JP2005504983A - シートパッドの動的座り心地の定量決定方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、自動車用シートのシートパッドの動的座り心地の質を表す評価数値を決定する方法に関する。このために、可撓性測定マットは、所定位置となるようにシートパッド上に配置され、ヒステリシス無しに動作する表面を覆う力測定センサが可撓性のある測定マットに一体化される。被験者または振動に関して擬人的に動作する試験ボディは、このように準備された自動車シート上の所定位置に位置決めされ、現実に近い形で載せられる。測定には、前記試験ボディ(ボディ)/シートシステムは、好ましくは対応する自動車に組み込まれた状態で、例えば、状態が悪い直線コースの道路を走行することによって、好ましくは励振され、それによって力測定センサから送られた信号が広範囲の信号を形成するために位相に加えられる。試験ボディ/シートシステムの周波数特性は、前記広範囲信号に基づいて決定され、前記周波数特性の面積分が一定の限界周波数まで決定される。前記面積分の値は、自動車シートのシートパッドの動的座り心地の評価数値として使用される。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、布張りシート要素の動的座り心地を定量的に決定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シート、特に自動車用シートを開発する際の、重要な要素の一つは、自動車の乗員、特に運転者が、正確には自動車シートに座っている場合、時にはほとんど動かずに長時間シートに座ることを余儀なくされるので、高度の座り心地良さが達成されることにある。このような状況では、特に、最適シート圧力分布の問題が重要な役割を果たす。これに関するシートの挙動は、複数の要素によって、例えば、シートの支持構造の素材の種類および設計だけでなく、カバーしている素材の多層複合構造の種類、設計、および製造法によって、並びに他の同様の要素によって決定される。人がその上に座るとき布張りシート要素における座圧分布が好ましくない場合には、人が比較的長時間座る場合にこれに対して不快感および違和感を持つ。
【0003】
シートの開発過程において、異なった構造のシートおよび布張り要素が、試験用サンプルとして製造され、これらは、異なる試験および評価基準に関して、また、圧力快適さに関しても、客観的に比較され、かつ再生可能に仕上げられなければならないので、最良の試験用サンプルが選択されうる。現在開発のシートの新たな試験用サンプルだけでなく、異なる出所の異なった試験シート、例えば、旧世代のシート、中古シートまたは外部で開発されたまたは製造現場からのシートも互いに比較される。
【0004】
布張りシート要素の座り心地を定量的に決定する特許文献1(以下短縮して[2]で示す)に記載の方法によれば、座圧の分布は、擬人(人間型)設計の試験ラムと試験されるべき布張りシート要素との間で静的に測定される。ここでは、薄く可撓性が弱まった(低下した)測定マットは、この測定マットに一体化され、表面を覆うことができるようにグリッド状に分配され、また本質的に曲がりやすい、複数の個別圧力センサを備えており、上記測定マットは、布張り表面と試験ラムとの間に置かれ、圧力センサの信号出力が評価装置に接続される。試験される布張りシートの着席表面は、平均的な人が着席する重量に相当する力により、現実に近い条件下で、静的に負荷が掛けられ、測定マットの個々の圧力センサの信号が評価され、そこから、布張り要素の圧力快適さの評価数値が特定の演算規則に従って決定される。快適さ評価数値が決定されるとき、異なる擬人感覚範囲や、異なる感覚しきい値が考慮される。この公知の方法は、要するに、複数の被験者の主観的快適さの感覚とも関連する異なる布張りシート要素に対する座り心地の客観的且つ再生可能な評価数値を提供する。但し、この静的に得られた快適さ評価数値は、シートの動的座り心地を表すものでないことは明白である。つまり、静的座り心地に関して優れた評価を有するシートであっても、動的シートローディングを受けるとき、例えば、状態が悪い直線コースの道路をそれぞれの自動車で走行するとき最適度の快適さがあると感じられるとは必ずしも限らない。動的なシート負荷を受けるときの布張りシート要素の評価は、静的着席の場合の布張りシート要素の快適さの試験とは完全に異なる基準によって明確に規定される。
【0005】
特許文献2(以下短縮して[1]と称する)、および技術的な振動考慮に関しさらに開発される特許文献3(以下短縮して[3]と称する)によるシートローディングボディ(シート負荷ボディ)は、動的基準に関する布張りシート要素の快適さの試験についての特定の問題を扱う。擬人設計のものでもある[1]によるシートローディングボディは、自由に移動可能であり、平均的な人が着席する重量に相当する。シートローディングボディの必要な着席重量を得るために、複数の重量の形態における受け身の(受動)バラストが、臀部シミュレータの内部及び/又は背中シミュレータに取り付けられる。この意図するところは、自由に移動可能なシートローディングボディが、0〜約30Hzの全スペクトル範囲において対応する被験者測定値と少なくとも定量的に同程度である、自動車シート上の、人とは無関係の振動を測定するために使用されることにある。シートの静的検査に対する上述のシート試験ラムと同様、ここで問題となる自由に移動可能なシートローディングボディの場合、臀部シミュレータおよび背中シミュレータもそれぞれ、布張りで覆われる硬質部分で形成され、この硬質部分は少なくとも裏側、および背後で現実的となるように人間の骸骨をシミュレートする。布張りで硬質部分を覆うことでは、層の厚み、柔らかさ、弾力性、減衰挙動、およびこれらのパラメータの局所分布に従って、擬人的に臀部領域または背中領域の軟部をシミュレートするので、技術的な振動の考慮に関して、布張りシート要素および布張り背もたれ要素へのシートローディングボディの結合は、人と布張り要素との間の対応接合部をできるだけ正確にシミュレートすることができる。これは、[1]に従って、代表的な振動測定の主な前提条件と考えられ、シートローディングボディが、シートに着席する人間に対応する布張り要素の表面の変形だけでなく、シートに着席する人間に対応する座圧の分布をももたらすことも重要であると思われる。個々のボディ部分またはボディ領域の固有の動的影響は、[1]による技術的な振動の考慮に関して現実に近い、すなわち、擬人的に「ソフト(軟らかい)」であるように、自動車シートの布張り要素へシートローディング(負荷)領域が結びつくことと比較して、あまり重要ではないと考えられる。
【0006】
それで固有に振動するボディ質量の動的影響が、技術的な振動の考慮に関する自動車シートの検査中に現実に近い条件下でシミュレートされ、結果として記録され、[3]によるさらに開発されたシートローディングボディでは、3次元での振動を可能にする統合されたバラスト重量がバネ/ダンパ/質量システムの形態で構成され、それぞれの場合で少なくとも1つの振動質量は、この質量が3つの全空間方向で振動できないようにバネ/ダンパ媒体で包囲されうる。
【0007】
[1]および[3]によるシートローディングボディは、以下のものを共通に有する。つまり、背中のシミュレータは、臀部シミュレータに対し限定された角度空間内で股関節を中心に旋回できるように搭載され、背中および臀部の延長位置という意味で弾力的に圧縮応力が与えられる。臀部の大腿部シミュレータは、膝関節の範囲まで形成され、下肢シミュレータおよび足シミュレータは、膝関節領域で移動できるように接続され、それら自体を床上で移動可能に支えることができる。臀部および布張りシート要素の接触表面および座圧の局所分布内の全体の支持力が、実際の被験者が着席したときの支持力および座圧の分布に相当し、さらに重心のほぼ同位置及び/又はほぼ等しい大きさの質量慣性のモーメントが、股関節と平行である少なくとも軸の周りに生成されるように、受け身のバラスト重量は、シートローディングボディ内に分布される。
【0008】
技術的な振動の考慮に対するシート検査を実行するために、試験される自動車シートは、[1]に従って、0〜30Hzの周波数範囲の垂直正弦波振動を経験できるように励振される振動プラットフォーム(振動台)上に取り付けられる。シートローディングボディが次に座圧の最適分布で自動車シート上に配置され、低質量加速度センサが、着席表面と最適着席位置に配置されるシートローディングボディとの間に位置決めされる。所定の周波数および所定の加速度振幅を有する配置されたシートローディングボディを使用してシートが振動するように励振されると、シートおよび試験されるシートローディングボディから形成される振動システムの応答振動が、次に、挿入された加速度センサを使用して個々の励起振動数または励起周波数毎に決定される。技術的な振動の考慮に対する自動車シートのこのような検査では、シートローディングボディの垂直振動のスペクトル分布が決定される。自動車シートの周波数応答は、いわば、シートローディングボディによる負荷の下でのスペクトル線図として決定される。このスペクトル線図は、シートに着席する人に対する自動車シートの振動−減衰挙動だけを全体として表す。これは自動車シートの動的快適特性の評価に使用できる基準であるが、全体としてシートの広範囲の減衰挙動は、動的に励振された自動車シート上に着席している人の事実上不快な振動感覚を評価するためには使用できない。
【0009】
【特許文献1】
独国特許発明第196 01 974C2号明細書
【特許文献2】
独国特許発明第197 20 854C1号明細書
【特許文献3】
独国特許発明第198 07 751C1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、自動車シートの快適さが検査されるとき、動的に励振された自動車シートに着席している人の事実上不快な振動感覚に関する、現実に近い条件下での、定量的に再生可能な評価数値を提供する方法を明記することにある。自動車シートの動的な振動の励振は、動的シートローディング、例えば、状態が悪い直線コースの道路を個々の自動車で走行するときに対応する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
記載の先行技術を基礎とすると、この目的は、請求項1の特徴全体によって本発明に従い達成される。
【0012】
上述により、布張りシート要素上のシートローディングボディの全着席力は、振動(揺動)させることができるシステムの応答振動の際に各点に対して慣性もなく、ここで対象のものである0〜30Hzの周波数範囲における座圧の分布の積分として決定される。データが評価されると、振動させることができるシステムの周波数応答、すなわち、応答振動の振動振幅のスペクトル分布が最初に決定され、そこから、特定最大周波数、例えば20Hzまたは25Hzまでのこの関数の積分が形成され、この積分値は布張りシート要素の動的座り心地の評価数値として使用される。この評価数値は、振動させるために励振される自動車シートに人が着席するときの人体の着席領域における振動負荷(ローディング)を表す。周波数応答曲線の上記積分値が大きい場合、これは、それぞれの自動車シートによる人体の振動負荷の度合いが大きいことを意味する。すなわち、このシートは時間の経過と共に不快であると感じられる。他方、低積分値を有する自動車シートは、状態が悪い直線コースの道路を走行するときにはより快適であると感じられる。
【0013】
技術的な振動の検討に関するシートの検査を実施する公報[1]または公報[3]に記載の方法は、布張りシート要素の振動に対する減衰特性、つまり分離(独立)した状態にある布張りシート要素に対して特定できる特性を明らかにするが、本発明による方法は、人と布張りシート要素との間の相互作用に関係し、励振されたシート振動に応答する人の感覚に対応する評価を可能にする。
【0014】
本発明の有利な改良は従属請求項に見られ、さらに本発明はまた、図で示される例示的実施形態によって以下で説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
路上走行車25の布張りシート要素2、布張りシート要素(布張り背もたれ要素)3の動的座り心地の質の一つを決定する方法は、本発明の範囲内の様々な方法で実施できる。いかなる場合でも、試験される自動車シート1は、現実に近い条件下で負荷が掛けられ、振動できるように励振されなければならない。負荷に関する多数の可能性があるが、振動できるようにする励振に関してはなおさらである。
【0016】
試験される自動車シート1の負荷は、実際の被験者によって、または着席に対して擬人設計のものである試験ボディ15によって行われる。実際の被験者による負荷は、そのような被験者がほとんど常に、特に先行投資も必要なく、容易に利用可能であるという利点がある。但し、実際の被験者を使用すると、試験が同じ被験者で実行できず、その結果、測定結果を容易に互いに比較できないという欠点もある。この理由のため、擬人設計の試験ボディで試験される自動車シートの負荷は、投資が必要となるにもかかわらず薦められるべきである。
【0017】
このように形成され、振動させることができる特にボディ(試験ボディ)/シートシステムの振動の励振に関し、この点に関しては様々な可能性がある。特に、振動することができ、シートローディングボディおよび自動車シートから形成されるシステムは、振動させるために分離した状態で、例えば、自動車シート用の振動試験台で、またはそれぞれの自動車25に設置した状態で励振されうる。設置する場合の代替例は、自動車の固有の振動挙動がそれで実際に振動の測定結果に包含されるので薦められることが好ましい。一方のタイプの自動車の振動測定があると良好な測定結果を与える、すなわちこのタイプの自動車の振動に関して非常に快適なシートとして評価された全く同一の自動車シートは、他方のタイプの自動車で試験されたとき等しく良好な快適評価を必ずしも生成する必要はない。振動(揺動)させるようにする自動車の励振は、状態が悪い直線コースの道路を走行することによるような検査、または自動車の4輪のハブそれぞれがそれぞれ1つの加振機(振動発生機、シェエーカ)に取り付けられ、4つの加振機がプログラム制御され、割り当てられた位相で、励振され、状態が悪い直線コースの道路上の走行による現実に近い条件下で振動させることができる振動試験台と称されるもので、現実に近い条件下で実行される。状態が悪い直線コースの道路を走行するのに、高価な自動車振動試験台への投資が不要である。他方、状態が悪い直線コースの道路を走行することによる振動の励振のための前提条件は、常に試験走行が同じ道路上で、同じ広がりで、並びに道路状態(乾燥)、速度(一定、ほぼ60km/h)、及び一定の制限を持ってのみ可能な所定の状況下にある、直線走行のような同じ走行条件下で、常に実行されることである。さらに、それぞれ地域的に利用可能である状態が悪い直線コースの道路、すなわち異なる状態が悪い道路を走行することによる異なる現象位置での自動車シートの振動試験は、一定の状況下で僅かに異なる測定結果をもたらす。いずれの場合であっても、状態が悪い道路の走行による振動の励振は、場所に関して互いに離れて活動する異なる開発チームによって同じ自動車シートが試験される場合には問題を含む。そのような場合、両方の場所で同じ励振プログラムを提供できる自動車振動試験台によってそれぞれの場合で振動の励振を実行することが代わりに薦められる。
【0018】
自動車シートが振動に対して検査されるときには、振動させることができかつシートローディングボディおよび自動車シートから形成されるシステムも、上述と同じように、シート試験台によって所望のスペクトルで振動するように励振される。この励振可能性は、そのような試験台への投資費用が自動車振動試験台と比べて比較的低いので有利である。さらに、振動に関して自動車シートの振動は、天候に関係なく、建物内で、常に同じ条件下で実行される。他方で、シート試験台による振動の励振に対しても様々な可能性がある。
【0019】
特に、ボディ/シートシステムは、励振周波数が緩やかにすなわち準静的に変化し、0〜30Hzの所望のスペクトルにわたって調整される正弦波振動によって、励振される。振動の励振に個々に設定される応答振動の振幅は、励振周波数の関数として同時に記録される。この振幅/周波数記録は、振動させることができるボディ/シートシステムの周波数応答を構成する。
【0020】
他方、ボディ/シートシステムは、経時変化する振動の不規則的混合を利用するシート試験台によって励振される。不規則励振振動は、状態が悪い直線コースの道路での測定走行時に予め測定される。ボディ/シートシステムの不規則励振は、一定時間維持され、同様にシステムの不規則的応答振動も記録されなければならない。フーリエ周波数変換によって、振動させることができ、ここでは対象となるボディ/シートシステムの周波数応答が、応答振動からの時間座標図から決定される。
【0021】
図1で示された例示的実施形態では、自動車シート1は、所定位置の布張りシート要素2に適用される測定マット6の中間位置決めと共に、この布張りシート要素上の所定位置に配置され布張り背もたれ要素3にもたれ掛けさせられた自由に移動可能な擬人設計の試験ボディ15により、振動に対する検査中に負荷が掛けられる。
【0022】
試験ボディ15は、布張りで覆われる大腿部および臀部領域16と、それに股関節において関節で連結され、かつこれもまた布張りで覆われる背中領域17と、膝関節領域20の大腿部シミュレータに関節で連結され、かつ関節21で連結される踏み板22によって床上で支持される一対の下肢シミュレータ19とから構成される。大腿部および臀部領域16の硬質部分、および背中領域17の硬質部分は、少なくとも裏側(底面側)および支持側で、人体の骸骨の大腿部の関節を含む骨盤の骨および大腿部の形状を実際的にシミュレートする。布張りでの硬質部分の覆いは、層の厚み、柔らかさ、弾力性、減衰挙動、およびこれらのパラメータの局所分布、特に2つの座圧点の領域に関し、臀部領域および背中領域の自然の軟質部分を可能な限り実際的にシミュレートする。さらに、必要な着席重量を得るために、擬人設計のものである試験ボディ15は、大腿部および臀部領域16に取り付けられ、及び/又は背中領域17の内側に固定される複数のバラスト重量18を備えている。
【0023】
試験ボディは、それが全男性の平均、すなわち中央値(50パーセンタイル)の男性に相当するようにその比率およびその重量に関して都合良く構成される。女性は、臀部領域において男性と異なる比率を有するので、中央値の男性の試験ボディでの測定に加えて、中央値の女性の試験ボディでの測定を実行すると有利と思われる。但し、それらの差は、中央値の男性と非常に大きな95パーセンタイルの男性との間の差、または非常に小さな5パーセンタイルの男性に対する差と比べてあまり重要ではない。ゆえに、中央値の男性および女性の試験ボディでの比較測定は、恐らく測定結果における限界差を示すだけであり、それは恐らく、少なくとも重要な程度までではなく、通常測定誤差または測定ばらつきの範囲内である。いずれにしても、中央値の男性および女性の試験ボディを使用し、個々の測定の最終値から平均値を形成する多数回の測定を実行することによって、測定結果を多少より信頼できるようにすることが好ましい。このような測定値の保障(セーフガード)はまた、中央値の男性および女性の試験ボディについてだけでなく、男性および女性夫々の、5パーセンタイル試験ボディおよび95パーセンタイル試験ボディでも、多数回測定することによって、さらに続く平均値の形成により所望通りに拡大される。
【0024】
振動に対し自動車シートを検査するのに必要であり、この自動車シートの布張りシート要素の所定位置に適用される可撓性のある(柔軟な)測定マット6は、それぞれが元来(本質的に)もっと可撓性のある(柔軟な)複数の個別力測定センサ8を備えている。測定マットに一体化された(組み込まれた)力測定センサは、その表面を覆うことができるように、グリッド状に分布される。図2で示された例示的実施形態では、必要とされる表面に関し正方形である測定マット6は、測定マットのそれぞれの側に沿って、それぞれの場合で32フィールドが提供されるので、測定マットは32×32=1024個の力測定センサを包含する市松模様状のライングリッドで示される。振動の調査のための測定マットの妥当性に対し、力測定センサはそれぞれがほぼ25Hzの周波数まで実質的にヒステリシス無しに動作することが前提条件とされる。力測定センサは、容量性の原理に従って動作する。各センサの反対極は、それぞれ、外側の評価装置につながる信号端子を備えている。但し、それぞれの個々の力測定センサは、個別のライン端子対を備える必要はない。代わりに、マットの片側にある力測定センサの極が第1組のラインの行で互いに接続され、マットの反対側にある極が第2組のラインの列で互いに接続され、この合計の2×32=64ラインが絶縁した状態で対応する4つの導体の接続ケーブル9に入るならば差し支えない。それぞれの個々の力センサは、第1および第2のラインの異なる対によって独立にアドレス指定される。
【0025】
力測定センサの信号出力は、対象の応答振動の比較的高い周波数においても振動サイクル内で十分な測定点を得るために、ほぼ100Hzのサンプリング周波数でサンプル化されなければならない。測定マットの1024個全ての力測定センサの測定信号を評価する必要はない。コンピュータ技術の現状を前提とし、上述のサンプリング周波数を使用するとして、これは、演算能力および演算速度に対し受け入れ難いほど高い要求が評価ユニットについてなされることとなる。その代わりに、力測定センサの適切な局所選択を行うと、それらの個数は、約70〜90点まで、つまり前述のサンプリング周波数が与えられたモバイルコンピュータ(ラップトップ形)によって今日ではもうすでに容易に処理される程度まで減少した。図2で示された例示的実施形態では、測定マットの76個の力測定センサ(センサ)8’が活動状態(アクティブ)となる。
【0026】
測定マット上に選択された「活動状態(アクティブ)」の力測定センサの均等分布を持たせることを考えることができ、これも有効な測定結果を生成する。但し、選択された力測定センサ8’が主に負荷が掛けられる範囲に、ここでは言い換えると坐骨面領域10内に集中される場合に、測定はより明確となる。自動車シート上の測定マット、およびこの測定マット上の試験ボディが申し分なく配置されると、負荷範囲が測定マットの中央線7に対して対称的に拡がる。ここでは、主な負荷を占める2つの坐骨面領域10に加えて、尾骨領域だけでなく両側の臀部側方領域(Seutenbackenbereiche)12や2つの下肢領域もある。図2で示されたシート縁部領域11は、下肢領域の前方部分を構成する。
【0027】
それぞれの路上走行車25内に申し分なく設置された自動車シート1(図3)が測定マット6と共に準備され、擬人化された試験ボディ15がその上に正しく位置決めされ、シートベルトによって布張り背もたれ要素3に固定された後、力測定センサ8’の信号端子(接続ケーブル9)が評価ユニットに接続される。図3で示された例示的実施形態では、前記評価ユニットは、実質的にコンピュータ27、FFT分析器28、積分器29、および端末ディスプレイ30から構成される。測定前に、振動の励振前の静的重量表示をチェックすることによって行われる、試験ボディ15が正しく着席しているかをもう一度チェックする必要がある。具体的に言えば、全ての選択された力測定センサ8’の実際の全体の力が、使用されたシートローディングボディに対し予め決定される設定点全体の力と一致しなければならない。適切であれば、自動車シート1上のシートローディングボディの着席位置は、設定点/実際の対応点が得られるまで補正されなければならない。実際の被験者がシートローディングボディとして使用される場合、その測定もまた、測定マットが早くともほぼ5〜7分後となる体温を推測(感知する、受け付ける)するまで開始されてはならない。
【0028】
図3で示された例示的実施形態では、測定を実行するために、ボディ/シートシステムは、状態が悪い直線コースの道路26上を自動車25で走行することによって、不規則振動するように励振されるので、ここで対象となる0〜30Hzの周波数範囲内の励振振動も包含される。励振時間中に力測定センサに存在する信号は、前述の評価ユニット27〜30内でリアルタイムに評価される。単に個々の信号の時間座標図を記録し、後により多くの演算時間が利用できる研究室で、オフラインに評価を実行することも代わりに考えられうる。
【0029】
状態が悪い道路26上での測定走行は、全測定に、特に乾燥した路面上をほぼ50〜60km/hの定速度での直線走行に対して同条件下で行われるべきである。測定走行は、少なくとも5分間の測定時間にわたって行われる。距離が約5キロメートルの状態が悪い道路での直線コースが利用できない場合、状態が悪い直線コースの道路26の短距離部分が後方および前方に沿って繰り返し走行され、測定信号および該測定信号の処理は方向転換操作中には抑制される。
【0030】
測定信号が処理されると、全ての力測定センサ8の信号が全ての場合で少なくともほぼ同位相で加えられてコンポジット信号(合成信号、複合信号)31を形成し、これはコンピュータ27内で行われる。図4a、4b、および4cはそれぞれ、硬質自動車シート(図4a;コンポジット信号31h)、通常自動車シート(図4b;コンポジット信号31n)、および軟質自動車シート(図4c;コンポジット信号31w)で記録された力座標図を示す。
【0031】
周波数応答32と称される、ボディ/シートシステムの応答振動の振幅のスペクトル分布は、FFT分析器28によってこのコンポジット信号31の時間座標図から決定される。硬質自動車シート、通常自動車シート、および軟質自動車シートの、様々な周波数応答32h、32nおよび32wは、図5の直接比較で例示される。それらの差はあまり目立たないが、それらの傾向は、例えば、共振点のスペクトル位置に対して、周波数応答の一定の体系的な対応にも関わらず認識可能である。共振点5Hzにおいて増加する共振は、軟質シートまたは通常シートと比べて硬質シートで著しくより大きくなる。通常シートの周波数応答32nの座標図の傾向は、全面的に最低レベルにある。
【0032】
積分器29では、この周波数応答の面積分33の比率は、一定の限界周波数35まで決定され、限界周波数35、例では20Hzにおける面積分33h、33n、33wのこの比率の限界値34h、34n、34wは、自動車シート1の布張り要素の動的座り心地の評価数値として使用される。硬質シート、通常シート、および軟質シートの、積分線33h、33nおよび33w(図6)は、様々なシート間の差を、図5による周波数応答よりもより明白に認識できるようにする。特に、限界値34h、34n、または34wによって、単に数値でそれぞれの自動車シートの振動快適さを比較可能および再生可能に表現することが可能となる。
【0033】
[1]に記載の測定方法と比べて、本発明の利点は、一方で、容易に比較可能な評価数値が、測定の結果として得られ、その評価数値が測定されるシートの基準を表すだけでなく、僅かな変化だけで後の測定中でも再生可能であることである。先行技術と比べて本発明による測定方法のさらに重要な利点は、本発明が、測定技術を利用してシート振動に対する人体の感度を実際に記録することである、すなわち、得られた快適さ評価数値によって、今まで不可能であった比較的長距離の走行中のそれぞれの自動車シートによる人体への振動負荷についての数量的且つ比較可能な最も確実な情報を得ることが可能となることである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】自動車シート上に配置され、臀部領域および背中領域が擬人構造のものであり、着席領域に適用される可撓性のある測定マットだけでなく、大腿部シミュレータが床上で支持されるようにするために全下肢寸法を有する試験ボディを示す。
【図2】可撓性のある測定マットのグリッド部分および選択された力測定センサの表示を示す。
【図3】状態が悪い直線コースの道路上での測定走行中の測定構成を概略的に示す。
【図4a】測定走行中に得られる硬質自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図4b】測定走行中に得られる通常自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図4c】測定走行中に得られる軟質自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図5】図4a、4b、4cによる3つの曲線のフーリエ周波数変換(FFT)の線図を示す。
【図6】図5による3つのFFT線図の積分関数を示す。
【0001】
本発明は、布張りシート要素の動的座り心地を定量的に決定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シート、特に自動車用シートを開発する際の、重要な要素の一つは、自動車の乗員、特に運転者が、正確には自動車シートに座っている場合、時にはほとんど動かずに長時間シートに座ることを余儀なくされるので、高度の座り心地良さが達成されることにある。このような状況では、特に、最適シート圧力分布の問題が重要な役割を果たす。これに関するシートの挙動は、複数の要素によって、例えば、シートの支持構造の素材の種類および設計だけでなく、カバーしている素材の多層複合構造の種類、設計、および製造法によって、並びに他の同様の要素によって決定される。人がその上に座るとき布張りシート要素における座圧分布が好ましくない場合には、人が比較的長時間座る場合にこれに対して不快感および違和感を持つ。
【0003】
シートの開発過程において、異なった構造のシートおよび布張り要素が、試験用サンプルとして製造され、これらは、異なる試験および評価基準に関して、また、圧力快適さに関しても、客観的に比較され、かつ再生可能に仕上げられなければならないので、最良の試験用サンプルが選択されうる。現在開発のシートの新たな試験用サンプルだけでなく、異なる出所の異なった試験シート、例えば、旧世代のシート、中古シートまたは外部で開発されたまたは製造現場からのシートも互いに比較される。
【0004】
布張りシート要素の座り心地を定量的に決定する特許文献1(以下短縮して[2]で示す)に記載の方法によれば、座圧の分布は、擬人(人間型)設計の試験ラムと試験されるべき布張りシート要素との間で静的に測定される。ここでは、薄く可撓性が弱まった(低下した)測定マットは、この測定マットに一体化され、表面を覆うことができるようにグリッド状に分配され、また本質的に曲がりやすい、複数の個別圧力センサを備えており、上記測定マットは、布張り表面と試験ラムとの間に置かれ、圧力センサの信号出力が評価装置に接続される。試験される布張りシートの着席表面は、平均的な人が着席する重量に相当する力により、現実に近い条件下で、静的に負荷が掛けられ、測定マットの個々の圧力センサの信号が評価され、そこから、布張り要素の圧力快適さの評価数値が特定の演算規則に従って決定される。快適さ評価数値が決定されるとき、異なる擬人感覚範囲や、異なる感覚しきい値が考慮される。この公知の方法は、要するに、複数の被験者の主観的快適さの感覚とも関連する異なる布張りシート要素に対する座り心地の客観的且つ再生可能な評価数値を提供する。但し、この静的に得られた快適さ評価数値は、シートの動的座り心地を表すものでないことは明白である。つまり、静的座り心地に関して優れた評価を有するシートであっても、動的シートローディングを受けるとき、例えば、状態が悪い直線コースの道路をそれぞれの自動車で走行するとき最適度の快適さがあると感じられるとは必ずしも限らない。動的なシート負荷を受けるときの布張りシート要素の評価は、静的着席の場合の布張りシート要素の快適さの試験とは完全に異なる基準によって明確に規定される。
【0005】
特許文献2(以下短縮して[1]と称する)、および技術的な振動考慮に関しさらに開発される特許文献3(以下短縮して[3]と称する)によるシートローディングボディ(シート負荷ボディ)は、動的基準に関する布張りシート要素の快適さの試験についての特定の問題を扱う。擬人設計のものでもある[1]によるシートローディングボディは、自由に移動可能であり、平均的な人が着席する重量に相当する。シートローディングボディの必要な着席重量を得るために、複数の重量の形態における受け身の(受動)バラストが、臀部シミュレータの内部及び/又は背中シミュレータに取り付けられる。この意図するところは、自由に移動可能なシートローディングボディが、0〜約30Hzの全スペクトル範囲において対応する被験者測定値と少なくとも定量的に同程度である、自動車シート上の、人とは無関係の振動を測定するために使用されることにある。シートの静的検査に対する上述のシート試験ラムと同様、ここで問題となる自由に移動可能なシートローディングボディの場合、臀部シミュレータおよび背中シミュレータもそれぞれ、布張りで覆われる硬質部分で形成され、この硬質部分は少なくとも裏側、および背後で現実的となるように人間の骸骨をシミュレートする。布張りで硬質部分を覆うことでは、層の厚み、柔らかさ、弾力性、減衰挙動、およびこれらのパラメータの局所分布に従って、擬人的に臀部領域または背中領域の軟部をシミュレートするので、技術的な振動の考慮に関して、布張りシート要素および布張り背もたれ要素へのシートローディングボディの結合は、人と布張り要素との間の対応接合部をできるだけ正確にシミュレートすることができる。これは、[1]に従って、代表的な振動測定の主な前提条件と考えられ、シートローディングボディが、シートに着席する人間に対応する布張り要素の表面の変形だけでなく、シートに着席する人間に対応する座圧の分布をももたらすことも重要であると思われる。個々のボディ部分またはボディ領域の固有の動的影響は、[1]による技術的な振動の考慮に関して現実に近い、すなわち、擬人的に「ソフト(軟らかい)」であるように、自動車シートの布張り要素へシートローディング(負荷)領域が結びつくことと比較して、あまり重要ではないと考えられる。
【0006】
それで固有に振動するボディ質量の動的影響が、技術的な振動の考慮に関する自動車シートの検査中に現実に近い条件下でシミュレートされ、結果として記録され、[3]によるさらに開発されたシートローディングボディでは、3次元での振動を可能にする統合されたバラスト重量がバネ/ダンパ/質量システムの形態で構成され、それぞれの場合で少なくとも1つの振動質量は、この質量が3つの全空間方向で振動できないようにバネ/ダンパ媒体で包囲されうる。
【0007】
[1]および[3]によるシートローディングボディは、以下のものを共通に有する。つまり、背中のシミュレータは、臀部シミュレータに対し限定された角度空間内で股関節を中心に旋回できるように搭載され、背中および臀部の延長位置という意味で弾力的に圧縮応力が与えられる。臀部の大腿部シミュレータは、膝関節の範囲まで形成され、下肢シミュレータおよび足シミュレータは、膝関節領域で移動できるように接続され、それら自体を床上で移動可能に支えることができる。臀部および布張りシート要素の接触表面および座圧の局所分布内の全体の支持力が、実際の被験者が着席したときの支持力および座圧の分布に相当し、さらに重心のほぼ同位置及び/又はほぼ等しい大きさの質量慣性のモーメントが、股関節と平行である少なくとも軸の周りに生成されるように、受け身のバラスト重量は、シートローディングボディ内に分布される。
【0008】
技術的な振動の考慮に対するシート検査を実行するために、試験される自動車シートは、[1]に従って、0〜30Hzの周波数範囲の垂直正弦波振動を経験できるように励振される振動プラットフォーム(振動台)上に取り付けられる。シートローディングボディが次に座圧の最適分布で自動車シート上に配置され、低質量加速度センサが、着席表面と最適着席位置に配置されるシートローディングボディとの間に位置決めされる。所定の周波数および所定の加速度振幅を有する配置されたシートローディングボディを使用してシートが振動するように励振されると、シートおよび試験されるシートローディングボディから形成される振動システムの応答振動が、次に、挿入された加速度センサを使用して個々の励起振動数または励起周波数毎に決定される。技術的な振動の考慮に対する自動車シートのこのような検査では、シートローディングボディの垂直振動のスペクトル分布が決定される。自動車シートの周波数応答は、いわば、シートローディングボディによる負荷の下でのスペクトル線図として決定される。このスペクトル線図は、シートに着席する人に対する自動車シートの振動−減衰挙動だけを全体として表す。これは自動車シートの動的快適特性の評価に使用できる基準であるが、全体としてシートの広範囲の減衰挙動は、動的に励振された自動車シート上に着席している人の事実上不快な振動感覚を評価するためには使用できない。
【0009】
【特許文献1】
独国特許発明第196 01 974C2号明細書
【特許文献2】
独国特許発明第197 20 854C1号明細書
【特許文献3】
独国特許発明第198 07 751C1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、自動車シートの快適さが検査されるとき、動的に励振された自動車シートに着席している人の事実上不快な振動感覚に関する、現実に近い条件下での、定量的に再生可能な評価数値を提供する方法を明記することにある。自動車シートの動的な振動の励振は、動的シートローディング、例えば、状態が悪い直線コースの道路を個々の自動車で走行するときに対応する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
記載の先行技術を基礎とすると、この目的は、請求項1の特徴全体によって本発明に従い達成される。
【0012】
上述により、布張りシート要素上のシートローディングボディの全着席力は、振動(揺動)させることができるシステムの応答振動の際に各点に対して慣性もなく、ここで対象のものである0〜30Hzの周波数範囲における座圧の分布の積分として決定される。データが評価されると、振動させることができるシステムの周波数応答、すなわち、応答振動の振動振幅のスペクトル分布が最初に決定され、そこから、特定最大周波数、例えば20Hzまたは25Hzまでのこの関数の積分が形成され、この積分値は布張りシート要素の動的座り心地の評価数値として使用される。この評価数値は、振動させるために励振される自動車シートに人が着席するときの人体の着席領域における振動負荷(ローディング)を表す。周波数応答曲線の上記積分値が大きい場合、これは、それぞれの自動車シートによる人体の振動負荷の度合いが大きいことを意味する。すなわち、このシートは時間の経過と共に不快であると感じられる。他方、低積分値を有する自動車シートは、状態が悪い直線コースの道路を走行するときにはより快適であると感じられる。
【0013】
技術的な振動の検討に関するシートの検査を実施する公報[1]または公報[3]に記載の方法は、布張りシート要素の振動に対する減衰特性、つまり分離(独立)した状態にある布張りシート要素に対して特定できる特性を明らかにするが、本発明による方法は、人と布張りシート要素との間の相互作用に関係し、励振されたシート振動に応答する人の感覚に対応する評価を可能にする。
【0014】
本発明の有利な改良は従属請求項に見られ、さらに本発明はまた、図で示される例示的実施形態によって以下で説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
路上走行車25の布張りシート要素2、布張りシート要素(布張り背もたれ要素)3の動的座り心地の質の一つを決定する方法は、本発明の範囲内の様々な方法で実施できる。いかなる場合でも、試験される自動車シート1は、現実に近い条件下で負荷が掛けられ、振動できるように励振されなければならない。負荷に関する多数の可能性があるが、振動できるようにする励振に関してはなおさらである。
【0016】
試験される自動車シート1の負荷は、実際の被験者によって、または着席に対して擬人設計のものである試験ボディ15によって行われる。実際の被験者による負荷は、そのような被験者がほとんど常に、特に先行投資も必要なく、容易に利用可能であるという利点がある。但し、実際の被験者を使用すると、試験が同じ被験者で実行できず、その結果、測定結果を容易に互いに比較できないという欠点もある。この理由のため、擬人設計の試験ボディで試験される自動車シートの負荷は、投資が必要となるにもかかわらず薦められるべきである。
【0017】
このように形成され、振動させることができる特にボディ(試験ボディ)/シートシステムの振動の励振に関し、この点に関しては様々な可能性がある。特に、振動することができ、シートローディングボディおよび自動車シートから形成されるシステムは、振動させるために分離した状態で、例えば、自動車シート用の振動試験台で、またはそれぞれの自動車25に設置した状態で励振されうる。設置する場合の代替例は、自動車の固有の振動挙動がそれで実際に振動の測定結果に包含されるので薦められることが好ましい。一方のタイプの自動車の振動測定があると良好な測定結果を与える、すなわちこのタイプの自動車の振動に関して非常に快適なシートとして評価された全く同一の自動車シートは、他方のタイプの自動車で試験されたとき等しく良好な快適評価を必ずしも生成する必要はない。振動(揺動)させるようにする自動車の励振は、状態が悪い直線コースの道路を走行することによるような検査、または自動車の4輪のハブそれぞれがそれぞれ1つの加振機(振動発生機、シェエーカ)に取り付けられ、4つの加振機がプログラム制御され、割り当てられた位相で、励振され、状態が悪い直線コースの道路上の走行による現実に近い条件下で振動させることができる振動試験台と称されるもので、現実に近い条件下で実行される。状態が悪い直線コースの道路を走行するのに、高価な自動車振動試験台への投資が不要である。他方、状態が悪い直線コースの道路を走行することによる振動の励振のための前提条件は、常に試験走行が同じ道路上で、同じ広がりで、並びに道路状態(乾燥)、速度(一定、ほぼ60km/h)、及び一定の制限を持ってのみ可能な所定の状況下にある、直線走行のような同じ走行条件下で、常に実行されることである。さらに、それぞれ地域的に利用可能である状態が悪い直線コースの道路、すなわち異なる状態が悪い道路を走行することによる異なる現象位置での自動車シートの振動試験は、一定の状況下で僅かに異なる測定結果をもたらす。いずれの場合であっても、状態が悪い道路の走行による振動の励振は、場所に関して互いに離れて活動する異なる開発チームによって同じ自動車シートが試験される場合には問題を含む。そのような場合、両方の場所で同じ励振プログラムを提供できる自動車振動試験台によってそれぞれの場合で振動の励振を実行することが代わりに薦められる。
【0018】
自動車シートが振動に対して検査されるときには、振動させることができかつシートローディングボディおよび自動車シートから形成されるシステムも、上述と同じように、シート試験台によって所望のスペクトルで振動するように励振される。この励振可能性は、そのような試験台への投資費用が自動車振動試験台と比べて比較的低いので有利である。さらに、振動に関して自動車シートの振動は、天候に関係なく、建物内で、常に同じ条件下で実行される。他方で、シート試験台による振動の励振に対しても様々な可能性がある。
【0019】
特に、ボディ/シートシステムは、励振周波数が緩やかにすなわち準静的に変化し、0〜30Hzの所望のスペクトルにわたって調整される正弦波振動によって、励振される。振動の励振に個々に設定される応答振動の振幅は、励振周波数の関数として同時に記録される。この振幅/周波数記録は、振動させることができるボディ/シートシステムの周波数応答を構成する。
【0020】
他方、ボディ/シートシステムは、経時変化する振動の不規則的混合を利用するシート試験台によって励振される。不規則励振振動は、状態が悪い直線コースの道路での測定走行時に予め測定される。ボディ/シートシステムの不規則励振は、一定時間維持され、同様にシステムの不規則的応答振動も記録されなければならない。フーリエ周波数変換によって、振動させることができ、ここでは対象となるボディ/シートシステムの周波数応答が、応答振動からの時間座標図から決定される。
【0021】
図1で示された例示的実施形態では、自動車シート1は、所定位置の布張りシート要素2に適用される測定マット6の中間位置決めと共に、この布張りシート要素上の所定位置に配置され布張り背もたれ要素3にもたれ掛けさせられた自由に移動可能な擬人設計の試験ボディ15により、振動に対する検査中に負荷が掛けられる。
【0022】
試験ボディ15は、布張りで覆われる大腿部および臀部領域16と、それに股関節において関節で連結され、かつこれもまた布張りで覆われる背中領域17と、膝関節領域20の大腿部シミュレータに関節で連結され、かつ関節21で連結される踏み板22によって床上で支持される一対の下肢シミュレータ19とから構成される。大腿部および臀部領域16の硬質部分、および背中領域17の硬質部分は、少なくとも裏側(底面側)および支持側で、人体の骸骨の大腿部の関節を含む骨盤の骨および大腿部の形状を実際的にシミュレートする。布張りでの硬質部分の覆いは、層の厚み、柔らかさ、弾力性、減衰挙動、およびこれらのパラメータの局所分布、特に2つの座圧点の領域に関し、臀部領域および背中領域の自然の軟質部分を可能な限り実際的にシミュレートする。さらに、必要な着席重量を得るために、擬人設計のものである試験ボディ15は、大腿部および臀部領域16に取り付けられ、及び/又は背中領域17の内側に固定される複数のバラスト重量18を備えている。
【0023】
試験ボディは、それが全男性の平均、すなわち中央値(50パーセンタイル)の男性に相当するようにその比率およびその重量に関して都合良く構成される。女性は、臀部領域において男性と異なる比率を有するので、中央値の男性の試験ボディでの測定に加えて、中央値の女性の試験ボディでの測定を実行すると有利と思われる。但し、それらの差は、中央値の男性と非常に大きな95パーセンタイルの男性との間の差、または非常に小さな5パーセンタイルの男性に対する差と比べてあまり重要ではない。ゆえに、中央値の男性および女性の試験ボディでの比較測定は、恐らく測定結果における限界差を示すだけであり、それは恐らく、少なくとも重要な程度までではなく、通常測定誤差または測定ばらつきの範囲内である。いずれにしても、中央値の男性および女性の試験ボディを使用し、個々の測定の最終値から平均値を形成する多数回の測定を実行することによって、測定結果を多少より信頼できるようにすることが好ましい。このような測定値の保障(セーフガード)はまた、中央値の男性および女性の試験ボディについてだけでなく、男性および女性夫々の、5パーセンタイル試験ボディおよび95パーセンタイル試験ボディでも、多数回測定することによって、さらに続く平均値の形成により所望通りに拡大される。
【0024】
振動に対し自動車シートを検査するのに必要であり、この自動車シートの布張りシート要素の所定位置に適用される可撓性のある(柔軟な)測定マット6は、それぞれが元来(本質的に)もっと可撓性のある(柔軟な)複数の個別力測定センサ8を備えている。測定マットに一体化された(組み込まれた)力測定センサは、その表面を覆うことができるように、グリッド状に分布される。図2で示された例示的実施形態では、必要とされる表面に関し正方形である測定マット6は、測定マットのそれぞれの側に沿って、それぞれの場合で32フィールドが提供されるので、測定マットは32×32=1024個の力測定センサを包含する市松模様状のライングリッドで示される。振動の調査のための測定マットの妥当性に対し、力測定センサはそれぞれがほぼ25Hzの周波数まで実質的にヒステリシス無しに動作することが前提条件とされる。力測定センサは、容量性の原理に従って動作する。各センサの反対極は、それぞれ、外側の評価装置につながる信号端子を備えている。但し、それぞれの個々の力測定センサは、個別のライン端子対を備える必要はない。代わりに、マットの片側にある力測定センサの極が第1組のラインの行で互いに接続され、マットの反対側にある極が第2組のラインの列で互いに接続され、この合計の2×32=64ラインが絶縁した状態で対応する4つの導体の接続ケーブル9に入るならば差し支えない。それぞれの個々の力センサは、第1および第2のラインの異なる対によって独立にアドレス指定される。
【0025】
力測定センサの信号出力は、対象の応答振動の比較的高い周波数においても振動サイクル内で十分な測定点を得るために、ほぼ100Hzのサンプリング周波数でサンプル化されなければならない。測定マットの1024個全ての力測定センサの測定信号を評価する必要はない。コンピュータ技術の現状を前提とし、上述のサンプリング周波数を使用するとして、これは、演算能力および演算速度に対し受け入れ難いほど高い要求が評価ユニットについてなされることとなる。その代わりに、力測定センサの適切な局所選択を行うと、それらの個数は、約70〜90点まで、つまり前述のサンプリング周波数が与えられたモバイルコンピュータ(ラップトップ形)によって今日ではもうすでに容易に処理される程度まで減少した。図2で示された例示的実施形態では、測定マットの76個の力測定センサ(センサ)8’が活動状態(アクティブ)となる。
【0026】
測定マット上に選択された「活動状態(アクティブ)」の力測定センサの均等分布を持たせることを考えることができ、これも有効な測定結果を生成する。但し、選択された力測定センサ8’が主に負荷が掛けられる範囲に、ここでは言い換えると坐骨面領域10内に集中される場合に、測定はより明確となる。自動車シート上の測定マット、およびこの測定マット上の試験ボディが申し分なく配置されると、負荷範囲が測定マットの中央線7に対して対称的に拡がる。ここでは、主な負荷を占める2つの坐骨面領域10に加えて、尾骨領域だけでなく両側の臀部側方領域(Seutenbackenbereiche)12や2つの下肢領域もある。図2で示されたシート縁部領域11は、下肢領域の前方部分を構成する。
【0027】
それぞれの路上走行車25内に申し分なく設置された自動車シート1(図3)が測定マット6と共に準備され、擬人化された試験ボディ15がその上に正しく位置決めされ、シートベルトによって布張り背もたれ要素3に固定された後、力測定センサ8’の信号端子(接続ケーブル9)が評価ユニットに接続される。図3で示された例示的実施形態では、前記評価ユニットは、実質的にコンピュータ27、FFT分析器28、積分器29、および端末ディスプレイ30から構成される。測定前に、振動の励振前の静的重量表示をチェックすることによって行われる、試験ボディ15が正しく着席しているかをもう一度チェックする必要がある。具体的に言えば、全ての選択された力測定センサ8’の実際の全体の力が、使用されたシートローディングボディに対し予め決定される設定点全体の力と一致しなければならない。適切であれば、自動車シート1上のシートローディングボディの着席位置は、設定点/実際の対応点が得られるまで補正されなければならない。実際の被験者がシートローディングボディとして使用される場合、その測定もまた、測定マットが早くともほぼ5〜7分後となる体温を推測(感知する、受け付ける)するまで開始されてはならない。
【0028】
図3で示された例示的実施形態では、測定を実行するために、ボディ/シートシステムは、状態が悪い直線コースの道路26上を自動車25で走行することによって、不規則振動するように励振されるので、ここで対象となる0〜30Hzの周波数範囲内の励振振動も包含される。励振時間中に力測定センサに存在する信号は、前述の評価ユニット27〜30内でリアルタイムに評価される。単に個々の信号の時間座標図を記録し、後により多くの演算時間が利用できる研究室で、オフラインに評価を実行することも代わりに考えられうる。
【0029】
状態が悪い道路26上での測定走行は、全測定に、特に乾燥した路面上をほぼ50〜60km/hの定速度での直線走行に対して同条件下で行われるべきである。測定走行は、少なくとも5分間の測定時間にわたって行われる。距離が約5キロメートルの状態が悪い道路での直線コースが利用できない場合、状態が悪い直線コースの道路26の短距離部分が後方および前方に沿って繰り返し走行され、測定信号および該測定信号の処理は方向転換操作中には抑制される。
【0030】
測定信号が処理されると、全ての力測定センサ8の信号が全ての場合で少なくともほぼ同位相で加えられてコンポジット信号(合成信号、複合信号)31を形成し、これはコンピュータ27内で行われる。図4a、4b、および4cはそれぞれ、硬質自動車シート(図4a;コンポジット信号31h)、通常自動車シート(図4b;コンポジット信号31n)、および軟質自動車シート(図4c;コンポジット信号31w)で記録された力座標図を示す。
【0031】
周波数応答32と称される、ボディ/シートシステムの応答振動の振幅のスペクトル分布は、FFT分析器28によってこのコンポジット信号31の時間座標図から決定される。硬質自動車シート、通常自動車シート、および軟質自動車シートの、様々な周波数応答32h、32nおよび32wは、図5の直接比較で例示される。それらの差はあまり目立たないが、それらの傾向は、例えば、共振点のスペクトル位置に対して、周波数応答の一定の体系的な対応にも関わらず認識可能である。共振点5Hzにおいて増加する共振は、軟質シートまたは通常シートと比べて硬質シートで著しくより大きくなる。通常シートの周波数応答32nの座標図の傾向は、全面的に最低レベルにある。
【0032】
積分器29では、この周波数応答の面積分33の比率は、一定の限界周波数35まで決定され、限界周波数35、例では20Hzにおける面積分33h、33n、33wのこの比率の限界値34h、34n、34wは、自動車シート1の布張り要素の動的座り心地の評価数値として使用される。硬質シート、通常シート、および軟質シートの、積分線33h、33nおよび33w(図6)は、様々なシート間の差を、図5による周波数応答よりもより明白に認識できるようにする。特に、限界値34h、34n、または34wによって、単に数値でそれぞれの自動車シートの振動快適さを比較可能および再生可能に表現することが可能となる。
【0033】
[1]に記載の測定方法と比べて、本発明の利点は、一方で、容易に比較可能な評価数値が、測定の結果として得られ、その評価数値が測定されるシートの基準を表すだけでなく、僅かな変化だけで後の測定中でも再生可能であることである。先行技術と比べて本発明による測定方法のさらに重要な利点は、本発明が、測定技術を利用してシート振動に対する人体の感度を実際に記録することである、すなわち、得られた快適さ評価数値によって、今まで不可能であった比較的長距離の走行中のそれぞれの自動車シートによる人体への振動負荷についての数量的且つ比較可能な最も確実な情報を得ることが可能となることである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】自動車シート上に配置され、臀部領域および背中領域が擬人構造のものであり、着席領域に適用される可撓性のある測定マットだけでなく、大腿部シミュレータが床上で支持されるようにするために全下肢寸法を有する試験ボディを示す。
【図2】可撓性のある測定マットのグリッド部分および選択された力測定センサの表示を示す。
【図3】状態が悪い直線コースの道路上での測定走行中の測定構成を概略的に示す。
【図4a】測定走行中に得られる硬質自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図4b】測定走行中に得られる通常自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図4c】測定走行中に得られる軟質自動車シートに対するシート負荷についての経時測定記録を示す。
【図5】図4a、4b、4cによる3つの曲線のフーリエ周波数変換(FFT)の線図を示す。
【図6】図5による3つのFFT線図の積分関数を示す。
Claims (11)
- 自動車シート(1)の、特に路上走行車(25)の布張りシート要素(2、3)の動的座り心地の質を表す評価数値(34h、34n、34w)を決定する方法であって、
− 前記方法では、測定の準備として、可撓性のある測定マット(6)が最初に前記自動車シート(1)の前記布張りシート要素(2)の所定位置に適用され、前記測定マット(6)は、前記測定マット(6)に一体化され、その表面を覆うことができるようにグリッド状に分布され、それぞれが本質的に可撓性があり、それぞれがほぼ25Hzの周波数まで事実上ヒステリシス無しに動作し、それぞれが外側の評価装置につながる信号端子を備えている複数の個別の力測定センサ(8)を備え、
− その後このように準備された前記自動車シート(1)に現実に近い条件下でシートローディングボディを用いて負荷がかけられ、前記自動車シート(1)は所定位置に位置決めされ、特に前記自動車シート(1)上の中央に、実際の被験者または前記自動車シートの振動挙動に対して擬人的となるように設計される自由に移動可能な試験ボディ(15)のいずれかが前記シートローディングボディとして使用され、
− 前記方法では、測定を実行するために、このように準備された前記自動車シート(1)、およびその上に位置決めされる前記シートローディングボディから構成されるボディ/シートシステムは、少なくとも0〜30Hzの周波数範囲内で振動するように励振され、励振時間中に前記力測定センサ(8)の前記信号端子に存在する信号が記録及び/又は評価され、前記力測定センサ(8)の全ての信号が少なくともほぼ同位相で加えられてコンポジット信号(31h、31n、31w)を形成し、
− 前記周波数応答(32h、32n、32w)と称される−前記ボディ/シートシステムの応答振動の振幅のスペクトル分布が、前記コンポジット信号(31h、31n、31w)の時間座標図から決定され、前記周波数応答(32h、32n、32w)の面積分(33h、33n、33w)の比率が特定限界周波数(35)まで決定され、該比率の前記面積分(33h、33n、33w)の前記限界値(34h、34n、34w)が前記自動車シート(1)の前記布張り要素の前記動的座り心地の評価数値として前記限界周波数(35)において使用されることを特徴とする方法。 - 代わりになるものとして使用されうる前記自由に移動可能な試験ボディ(15)は、擬人構造のものであり、布張りで覆われる大腿部および臀部領域(16)と、股関節において関節でつながり、さらに布張りで覆われる背中領域(17)と、膝関節領域(20)内の大腿部シミュレータに関節でつながり、関節で(21)つながる踏み板(22)によって床上で支持される一対の下肢シミュレータ(19)と、から構成され、前記大腿部および臀部領域(16)の硬質部分および前記背中領域(17)の硬質部分が、少なくとも裏側および支持側で、人間の骸骨の大腿部の関節を含む骨盤の骨および大腿部の形状をできるだけ自然にシミュレートし、布張りでの前記硬質部分の覆いが、層の厚み、柔らかさ、弾力性、減衰挙動、および特に2つの座圧点の領域内で、パラメータの局所分布に従って前記臀部領域および背中領域の実際の軟質部分をできるだけ自然にシミュレートし、擬人構造のものである前記自由に移動可能な試験ボディ(15)も、必要な着席重量を得るために前記大腿および臀部領域(16)内の内側に挿入され、及び/又は前記背中領域(17)の内側に固定される複数のバラスト重量(18)の形態の受け身のバラストを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記ボディ/シートシステムは、不規則振動によって励振され、前記周波数応答(32)はフーリエ周波数変換(28)によって前記応答振動の前記コンポジット信号(31)から決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 動的座り心地に対して評価されるべきである前記自動車シート(1)は、それに関する前記自動車(25)の規則に従って設置され、前記ボディ/シートシステムは、前記自動車(25)の車輪によって振動するように不規則励振されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 振動の前記不規則励振は、前記自動車(25)が状態が悪い直線コースの道路(26)上を走行すると起こることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 約70〜100個の力測定センサ(8’)は、前記測定マット(6)に一体化された前記複数の力測定センサ(8)から選択され、それらの信号だけがさらに処理され、選択された前記力測定センサ(8’)は好ましくは坐骨面領域(10)内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 測定の開始前に、チェックが行われて、前記力測定センサ全ての実際の全体の力が、使用された前記シートローディングボディに対し予め決定される設定点全体の力に相当するかを決定し、前記自動車シート(1)上の前記シートローディングボディの前記着席位置が、設定点/実際の対応点が実現されるまで補正されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 実際の人間が前記シートローディングボディとして使用され、振動の前記測定は、前記測定マットが体温を推測するまで開始されないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記状態が悪い直線コースの道路(26)での前記測定走行は、乾いた路面上でほぼ50〜60km/hの定速度での直線走行で行われることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 前記測定走行は、少なくともほぼ5分間の測定時間にわたって行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 距離がほぼ5キロメートルの状態が悪い直線コースの道路(26)が利用できない場合、状態が悪い直線コースの道路(26)の短距離部分が後方および前方に繰り返して走行され、前記測定信号および該測定信号の処理は方向転換操作中には抑制されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
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