JPH10282288A - 原子炉出力測定方法および装置 - Google Patents

原子炉出力測定方法および装置

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JPH10282288A
JPH10282288A JP9087872A JP8787297A JPH10282288A JP H10282288 A JPH10282288 A JP H10282288A JP 9087872 A JP9087872 A JP 9087872A JP 8787297 A JP8787297 A JP 8787297A JP H10282288 A JPH10282288 A JP H10282288A
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reactor
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ray
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thermometer
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JP9087872A
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Setsuo Arita
節男 有田
Makoto Hasegawa
真 長谷川
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Toshiyuki Hirayama
俊幸 平山
Shunsuke Utena
俊介 臺
Yukihisa Fukazawa
幸久 深沢
Masao Miyake
雅夫 三宅
Yuji Yamazawa
雄二 山沢
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 γ線温度計が故障しても、中性子検出器の感
度校正や原子炉出力測定の精度を確保する。 【解決手段】 γ線温度計の出力信号を予め設定された
判定値と比較して故障を判定し、その判定により故障と
判定されたγ線温度計の出力信号に基づいて校正される
校正対象の中性子検出器を除き、健全なγ線温度計の校
正対象の中性子検出器の出力信号に基づいて原子炉出力
を測定することにより、原子炉出力測定の精度を確保
し、又は故障と判定されたγ線温度計の出力信号を除い
た健全なγ線温度計の出力信号に基づいて軸方向出力分
布を測定し、あるいは熱的収支データに基づいて軸方向
出力分布を求めるシミュレーション演算を修正すること
により、軸方向出力分布の測定精度を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の炉出力、
炉出力分布(3次元出力分布、軸方向出力分布など)を
測定する技術に属し、特に、炉出力を測定する中性子検
出器の検出感度を校正するため、あるいは炉心の軸方向
出力分布を測定するために設けられるγ線温度計を備え
た原子炉出力測定の技術に属する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の炉出力を測定する中性
子検出器は、周知のように、例えば被覆管内に核分裂性
物質を収容して構成され、その核分裂物質が中性子を吸
収して核分裂したときのガス電離作用を利用して、炉出
力に対応した出力信号を得るようになっている。したが
って、炉内での使用により核分裂性物質の量が減少して
検出感度が徐々に変化するため、これを校正する必要が
ある。
【0003】そこで、従来、例えば特開平6-289182号公
報に記載されているように、中性子検出器を収容する保
護管内にγ線温度計を設置し、そのγ線温度計により測
定される炉出力に基づいて、中性子検出器の感度を校正
することが提案されている。
【0004】γ線温度計は、炉心内のγ線照射によって
発熱する金属の温度を熱電対や測温抵抗体などの測温手
段で測定することにより炉出力を測定するものであるか
ら、感度劣化は極めて少ない。また、内部に校正用のヒ
ータを設けることにより、自己校正できるという利点が
ある。そのため、中性子検出器に比べて応答性に劣るか
ら安全保護系の検出器としては適さないが、炉心の軸方
向出力分布を測定するものとして適用することが提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、γ
線温度計を含む測定系(以下、γ線温度計と総称す
る。)が故障した場合について何ら考慮されていない。
つまり、γ線温度計の測温手段は炉内に設置されるか
ら、ボイド発生による振動を受けるとともに、高温かつ
高放射線状態下に長時間さらされるため、断線、短絡あ
るいはドリフ等が発生する等の故障が考えられる。
【0006】このような故障が発生したγ線温度計の出
力信号により、中性子検出器の検出感度を校正したり、
軸方向出力分布を測定すると、炉出力や軸方向出力分布
の測定値に誤差が含まれることになる。
【0007】また、プロセス計算機では軸方向出力分布
に基づく炉出力分布等に基づいて、炉心の熱的制限条件
(例えば、MLHGR…最高線出力密度、MCPR…最
小限界出力比など)をオーバしていないか否かを判定し
ているが、故障したγ線温度計の影響による測定値の誤
差のために、誤まった判定をすることがある。
【0008】本発明の課題は、γ線温度計が故障して
も、中性子検出器の感度校正や原子炉出力測定の精度を
確保することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様は、
γ線温度計の出力信号を予め設定された判定値と比較し
て故障を判定し、その判定により故障と判定されたγ線
温度計の出力信号に基づいて校正される校正対象の中性
子検出器を除き、健全なγ線温度計の校正対象の中性子
検出器の出力信号に基づいて原子炉出力を測定すること
により、原子炉出力測定の精度を確保することができ
る。この場合において、故障と判定されたγ線温度計に
基づく中性子検出器の感度校正を禁止することが好まし
い。
【0010】また、他の態様として、γ線温度計の出力
信号に基づいて炉心の軸方向出力分布を測定するにあた
り、故障と判定されたγ線温度計の出力信号を除いた健
全なγ線温度計の出力信号に基づいて軸方向出力分布を
測定することにより、軸方向出力分布の測定精度を確保
することができる。
【0011】また、他の態様として、原子炉の熱収支デ
ータに基づいて炉心の軸方向出力分布を求める演算を、
γ線温度計の出力信号に基づいて測定された軸方向出力
分布の測定値に基づいて補正し、その補正された演算に
基づいて軸方向出力分布の演算値を求めるにあたり、故
障と判定されたγ線温度計の出力信号を除いた軸方向出
力分布の測定値により前記演算を補正することにより、
軸方向出力分布の測定精度を確保することができる。
【0012】この場合において、演算により求められた
軸方向出力分布の演算値に基づいて、中性子検出器を校
正することにより、校正の精度を確保でき、平均炉出力
の測定精度を確保できる。これに代えて、軸方向出力分
布の演算値に基づいて、故障と判定されたγ線温度計の
出力信号の推定値を定め、その推定値に基づいて校正対
象の中性子検出器の感度を校正することができる。
【0013】また、演算式を修正するに際し、故障と判
定されたγ線温度計が設置された同一保護管内の全ての
γ線温度計の出力信号を無視し、他の保護管内に設置さ
れた健全なγ線温度計の出力信号に基づいて行うことが
できる。
【0014】さらに、前記演算により求められた軸方向
出力分布の演算値に基づいて炉出力分布を求め、その炉
出力分布に基づいて原子炉の熱的余裕評価を実施するよ
うにすれば、中性子検出器の出力に基づいて熱的余裕評
価を実施する場合に比べて、常時(頻度高く)実施する
ことができる。
【0015】また、原子炉炉心の対称位置の炉出力は同
等であることに鑑み、故障と判定されたγ線温度計の出
力信号として、原子炉の対称位置に設置されたγ線温度
計の出力信号を代用することができる。この場合、軸方
向出力分布の測定値を対称位置に設置されたγ線温度計
の出力信号により求められた測定値に置き換えてもよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1に、本発明の一実施
形態の原子炉出力測定装置の全体構成図を示す。図示の
ように、原子炉圧力容器1の炉心2内に複数の検出器集
合体が設けられており、各検出器集合体は、炉心を貫通
して設けられた保護管3の内部に、出力領域の中性子を
検出する複数の中性子検出器(以下、LPRMセンサと
いう)5と、このLPRMセンサ5の校正手段と第2の
炉出力検出手段とを兼用する複数のγ線温度計4を挿入
して構成されている。
【0017】ここで、LPRMとは、炉心内の局所の中
性子を検出する局所領域モニタのことである。LPRM
センサ5はA、B、C、Dで示すように、炉心の軸方向
に沿って4個設けられている。そして、LPRMセンサ
5の出力信号は、信号ケ−ブルを介してLPRM処理手
段6に入力される。LPRM処理手段6は、高周波信号
を抑制して中性子束信号を出力するためのフィルタリン
グ手段、及びLPRMセンサ5の感度劣化を補正するた
めの校正手段を備えている。LPRM処理手段6の出力
信号は、局所炉出力信号として出力される他、APRM
(平均出力領域モニタ)7と比較手段10に出力されて
いる。APRM7は、LPRM処理手段6の出力信号を
入力し、原子炉の平均出力を算出し、平均炉出力として
出力する。また、APRM7は、この平均出力があらか
じめ定めた基準値を超えた場合、原子炉に制御棒を緊急
挿入して原子炉出力を停止させるためのスクラム信号を
出力する。
【0018】一方、γ線温度計4は、図中にa、b、
c、…j、kで示すように、LPRMセンサ5の数より
も多く設けられており、LPRMセンサ5に対して径方
向の位置を異ならせて、かつ炉心の軸方向に沿って設け
られている。このように、γ線温度計4の設置数を多く
しているのは、LPRMセンサ5の校正精度、及び軸方
向出力分布測定精度を高めるためである。図示例では、
11個のγ線温度計を設けたものを示している。γ線温
度計4は、炉心2内でのγ線照射によって発熱する金属
の温度を熱電対等で測定することにより、原子炉出力を
測定するものであり、感度劣化は極めて少ない。また、
γ線は水ギャップの影響を受けないため、γ線温度計を
LPRMセンサ5に対して径方向の位置を異ならせて設
置しても、その影響を受けることなく原子炉出力を測定
できる。
【0019】図1においては、LPRMセンサ5がγ線
温度計4と同一高さ(軸方向位置)にある場合を示して
おり、LPRMセンサ5A、5B、5C、5Dがγ線温
度計4c、4e、4g、4iとそれぞれ同一高さに設置
されている。したがって、これらのLPRMセンサ5
A、5B、5C、5Dはそれぞれのγ線温度計4c、4
e、4g、4iの出力に基づいて校正することが可能で
ある。この考えに基づいて、プロセス計算機8の処理機
能を構成している。
【0020】プロセス計算機8は、LPRMセンサ5の
校正定数の算出、炉出力分布(3次元出力分布や軸方向
出力分布)の算出、及び熱的余裕評価を主な機能として
いる。LPRMセンサ5の校正定数の算出は、スキャナ
9、比較手段10、校正定数算出手段11、故障γ線温
度計検出手段12を利用して処理される。また、3次元
出力分布や軸方向出力分布の算出及び熱的余裕評価は、
故障γ線温度計検出手段12、比較手段13、調整パラ
メータ最適化手段14、γ線温度計出力値算出手段1
5、3次元炉心シミュレーション手段16、キセノン濃
度計算手段及び燃焼度積算手段17、熱的余裕評価手段
18を利用して処理される。
【0021】スキャナ9は、全ての検出器集合体のγ線
温度計4の出力信号をスキャンし、LPRM処理手段6
からのLPRMセンサ5の出力信号に対応するγ線温度
計の出力信号を選択して比較器10に出力するととも
に、全てのγ線温度計4の出力信号を故障γ線温度計検
出手段12と比較手段13に出力する。この例では、比
較手段10には、γ線温度計4c、4e、4g、4iの
出力信号が入力され、故障γ線温度計検出手段12と比
較手段13にはγ線温度計4a、4b、4c、…4j、
4kの出力信号が入力される。
【0022】比較手段10は、LPRMセンサ5A〜5
Dの出力信号と、γ線温度計4c、4e、4g、4iの
出力信号をそれぞれ入力し、それぞれの出力信号のレベ
ル比(A/c、B/e、C/g、D/i)を求め、これ
を校正定数算出手段11に出力する。校正定数算出手段
11は、それぞれのレベル比に応じてLPRMセンサ5
A〜5Dの校正定数(ゲイン)を算出し、例えばプリン
タに出力する。そして、そのプリント結果に基づき、L
PRM処理手段6に校正定数を入力し、LPRMセンサ
5を校正して感度劣化を補正する。なお、プリンタを介
さずに、自動的にLPRM処理手段6に入力して校正定
数を変更するようにしてもよい。
【0023】故障γ線温度計検出手段12は、入力信号
に基づいてそれぞれのγ線温度計4の故障の有無を検出
する。図2に、故障γ線温度計検出手段12の具体適な
構成の一例を示す。これは、γ線温度計4を構成する熱
電対の短絡、断線、あるいはドリフトを判断するための
ものであり、あらかじめ定めた上限値あるいは下限値を
逸脱しているか否かで故障の有無を判断する。図示のよ
うに、上限比較器12A、下限比較器12B、およびオ
ア回路12Eを有し、比較器12Aの基準入力端に上限
値(VH)の基準電圧12Cが入力され、比較器12B
の基準入力端に下限値(VL)の基準電圧12Dが入力
されている。そして、比較器12Aは入力信号(γ線温
度計の出力信号)が上限値(VH)以上になると論理”
1”の信号を出力し、比較器12Bは入力信号が下限値
(VL)以下になると論理”1”の信号を出力する。オ
ア回路12Eは両入力信号のうち少なくともいずれかが
論理”1”ならば論理”1”の信号、すなわち判定に係
るγ線温度計に故障があることを示す判定結果を出力す
る。
【0024】故障γ線温度計検出手段12によりあるγ
線温度計の故障が検出された場合、その故障のγ線温度
計の出力信号を用いて校正定数を算出することがないよ
うに、その故障γ線温度計の校正対象のLPRMセンサ
5の出力信号と、その故障γ線温度計の出力信号との比
較を禁止するため、比較禁止信号を比較手段10に出力
する。その結果、比較手段10は、故障γ線温度計につ
いてのレベル比を1として出力する。したがって、校正
定数算出手段11から出力する校正定数も1となり、故
障γ線温度計の出力信号によりLPRMセンサの校正を
することを防止できる。
【0025】また、故障γ線温度計検出手段12から出
力される故障判定結果は、APRM7にも入力されてお
り、これにより、どのγ線温度計4に故障があるかを認
識することができるようになっている。APRM7はγ
線温度計4の故障を認識すると、故障γ線温度計4の校
正対象となっているLPRMセンサ5の出力信号を除い
て、残りのLPRMセンサ5の出力信号(LPRM処理
手段6からの出力信号)を基に原子炉の平均出力を演算
して出力する。これにより、正しく校正されたLPRM
センサ5の出力信号のみで原子炉出力を監視することが
可能になる。また、どのγ線温度計4に故障があったか
は故障γ線温度計検出手段12の出力である故障判定結
果で把握することが可能である。
【0026】一方、3次元炉心シミュレ−ション手段1
6は、プラント状態データである炉心状態データを取り
込み、3次元核熱水力計算によるシミュレーション演算
を実行して炉心の出力分布を求める。ここでは、出力分
布は3次元出力分布であり、軸方向出力分布が含まれ
る。なお、軸方向出力分布そのものであってもよい。こ
のシミュレーション演算は、周知の手法であり、原子力
学会、特許公開公報等で種々の方法が報告されている
(一例として、特開平61−17097号公報参照)。
また、シミュレーションに用いる炉心状態デ−タとして
は、熱的収支デ−タ、制御棒パタ−ン、炉心流量等を用
いることができる。熱的収支デ−タとは、原子炉圧力、
給水流量、給水温度、原子炉浄化系の浄化系流量、浄化
系入口温度、浄化系出口温度等のデータである。炉心状
態デ−タとしては、熱的収支に係わるプラントデータだ
けでも良いが、出力分布の精度をより一層高めるため
に、制御棒パタ−ン等の他のデ−タを適宜用いる。そし
て、シミュレーションの精度を高めるために、LPRM
センサ5又はγ線温度計4による実測値を用いて、シミ
ュレーションを修正するようにしている。ここでは、γ
線温度計4の出力信号を用いて修正する方法を説明す
る。
【0027】3次元炉心シミュレ−ション手段16は、
炉心状態デ−タを入力して、まず、流量分布、ボイド分
布を求める。次に、出力分布(3次元出力分布または軸
方向出力分布)並びにγ線温度計4の位置の中性子束の
値を求める。これにより求めた中性子束の値は、γ線温
度計出力値算出手段15に入力され、ここで中性子束の
値の値に対応するγ線温度計の出力信号の値が算出され
る。そのγ線温度計の出力信号の計算値は、比較手段1
3に入力され、ここでスキャナ9から入力されるγ線温
度計4の出力信号の実測値とが比較される。調整パラメ
−タ最適化手段14は、比較手段13から入力される比
較結果に基づいて、γ線温度計4の出力信号の計算値が
実測値に一致するように、3次元炉心シミュレ−ション
手段16のシミュレーション演算式の調整パラメ−タの
変更値を求め、3次元炉心シミュレ−ション手段16に
フィ−ドバックする。3次元炉心シミュレ−ション手段
16は、調整パラメ−タ最適化手段14からのフィ−ド
バック結果に基づいてシミュレーションの調整パラメー
タを修正し、これに基づいて再度流量分布およびボイド
分布を求めた後、出力分布とγ線温度計4の位置におけ
る中性子束の値を求める。これにより求めた中性子束の
値はγ線温度計出力値算出手段15に再び入力され、こ
れに基づいて比較手段13と調整パラメ−タ最適化手段
14により、前述したように算出値と実測値が一致する
ように調整パラメ−タが再び調整される。このようにし
て、上述の処理を繰り返すことにより、調整パラメータ
が最適化され、実測したγ線温度計4の出力信号と計算
で求めたγ線温度計の出力値が一致し、これにより正し
い出力分布が得られることになる。
【0028】また、繰り返し計算において算出した出力
分布を基に、キセノン濃度計算及び燃焼度積算手段17
により、キセノンの濃度の計算と燃焼度の積算を行い、
結果を3次元炉心シミュレ−ション手段16にその都度
フィ−ドバックしている。
【0029】さらに、得られた出力分布を基に、熱的余
裕評価手段18により最小限界出力比MCPR、最高線
出力密度MLHGR等の熱的制限条件に係わる項目につ
いて計算し、計算値があらかじめ定めた許容範囲に入っ
ているか否か評価し、逸脱時には警報を出力すると共に
制御棒引抜阻止を行わせるようにしている。
【0030】ところで、故障γ線温度計検出手段12
は、γ線温度計の故障を検出した場合、校正定数算出時
と同様に、比較手段13における故障γ線温度計の出力
信号の実測値と計算値との比較を禁止させる信号を比較
手段13に出力する。これにより、比較手段13は故障
γ線温度計の出力信号の実測値と計算値との比較するこ
となく、γ線温度計出力値算出手段15から出力される
計算値を、そのまま調整パラメ−タ最適化手段14に入
力する。また、正常なγ線温度計の出力信号は、上述し
たように計算値と比較され、比較結果が調整パラメ−タ
最適手段14に入力される。つまり、γ線温度計4の故
障時には、γ線温度計4(a、b、c、…j、k、)の
うち故障となった1個のγ線温度計の出力信号のみが3
次元炉心シミュレ−ションに利用されないことになる。
しかし、これで出力分布の精度が悪化することはない。
なぜならば、γ線温度計4は多数設けているからであ
り、これまでの評価では、少なくとも9個以上とするこ
とが望ましく、図1ではγ線温度計は11個設けてい
る。特開平6−289182では高精度化の点で9個設
置することが示されているが、γ線温度計の故障を考慮
すると10個以上の設置が望ましい。
【0031】また、γ線温度計4は、炉心2内でのγ線
照射によって発熱する金属の温度を熱電対等で測定する
ことにより、原子炉出力を測定するものであり、感度劣
化は極めて少ない。しかも、γ線はLPRMセンサ5の
ように水ギャップの影響を受けることがないため、γ線
温度計をLPRMセンサ5に対して径方向の位置を異な
らせて設置しても、正しい原子炉出力を測定できる。そ
こで、γ線温度計4を常時炉心内に設置し、連続して炉
出力を測定できるから、3次元シミュレーション手段1
6のシミュレーションを常に最適化することができ、こ
れにより炉出力分布を精度良く常時求めることができ
る。その結果、熱的余裕評価を常に実施することが可能
になり、熱的余裕評価の精度を向上させることができ
る。つまり、従来は、γ線温度計を用いずに、走行型中
性子検出器(TIP…検出器自体はLPRMセンサと同
一)を必要な際に炉内に走行させて炉出力を測定し、そ
の測定結果に基づいてLPRMセンサの校正や炉出力分
布の測定をし、使用時以外は炉外に退避させなければな
らないことから、熱的余裕評価も間欠的にならざるを得
なかったのである。
【0032】図3に、γ線温度計が故障していない場合
の図1に示した実施形態の炉出力分布の測定結果を示
す。図3(a)は炉出力分布を示した図で、図中の●印
がγ線温度計による測定値である。これに対し、実線が
3次元炉心シミュレ−ション手法16によって得られる
出力分布の最初の計算値、点線が出力分布の最終の計算
値であり、実測値と一致している。図3(b)はLPR
Mセンサ5による炉出力の測定値を示した図であり、L
PRMセンサ5のA、C、Dの出力レベルがγ線温度計
c、g、iの出力レベルと異なっており、LPRMセン
サ5のBの出力レベルとγ線温度計eの出力レベルは一
致している。つまり、LPRMセンサ5のA、C、Dは
校正が必要であり、図1の校正定数算出手段11から出
力される校正定数をLPRM処理手段6に入力すること
により、LPRMセンサ5の出力はγ線温度計4の出力
と一致するようになる。
【0033】図4に、γ線温度計が故障した場合の図1
に示した実施形態の炉出力分布の測定結果を示す。な
お、故障γ線温度計4がLPRMセンサ5と同一の高さ
に設置されている場合の例である。図4(a)はγ線温
度計による炉出力分布を示した図であり、図中の●印が
測定値である。γ線温度計4gが故障しており、実線は
3次元炉心シミュレ−ション手法16によって得られる
出力分布の最初の計算値であり、点線は出力分布の最終
の計算値である。故障γ線温度計検出手段12により故
障γ線温度計4gを検出することにより、故障γ線温度
計4gの出力を除いて出力分布の計算を実施し、点線の
出力分布の最終計算結果を得ることができる。図4
(b)はLPRMセンサ5による炉出力を示した図であ
り、LPRMセンサ5A、5C、5Dの出力レベルがγ
線温度計4c、4g、4iの出力レベルと異なってお
り、LPRMセンサ5Bの出力レベルとγ線温度計4e
の出力レベルは一致している。しかも、γ線温度計4g
の出力レベルは故障である。故障γ線温度計検出手段1
2により故障γ線温度計4gを検出することにより、L
PRMセンサ5A、5Dに対する校正定数が演算され、
図1の校正定数算出手段11から出力される校正定数を
LPRM処理手段6に入力して、LPRMセンサ5A、
5Dの出力はγ線温度計の出力と一致するようになる。
この結果、故障γ線温度計4gの校正対象となっている
LPRMセンサ5Cの出力信号を除いて残りのLPRM
センサの出力信号(LPRM処理手段6からの出力信
号)を基に原子炉の平均出力をAPRM演算して出力す
る。これにより、正しく校正されたLPRMセンサ5の
出力信号のみで原子炉出力を監視することが可能であ
る。
【0034】図5に、故障γ線温度計検出手段12の他
の構成例を示す。この例は、γ線温度計(熱電対形)4
と同一の高さ位置に電気ヒータ19を設置し、電気ヒー
タ19の加熱に対するγ線温度計4の出力変化を判断
し、これに基づいてγ線温度計4の短絡、断線、あるい
はドリフトを検出するようにしている。ヒータ制御手段
20は、入力される操作指令にしたがって電気ヒータ1
9の加熱制御をする。例えば、電気ヒータ19を一層加
熱すると、γ線温度計4の出力が上昇する。したがっ
て、故障γ線温度計検出手段12は、ヒータ制御手段2
0から出力される電気ヒータ19の加熱制御情報とγ線
温度計4の出力変化が対応しているか否かを判断して、
γ線温度計4の故障の有無を検出できる。
【0035】図6に、本発明が適用された他の実施形態
の原子炉出力測定装置の全体構成図を示す。図中、図1
の実施形態と同一の機能・構成を有する手段等には、同
一符号を付して説明を省略する。この例では、γ線温度
計4とLPRMセンサ5が必ずしも同一の高さ位置に対
応付けて設置されておらず、異なった高さ位置に設置さ
れている場合を示している。そして、計算で求める原子
炉出力分布をγ線温度計4の実測値と一致させた後に、
この計算で得られた最終の炉出力分布を用いて、LPR
Mセンサ5と同一高さ位置における炉出力分布の値に、
各LPRMセンサ5の出力が一致するようにLPRMセ
ンサ5の校正定数を求めるようにしている。
【0036】この実施形態において、炉出力分布の計算
方法は、図1の場合と同様であり、γ線温度計4の実測
値と、γ線温度計出力手段15の出力値が一致するよう
に調整パラメータ最適化手段14により3次元シミュレ
ーション手段16の調整パラメータの最適化がなされ、
γ線温度計4の出力値とγ線温度計出力値算出手段15
の出力値が一致し、かつ、正しい炉出力分布が得られ
る。得られた炉出力分布は比較手段10に入力され、L
PRM処理手段6からの出力信号と比較される。比較手
段10は上記算出された炉出力分布のうちLPRMセン
サ5(A、B、C、D)と同一高さ位置の値と、これに
対するLPRMセンサ5(A、B、C、D)の出力信号
とをそれぞれ比較してレベル比を求め、この結果を校正
定数算出手段11に出力する。校正定数算出手段11は
それぞれのレベル比に応じてLPRMセンサ5(A、
B、C、D)の校正定数を算出し、結果を出力する。こ
れにより、LPRM処理手段6にこの校正定数を入力し
てLPRMセンサ5の校正を実施できる。
【0037】ところで、故障γ線温度計検出手段12が
γ線温度計の故障を検出した場合には、図1と同様に、
故障γ線温度計の出力信号とγ線温度計出力手段15か
らの出力値との比較を禁止させる信号を比較手段13に
出力する。この結果、比較手段13は故障γ線温度計の
出力信号とγ線温度計出力値算出手段15からの出力値
を比較することなく、γ線温度計出力値算出手段15か
らの出力値が調整パラメ−タ最適化手段14に入力され
る。この結果、正常なγ線温度計の出力信号に基づいて
炉出力分布が求まる。
【0038】図7に、図6の実施形態による炉出力分布
を示す。図7(a)は図3(a)と同様にγ線温度計4
による炉出力を示した図であり、●印が測定値である。
また、実線は3次元炉心シミュレ−ション手法16によ
って得られる出力分布の最初の計算値であり、点線は出
力分布の最終の計算値であり、実測値と一致している。
図7(b)はLPRMセンサ5による炉出力と出力分布
の最終の計算値(点線)を示した図である。また、LP
RMセンサ5A〜5Dの高さ位置は、γ線温度計4a〜
4kのいずれの位置とも一致していない。LPRMセン
サ5A、5C、5Dの出力レベルは、炉出力と出力分布
の最終の計算値(点線)と異なっているが、LPRMセ
ンサ5Bの出力レベルは炉出力と出力分布の最終の計算
値(点線)と一致している。つまり、LPRMセンサ5
A、5C、5Dは校正が必要であり、図6の校正定数算
出手段11から出力される校正定数をLPRM処理手段
6に入力することにより、それらの出力はγ線温度計4
の出力と一致するようになる。これにより、図1の実施
例のように、故障γ線温度計の校正対象であるLPRM
センサの出力をAPRM7で除いて平均炉出力を求める
ような処理をする必要はない。
【0039】図8は、本発明の更に他の実施形態に係る
原子炉出力測定装置の構成図を示す。図中、図1の実施
形態と同一の機能・構成を有する手段等には、同一符号
を付して説明を省略する。本実施形態は、γ線温度計4
の故障を検出した場合に、計算で求めた原子炉出力分布
のうちその故障γ線温度計4の位置に対応する出力値を
用いて、その故障γ線温度計4の校正対象となっている
LPRMセンサ5の校正を実施するものである。
【0040】図8において、炉出力分布の計算方法は図
1及び図6の場合と同様であり、故障γ線温度計の出力
信号に影響を受けることなく、正常なγ線温度計4の出
力信号にしたがって、調整パラメータ最適化手段14に
より調整パラメータの最適化がなされ、これが3次元炉
心シミュレ−ション手段16にフィ−ドバックされ、正
しい炉出力分布が得られる。その得られた炉出力分布は
切替手段21を介して比較手段10に入力されるように
なっている。その切替手段21は故障γ線温度計検出手
段12の判定結果により切替られる。つまり、故障γ線
温度計検出手段12がγ線温度計の故障を検出した場合
に、その故障のγ線温度計の出力信号に代わって、上記
計算で求めた原子炉出力分布のうち、その故障γ線温度
計の位置に対応する出力値を切替手段21から比較手段
10に入力されるように切替信号を出力する。これによ
って、比較手段10は、正常なγ線温度計の出力信号及
び炉出力分布からら求めた故障γ線温度計の位置に対応
する出力値とを用いて、これらの値とLPRM処理手段
6からの出力信号と比較し、それぞれのレベル比を求
め、この結果を校正定数算出手段11に出力して、LP
RMセンサ5(A、B、C、D)の校正を実施させてい
る。
【0041】このように、本実施形態によれば、図1の
実施形態のように、故障γ線温度計の校正対象であるL
PRMセンサの出力をAPRM7で除いて平均炉出力を
求めるような処理をする必要はなく、かつ図6の実施形
態のように、計算で得られた炉出力分布にのみ基づいて
LPRMセンサを校正することもない。
【0042】図9に、本発明の他の実施形態に係る原子
炉出力測定装置の構成図を示す。図中、図1の実施形態
と同一の機能・構成を有する手段等には、同一符号を付
して説明を省略する。本実施形態は、γ線温度計4の故
障が検出された場合、その故障γ線温度計の出力の代用
値を生成し、その代用値を用いることにより、故障γ線
温度計の出力に影響を受けることなく、LPRMセンサ
5の校正及び炉出力分布の計算を実施するものである。
【0043】すなわち、故障γ線温度計検出手段12
は、あるγ線温度計の故障を検出した場合、代用値判定
手段22にどのγ線温度計に故障があるかを示す情報を
出力する。これに応じて代用値判定手段22は、炉心内
における故障γ線温度計と対称位置のγ線温度計を決定
する。この結果はスキャナ9に入力され、その故障γ線
温度計と対称位置のγ線温度計の出力信号が選択され比
較手段10、13に出力される。これにより、正常なγ
線温度計の出力信号と故障γ線温度計と対称位置のγ線
温度計の出力信号により、LPRMセンサの校正と出力
分布の計算がなされることになる。
【0044】ここで、代用値判定手段22により故障γ
線温度計と対称位置のγ線温度計を決定する方法につい
て説明する。通常、原子炉の運転は、炉心内に配置する
燃料が均等に燃焼していくように制御して、燃焼の片寄
りがないようにしている。そのため、図10に示すよう
に、中性子検出器の配置において対角軸を境にしてこれ
らの中性子検出器の出力信号も対象になる。例えば、座
標40−49のLPRM検出器の出力信号と、座標48
−41のLPRM検出器の出力信号は同一値を出力す
る。したがって、これらの座標におけるγ線温度計の出
力信号も同一になる。そのため、座標40−49のγ線
温度計が故障になれば、座標48−41のγ線温度計の
出力信号を代用値として用いることが可能になる。つま
り、故障γ線温度計に対して対称座標における同一高さ
位置に設置されたγ線温度計の出力信号を代用値として
用いる。
【0045】なお、γ線温度計の故障を検出した場合
に、該故障γ線温度計を含む同一座標の全γ線温度計
(同一ストリングのγ線温度計)の代わりの対称座標の
全γ線温度計の出力信号を代用値として用いてもよい。
これは、γ線温度計に故障が発生した場合に、共通の原
因により同一ストリングのγ線温度計にも故障が発生す
る、あるいは発生している可能性があり、これに対応す
るためである。なお、図10において、SRM検出器は
中性子源領域モニタの中性子検出器であり、IRM検出
器は中間領域モニタの中性子検出器である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
γ線温度計に故障が発生しても、これに影響を受けるこ
となく、中性子検出器の感度校正、軸方向の炉出力分布
測定が精度よく実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の原子炉出力測定装置の全
体構成図である。
【図2】本発明の係る故障γ線温度計検出手段の一例を
示す構成図である。
【図3】故障γ線温度計がない場合の図1の実施形態に
よる炉出力測定の結果を示す線図であり、同図(a)は
γ線温度計による測定結果、同図(b)は中性子検出器
による測定結果を示す。
【図4】故障γ線温度計がある場合の図1の実施形態に
よる炉出力測定の結果を示す線図であり、同図(a)は
γ線温度計による測定結果、同図(b)は中性子検出器
による測定結果を示す。
【図5】本発明の係る故障γ線温度計検出手段の他の一
例を示す構成図である。
【図6】本発明の他の一実施形態の原子炉出力測定装置
の全体構成図である。
【図7】図6の実施形態による炉出力測定の結果を示す
線図であり、同図(a)はγ線温度計による測定結果、
同図(b)は中性子検出器による測定結果を示す。
【図8】本発明の他の一実施形態の原子炉出力測定装置
の全体構成図である。
【図9】本発明のさらに他の一実施形態の原子炉出力測
定装置の全体構成図である。
【図10】炉心の対称位置にある中性子検出器を説明す
る炉心断面図である。
【符号の説明】
2 炉心 3 保護管 4 γ線温度計 5 中性子検出器(LPRMセンサ) 8 プロセス計算機 10 比較手段 11 校正定数算出手段 12 故障γ線温度計検出手段 13 比較手段 14 調整パラメータ最適化手段 15 γ線温度計出力値算出手段 16 3次元炉心シミュレーション手段 21 切替手段 22 代用値判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 俊幸 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 臺 俊介 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 深沢 幸久 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 三宅 雅夫 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 山沢 雄二 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の炉心部の軸方向に挿入された保
    護管の内部に軸方向に沿って設置された複数の中性子検
    出器の出力信号に基づいて原子炉出力を測定するとも
    に、前記保護管の内部に設置された複数のγ線温度計の
    出力信号に基づいて前記中性子検出器を校正する原子炉
    出力測定方法において、前記γ線温度計の出力信号を予
    め設定された判定値と比較して当該γ線温度計の故障の
    有無を判定し、故障と判定されたγ線温度計の校正対象
    の中性子検出器を除いた残りの中性子検出器の出力信号
    に基づいて前記原子炉出力を測定することを特徴とする
    原子炉出力測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の原子炉出力測定方法に
    おいて、前記γ線温度計の出力信号に基づいて炉心の軸
    方向出力分布を測定するにあたり、前記故障と判定され
    たγ線温度計の出力信号を除いた健全なγ線温度計の出
    力信号に基づいて前記軸方向出力分布を測定することを
    特徴とする原子炉出力測定方法。
  3. 【請求項3】 原子炉の炉心部の軸方向に挿入された保
    護管の内部に軸方向に沿って設置された複数の中性子検
    出器の出力信号に基づいて原子炉出力を測定するとも
    に、前記保護管の内部に設置された複数のγ線温度計の
    出力信号に基づいて、前記中性子検出器の校正と軸方向
    出力分布の測定との少なくとも1つを行う原子炉出力測
    定方法において、前記原子炉の熱収支データに基づいて
    炉心の軸方向出力分布を演算する演算式を、前記γ線温
    度計の出力信号に基づいて測定された前記軸方向出力分
    布の測定値に基づいて修正し、該修正された演算式に基
    づいて前記軸方向出力分布の演算値を求めるにあたり、
    前記γ線温度計の出力信号を予め設定された判定値と比
    較して当該γ線温度計の故障の有無を判定し、故障と判
    定されたγ線温度計の出力信号を除いた健全なγ線温度
    計の出力信号に基づいて前記演算式を修正することを特
    徴とする原子炉出力測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の原子炉出力測定方法に
    おいて、前記演算式により求められた軸方向出力分布の
    演算値に基づいて、前記中性子検出器を校正することを
    特徴とする原子炉出力測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の原子炉出力測定方法に
    おいて、前記演算により求められた軸方向出力分布の演
    算値に基づいて、前記故障と判定されたγ線温度計の出
    力信号の推定値を定め、該推定値と前記健全なγ線温度
    計の出力信号とに基づいて前記中性子検出器を校正する
    ことを特徴とする原子炉出力測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の原子炉出力測定方法に
    おいて、前記演算式の修正は、故障と判定されたγ線温
    度計が設置された同一保護管内の全てのγ線温度計の出
    力信号を無視し、他の保護管内に設置された健全なγ線
    温度計の出力信号に基づいて行うことを特徴とする原子
    炉出力測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれかに記載の原子
    炉出力測定方法において、前記演算により求められた軸
    方向出力分布の演算値に基づいて炉出力分布を求め、該
    炉出力分布に基づいて当該原子炉の熱的余裕評価を実施
    することを特徴とする原子炉出力測定方法。
  8. 【請求項8】 原子炉の炉心部の軸方向に挿入された保
    護管の内部に軸方向に沿って設置された複数の中性子検
    出器の出力信号に基づいて原子炉出力を測定するとも
    に、前記保護管の内部に設置された複数のγ線温度計の
    出力信号に基づいて、炉心の軸方向出力分布の測定と前
    記中性子検出器の校正の少なくとも一方を行う原子炉出
    力測定方法において、前記γ線温度計の出力信号を予め
    設定された判定値と比較して当該γ線温度計の故障を判
    定し、故障と判定されたγ線温度計の出力信号として、
    原子炉の対称位置に設置されたγ線温度計の出力信号を
    代用することを特徴とする原子炉出力測定方法。
  9. 【請求項9】 原子炉の炉心部の軸方向に挿入された保
    護管と、該保護管の内部に軸方向に沿って設置された複
    数の中性子検出器と、前記保護管の内部に前記中性子検
    出器に対し少なくとも径方向に位置をずらして設置され
    た複数のγ線温度計と、前記中性子検出器と前記γ線温
    度計との出力信号を取り込み、前記中性子検出器の校正
    と原子炉出力の測定と炉心の軸方向出力分布の測定との
    少なくとも1つの処理を行う処理装置とを備えてなる原
    子炉出力測定装置において、前記処理装置は、前記γ線
    温度計の出力信号を予め設定された判定値と比較して当
    該γ線温度計の故障を判定し、故障と判定されたγ線温
    度計の校正対象の中性子検出器を除いた中性子検出器の
    出力信号に基づいて前記原子炉出力を測定することを特
    徴とする原子炉出力測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の原子炉出力測定装置
    において、前記処理装置は、前記原子炉の熱収支データ
    に基づいて前記軸方向出力分布を求める演算式を、前記
    γ線温度計の出力信号に基づいて測定された前記軸方向
    出力分布の測定値に基づいて修正し、該修正された演算
    式に基づいて前記軸方向出力分布の演算値を求め、前記
    故障と判定されたγ線温度計の出力信号を除いた健全な
    γ線温度計の出力信号に基づいて前記演算式を修正する
    ことを特徴とする原子炉出力測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の原子炉出力測定装
    置において、前記処理装置は、前記演算式により求めら
    れた軸方向出力分布の演算値に基づいて、前記中性子検
    出器を校正することを特徴とする原子炉出力測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の原子炉出力測定装
    置において、前記処理装置は、前記演算式により求めら
    れた軸方向出力分布の演算値に基づいて、前記故障と判
    定されたγ線温度計の出力信号の推定値を求め、該推定
    値と前記健全なγ線温度計の出力信号とに基づいて前記
    中性子検出器を校正することを特徴とする原子炉出力測
    定装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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