JPH10283482A - 移動目標検出装置及び検出方法 - Google Patents
移動目標検出装置及び検出方法Info
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- JPH10283482A JPH10283482A JP9085176A JP8517697A JPH10283482A JP H10283482 A JPH10283482 A JP H10283482A JP 9085176 A JP9085176 A JP 9085176A JP 8517697 A JP8517697 A JP 8517697A JP H10283482 A JPH10283482 A JP H10283482A
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Abstract
像機器により、移動目標を捕らえるときに、背景画像に
紛れることなく、真の移動目標を的確に抽出することを
目的とする。 【解決手段】 撮像機器1により移動目標2を含む空間
領域を撮像し、時系列的な2画面を輝度検出器3に供給
する。輝度検出器3は、それぞれの撮像画面を同様に複
数領域に分割し、各領域ごとに平均輝度を検出する。各
領域ごとに平均輝度を得た識別回路4は、各領域での平
均輝度を時系列上で対応比較し、背景領域の移動ベクト
ルと移動目標を含む領域の移動ベクトルとの差異を利用
して、背景画面に含む移動目標を識別する。このよう
に、領域区分を行い、例えば輝度の階調差等の画像特徴
値を基に識別するので、短時間にしかも精度の高い検出
が可能である。
Description
ルや軍用の航空機等に搭載し、飛行する他の航空機等を
追尾するのに好適な移動目標検出装置に関する。
機を追尾する場合、誘導ミサイルにCCDカメラ等の撮
像機器を搭載し、対象の航空機を含む領域を静止画像と
して捕らえ、その静止画像全体を画素単位で走査(スキ
ャンニング)し、その航空機の影像パターンを把握する
ことで移動目標の有無及びその位置を検出していた。
は、静止画像の画素単位の処理によって、静止画像の中
から移動目標の影像パターンを見出そうとするものであ
ったから、静止画像の中には、移動目標としての形状が
把握できるだけの大きさが写しだされていることが必要
とされた。
移動目標検出装置は、一枚の静止画像を画素単位で処理
し、航空機等の対象物(移動目標)の影像パターンを抽
出するものであった。従って、移動目標以外には何も存
在しない背景空間の中に、移動目標のみが明瞭に存在す
る場合には、そこに写し出された形状等から移動目標と
して識別抽出することは可能とされた。つまり、撮像画
面の中で、対象となる移動目標とその移動目標以外の背
景との間の輝度の差、すなわちコントラストが大きい場
合は、たとえ移動目標特有の形状パターンを明瞭には認
識できないほど小さな画像であっても、移動目標として
識別することができる。
うに、移動目標の背景に移動目標と同じような輝度を示
す紛らわしい物体(画像)が静止画像内に入り込んだ場
合は、移動目標のみを特定し、背景と区別して的確に識
別することは困難となる。例えば、太陽光線の影響等で
画面の中の輝度の差(コントラスト)が比較的小さかっ
たり、あるいは逆にコントラストが大きくてもそれが画
面全体にわたって分散していて、いずれが移動目標かを
識別することができない場合があった。
も、移動目標の画像が大きく写し出されている場合は、
その形状から移動目標を識別できることもある。しかし
ながら、いずれにしても、従来の移動目標検出装置は、
撮像された領域の一枚の静止画像全体を、画素単位で走
査し、形状パターン認識のための画像処理を行うもので
あったから、その中から移動目標を識別して抽出するの
には多くの時間を必要とした。
てなされたもので、まず本発明の移動目標検出装置は、
少なくとも同一領域を含む対象領域の撮像画像を時系列
的に2画面以上得る撮像手段と、この撮像手段で得られ
た各撮像画面をそれぞれ略同形の複数領域に分割し、各
領域ごとに領域内の輝度、輝度平均、輝度分散またはエ
ッジ密度等のうちの少なくとも1つの画像特徴値を検出
する特徴値検出手段と、この特徴値検出手段によって前
記画像特徴値を検出された前記各撮像画面のうち、一つ
の撮像画面内の各領域の画像特徴値を、時系列上異なる
他の撮像画面内での各領域の画像特徴値と対応させて比
較し、略同一画像特徴値を示す領域との間の相対位置の
差異から移動目標を識別する識別手段とを具備すること
を特徴とする。
いて、撮像画像を複数領域に分割し、その分割された各
領域の画像特徴値を検出するとともに、識別手段におい
て、その検出された画像特徴値をもとに、時系列上での
画像変化において、移動目標と移動目標以外の背景との
動きの差異を利用して移動目標のみを検出するものであ
る。
像特徴値をもとに、時系列上での画像変化から移動目標
と移動目標以外の背景とを区別するので、識別手段での
処理演算量は、分割された撮像画面の領域数に比例す
る。従って、分割数の選択によって処理演算量は制限可
能となることから、移動目標を検出するための処理演算
時間を大幅に短縮することができる。
の相対比較により、相対位置の差異、すなわち背景領域
全体の移動方向及び移動距離と、移動目標を含む領域の
移動方向及び移動距離との間に差異が生ずることに着目
して、移動目標を背景から分離して検出するものであ
る。従って、移動目標の近傍では若干のコントラストが
得られても、同じ程度のコントラストを持つ領域が分散
し、撮像画面全般としては移動目標を特定するには十分
なコントラストが得られない場合があっても、画面の分
割化により移動目標の存在する特定分割領域とそれ以外
の分割領域との間には、相対位置ずれに差異を生ずるこ
とから、より明確に移動目標を検出することができる。
少なくとも同一領域を含む対象領域の撮像画像を時系列
的に2画面以上得る撮像工程と、この撮像工程で得られ
た各撮像画面をそれぞれ略同形の複数領域に分割する分
割工程と、この分割工程で分割された各分割領域内の輝
度、輝度平均、輝度分散またはエッジ密度等のうちの少
なくとも1つの画像特徴値を算出する画像特徴値算出工
程と、この画像特徴値算出工程で算出された前記各分割
領域内の画像特徴値を時系列上の前記2画面間で相対比
較し、略同一画像特徴値を示す分割領域間の撮像画面上
での相対位置のずれをそれぞれベクトルとして抽出する
位置抽出工程と、この位置抽出工程で抽出されたベクト
ルに基づき移動目標を分離検出する分離検出工程とを具
備することを特徴とする。
算出工程において時系列上の撮像画像を複数領域に分割
し、その分割された各領域での画像特徴値を基に、略同
一画像特徴値領域の両撮像画面上での位置ずれから、背
景と区別して移動目標のみを検出するものである。
略同一画像特徴値領域の位置検出を経て移動目標の分離
抽出を行うこととなるので、そのための演算量は限定さ
れ、移動目標を検出するための処理演算時間を大幅に短
縮することができる。また、撮像画面全体のコントラス
トが比較的小さい場合でも、移動目標の存在する特定分
割領域とそれ以外の大多数の分割領域との間に、相対位
置の差異に特徴的な差異が生ずることを利用し、より明
確に移動目標を検出することができる。
少なくとも同一領域を含む対象領域の撮像画像を時系列
的に2画面以上得る撮像工程と、この撮像工程で得られ
た各撮像画面をそれぞれ略同形の複数領域に分割する第
1の分割工程と、この第1の分割工程で分割された各分
割領域内の輝度、輝度平均、輝度分散またはエッジ密度
等のうちの少なくとも1つの画像特徴値を算出する画像
特徴値算出工程と、この画像特徴値算出工程で算出され
た前記各分割領域内の画像特徴値を時系列上の前記2画
面間で相対比較し、略同一画像特徴値を示す分割領域間
の撮像画面上での相対位置のずれをそれぞれベクトルと
して抽出する第1の位置抽出工程と、この第1の位置抽
出工程で抽出されたベクトルに基づき移動目標を分離検
出する第1の分離検出工程と、この第1の分離検出工程
で検出された移動目標を含む各前記2画面の分割領域内
をそれぞれ略同形の複数領域に分割する第2の分割工程
と、この第2の分割工程で分割された各分割領域内の画
像特徴値を算出する画像特徴値算出工程と、この画像特
徴値算出工程で算出された前記各分割領域内の画像特徴
値を時系列上の前記2画面間で相対比較し、略同一画像
特徴値を示す分割領域間の撮像画面上での相対位置のず
れをそれぞれベクトルとして抽出する第2の位置抽出工
程と、この第2の位置抽出工程で抽出されたベクトルに
基づき移動目標を分離検出する第2の分離検出工程とを
具備することを特徴とする。
出工程で、一旦検出された移動目標を含む前記2画面の
各分割領域内を、更に第2の分割工程で複数領域に分割
し、以下その各分割領域内の画像特徴値を算出した後、
第2の位置抽出工程及び第2の分離検出工程を経て、移
動目標を分離検出を行うものである。
撮像画像の分割処理を複数階層に分けて行い、かつ後の
分割処理をその前の分割処理による移動目標の検出領域
に特定して階層的に検出を行うものである。従って、階
層を重ねることによって順次より細かい分割領域での移
動目標の検出を行うことから、全体的にはより少ない演
算処理量のもとで、短時間にしかもより高分解能で目標
を検出することができる。
置の一実施の形態を図1ないし図7を参照し、詳細に説
明する。
よる移動目標検出装置は、まず誘導ミサイル等に搭載さ
れたCCDカメラ等の撮像機器1が、移動目標2を含む
空間領域を任意の時間(t秒)の間隔をおいて撮影す
る。この撮像機器1の撮影により得られたデジタル映像
信号は画像特徴値を検出するため輝度検出器3に供給さ
れる。なお、ここで画像特徴値とは、輝度、輝度平均、
輝度分散あるいはエッジ密度等を示すものであるが、こ
の以下説明する実施の形態では、輝度及び平均輝度を取
り扱うものとして説明する。
をおいて撮影された移動目標2を含む空間領域の画像、
すなわち現在の画像とt秒前の画像をともにメモリに記
憶し、各画像をそれぞれ同様に分割する。
1から現在の画像及びt秒前の画像が、それぞれ図2
(a)、及び図2(b)に示すように得られたものと
し、説明上、それぞれ縦横に等分に5分割(x1,x2
……x5、y1,y2……y5)するものとした。な
お、図2において、移動目標2以外の固定物体、すなわ
ち地上及び雲等の映像は斜線で表示されている。
れた各領域内の輝度を画素単位で集計しその平均輝度を
算出するもので、平均化された濃淡表示を図3(a)及
び(b)の中に添え数字で階調数を示したように256
階調で表し、高精度の処理演算ができるようにした。な
お、図3(a)及び(b)において、同様に明るい背景
部分についての階調表示は省略した。
前(図3(b))での各撮像画像における各領域内の平
均輝度情報は、図1に示す識別回路4に供給される。識
別回路4は、この各分割領域における平均輝度情報を基
に、t秒前の画像と現在の画像との時系列上異なった時
刻の映像信号とを対応して比較し、背景とは異なる動き
をする移動目標のみを識別し、検出するものである。
ず図3(a)の現在の撮像画像の左上隅の分割領域(x
1,y1)の平均輝度(L160 )を基準として、図3
(b)の対応する分割領域(x1,y1)を中心とした
一定範囲内、例えば隣接する領域内を含む各分割領域の
平均輝度と比較し、近い輝度値を持つ図3(b)の領域
を対応候補とする。図3(b)の撮像画像では、分割領
域(x1,y2)の平均輝度L160 が、図3(a)の領
域(x1,y1)に対応することを示している。
(x1,y2)の平均輝度と、これに対応した図3
(b)の領域(x1,y2)を中心とする一定範囲の領
域を比較すると、分割領域(x1,y1),(x1,y
3),(x2,y2)の3領域に対応する可能性がある
ことを示している。
3),(x1,y4)……(x5,y5)の各平均輝度
を基準として、t秒前の画面上でそれぞれ対応する領域
を中心とする一定範囲内を比較し、ほぼ同一の平均輝度
を示す領域を対応候補とし、対応候補とされたt秒前の
撮像画像の領域から現在の撮像画像の領域までの方向及
び長さを移動データとして図1に示す識別回路4内のメ
モリに記憶する。
現在の撮像画像との間には、そもそも被撮像領域にずれ
がある場合が多い。従って、両画像の対比において、t
秒前の画像には含まれた領域が、現在の画像から消え去
るものもあれば、新たに撮像領域内に入り込む領域も存
在する。従って、識別回路4内での対応比較では、対応
比較する領域範囲を相当拡張しても何等該当しない(対
応候補が存在しない)図3(a)の領域も当然考えられ
る。いずれにしても、t秒という比較的短い時間設定の
中で、対応候補付けにより両画像間での全ての対応する
各領域相互の方向及び長さ、すなわち移動ベクトルが求
められる。
移動ベクトルを考察すると、移動目標の存在する分割領
域を除いて、全ての背景の分割領域では、近似的に同じ
方向及び同じ長さで移動していると考えることができ
る。ここで近似的にと言う意味は、もしも撮像機器1を
搭載したミサイル等が旋回しているとすれば、背景全体
もまたその旋回方向に回転すると考えることができるか
ら、正確にはその回転中心軸からの長さによって少しず
つ方向及び長さに差異が生じ、必ずしも背景領域の全て
が等しい移動ベクトルを示さないことを言う。この場合
は、画像の回転成分を取り除く処理をした後、移動ベク
トルを算出する。また、撮像機器1と背景領域との距離
が変化していく場合、画像が拡大あるいは縮小すると考
えられる。この場合も、同様に画像の拡大あるいは縮小
成分を取り除く処理をした後、移動ベクトルを算出す
る。
標を含む領域以外の全ての領域、すなわち背景領域は、
ほぼ同一方向及び同一長さの移動ベクトルを有するもの
と考えることができる。従って、個々には背景の動きを
正確には表していない移動ベクトルが散発的に存在する
ことがあっても、多数決の原理に従った統計処理によれ
ば、移動ベクトルは図4に示すように、移動目標2の存
在した分割領域を除き、他の背景の占める分割領域では
総じて同じ方向の移動ベクトルが描かれる。このような
特徴は、撮像画像を見たとき、比較的まだらな模様が画
面全体に広がり、従来は移動目標と区別が困難であると
された部分が分散するような場合でも、多数決の原理に
従い少数の誤った移動ベクトルは除外され、背景及び真
の移動目標のみが選択されて残存することになる。
系列上の2つの撮像画像の相関をとり、当初の各領域が
t秒後の現在位置に移動したときの移動ベクトルを得る
ものであるが、一般には被撮像領域は時間tの長さに応
じて変化する。時間tが短ければ被撮像領域の変化は小
さく、時間tが長くなるに従って変化は大きくなる傾向
を呈する。
いて、移動目標2が存在する分割領域は、他の分割領域
とは異なった相対位置の差異を示すことに着目して検出
するものである。従って、この実施の形態の場合のよう
に、平均輝度の対応比較に基づく演算処理時間は、分割
された領域数によって異なる。分割数は、この実施の形
態では説明上、縦横5×5の25個とし、t秒前の撮像
画像と現在の撮像画像との対比において、背景領域の移
動距離と撮像画像上での分割領域の縦あるいは横の長さ
とが略一致するように説明した。当然ながら理論的に
は、必ずしも一致するとは限らないが、実際の分割数は
縦横それぞれ100〜200程度で、領域数が1000
〜4000個の細かさに設定されるので、正数倍でほぼ
一致すると考えることができる。
ら、分割領域ごとに平均輝度を計算し、t秒前と現在と
で変化が少ない領域を探し出すとき、その変化の有無の
判断に予め許容範囲を設定することができる。もちろ
ん、何等移動ベクトルが求められていない分割領域が存
在した場合、それが移動目標の存在する分割領域である
可能性がある。また、いずれか一方の画像にのみ現われ
て画像間で対応が取れない分割領域については、ノイズ
として扱い判断対象のデータから除外して演算し、処理
時間を短縮することが可能である。
の平均輝度の算出は、デジタル影像信号の単純な加算演
算等で短時間に行うことができることから、装置全体の
処理時間の長さに与える影響は少ない。
る移動目標検出装置の動作手順を図5に示すフローチャ
ートを参照し説明する。
大きさ、また移動目標までの距離や移動目標の移動方向
(例えば、移動目標が撮影方向に近付く方向あるいは遠
のく方向に移動しているか、あるいは撮影方向に交差し
て移動しているか)等の予測条件から、撮像機器1の撮
像視野の範囲を設定する(ステップ51)。
を考慮し、撮像画像を得る時間間隔tと画像の分割数を
定め、分割領域を設定する(ステップ52)。
られた時間間隔tからなる複数の静止画像をぞれぞれ分
割し、各領域における輝度平均を256階調で算出し、
メモリ(RAM)に記憶する(ステップ53)。
系列上の2画像間で各領域間の輝度を特定領域に限定し
て対比し、かつ平均輝度が一定の許容範囲の差の値にあ
る領域との間の相対位置関係(移動ベクトル)を抽出す
る(ステップ54)。
れた相対位置関係(移動ベクトル)から、多数決の原理
に基づく統計処理により、背景の移動ベクトルと目標物
の移動ベクトルを分離抽出する(ステップ55)。
像上での分割領域の移動ベクトルから、移動目標を的確
に抽出することができる。なお以上の説明では、現在の
撮像画像とt秒前の撮像画像との2静止画面上での比較
を行ったが、このような比較を時間軸上で順次継続する
ことによって、移動目標を継続的に追尾することがで
き、またこの継続によってデータ処理につながりがで
き、信頼性の高い移動目標の検出が可能となる。
ば、分割領域の輝度平均を例えば256階調という細か
な階層に分類付けを行うことから、仮に撮像画像の中で
移動目標とその背景との間に識別できるほどの十分なコ
ントラストが得られない場合でも、あるいは部分的には
コントラストを有する部分が画面内で広く分散していて
いずれが真の移動目標かが紛らわしい場合であっても、
多数決の原理による統計処理によって、移動目標を的確
に検出することが可能である。なお、輝度検出器3及び
識別回路4における、輝度平均の算出や移動ベクトルの
抽出演算処理は、汎用のデジタル・シグナル・プロセッ
サ(DPS)により実行させることができる。
輝度検出器3で各分割領域ごとに平均輝度を算出した後
の演算処理時間、すなわち識別回路4での演算処理に要
する時間は、撮像画面の分割数が多くなればそれだけ多
くの時間を要する。すなわち、分割数が少ないほど、処
理時間の短縮化が図れる。しかしながら、上述のよう
に、分割数が少ないほど画面上での一つの領域の面積は
大きくなるので、対象とする移動目標の位置には曖昧さ
が残り、高精度、高分解能で移動目標を捕らえることが
困難となる。
すように、それぞれ現在の撮像画像とt秒前の撮像画像
とをそれぞれ分割して、移動目標2を検出しようとする
場合、縦及び横方向にそれぞれ16区分に分割したとす
ると、16×16=256の各領域について、両画像間
で輝度平均による比較処理を行い、t秒前の画像(図6
(b))の領域((x2,y10)及び(x2,y1
1))から現在の画像(図6(a))の領域(x11,
y72)までの移動ベクトルを検出することができる。
このときの移動目標の分解能は、256の分割数に相当
する。
ば200×200=4000の分割数を設定したとする
と、相当の演算時間を要する。そこで、画像の分割処理
及び識別処理の階層化を行い、演算処理を行う領域を次
々と特定し、少ない分割数による演算処理を複数回実行
することによって、比較的短時間にしかも高分解能で移
動目標を捕らえることができる。
2の実施の形態を示す説明図で、この実施の形態では、
輝度検出器3及び識別回路4での平均輝度の算出及び移
動ベクトルの処理演算の階層化を図り、個々の階層での
少ない分割数で、実質上移動目標検出の分解能を高め、
実質的に演算処理時間の短縮化と、高精度での移動目標
の抽出を実現することができた。
明装置の第2の実施の形態を説明する。図7(a)及び
図7(b)は、それぞれ図6(a),(b)に対応し、
撮像機器1からの現在の撮像画像及びt秒前の撮像画像
を示したものである。図7(a),(b)を参照し、輝
度検出器3及び識別回路4での処理手順を説明する。
の(イ)に示すように、撮像画像を縦横2×2の4分割
化し、第1の実施の形態による手順で移動目標を検出
し、その結果、移動目標2はt秒前の画像(図7
(b))の領域(x1,y2)から、現在の画像(図7
(a))の領域(x2,y1)に移動していることを知
ることができる。
(b))の領域(x1,y2)及び現在の画像(図7
(a))の領域(x2,y1)に範囲を狭め、図7の
(ロ)に示すように、この領域内で同じく2×2の4分
割化を図り、同様に移動目標を検出する。その結果、そ
れぞれ図7の(ロ)に示すように、移動目標はt秒前の
画像(図7(b))の領域(x1,y1)から現在の画
像(図7(a))の領域(x1,y2)に移動している
ことが分かる。
像(図7(b))の領域(x1,y1)、及び現在の画
像(図7(a))の領域(x1,y2)に範囲に制限
し、図7の(ハ)に示すように、この領域内で更に2×
2の4分割化を図り、同様に移動目標を検出する。その
結果、図7の(ハ)に示すように、移動目標はt秒前の
画像(図7(b))の領域((x1,y1)及び(x
1,y2))から現在の画像(図7(a))の領域(x
2,y2)に移動していることを知ることができる。
((x1,y1)及び(x1,y2))から現在の画像
(図7(a))の領域(x2,y2)へ移行する移動ベ
クトルは、とりも直さず、図6で求められたt秒前の画
像(図6(b))の領域((x2,y10)及び(x
2,y11))から現在の画像(図6(a))の領域
(x11,y7)を求めたことと一致する。
7(a)及び図7(b)に示した処理演算では、それぞ
れ計12分割すなわち、全体でも24分割による演算処
理で済むので、演算処理時間を大幅に短縮でき、しかも
図6に示したものと同一分解能で移動目標を検出するこ
とができる。
7(イ)から(ロ)、(ロ)から(ハ)のように分割処
理範囲を階層的に特定し、いわゆるピラミッド処理によ
る階層化と分割構造化を行ったので、少ない演算処理デ
ータにより大幅な処理時間の短縮化を実現し、かつ高分
解能で移動目標を検出できる。
いて、輝度検出器3及び識別回路4は、撮像機器1から
のデジタル映像信号を基にして行う、輝度平均化処理や
移動ベクトルの演算処理の大部分を、コンピュータのソ
フトウェア上で行うように構成することもできる。
れば、撮像画面を複数分割し、各分割領域内の平均輝度
や輝度分散あるいはエッジ密度等の画像特徴値を時系列
上で対応比較することで、目標と背景のコントラストが
小さく、あるいは背景の輝度等の分散が大きい場合で
も、移動目標を確実に検出することができる。
目標検出装置及び検出方法は、簡単な構成により、目標
と背景のコントラストが小さく、あるいは背景の輝度の
分散等が大きい場合でも、移動目標を短時間にしかも確
実に検出し得るもので、実用上の効果大である。
の一実施の形態を示す構成図である。
ので、図2(a)は現在の画像、図2(b)はt秒前の
画像を示す。
(a)及び図2(b)に示した画像を分割し、領域内の
平均輝度を表した説明図である。
平均輝度の移動状態を説明する説明図である。
ける処理演算の手順を示すフローチャートである。
それぞれ16分割例を示す説明図である。
を説明する撮像画面の処理推移説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも同一領域を含む対象領域の撮
像画像を時系列的に2画面以上得る撮像手段と、 この撮像手段で得られた各撮像画面をそれぞれ略同形の
複数領域に分割し、各領域ごとに領域内の輝度、輝度平
均、輝度分散またはエッジ密度等のうちの少なくとも1
つの画像特徴値を検出する特徴値検出手段と、 この特徴値検出手段によって前記画像特徴値を検出され
た前記各撮像画面のうち、一つの撮像画面内の各領域の
画像特徴値を、時系列上異なる他の撮像画面内での各領
域の画像特徴値と対応させて比較し、略同一画像特徴値
を示す領域との間の相対位置の差異から移動目標を識別
する識別手段とを具備することを特徴とする移動目標検
出装置。 - 【請求項2】 前記特徴値検出手段は、前記画像特徴値
を検出する分割領域の範囲を段階的に小さくし、その小
さな範囲の分割領域は前記識別手段の識別出力に基づき
決定するよう構成されたことを特徴とする請求項1記載
の移動目標検出装置。 - 【請求項3】 前記特徴値検出手段は、前記画像特徴値
を特徴の程度を示す階調数で表したことを特徴とする請
求項1または請求項2に記載の移動目標検出装置。 - 【請求項4】 前記識別手段は、時系列上異なる他の撮
像画面内での各領域の画像特徴値と対応させて比較した
とき、略同一画像特徴値を示す領域のみについての相対
位置の差異から移動目標を識別することを特徴とする請
求項1ないし請求項3のうちのいずれか1の請求項に記
載の移動目標検出装置。 - 【請求項5】 前記識別手段は、前記相対位置の差異か
ら移動目標を識別するとき、多数決の原理により背景と
区別して識別することを特徴とする請求項4記載の移動
目標検出装置。 - 【請求項6】 少なくとも同一領域を含む対象領域の撮
像画像を時系列的に2画面以上得る撮像工程と、 この撮像工程で得られた各撮像画面をそれぞれ略同形の
複数領域に分割する分割工程と、 この分割工程で分割された各分割領域内の輝度、輝度平
均、輝度分散またはエッジ密度等のうちの少なくとも1
つの画像特徴値を算出する画像特徴値算出工程と、 この画像特徴値算出工程で算出された前記各分割領域内
の画像特徴値を時系列上の前記2画面間で相対比較し、
略同一画像特徴値を示す分割領域間の撮像画面上での相
対位置のずれをそれぞれベクトルとして抽出する位置抽
出工程と、 この位置抽出工程で抽出されたベクトルに基づき移動目
標を分離検出する分離検出工程とを具備することを特徴
とする移動目標検出方法。 - 【請求項7】 前記分離検出工程は、前記ベクトルに基
づく移動目標の分離検出を多数決の原理により背景と区
別して行うことを特徴とする請求項6記載の移動目標検
出方法。 - 【請求項8】 少なくとも同一領域を含む対象領域の撮
像画像を時系列的に2画面以上得る撮像工程と、 この撮像工程で得られた各撮像画面をそれぞれ略同形の
複数領域に分割する第1の分割工程と、 この第1の分割工程で分割された各分割領域内の輝度、
輝度平均、輝度分散またはエッジ密度等のうちの少なく
とも1つの画像特徴値を算出する画像特徴値算出工程
と、 この画像特徴値算出工程で算出された前記各分割領域内
の画像特徴値を時系列上の前記2画面間で相対比較し、
略同一画像特徴値を示す分割領域間の撮像画面上での相
対位置のずれをそれぞれベクトルとして抽出する第1の
位置抽出工程と、 この第1の位置抽出工程で抽出されたベクトルに基づき
移動目標を分離検出する第1の分離検出工程と、 この第1の分離検出工程で検出された移動目標を含む各
前記2画面の分割領域内をそれぞれ略同形の複数領域に
分割する第2の分割工程と、 この第2の分割工程で分割された各分割領域内の画像特
徴値を算出する画像特徴値算出工程と、 この画像特徴値算出工程で算出された前記各分割領域内
の画像特徴値を時系列上の前記2画面間で相対比較し、
略同一画像特徴値を示す分割領域間の撮像画面上での相
対位置のずれをそれぞれベクトルとして抽出する第2の
位置抽出工程と、 この第2の位置抽出工程で抽出されたベクトルに基づき
移動目標を分離検出する第2の分離検出工程とを具備す
ることを特徴とする移動目標検出方法。 - 【請求項9】 前記第1及び第2の分離検出工程は、前
記ベクトルに基づく移動目標の分離検出を多数決の原理
により背景と区別して行うことを特徴とする請求項8記
載の移動目標検出方法。
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---|---|---|---|
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- 1997-04-03 JP JP08517697A patent/JP3544820B2/ja not_active Expired - Lifetime
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