記録されるとともに、金額表示部7に表示され
ている残高がカード残高として会員カードに更新記録さ
れる。そして、これらの更新記録の終了した会員カード
が排出される。そのような場合、台移動可能な遊技機で
は、持玉表示部8に表示されている持玉数が累計持玉数
に加算更新される代わりに、持玉表示部8に表示されて
いる持玉数が最終持玉数として、会員カードに更新記録
される。このような操作は、精算操作と呼ばれる。
【0037】精算操作時においては、持玉表示部8に表
示されている持玉数のうち、特殊景品に交換可能な持玉
数のみが会員カードに記録される。すなわち、持玉数は
所定数を最小単位として特殊景品に交換可能であり、特
殊景品に交換可能な最小単位に満たない玉(以下、端玉
という)は、会員カードに記録されずに残る。このよう
な端玉がある場合には、端玉LED18cが点灯され、
持玉表示部8に端玉数が表示される。このような端玉
は、さらに遊技に使用可能であるし、再度の精算操作に
より、会員カードへの記憶(記録)も可能である。
【0038】中断スイッチ11が押圧操作されると、遊
技機1における遊技を中断することができる。この遊技
機1には、周知のものと同様に遊技を中断するための機
能が設けられている。すなわち、遊技者が中断スイッチ
11の操作を行なうことにより、挿入されている会員カ
ードに現在の持玉数の情報、および、遊技が中断された
遊技機1の台番号の情報、遊技が中断された旨の情報等
の所定の中断情報が書込まれて、その会員カードが排出
される。そのような中断スイッチ11の操作が行なわれ
ると、当該遊技機1において他の会員カードの受付が禁
止されることにより、前述したような中断情報が記録さ
れた会員カード以外の会員カードを用いた遊技が禁止さ
れる状態となる。すなわち、前述したような中断情報が
記録されている会員カードが使用されて初めて、遊技が
中断されている遊技機1において遊技が再開できるので
ある。なお、遊技が中断中である旨の所定の表示を出玉
表示装置506を用いて行なうように構成してもよい。
【0039】持玉の存在する状態で遊技者が打球操作ハ
ンドル4を操作すれば、遊技機1内に封入されているパ
チンコ玉が1発ずつ弾発発射され、遊技領域100内に
打込まれる。打込まれたパチンコ玉は後述する打球セン
サ37dにより1つずつ検出され、検出のあるごとに持
玉表示部8に表示されている持玉数が1つずつ減算更新
される。
【0040】発射勢いが弱すぎて遊技領域100にまで
到達しなかったパチンコ玉であるファール玉は、図6に
示されるファール玉入口47cより回収され、図9に示
されるファール玉検出器304bで検出される。ファー
ル玉が検出されるごとに持玉表示部8に表示される持玉
数が1つずつ加算更新される。これにより、遊技者は打
玉が遊技領域100にまで達する機会を得ることなく打
球センサ37dの検出により減算更新された持玉を有効
に再度使用することができる。
【0041】遊技領域100に打込まれた打玉が始動口
に入賞すれば始動入賞玉センサ117(図11参照)可
変表示装置101で図柄の可変表示が開始される。な
お、打玉が始動口105に入賞することを特に始動入賞
と呼ぶ。
【0042】始動入賞の発生に基づいて可変表示装置1
01で数字等の図柄の可変表示が開始される。そして、
可変表示装置101の可変停止結果が予め定められた特
定の表示態様(たとえば777)となればいわゆる大当
りが発生する。大当りが発生すれば、ソレノイド130
が励磁されて可変入賞球装置109に設けられた開閉板
111が開成状態となって大入賞口110が開放され、
遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状
態はパチンコ玉の可変入賞球装置109への所定個数
(たとえば10個)の入賞、あるいは所定期間(たとえ
ば30秒間)の経過のうち、いずれか早い方の条件が成
立することにより終了して遊技者に不利な第2の状態、
すなわち開閉板111が閉成して大入賞口110が閉塞
された状態となる。
【0043】可変表示装置101が可変表示中に再度打
玉が始動口105に入賞すれば、その始動入賞が記憶さ
れて可変表示装置101が可変停止した後再度可変開始
できる状態になるまで待ってその始動入賞に基づいて可
変表示装置101が再度可変開始される。この始動入賞
記憶の上限値は、「4」に定められており、現時点にお
ける始動入賞記憶個数が始動入賞個数表示器104に表
示される。
【0044】可変入賞球装置109が第1の状態となっ
ている期間中に可変入賞球装置109内に進入したパチ
ンコ玉は10カウントセンサ116あるいは特定入賞玉
センサ115により検出される。パチンコ玉が特定入賞
玉センサ115により検出されれば、その回の可変入賞
球装置109の第1の状態が終了するのを待って再度可
変入賞球装置109を第1の状態に制御する繰返し継続
制御が行なわれる。この繰返し継続制御の実行上限回数
はたとえば16回と定められている。このような繰返し
継続制御の実行回数は、ラウンド数と呼ばれる。この遊
技機1では、大当り状態が発生すると、第1ラウンドか
ら最大限第16ラウンドまで繰返し継続制御が実行可能
である。その第1ラウンド数を示す数値が、7セグメン
トLED表示器よりなるラウンド数表示器103に表示
される。
【0045】繰返し継続制御が終了した後、いわゆる大
当り状態が終了して、再び大当りが発生しない限り開閉
板111が開成しない状態となる。なお、このような状
態に移行した際、状態移行前に発生した大当りが特にあ
る特別の図柄の組合せによるものである場合には、大当
りが発生する確率が高くなる。このように大当り確率の
変動した遊技状態が特に確率変動状態(略称、確変)と
呼ばれる。このような大当り確率が変動した状態は、た
とえばその後大当りが2回発生するまで継続する。ま
た、この遊技機1では、大当りが発生する図柄(数値)
の組合わせのうち、所定の図柄(数値)がラッキーナン
バーとして定められている。大当りが発生した場合の図
柄(数値)の表示結果が、遊技場が定めたラッキーナン
バーと一致した場合には、遊技者に特別のサービスとし
てある特典が与えられる。この特典は、たとえば、その
回の大当りの発生に伴って付与された有価価値を景品交
換することなく引続き遊技に使用できる等である。
【0046】打玉が可変入賞球装置109、始動口10
5、通常入賞口108、あるいは通常入賞口112等の
入賞領域に入賞すれば、その入賞に応じた所定数の持玉
が遊技者に付与される。遊技者に付与された持玉数は、
持玉表示部8において加算更新表示される。また、いず
れの入賞領域にも入賞しなかったパチンコ玉は遊技領域
100の下部に設けられたアウト口113により回収さ
れる。
【0047】なお、遊技機1の前面枠2には、大当りの
発生等の遊技機に応じて所定の点灯表示または所定の点
滅表示等が行なわれる遊技効果ランプ14,15が設け
られている。また、遊技機1の前面枠2の左右には、遊
技状態に応じて音声等の所定の効果音を発生させるため
のスピーカ13,13が設けられている。さらに、遊技
領域100内において、可変表示装置101上部には、
大当りの発生等の遊技機に応じて所定の点灯表示または
所定の点滅表示等が行なわれる遊技効果ランプ10bが
設けられている。さらに、遊技領域100内の左右端部
には、大当りの発生等の遊技状態に応じて所定の点灯表
示または所定の点滅表示等が行なわれる遊技効果ランプ
107が設けられている。
【0048】一方、出玉表示装置506においては、遊
技機1の遊技状況に応じたさまざまな表示が行なわれ
る。たとえば、遊技者の持玉が所定数となるごと(たと
えば、1000点(個),2000点(個),3000
点(個),…)に出玉表示装置506に設けられている
ランプ(図示せず)が順次点灯していく。また、大当り
の発生あるいは確率変動状態への移行に伴って特有の点
滅表示が行なわれる。
【0049】また、操作ユニット5の下方部分には、受
皿形状の受皿部16が設けられている。受皿部16に
は、灰皿16aと、小物入れ16bとが設けられてい
る。
【0050】図3は、遊技機1の背面図である。遊技機
1の背面側には、中間枠46が設けられている。中間枠
46は、遊技機1の外枠を構成する基枠1aに、一辺を
回動自在に軸支され、その反対側の一辺を枠ロック機構
38によって固定されている。中間枠46の縁部の複数
箇所に遊技盤固定レバー20a,20b,20cが設け
られている。遊技機1の背面側において遊技盤114
は、中間枠46内に納められ、遊技盤固定レバー20
a,20b,20cにより固定されている。遊技盤固定
レバー20cにより、後述する後側循環経路ユニット2
5もその一端を固定されている。
【0051】遊技機1の背面の遊技盤114の中央部に
おいては、上部機構板40aおよび下部機構板40bが
設けられており、それらの中央部に可変表示装置101
が取付けられている。上部機構板40aにおける可変表
示装置101の近傍には、信号の中継が行なわれる中継
基板41が取付けられている。
【0052】遊技機1の背面の遊技盤114の上端部に
は、前述したような遊技機1の遊技制御を行なうための
マイクロコンピュータよりなる遊技制御回路が形成され
た遊技制御基板39が取付けられている。その遊技制御
基板39には、信号の入出力を行なうための配線が接続
されるコネクタ39a〜39hが設けられている。
【0053】遊技機1の通常入賞口108,112や始
動口105、あるいは可変入賞球装置109内に進入し
た入賞玉は遊技盤114の裏面側に導かれる。遊技盤1
14の裏面における可変表示装置101の下方位置に
は、この遊技機1においてパチンコ玉の循環経路の一部
を構成する後側循環経路ユニット25が設けられてい
る。この後側循環経路ユニット25は、透明の樹脂製部
材により構成され、遊技機1の背面側に設けられたパチ
ンコ玉の循環経路をまとめて取外し可能なようにユニッ
ト化されており、遊技盤114のさらに裏側において、
遊技盤114と別体で設けられている。
【0054】遊技盤114の裏面に導かれた入賞玉は、
後側循環経路ユニット25に形成された入賞玉集合カバ
ー25bにより集合させられる。入賞玉集合カバー25
bにより集合させられた入賞玉は、後側循環経路ユニッ
ト25に形成されている入賞玉通路25aにより誘導さ
れる。入賞玉通路25aは一方向に傾斜して形成されて
いる。入賞玉通路25a内において、入賞玉は、自重に
より流路上手側から流路下手側へ移動する。入賞玉通路
25aの流路下手側には、入賞玉を1個宛検出した後、
入賞玉を送り出す処理を行なうための入賞玉処理装置2
9が設けられている。
【0055】入賞玉通路25aから入賞玉処理装置29
内へ至る入賞玉の経路には、入賞玉を検出するための検
出器である入賞玉センサ34が設けられている。入賞玉
処理装置29による処理が終了した入賞玉は、入賞玉連
絡口29aに導かれる。具体的に、入賞玉処理装置29
は、入賞玉処理装置29に誘導されてくる入賞玉を一時
的に停止させる。その状態で入賞玉が入賞玉センサ34
により検出される。そして、入賞玉処理装置29は、入
賞玉センサ34によ入賞玉の検出後の所定期間経過後に
入賞玉を送り出す動作を行なう。
【0056】一方、アウト口113より回収されたアウ
ト玉は、アウト玉連絡口36から遊技盤114の裏面側
に導かれる。遊技盤114の裏面側に導かれたアウト玉
は、後側循環経路ユニット25に形成されているアウト
玉通路27c、アウト玉通路27b、アウト玉連絡口2
7aへ順に誘導される。アウト玉通路27c,27b
は、上から下へ27c,27bの順に接続されている。
【0057】アウト玉通路27cの流路上手側がアウト
玉連絡口36に接続されており、アウト玉通路27bの
流路下手側がアウト玉連絡口27aに接続されている。
したがって、アウト口113より回収されたアウト玉
は、自重により移動し、アウト玉連絡口36からアウト
玉通路27cおよび27bを経てアウト玉連絡口27a
へ誘導される。アウト玉通路27cと、アウト玉通路2
7bとの接続部分には、アウト玉を検出するための検出
器であるアウト玉センサ35が設けられている。したが
って、アウト口113より回収されたアウト玉は、アウ
ト玉センサ35により1個ずつ検出される。
【0058】また、遊技機1内には、所定条件が満たさ
れた場合に、遊技機1の外部からパチンコ玉が補給され
る。そのように補給されるパチンコ玉は、補給玉と呼ば
れる。後側循環経路ユニット25には、外部から供給さ
れた補給玉を誘導する補給玉通路28が設けられてい
る。補給玉通路28は、上下方向に延在しており、下端
部が補給玉連絡口29aに接続されている。遊技機1の
外部から補給玉通路28内に導かれた補給玉は、自重で
下方へ移動し、補給玉連絡口29aへ誘導される。補給
玉通路28の中途部分には、補給玉を検出するための検
出器である補給玉センサ49が設けられている。したが
って、遊技機1の内部に補給された補給玉は、補給玉セ
ンサ49により1個ずつ検出される。
【0059】前述した、アウト玉連絡口27a、入賞玉
連絡口29a、および、補給連絡口28aは、横並びに
設けられており、後述する封入玉連絡口48に接続され
ている。したがって、前述したように誘導された入賞
玉、アウト玉、および、補給玉は、後述する封入玉連絡
口48において合流する。その合流部分の構成は、図1
2を用いて後述する。そして、合流した玉は、区別なく
遊技盤114の表面側に導かれる。
【0060】また、前述したファール玉入口47cより
回収されたファール玉は、遊技盤114の裏面側に導か
れず、遊技盤114の表面側に設けられた後述する前側
循環経路ユニット300に導かれて処理された後、その
他の玉と合流される。したがって、遊技機1内において
は、入賞玉、アウト玉、および、ファール玉がすべて内
部で循環される。前側循環経路ユニット300の構成に
ついては、図7〜図10を用いて後述する。
【0061】前述したような補給玉を補給する前には、
遊技機1の内部の封入玉が外部へ排出される。そのよう
に外部へ排出される玉は、排出玉と呼ばれる。後側循環
経路ユニット25の下端部には、排出玉を遊技盤114
の裏面側に導くための排出玉連絡口32aが設けられて
いる。排出玉連絡口32aには、排出玉通路31の一端
側が接続されている。排出玉通路31の他端側は、遊技
機1における排出玉の出口に接続されている。排出玉
は、自重により、排出玉連絡口32aから排出玉通路3
1を介して遊技機1の外部へ排出される。排出玉通路3
1の中途部分には、排出玉を検出するための検出器であ
る排出玉センサ33が設けられている。したがって、遊
技機1の外部へ排出される排出玉は、排出玉センサ33
により1個ずつ検出される。
【0062】中間枠46の下端部には、パチンコ玉を弾
発発射するための打球装置37が取付けられている。打
球装置37には、打球ハンマ37a、連動昇降杆37
b、打球モータ37c、および、打球センサ37dが含
まれている。前述したように合流されたパチンコ玉は、
後述する前側循環経路ユニット300に形成された発射
玉供給通路302cの傾斜に沿って所定の打球発射位置
へ導かれる。
【0063】打球発射位置へ導かれた玉は、打球ハンマ
37aにより発射される。この打球ハンマ37aは、打
球モータ37cの駆動力により間欠揺動される。この打
球ハンマ37aの間欠揺動に連動して連動昇降杆37b
が上下に動き、図9において後述する玉送装置305に
作用してその上下動にしたがって玉送装置305により
パチンコ玉が1つずつ打球発射位置へ供給される。そし
て、その打球発射位置へ供給されたパチンコ玉が打球ハ
ンマ37aにより弾発されて遊技領域100内へ打込ま
れる。以上のようにして、遊技機1内に封入されている
パチンコ玉が繰返し循環して遊技機1に使用される。
【0064】打球ハンマ37aの基部には、打球発射が
なされたことを検出するための打球センサ37dが設け
られている。この打球センサ37dは、打球ハンマ37
dの揺動を検出する光センサより、打球発射のために打
球ハンマ37dが揺動したことによる検出用の光の遮光
状態を検出することにより、打球発射がなされたことを
検出する。この打球センサ37dの検出出力は、後述す
る台制御装置42へ与えられ、持玉数の演算に用いられ
る。
【0065】前述した後側循環経路ユニット25の下端
側には、台制御装置42が取付けられている。この台制
御装置42は、マイクロコンピュータを含み、主とし
て、遊技機1における持玉数の演算および管理と、遊技
機1における操作パネル6の操作制御と、遊技機1にお
いて封入玉を取扱う機構である封入玉取扱機構(後述す
る入賞玉処理装置29、ファール玉移送機構、および流
路切替ソレノイド315等の機構)を駆動する処理とを
行なう。
【0066】前述した遊技制御基板39に隣接して、イ
ンタフェース部23が設けられている。インタフェース
部23は、プリント基板およびそのプリント基板が取付
けられた板状の部材により構成されている。インタフェ
ース部23には、外部(たとえば管理コンピュータ)と
遊技機1との間の信号線を接続するための情報入出力端
子23a、外部電源供給線が接続される電源ソケット2
3b、電源スイッチ23c、および、コネクタ23dが
設けられている。コネクタ23dと、遊技制御基板39
のコネクタ39hとの間が配線43により接続されてい
る。
【0067】このようなインタフェース部23と、後側
循環経路ユニット25との間には、中間枠46の枠に沿
って上下方向に延在されたユニット・インタフェース連
結部材21が機構的に接続されている。したがって、こ
のユニット・インタフェース連結部材21により、イン
タフェース部23と、後側循環経路ユニット25とが連
結されている。
【0068】インタフェース部23におけるユニット・
インタフェース連結部材21が接続されている側の一部
と、後側循環経路ユニット25におけるユニット・イン
タフェース連結部材21が接続されている側の一部との
それぞれは、中間枠46に設けられている軸支部材30
aによって軸支されている。軸支部材30a,30aを
回動軸として、ユニット・インタフェース連結部材21
によって連結されているインタフェース部23および後
側循環経路ユニット25が同時に回動可能にされてい
る。すなわち、インタフェース部23および後側循環経
路ユニット25は、ユニット・インタフェース連結部材
21を中心として回動することが可能である。そのよう
に構成されたインタフェース部23および後側循環経路
ユニット25は、インタフェース部23側および後側循
環経路ユニット25側のそれぞれに設けられている固定
レバー22により固定される。
【0069】インタフェース部23および後側循環経路
ユニット25は、固定レバー22により固定されている
状態では前述した回動が不可能になり、固定レバー22
による固定が解除されている状態では前述した回動が可
能になる。
【0070】また、後側循環経路ユニット25の右端部
には、配線を延在させるための空間である配線空間24
bが設けられている。その配線空間24bは、後側循環
経路ユニット25の下端部から上端部へ上下方向に延在
する態様で形成されている。さらに、ユニット・インタ
フェース連結部材21には、その全長にわたって配線を
延在させるための空間である配線空間24aが上下方向
に延在する態様で形成されている。これらの配線空間2
4bおよび配線空間24aは端部が結合されている。し
たがって、配線空間24bおよび配線空間24aによ
り、後側循環経路ユニット25の下端部からインタフェ
ース部23までの間に連続する配線空間が存在してい
る。
【0071】また、台制御装置42には、各種情報の入
出力を行なうためのコネクタ42aが設けられている。
さらに、配線空間24bの下端部には、コネクタ24c
が設けられている。コネクタ42aと、コネクタ24c
との間は、配線45により接続されている。配線空間2
4bおよび配線空間24aにより形成される空間内に
は、配線44が配設されており、その配線44によりコ
ネクタ24cとコネクタ23dとが接続されている。し
たがって、台制御装置42と、遊技制御基板39との間
が配線により接続されており、その配線を介して、台制
御装置42と、遊技制御基板39との間で遊技球の入賞
に応じた持玉への付与の大きさに関する情報(信号)の
伝達が行なわれる。
【0072】以上に説明した遊技機1の裏面側の構成に
よれば、次のような効果が得られる。遊技機1の裏面側
においてパチンコ玉を循環させるための経路が後側循環
経路ユニット25によりユニット化されている。このた
め、パチンコ玉を循環させるための経路に玉詰まり等の
不具合が発生した場合に、後側循環経路ユニット25を
他の部品と分離させることにより、遊技機1の裏面側
(後側)におけるパチンコ玉の循環経路を一括して他の
部品と分離させることができる。したがって、このよう
な構成によれば、遊技機1の裏面側におけるパチンコ玉
の循環経路を容易にメンテナンスすることができる。
【0073】さらに、遊技機1の裏面側においてパチン
コ玉を循環させるための経路が後側循環経路ユニット2
5によりユニット化されているので、遊技機1の裏面側
においてパチンコ玉を循環させるための経路をコンパク
トに構成することができる。
【0074】さらに、遊技機1の裏面側においてパチン
コ玉を循環させるための経路が後側循環経路ユニット2
5によりユニット化されているので、遊技機1の製造時
における遊技機1の裏面側の部品の組付け作業におい
て、パチンコ玉を循環させるための経路を一括的に組付
けることができる。したがって、遊技機1の製造時にお
ける遊技機1の裏面側の部品の組付け作業を容易化する
とともに、その作業時間を短時間化することができる。
【0075】さらに、後側循環経路ユニット25は、縦
軸を中心として回動可能であり、固定レバー22による
固定を解除するだけで、容易にその他の部品と分離して
回動させることができる。したがって、後側循環経路ユ
ニット25を回動させれば、後側循環経路ユニット25
を裏側からメンテナンスすることができるので、メンテ
ナンスのために後側循環経路ユニット25をわざわざ取
外す必要がなくなり、メンテナンスを極めて容易に行な
うことができる。
【0076】さらに、後側循環経路ユニット25には、
台制御装置42が取付けられており、その台制御装置4
2が複数の配線を介して遊技制御基板39と接続されて
いるが、後側循環経路ユニット25およびインタフェー
ス部23が機構的に連結されており、配線が連結部分の
配線空間内に収納(埋設)されている。このため、前述
したようなメンテナンスを行なう場合には、遊技制御基
板39とインタフェース部23との間に接続されている
配線43をコネクタ23dまたはコネクタ39hから取
外すだけで、前述したように後側循環経路ユニット25
を回動させることができる。したがって、遊技機1の裏
面側に設けられた配線の煩雑な取外し作業および取付け
作業を必要とすることなく、容易に後側循環経路ユニッ
ト25のメンテナンスを行なうことができる。すなわ
ち、制御装置に関する配線処理が容易になる。
【0077】さらに、配線の大部分が連結部分の配線空
間内に収納(埋設)されているため、遊技盤114を他
の遊技盤に取換える交換作業を行なう場合においても配
線の処理が容易であるので、そのような交換作業を容易
化することができ、その結果として、そのような交換作
業を短時間化することができる。
【0078】また、前述したように配線の処理が容易で
あるので、前述したようなメンテナンス作業時および遊
技盤114の交換作業時において、配線が断線する可能
性を少なくすることができる。
【0079】次に、遊技機1が設けられた遊技場内のシ
ステムについて説明する。図4は、遊技場内に設けられ
た遊技機1を含む遊技用装置のシステムの構成を示すシ
ステムブロック図である。
【0080】図4を参照して、遊技場内の遊技用装置に
は、カード管理コンピュータ400、帳票出力装置40
1、カード発行入金処理装置402、カード景品交換処
理装置403、および、ホールコンピュータ404と、
遊技機1に設けられた遊技制御基板39および台制御装
置42と、遊技機設置島500に設けられたカード個別
処理装置501、台管理装置504、信号伝送アダプタ
502、および、還元機制御装置503、補給装置50
8、および、研磨装置507とが含まれる。
【0081】遊技機設置島500に設けられている補給
装置508は、遊技機1へ補給玉を供給する装置であ
る。遊技機設置島500に設けられている研磨装置50
7は、遊技機1から遊技に使用されて遊技店の閉店後の
所定の操作に基いて排出された表面の汚れた排出玉を、
研磨して補給玉として再生する装置である。
【0082】カード管理コンピュータ400は、会員カ
ードの総合的な管理を行なう装置であり、主に、各会員
のカード残高等の個人情報を管理する。カード発行入金
処理装置402は、会員カードに入金をするために用い
られる装置であり、遊技者は、カード発行入金処理装置
402に会員カードを挿入して所定の操作を行なうこと
により、会員カードに入金をして残高を書換えることが
可能である。カード発行入金処理装置402では、その
ような会員カードへの入金に関する処理を行なう。
【0083】遊技者から入金があると、カード発行入金
処理装置402からカード管理コンピュータ400に、
その遊技者の会員情報、会員カードのセキュリティ情
報、および、売上情報が供給される。この場合の売上情
報とは、入金額である。カード管理コンピュータ400
は、受けた会員情報およびセキュリティ情報を、管理し
ている会員の会員情報およびセキュリティ情報と照合
し、受けた情報が正当なものである場合に、管理してい
るその会員のカード残高を売上情報に基づいて更新す
る。そして、更新されたカード残高およびその情報の書
換えを許可する情報が、カード管理コンピュータ400
からカード発行入金処理装置402に与えられる。その
情報を受けてカード発行入金処理装置402は、入金を
認め、会員カードのカード残高を書換える。
【0084】遊技機1においては、遊技制御に関連する
各種センサおよび各種駆動部と、遊技制御基板39との
間で、各種遊技制御情報および各種管理情報の伝送が行
なわれる。遊技制御基板39から台制御装置42には、
有効入賞情報(有効な入賞があった旨を示す情報)、大
当り情報(大当りが発生した旨を示す情報)、および、
確率変動情報(確率変動状態が発生した旨を示す情報)
等の情報が与えられる。台制御装置42から遊技制御基
板39には、スピーカ13から音声等の各種遊技効果音
を発生させるための情報が与えられる。
【0085】また、遊技機1の前述した操作基板19か
ら台管理装置504へは、操作パネル6の操作情報が与
えられる。また、遊技機1においては、入賞玉センサ3
4により検出された入賞玉数(セーフ玉数)の情報、ア
ウト玉センサ35により検出されたアウト玉数の情報、
ファール玉センサ304bにより検出されたファール玉
数の情報、打球センサ37dにより検出された発射玉数
の情報、補給玉センサ49により検出された補給玉数の
情報、および、排出玉センサ33により検出された排出
玉数の情報を台制御装置42が受ける。
【0086】台制御装置42では、操作パネル6の操作
情報に基づいて、カード残高または貯玉金額を持玉数に
変換する引落し処理を行なう。この引落し処理によりカ
ード残高、貯玉金額、および、持玉数が更新され得る。
また、台制御装置42では、引落し処理により変換され
た持玉数および前述した入賞玉センサ34、ファール玉
センサ304b、および、打球センサ37dのそれぞれ
により検出されたパチンコ玉の玉数に関する情報に基づ
いて遊技者の現在の持玉数を求める演算を行なう持玉処
理を行なう。この持玉処理により持玉数が更新される。
そして、そのような演算により求められた持玉数の情報
は、売上情報として台制御装置42から台管理装置50
4へ与えられる。また、台制御装置42では、操作パネ
ル6の操作情報に基づいて、貯玉を行なう貯玉処理およ
び持玉数を精算する精算処理も行なう。この持玉処理に
より持玉数が更新される。これらの処理が実行された場
合には、操作パネル6の各種LEDおよび各種表示部の
表示制御の実行を指令する指令情報が台制御装置42か
ら台管理装置504に与えられる。さらに、補給玉セン
サ49および排出玉センサ33のそれぞれにより検出さ
れた補給玉数の情報および排出玉数の情報も、台制御装
置42から台管理装置504へ与えられる。
【0087】さらに、台制御装置42は、前述した入賞
玉センサ34およびファール玉センサ304bのそれぞ
れの検出信号および後述する封入玉交換信号に応じて、
前述した封入玉取扱機構を駆動する処理も行なう。さら
に、台制御装置42は、操作パネル6の操作に応じた音
声等の遊技効果音を発生させるための情報を遊技機1の
スピーカ(図13のスピーカ49)へ与える。
【0088】さらに、台制御装置42は、遊技機設置島
500に設けられている台管理装置504に遊技情報を
与える。この場合の遊技情報は、有効入賞情報、大当り
情報、および、確率変動情報により構成される。
【0089】遊技機設置島500においては、カード個
別処理装置501および台管理装置504が、遊技機1
の1台毎に対応して設けられている。カード個別処理装
置501は、遊技機1で遊技を行なおうとする遊技者の
会員カードの記録情報の処理を、遊技機1に対応して個
別に行なうための装置である。さらに、カード個別処理
装置501は、カード管理コンピュータ400との間お
よび台管理装置504との間でそれぞれ各種情報の伝送
を行なうことが可能である。たとえば、カード個別処理
装置501から台管理装置504へは、カード残高等の
カード情報が与えられる。
【0090】台管理装置504は、対応する遊技機1を
使用する遊技者の持玉数の管理を主に行なう装置であ
る。具体的に、台管理装置504では、遊技者の持玉
数、カード残高、および、貯玉金額等の価値を管理す
る。台管理装置504は、会員カードから読取られてカ
ード個別処理装置501から送られてくるカード残高お
よび貯玉金額等の記録情報と、操作基板19から送られ
てくる操作パネル6の操作情報とを台制御装置42に与
える。台制御装置42では、前述した引落し処理、持玉
数処理、貯玉処理、および、精算処理に実行にともなっ
て、台管理装置504が管理している遊技者の持玉数、
カード残高、および、貯玉金額等の価値を更新する。
【0091】また、台管理装置504は、操作基板19
から送られてくる返却スイッチ12の操作情報に基づい
て、会員カードの記録情報の更新等のカード個別処理装
置501の制御を行なう。
【0092】さらに、台管理装置504は、台制御装置
42から与えられる表示制御の指令情報に基づいて、操
作パネル6に設けられている金額表示部7および持玉数
表示部8等の各表示部および出玉表示装置506のそれ
ぞれの表示制御を行なう。これにより、操作パネル6に
おいて、金額表示部7、持玉数表示部8、カード玉貸L
ED17a、貯玉金額LED17b、自動玉貸LED1
7c、持玉LED18a、および、累計持玉LED18
bの表示を行なうことが可能となり、かつ、出玉表示装
置506の表示が行なわれる。
【0093】カード管理コンピュータ400からカード
個別処理装置501へは、日時を設定するための情報お
よびラッキーナンバーを設定するための情報等の営業内
容を設定するための情報である設定情報が与えられる。
その設定情報は、カード個別処理装置501から台管理
装置504へ与えられて台管理装置504での各種管理
に用いられるとともに、台管理装置504を介して台制
御装置42へ与えられる。台制御装置42に与えられた
設定情報は、台制御装置42における各種制御に用いら
れる。
【0094】台管理装置504からカード管理コンピュ
ータ400には、会員のカード残高、持玉数、貯玉数、
および、遊技情報がカード個別処理装置501を介して
与えられる。カード管理コンピュータ400では、カー
ド個別処理装置501から与えられた情報に基づいて会
員のカード残高、持玉数、および、貯玉数等の管理情報
を更新するとともに、与えられた遊技情報に基づいて会
員の遊技状況等の遊技に関する管理情報を更新する。
【0095】ホールコンピュータ404は、遊技場内の
各種情報を管理するコンピュータである。台制御装置4
2からホールコンピュータ404には、前述したような
売上情報および遊技情報が与えられ、台管理装置504
からホールコンピュータ404には、持玉数の情報が与
えられる。ホールコンピュータ404では、売上情報お
よび遊技情報に基づいて予め定められた情報についての
管理を行なう。また、ホールコンピュータ404から遊
技制御基板39および台制御装置42には、遊技機1に
よる遊技を禁止するための遊技禁止指令情報が与えられ
る。その遊技禁止指令情報は、ホールコンピュータ40
4により不正行為の発生が判別された場合に出力され
る。遊技禁止指令情報を受けると、遊技制御基板39お
よび台制御装置42の各々は、遊技機1による遊技を禁
止するための処理を行なう。
【0096】還元機制御装置503は、遊技機1内の封
入玉を排出した後に遊技機1内に補給玉を補給する封入
玉排出補給制御を行なうための装置である。カード管理
コンピュータ400から信号伝送アダプタ502を介し
て還元機制御装置503に、封入玉交換信号が与えられ
る。その封入玉交換信号は、遊技機1内の封入玉の封入
玉排出補給制御の実行を指令するための信号である。
【0097】封入玉交換信号を受けると、還元機制御装
置503は、遊技機1の封入玉を排出するための後述す
る流路切替ソレノイド315を駆動するための封入玉排
出信号を台制御装置42へ与えた後、補給装置508お
よび研磨装置507のそれぞれに駆動信号を与える。台
制御装置42は、受けた封入玉排出信号に応じて、流路
切替ソレノイド315を制御し、封入玉の流路を排出側
に切替える。これにより、遊技機設置島500内の予め
定められた台数の遊技機1内の封入玉が外部へ排出され
る。そして、補給装置508および研磨装置507の各
々は、受けた駆動信号に応じて動作する。その動作にお
いては、研磨装置507により補給玉が研磨され、補給
装置508からその研磨された補給玉が、玉の排出済み
の遊技機1内に補給される。
【0098】そのようなその補給玉の補給が完了した場
合には、その旨を示す補給完了信号が信号伝送アダプタ
502を介してカード管理コンピュータ400に与えら
れる。その補給玉の補給動作時に、異常状態が発生した
場合には、その旨を示す補給異常信号が信号伝送アダプ
タ502を介してカード管理コンピュータ400に与え
られる。カード管理コンピュータ400では、補給完了
信号を受けると、補給動作が完了したものと判断する。
また、カード管理コンピュータ400では、補給異常信
号を受けると、補給動作に異常が生じたものと判断し、
所定の異常時対処処理を行なう。
【0099】カード景品交換処理装置403は、会員カ
ードに記録されている持玉数および貯玉金額を景品に交
換する処理を行なう装置である。景品交換が行なわれる
場合、カード景品交換処理装置403により、会員カー
ドから会員情報およびセキュリティ情報が読取られ、そ
れらの情報がカード管理コンピュータ400へ与えられ
る。
【0100】カード管理コンピュータ400では、受け
た会員情報およびセキュリティ情報を、管理している会
員の会員情報およびセキュリティ情報と照合される。そ
して、その照合結果により受けた情報が正当なものであ
ると判断された場合に、管理しているその会員の持玉数
および貯玉金額を景品交換することを許可する情報がカ
ード管理コンピュータ400からカード景品交換処理装
置403に与えられる。
【0101】カード景品交換処理装置403では、景品
交換することを許可する情報を受けると、景品交換が実
行され、その景品交換された持玉数および貯玉金額を示
す景品交換情報がカード管理コンピュータ400へ与え
られる。カード管理コンピュータ400では、景品交換
情報を受けると、景品交換を行なった会員の持玉数およ
び貯玉金額を景品交換された分だけ減算更新して管理す
る。
【0102】また、カード管理コンピュータ400から
帳票出力装置401には、カード管理コンピュータ40
0において管理されている情報を所定の形式で帳票出力
するための帳票出力情報が与えられる。その帳票出力情
報を受けた場合、帳票出力装置401においては、所定
の形式の帳票が出力される。
【0103】また、ファール玉を循環させるための後述
するファール玉移送機構(図10参照)、入賞玉処理装
置29、および、遊技機1から封入玉を排出するための
後述する流路切替ソレノイド315は、前述したよう
に、台制御装置42により個別に制御される。
【0104】次に、遊技機1の前面側の内部構成につい
て説明する。図5は、図2に示されるA−A線に沿う操
作ユニット5の縦断面図である。図5参照して、操作ユ
ニット5の上面の操作パネル6下には、操作回路基板8
が取付けられている。操作回路基板8には、前述した持
玉数表示部8および返却スイッチ12等の操作パネル6
の各種部品が設けられている。
【0105】中間枠46内の空間および操作ユニット5
の内部空間には、前側循環経路ユニット300が配設さ
れている。前側循環経路ユニット300は、遊技機1の
前面側でパチンコ玉を循環させる経路を構成するユニッ
トである。前側循環経路ユニット300は、大きく分け
て、前側層300a、中間層300b、および、後側層
300cの3層により構成されている。前側循環経路ユ
ニット300においては、遊技機1の前側から順に、前
側層300a、中間層300b、および、後側層300
cが形成されている。
【0106】次に、遊技機1の前面側の内部構成を説明
する。図6は、遊技機1の前面側の内部構成を示す一部
展開図である。具体的に、図6においては、遊技機1に
おいて、前面枠2、前面扉板3、前側循環経路ユニット
300、および、中間枠46(遊技盤114が取付けら
れている。)をそれぞれ開放した状態が示されている。
【0107】前面枠2、前面扉板3、前側循環経路ユニ
ット300、および、中間枠46の各々は、遊技機1の
前面から見て左側の端部が軸支されており、その軸支さ
れた部分を中心として、回動可能に構成されている。さ
らに、それらにおいては、各々の左側の端部等にその回
動を係止する部材が設けられており、その係止する部材
による係止状態を解除すると、図6に示されるようにそ
れらを回動させることが可能な状態になる。それらは、
遊技機1の前面側から、前面枠2,前面扉板3、前側循
環経路ユニット300、および、中間枠46の順に奥行
き方向に設けられている。したがって、それらの各々
は、手前側から順に係止状態を解除することにより回動
させて開放させることができる。
【0108】ここで、図6を参照して、封入玉の循環経
路の一部を説明する。中間枠46における前側循環経路
ユニット300の中央部裏側には、発射された封入玉を
遊技領域114へ導くための発射レール47aおよび誘
導レール47bが設けられている。発射された玉は、発
射レール47aおよび誘導レール47bを通って遊技領
域114へ導かれる。発射レール47aと、誘導レール
47bとの間には、ファール玉を回収して流下させるた
めのファール玉入口47cが設けられている。このファ
ール玉入口47cにより回収されたファール玉は、前側
循環経路ユニット300内に導かれ、その他の封入玉と
合流される。
【0109】ファール玉入口47cの下方部分には、排
出玉が遊技機1の裏面側に導かれる入口である排出玉連
絡口32bが設けられている。排出玉は、この排出玉連
絡口32bを通って遊技機1の裏面側に導かれる。中間
枠46における前側循環経路ユニット300の左端部裏
側には、遊技機1の裏面側において前述した入賞玉連絡
口29a、アウト玉連絡口36、および、補給連絡口2
9a(図3参照)を通って合流させられた封入玉が遊技
機1の表面側に導かれる出口である封入玉連絡口48が
形成されている。その封入玉連絡口48は、前側循環経
路ユニット300の左端部裏側に形成されている封入玉
受入口301と接続(連絡)されている。したがって、
封入玉連絡口48および封入玉受入口301を介して、
後側循環経路ユニット25と、前側循環経路ユニット3
00とが連通されており、封入玉受入口301から前側
循環経路ユニット300の内部へ封入玉が導かれる。
【0110】また、前側循環経路ユニット300の右端
部裏側には、打球装置37により発射される玉を所定の
打球発射位置に導くための発射連絡口302dが形成さ
れている。この発射連絡口302dから前側循環経路ユ
ニット300外へ出た封入玉が打球発射位置に導かれ
る。
【0111】このように、前側循環経路ユニット300
は、縦軸を中心として回動可能であり、遊技機1の前面
部分を開放し、係止状態を解除するだけで、容易にその
他の部品と分離して回動させることができる。したがっ
て、前側循環経路ユニット300を回動させれば、前側
循環経路ユニット300を裏側からメンテナンスするこ
とができるので、メンテナンスのために前側循環経路ユ
ニット300をわざわざ取外す必要がなくなり、メンテ
ナンスを極めて容易に行なうことができる。
【0112】次に、図7〜図10を用いて、前側循環経
路ユニット300の構成を詳細に説明する。図7は、前
側循環経路ユニット300の正面図である。この図7に
おいては、主として玉の通路が示されている。
【0113】図7を参照して、前側循環経路ユニット3
00は、透明の樹脂製部材により形成されている。した
がって、前側循環経路ユニット300内を通る玉は、す
べての方向から視認することができる。前側循環経路ユ
ニット300の前面側右端部には、ユニット係止レバー
310が設けられている。そのユニット係止レバー31
0により、前側循環経路ユニット300の前述した回動
が係止されており、そのユニット係止レバー310によ
る係止状態が解除されると、前側循環経路ユニット30
0は自由に回動可能になる。
【0114】封入玉受入口301から前側循環経路ユニ
ット300内に受入れられた封入玉は、発射玉供給通路
302a,302b,302cを通り、玉送り装置連通
口302dまで導かれる。発射玉供給通路302aは、
前側循環経路ユニット300の後側層300cに設けら
れており、封入玉受入口301から受入れられた玉を垂
直下方へ落下させる垂直部と、その垂直部により落下さ
れた玉を傾斜した通路により下流側へ導く傾斜部とによ
り構成されている。
【0115】発射玉供給通路302cは、前側循環経路
ユニット300の前側層300aに設けられている。発
射玉供給通路302cは、玉の流下方向下流側端部に形
成された玉送り装置連通口302dを下流側として傾斜
している。後側層300cに設けられている発射玉供給
通路302aと、前側層300aに設けられている発射
玉供給通路302cとを連通する態様で、発射玉供給通
路302bが設けられている。したがって、発射玉供給
通路302a,302b,302cは、通路が屈曲して
いる。
【0116】発射玉供給通路302cの中途部分には、
ファール玉戻し口302eが形成されている。前述した
ファール玉入口47cより回収されたファール玉が、フ
ァール玉戻し口302eを介して発射玉供給通路302
c内に合流される。
【0117】ファール玉戻し口302eの下方部分に
は、排出玉通路303a,303b,303cが設けら
れている。排出玉通路303aは、前側循環経路ユニッ
ト300の前側層300aに設けられている。後述する
流路切替板314が動作した場合に、発射玉供給通路3
02c内を流下してきた玉が排出玉として、排出玉通路
303a内に受入れられる。排出玉通路303aは、発
射玉供給通路302cと逆方向に傾斜しており、玉の流
下方向下流側端部において排出玉通路303bと連通し
ている。
【0118】排出玉通路303bは、前側循環経路ユニ
ット300の中間層300bに設けられている。さら
に、前側循環経路ユニット300の後側層300cには
排出玉通路303cが設けられており、その排出玉通路
303cが排出玉通路303bと連通している。これら
排出玉通路303a,303b,303cは、上方より
平面視した形状がクランク形状になっている。排出玉通
路303cの玉の流下方向下流側には、排出玉口303
dが形成されている。排出玉通路303a,303b,
303c内を導かれた排出玉は、排出玉口303dを介
して、前側循環経路ユニット300の外部へ導かれる。
【0119】次に、前側循環経路ユニット300内のそ
の他の構成について説明する。図8は、前側循環経路ユ
ニット300の前側の斜視図である。前側循環経路ユニ
ット300の中間層300bには、発射玉供給通路30
2cより下方で回収されたファール玉を、発射玉供給通
路302cより上方へ揚送し、さらに、発射玉供給通路
302c内に移送放出するための回転体311が設けら
れている。回転体311は、円盤状をなしており、厚さ
方向(軸長方向)を貫通した遊技球保持穴311aが複
数(この場合は5個)形成されている。遊技球保持穴3
11aは、回転体311の軸中心を中心とした同心円上
に所定間隔で形成されている。さらに、回転体311の
外周面には、歯車の歯が形成されている。すなわち、回
転体311は、遊技球保持穴311aを複数有する歯車
形状になっている。
【0120】このような構成の回転体311は、遊技球
保持穴311aが前側層300aおよび後側層300c
に向かう態様で中間層300bに設けられている。回転
体311は、円盤の中心部を軸心として回転させられ、
遊技球保持穴311a内にファール玉を保持する。遊技
球保持穴311a内に保持されたファール玉は、回転体
311の回転により上方へ移送される。上方へ移送され
たファール玉は、前述したファール玉戻し口302eか
ら発射玉供給通路302c内へ落下させられる。
【0121】前側循環経路ユニット300の左端部に
は、前側循環経路ユニット300を軸支するための軸が
挿入されるユニット軸支穴307が設けられている。前
側循環経路ユニット300は、ユニット軸支穴307を
回動中心として、回動可能である。
【0122】図9は、前側循環経路ユニット300の後
側の斜視図である。図9を参照して、回転体311の後
側には、ファール玉入口47cにより回収されたファー
ル玉を受けるファール玉通路304aが設けられてい
る。ファール玉通路304aは、傾斜しており、玉の流
下方向端部下側にファール玉を検出するためのファール
玉センサ304bが設けられている。そのファール玉セ
ンサ304bは、玉の通過を検出する通過センサであ
る。ファール玉センサ304bの下方部分には、ファー
ル玉センサ304bを通過したファール玉を回転体31
1の遊技球保持穴311a内へ導くためのファール玉通
路304cが設けられている。前述した排出玉口303
dは、ファール玉通路304cよりも下方部分に形成さ
れている。ファール玉通路304a、ファール玉センサ
304b、および、ファール玉通路304cは、前側循
環経路ユニット300の後側層300cに設けられてい
る。
【0123】前側循環経路ユニット300の前側の右端
部には、ユニット係止レバー310が設けられている。
そのユニット係止レバー310により、前側循環経路ユ
ニット300の前述した回動が係止されており、そのユ
ニット係止レバー310による係止状態が解除される
と、前側循環経路ユニット300は自由に回動可能にな
る。
【0124】また、前側循環経路ユニット300におけ
る玉送り装置連通口302dの後側の位置には、玉送装
置305が設けられている。玉送り装置305は、発射
玉を打球発射位置に送る動作を行なう装置であり、玉送
り装置連通口302dに導かれた玉が玉送り装置305
内に供給される。玉送り装置305内に供給された玉
は、玉送り装置305の上下動作により打球発射位置に
送られる。玉送り装置305は、玉送り装置抑え部材3
06により前側に抑えつけられている。玉送り装置30
5は、玉送り装置位置決め穴305aにより位置決めさ
れて前側循環経路ユニット300の中間層300bおよ
び後側層300cに取付けられている。
【0125】次に、ファール玉移送機構について詳細に
説明する。ファール玉移送機構とは、ファール玉を他の
封入玉に合流させる機構をいい、前述した回転体311
等が含まれる。
【0126】図10は、ファール玉移送機構を詳細に示
した斜視図である。図10においては、(a)に、回転
体311の近傍を前側循環経路ユニット300の後側か
ら見た場合の斜視図が示されており、(b)に、回転体
311から発射玉供給通路および排出玉通路を経て排出
玉口303dに至るまでの玉の通路を主に示す斜視図が
示されている。
【0127】まず、図10の(a)を参照して、回転体
311の近傍には、回転体311を回転駆動するための
回転体駆動モータ313が設けられている。回転体駆動
モータ313のモータ軸には回転体駆動ギヤ312(図
10の(b)参照)が取付けられており、その回転体駆
動ギヤ312の歯が回転体311の歯と噛合わされて
る。したがって、回転体駆動モータ313の回転力が回
転体駆動ギヤ312を介して回転体311に伝達される
ことにより、回転体311が回転させられる。
【0128】回転体駆動モータ313は、前述した台制
御部42により駆動制御される。ファール玉入口47c
により回収されたファール玉P1は、ファール玉通路3
04a等により受けられ、ファール玉センサ304bを
通過する。それに応じて、ファール玉センサ304bが
ファール玉を検出する。ファール玉センサ304bを通
過したファール玉は、ファール玉通路304cに導かれ
る。
【0129】ファール玉通路304cの底面は回転体3
11へ向けて下る傾斜面になっており、ファール玉通路
304c内のファール玉は、回転体311へ向けて導か
れる。回転体311は、ファール玉センサ304bによ
りファール玉が検出された場合に、回転体駆動モータ3
13の駆動力によって所定期間(たとえば、回転体31
1が2周する間)回転させられ、その回転により遊技球
保持穴311aがファール玉通路304cに面すると、
その遊技球保持穴311a内にファール玉が入る。遊技
球保持穴311a内に入ったファール玉は、遊技球保持
穴311a内に保持され、回転体311の回転により、
上方へ移送される。
【0130】回転体311の遊技球保持穴311aが形
成された前面および後面は、前側循環経路ユニット30
0の前側層300aおよび後側層300cの側壁部分と
対向している。このため、遊技球保持穴311a内に入
ったファール玉は、上方へ移送される途中で遊技球保持
穴311aから外へこぼれ出ないようになっている。
【0131】次に、図10の(b)を参照して、各遊技
球保持穴311aの内周面は、回転体311の回転軸に
近い側の部分が回転軸に向かう方向に傾斜している。フ
ァール玉を保持した遊技球保持穴311aがファール玉
戻し口302eの部分まで到達すると、その遊技球保持
穴311a内のファール玉がファール玉戻し口302e
から発射玉供給通路302c内へ落下する。それは、遊
技球保持穴311aの内周面が傾斜しているため、その
傾斜に沿ってファール玉がファール玉戻し口302eへ
向かって転動するからである。
【0132】発射玉供給通路302c内へ落下したファ
ール玉は、発射玉供給通路302cへ誘導されるその他
の封入玉と合流し、発射玉供給通路302c内を流下す
る。発射玉供給通路302cの流下方向端部の底面に
は、排出玉連絡口302fが設けられている。この排出
玉連絡口302fは、排出玉通路303aの端部上方
で、かつ、前述した玉送り装置連通口302dの上流側
に開口している。
【0133】排出玉連絡口302fは、流路切替ソレノ
イド315により駆動される流路切替板314により開
閉される。流路切替板314は、板状の部材よりなり、
発射玉供給通路302cの底面と同一平面で揺動され
る。流路切替板314の揺動中心(揺動軸)は前側層3
00aに設けられており、排出玉連絡口302fを閉塞
した状態で流路切替板314は、前側層300aに位置
する。
【0134】流路切替ソレノイド315は、玉の通路が
設けられていない部分、すなわち、中間層300bに設
けられており、前側層300aに位置する流路切替板3
14と連動連結されている。このように流路切替ソレノ
イド315が、玉の通路が設けられていない部分を利用
して中間層300bに設けられているので、前側循環経
路ユニット300内のデッドスペースを有効利用するこ
とができる。したがって、このような流路切替ソレノイ
ド315の配置により、前側循環経路ユニット300内
のデッドスペースを減少させることができる。
【0135】流路切替ソレノイド315が非励磁状態の
際には、流路切替板314が排出玉連絡口302fを閉
塞する態様になり、流路切替板314が発射玉供給通路
302cから玉送り装置連通口302dへ向かう封入玉
の通路となる。一方、流路切替ソレノイド315が励磁
状態の際には、流路切替板314が排出玉連絡口302
fを開放する態様になり、発射玉供給通路302cを流
下する玉が排出玉連絡口302fを介して排出玉通路3
03a内へ導かれる。
【0136】このように、流路切替ソレノイド315に
より駆動される流路切替板314によって封入玉の流路
が切替えられ、封入玉が遊技機1内で循環される状態ま
たは封入玉が遊技機1外へ排出される状態に切替えられ
る。
【0137】以上に説明したように、この実施形態にお
いては、ファール玉がファール玉移送機構により上方へ
移送された後に発射玉供給通路302c内の他の封入玉
と合流するようにした。このため、ファール玉を他の封
入玉と合流させる部分、すなわち、発射玉供給通路30
2a,302b,302cを設計する場合に、その部分
の高さ方向の位置に関して制限がなくなる。それは、い
くら発射玉供給通路の位置の高さが高くなっても、ファ
ール玉移送機構によりファール玉を適当に上方へ移送す
ることができるからである。このように、ファール玉を
他の封入玉と合流させる部分の位置の高さの制限がなく
なることにより、そのような合流部分の設計を容易にす
ることができる。また、本実施形態と異なり、ファール
玉を上方ではなく、平行、すなわち、同じ高さ関係にあ
る位置や下方へ移送する場合であっても、その駆動力を
もって強制的に他の封入玉列内に割込ませることができ
るため、ファール玉と他の封入玉との合流部分の設計が
比較的容易となる。
【0138】また、ファール玉移送機構が回転体311
と、回転体駆動モータ313とを含んで構成される。回
転体311は厚みが薄い円盤形状であり、回転体駆動モ
ータ313は駆動源としては比較的小型であるので、こ
の実施形態によるファール玉移送機構は、コンパクトに
構成することができる。また、ファール玉移送機構の動
作部分は回転体311のみであり、可動部分の構成が簡
単化されているので、回転体駆動モータ313を構成す
るモータが一般的に耐久性が高いことと合わせて、この
実施形態によれば、ファール玉移送機構の耐久性を高く
することができる。
【0139】以上の図7〜図10を用いて説明したよう
に、遊技機1の前側においてパチンコ玉を循環させるた
めの経路が前側循環経路ユニット300によりユニット
化されている。このため、パチンコ玉を循環させるため
の経路に玉詰まり等の不具合が発生した場合に、前側循
環経路ユニット300を他の部品と一括的に分離させる
ことにより、遊技機1の前側におけるパチンコ玉の循環
経路を一括して他の部品と分離させることができる。し
たがって、このような構成によれば、遊技機1の前側に
おけるパチンコ玉の循環経路を容易にメンテナンスする
ことができる。
【0140】さらに、遊技機1の前側においてパチンコ
玉を循環させるための経路が前側循環経路ユニット30
0によりユニット化されているので、遊技機1の前側に
おいてパチンコ玉を循環させるための経路をコンパクト
に構成することができる。
【0141】さらに、遊技機1の前においてパチンコ玉
を循環させるための経路が前側循環経路ユニット300
によりユニット化されているので、遊技機1の製造時に
おける遊技機1の前側の部品の組付け作業において、パ
チンコ玉を循環させるための経路を一括的に組付けるこ
とができる。したがって、遊技機1の製造時における遊
技機1の前側の部品の組付け作業を容易化するととも
に、その作業時間を短時間化することができる。
【0142】さらに、前側循環経路ユニット300は、
縦軸を中心として回動可能であり、ユニット係止レバー
310による固定を解除するだけで、容易にその他の部
品と分離して回動させることができる。したがって、前
側循環経路ユニット300を回動させれば、前側循環経
路ユニット300を前側層300aの側からのみなら
ず、後側層300cの側からもメンテナンスすることが
できるので、メンテナンスのために前側循環経路ユニッ
ト300をわざわざ取外す必要がなくなり、メンテナン
スを極めて容易に行なうことができる。
【0143】次に、図11および図12を用いて後側循
環経路ユニット25の構成を詳細に説明する。図11
は、後側循環経路ユニット25を遊技機1の裏面側から
みた斜視図である。
【0144】図11を参照して、遊技盤114の裏面側
には、入賞玉集合カバー25bと対向する位置に、特定
入賞玉センサ115、10カウントセンサ116、およ
び、始動入賞センサ117が設けられている。各入賞領
域に入賞した入賞玉は、入賞玉通路25aを通って入賞
玉処理装置29へ導かれる。一方、入賞しなかったアウ
ト玉は、アウト玉連絡口36からアウト玉センサ35を
通過し、アウト玉通路27bに導かれる。
【0145】入賞玉通路25aと、アウト玉通路27b
とは、前後方向に並んで層状に形成されている。すなわ
ち、遊技機1の裏面側から見ると、入賞玉通路25aが
手前側に形成されており、その奥の側にアウト玉通路2
7bが形成されている。このように、入賞玉通路25a
と、アウト玉通路27bとが前後方向に並んで層状に形
成されているので、上下方向の設計に余裕ができる。こ
のため、後側循環経路ユニット25における玉の経路の
設計を容易化することができる。また、このように入賞
玉通路25aと、アウト玉通路27bとを前後方向に並
んで層状に形成すれば、一方の通路を他方の通路から避
けるために上下へ迂回させる必要がないので、屈曲部
(たとえばクランク状等)を設け、避ける必要がないた
め、その場合に起こり易くなる通路内を通る玉の玉詰ま
りを抑制することができる。
【0146】図12は、後側循環経路ユニット25にお
ける入賞玉、アウト玉、および、補給玉の合流部分の構
成を詳細に示す斜視図である。図12においては、入賞
玉、アウト玉、および、補給玉の合流部分のみを抽出し
て示している。
【0147】図12を参照して、封入玉連絡口48の入
側に、アウト玉連絡口27a、入賞玉連絡口29a、お
よび、補給連絡口28aが横並びに開口している。アウ
ト玉通路27bにより導かれたアウト玉P2は、アウト
玉連絡口27aを介して封入玉連絡口48内に入る。入
賞玉連絡通路29fにより導かれた入賞玉P3は、入賞
玉連絡口29aを介して封入玉連絡口48内に入る。補
給玉通路28により導かれた補給玉P4は、補給玉セン
サ49により検出され、補給玉連絡口29aを介して封
入玉連絡口48内に入る。
【0148】このように、入賞玉、アウト玉、および、
補給玉は、封入玉連絡口48内で合流される。封入玉連
絡口48は、前述したように、遊技機1の前面側で、前
側循環経路ユニット300の封入玉受入口301と接続
(連絡)されている。したがって、前側循環経路ユニッ
ト300には、入賞玉、アウト玉、および、補給玉が合
流された封入玉が受入れられ、循環される。
【0149】また、ここで、通常の遊技機にあっては、
アウト玉、入賞玉、補給玉の順で発生する頻度が高い。
そこで、本実施形態においては、スムーズな封入玉循環
のために前側循環経路ユニット300の発射玉供給通路
302aに位置的に近い順に、アウト玉連絡口27a、
入賞玉連絡口29a、補給玉連絡口28aを配してい
る。
【0150】次に、図4に示されたシステムの要部を詳
細に説明する。図13は、図4に示されたシステムの要
部を示すブロック図である。
【0151】図13を参照して、カード管理コンピュー
タ400、帳票出力装置401、カード発行入金処理装
置402、および、カード景品交換処理装置403を含
む概念として示されるカード管理諸装置が、通信インタ
フェース405を介してカード個別処理装置501に接
続されている。
【0152】カード個別処理装置501は、会員カード
406の処理を行なう制御回路が形成されたカード個別
処理基板5011と、会員カード406に対して情報の
書込みおよび読出しを行なうカードリーダライタ(カー
ドR/W)5012とにより構成されている。カード個
別処理基板5011には、カード個別処理基板5011
の制御回路およびカードリーダライタ5012の動作用
の電力を供給する電源部5011cが含まれている。
【0153】台管理装置504は、台管理装置504の
動作用の電力を供給する電源部504aを含み、カード
個別処理装置501のカード個別処理基板5011、出
玉表示装置506、表示操作部(操作パネル6に設けら
れた金額表示部7、持玉表示部8、表示切替スイッチ
9、玉貸スイッチ10、中断スイッチ11、および、返
却スイッチ12を含む部分)7〜12、台制御装置4
2、および、ホールコンピュータ404と接続されてい
る。
【0154】台制御装置42は、前述したような各種制
御処理を実行する台制御部42aと、会員カード406
の処理に関する案内用の音声を合成するための音声合成
部42bとにより構成されている。台制御部42aは、
各種封入玉取扱機構の駆動処理を実行する封入玉取扱機
構駆動処理部421と、有価価値の引落し、貯玉、持玉
数の演算、および、精算等の価値を取扱う処理を実行す
る価値取扱処理部422と、各種情報の入出力に関する
処理を実行する情報入出力処理部423と、台制御部4
2aの動作用の電力を供給する電源部424とを含んで
いる。封入玉取扱機構駆動処理部421、価値取扱処理
部422、および、情報入出力処理部423は、台制御
部42aにより実行されるソフトウェアにより構成され
る。
【0155】台制御部42aは、音声合成部42b、遊
技制御基板39、流路切替ソレノイド315(図10参
照)、還元機制御装置503、および、ホールコンピュ
ータ404と接続されている。音声合成部42bは、遊
技機1の下皿部16の小物入れ部16bの奥に設けられ
たスピーカ49と接続されている。遊技制御基板39
は、所定の電源部(図示せず)を含んでいる。前述した
各電源部は、外部からの交流電圧AC24Vを受け、動
作用の内部電圧を各部へ供給する。
【0156】また、台制御部42aは、入賞玉センサ3
4により検出された入賞玉数(セーフ玉数)の情報、ア
ウト玉センサ35により検出されたアウト玉数の情報、
ファール玉センサ304bにより検出されたファール玉
数の情報、打球センサ37dにより検出された発射玉数
の情報、補給玉センサ49により検出された補給玉数の
情報、および、排出玉センサ33により検出された排出
玉数の情報等の各種センサの検出信号を受ける。
【0157】台制御部42aは、封入玉取扱機構駆動処
理部421の機能により、前述した各種センサから受け
た検出信号に応じて後述する封入玉取扱機構駆動処理を
実行することにより、入賞玉処理装置29、ファール玉
移送機構、および、流路切替ソレノイド315のそれぞ
れに個別に駆動信号(駆動電流)を与え、それらを駆動
制御する処理を行なう。また、台制御部42aは、価値
取扱処理部422の機能により、前述した各種センサか
ら受けた検出信号に応じて後述する価値取扱処理を実行
することにより、有価価値の引落し、貯玉、持玉数の演
算、および、精算等の価値の取扱いに関する制御処理を
行なう。さらに、台制御部42aは、情報入出力処理部
423の機能により、前述したような各種情報を入出力
するための制御処理を行なう。
【0158】遊技制御基板39は、前述したように各種
センサおよびスピーカ13等の遊技機1に設けられた各
種電気部品と接続されており、遊技制御プログラムの実
行により、前述したような遊技制御を行なう。
【0159】ホールコンピュータ404から台制御部4
2aおよび遊技制御基板39の各電源部には、打止信号
が供給される場合がある。得点により表される遊技者所
有の持玉数が所定の上限値になった場合等の予め定めら
れた条件が成立すると、ホールコンピュータ404から
台制御部42aおよび遊技制御基板39の各電源部に前
述した打止信号が供給される。台制御部42aおよび遊
技制御基板39の各々は、打止信号を受けると、電源部
が動作用の電力を供給しなくなり、動作が停止する。こ
れにより、遊技機1での遊技が強制的に終了させられ
る。
【0160】次に、カード個別処理装置501について
詳細に説明する。図14は、カード個別処理装置501
の詳細な構成を示すブロック図である。
【0161】図14を参照して、カード個別処理基板5
011には、処理ボード部5011a、カードリーダラ
イタ用クロック発生部5011b、および、電源部50
11cが含まれている。電源部5011cは、外部電源
電圧を受け、所定の内部電源電圧を発生させ、その内部
電源電圧をカード個別処理基板5011に形成された各
回路と、カードリーダライタ5012とに供給する。
【0162】カードリーダライタ用クロック発生部50
11bは、処理ボード部5011aおよびカードリーダ
ライタ5012のそれぞれに動作用のクロック信号を供
給する。処理ボード部5011aは、カード個別処理を
行なう制御回路よりなり、カードリーダライタ5012
および台管理装置504と情報の伝達が可能に接続され
ている。処理ボード部5011aは、機器側入出力端子
(図中機器側)を介してカードリーダライタ5012の
動作制御に関する制御情報の入出力を行ない、カード側
入出力端子(図中カード側側)を介して会員カードの書
込情報および読出情報の入出力を行なう。
【0163】次に、台管理装置504と、遊技機1に設
けられた台制御装置42との関係を詳細に説明する。図
15は、台管理装置504と台制御装置42との関係を
詳細に示すブロック図である。
【0164】台管理装置504は、前述したようにカー
ド個別処理装置501へ会員カードの書込情報等の各種
情報を与えるとともに、カード個別処理装置501から
会員カードの読出情報等の各種情報を受ける。さらに、
台管理装置504は、表示操作部7〜12から操作パネ
ル6の操作情報を受け、前述したような制御を行なう。
さらに、台管理装置504は、台管理装置504におい
て管理している各種管理情報をホールコンピュータ40
4へ与える。さらに、台管理装置504は、管理してい
る持玉数の情報に基づいて、出玉数を表示するための情
報を出玉表示装置506へ与える。
【0165】さらに、台管理装置504は、前述したカ
ード管理コンピュータ400からカード個別処理装置5
01を介して設定情報を受けるが、その設定情報の中に
は、その遊技機の営業方法、すなわち一回交換(大当り
一回毎に持玉を会員カードに記録させる。)、無定量
(大当り回数に関係なくすべての持玉を遊技に使用でき
る。)、および、ラッキーナンバー制(確率変動の継続
する間は持玉を遊技に使用可能で確率変動が終了した後
には会員カードに持玉を記録させる。)を指定する情報
として、ラッキー制入力が含まれている。図中におい
て、ラッキー制入力は、カード個別処理装置501と分
離して示されているが、実際にはカード個別処理装置5
01から台管理装置504に供給される。台管理装置5
04は、ラッキー制入力を受け、その情報に基づいてラ
ッキーナンバーを用いた遊技機1の管理を行なう。
【0166】台管理装置504から台制御装置42の台
制御部42aには、前述したように各種の情報が与えら
れるが、その情報の中には、案内用の音声の発生を指令
する情報が含まれている。この案内用の音声には、たと
えば、遊技機1の中断状態において、中断をした遊技者
以外の遊技者の会員カードが使用されようとした場合
に、その会員カードが使用不可能である旨を知らせる音
声等の各種案内用の音声が含まれている。
【0167】台制御部42aは、音声発生のための指令
情報を受けた場合に、発生する音声を合成する旨を指令
する情報を音声合成部42bに与える。そのような情報
を受けた音声合成部42bは、当該音声を合成する処理
を行ない、音声信号を前述したスピーカ49へ与える。
これにより、案内用の音声がスピーカ49から発生され
る。また、台制御部42aは、前述した還元機制御装置
503から封入玉排出信号を受け、その信号に基づい
て、流路切替ソレノイド315を駆動するための駆動信
号(駆動電流)を流路切替ソレノイド315に与え、封
入玉交換のための封入玉排出補給制御を行なう。また、
前述したように、台制御部42aは、遊技制御基板39
との間で各種情報の入出力を行なう。
【0168】次に、会員カード406の構成を説明す
る。図16は、会員カード406の平面図である。この
会員カード406は、十分な記録容量を確保するととも
に会員カードのセキュリティを高めるために、ICカー
ドで構成されている。会員カード406には、前述した
ような各種情報を記録するための情報記録部を含む集積
回路406aが内蔵されている。その集積回路406a
は、会員カード406に内蔵された回路基板に形成され
ている。その回路基板の一部には、情報の読出および書
込を行なうための接触端子406bが形成されている。
接触端子406bは、会員カード406に現されてい
る。
【0169】次に、台制御部42aにより実行される制
御の内容を具体的に説明する。台制御部42aにおいて
は、マイクロコンピュータにより各種制御を行なうため
の制御用プログラムのメインルーチンが実行され、その
メインルーチンの実行にしたがって、後述するような各
種のサブルーチンが実行される。以下においては、各種
のサブルーチンのうちの代表例を説明する。
【0170】まず、価値取扱処理について説明する。図
17は、価値取扱処理の処理内容を示すフローチャート
である。この価値取扱処理により、前述した価値取扱処
理部422の機能が実現される。
【0171】まず、ステップS(以下、単にSという)
1により、引落し処理が実行される。この引落し処理に
おいては、会員カード406に記録されているカード残
高または貯玉金額から持玉の引落しをする制御が行なわ
れる。次に、S2により、貯玉処理が実行される。この
貯玉処理においては、操作パネル6での貯玉操作に応じ
て、前述したような貯玉をする制御が行なわれる。次
に、S3により、持玉処理が実行される。この持玉処理
においては、持玉数の更新および持玉数の表示をする制
御が行なわれる。次に、S4により、精算処理が実行さ
れる。この精算処理においては、操作パネル6での精算
操作に応じて、持玉数の精算をする制御が行なわれる。
S4の後、この価値取扱処理が終了する。
【0172】次に、前述したS1の引落し処理について
詳細に説明する。図18および図19は、引落し処理の
処理内容を示すフローチャートである。
【0173】まず、ステップSA(以下、単にSAとい
う)1により、会員カード406の挿入時であるか否か
の判断がなされる。SA1により会員カード406の挿
入時ではないと判断された場合は、後述するSA11に
進む。一方、SA1により会員カード406の挿入時で
あると判断された場合は、SA2に進み、引落し処理の
実行に必要な各種データを会員カード406および台制
御部42aの記憶部から読込む処理がなされる。
【0174】次に、SA3に進み、SA2により読込ん
だ各種データに基づいて、会員カード406の記録情報
に貯玉金額の情報が含まれているか否かの判断がなされ
る。すなわち、会員カード406に貯玉金額の情報が記
録されているか否かの判断がなされるのである。SA3
により貯玉金額の情報が含まれていると判断された場合
は、SA4に進み、貯玉変換モードを選択する処理がな
される。これにより、会員カード406に貯玉金額の情
報が記録されている場合には、会員カード406の挿入
時、すなわち、会員カード406の記録情報の読込み時
に、自動的に貯玉変換モードが選択される。次に、SA
5に進み、貯玉金額LED17bを点灯させるとともに
金額表示部7に貯玉金額を表示する貯玉変換モード関連
表示を実行する指令を台管理装置504に与える処理が
行なわれた後、後述するSA8に進む。その指令にした
がって、台管理装置504により、貯玉変換モード関連
表示を行なう処理がなされる。
【0175】一方、SA3により貯玉金額の情報が含ま
れていないと判断された場合は、後述するSA6に進
み、残高変換モードを選択する処理がなされる。これに
より、会員カード406に貯玉金額の情報が記録されて
いない場合には、会員カード406の挿入時、すなわ
ち、会員カード406の記録情報の読込み時に、自動的
に残高変換モードが選択される。次に、SA7に進み、
カード玉貸LED17aを点灯させるとともに金額表示
部7にカード残高を表示する残高変換モード関連表示を
実行する指令を台管理装置504に与える処理が行なわ
れた後、SA8に進む。その指令にしたがって、台管理
装置504により、残高変換モード関連表示を行なう処
理がなされる。
【0176】SA8では、SA2により読込んだ各種デ
ータに基づいて、会員カード406の記録情報に、自動
玉貸モードの情報が含まれているか否かの判断がなされ
る。すなわち、会員カード406に自動玉貸モードの情
報が記録されているか否かの判断がなされるのである。
ここで、会員カード406には、精算操作時に、その遊
技機1において選択されていた玉貸モードが自動玉貸モ
ードであるか手動玉貸モードであるかを特定可能な情報
が記録される。そのような情報は、具体的に、後述する
精算処理のSC2により記録される。
【0177】SA8により自動玉貸モードの情報の記録
があると判断された場合は、SA9に進み、自動玉貸モ
ードを選択する処理がなされる。これにより、会員カー
ド406に自動玉貸モードの情報が記録されている場合
には、会員カード406の挿入時、すなわち、会員カー
ド406の記録情報の読込み時に、自動的に自動玉貸モ
ードが選択される。次に、SA10に進み、自動玉貸L
ED17cを点灯させる自動玉貸モード関連表示を実行
する指令を台管理装置504に与える処理がなされた
後、後述するSA12に進む。その指令にしたがって、
台管理装置504により、自動玉貸モード関連表示を行
なう処理がなされる。
【0178】一方、SA8により自動玉貸モードの情報
の記録がないと判断された場合は、SA11に進み、手
動玉貸モードを選択する処理がなされる。これにより、
会員カード406に自動玉貸モードの情報が記録されて
いない場合には、会員カード406の挿入時、すなわ
ち、会員カード406の記録情報の読込み時に、自動的
に手動玉貸モードが選択される。その後、SA12に進
む。
【0179】SA12では、遊技者による表示切替スイ
ッチ9の操作により貯玉変換モード、残高変換モード、
手動玉貸モード、および、自動玉貸モードのモードに関
する選択操作があったか否かの判断がなされる。SA1
2によりモードに関する選択操作がなかったと判断され
た場合は、後述するSA15に進む。一方、SA12に
よりモードに関する選択操作があったと判断された場合
は、SA13に進み、その操作に対応するモードを選択
した後、SA14に進む。SA14では、貯玉金額LE
D17b、カード玉貸LED17a、自動玉貸LED1
7c、および、金額表示部7の表示状態をSA13によ
り選択されたモードに対応する表示状態にする選択モー
ド関連表示を実行する指令を台管理装置504に与える
処理がなされた後、SA15に進む。その指令にしたが
って、台管理装置504により、選択モード関連表示を
行なう処理がなされる。
【0180】SA15では、現在、自動玉貸モードが選
択されているか否かの判断がなされる。SA15により
自動玉貸モードが選択されていないと判断された場合
は、後述するSA21に進む。一方、SA15により自
動玉貸モードが選択されていると判断された場合は、S
A16に進み、玉貸スイッチ10が1回操作された操作
である自動玉貸モード開始操作が済んでいるか否かの判
断がなされる。SA16により自動玉貸モード開始操作
が済んでいないと判断された場合は、自動玉貸モードの
開始操作を待つためにこの引落処理が終了する。一方、
SA16により自動玉貸モードの開始操作が済んでいる
と判断された場合は、SA17に進み、自動玉貸モード
の開始後に玉貸スイッチ10がさらに1回操作された操
作である自動玉貸モード終了操作がなされたか否かの判
断がなされる。
【0181】SA17により自動玉貸モード終了操作が
なされたと判断された場合は、SA24に進み、自動玉
貸モードの選択を解除する処理がなされる。これによ
り、手動玉貸モードが選択される。その後、この引落し
処理が終了する。一方、SA17により自動玉貸モード
終了操作がなされていないと判断された場合は、SA1
8に進み、持玉数が所定値以下になっているか否かの判
断がなされる。SA18により持玉数が所定値以下にな
っていないと判断された場合は、この引落し処理が終了
する。
【0182】一方、SA18により持玉数が所定値以下
になったと判断された場合は、SA19に進み、残高変
換モードおよび貯玉変換モードのうちの選択されている
変換モードに対応して、引落される対象のカード残高ま
たは貯玉金額から所定数の持玉を引落す処理がなされ
る。ここでは、前述したような変換モードに対応する変
換率で引落しが行われる。これにより、カード残高また
は貯玉金額が減算更新される。このように、自動玉貸モ
ードにおいては、持玉数が所定値以下になると自動的に
引落しが行なわれる。次に、SA20に進み、SA19
での引落しに応じて減算更新されたカード残高または貯
玉金額を金額表示部7に表示する表示額更新表示を実行
する指令を台管理装置504に与える処理がなされた
後、後述するSA25に進む。その指令にしたがって、
台管理装置504により、表示額更新表示を行なう処理
がなされる。
【0183】前述したSA15により自動玉貸モードが
選択されていないと判断された場合に進むSA21で
は、玉貸スイッチ10の操作による玉貸操作がなされた
か否かの判断がなされる。SA21により玉貸操作がな
されたと判断された場合は、後述するSA25に進む。
一方、SA21により玉貸操作がなされていないと判断
された場合は、SA22に進み、残高変換モードおよび
貯玉変換モードのうちの選択されている変換モードに対
応して、引落される対象のカード残高または貯玉金額か
ら所定数の持玉を引落す処理がなされる。これにより、
カード残高または貯玉金額が減算更新される。このよう
に、手動玉貸モードにおいては、玉貸操作がなされるご
とに引落しが行なわれる。次に、SA23に進み、SA
22での引落しに応じて減算更新されたカード残高また
は貯玉金額を金額表示部7に表示する表示額更新表示を
実行する指令を台管理装置504に与える処理がなされ
た後、後述するSA25に進む。その指令にしたがっ
て、台管理装置504により、表示額更新表示を行なう
処理がなされる。
【0184】SA25では、選択されている変換モード
により引落される対象のカード残高または貯玉金額に残
額があるか否かの判断がなされる。SA25により残額
があると判断された場合は、この引落し処理が終了す
る。一方、SA25により残額がないと判断された場合
は、SA26に進み、現在、残高変換モードが選択され
ているか否かの判断がなされる。
【0185】SA26により残高変換モードが選択され
ていないと判断された場合、すなわち、貯玉変換モード
が選択されている場合は、後述するSA30に進む。一
方、SA26により残高変換モードが選択されていると
判断された場合は、SA27に進み、現在、貯玉金額が
あるか否かの判断がなされる。SA27により貯玉金額
があると判断された場合は、この引落し処理が終了す
る。一方、SA27により貯玉金額がないと判断された
場合は、SA28に進み、変換モードを貯玉変換モード
から残高変換モードに選択変更する処理がなされる。次
に、SA29に進み、前述した場合と同様の貯玉モード
関連表示を実行する指令を台管理装置504に与える処
理がなされた後、この引落し処理が終了する。その指令
にしたがって、台管理装置504により、貯玉モード関
連表示を行なう処理がなされる。
【0186】また、前述したSA26により残高変換モ
ードが選択されていないと判断された場合に進むSA3
0では、現在、カード残高があるか否かの判断がなされ
る。SA30によりカード残高があると判断された場合
は、この引落し処理が終了する。一方、SA30により
カード残高がないと判断された場合は、SA31に進
み、変換モードを残高変換モードから貯玉変換モードに
選択変更する処理がなされる。次に、SA32に進み、
前述した場合と同様の残額モード関連表示を実行する指
令を台管理装置504に与える処理がなされた後、この
引落し処理が終了する。その指令にしたがって、台管理
装置504により、残高モード関連表示を行なう処理が
なされる。
【0187】以上に説明した引落し処理によれば、次の
ような効果を得ることができる。貯玉変換モードは残高
変換モードよりも持玉への変換率が高いので、遊技者
は、貯玉金額を有していれば、残高変換モードよりも遊
技者にとって遊技をする上で有利である貯玉変換モード
を先に選択する可能性が高い。この引落し処理によれ
ば、遊技者による会員カード406の挿入時において、
貯玉金額が会員カード406に記録されていた場合に貯
玉変換モードが優先的に自動選択されるので、決まりき
った操作をわざわざ行なう手間が省かれるため、貯玉変
換モードと残高変換モードとの選択に関する遊技者の操
作負担を軽減することができる。
【0188】また、遊技者が貯玉変換モードを選択しよ
うと考えていたのにもかかわらず、遊技者がついうっか
りして選択操作を行なうのを忘れた場合でも、貯玉変換
モードの優先的な自動選択がなされるため、遊技者が不
測の不利益を被らないようにすることができる。その結
果、この引落し処理によれば、引落しの際の変換をでき
る限り遊技者にとって有利にすることができる。
【0189】また、自動玉貸モードと手動玉貸モードと
が選択可能な場合、遊技者は、好みに応じて、どちらか
一方のモードを高い頻度で選択する傾向がある。この引
落し処理によれば、前回の遊技終了時において自動玉貸
モードと手動玉貸モードとのどちらのモードが選択され
ていたかを特定可能な情報を会員カード406から読込
み、その情報に応じて、前回の遊技終了時において選択
されていた遊技者が好むモードを優先的に自動選択する
ので、遊技者が好むモードにする操作をわざわざ行なう
手間が省かれるため、自動玉貸モードと手動玉貸モード
との選択に関する遊技者の操作負担を軽減することがで
きる。
【0190】また、貯玉変換モードと残高変換モードと
のどちらが選択されているかが、カード玉貸LED17
aと貯玉金額LED17bとの点灯,消灯状態により自
動的に示されるため、遊技者の操作によることなく変換
モードの選択状態を容易に把握することができる。さら
に、選択されている変換モードにより変換可能なカード
残高または貯玉金額が金額表示部7に自動的に表示され
るため、遊技者の操作によることなく変換モードに対応
する変換可能な額を把握することができる。また、自動
玉貸モードと手動玉貸モードとのどちらが選択されてい
るかが、自動玉貸LED17cの点灯,消灯状態により
自動的に示されるため、遊技者の操作によることなく玉
貸モードの自動,手動の選択状態を容易に把握すること
ができる。このように、この引落し処理によれば、変換
モードの選択状態、引落し可能な額、および、玉貸モー
ドの選択状態等の引落しを行なう際に、遊技者にとって
必要な情報が遊技者の操作によることなく表示されるた
め、引落しに関する遊技者の操作負担を軽減することが
でき、引落しを行ないやすくすることができる。
【0191】また、この引落し処理によれば、貯玉変換
モードと残高変換モードとで、選択されている一方の変
換モードにより引落し可能な額の残数がなくなった場合
には、他方の変換モードにより引落し可能な額があるこ
とを条件として、変換モードが他方の変換モードに自動
的に切替わるため、引落しに関する遊技者の操作負担を
さらに軽減することができる。
【0192】次に、前述したS3の持玉処理について詳
細に説明する。図20は、持玉処理の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【0193】まず、ステップSB(以下、単にSBとい
う)1により、会員カード406の挿入時であるか否か
の判断がなされる。SB1により会員カード406の挿
入時ではないと判断された場合は、後述するSB9に進
む。一方、SB1により会員カード406の挿入時であ
ると判断された場合は、SB2に進み、引落し処理の実
行に必要な各種データを会員カード406および台制御
部42aの記憶部から読込む処理がなされる。
【0194】次に、SB3に進み、この遊技機1が台移
動可能な遊技機であることが設定されているか否かの判
断がなされる。遊技場内においては、各遊技機につい
て、その遊技機が台移動可能であるか否かについての設
定がなされている。SB3により台移動可能ではない、
すなわち、台移動不可能であると判断された場合は、後
述するSB6に進む。一方、SB3により台移動可能で
あると判断された場合は、SB4に進み、SB2により
読込まれたデータに基づいて、最終持玉数が会員カード
406に記録されているか否かの判断がなされる。
【0195】SB4により最終持玉数の記録がないと判
断された場合は、後述するSB6に進む。一方、SB4
により最終持玉数の記録があると判断された場合は、S
B5に進み、会員カード406から読込んだ最終持玉数
をこの遊技機1において遊技に使用可能な持玉数として
設定する処理がなされる。その後、SB9に進む。
【0196】また、前述したように台移動不可能な遊技
機であると判断された場合、または、台移動可能な遊技
機であるが最終持玉数が会員カード406に記録されて
いないと判断された場合に進むSB6では、累計持玉L
ED18bを点灯させるとともに、会員カード406か
ら読込んだ累計持玉数を持玉表示部8に表示する累計持
玉数関連表示を実行する指令を台管理装置504に与え
る処理がなされる。その指令にしたがって、台管理装置
504により累計持玉数関連表示が行なう処理がなされ
る。次に、SB7に進み、SB6により累計持玉数を持
玉表示部8に表示した後に所定期間が経過したか否かの
判断がなされる。SB7では、所定期間が経過したのを
待ってSB8に進む。SB8では、この遊技機1におい
て遊技に使用可能な持玉数を「0」に設定する処理がな
される。その後、SB9に進む。
【0197】SB9では、持玉LED18aを点灯させ
るとともに、SB5またはSB8により設定された持玉
数を持玉表示部8に表示する指令を台管理装置504に
与える処理がなされた後、SB10に進む。その指令に
したがって、台管理装置504により、設定された持玉
数を持玉表示部8に表示する処理が行なわれる。以上の
処理により、会員カード406の挿入時に次のような表
示がなされる。台移動可能な遊技機においては、最終持
玉数が会員カード406に記録されている場合に、最終
持玉数が持玉数として優先的に表示され、最終持玉数が
会員カード406に記録されていない場合に、累計持玉
数が所定期間表示された後に「0」の持玉数が表示され
る。一方、台移動不可能な遊技機においては、最終持玉
数が会員カード406に記録されているか否かにかかわ
らず、累計持玉数が所定期間表示された後に「0」の持
玉数が表示される。
【0198】SB10では、前述したような自動玉貸モ
ードまたは手動玉貸モード状態により引落しがあったか
否かの判断がなされる。SB10により引落しがなかっ
たと判断された場合は、後述するSB13に進む。一
方、SB10により引落しがあったと判断された場合
は、SB11に進み、引落しにより変換された持玉数を
引落し前の持玉数に加算し、持玉数を加算更新する処理
がなされる。次に、SB12に進み、加算更新された持
玉数を持玉表示部8に表示する指令を台管理装置504
に与える処理がなされた後、SB13に進む。その指令
にしたがって、台管理装置504により、加算更新され
た持玉数を持玉表示部8に表示する処理が行なわれる。
【0199】SB13では、打球センサ37dにより発
射玉が検出されたか否かの判断がなされる。SB13に
より発射玉が検出されていないと判断された場合は、後
述するSB16に進む。一方、SB13により発射玉が
検出されたと判断された場合は、SB14に進み、発射
玉数に対応して持玉数を減算更新する処理がなされる。
次に、SB15に進み、減算更新された持玉数を持玉表
示部8に表示する指令を台管理装置504に与える処理
がなされた後、SB16に進む。その指令にしたがっ
て、台管理装置504により、減算更新された持玉数を
持玉表示部8に表示する処理が行なわれる。
【0200】SB16では、ファール玉センサ304b
によりファール玉が検出されたか否かの判断がなされ
る。SB16によりファール玉が検出されていないと判
断された場合は、後述するSB19に進む。一方、SB
16によりファール玉が検出されたと判断された場合
は、SB17に進み、ファール玉数に対応して持玉数を
加算更新する処理がなされる。次に、SB18に進み、
加算更新された持玉数を持玉表示部8に表示する指令を
台管理装置504に与える処理がなされた後、SB19
に進む。その指令にしたがって、台管理装置504によ
り、加算更新された持玉数を持玉表示部8に表示する処
理が行なわれる。
【0201】SB19では、入賞玉センサ34により入
賞玉が検出されたか否かの判断がなされる。SB20に
より入賞玉が検出されていないと判断された場合は、後
述するSB22に進む。一方、SB19により入賞玉が
検出されたと判断された場合は、SB20に進み、入賞
玉数および入賞玉に応じた賞球数に対応して持玉数を加
算更新する処理がなされる。次に、SB21に進み、加
算更新された持玉数を持玉表示部8に表示する指令を台
管理装置504に与える処理がなされた後、SB22に
進む。その指令にしたがって、台管理装置504によ
り、加算更新された持玉数を持玉表示部8に表示する処
理が行なわれる。
【0202】SB22では、前述した貯玉操作がなされ
たか否かの判断がなされる。SB22により貯玉操作が
なされていないと判断された場合は、この持玉処理が終
了する。一方、SB22により入賞玉が検出されたと判
断された場合は、SB23に進み、貯玉数に対応して持
玉数を減算更新する処理がなされる。次に、SB24に
進み、減算更新された持玉数を持玉表示部8に表示する
指令を台管理装置504に与える処理がなされた後、こ
の持玉処理が終了する。その指令にしたがって、台管理
装置504により、減算更新された持玉数を持玉表示部
8に表示する処理が行なわれる。
【0203】この持玉処理においては、遊技機が台移動
可能であり、会員カード406に最終持玉数が記録され
ている場合に、自動的に最終持玉数が遊技に使用可能な
持玉数になるため、台移動可能な遊技機において会員カ
ード406に記録された最終持玉数を用いて遊技を行な
う遊技者の操作負担を軽減することができる。
【0204】また、遊技機が台移動可能であり、会員カ
ード406に最終持玉数が記録されている場合と、遊技
機が台移動不可能な場合とには、ともに累計持玉数が表
示されるため、遊技者が累計持玉数を容易に確認するこ
とができる。このため、累計持玉数の確認を希望する遊
技者の操作負担を軽減することができる。
【0205】なお、この持玉処理においては、会員カー
ド406を挿入した場合に、台移動不可能な遊技機の場
合と、台移動可能な遊技機であるが会員カード406に
最終持玉数の記録がない場合とにおいて、累計持玉数を
所定期間だけ表示するようにしたが、これに限らず、そ
のような場合には、持玉の引落しがあるまで累計持玉数
を表示するようにしてもよい。また、そのような場合に
は、累計持玉数の表示を開始した後、所定期間が経過し
たという条件と、持玉の引落しがあったという条件との
どちらか一方の条件が満たされるまで累計持玉数の表示
を行なうようにしてもよい。
【0206】次に、前述したS4の精算処理の処理内容
を詳細に説明する。図21は精算処理の処理内容を示す
フローチャートである。
【0207】まず、ステップSC(以下、単にSCとい
う)1により、返却ボタン12の操作により精算操作
(後述する再度の精算操作の前の1回目の精算操作)が
なされたか否かの判断がなされる。SC1により精算操
作がなされていないと判断された場合は、後述するSC
15に進む。一方、SC1により精算操作がなされたと
判断された場合は、SC2に進み、自動玉貸モードおよ
び手動玉貸モード状態のうちの現在選択されているモー
ドを特定可能な情報を会員カード406に記録する処理
がなされる。
【0208】次に、SC3に進み、遊技者が現在得てい
る持玉数について、特殊景品に景品交換可能な持玉数
と、特殊景品に景品交換可能な持玉数に満たない端玉と
を演算により求める処理がなされる。次に、SC4に進
み、この遊技機1が台移動可能な遊技機であることが設
定されているか否かの判断がなされる。SC4により台
移動可能な遊技機であることが設定されていると判断さ
れた場合は、SC5に進み、会員カード406に特殊景
品に景品交換可能な持玉数を最終持玉数として記録させ
る処理がなされた後、SC7に進む。一方、SC4によ
り台移動可能な遊技機であることが設定されていないと
判断された場合、すなわち、台移動不可能な遊技機であ
る場合には、SC6に進み、特殊景品に景品交換可能な
持玉数を会員カード406に記録されている累計持玉数
に加算して記録させる処理がなされた後、SC7に進
む。
【0209】SC7では、端玉(端玉数)があるか否か
の判断がなされる。SC7により端玉がないと判断され
た場合は、後述するSC9に進む。一方、SC7により
端玉があると判断された場合は、SC8に進み、端玉L
ED18cを点灯表示させるとともに端玉数を持玉表示
部8に表示する端玉関連表示を実行する指令が台管理装
置504に与えられる。その指令にしたがって、台管理
装置504により、端玉関連表示を行なう処理がなされ
る。その後、SC11に進み、再度の精算操作があった
か否かの判断がなされる。
【0210】SC11により再度の精算操作がなかった
と判断された場合は、SC13に進み、端玉フラグをセ
ットする処理がなされる。この端玉フラグは、端玉が遊
技に使用可能である場合にセットされるフラグである。
したがって、再度の精算操作がない場合には、端玉を用
いて遊技を行なうことが可能である。このSC13の
後、この精算処理が終了する。一方、SC11により再
度の精算操作があったと判断された場合は、SC12に
進み、SC4による台移動可能か否かの判断に基づい
て、会員カード406において、最終持玉数または累計
持玉数のうちの対応する方の記録情報に端玉数を追加加
算記録させる処理がなされる。次に、SC14に進み、
会員カード406を排出させる処理がなされる。次に、
SC14aに進み、端玉フラグがセットされている場合
にその端玉フラグを消去する処理がなされる。これは、
端玉数の追加加算記録により端玉が使用できなくなるの
で、端玉フラグがセットされている場合にはその端玉フ
ラグを消去する必要があるからである。SC14aの
後、この精算処理が終了する。
【0211】また、前述したSC7により端玉がないと
判断された場合に実行されるSC9では、遊技機1での
遊技を自動的に停止させる処理がなされる。次に、SC
10に進み、会員カード406を排出させる処理がなさ
れる。次に、SC10aに進み、端玉フラグがセットさ
れている場合にその端玉フラグを消去する処理がなされ
る。これは、精算操作時に端玉がない場合または端玉を
遊技により使用し尽くしてしまった場合には端玉がない
ため、端玉フラグがセットされている場合にはその端玉
フラグを消去する必要があるからである。SC10aの
後、この精算処理が終了する。
【0212】また、前述したSC1により精算操作(1
回目の精算操作)がなかったと判断された場合に進むS
C15では、端玉フラグがセットされているか否かの判
断がなされる。SC15により端玉フラグがセットされ
ていると判断された場合には前述したSC7に進み、一
方、SC15により端玉フラグがセットされていないと
判断された場合にはこの精算処理が終了する。具体的
に、このSC15では、1回目の精算操作が行なわれて
いない場合には、端玉フラグがセットされないため、そ
のまま精算処理を終了させる。また、このSC15で
は、1回目の精算操作が行なわれて端玉フラグがセット
されている場合には、再度の精算操作がなされるまで、
または、端玉が遊技に使用され尽くされるまで前述した
SC2〜SC6の処理をバイパスさせる。
【0213】以上に示したように、1回目の精算操作が
なされた後に端玉がある場合には、再度の精算操作がな
されるまで、または、その端玉がなくなるまで遊技を行
なうことが可能であり、端玉を使用して遊技が行なわれ
た場合には端玉がなくなるのと同時に遊技が自動停止さ
れる。
【0214】以上のような精算処理を行なうことによ
り、次のような効果を得ることができる。精算操作がな
されることに応じて端玉数が表示されるので、遊技者が
特殊景品に交換できない持玉数(端玉数)がどの程度あ
るのかを容易に把握することができる。そして、このよ
うに端玉数を把握できると、遊技を終了させるタイミン
グを容易に決めることができる。すなわち、特殊景品に
交換できない端玉は一般景品に交換できるが、一般景品
を必要としない遊技者は、端玉数を把握できない場合に
は、遊技を終了させるタイミングを決めにくい。これに
対し、端玉数を容易に把握できると、そのような遊技者
は、精算操作時に残っている端玉数が「0」になるま
で、または、精算操作時に残っている端玉数が特殊景品
に交換可能な数になるまで遊技を行なった後に遊技を終
了させればよいので、遊技を終了させるタイミングが決
めやすくなる。
【0215】また、端玉数が表示されることにより、次
のような効果も得ることができる。精算操作時に端玉数
が表示されずにそのまま持玉数が精算されてしまう場合
には、端玉が実際に遊技者の所有になったのか、それと
も端玉が遊技場側に回収されてしまったのか不明瞭であ
り、そのことについて遊技者が不利益を被っているかも
しれないと疑問を持つことが考えられる。これに対し、
精算操作時に端玉数が表示されると、端玉が遊技場側に
回収されないことが明瞭になるため、遊技者が自らに不
利益が生じていないことを確認することができる。
【0216】次に、封入玉取扱機構の駆動処理について
説明する。図22は、封入玉取扱機構駆動処理の処理内
容を示すフローチャートである。この封入玉取扱機構駆
動処理により、前述した封入玉取扱機構駆動処理部42
1の機能が実現される。
【0217】まず、ステップSD(以下、単にSDとい
う)1により、入賞玉センサ34から入賞玉が検出され
た旨を示す入賞玉検出信号を受けたか否かの判断がなさ
れる。SD1により入賞玉検出信号を受けていないと判
断された場合は、後述するSD3に進む。一方、SD1
により入賞玉検出信号を受けたと判断された場合は、S
D2に進み、入賞玉処理装置29を駆動させる処理がな
された後、SD3に進む。
【0218】SD3では、ファール玉センサ304bに
よりファール玉が検出された旨を示すファール玉検出信
号を受けたか否かの判断がなされる。SD3によりファ
ール玉検出信号を受けていないと判断された場合は、後
述するSD5に進む。一方、SD3によりファール玉検
出信号を受けたと判断された場合は、SD4に進み、フ
ァール玉移送機構を駆動させる処理がなされた後、SD
5に進む。これにより、ファール玉移送機構によってフ
ァール玉がその他の封入玉に合流される。
【0219】SD5では、還元機制御装置503から封
入玉排出信号を受けたか否かの判断がなされる。SD5
により封入玉排出信号を受けていないと判断された場合
は、この封入玉取扱機構駆動処理が終了する。一方、S
D5により封入玉排出信号を受けたと判断された場合
は、SD6に進み、封入玉排出用の流路切替ソレノイド
315を励磁する処理がなされた後、この封入玉取扱機
構駆動処理が終了する。これにより、封入玉が遊技機1
の外部に排出される。
【0220】次に、操作パネル6における各種LED、
金額表示部7、および、持玉表示部8の表示例を説明す
る。図23〜図25は、操作パネル6における各種LE
D、金額表示部7、および、持玉表示部8の表示例を示
す図である。
【0221】図23には、会員カード406の挿入時に
おいて会員カード406の記録情報にしたがって表示制
御されるカード玉貸LED17a、貯玉金額LED17
b、自動玉貸LED17c、および、金額表示部7の表
示例が示されている。
【0222】図23の(a)には、カード残高の記録が
「5000」、貯玉金額の記録が「0」、玉貸モードの
記録が手動玉貸モードである場合の表示例が示されてい
る。この場合は、貯玉金額の記録がないため残高変換モ
ードが自動的に選択され、手動玉貸モードの記録がある
ため手動玉貸モードが自動的に選択される。具体的に
は、残高変換モードを示すカード玉貸LED17aが点
灯され、金額表示部7にカード残高を示す「50」が表
示される。手動玉貸モードであるため、自動玉貸LED
17cが消灯される。なお、金額表示部7には、カード
残高または貯玉金額が100を1単位として表示され
る。
【0223】図23の(b)には、カード残高の記録が
「5000」、貯玉金額の記録が「0」、玉貸モードの
記録が自動玉貸モードである場合の表示例が示されてい
る。この場合は、貯玉金額の記録がないため残高変換モ
ードが自動的に選択され、自動玉貸モードの記録がある
ため自動玉貸モードが自動的に選択される。具体的に
は、残高変換モードを示すカード玉貸LED17aが点
灯され、金額表示部7にカード残高を示す「50」が表
示される。自動玉貸モードであるため、自動玉貸LED
17cが点灯される。
【0224】図23の(c)には、カード残高の記録が
「0」、貯玉金額の記録が「10000」、玉貸モード
の記録が手動玉貸モードである場合の表示例が示されて
いる。この場合は、貯玉金額の記録があるため貯玉変換
モードが自動的に選択され、手動玉貸モードの記録があ
るため手動玉貸モードが自動的に選択される。具体的に
は、貯玉変換モードを示す貯玉金額LED17bが点灯
され、金額表示部7に貯玉金額を示す「100」が表示
される。手動玉貸モードであるため、自動玉貸LED1
7cが消灯される。
【0225】図23の(d)には、カード残高の記録が
「0」、貯玉金額の記録が「10000」、玉貸モード
の記録が自動玉貸モードである場合の表示例が示されて
いる。この場合は、貯玉金額の記録があるため貯玉変換
モードが自動的に選択され、自動玉貸モードの記録があ
るため自動玉貸モードが自動的に選択される。具体的に
は、貯玉変換モードを示す貯玉金額LED17bが点灯
され、金額表示部7に貯玉金額を示す「100」が表示
される。自動玉貸モードであるため、自動玉貸LED1
7cが点灯される。
【0226】図24には、会員カード406の挿入時に
おいて会員カード406の記録情報にしたがって表示制
御されるカード玉貸LED17a、貯玉金額LED17
b、自動玉貸LED17c、および、金額表示部7の表
示例と、会員カード406の挿入時において会員カード
406の記録情報にしたがって表示制御される持玉LE
D18a、累計持玉LED18b、端玉LED18c、
および、持玉表示部8の表示例とが示されている。
【0227】図24の(a)には、カード残高の記録が
「5000」、貯玉金額の記録が「10000」、玉貸
モードの記録が手動玉貸モードである場合の表示例が示
されている。この場合は、貯玉金額の記録があるため貯
玉変換モードが残高変換モードよりも優先されて自動的
に選択され、手動玉貸モードの記録があるため手動玉貸
モードが自動的に選択される。具体的には、貯玉変換モ
ードを示す貯玉金額LED17bが点灯され、金額表示
部7に貯玉金額を示す「100」が表示される。手動玉
貸モードであるため、自動玉貸LED17cが消灯され
る。
【0228】図24の(b)には、カード残高の記録が
「5000」、貯玉金額の記録が「10000」、玉貸
モードの記録が自動玉貸モードである場合の表示例が示
されている。この場合は、貯玉金額の記録の記録がある
ため貯玉変換モードが残高変換モードよりも優先されて
自動的に選択され、自動玉貸モードの記録があるため自
動玉貸モードが自動的に選択される。具体的には、貯玉
変換モードを示す貯玉金額LED17bが点灯され、金
額表示部7に貯玉金額を示す「100」が表示される。
自動玉貸モードであるため、自動玉貸LED17cが点
灯される。
【0229】図24の(c)には、台移動可能な遊技機
において、最終持玉数の記録が「5000」であり、累
計持玉数の記録が「10000」である場合の表示例が
示されている。この場合は、台移動可能な遊技機であ
り、最終持玉数の記録があるため、最終持玉数が累計持
玉数よりも優先されて自動的に表示される。具体的に
は、持玉LED18aが点灯され、持玉表示部8に最終
持玉数を示す「5000」が表示される。なお、持玉表
示部8には、持玉数、累計持玉数、または、端玉が10
0を1単位として表示される。
【0230】図24の(d)には、台移動可能な遊技機
において、最終持玉数の記録が「0」であり、累計持玉
数の記録が「10000」である場合の表示例が示され
ている。この場合は、最終持玉数の記録がないため、最
終持玉数は表示されず、累計持玉数が表示される。具体
的には、累計持玉LED18bが点灯され、持玉表示部
8に累計持玉数を示す「10000」が表示される。
【0231】図25には、精算操作が行なわれた場合に
表示制御される持玉LED18a、累計持玉LED18
b、端玉LED18c、および、持玉表示部8の表示例
が示されている。
【0232】図25の(a)には、精算操作時に「2
0」の端玉があった場合の表示例が示されている。この
場合は、端玉LED18cが点灯され、持玉表示部8に
端玉数を示す「20」が表示される。図25の(b)に
は、精算操作後にあった端玉を使用して遊技を行ない、
最終的に端玉が「0」になった場合の表示例が示されて
いる。この場合は、精算操作時に「20」の端玉があっ
た場合の表示例が示されている。この場合は、端玉LE
D18cが点灯され、持玉表示部8に端玉数を示す
「0」が表示される。このように端玉数が「0」になる
と、遊技が自動的に停止される。
【0233】なお、この実施の形態では、会員カード4
06に直接的にカード残高、貯玉金額、累計持玉数、お
よび、最終持玉数が記録されている場合を説明した。し
かし、これに限らず、会員である遊技者のカード残高、
貯玉金額、累計持玉数、および、最終持玉数をカード管
理コンピュータ400またはホールコンピュータ404
等の遊技場に設けられているコンピュータの記憶部に遊
技者を特定可能な情報と関連付けて記憶(記録)させる
ともに、会員カード406に会員番号等の遊技者を特定
可能な情報のみを記録させておき、遊技を行なう際に会
員カード406から読取られた遊技者を特定可能な情報
に基づいて遊技者のカード残高、貯玉金額、累計持玉
数、および、最終持玉数を特定し、それらを遊技者が使
用できるように構成された場合にも、本発明は適用可能
である。
【0234】また、この実施の形態では、前述した精算
操作がなされて精算処理が行われた場合にのみ、端玉数
の表示および端玉数を用いた遊技(以下、端玉モードと
いう)を実行可能であるが、これに限らず、所定の切替
スイッチ等の切替操作手段を設け、遊技者によるその切
替スイッチの操作により、端玉モードを精算操作以前に
実行可能なようにしてもよい。その場合には、遊技中に
おいて、切替スイッチの操作に応じて、遊技者により任
意に端玉モードが実行可能になる。このため、遊技者が
遊技を終了させようと考えている遊技終了間際に、遊技
者が端玉数を把握することができる。このため、遊技者
が遊技を終了させるタイミングをさらに決めやすくな
る。
【0235】また、この実施の形態では、残高変換モー
ドおよび貯玉変換モードのそれぞれのモードでの変換率
が予め定められている場合を示したが、それらの変換率
を遊技場(遊技店)により任意に設定可能にする構成を
採用してもよい。
【0236】また、この実施の形態では、遊技にそのま
ま使用できない(変換を必要とする)第1の有価価値と
しての貯玉金額および第2の有価価値としてのカード残
高の他に、遊技にそのまま使用できる第3の有価価値と
しての最終持玉数が会員カード406に記録されている
場合でも、最終持玉数の存在に関係なく、貯玉金額およ
びカード残高を引落せる例を説明した。しかし、これに
限らず、最終持玉数が会員カード406に記録されてい
る場合には、会員カード406の挿入時に、その最終持
玉数が、貯玉金額またはカード残高から変換された持玉
数よりも優先的に遊技に使用されるようにする処理を行
なうようにしてもよい。
【0237】また、この実施の形態では、第1の有価価
値としての貯玉金額および第2の有価価値としてのカー
ド残高を記録する記録媒体として、1枚の会員カード4
06を用いる例を示した。しかし、これに限らず、第1
の有価価値としての貯玉金額と、第2の有価価値として
のカード残高とを2枚のカードに分けて記録するように
してもよい。たとえば、カード残高が記録されたプリペ
イドカード(たとえば磁気記録式のカード等)よりなる
第1のカードと、カード残高以外の貯玉金額等の前述し
た各種情報を記録可能な会員カード(たとえばICカー
ド等のカード)よりなる第2のカードとを遊技者が所有
できるようにし、遊技機において、それらのカードを個
別のカード処理装置により処理するようにしてもよい。
その場合には、第1のカードと第2のカードとのそれぞ
れを同時にカード処理装置に挿入し、両方のカードから
記録情報が読取ることが可能な構成にする。その場合に
は、貯玉金額およびカード残高を同時に読取れるため、
前述した実施の形態と同様の価値取扱処理を実行する。
これにより、貯玉金額とカード残高とを2枚のカードに
分けて記録してそれらの有価価値を持玉数に変換可能な
場合にも、前述したような価値取扱処理に基づく各種の
効果を得ることができる。なお、そのような2枚のカー
ドを同じ記録形式のカードにより構成し、それらのカー
ドが1つのカード処理装置により処理されるようにして
もよい。
【0238】次に、本発明の変形例等の特徴点を列挙す
る。 (1) 図1等に示された遊技機1により、遊技者が遊
技を行なった結果遊技者の所有となった第1の有価価値
(貯玉金額)および遊技者の支払い代金の対価として遊
技者の所有となった第2の有価価値(カード残高)を特
定可能な情報が記録された記録媒体(会員カード40
6)の記録情報を読取った後、その記録情報によって特
定される有価価値を変換して得られる遊技可能価値(持
玉数)を使用して遊技を行なうことが可能な遊技機が構
成されている。図13に示された台制御部42aの価値
取扱処理部422により、第1の有価価値(貯玉金額)
を前記遊技可能価値に変換する第1の変換モード(貯玉
変換モード)と、第2の有価価値(カード残高)を前記
遊技可能価値に変換する第2の変換モード(残高変換モ
ード)とを選択的に実行する価値変換手段が構成されて
いる(図18および図19の引落し処理参照)。図13
に示された台制御部42aの価値取扱処理部422によ
り、前記価値変換手段により実行される変換モードを選
択することが可能な変換モード選択手段が構成されてい
る(図18のSA3〜SA7,SA12,SA13参
照)。図18のSA3,SA4,SA6に示されるよう
に、前記変換モード選択手段は、前記記録媒体から読取
った記録情報によって特定される有価価値に前記遊技可
能価値に変換可能な前記第1の有価価値が含まれている
場合に、前記第1の変換モードおよび前記第2の変換モ
ードのうちの第1の変換モードの方を優先的に選択す
る。この変換モード選択手段は、前記第1の変換モード
および前記第2の変換モードのうち、選択されている一
方の変換モードにより変換可能な有価価値の残数がなく
なった場合に、所定条件の成立により、選択している変
換モードを他方の変換モードに切替える制御を行なって
もよい(図19のSA25〜SA32参照)。
【0239】(2) 前記価値変換手段により実行され
る変換モードを遊技者の操作に応じて選択することが可
能な変換モード選択操作手段(図2に示された表示切替
スイッチ9)をさらに備えてもよい。その変換モード選
択操作手段は、前記変換モード選択手段により選択され
た前記第1の変換モードまたは前記第2の変換モード
を、遊技者の操作により変更可能なように構成されても
よい。
【0240】(3) 前記第1の変換モードおよび前記
第2の変換モードのそれぞれにおける有価価値から遊技
可能価値への変換率を任意に設定可能な変換率設定手段
を設けてもよい。
【0241】(4) 前記記録媒体は、前記第1の有価
価値および前記第2の有価価値の他に、遊技にそのまま
使用可能な遊技可能価値に相当する第3の有価価値(最
終持玉数)を記録することが可能であってもよい。その
場合には、前記記録媒体から読取った記録情報によって
特定される有価価値に前記第3の有価価値が含まれてい
る場合に、前記第3の有価価値を遊技可能価値として使
用する遊技モードを優先的に選択して実行可能なように
制御してもよい。
【0242】(5) 前記遊技機は、遊技者が遊技を行
なった結果遊技者の所有となった第1の有価価値(貯玉
金額)を特定可能な情報が記録された第1の記録媒体
と、遊技者の支払い代金の対価として遊技者の所有とな
った第2の有価価値(カード残高)を特定可能な情報が
記録された第2の記録媒体とのそれぞれから記録情報を
読取った後、それらの記録情報によって特定される有価
価値を変換して得られる遊技可能価値を使用して遊技を
行なうことが可能に構成されてもよい。
【0243】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図16等に示された会員カード406により、
遊技者が遊技を行なった結果遊技者の所有となった第1
の有価価値(貯玉金額)および遊技者の支払い代金の対
価として遊技者の所有となった第2の有価価値(カード
残高)を特定可能な情報が記録された記録媒体が構成さ
れている。図1等に示された遊技機1により、前記記録
媒体の記録情報を読取った後、その記録情報によって特
定される有価価値を変換して得られる遊技可能価値(持
玉数)を使用して遊技を行なうことが可能な遊技機が構
成されている。図13に示された台制御部42aの価値
取扱処理部422により、前記第1の有価価値を前記遊
技可能価値に変換する第1の変換モード(貯玉変換モー
ド)と、前記第2の有価価値を前記遊技可能価値に変換
する第2の変換モード(残高変換モード)とを選択的に
実行する価値変換手段が構成されている(図18および
図19の引落し処理参照)。図13に示された台制御部
42aの価値取扱処理部422により、前記価値変換手
段により実行される変換モードを選択することが可能な
変換モード選択手段が構成されている(図18のSA3
〜SA7,SA12,SA13参照)。図18のSA
3,SA4,SA6に示されるように、前記変換モード
選択手段は、前記記録媒体から読取った記録情報によっ
て特定される有価価値に前記遊技可能価値に変換可能な
前記第1の有価価値が含まれている場合に、前記第1の
変換モードおよび前記第2の変換モードのうちの第1の
変換モードの方を優先的に選択する。
【0244】(2) 前記価値変換手段は、前記第1の
変換モードにおいて前記第1の有価価値を第1の変換率
で前記遊技可能価値に変換し、第2の変換モードにおい
て前記第2の有価価値を前記第1の変換率よりも遊技者
に不利な第2の変換率により前記遊技可能価値に変換す
る(図19のSA19参照)。
【0245】(3) 図2等に示されたカード玉貸LE
D17a、貯玉金額LED17b、および、金額表示部
7により、情報を表示することが可能な情報表示手段が
構成されている。図13に示された台制御部42aの価
値取扱処理部422および図13に示された台管理装置
504により、前記情報表示手段の表示状態を制御する
情報表示制御手段が構成されている。前記情報表示制御
手段は、前記第1の有価価値および前記第2の有価価値
のうち、前記変換モード選択手段により選択された変換
モードで変換可能な有価価値の方を前記情報表示手段に
表示する制御を行なう(図18のSA5,SA7等参
照)。
【0246】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、次のような効果を得ることができる。記録
媒体から読取った記録情報によって特定される有価価値
に、遊技者が遊技を行なった結果遊技者の所有となり遊
技可能価値に変換可能な第1の有価価値が含まれている
場合に、第1の変換モードが優先的に選択されて実行さ
れる。このため、第1および第2の変換モードのうちの
遊技者が用いる可能性が高い方の変換モードを第1の変
換モードとして設定すれば、遊技者の操作を要すること
なく、遊技者が用いる可能性が高い方の変換モードを遊
技者が用いる可能性が低い方の変換モードよりも先に自
動的に選択することが可能になる。したがって、遊技者
所有の有価価値を遊技可能価値に変換して遊技を行なう
場合の遊技者の操作負担を軽減することが可能になる。
【0247】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて次のような効果を得ることができる。記録媒
体から読取った記録情報によって特定される有価価値に
第1の有価価値が含まれている場合に、変換率が遊技者
に有利な第1の変換モードの方が優先的に選択されて実
行される。このため、変換率が遊技者に有利なことによ
り遊技者が用いる可能性が高い方の変換モードが、変換
率が遊技者に有利なことにより遊技者が用いる可能性が
低い方の変換モードよりも先に自動的に選択される。し
たがって、遊技者がうっかりして、変換率が遊技者に有
利な第1の変換モードの方を先に選択操作しなかった場
合でも、自動的に、変換率が遊技者に有利な第1の変換
モードが実行できる。その結果、有価価値の変換を、で
きる限り遊技者にとって有利なものにすることができ
る。
【0248】請求項3に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて次のような効果を得ることが
できる。変換モード選択手段により選択された変換モー
ドで変換可能な有価価値の方を情報表示手段に表示する
制御が行なわれる。このため、どの変換モードが変換さ
れており、その変換モードによりどの種類の有価価値が
遊技可能価値に変換可能かという、変換を行なう遊技者
にとって把握する必要がある情報を遊技者の操作による
ことなく表示することができる。しがって、有価価値の
変換に関する遊技者の操作負担を軽減することができ、
変換を行ないやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態による遊技機の正面図である。
【図2】図1の遊技機に設けられた操作パネルの平面図
である。
【図3】遊技機の背面図である。
【図4】遊技場内に設けられた遊技機を含む遊技用装置
のシステムの構成を示すシステムブロック図である。
【図5】図2に示されるA−A線に沿う操作ユニットの
縦断面図である。
【図6】遊技機の前面側の内部構成を示す一部展開図で
ある。
【図7】前側循環経路ユニットの正面図である。
【図8】前側循環経路ユニットの前側の斜視図である。
【図9】前側循環経路ユニットの後側の斜視図である。
【図10】ファール玉移送機構を詳細に示した斜視図で
ある。
【図11】後側循環経路ユニットを遊技機の裏面側から
みた斜視図である。
【図12】後側循環経路ユニットにおける入賞玉、アウ
ト玉、および、補給玉の合流部分の構成を詳細に示す斜
視図である。
【図13】図4に示されたシステムの要部を示すブロッ
ク図である。
【図14】カード個別処理装置の詳細な構成を示すブロ
ック図である。
【図15】台管理装置と台制御装置との関係を詳細に示
すブロック図である。
【図16】会員カードの平面図である。
【図17】価値取扱処理の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図18】引落し処理の処理内容を示すフローチャート
である。
【図19】引落し処理の処理内容を示すフローチャート
である。
【図20】持玉処理の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【図21】精算処理の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【図22】封入玉取扱機構駆動処理の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図23】操作パネルにおける各種LED、金額表示
部、および、持玉表示部の表示例を示す図である。
【図24】操作パネルにおける各種LED、金額表示
部、および、持玉表示部の表示例を示す図である。
【図25】操作パネルにおける各種LED、金額表示
部、および、持玉表示部の表示例を示す図である。
【符号の説明】
406は会員カード、1は遊技機、42は台制御装置、
42aは台制御部、422は価値取扱処理部、6は操作
パネル、17aはカード玉貸LED、17bは貯玉金額
LED、7は金額表示部である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が遊技を行なった結果遊技者の所
    有となった第1の有価価値および遊技者の支払い代金の
    対価として遊技者の所有となった第2の有価価値を特定
    可能な情報が記録された記録媒体の記録情報を読取った
    後、その記録情報によって特定される有価価値を変換し
    て得られる遊技可能価値を使用して遊技を行なうことが
    可能な遊技機であって、 前記第1の有価価値を前記遊技可能価値に変換する第1
    の変換モードと、前記第2の有価価値を前記遊技可能価
    値に変換する第2の変換モードとを選択的に実行する価
    値変換手段と、 該価値変換手段により実行される変換モードを選択する
    ことが可能な変換モード選択手段とを含み、 該変換モード選択手段は、前記記録媒体から読取った記
    録情報によって特定される有価価値に前記遊技可能価値
    に変換可能な前記第1の有価価値が含まれている場合
    に、前記第1の変換モードおよび前記第2の変換モード
    のうちの第1の変換モードの方を優先的に選択すること
    を特徴とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 前記価値変換手段は、前記第1の変換モ
    ードにおいて前記第1の有価価値を第1の変換率で前記
    遊技可能価値に変換し、第2の変換モードにおいて前記
    第2の有価価値を前記第1の変換率よりも遊技者に不利
    な第2の変換率により前記遊技可能価値に変換すること
    を特徴とする、請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 情報を表示することが可能な情報表示手
    段と、 該情報表示手段の表示状態を制御する情報表示制御手段
    とを含み、 該情報表示制御手段は、前記第1の有価価値および前記
    第2の有価価値のうち、前記変換モード選択手段により
    選択された変換モードで変換可能な有価価値の方を前記
    情報表示手段に表示する制御を行なうことを特徴とす
    る、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005152104A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Glory Ltd 遊技店における決済処理システム、決済処理装置、及び決済処理方法
JP2013042989A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Daiichi Shokai Co Ltd 封入球式遊技機
JP2014208104A (ja) * 2014-05-08 2014-11-06 グローリー株式会社 各台対応装置および払い出し制御システム

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