JPH10281874A - 測色装置 - Google Patents

測色装置

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JPH10281874A
JPH10281874A JP9105297A JP9105297A JPH10281874A JP H10281874 A JPH10281874 A JP H10281874A JP 9105297 A JP9105297 A JP 9105297A JP 9105297 A JP9105297 A JP 9105297A JP H10281874 A JPH10281874 A JP H10281874A
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JP
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illumination
light
angle
measured
unit
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JP9105297A
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English (en)
Inventor
Mitsunobu Ota
充伸 太田
Wataru Yamaguchi
亘 山口
Toru Hirayama
徹 平山
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Kansai Paint Co Ltd
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目視と良好な相関関係を有しながら、被測定
物の色彩を測定することができる測色装置を提供する。 【解決手段】 第1照明角度θ1で、しかも互いに異な
る複数照明方向より環状に照明光が被測定領域Pに照射
されるとともに、第2照明角度θ2で、しかも互いに異
なる複数照明方向より環状に照明光が被測定領域Pに照
射される。この被測定領域Pで反射された光のうち照明
光の正反射方向から角度θ1の反射光と、照明光の正反
射方向から角度θ2の反射光とが同時に受光ユニット3
1側に導光されて受光ユニット31からこれらの反射光
成分を含んだ反射光に対応する信号が出力される。この
出力に基づき分光反射率が演算され、被測定物1の色彩
値として表示部45に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗膜中にアルミ片
やマイカ片などを含んだメタリック系塗装等の角度メタ
メリズムを有する被測定物などの色彩を測定する測色装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のメタリック系塗装の測色装置で
は、例えば特公昭63−54019号公報に示されたよ
うに、被測定物たる塗膜に対し、単一の照明光源より照
明光を照射し、当該塗膜で反射された反射光のうち正反
射方向と異なる複数の角度方向に反射する反射光を複数
の受光素子で受光し、各受光素子から出力される信号に
基づき塗膜の色彩を測定している。また、特公平4−2
9019号公報では、被測定物たる塗膜に対し、互いに
異なる照明角度で照明光を切換・照射しながら、単一の
受光素子で順次受光し、受光素子から順次出力される信
号に基づき塗膜の色彩を測定している。また、例えば特
公平5−80614号公報に記載された測色装置のよう
に一方向から照明光を被測定物に照射し、正反射方向か
ら所定の角度だけ傾いた反射光を受光素子に受光し、当
該受光素子からの出力信号に基づき被測定物の色彩を測
定する装置がある。
【0003】これらの測色装置によれば、被測定物たる
塗膜で反射された反射光の光強度の変化に基づき、観測
者が実際に認識する当該塗膜の色彩が、観測者の目視角
度によってどのように変化するのか(角度メタリズム)
を測定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記測色装
置では、照明光の正反射方向に対する反射光の角度αに
応じて反射光の光強度を測定しており、一般的には例え
ば図12に示すような測定結果が得られる。すなわち、
角度α小さい、つまり反射光が照明光の正反射方向に比
較的近い範囲(0゜〜30゜程度)では、同図に示すよ
うに、角度αの変化に対する反射光強度の変化が急峻な
ものとなっており、角度αが僅かに変化するだけでも、
測定結果(塗膜の色彩値)が大きく変化する。
【0005】これに対して、目視測定によって角度メタ
リズムを測定する場合、被測定物に対して照明方向を一
定に保ちながら、目視測定者が種々の観測角度から色の
見えかたを評価する。このため、例えば照明光の正反射
方向から20゜の角度方向で目視測定を行ったとして
も、観測角度が例えば15゜〜25゜の角度範囲でばら
つき、目視感がばらつくことがあり、上記測光装置によ
る測定結果からずれたものとなることがある。
【0006】このように、従来の測色装置では、観測角
度のばらつきを考慮せず、照明光の正反射方向からの角
度ごとの反射光に基づき被測定物の色彩を測定していた
ため、その測定結果が目視との相関関係において誤差を
生じるという問題があった。
【0007】この発明は、上記のような問題に鑑みてな
されたものであり、目視と良好な相関関係を有しなが
ら、被測定物の色彩を測定することができる測色装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、被測定物に対して第1照明角度で
照明光を照射する第1照明部と、前記被測定物に対して
前記第1照明角度とは異なる第2照明角度で照明光を照
射する第2照明部とを、それぞれ少なくとも1つ以上有
する照明手段と、前記被測定物で反射された光のうち、
前記第1照明部から出射する照明光の正反射方向から第
1反射角度の方向に進む反射光と、前記第2照明部から
出射する照明光の正反射方向から第2反射角度の方向に
進む反射光とを受光可能な受光手段と、前記受光手段か
らの出力に基づき前記被測定物からの反射光に対する色
彩値を算出する制御手段と、を備えている。
【0009】この発明では、第1反射角度の方向に進む
反射光と、第2反射角度の方向に進む反射光とが受光手
段によって受光され、反射光に対応した出力信号が当該
受光手段から出力される。そして、当該出力に基づき被
測定物の色彩値が算出される。このように照明光の正反
射方向からの角度が互いに異なる2つの反射角度の反射
光に基づき色彩値が求められる。
【0010】請求項2の発明は、前記照明手段の前記第
1および第2照明部をそれぞれ複数個で構成し、しか
も、前記複数の第1照明部によって前記被測定物を互い
に異なる照明方向より環状照明するとともに、前記複数
の第2照明部によって前記被測定物を互いに異なる照明
方向より環状照明するように構成している。
【0011】この発明では、複数の第1照明部が互いに
異なる照明方向より被測定物を環状照明するように配置
されるとともに、複数の第2照明部が互いに異なる照明
方向より当該被測定物を環状照明するように配置され
る。
【0012】請求項3の発明は、前記第1照明部による
照明方向と、前記第2照明部による照明方向とが互いに
異なるように、前記第1および第2照明部を相互にずら
して配置している。
【0013】この発明では、第1および第2照明部を相
互にずらして配置することで、照明部の配置位置の自由
度を向上させている。
【0014】請求項4の発明は、前記照明手段として、
前記被測定物に対して第3照明角度で照明光を照射する
第3照明部と、前記被測定物に対して前記第3照明角度
とは異なる第4照明角度で照明光を照射する第4照明部
とを、それぞれ少なくとも1つ以上さらに備えている。
【0015】この発明では、第3および第4照明部が設
けられており、各照明部からの照明光が被測定物に照射
され、各照明光の正反射方向からの角度がそれぞれ異な
る反射光を受光手段は受光し、各反射光に対応する信号
を制御手段に出力する。
【0016】請求項5の発明は、制御手段によって、前
記第1照明部から照明光を選択的に前記被測定物に照射
するとともに前記受光手段からの出力を受け、また前記
第2照明部から照明光を選択的に前記被測定物に照射す
るとともに前記受光手段からの出力を受け、これらの出
力に基づき色彩値を算出するように構成している。
【0017】この発明では、第1照明部からの照明光が
選択的に被測定物で反射されて当該照明光の正反射方向
から第1反射角度の方向に進む反射光のみが受光手段に
入射する一方、第2照明部からの照明光が選択的に被測
定物で反射されて当該照明光の正反射方向から第2反射
角度の方向に進む反射光のみが受光手段に入射する。こ
のように、各反射光が別個独立して受光手段に与えられ
て各反射光に対応する出力が受光手段から出力される。
【0018】請求項6の発明は、上記目的を達成するた
め、被測定物に対して照明光を照射する照明手段と、前
記被測定物で反射された光のうち、前記照明光の正反射
方向から第1反射角度の方向に進む反射光を受光可能な
第1受光手段と、前記照明光の正反射方向から第2反射
角度の方向に進む反射光を受光可能な第2受光手段と
を、それぞれ少なくとも1つ以上有する受光手段と、前
記受光手段からの出力に基づき前記被測定物からの反射
光に対する色彩値を算出する制御手段と、を備えてい
る。
【0019】この発明では、被測定物に対して照明光が
照射されて当該被測定物で反射された光のうち、第1反
射角度の方向に進む反射光が第1受光手段によって受光
され、当該反射光に対応した出力信号が当該第1受光手
段から出力される一方、第2反射角度の方向に進む反射
光が第2受光手段によって受光され、当該反射光に対応
した出力信号が当該第2受光手段から出力される。そし
て、これらの出力に基づき被測定物の色彩値が算出され
る。このように照明光の正反射方向からの角度が互いに
異なる2つの反射角度の反射光に基づき色彩値が求めら
れる。
【0020】請求項7の発明は、上記目的を達成するた
め、被測定物に対して所定の照明角度範囲にわたって連
続的に照明光を照射する照明手段と、前記被測定物で反
射された光のうち、前記照明光の正反射方向に対して第
1反射角度から第2反射角度までの範囲内で進む反射光
を受光可能な受光手段と、前記受光手段からの出力に基
づき前記被測定物からの反射光に対する色彩値を算出す
る制御手段と、を備えている。
【0021】この発明では、所定の照明角度範囲にわた
って連続的に照明光が被測定領域に照射されながら、当
該被測定領域で反射された光のうち、照明光の正反射方
向に対して第1反射角度から第2反射角度までの範囲内
を進む反射光が受光手段によって受光され、反射光に対
応した出力信号が当該受光手段から出力される。そし
て、当該出力に基づき被測定物の色彩値が算出される。
このように照明光の正反射方向からの角度が第1反射角
度から第2反射角度の範囲内で連続する反射光に基づき
色彩値が求められる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる測色装
置の一の実施の形態を示す図である。この測色装置は、
カップ状に仕上げられた光学台板11を備えており、こ
の光学台板11のカップ開口側(同図の下方側)に取り
付けられた測定安定脚12を被測定物1の表面が当接
し、この測定安定脚12の略中央部に設けられた開口1
2aを介して被測定物1の被測定領域Pに照明光が入射
するとともに、当該被測定物1で反射された反射光が光
学台板11側に戻るように構成されている。なお、この
測定安定脚12は樹脂材などの軟質部材で覆われ、被測
定物1の表面を傷付けることなく当接可能となってい
る。また、カップ状の光学台板11の底側(同図の上方
側)には、第1および第2受光用鏡胴13、14が鉛直
方向に連設されており、上記のように被測定物1で反射
され光学台板11側に戻った反射光を後で説明する受光
素子側に導光するように構成されている。
【0023】この測色装置では、上記のように被測定物
1に照明光を照射する照明手段として環状照明ユニット
21が設けられている。この環状照明ユニット21に
は、光源として機能するキセノンランプ211が設けら
れるとともに、このキセノンランプ211に反射傘21
2が取り付けられてキセノンランプの投光光量の確保お
よび均一化が図られている。キセノンランプ211およ
び反射傘212に対向して複数の光ファイバを束ねてな
るファイババンドル213の一方端が配置されており、
このファイババンドル213には、キセノンランプ21
1から出射された照明光が直接入射するとともに、キセ
ノンランプ211からの出射光のうち反射傘212で反
射された照明光が入射する。なお、この実施の形態で
は、キセノンランプ211とファイババンドル213と
の間にモニター用鏡胴214が固定配置され、このモニ
ター用鏡胴214の側面部に設けられた孔215を介し
て照明光の一部を取り出し、さらにモニター用光ファイ
バ216によって後で説明する受光素子側に導光する。
【0024】また、ファイババンドル213の他方端側
では、ファイババンドル213は9本の光ファイバ21
3aと、9本の光ファイバ213bに分岐形成されてい
る。そして、光ファイバ213aの各々は、被測定領域
Pを中心として逆円錐の円周上に沿って9等分した位置
(図2参照)で、しかも被測定物1の被測定領域Pをそ
の法線Nに対して角度θ1(=35゜)で臨む(図3参
照)ようにして、それぞれ光学台板11に取り付けられ
ている。残りの9本の光ファイバ213bの各々は、被
測定領域Pを中心として逆円錐の円周上に沿って9等分
した位置(図2参照)で、しかも被測定物1の被測定領
域Pをその法線Nに対して角度θ2(=55゜)で臨む
(図3参照)ようにして、それぞれ光学台板11に取り
付けられている。このため、上記のようにしてキセノン
ランプ211から直接あるいは反射傘212で反射され
た後ファイババンドル213に入射した照明光が、18
本に分岐され、それぞれ互いに異なる方向より2つの照
明角度35゜,55゜で被測定領域Pに向けて照射され
る。すなわち、この実施の形態では、キセノンランプ2
11、反射傘212、ファイババンドル213および9
本の光ファイバ213aにより、被測定物1の被測定領
域Pに対して第1照明角度θ1(=35゜)で照明光を
照射する第1照明部が構成されるとともに、キセノンラ
ンプ211、反射傘212、ファイババンドル213お
よび9本の光ファイバ213bにより、被測定物1の被
測定領域Pに対して第2照明角度θ2(=55゜)で照
明光を照射する第2照明部が構成されている。
【0025】なお、この実施の形態では、光ファイバ2
13a,213bが、図2に示すように、被測定領域P
への照明方向が相互に異なり、しかも互い違いになるよ
うに配置しているため、光ファイバ213a,213b
同士が機械的に干渉することなく、高い自由で配置する
ことができるが、かかる光ファイバ213a,213b
の配設位置はこれに限定されるものではない。また、照
明角度を45゜を中心に±10゜(Δθ=20゜)、つ
まり35゜および55゜に設定しているが、照明角度は
これに限定されるものではなく、任意に設定可能であ
る。
【0026】この測色装置では、上記のように構成され
た環状照明ユニット21から照射された照明光が被測定
領域Pで反射され、その反射光が受光ユニット31で受
光される。すなわち、受光ユニット31は、被測定領域
Pの法線Nに沿って伸びる第1および第2受光用鏡胴1
3、14と、第1受光用鏡胴13内で被測定領域Pを臨
む受光用レンズ311と、受光用レンズ311の後側に
配置された絞り板312と、第2受光用鏡胴14に配置
された複数のレンズと、上記分光受光器33とで構成さ
れている。そして、被測定領域Pで反射された反射光が
受光用レンズ311、絞り板312および第2受光用鏡
胴14内の複数のレンズを介して分光受光器33に導光
され、この分光受光器33から反射光に対応する電気信
号が出力される。
【0027】この分光受光器33は、上記のようにして
導光されてきた反射光を各波長に分離するための分光フ
ィルタ331と、当該分光フィルタ331を通過した各
波長ごとの光をそれぞれ受光し、対応する電気信号を出
力するフォトダイオードなどの受光素子332とで構成
されており、反射光を分光し、各波長ごとの反射光の強
度に相当する電気信号を出力する。
【0028】この分光受光器33には、装置全体を制御
する制御部4が接続されている。より具体的には、分光
受光器33からの出力信号はA/D変換部41でディジ
タル信号に変換された後、CPU42に入力されるよう
に構成されている。このCPU42は、ROM43に予
め記憶されているプログラムにしたがって種々の演算処
理を行い、後述するように被測定物1の色彩値を求め
る。なお、このCPU42には、入力される情報や演算
結果などを一時的に記憶するためのRAM44や演算に
より求めた色彩値などを表示するための表示部45が電
気的に接続されている。また、CPU42はI/O部4
6を介して操作部47およびブザー48と接続されてい
る。さらに、CPU42はキセノンランプ211を点灯
制御する発光回路49にも接続されている。
【0029】以上のように構成された測色装置では、環
状照明ユニット21のキセノンランプ211を点灯させ
ると、図3に示すように、第1照明角度θ1(=35
゜)で、しかも互いに異なる複数照明方向より環状に照
明光L1が被測定領域Pに照射されるとともに、第2照
明角度θ2(=55゜)で、しかも互いに異なる複数照
明方向より環状に照明光L2が被測定領域Pに照射され
る。そして、この被測定領域Pで反射された光のうち照
明光L1の正反射方向から角度35゜の反射光RL1と、
照明光L2の正反射方向から角度55゜の反射光RL2と
が同時に受光ユニット31側に導光される。このよう
に、この実施の形態にかかる測色装置では、2種類の反
射角度の反射光(RL1+RL2)が同時に反射光RLと
して受光ユニット31に導光される。
【0030】このように反射光成分RL1,RL2を含ん
だ反射光RLは分光受光器33で受光され、各波長毎の
光強度を示す電気信号として制御部4に出力される。そ
して、この出力信号をA/D変換部41でディジタル信
号に変換した後、RAM44に一時的に記憶する。こう
して、正反射方向から角度35゜および55゜の反射光
に関する情報がRAM44に一時的に記憶される。
【0031】このようにして、正反射方向からの角度が
35゜および55゜の反射光成分を含んだ反射光RLに
関する情報を測定した後、これらの情報をRAM44か
ら読み出し、分光反射率を演算し、被測定物1の色彩値
として表示部45に表示する。したがって、測定結果と
して求められた色彩値は、反射角度(35゜)の反射光
に関する情報と、反射角度(55゜)の反射光に関する
情報とに基づくもとのなる。つまり、この実施の形態で
は、反射角度に幅(Δθ)を持たせたことによって、従
来の測色装置のように特定の反射角度(例えば45゜)
の反射光のみに基づき被測定物1の色彩値を測定する場
合に比べて、当該反射角度を中心として±(Δθ/2)
の反射光に関する情報が含まれることとなり、目視との
相関関係をより良好なものにすることができる。
【0032】また、上記測色装置では、被測定領域Pを
環状照明しているため、例えば特公平5−80614号
公報に記載された一方向照明・一方向受光タイプの測色
装置に比べて次のような効果が得られる。すなわち、一
方向照明・一方向受光タイプの測色装置では、メタリッ
ク塗膜に対して一方向照明を行うと、正反射方向に近い
範囲ではアルミ片やマイカ片等の光輝材の配向状態や塗
膜表面の傷等の影響によって一義的な方向へ反射しない
場合や、被測定物の表面が湾曲した場合や、さらには測
色装置が微妙に傾いた場合など、反射光の角度依存性が
大きく現れるという重大な問題を有している。これに対
して、この実施の形態にかかる測色装置によれば、種々
の照明方向から被測定領域Pを照明しているため、上記
問題を解消することができ、良好な測色を行うことがで
きる。
【0033】図4は、この発明にかかる測色装置の他の
実施の形態を示す図である。この測色装置が先に説明し
た図1の測色装置と大きく相違する点は、照明手段の照
明部として機能する2つの環状照明ユニット21、22
が設けられている点と、各環状照明ユニット21、22
による被測定領域Pへの照明光照射が選択的に行うこと
ができるように構成されている点である。なお、その他
の基本的構成は同一であるため、ここでは同一あるいは
相当符合を付して構成の説明を省略する。
【0034】この環状照明ユニット21は、図1の装置
におけるそれと同様に、キセノンランプ211、反射傘
212およびファイババンドル213を備えており、第
1照明部として機能する。すなわち、キセノンランプ2
11から出射された照明光と、キセノンランプ211か
らの出射光のうち反射傘212で反射された照明光がフ
ァイババンドル213の一方端側に入射するように構成
している。そして、このファイババンドル213の他方
端側では、ファイババンドル213は9本の光ファイバ
213aに分岐形成され、当該光ファイバ213aの各
々は、被測定領域Pを中心として逆円錐の円周上に沿っ
て9等分した位置で、しかも被測定物1の被測定領域P
をその法線Nに対して角度θ1(=35゜)で臨む(図
4参照)ようにして、それぞれ光学台板11に取り付け
られている。このため、第1発光回路49aによって制
御されてキセノンランプ211が点灯すると、キセノン
ランプ211から直接あるいは反射傘212で反射され
た後ファイババンドル213に入射した照明光が、9本
に分岐され、それぞれ互いに異なる方向より第1照明角
度θ1(=35゜)で被測定領域Pに向けて照射され
る。
【0035】なお、環状照明ユニット22は、第2照明
部として機能するものであり、被測定領域Pへの照明光
の照明角度θ2(=55゜)に設定している点を除い
て、基本的には上記環状照明ユニット21と同一構成を
有しており、第2発光回路49bによって制御されてキ
セノンランプ221が点灯すると、キセノンランプ22
1から直接あるいは反射傘222で反射された後ファイ
ババンドル223に入射した照明光が、9本の光ファイ
バ223aに分岐され、それぞれ互いに異なる方向より
第2照明角度θ2(=55゜)で被測定領域Pに向けて
照射される。
【0036】次に、この実施の形態にかかる測色装置の
動作について図5ないし図7を参照しつつ説明する。な
お、図5は、図4に示す測色装置の動作を示すフローチ
ャートである。また図6および図7は、図4に示す測色
装置の動作を示す説明図である。
【0037】この装置では、まず環状照明ユニット21
のキセノンランプ211を選択的に点灯させて(ステッ
プS1)、図6に示すように、第1照明角度θ1(=3
5゜)で、しかも互いに異なる複数の照明方向より環状
に照明光L1を被測定領域Pに照射するとともに、この
被測定領域Pで反射された光のうち照明光L1の正反射
方向から角度35゜の反射光RL1のみを選択的に受光
ユニット31側に導光する。この反射光RL1は分光受
光器33で受光され、各波長毎の光強度を示す電気信号
として制御部4に出力される。そして、この出力信号を
A/D変換部41でディジタル信号に変換した後、RA
M44に一時的に記憶する。こうして、正反射方向から
角度35゜の反射光に関する情報がRAM44に一時的
に記憶される(ステップS2)。
【0038】次に、環状照明ユニット22のキセノンラ
ンプ221を選択的に点灯させて(ステップS3)、図
7に示すように第2照明角度θ2(55゜)で、しかも
互いに異なる複数の照明方向より環状に照明光L2を被
測定領域Pに照射するとともに、この被測定領域Pで反
射された光のうち照明光L2の正反射方向から角度55
゜の反射光のみを選択的に受光ユニット31側に導光す
る。この反射光は分光受光器33で受光され、各波長毎
の光強度を示す電気信号として制御部4に出力される。
そして、この出力信号をA/D変換部41でディジタル
信号に変換した後、RAM44に一時的に記憶する。こ
うして、正反射方向から角度55゜の反射光に関する情
報がRAM44に一時的に記憶される(ステップS
4)。
【0039】このようにして、正反射方向からの角度が
35゜および55゜の反射光に関する情報を測定した
後、これらの情報をRAM44から読み出し、これらの
情報を平均化して分光反射率を演算し(ステップS
5)、これらを被測定物1の色彩値として表示部45に
表示する(ステップS6)。
【0040】以上のように、この実施の形態では、2つ
の反射光RL1,RL2に関する情報を求め、これらの情
報を平均化することで被測定物1の色彩値を求めている
ので、先に説明した測色装置と同様に、従来の測色装置
のように特定の反射角度(例えば45゜)の反射光のみ
に基づき被測定物1の色彩値を測定する場合に比べて、
当該反射角度(45゜)を中心として±(Δθ/2)の
反射光に関する情報が含まれることとなり、目視との相
関関係をより良好なものにすることができる。
【0041】また、この実施の形態では、反射光RL
1,RL2に関する情報に基づき演算処理によって被測定
物1の色彩値を導出しているため、当該測色装置を構成
する要素の光学特性や被測定物1の種類などに応じて、
重み付け処理、補正処理や補間処理などの種々の演算処
理を行うことで、目視との相関関係をより良好なものと
することができる。
【0042】以上、実施の形態に即してこの発明を説明
したが、この発明は実施の形態に限定されるものではな
い。例えば、上記実施の形態では、被測定領域Pを環状
照明しているが、図8に示すように、一方向照明するよ
うにしてもよい。すなわち、第1照明部23からの照明
光L1が被測定物1の被測定領域Pに対して第1照明角
度θ1(=35゜)で入射するとともに、第2照明部2
4からの照明光L2が当該被測定領域Pに対して第2照
明角度θ2(=55゜)で入射するように構成してもよ
い。
【0043】また、上記実施の形態では、被測定領域P
の法線N上に受光ユニット31を配置しているが、受光
ユニット31の配設位置はこれに限定されるものではな
く、任意であり、例えば図9に示すように、法線Nから
ずらして配置しても、要は、第1照明部23からの照明
光L1の正反射方向RD1に対して第1反射角度θ1で、
しかも、第2照明部24からの照明光L2の正反射方向
RD2に対して第2反射角度θ2の反射光を受光可能に受
光ユニット31を配置してもよい。
【0044】また、上記実施の形態では、第1照明角度
θ1で照明光L1を、また第2照明角度θ2で照明光L2を
被測定領域Pにそれぞれ独立的に照射しているが、Δθ
に亘って連続的に照射角度が異なる照明光を照射するよ
うにしてもよい。このように連続的に照明角度を変化さ
せる方法としては、例えば図10に示すように、照明部
27からの光を面光源28(レンチキュラーレンズ、拡
散素子、あるいは凸レンズなどの光学素子)を介して出
射させるように構成すればよく、この実施の形態では、
面光源28を配設したことによって角度範囲Δθ(=1
0゜)にわたる照明光Lを被測定領域Pに照射可能とな
っている。
【0045】また、図11に示すように、第1および第
2照明部23、24に加え、さらに被測定物1に対して
第3照明角度θ3で照明光L3を照射する第3照明部25
と、当該被測定物1に対して第4照明角度θ4で照明光
を照射する第4照明部26とを設け、上記角度θ(=4
5゜)以外の角度θ′についても、角度θの場合と同様
に、反射角度に幅(Δθ′)を持たせたことによって、
当該反射角度θ′を中心として±(Δθ′/2)の反射
光に関する情報を含めることによって、目視との相関関
係をより良好なものにすることができる。なお、ここで
は、第3および第4照明部25、26によって被測定領
域Pを一方向照明しているが、環状照明してもよいこと
はいうまでもない。
【0046】さらに、上記実施の形態では、環状照明す
るとともに、受光ユニット31によって反射光を受光す
るように構成して環状照明・一方向受光による測色を可
能としているが、照明側と受光側を入れ替え、一方向照
明・環状受光による測色を行うように構成してもよい。
また、一方向照明・一方向受光(図8、図9)において
も、照明側と受光側を入れ替えてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、第1
反射角度の方向に進む反射光と、第2反射角度の方向に
進む反射光とを受光手段によって受光し、当該受光手段
からの出力に基づき被測定物の色彩値を算出するように
構成しており、照明光の正反射方向からの角度が互いに
異なる2つの反射角度の反射光に基づき色彩値を求める
ようにしているので、従来の測色装置のように特定の反
射角度の反射光のみに基づき被測定物の色彩値を測定す
る場合に比べて、より多くの反射光に関する情報に基づ
き色彩値を求めることができ、目視との相関関係をより
良好なものにすることができる。
【0048】特に、被測定物を環状照明することで、一
方向照明の場合の問題、つまり反射光の角度依存性を発
生させることなく、良好な測色を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる測色装置の一の実施の形態を
示す図である。
【図2】光ファイバの配置関係を示す図である。
【図3】図1の測色装置の動作を示す図である。
【図4】この発明にかかる測色装置の他の実施の形態を
示す図である。
【図5】図4に示す測色装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図6】図4に示す測色装置の動作を示す説明図であ
る。
【図7】図4に示す測色装置の動作を示す説明図であ
る。
【図8】この発明にかかる測色装置の別の実施の形態を
示す図である。
【図9】この発明にかかる測色装置のさらに別の実施の
形態を示す図である。
【図10】この発明にかかる測色装置のさらに他の実施
の形態を示す図である。
【図11】この発明にかかる測色装置のさらに異なる実
施の形態を示す図である。
【図12】従来の測色装置における照明光の正反射方向
に対する反射光の角度に対する反射光強度の変化を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 被測定物 4 制御部 21 環状照明ユニット 22 環状照明ユニット 31 受光ユニット 213a,213b,223a 光ファイバ L1〜L4 照明光 N 法線 P 被測定領域 RL1,RL2 反射光(成分) RL 反射光 θ1 第1照明角度 θ2 第2照明角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 亘 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 平山 徹 兵庫県尼崎市神崎町33番1号 関西ペイン ト株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に対して第1照明角度で照明光
    を照射する第1照明部と、前記被測定物に対して前記第
    1照明角度とは異なる第2照明角度で照明光を照射する
    第2照明部とを、それぞれ少なくとも1つ以上有する照
    明手段と、 前記被測定物で反射された光のうち、前記第1照明部か
    ら出射する照明光の正反射方向から第1反射角度の方向
    に進む反射光と、前記第2照明部から出射する照明光の
    正反射方向から第2反射角度の方向に進む反射光とを受
    光可能な受光手段と、 前記受光手段からの出力に基づき前記被測定物からの反
    射光に対する色彩値を算出する制御手段と、を備えたこ
    とを特徴とする測色装置。
  2. 【請求項2】 前記照明手段は、前記第1および第2照
    明部をそれぞれ複数個有しており、しかも、前記複数の
    第1照明部によって前記被測定物を互いに異なる照明方
    向より環状照明するとともに、前記複数の第2照明部に
    よって前記被測定物を互いに異なる照明方向より環状照
    明する請求項1記載の測色装置。
  3. 【請求項3】 前記第1照明部による照明方向と、前記
    第2照明部による照明方向とが互いに異なるように、前
    記第1および第2照明部が相互にずらして配置された請
    求項1または2記載の測色装置。
  4. 【請求項4】 前記照明手段は、前記被測定物に対して
    第3照明角度で照明光を照射する第3照明部と、前記被
    測定物に対して前記第3照明角度とは異なる第4照明角
    度で照明光を照射する第4照明部とを、それぞれ少なく
    とも1つ以上さらに備えた請求項1ないし3のいずれか
    に記載の測色装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記第1照明部から照
    明光を選択的に前記被測定物に照射するとともに前記受
    光手段からの出力を受け、また前記第2照明部から照明
    光を選択的に前記被測定物に照射するとともに前記受光
    手段からの出力を受け、これらの出力に基づき色彩値を
    算出する請求項1ないし3のいずれかに記載の測色装
    置。
  6. 【請求項6】 被測定物に対して照明光を照射する照明
    手段と、 前記被測定物で反射された光のうち、前記照明光の正反
    射方向から第1反射角度の方向に進む反射光を受光可能
    な第1受光手段と、前記照明光の正反射方向から第2反
    射角度の方向に進む反射光を受光可能な第2受光手段と
    を、それぞれ少なくとも1つ以上有する受光手段と、 前記受光手段からの出力に基づき前記被測定物からの反
    射光に対する色彩値を算出する制御手段と、を備えたこ
    とを特徴とする測色装置。
  7. 【請求項7】 被測定物に対して所定の照明角度範囲に
    わたって連続的に照明光を照射する照明手段と、 前記被測定物で反射された光のうち、前記照明光の正反
    射方向に対して第1反射角度から第2反射角度までの範
    囲内で進む反射光を受光可能な受光手段と、 前記受光手段からの出力に基づき前記被測定物からの反
    射光に対する色彩値を算出する制御手段と、を備えたこ
    とを特徴とする測色装置。
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