JPH10281945A - 乗り心地評価装置 - Google Patents

乗り心地評価装置

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JPH10281945A
JPH10281945A JP9081576A JP8157697A JPH10281945A JP H10281945 A JPH10281945 A JP H10281945A JP 9081576 A JP9081576 A JP 9081576A JP 8157697 A JP8157697 A JP 8157697A JP H10281945 A JPH10281945 A JP H10281945A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗り物に着座した乗員の乗り心地を高精度に
評価する。 【解決手段】 乗り物のフロア、シート座面、シートバ
ックの振動量を状態検出手段10で検出し、物理量演算
部14で直接振動が伝達される人体部位が受ける直接的
な振動に関する第1の物理量及び直接振動が伝達されな
い人体部位が受ける間接的な振動に関する第2の物理量
を算出する。第1の物理量としては乗員の背中と臀部に
作用する圧迫力とせん断力とし、前記第2の物理量とし
ては乗員の首と腹部に作用するねじれ力と屈曲力とす
る。評価係数部16で前記第1および第2の物理量に対
応する係数を前記第1および第2の物理量に乗算するこ
とにより評価量を算出し、評価演算部18で前記評価量
と所定の評価基準値との比較により乗り心地を評価す
る。従来では考慮されていなかった間接力も評価の物理
量として加味することで、従来以上に高精度の乗り心地
評価が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗り心地評価装置、
特に車両等の乗り物における着座姿勢での乗り心地を評
価する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、人体が振動により受ける影響
を正確に定量評価する試みがなされており、国際規格
(ISO2631)の一つにもなっている。
【0003】図3には、日本音響学会誌53巻1号(1
997)、33頁〜38頁に記載されたISO2631
における着座姿勢での振動評価の方法が示されている。
この評価方法では、図に示すように、フロアの直交座標
(X-Y-Z)における並進振動と、人体とシートが接触
するシート座面の直交座標(X-Y-Z)における並進振
動及び3軸回り(rx-ry-rz)の回転振動と、シー
トバックの直交座標(X-Y-Z)の並進運動からなる合
計12軸の加速度及び角加速度を測定する。そして、各
軸毎のデータに人体の感受特性から得られる周波数荷重
フィルタを通し、さらに倍率を乗じた後、足下とシート
座面及びシートバックにおける直交座標の並進振動と、
シート座面における直交座標の回転振動について、それ
ぞれの各軸の2乗合計の平方根、すなわちオーバオール
バリュー(overall value)を求め、その
値の大きさを乗り心地評価スケールに照らして評価値を
算出している。
【0004】なお、図4にはISO2631の周波数荷
重曲線が示されており、表1には評価スケールが示され
ている。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ISO2631の評価方法は、単に人体に加えられる加
速度や角加速度のみに着目したものであり、人体に加わ
る各方向の振動の時間差の違いに関してはなんら考慮さ
れていない。例えば、乗り物のピッチとロール方向に理
想的な正弦波振動が同一振幅で加わった場合でも、その
位相差が異なると人体の動揺の仕方が変化するため、乗
り心地評価も変わってくることが知られている(日本機
械学会No.95-45、シンポジウム講演論文集、「人
体の振動特性を考慮した乗り心地解析第1報」:以下公
報という)。
【0007】すなわち、フロア及びシートから人体に伝
達される各方向の振動の時間差の違いで引き起こされる
人体動揺が、人体各部にねじれや屈曲、圧迫などを生じ
させ、そのダメージ力が乗り心地に大きく影響を及ぼし
得るが、従来の評価方法ではこれらを考慮していないた
め、各軸毎に時々刻々振動周波数と振幅が変化する複合
振動を発生している車両に適用した場合、極端に車両の
振動特性が異なるものに対してはある程度の乗り心地評
価が可能であるものの、振動特性が微妙に異なる場合で
も同一の評価結果しか得られず、実際の乗り心地とはず
れが生じてしまう問題があった(実際の乗り心地では不
快と感じるものの、評価結果では少し不快としか評価さ
れない等)。
【0008】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みなされたものであり、その目的は、人体に加わる各方
向の振動の時間差の違いをも考慮することで、従来以上
に正確な乗り心地評価を行うことができる装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明(請求項1)は、少なくとも乗り物のフ
ロア、シート座面、シートバックの振動量を検出する状
態検出手段と、前記状態検出手段で検出された状態量に
基づいて、直接振動が伝達される部位が受ける直接的な
振動に関する第1の物理量及び直接振動が伝達されない
人体部位で人体各部の相対的動きによって生じる間接的
な振動に関する第2の物理量を算出する物理量演算手段
と、前記第1及び第2の物理量に対応する係数を前記第
1及び第2の物理量に乗算することにより評価量を算出
する評価係数手段と、前記評価量と所定の評価基準値と
の比較により乗り心地を評価する評価演算手段とを有す
ることを特徴とする。
【0010】ここで、直接振動が伝達されない人体部位
がうける第2の物理量は、人体に加わる各方向の振動の
時間差の違いが共振周波数の異なる人体各部位の動きの
差、すなわち人体各部位の相対的動きによって生じるも
のであり、この第2の物理量が乗り心地に大きな影響を
与える。第1の発明では、従来の評価方法では考慮され
ていなかったこの第2の物理量をも評価の対象とし、人
体に加わる各方向の振動の時間差の違いをも考慮した高
精度の乗り心地評価が可能となる。
【0011】乗り物に着座する乗員の体には、例えば足
下フロアとシート座面及びシートバックから直接振動が
伝達される。そして、フロア及びシートから人体に加わ
る各方向の振動の時間差の違いにより、共振周波数の異
なる人体各部位が励振され、人体動揺が生じる。一般
に、人体各部位の共振周波数は、頭部が0.5〜2H
z、胸が4〜6Hzにあり、それぞれ近接している。従
って、励振周波数が頭部の共振周波数付近にあると頭部
と胸には位相ずれが生じ、上半身の動揺が生じることに
なる。例えば、フロアのロールとピッチの回転振動を同
一周波数の正弦波で複合させて周波数及び位相差を変え
ると、人体動揺の仕方が変わることが知られている(上
記公報参照)。
【0012】図5には、ロールとピッチの位相差が30
度(A)と90度(B)の場合の頭部の前後及び左右の
加速度リサージュ図形が示されている。図から明らかな
ように、位相差が90度の場合には頭部が旋回してしま
い、頭部と胸との接合部である首にはねじれ、屈曲、側
屈が生じて乗員はダメージを感じることになる。従っ
て、このダメージ力が振動感受特性に大きな影響を及ぼ
すことになる。
【0013】図6には、ロールとピッチの複合回転振動
暴露下における等感度曲線が位相差毎に示されている。
ここで、等感度曲線とは、乗員が感じた所定の感覚、例
えばやや気になる振動レベルをフロア角加速度で定量化
し、それを振動周波数に対してプロットしたものであ
る。図からわかるように、ロールとピッチの位相差が3
0度、60度、90度と増加するに従って等感度曲線が
周波数領域全体にわたって低下する。つまり、位相差が
増加すると小さな角加速度でも乗員は等感度と感じるこ
とになり、位相差が増加すると振動感受性の感度が高く
なることを意味している(小さな角加速度でも気にな
る)。
【0014】このことからも、足下フロアとシート座面
及びシートバックの振動入力の大きさのみで振動感受性
が決定されるのではなく、各方向の振動入力の時間差の
違いにより人体に生じる動揺が乗員の首及び腹部にねじ
れ、屈曲、側屈を生じさせ、これらのダメージ力が感受
特性に影響を与えていることは明らかである。
【0015】本発明では、これらの首や腹部に生じるダ
メージ力を評価指標として取り入れ、従来以上に高精度
の評価を可能とするものである。すなわち、着座する乗
員の人体に振動を直接伝達するフロア、シート座面、シ
ートバックにおける振動量を状態検出手段で検出し、こ
れらの状態量からフロア及びシートから直接人体に振動
が伝達される部分の評価物理量の他に、フロア及びシー
トからの振動が直接人体に伝達されない人体各部位の間
接的なダメージ力、具体的には乗員の首や腹部に作用す
るねじれや屈曲力等も評価物理量として算出する。そし
て、これらの評価物理量に基づいて乗り心地を評価する
ことで、従来のISO以上のきめ細かい評価が可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態について説明する。
【0017】図1には、本実施形態の構成ブロック図が
示されている。なお、本実施形態では、日本人の平均的
体型を評価対象とする。状態検出部10として、乗員の
足下フロアには1軸(Z)の上下加速度を計測する加速
度センサ10aが取り付けられている。もちろん、足下
フロアに3軸(X−Y−Z)の加速度を計測する加速度
センサを取り付けることも可能であるが、本実施形態に
おいて乗り心地評価に用いられるのは主として上下加速
度である。また、乗員がシートと接触するシート座面に
は、3軸(X-Y-Z)直交座標の並進加速度と3軸回り
(rx-ry-rz)の角加速度を計測する6軸振動セン
サ10b付きのプレートがシート側に埋め込まれてい
る。さらに、乗員の背中とシートバックが接触する部分
には、3軸(X-Y-Z)の加速度センサ10cがプレー
トに取り付けられ埋め込まれている。これら10軸の振
動センサからの出力はアンプに接続されて増幅され、各
振動に対応した電圧信号が出力される。状態検出部10
からの10軸の電圧信号は、コンピュータ12に供給さ
れる。
【0018】コンピュータ12は、物理量演算部14、
評価係数部16及び評価演算部18を含んで構成されて
おり、物理量演算部14はさらに物理量演算部(1)1
4aと物理量演算部(2)14、実効値演算部14cか
ら構成される。2つの物理量演算部(1)、(2)はそ
れぞれフロア及びシートが人体に接触し直接振動が伝達
される接触部分とそうでない部分の演算処理を行うもの
である。以下、これら2つの演算部について説明する。
【0019】<物理量演算部(1)>このユニットは、
フロア及びシートから直接人体に伝わる振動を取り扱う
ユニットである。人体とシートが強く接触する背中と臀
部には、せん断力と圧迫力が作用する。背中に作用する
せん断力に関しては、シートバックにおけるシート側と
人体側の上下加速度差におけるシートバック角度の余弦
成分に比例するが、本実施形態ではシートバックの上下
加速度の余弦成分をせん断力の評価物理量としている。
また、圧迫力についてもシート側と人体側との前後加速
度差における余弦成分に比例するが、シートバックの前
後加速度差における余弦成分を圧迫力の評価物理量とし
ている。シート座面と臀部との接触部分に作用するせん
断力と圧迫力に関しては、シートバックと同様に評価物
理量を選択している。すなわち、せん断力はシート座面
の前後加速度における座面角度の余弦成分で、圧迫力は
シート座面の上下加速度における余弦成分で求めてい
る。さらに、足の裏にはフロアから圧迫力が作用するの
で足下フロアの上下加速度を評価物理量としている。従
って、この物理量演算部(1)における評価物理量とし
ては、背中のせん断力と臀部の圧迫力、臀部のせん断力
と圧迫力、足の裏の圧迫力に準じる評価物理量の合計5
個があり、これらを演算して出力する。
【0020】<物理量演算部(2)>このユニットは、
フロア及びシートから振動が直接伝達されない人体部位
に関して取り扱うユニットである。このような人体部位
の主要部分は頭部と腹部である。フロア及びシートから
人体に加わる各方向の振動の時間差により共振周波数の
異なる人体各部が励振され、人体動揺が生じる。この
時、頭部と胸の接合部である首、及び胸と臀部との接合
部の腹部にはねじれ力、前後の屈曲力、左右の側屈力、
脊柱の鉛直方向への圧迫力が作用するので、各力に相当
するねじれ角度、前後の屈曲角度、左右の側屈角度、脊
柱における衝撃吸収加速度の合計8個(首4個、腹部4
個)の物理量を評価物理量として選択している。これら
の物理量を3層構造で、学習則として誤差伝搬法を用い
たニューラルネットワークにより推定出力する。ニュー
ラルネットワークの入力ユニットとしては、シート座面
の6軸振動センサ10bとシートバックの3軸加速度セ
ンサ10cの出力、つまり9ユニットとしている。ニュ
ーラルネットワークの隠れ層のユニットは、ジェネティ
ックアルゴリズムにより最適化された数を用いている。
また、各ユニットの重みは、以下の方法で学習により求
めたものを用いた。
【0021】図2には、本実施形態における加振機構が
示されている。日本人の平均的な体型の被験者をロール
とピッチの複合回転振動を発生させる6軸加振機の加振
台100に取り付けられたシート200に平均的な着座
姿勢で着座させて、6軸方向に無相関な0.1〜20H
zの周波数成分を持つホワイトノイズの加速度司令信号
をコントローラ300から供給して6軸加振を約20秒
間行う。なお、6軸加振機は3組のパラレルリンク10
0aと6台の電気モータ100b及びキャビン100c
を含んで構成されており、キャビン100cの後方には
3台のプロジェクタ100dが配置され、ビデオレコー
ダ400からのビデオ信号をプロジェクタ100dに供
給し、キャビン100cの上方にあるミラー100eを
介してシート200の前方スクリーン100fに停車時
の道路風景が映し出されるようになっている。また、ホ
ワイトノイズの加速度又は角加速度の司令振幅は、高速
道路と荒れたアスファルト路の実車走行における6軸方
向の加速度振動振幅を基準として2段階設定されてい
る。さらに、実車における複合振動を考慮し、2軸、3
軸、4軸、5軸の複合振動の組み合わせに対して大きな
振幅を、それ以外の軸には小さな振幅が設定されてい
る。例えば、2軸(X軸とY軸)の複合振動の場合に
は、X軸とY軸に大きな振幅を割り当て、その他の軸
(Z軸と3つの回転軸)には小さな振幅や角加速度を割
り当てる。
【0022】これらの加振条件に対して、上述したよう
にシート座面における3軸直交座標の並進振動と3軸回
りの回転振動と、シートバックにおける3軸直交座標の
並進振動の合計9軸の振動を6軸振動センサ10bと3
軸加速度センサ10cで計測し、ニューラルネットワー
クの入力ユニットデータとする。また、被験者の前頭部
と胸及び腰の3個所に取り付けた6軸振動センサの出力
を計測し、オフラインで首と腹部に対してねじれ角度、
前後の屈曲角度、左右の側屈角度、衝撃吸収加速度を演
算し、ニューラルネットワークの出力ユニットデータと
する。具体的には、首のねじれ角度θny、屈曲角度θn
p、側屈角度θnr、衝撃吸収加速度Znrは(1)〜
(4)式のように各軸の差分より求め、腰におけるねじ
れ角度θay、屈曲角度θap、側屈角度θar、衝撃吸収
加速度Aazは(5)〜(8)式で求めることができ
る。
【0023】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
【数8】 これらの実験を合計3回行い、全ての計測した振動デー
タに基づいて誤差伝搬法で学習させる。
【0024】以上のようにして物理量演算部(1)14
a及び物理量演算部(2)14bで演算を行い、それぞ
れの出力、つまり物理量演算部(1)14aからの人体
とシートが接触する部分における合計5個の物理量と、
物理量演算部(2)14bから出力される人体とシート
が直接接触しない部分における合計8個の物理量は、実
効値演算部14cに出力される。実効値演算部14cで
は、時々刻々変化するこれらの物理量の20秒間の実効
値を算出して評価係数部16に出力する。
【0025】評価係数部16は、ニューラルネットワー
クの隠れユニットの重みを算出する際に行った全ての加
振条件に対応した振動暴露下における官能評価結果と、
物理量演算部14からの各物理量、すなわち人体各部に
作用するねじれ角度、前後の屈曲角度、左右の側屈角
度、衝撃吸収加速度などのデータに対して多変量解析を
実行することで得られた重回帰係数、つまり人間の振動
感受特性に合致した重み係数を有しており、物理量演算
部14から出力されたそれぞれの物理量に重回帰係数を
掛け合わせてそれぞれの評価量を評価演算部18に出力
する。すなわち、予め調べた20秒間の振動暴露下の官
能評価値(不快でない/不快等の官能)を目的変数と
し、被験者の首及び腹部におけるねじれ角、屈曲角、側
屈角等の実効値(20秒間)を説明変数として多変量解
析を行って各説明変数の重み係数(重回帰係数)を求め
る。官能値=係数1×説明変数1+係数2×説明変数2
+・・・であり、20秒間の各説明変数に各重み係数を
掛け合わせ、それぞれの和を求めることで官能評価値を
推測できるようになる。
【0026】評価演算部18は、第1演算部18a、第
2演算部18b、比較部18c及び評価部18dを有し
ており、第1演算部18aでは評価係数部16からの人
体各部の評価値を加算して所定時間内のピーク値と平均
値を算出して第2演算部18bに出力する。また、第2
演算部18bは、第1演算部18aで算出されたピーク
値と平均値の比率(ピーク値/平均値)を算出して比較
部18cに出力する。比較部18cは、第2演算部18
bからの比率と所定の比率を比較し、算出された比率が
所定比率以上である場合にはピーク値を出力し、所定比
率よりも小さい場合には平均値を出力する。なお、ピー
ク値と平均値を算出して比較するのは以下の理由によ
る。すなわち、例えば高速道路で淡々と走行している場
合には、人体に作用するダメージ力の平均値で乗り心地
が決定されることが多いが、大きなうねりを乗り越した
場合には乗員はそれまでの振動に対して乗り心地を評価
するのではなく、大きなうねりによる人体へのダメージ
力(ダメージ力のピーク値)を重視して乗り心地を評価
することが多いからである。そして、評価部18dは、
比較部18cから出力されたピーク値あるいは平均値の
大きさに基づいて9段階で乗り心地を評価し、図示しな
い画面上に所定時間毎に表示する。なお、本実施系形態
における9段階評価は具体的には以下の通りである。
【0027】 1:気にならない 2:少し気になる 3:やや気になる 4:気になる 5:少し不快 6:やや不快 7:不快 8:非常に不快 9:極度に不快 このように、本実施形態では、従来の評価方法では考慮
していなかった間接的な人体各部のねじれ力、屈曲力、
側屈力、圧迫力などのダメージ力を加味して評価を行っ
ており、また評価基準も従来以上に細分化しているの
で、乗り心地の高精度な評価が可能となる。
【0028】なお、本実施形態の物理量演算部14で
は、ニューラルネットワークを用いて間接的なダメージ
力を演算しているが、本発明はこれに限定されることは
なく、例えば日本人の平均的体型の被験者又は被験者の
代わりに人体のダミーモデルを用いて頭部と胸及び腰の
位置に6軸振動センサまたは筋電位や硬さ計を取り付
け、評価指標となる首と腹部におけるねじれ角度、屈曲
角度、衝撃吸収加速度を直接計測することも可能であ
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の乗り心地
評価装置によれば、従来以上に正確に乗員の乗り心地を
定量評価することができる。従って、本発明の評価装置
の評価結果を用いて、例えば車両の乗り心地改善を図る
ことが容易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の構成ブロック図である。
【図2】 同実施形態の加振機の構成図である。
【図3】 従来の乗り心地評価方法の説明図である。
【図4】 従来の乗り心地評価方法における周波数荷重
係数を示すグラフ図である。
【図5】 ロールとピッチの位相差を変えた時の頭部の
加速度リサージュ波形を示す図である。
【図6】 ロールとピッチの位相差を変えた時の等感度
曲線のグラフ図である。
【符号の説明】
10 状態検出手段、12 パソコン、14 物理量演
算部、16 評価係数部、18 評価演算部、100
加振台。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも乗り物のフロア、シート座
    面、シートバックの振動量を検出する状態検出手段と、 前記状態検出手段で検出された状態量に基づいて、直接
    振動が伝達される部位が受ける直接的な振動に関する第
    1の物理量及び直接振動が伝達されない人体部位で人体
    各部の相対的動きによって生じる間接的な振動に関する
    第2の物理量を算出する物理量演算手段と、 前記第1及び第2の物理量に対応する係数を前記第1及
    び第2の物理量に乗算することにより評価量を算出する
    評価係数手段と、 前記評価量と所定の評価基準値との比較により乗り心地
    を評価する評価演算手段と、 を有することを特徴とする乗り心地評価装置。
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