JPH10282654A - ネガ型画像記録材料 - Google Patents
ネガ型画像記録材料Info
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- JPH10282654A JPH10282654A JP9088396A JP8839697A JPH10282654A JP H10282654 A JPH10282654 A JP H10282654A JP 9088396 A JP9088396 A JP 9088396A JP 8839697 A JP8839697 A JP 8839697A JP H10282654 A JPH10282654 A JP H10282654A
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Abstract
改善させた、赤外線レーザにより直接製版可能なネガ型
画像記録材料を提供すること。 【解決手段】 (A)光又は熱により酸を発生する酸発
生剤、(B)酸により架橋する架橋剤、(C)アルカリ
可溶性樹脂、(D)赤外線吸収剤、(E)下記構造式
(I)で示される分子量が1200以下のフェノール化
合物を含有することを特徴とするネガ型画像記録材料。 構造式(I) 【化1】 上記式中、Lはアルキル、アリール、若しくはこれらの
組み合わせからなるn価の連結基、又は単結合を表し、
nは2〜7の整数を表す。
Description
て使用できる画像記録材料に関するものである。特にコ
ンピュータ等のデジタル信号に基づいて赤外線レーザを
操作することにより直接製版できる、いわゆるダイレク
ト製版可能な平版印刷用版材として使用可能な画像記録
材料に関する。
ら直接製版するシステムとしては、(1)電子写真法に
よるもの、(2)青色又は緑色を発光するレーザを用い
露光する光重合系によるもの、(3)銀塩を感光性樹脂
上に積層したもの、(4)銀塩拡散転写法によるもの等
が提案されている。
るものは、帯電、露光、現像等画像形成のプロセスが煩
雑であり、装置が複雑で大がかりなものになる。また、
(2)の光重合系によるものでは、青色や緑色の光に対
して高感度な版材を使用するため、明室での取扱いが難
しくなる。(3)、(4)の方法では銀塩を使用するた
め現像等の処理が煩雑になる、処理廃液中に銀が含まれ
る等の欠点がある。
しく、特に波長760nmから1200nmの赤外線を
放射する固体レーザ及び半導体レーザは、高出力かつ小
型のものが容易に入手できるようになっている。コンピ
ュータ等のデジタルデータから直接製版する際の記録光
源として、これらのレーザは非常に有用である。しか
し、実用上有用な多くの感光性記録材料は、感光波長が
760nm以下の可視光域であるため、これらの赤外線
レーザでは画像記録できない。このため、赤外線レーザ
で記録可能な材料が望まれている。
像記録材料として、US4,708,925号に記載さ
れている、オニウム塩、フェノール樹脂及び分光増感剤
より成る記録材料がある。この記録材料は、赤外線レー
ザだけではなく、分光増感材を変更することにより紫外
線や可視光線であっても記録することができる。しかし
ながら、この画像記録材料は、オニウム塩とフェノール
樹脂により発現する、現像液に対する溶解抑止効果を利
用したポジ型である。一方、ネガ型の画像記録材料とし
ては特開平7−20629号に記載されている、オニウ
ム塩、レゾール樹脂、ノボラック樹脂、及び赤外線吸収
剤より成る記録材料がある。この画像記録材料は、赤外
線レーザ露光、または紫外線露光のみではポジ型であ
り、露光後加熱処理を行うことによりネガ像が得られ
る。このような画像記録材料を用いた印刷用版材は、印
刷時汚れが起こりやすいという問題があった。この印刷
時の汚れを解消する為に、種々の低分子化合物の添加剤
について検討されているが、一般的に、低分子化合物を
画像記録材料中に添加すれば感度が低下する。
は、感度を低下させずに、非画像部の耐汚れ性を改善さ
せたネガ型画像記録材料を提供することである。また、
本発明の目的は、特に赤外線を放射する固体レーザ及び
半導体レーザを用いて記録することにより、コンピュー
ター等のデジタルデータから直接製版可能なネガ型画像
記録材料を提供することである。
記録材料の添加剤成分に着目し、鋭意検討の結果、特定
の構造式のフェノール化合物を添加剤として用いること
により、上記目的が達成できることを見出し、本発明を
完成するに至った。即ち、本発明は、下記(A)〜
(E)を含有することを特徴とするネガ型画像記録材料
である。 (A)光又は熱により酸を発生する酸発生剤、(B)酸
により架橋する架橋剤、(C)アルカリ可溶性樹脂、
(D)赤外線吸収剤、(E)下記構造式(I)で示され
る分子量が1200以下のフェノール化合物 構造式(I)
くはこれらの組み合わせからなるn価の連結基、又は単
結合を表し、nは2〜7の整数を表す。
刷用版材においては、赤外線を放射する固体レーザまた
は半導体レーザを用いて記録することにより、(A)酸
発生剤が分解して酸が発生し、この酸により(B)架橋
剤の働きが促進され、(C)アルカリ可溶性樹脂と架橋
反応が起こり硬化して、画像記録即ち記録材料の製版が
行われる。この反応系において、添加剤としての(E)
上記構造式(I)で示される分子量が1200以下のフ
ェノール化合物が存在することにより、平版印刷用版材
の感度を低下させずに、非画像部の耐汚れ性を改善する
ことができる。該フェノール化合物の存在が感度の低下
を引き起こさずに、非画像部の耐汚れ性の改善に寄与す
る理由については明らかではないが、前記フェノール化
合物が架橋剤と反応し得ることに起因するものではない
かと推定される。
細に説明する。 [(A)光または熱により酸を発生する酸発生剤]本発
明において酸発生剤とは、光または100℃以上の加熱
により分解し酸を発生する化合物である。発生する酸と
しては、スルホン酸、塩酸等のpKaが2以下の強酸で
あることが好ましい。本発明において好適に用いられる
酸発生剤としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、
ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩等のオニウム塩が挙げ
られる。具体的には、US4,708,925や特開平
7−20629号に記載されている酸発生剤を挙げるこ
とができる。特に、スルホン酸イオンを対イオンとする
ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩が好
ましい。ジアゾニウム塩としては、米国特許第3867
147号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許
第2632703号明細書に記載のジアゾニウム化合物
や特開平1−102456号および特開平1−1024
57号の各公報に記載されているジアゾ樹脂も好まし
い。また、US5,135,838やUS5,200,
544に記載されているベンジルスルホナート類も好ま
しい。さらに、特開平2−100054号公報、特開平
2−100055号公報および特願平8−9444号公
報に記載されている活性スルホン酸エステルやジスルホ
ニル化合物類も好ましい。他にも、特開平7−2710
29号公報に記載されている、ハロアルキル置換された
S−トリアジン類も好ましい。
分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜2
5重量%、より好ましくは0.5〜15重量%の割合で
画像記録材料中に添加される。添加量が0.01重量%
未満の場合は、画像が得られない。また添加量が50重
量%を越える場合は、印刷時非画像部に汚れを発生す
る。
く、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
において用いられる架橋剤は、前記酸発生剤から発生し
た酸により架橋反応を起こす化合物である。本発明にお
いて好適に用いられる架橋剤は、分子内に2個以上のヒ
ドロキシメチル基、アルコキシメチル基、エポキシ基ま
たはビニルエーテル基を有する化合物である。好ましく
はこれらの架橋性官能基が芳香環に直接結合した化合物
である。具体的には、メチロールメラミン、レゾール樹
脂、エポキシ化されたノボラック樹脂、尿素樹脂等が挙
げられる。さらに、「架橋剤ハンドブック」(山下晋
三、金子東助著、大成社(株))に記載されている化合
物も好ましい。特に、分子内に2個以上のヒドロキシメ
チル基またはアルコキシメチル基を有するフェノール誘
導体は画像形成した際の画像部の強度が良好であり好ま
しい。このようなフェノール誘導体として、具体的に
は、レゾール樹脂を挙げることができる。
て不安定であり、画像記録材料を作製したあとの保存時
の安定性があまりよくない。これに対し、分子内にベン
ゼン環に結合する2個以上のヒドロキシメチル基または
アルコキシメチル基を有し、さらに分子量が1,200
以下であるフェノール誘導体は、保存時の安定性も良好
であり、本発明において最も好適に用いられる。アルコ
キシメチル基としては、炭素数6以下のものが好まし
い。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、
n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n
−ブトキシメチル基、イソブトキシメチル基、sec−
ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。
さらに、2−メトキシエトキシメチル基および2−メト
キシ−1−プロポキシメチル基のように、アルコキシ置
換されたアルコキシメチル基も好ましい。具体的には、
特開平6−282067号公報、特開平7−64285
号公報、およびEP632003A1等に記載されてい
る化合物を挙げることができる。
剤としては、アルデヒドやケトン化合物を挙げることが
できる。好ましくは、分子内に2個以上のアルデヒドま
たはケトンを有する化合物である。
固形分中、5〜70重量%、好ましくは10〜65重量
%の添加量で用いられる。架橋剤の添加量が5重量%未
満であると画像記録した際の画像部の膜強度が悪化し、
また、70重量%を越えると保存時の安定性の点で好ま
しくない。
また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
いて使用されるアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノ
ボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン類、ヒドロキシ
スチレン−N−置換マレイミド共重合体、ヒドロキシス
チレン−無水マレイン酸共重合体、アルカリ可溶性基を
有するアクリル系ポリマー、アルカリ可溶性基を有する
ウレタン型ポリマー等が挙げられる。ここでアルカリ可
溶性基としてはカルボキシル基、フェノール性水酸基、
スルホン酸基、ホスホン酸基、イミド基等が挙げられ
る。また、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリ−m−
ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン−N−置
換マレイミド共重合体、p−ヒドロキシスチレン−無水
マレイン酸共重合体等のヒドロキシスチレン系ポリマー
を用いる場合には重量平均分子量が2,000〜50
0,000、好ましくは4,000〜300,000の
ものが好ましい。
マーの例としては、メタクリル酸−ベンジルメタクリレ
ート共重合体、ポリ(ヒドロキシフェニルメタクリルア
ミド)、ポリ(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシエ
チルアクリレート)、ポリ(2,4−ジヒドロキシフェ
ニルカルボニルオキシエチルアクリレート)や、特願平
8−211731号公報に記載のポリマー等が挙げられ
る。これらのアクリル系樹脂は重量平均分子量が2,0
00〜500,000、好ましくは4,000〜30
0,000のものが好ましい。
マーの例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート
とヘキサメチレンジイソシアネート、テトラエチレング
リコール、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオ
ン酸を反応させて得られる樹脂等が挙げられる。これら
のアルカリ可溶性樹脂のうちヒドロキシスチレン系ポリ
マーおよびアルカリ可溶性基を有するアクリル系共重合
体は現像性の点で好ましい。
樹脂は全画像記録材料固形分中、10〜90重量%、好
ましくは20〜85重量%、特に好ましくは30〜80
重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性の高分子
化合物の添加量が10重量%未満であると記録層の耐久
性が悪化し、また、90重量%を越えると感度、耐久性
の両面で好ましくない。また、これらのアルカリ可溶性
樹脂は、1種類のみで使用しても良いし、あるいは2種
類以上を組み合わせて使用しても良い。
用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1200
nmの赤外線を有効に吸収する染料または顔料であり、
好ましくは、波長760nmから1200nmに吸収極
大を有する染料または顔料である。
ば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)等の文献に記載されている公知のものが利用でき
る。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾ
ロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染
料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイ
ミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム
色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙
げられる。
8−125246号公報、特開昭59−84356号公
報、特開昭59−202829号公報、特開昭60−7
8787号公報等に記載されているシアニン染料、特開
昭58−173696号公報、特開昭58−18169
0号公報、特開昭58−194595号公報等に記載さ
れているメチン染料、特開昭58−112793号公
報、特開昭58−224793号公報、特開昭59−4
8187号公報、特開昭59−73996号公報、特開
昭60−52940号公報、特開昭60−63744号
公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58
−112792号公報等に記載されているスクワリリウ
ム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料
等を挙げることができる。
細書に記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、米国
特許第3,881,924号明細書に記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩;特開昭57−1
42645号公報(米国特許第4,327,169号明
細書)記載のトリメチンチアピリリウム塩;特開昭58
−181051号公報、同58−220143号公報、
同59−41363号公報、同59−84248号公
報、同59−84249号公報、同59−146063
号公報、同59−146061号公報に記載されている
ピリリウム系化合物;特開昭59−216146号公報
記載のシアニン色素;米国特許第4,283,475号
明細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等;特公
平5−13514号公報、同5−19702号公報に開
示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。
国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、
(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げるこ
とができる。
ては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム
塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。
市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便
覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977
年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986
年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年
刊)に記載されている顔料が利用できる。
料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、
青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、
ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性ア
ゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ
顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、
ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、
キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインド
リノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔
料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔
料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用で
きる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラ
ックである。
く、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法に
は、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤
を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップ
リング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を
顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面
処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、
「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)およ
び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)
に記載されている。
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μm
の範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の画像記録層塗布液中での安定性
の点で好ましくなく、また、10μmを越えると画像記
録層の均一性の点で好ましくない。
やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用でき
る。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アト
ライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、イ
ンペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダ
イナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げら
れる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1
986年刊)に記載されている。
全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは1.0〜10重量
%の割合で画像記録材料中に添加することができる。顔
料または染料の添加量が0.01重量%未満であると感
度が低くなり、また50重量%を越えると印刷時非画像
部に汚れが発生する。
の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加して
もよい。
用機構は、「増感剤」(徳丸克己・大河原信編、講談社
(株))等に記載されている通り、エネルギー移動や電
子移動等によるものであるとされている。しかしなが
ら、赤外線吸収剤(増感剤)の場合は、その作用機構に
ついて十分明確となっているわけではない。例えば、赤
外線吸収剤が赤外線を吸収した後、熱を発し酸発生剤を
熱的に分解しているとも言われている。
られるフェノール化合物は下記構造式(I)で示される
分子量が1200以下のものである。構造式(I)
くはこれらの組み合わせからなるn価の連結基、又は単
結合を表し、nは2〜7の整数を表す。
オルト位、メタ位およびパラ位のいずれの位置に結合し
ていても構わないが、パラ位に結合していることが好ま
しい。上記式中のnが1であると、感度の低下を起こし
やすく、nが7を超えると現像後の非画像部の汚れを生
じやすい。該フェノール化合物の分子量が1200を超
えると、実質的に樹脂となってしまい、本発明の現像性
を向上させる効果は失われる。
ましくは炭素数1〜12の直鎖または分岐の、2〜7価
のアルキル基であり、例えば、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ブタントリイル基、ペンタンテトラ
イル基、シクロヘキサンジイル基、シクロヘキサンテト
ライル基等が挙げられる。連結基となり得るアリール基
としては、好ましくは炭素数6〜14の2〜7価のアリ
ール基であり、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、
アントラセニレン基、ベンゼントリイル基、ナフタレン
トリイル基、ナフタレンテトライル基、アントラセント
リイル基、アントラセンテトライル基等が挙げられる。
連結基となり得るアルキルおよびアリールの組み合わせ
からなる基とは、多価のアルキル基と多価のアリール基
とが単数又は複数連結する場合、アルキル骨格の側鎖に
アリール基を有する場合、多価のアリール基がアルキル
基により置換されている場合を包含する概念であり、炭
素数としては好ましくは7〜18であり、芳香環の数と
しては好ましくは、1〜3である。また、Lは、構造式
(I)の他の構成単位同士を直接連結する、いわゆる単
結合であってもよい。なお、この場合は上記式中のnは
2となる。
は、画像記録材料全固形分に対し好ましくは0.5〜2
5重量%、より好ましくは2〜10重量%の割合で画像
記録材料中に添加する。添加量が0.5重量%未満であ
ると本発明の効果が得られにくく、また25重量%を越
えると、得られた画像部の耐久性が低下する為好ましく
ない。
ましい具体例としては、下記に示すものが挙げられる。
に応じて上記(A)〜(E)の各成分以外に種々の化合
物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を
持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。
具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー
#103、オイルピンク#312、オイルグリーンB
G、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイ
ルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラック
T−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビク
トリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI4
2555)、メチルバイオレット(CI42535)、
エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等、および特開昭62−2
93247号公報に記載されている染料を挙げることが
できる。
画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好まし
い。なお、添加量は、画像記録材料全固形分に対し、
0.01〜10重量%の割合である。
は、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開
昭62−251740号公報や特開平3−208514
号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、或
いは特開昭59−121044号公報、特開平4−13
149号公報に記載されているような両性界面活性剤を
添加することができる。
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が
挙げられる。
ルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエ
チルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、N−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、
商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられ
る。
性剤の画像記録材料中に占める割合は、0.05〜15
重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%で
ある。
要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加
えられる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸
トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリク
レジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレ
イン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。
分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布する。ここ
で使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シク
ロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メト
キシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルア
セテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチル
ラクトン、トルエン、水等を挙げることができるがこれ
らに限定されるものではない。これらの溶媒は単独また
は混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含
む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%であ
る。また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固
形分)は、用途によって異なるが、平版印刷用版材につ
いていえば一般的に0.5〜5.0g/m2 が好まし
い。塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大に
なるが、画像記録膜の皮膜特性は低下する。塗布する方
法としては、種々の方法を用いることができるが、例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カー
テン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード
塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭62−1
70950号公報に記載されているようなフッ素系界面
活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、全
画像記録材料固形分中0.01〜1重量%、さらに好ま
しくは0.05〜0.5重量%である。
能な支持体としては、寸度的に安定な板状物であり、例
えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、
金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラス
チックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セ
ルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、
酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール
等)、金属(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)がラ
ミネート若しくは蒸着された、紙またはプラスチックフ
ィルム等が挙げられる。
ィルムまたはアルミニウム板が挙げられ、その中でも寸
法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特
に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム
板、およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を
含む合金板であり、さらにアルミニウムがラミネートま
たは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミ
ニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガ
ン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッ
ケル、チタン等がある。合金中の異元素の含有量は総量
で10重量%以下である。本発明において特に好適なア
ルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋な
アルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅か
に異元素を含有するものでもよい。このように本発明に
適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるも
のではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板
を適宜に利用することができる。本発明で用いられるア
ルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程
度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好まし
くは0.2mm〜0.3mmである。
望により、表面の圧延油を除去するための、例えば、界
面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液等による脱
脂処理が行われる。
々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化す
る方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および
化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機
械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラ
スト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることが
できる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸若し
くは硝酸電解液中で交流または直流により行う方法があ
る。また、特開昭54−63902号公報に開示されて
いるように両者を組み合わせた方法も利用することがで
きる。
は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処
理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高め
るために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽
極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮
膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には
硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸またはそれらの混酸が用
いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によっ
て適宜決められる。
種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には、電
解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、
電流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解
時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。
ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像
部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが
付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。
表面は必要により親水化処理が施される。本発明で使用
可能な親水化処理としては、米国特許第2,714,0
66号明細書、同第3,181,461号明細書、第
3,280,734号明細書および第3,902,73
4号明細書に開示されているようなアルカリ金属シリケ
ート(例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。こ
の方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で
浸漬処理されるかまたは電解処理される。他に、特公昭
36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコ
ン酸カリウム、米国特許第3,276,868号明細
書、同第4,153,461号明細書、同第4,68
9,272号明細書に開示されているようなポリビニル
ホスホン酸で処理する方法等が用いられる。
る前に、必要に応じて支持体上に下塗層を設けることが
できる。
いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキス
トリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸等
のアミノ基を有するホスホン酸類;置換基を有してもよ
いフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキル
ホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン
酸およびエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸;置
換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、
アルキルリン酸およびグリセロリン酸等の有機リン酸;
置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチル
ホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホ
スフィン酸等の有機ホスフィン酸;グリシンやβ−アラ
ニン等のアミノ酸類;およびトリエタノールアミンの塩
酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩等から
選ばれ、またこれらを2種以上混合して用いてもよい。
また、前述したジアゾニウム化合物を下塗りすることも
好ましい。下塗層の被覆量は、2〜200mg/m2 が
適当である。
を用いた平版印刷用版材を作製することができる。この
平版印刷用版材は、波長760nmから1200nmの
赤外線を放射する固体レーザおよび半導体レーザにより
画像露光されることが好ましい。本発明の画像記録材料
を用いた平板印刷用版材においては、レーザ照射後すぐ
に現像処理を行ってもよいが、レーザ照射工程と現像工
程の間に加熱処理を行ってもよい。加熱処理をする場合
その条件は、60℃〜150℃の範囲内で5秒〜5分間
行うことが好ましい。加熱方法としては、従来公知の種
々の方法を用いることができる。例えば、パネルヒータ
ーやセラミックヒーターによる加熱、およびランプによ
る方法等が挙げられる。具体的には、特願平8−941
97号公報に記載の方法が挙げられる。この加熱処理に
より、レーザ照射時、記録に必要なレーザエネルギーを
減少させることができる。
版材を作製する際に、画像様に加熱処理が行われると、
その熱により酸発生剤が酸を発生し、その酸によって架
橋剤による架橋反応が開始され、さらに、熱により架橋
反応が促進される。一方、画像様に光照射が行われた場
合には、光によって酸発生剤が酸を発生し、その酸によ
って架橋剤による架橋反応が開始されるが、ここで加熱
を行うことにより架橋反応が一層促進されることにな
る。ここでの加熱は前記の加熱処理単独に比較して加熱
の程度は穏やかなものであっても相当な促進効果を発現
する。従って、この製版工程においては、光照射と加熱
処理の併用或いは加熱処理のみが施されることが好まし
い。
の画像記録材料は、好ましくは、水またはアルカリ性水
溶液にて現像される。アルカリ性水溶液を用いる場合、
本発明の画像記録材料用の現像液および補充液としては
従来より知られているアルカリ性水溶液が使用できる。
例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム;第3リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム;第2リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム;炭酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム;炭酸水素ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、
同カリウム、同アンモニウム;水酸化ナトリウム、同ア
ンモニウム、同カリウムおよび同リチウム等の無機アル
カリ塩が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、
n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミ
ン、エチレンジアミン、ピリジン等の有機アルカリ剤も
用いられる。
を組み合わせて用いられる。これらのアルカリ剤の中で
特に好ましい現像液の一例は、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム等のケイ酸塩水溶液である。その理由はケイ
酸塩の成分である酸化珪素SiO2 とアルカリ金属酸化
物M2 Oの比率と濃度によって現像性の調節が可能とな
るためであり、例えば、特開昭54−62004号公
報、特公昭57−7427号公報に記載されているよう
なアルカリ金属ケイ酸塩が有効に用いられる。
には、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充
液)を現像液に加えることによって、長時間現像タンク
中の現像液を交換することなく、多量の平版印刷用版材
を処理できることが知られている。本発明においてもこ
の補充方式が好ましく適用される。
制、現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を
高める目的で必要に応じて種々の界面活性剤や有機溶剤
等を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオ
ン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が
挙げられる。好ましい有機溶剤としてはベンジルアルコ
ール等が挙げられる。また、ポリエチレングリコール若
しくはその誘導体、またはポリプロピレングリコール若
しくはその誘導体等の添加も好ましい。
じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸または亜硫
酸水素酸のナトリウム塩およびカリウム塩等の無機塩系
還元剤、さらに有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤を
加えることもできる。
元剤等を含有する現像液としては、例えば、特開昭51
−77401号公報に記載されているベンジルアルコー
ル、アニオン性界面活性剤、アルカリ剤および水からな
る現像液組成物;特開昭53−44202号公報に記載
されているベンジルアルコール、アニオン性界面活性
剤、および水溶性亜硫酸塩を含む水性溶液からなる現像
液組成物;特開昭55−155355号公報に記載され
ている水に対する溶解度が常温において10重量%以下
である有機溶剤、アルカリ剤、および水を含有する現像
液組成物等が挙げられ、これらは本発明においても好適
に使用される。
現像処理された印刷版は、水洗水、界面活性剤等を含有
するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂
化液で後処理される。本発明の画像記録材料を印刷用版
材として使用する場合の後処理としては、これらの処理
を種々組み合わせて用いることができる。
化および標準化のため、印刷用版材用の自動現像機が広
く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と
後処理部からなり、印刷用版材を搬送する装置と各処理
液槽とスプレー装置とからなり、露光済みの印刷版を水
平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプ
レーノズルから吹き付けて現像処理するものである。ま
た、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイド
ロール等によって印刷用版材を浸漬搬送させて処理する
方法も知られている。このような自動処理においては、
各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充し
ながら処理することができる。また、実質的に未使用の
処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用でき
る。
望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供す
ることができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版と
したい場合にはバーニング処理が施される。
は、バーニング処理前に特公昭61−2518号、同5
5−28062号、特開昭62−31859号、同61
−159655号の各公報に記載されているような整面
液で処理することが好ましい。
たスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、
整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する
方法や、自動コーターによる塗布等が適用される。ま
た、塗布した後でスキージまたはスキージローラーで、
その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与
える。整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m
2 (乾燥重量)が適当である。
れば乾燥された後、バーニングプロセッサー(例えば、
富士写真フイルム(株)より販売されているバーニング
プロセッサー:BP−1300)等で高温に加熱され
る。この場合の加熱温度および時間は、画像を形成して
いる成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で
1〜20分の範囲が好ましい。
に応じて適宜、水洗、ガム引き等の従来より行われてい
る処理を施こすことができるが、水溶性高分子化合物等
を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどの
いわゆる不感脂化処理を省略することができる。
版はオフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用
いられる。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1〜4 厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)を
トリクロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラ
シと400メッシュのパミストン−水懸濁液を用いその
表面を砂目立てし、よく水で洗浄した。この板を45℃
の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッ
チングを行い水洗後、さらに2%HNO 3 に20秒間浸
漬して水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量
は約3g/m2 であった。次にこの板を7%H2 SO4
を電解液として電流密度15A/dm2 で3g/m2 の
直流陽極酸化皮膜を設けた後、水洗乾燥した。次にこの
アルミニウム板に下記の組成の下塗り液を塗布し、80
℃で30秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は10mg/m
2 であった。
本発明に用いられるフェノール化合物(E)の種類を下
記表1に示す如く変えて、4種類の溶液[p−1]〜
[p−4]を調製した。この溶液をそれぞれ、上記の下
塗り済みのアルミニウム板に塗布し、100℃で1分間
乾燥してネガ型平版印刷用版材[P−1]〜[P−4]
を得た。乾燥後の塗膜の被覆量は各々1.8g/m2 で
あった。
〜[P−4]を、波長830nmの赤外線を発する半導
体レーザで像様露光した。露光後、110℃のホットプ
レート上に接触させて15秒間加熱処理した後、富士写
真フイルム(株)製現像液DP−4(1:12の比率で
水で希釈)およびリンス液FR−3(1:7の比率で水
で希釈)を仕込んだ自動現像機を通して、高希釈の現像
液を用いた条件で処理した。この際、画像を形成するの
に要した露光量を記録した。次いで富士写真フイルム
(株)製ガムGU−7(1:1)で版面を処理し、ハイ
デルKOR−D機で印刷した。この際、印刷物の非画像
部に汚れが発生しているかどうかを観察した。結果を表
2に示す。いずれも非画像部に汚れのない良好な印刷物
が得られた。
[p]において、本発明に用いるフェノール化合物
(E)を添加しなかったこと以外は実施例1〜4と同様
にしてネガ型平版印刷用版材[Q−1]を作製した。乾
燥後の塗膜の被覆量は1.5g/m2 であった。得られ
た平版印刷用版材[Q−1]を、実施例1〜4と同様に
画像形成、現像および印刷し、画像形成に要した露光量
及び印刷物の非画像部の汚れを観察した。結果を表2に
示す。比較例〔Q−1〕では、非画像部に汚れを生じて
いた。
のネガ型画像記録材料を用いた平版印刷用版材は、本発
明に用いるフェノール化合物(E)の添加により感度低
下を起こすことなく、現像性の向上をもたらしているこ
とがわかる。
て、本発明に用いられるフェノール化合物(E)の種類
を下記表3に示す如く変えて、3種類の溶液〔r−1〕
〜〔r−3〕を調製した。この溶液をそれぞれ、実施例
1〜4で用いた下塗り済みのアルミニウム板に塗布し、
100℃で2分間乾燥してネガ型平版印刷用版材〔R−
1〕〜〔R−3〕を得た。乾燥後の被覆量は各々1.8
g/m2 であった。
〜[R−3]を、波長830nmの赤外線を発する半導
体レーザで像様露光した。露光後、110℃のホットプ
レート上に接触させて15秒間加熱処理した後、富士写
真フイルム(株)製現像液DP−4(1:12の比率で
水で希釈)およびリンス液FR−3(1:7の比率で水
で希釈)を仕込んだ自動現像機を通して、高希釈の現像
液を用いた条件で処理した。この際、画像を形成するの
に要した露光量を記録した。次いで富士写真フイルム
(株)製ガムGU−7(1:1)で版面を処理し、ハイ
デルKOR−D機で印刷した。この際、印刷物の非画像
部に汚れが発生しているかどうかを観察した。結果を表
4に示す。いずれも非画像部に汚れのない良好な印刷物
が得られた。
液〔r〕において、本発明のフェノール化合物(E)を
添加しなかった以外は実施例5〜7と同様にしてネガ型
平版印刷用版材〔S−1〕を作製した。乾燥後の被覆量
は1.8g/m2 であった。得られた平版印刷用版材
〔S−1〕を、実施例5〜7と同様に画像形成、現像お
よび印刷し、画像形成に要した露光量及び印刷物の非画
像部の汚れを観察した。結果を表4に示す。比較例〔S
−1〕では、非画像部に汚れを生じていた。
ネガ型画像記録材料を用いた平版印刷用版材は、本発明
に用いるフェノール化合物(E)の添加により大きな感
度低下を引き起こすことなく、現像性が向上しているこ
とがわかる。
レーザおよび半導体レーザを用いて記録することによ
り、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可
能であり、感度を低下させずに、非画像部の耐汚れ性を
改善させたネガ型画像記録材料を提供できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記(A)〜(E)を含有することを特
徴とするネガ型画像記録材料。 (A)光又は熱により酸を発生する酸発生剤、(B)酸
により架橋する架橋剤、(C)アルカリ可溶性樹脂、
(D)赤外線吸収剤、(E)下記構造式(I)で示され
る分子量が1200以下のフェノール化合物 構造式(I) 【化1】 上記式中、Lはアルキル、アリール、若しくはこれらの
組み合わせからなるn価の連結基、又は単結合を表し、
nは2〜7の整数を表す。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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- 1997-04-07 JP JP08839697A patent/JP3836563B2/ja not_active Expired - Fee Related
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