JPH10283525A - 紙幣入出金装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、低価で、しかも狭いスペースに設置で
きる利用料金決裁用の端末装置の紙幣入出金装置や現金
自動支払い機あるいは両替機として利用可能な汎用性の
ある紙幣入出金装置を提供する。 【解決手段】 第１のカセット５は第１の収納部６と、
第２の収納部７を有していて、第１の収納部は第２のカ
セット８に対する紙幣補充用及び出金紙幣の収納用とし
て用いると共に、第２の収納部７は入金紙幣の収納用及
び第２のカセットの紙幣の回収用として用いる。また、
第２のカセット８は紙幣の一時保留部となる一時保留板
を有していて、出金紙幣の収納用として用い、第３のカ
セットはリジェクト紙幣の収納用として用いる、そして
この３つのカセット５，８，１０により複数金種の紙幣
の入出金を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、顧客に対して紙幣
の入出金処理を行う紙幣入出金装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の紙幣入出金装置として、金融機関
の店舗のＣＳコーナーに設置される自動取引装置に組み
込まれているものが一般的に知られており、このような
自動取引装置に用いられている紙幣入出金装置は、次の
ような入出金機能、及び補充回収機能を有している。

【０００３】まず、入金機能は、顧客が接客部に投入し
た入金用紙幣を鑑別部に１枚づつ分離して搬送し、この
鑑別部で真偽，金種，正損等の鑑別、及び搬送異常の検
知を行った後、偽券と鑑別された紙幣及び搬送異常が検
知された紙幣を接客部に戻して顧客に返却し、真券でか
つ正券と鑑別された紙幣は金種別に設けられて各金種別
カセットの一時集積部に集積すると共に、真券ではある
が損券と鑑別された紙幣及び出金対象外金種の紙幣は損
券用カセットの一時集積部の集積して、入金金額を顧客
に承認させた上で、これらの紙幣を各金種別カセット及
び損券用カセットに収納する機能である。

【０００４】出金機能は、顧客が入力した金種、金額に
対応して各金種別カセットから紙幣を順次１枚づつ繰り
出して鑑別部に搬送し、この鑑別部で真偽，正損，金種
等の鑑別、及び搬送異常の検知を行った後、偽券と鑑別
された紙幣及び搬送異常が検知された紙幣をリジェクト
カセットに搬送して収納し、真剣と鑑別された紙幣を接
客部に搬送して集積すると共に、前記金種、金額の紙幣
を集積し終わった後、この集積紙幣を接客部から顧客に
出金する機能である。

【０００５】また、補充機能は、出金対象となる各金種
の紙幣を混在させて収納した補充回収カセットから紙幣
を順次１枚づつ繰り出して鑑別部に搬送し、この鑑別部
で真偽，正損，金種等の鑑別、及び搬送異常の検知を行
った後、偽券と鑑別された紙幣及び搬送異常が検知され
た紙幣をリジェクトカセットに搬送して収納し、真剣と
鑑別された紙幣を金種に応じて金種別カセットに収納す
る機能である。

【０００６】更に、回収機能は、各金種別カセットから
紙幣を順次１枚づつ繰り出して鑑別部に搬送し、この鑑
別部で真偽，正損，金種等の鑑別、及び搬送異常の検知
を行った後、偽券と鑑別された紙幣及び搬送異常が検知
された紙幣をリジェクトカセットに搬送して収納し、真
剣と鑑別された紙幣を補充回収カセットに収納する機能
である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の紙幣入出金装置は以下の問題がある。すなわ
ち、金融機関のＣＳコーナーに設置される紙幣入出金装
置は、多数の顧客が利用できるように、装置内に多量の
紙幣の保有する必要上、複数の金種別カセットを設けて
おり、また、搬送異常の紙幣や損券の紙幣の発生頻度も
多い等の事情から金種不明な搬送異常等のリジェクト紙
幣を収納するリジェクトカセットとは別に金種が確認さ
れている損券を収納する損券用カセットを設ける等、カ
セット数が多くなり、それに付随する紙幣の繰り出し手
段や集積手段等も必要になるので必然的に大形で高価な
ものとある。

【０００８】一方、近年、遊戯場等の各種の有料施設等
において、利用料金を決裁する端末装置が導入されるよ
うになってきており、料金決裁を一層の自動化するため
に、顧客に対して紙幣の入金、出金を行う紙幣入出金装
置を端末装置に連動させるシステムが望まれている。こ
のような端末装置に用いられる紙幣入出金装置は、施設
等の利用料金の決裁を目的とするため、装置内に多量の
紙幣を保有させる必要はなく、小型で低価格なものが要
求されるが、前記の金融機関で使用されている紙幣入出
金装置は大形で高価な装置であるため、ホテル等の有料
施設の利用料金を決裁する端末装置には向かないという
問題がある。

【０００９】また、前記のような施設の他に、一般の小
売店等に自動取引装置を設置したい場合、設置スペース
が狭いと、前記の金融機関で使用されている紙幣入出金
装置は大形でであるため、設置が困難になるという問題
があり、更に、紙幣入出金装置はその構造上、両替機と
しての利用が可能であるが、この場合も、大形の紙幣入
出金装置では狭いスペースに設置することが困難であ
る。

【００１０】従って、本発明は、小型、低価で、しかも
狭いスペースに設置できる利用料金決裁用の端末装置の
紙幣入出金装置や現金自動支払い機あるいは両替機とし
て利用可能な汎用性のある紙幣入出金装置を提供するこ
とを課題とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、顧
客による紙幣の投入及び顧客への紙幣の支払いを行う接
客部と、入金または出金される紙幣の真偽，金種，正損
等の鑑別を行うと共に紙幣の搬送異常を検知する鑑別部
と、紙幣の保管手段と、これら接客部，鑑別部及び保管
手段の間で紙幣を搬送する搬送路とを備え、顧客の操作
により紙幣の入金と出金を行う紙幣入出金装置におい
て、前記紙幣の保管手段として、第１，第２，第３のカ
セットをそれぞれ１個づつ備えると共に、前記第１のカ
セットと第３のカセットは装置に対して着脱自在とし、
かつ、第１のカセットは第１の収納部と、第２の収納部
を有していて、第１の収納部は第２のカセットに対する
紙幣補充用及び出金紙幣の収納用として用いると共に、
第２の収納部は入金紙幣の収納用及び第２のカセットの
紙幣の回収用として用い、第２のカセットは紙幣の一時
保留部となる一時保留板を有していて、出金紙幣の収納
用として用い、第３のカセットはリジェクト紙幣の収納
用としてとして用いることを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１は本発明による紙幣入
出金装置の実施の形態を示す概略構成図、図２は図１に
おける第２のカセットの拡大図である。図において１は
装置の筐体で、この筐体１内には、接客部２、鑑別部
４、第１のカセット５、第２のカセット８、第３のカセ
ット１０、及び搬送路１１ａ〜１１ｈが設けられてお
り、第１のカセット５及び第３のカセット１０は筐体１
に対して着脱自在となっている。

【００１３】ここで、接客部２は、顧客が入金紙幣を投
入したり、装置から顧客に紙幣を出金する部位であっ
て、紙幣の入出金時にこの接客部２に設けられたシャッ
ター３が必要に応じて開閉するものとなっている。鑑別
部４は、装置で取り扱う紙幣の紙幣の金種、真偽、正損
等の鑑別を行うと共に斜行や重送り等の搬送異常を検知
する機能を有している。

【００１４】第１のカセット５は、図示しない繰り出し
手段を有する第１の収納部６と、図示しない取り込み手
段を有する第２の収納部７を有すると共に、第２の収納
部７内の紙幣を第１の収納部６に自動的に移し換えるこ
とができる機能を有し、第２のカセット８に対して紙幣
の補充、回収を行う役割も担っているている。第２のカ
セット８は図２に示したように一時保留板９を有してい
て、この一時保留板９は金種別カセット８外に退避でき
るようになっている。

【００１５】また、接客部２、第１のカセット５、第３
のカセット１０は、筐体１の前面側に縦方向に３段に設
けられ、かつ鑑別部４及び第２のカセット８は筐体１の
後面側に縦方向に２段に設けられていて、搬送路１１ａ
〜１１ｈは前記の構成要素２〜９間で紙幣を搬送するよ
うに配置されている。次に、上述した構成の作用につい
て説明する。

【００１６】まず、万円紙幣と千円紙幣の２金種の紙幣
の入出金を行う装置とし、第１のカセット５の第１の収
納部６を万円紙幣用、第２のカセット８を千円紙幣用、
第３のカセット１０をリジェクト紙幣用として運用する
場合、入金処理は以下のように行われる。接客部２のシ
ャッター３を開き、顧客が紙幣を接客部２に投入する
と、シャッター３を閉じる。

【００１７】接客部２に投入された紙幣は図示しない分
離手段により１枚づつ分離し、搬送路１１ａにより鑑別
部４に搬送して、この鑑別部４により紙幣の真偽，金
種，正損等の鑑別及び搬送異常の検知を行う。その結
果、偽券と鑑別された紙幣及び搬送異常が検知された紙
幣は搬送路１１ｂを経て接客部２に戻され、シャッター
３が開いて顧客に返却される。

【００１８】一方、鑑別部４により真券と鑑別された紙
幣は搬送路１１ｃ及び１１ｄにより第２のカセット８に
搬送し、図示しない集積手段により一時保留板９上に集
積する。顧客により投入された紙幣がすべて鑑別され
て、一時保留板９上に集積されると、顧客に承認を求め
る。

【００１９】ここで、顧客が図示しないタッチパネルの
取消キーを押下することにより入金をキャンセルした場
合は、一時保留板９上の紙幣を図示しない繰り出し手段
により１枚づつ分離し、搬送路１１ｄ及び１１ｅにより
鑑別部４に搬送し、更に搬送路１１ｂにより接客部２に
戻し、シャッター３を開いて顧客に返却する。また、顧
客が前記タッチパネルの確認キーを押下して、入金を認
めた場合は、一時保留板９上に集積されている紙幣がす
べて千円紙幣であれば、一時保留板９を第２のカセット
８外に退避させ、一時保留板９上の紙幣を第２のカセッ
ト８内に落下させて収納する。

【００２０】一時保留板９上に集積されている紙幣が複
数金種の場合、一時保留板９上の紙幣を図示しない繰り
出し手段により１枚づつ分離し、搬送路１１ｄ及び１１
ｅにより鑑別部４に搬送し、再び紙幣の真偽，金種，正
損等の鑑別及び搬送異常の検知を行う。その結果、損券
と鑑別された紙幣と五千円紙幣及び搬送異常が検知され
た紙幣は、リジェクト紙幣として搬送路１１ｆ，１１ｇ
及び１１ｈにより第３のカセット１０に搬送し、この第
３のカセット１０内に収納する。

【００２１】一方、正券と鑑別された万円紙幣と千円紙
幣は搬送路１１ｆ及び１１ｇにより第１のカセット５に
搬送し、図示しない取り込み手段により第２の収納部７
に取り込んで収納する。次に、出金処理について説明す
る。図示しないタッチパネルを操作して顧客が支払いを
希望する金種及び金額を入力する。

【００２２】千円券を出金する場合は、一時保留板９を
第１２のカセット８外へ退避させ、図示しないステージ
により紙幣を繰り出し位置まで上昇させる。その後、図
示しない繰り出し手段により紙幣を順次１枚づつ繰り出
して搬送路１０ｄ及び１０ｅにより鑑別部４に搬送し、
紙幣の真偽，金種，正損等の鑑別及び搬送異常の検知を
行う。

【００２３】その結果、偽券や損券と鑑別された紙幣及
び搬送異常が検知された紙幣は、リジェクト紙幣として
搬送路１１ｆ，１１ｇ及び１１ｈにより第３のカセット
１０に搬送し、この第３のカセット１０内に収納する。
正券と鑑別された千円紙幣は搬送路１０ｂにより接客部
２に搬送して集積し、顧客が希望した金額分集積した
後、シャッター３を開いて顧客に支払う。

【００２４】また、万円券を出金する場合は、第２のカ
セット８の一時保留板９を紙幣の集積が可能な位置に戻
し、第１のカセット５における第１の収納部６に設けら
れた図示しないステージにより紙幣を繰り出し位置まで
上昇させる。その後、図示しない繰り出し手段により紙
幣を順次１枚づつ繰り出して搬送路１０ｄ及び１０ｅに
より鑑別部４に搬送し、紙幣の真偽，金種，正損等の鑑
別及び搬送異常の検知を行う。

【００２５】その結果、偽券や損券と鑑別された紙幣及
び搬送異常が検知された紙幣はリジェクト紙幣として搬
送路１１ｆ，１１ｇ及び１１ｈにより第３のカセット１
０に搬送し、この第３のカセット１０内に収納する。正
券と鑑別された万円紙幣は搬送路１１ｃ及び１１ｄによ
り第２のカセット８に搬送し、図示しない集積手段によ
り一時保留板９上に集積する。

【００２６】そして顧客が希望した金額分集積した後、
一時保留板９上の紙幣を図示しない図示しない繰り出し
手段により１枚づつ分離し、搬送路１１ｄ及び１１ｅに
より鑑別部４に搬送し、更にこの鑑別部４から搬送路１
１ｂにより接客部２に搬送して集積した後、シャッター
３を開いて顧客に支払う。千円紙幣と万円紙幣を同時に
出金する場合は、前記の動作により接客部２に千円紙幣
と万円紙幣を集積した後、シャッター３を開いて顧客に
支払う。

【００２７】次に、第１のカセット５から第２のカセッ
ト８に紙幣を補充する場合について説明する。千円紙幣
と万円紙幣を混在して第１の収納部６に収納した第１の
カセット５を装置の筐体１に装着し、第１の収納部６に
設けられた図示しないステージにより紙幣を繰り出し位
置まで上昇させる。

【００２８】その後、図示しない繰り出し手段により紙
幣を順次１枚づつ繰り出して搬送路１０ｄ及び１０ｅに
より鑑別部４に搬送し、紙幣の真偽，金種，正損等の鑑
別及び搬送異常の検知を行う。その結果、偽券や損券と
鑑別された紙幣及び搬送異常が検知された紙幣は、リジ
ェクト紙幣として搬送路１１ｆ，１１ｇ及び１１ｈによ
り第３のカセット１０に搬送し、この第３のカセット１
０内に収納する。

【００２９】正券と鑑別された万円紙幣は搬送路１１ｆ
及び１１ｇにより第１のカセット５に搬送し、図示しな
い取り込み手段によって第２の収納部７に取り込んで収
納する。正券と鑑別された千円紙幣は搬送路１１ｃ及び
１１ｄにより第２のカセット８に搬送して、図示しない
集積手段により一時保留板９上に集積し、一定枚数集積
した後、一時保留板９を第２のカセット８外に退避させ
て、一時保留板９上の紙幣を第２のカセット８内に落下
させることにより収納する。

【００３０】尚、この第２のカセット８内への千円紙幣
の収納は１回のみでなく、複数回行って、必要枚数の千
円紙幣を第２のカセット８に補充することが可能であ
る。また、第１のカセット５の第２の収納部７に収納し
た万円紙幣は、補充操作者の支持により第１の収納部６
に自動的に移し換えられる。この移し換え機能を有する
ことで、顧客により入金され、第２の収納部７に収納し
た紙幣を出金用に利用することができる。

【００３１】次に、第２のカセット８から第１のカセッ
ト５に紙幣を回収する場合について説明する。まず、一
時保留板９を第１２のカセット８外へ退避させ、図示し
ないステージにより紙幣を繰り出し位置まで上昇させた
後、図示しない繰り出し手段により紙幣を順次１枚づつ
繰り出して搬送路１０ｄ及び１０ｅにより鑑別部４に搬
送し、紙幣の真偽，金種，正損等の鑑別及び搬送異常の
検知を行う。

【００３２】その結果、偽券と鑑別された紙幣及び搬送
異常が検知された紙幣は、リジェクト紙幣として搬送路
１１ｆ，１１ｇ及び１１ｈにより第３のカセット１０に
搬送し、この第３のカセット１０内に収納する。正券と
鑑別された千円紙幣は搬送路１１ｆ及び１１ｇにより第
１のカセット５に搬送し、図示しない取り込み手段によ
って第２の収納部７に取り込んで収納する。

【００３３】このようにして、第２のカセット８の紙幣
をすべて回収する。回収後は、第１のカセット５及び第
３のカセット１０を取り外し、両カセット５，１０内の
紙幣を精査することができる。

【００３４】

【実施例】次に、上述した紙幣入出金装置の実施例につ
いて説明する。第１の実施例は、ホテル等の有料施設の
利用料金を決裁する端末装置用の入出金装置とする場合
である。この場合、第１のカセット５を五千円紙幣用、
第２のカセット８を千円紙幣用とし、第３のカセット１
０はリジェクト紙幣及び万円紙幣収納用とする。

【００３５】運用に当たって、第２のカセット８に千円
紙幣を補充する場合は、前記の実施の形態で説明した補
充の場合と同様の動作で第２のカセット８に千円紙幣を
収納させる。運用において有料施設の利用料金を決裁す
るときは、シャッター３を開いて、顧客に紙幣を接客部
２に投入させ、その紙幣を鑑別部４の搬送し、紙幣の鑑
別及び搬送異常の検知を行って、偽券や搬送異常紙幣の
場合は、接客部２に戻して顧客に返却する。

【００３６】投入紙幣が正券でその金種が、五千円紙幣
と千円紙幣であれば、前記の実施の形態で説明した入金
の場合と同様の動作で入金処理を行う。投入紙幣の金種
が万円紙幣を含めば、その万円紙幣は搬送路１１ｆ，１
１ｇ及び１１ｈにより第３のカセット１０に搬送して収
納する。釣り銭の放出が必要な場合は、前記の実施の形
態で説明した出金の場合と同様の動作で釣り銭の放出処
理を行う。

【００３７】以上により、有料施設の利用料金を決裁す
る端末装置用の入出金装置として利用することができ
る。そして、これによれば、紙幣保管手段としての３つ
のカセットにより入出金を行うことができるので、小型
の装置となって設置スペースが小さくて済み、その上低
価格で実現できるという効果が得られる。

【００３８】また、釣り銭放出は千円紙幣を放出する場
合が多いので、第２のカセット８を千円紙幣用とするこ
とにより、千円紙幣を鑑別部４での鑑別後、直ぐに接客
部２に搬送することができ、これにより釣り銭放出の高
速処理が可能となる。第２の実施例は、自動取引装置と
する場合である。この場合、カードリーダ等の顧客の本
人確認手段を備えることになるが、それ以外の動作は実
施の形態と同様でよいので、簡易な自動取引装置として
入出金を行うことができる。

【００３９】これによれば、紙幣保管手段としての３つ
のカセットにより複数金種の紙幣の入出金を行うことが
できるので、複数金種の紙幣を取り扱うことが可能な小
型の装置となって設置スペースが小さくて済み、その上
低価格で実現できるという効果が得られ、設置スペース
を広くとることができない一般の小売店等に設置するこ
とができる。

【００４０】また、同様の構成により支払い専用機とす
る場合、第１のカセット５を千円紙幣用、第２のカセッ
ト８を万円紙幣用とすれば、支払い頻度の高い万円紙幣
の支払いの高速処理が可能となる。第３の実施例は、両
替機とする場合である。この場合、第１の実施例と同様
に、第１のカセット５を千円紙幣用、第２のカセット８
を五千円紙幣用とすると共に、第３のカセット１０はリ
ジェクト紙幣収納用及び万円紙幣収納用とする。

【００４１】運用に当たって、第２のカセット８に五千
円紙幣を補充する場合は、前記の実施の形態で説明した
補充の場合と同様の動作で第２のカセット８に５千円紙
幣を収納させる。両替に当たっては、シャッター３を開
いて顧客に紙幣を接客部２に投入させ、その紙幣を搬送
路１１ａにより鑑別部４に搬送して紙幣の鑑別及び搬送
異常の検知を行い、偽券や搬送異常紙幣等のリジェクト
紙幣の場合は、搬送路１１ｂにより接客部２に戻して顧
客に返却する。

【００４２】真券の場合は、搬送路１１ｃ及び１１ｄに
より第２のカセット８に搬送して、図示しない集積手段
により一時保留板９上に集積した後、顧客に両替の承認
を求め、顧客が図示しないタッチパネルの取消キーを押
下することにより入金をキャンセルした場合は、一時保
留板９上の紙幣を図示しない繰り出し手段により繰り出
し、搬送路１１ｄ及び１１ｅにより搬送して鑑別部を経
由させ、更に搬送路１１ｂにより接客部２に戻してか
ら、シャッター３を開いて顧客に返却する。

【００４３】また、顧客が前記タッチパネルの確認キー
を押下して両替を認めた場合は、一時保留板９上の紙幣
が万円紙幣であれば、その紙幣を図示しない繰り出し手
段により繰り出し、搬送路１１ｄ及び１１ｅにより搬送
して鑑別部４を経由させてから、搬送路１１ｆ，１１ｇ
及び１１ｅにより搬送して第３のカセット１０に収納す
る。

【００４４】その後、前記の実施の形態で説明した出金
の場合と同様の動作で第２のカセット８から５千円紙幣
を１枚、第１のカセットから千円紙幣を５枚繰り出して
接客部２に搬送し、集積して顧客に支払う。また、一時
保留板９上の紙幣が５千円紙幣であれば、一時保留板９
を第２のカセット８外に退避させ、一時保留板９上の紙
幣を第２のカセット８内に落下させて収納した後、第１
のカセットから千円紙幣を５枚繰り出して接客部２に搬
送して顧客に支払う。

【００４５】従って、これによれば、紙幣入出金装置と
しての構成をそのまま利用して両替を行うことができる
ので、小型でかつ低価格の両替機として設置スペースを
広くとることができない一般の小売店等に設置すること
ができる。尚、第１のカセット５を五千円紙幣用、第２
のカセット８を千円紙幣用として使用することで、両替
を行うことも無論可能である。

【００４６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、紙幣の
保管手段として、第１，第２，第３のカセットをそれぞ
れ１個づつ備えると共に、前記第１のカセットと第３の
カセットは装置に対して着脱自在とし、かつ、第１のカ
セットは第１の収納部と、第２の収納部を有していて、
第１の収納部は第２のカセットに対する紙幣補充用及び
出金紙幣の収納用として用いると共に、第２の収納部は
入金紙幣の収納用及び第２のカセットの紙幣の回収用と
して用い、 第２のカセットは紙幣の一時保留部となる
一時保留板を有していて、出金紙幣の収納用として用
い、第３のカセットはリジェクト紙幣の収納用として用
いるようにしている。

【００４７】従って、これによれば、紙幣保管手段とし
ての３つのカセットにより複数金種の紙幣の入出金を行
うことができるので 小型、低価で、しかも狭いスペー
スに設置できる利用料金決裁用の端末装置の紙幣入出金
装置や現金自動支払い機あるいは両替機として利用可能
な汎用性のある紙幣入出金装置を提供することができる
という効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による紙幣入出金装置の実施の形態を示
す概略構成図である。

【図２】図１における第２のカセットの拡大図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ３ シャッター ２ 接客部 ４ 鑑別部 ５ 第１のカセット ６ 第１の紙幣収納部 ７ 第２の収納部 ８ 第２のカセット ９ 一時保留板 １０ 第３のカセット １１ａ〜１１ｈ 搬送路

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客による紙幣の投入及び顧客への紙幣
   の支払いを行う接客部と、入金または出金される紙幣の
   真偽，金種，正損等の鑑別を行うと共に紙幣の搬送異常
   を検知する鑑別部と、紙幣の保管手段と、これら接客
   部，鑑別部及び保管手段の間で紙幣を搬送する搬送路と
   を備え、 顧客の操作により紙幣の入金と出金を行う紙幣入出金装
   置において、 前記紙幣の保管手段として、第１，第２，第３のカセッ
   トをそれぞれ１個づつ備えると共に、前記第１のカセッ
   トと第３のカセットは装置に対して着脱自在とし、 かつ、第１のカセットは第１の収納部と、第２の収納部
   を有していて、第１の収納部は第２のカセットに対する
   紙幣補充用及び出金紙幣の収納用として用いると共に、
   第２の収納部は入金紙幣の収納用及び第２のカセットの
   紙幣の回収用として用い、 第２のカセットは紙幣の一時保留部となる一時保留板を
   有していて、出金紙幣の収納用として用い、 第３のカセットはリジェクト紙幣の収納用として用いる
   ことを特徴とする紙幣入出金装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の紙幣入出金装置におい
   て、 装置運用時に、第１のカセットの第１の収納部を万円紙
   幣収納用とし、第２のカセットを千円紙幣収納用とする
   ことを特徴とする紙幣入出金装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の紙幣入出金装置におい
   て、 装置運用時に、第１のカセットの第１の収納部を千円紙
   幣収納用とし、第２のカセットを万円紙幣収納用とする
   ことを特徴とする紙幣入出金装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載の紙幣入出金装置におい
   て、 装置運用時に、第１のカセットの第１の収納部を千円紙
   幣収納用とし、第２のカセットを５千円紙幣収納用とす
   ることを特徴とする紙幣入出金装置。
5. 【請求項５】 請求項１記載の紙幣入出金装置におい
   て、 装置運用時に、第１のカセットの第１の収納部を五千円
   紙幣収納用とし、第２のカセットを千円紙幣収納用とす
   ることを特徴とする紙幣入出金装置。