JPH10279773A - 水添ブロック共重合体組成物 - Google Patents

水添ブロック共重合体組成物

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JPH10279773A
JPH10279773A JP10079997A JP10079997A JPH10279773A JP H10279773 A JPH10279773 A JP H10279773A JP 10079997 A JP10079997 A JP 10079997A JP 10079997 A JP10079997 A JP 10079997A JP H10279773 A JPH10279773 A JP H10279773A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペレット製品とした場合にペレット化が容易
で、ペレットの耐ブロッキング性が改良され、かつ耐熱
性、耐候性、耐オゾン性に優れ、さらに他の熱可塑性樹
脂の改質剤として、加工性、剛性、塗装性、成形外観な
どの特性を改良することが可能な水添ジエン系ブロック
共重合体組成物を提供する。 【解決手段】 (a)A−B−Aもしくは(A−B)n
Xで表される水添ブロック共重合体と、(b)A−Bで
表される水添ブロック共重合体を主成分とし、(a)成
分/(b)成分の重量比が99/1〜20/80、
(a)成分と(b)成分の合計の重量平均分子量が5万
〜60万である水添ブロック共重合体組成物。(ただ
し、Aは芳香族ビニル化合物を主とする重合体ブロッ
ク、Bは共役ジエン化合物を主とし、かつ水添前の共役
ジエン部分のビニル結合含量が60重量%以上、95重
量%未満であり、共役ジエン部分の二重結合残基の80
%以上が水添された重合体ブロック、nは2以上の整
数、Xはカップリング剤残基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水添された特殊な
ブロック共重合体を主成分する水添ブロック共重合体組
成物に関し、さらに詳細には、単独でペレット化可能な
優れた加工性を有し、さらに耐熱性、耐衝撃性、塗装性
に優れたゴム用途に好適な水添ブロック共重合体組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体中に二重結合を有するジエン系共
重合体は、熱安定性、耐候性、耐オゾン性が劣るため、
これを改良する手段として、不飽和二重結合を水素添加
(以下「水添」ともいう)する方法が知られている。こ
の水添方法としては、例えば特公昭43−19960号
公報、特公昭45−39275号公報、特公昭45−3
555号公報、特開昭56−62805号公報、特開昭
59−133203号公報などが挙げられる。これらの
方法で得られる水添ポリマーは、期待どおりの耐熱性、
耐候性および耐オゾン性を示すため、樹脂の改質用途な
どに多く使用されている。また、熱安定性、耐候性に優
れているポリマーとしては、エチレン−α−オレフィン
共重合体などが知られている。しかしながら、これらの
ポリマーを熱可塑性樹脂にブレンドした場合、加工性、
透明性、剛性、塗装性、成形外観のバランスの良い組成
物を得るためには不充分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、ペレット製品とした
場合にペレット化が容易で、ペレットの耐ブロッキング
性が改良され、かつ耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優
れ、さらに他の熱可塑性樹脂の改質剤として、加工性、
透明性、剛性、塗装性、成形外観などの特性を改良する
ことが可能な水添ブロック共重合体組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)分子中
に重合体ブロックAおよびBを含有し(ただし、Aは芳
香族ビニル化合物を主とする重合体ブロック、Bは共役
ジエン化合物を主とし、かつ水添前の共役ジエン部分の
ビニル結合含量が60重量%以上、95重量%未満であ
り、共役ジエン部分の二重結合残基の80%以上が水添
された重合体ブロックを示す)、かつブロック構造がA
−B−Aもしくは(A−B)nX(ただし、nは2以上
の整数、Xはカップリング剤残基を示す)で表される水
添ブロック共重合体であって、重合体ブロックAの含有
量が3〜70重量%、重合体ブロックBの含有量が97
〜30重量%(ただし、A+B=100重量%)である
水添ブロック共重合体(以下「(a)水添ブロック共重
合体」ともいう)と、(b)分子中に重合体ブロックA
およびBを含有し〔ただし、A,Bは、上記(a)に同
じ〕、かつブロック構造がA−Bで表される直鎖状の水
添ブロック共重合体であって、重合体ブロックAの含有
量が3〜70重量%、重合体ブロックBの含有量が97
〜30重量%(ただし、A+B=100重量%)である
水添ブロック共重合体(以下「(b)水添ブロック共重
合体」ともいう)を主成分とし、(a)成分/(b)成
分の重量比が99/1〜20/80、(a)成分と
(b)成分の合計の重量平均分子量が5万〜60万であ
ることを特徴とする水添ブロック共重合体組成物を提供
するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水添ブロック共重合体
は、(a)成分,(b)成分とも、分子中に重合体ブロ
ックAおよびBを含有する。このうち、重合体ブロック
Aは、芳香族ビニル化合物を主とする重合体ブロックで
ある。重合体ブロックAを構成するモノマー単位として
は、芳香族ビニル化合物が80重量%以上、好ましくは
90重量%以上であることが必要である。芳香族ビニル
化合物以外の他のモノマーは、ランダム、テーパーどち
らの構造で存在していても良い。
【0006】重合体ブロックAに用いられる芳香族ビニ
ル化合物としては、スチレン、t−ブチルスチレン、α
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベン
ゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙
げられ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好まし
い。また、他のモノマーは特に限定されないが、1,3
−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−
1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5
−ジエチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなど
の共役ジエン化合物、特に1,3−ブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエンが好ましく、さらに好まし
くは1,3−ブタジエンである。
【0007】重合体ブロックAに用いられる芳香族ビニ
ル化合物と他のモノマーの重量比は、100/0〜80
/20、好ましくは100/0〜90/10であり、こ
の範囲外では、重合体ブロックのガラス転移温度が低下
し、得られる水添ブロック共重合体組成物の耐熱性やペ
レット化後の耐ブロッキング性に劣るため好ましくな
い。
【0008】また、重合体ブロックBは、水添前、共役
ジエン化合物を50重量%以上含有し、かつ共役ジエン
部分のビニル結合含量(ここで、ビニル結合とは、1,
2−結合および3,4−結合を総称する)が60重量%
以上、95重量%未満の共役ジエン重合体ブロックセグ
メントである。重合体ブロックBは、共役ジエン重合体
あるいは他のモノマーと共役ジエン化合物との共重合体
であり、水添によりゴム状のエチレン−ブテン共重合体
あるい他のモノマー−エチレン−ブテン共重合体と類似
の構造を示すブロックセグメントとなる。この共役ジエ
ン化合物のビニル結合含量が60重量%未満では、熱可
塑性樹脂とのブレンドにより得られる組成物の加工性、
透明性改良効果が低下する。
【0009】ここで、重合体ブロックBに使用される共
役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オ
クタジエン、クロロプレンなどが挙げられるが、工業的
に利用でき、また物性の優れた水添ブロック共重合体組
成物を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエンが好ましく、さらに好ましくは
1,3−ブタジエン、イソプレンである。
【0010】また、重合体ブロックBに使用されること
のある他のモノマーとしては、スチレン、t−ブチルス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N
−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジ
ンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレン
が好ましい。なお、重合体ブロックBにおいて、共役ジ
エン化合物と他のモノマーとが共重合した場合、共役ジ
エン化合物の分布は、ランダム、テーパー(分子鎖に沿
ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブ
ロック状、またはこれらの任意の組み合わせのいずれで
あってもよい。
【0011】重合体ブロックBにおける共役ジエン化合
物と他のモノマーの重量比は、100/0〜50/5
0、好ましくは100/0〜60/40であり、この範
囲以外では、重合体ブロックBのガラス転移温度が上昇
し、得られる水添ブロック共重合体組成物の力学的性質
や改質効果が劣るため好ましくない。
【0012】本発明の水添ブロック共重合体組成物は、
(a)成分のブロック構造が(A−B−A)もしくは
(A−B)nXで表される水添ブロック共重合体と、
(b)成分のブロック構造が(A−B)で表され、従っ
て(a)成分より低分子量である直鎖状の水添ブロック
共重合体を主成分とする。
【0013】(a)成分あるいは(b)成分のブロック
共重合体中のブロックAの含有量は、3〜70重量%、
好ましくは10〜60重量%重量%、さらに好ましくは
15〜50重量%、ブロックBの含有量は、97〜30
重量%、好ましくは90〜40重量%、さらに好ましく
は85〜50重量%である。ブロックAの含有量が、3
重量%未満では、得られる水添ブロック共重合体組成物
が柔らかく、ペレットにした場合、ペレットどうしの付
着が発生し易く、本発明の組成物を製造するにあたっ
て、ブレンドなどの操作、取り扱いに支障を来す。一
方、ブロックAの含有量が、70重量%を超えると、熱
可塑性樹脂の改質剤として用いた場合の耐衝撃性改良効
果が低下する。
【0014】本発明の水添ブロック共重合体組成物は、
(a)成分/(b)成分の重量比が99/1〜20/8
0、好ましくは90/10〜60/40、さらに好まし
くは85/15〜65/30である。(a)成分の割合
が、99重量%を超えると、流動性と物性のバランスが
悪く、一方、20重量%未満では、得られる水添ブロッ
ク共重合体組成物が柔らかく、ペレットにした場合、ペ
レットどうしの付着が発生しやすく、熱可塑性樹脂の改
質剤として用いる場合、ブレンドなどの操作、取り扱い
に支障を来たし、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃
性改良効果が低下する。
【0015】さらに、本発明の水添ブロック共重合体組
成物は、(a)成分と(b)成分の合計の重量平均分子
量が5万〜60万、好ましくは6万〜55万、さらに好
ましくは7万〜55万である。5万未満では、熱可塑性
樹脂の改質剤として用いる場合、耐衝撃性改良効果が低
下し、一方、60万を超えると、加工性が低下し、熱可
塑性樹脂組成物の成形外観が低下する。
【0016】本発明の水添ブロック共重合体組成物の製
造方法は、いかなる方法でも良く、(a)成分と(b)
成分を別々に製造しブレンドしてもよいが、一般には有
機溶媒中、有機アルカリ金属化合物を開始剤としてリビ
ングアニオン重合し、(b)成分となる直鎖状のブロッ
ク共重合体を得たのち、ブロックAを重合し、(a)成
分となるトリブロック共重合体を得るか、多官能性カッ
プリング剤を添加し、カップリング反応させ、カップリ
ング率をコントロールして、(a)成分となるトリブロ
ックもしくは星型ブロック共重合体を含むブロック共重
合体組成物を得てから、水添反応を行うことにより得ら
れる。
【0017】上記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの炭化
水素溶媒が用いられる。重合開始剤である有機アルカリ
金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。
この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化
合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物
が用いられる。これらの具体例としては、エチルリチウ
ム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n
−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチ
ウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルジリチウム
などが挙げられ、モノマー100重量部あたり0.02
〜0.4重量部の量で用いられる。
【0018】また、重合体ブロックA、重合体ブロック
Bにおける水添前の共役ジエン部分のビニル結合含量の
調節は、ルイス塩基、例えばエーテル、アミンなど、具
体的にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロ
ピルエーテル、ブチルエーテル、高級エーテル、またエ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プ
ロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコ
ールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチ
レングリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテト
ラメチルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミ
ン、テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエ
チレントリアミン、ジメチルアミノエチルピペラジンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、上記有機溶媒ととも
に用いられる。
【0019】さらに、重合反応は、通常、−30℃〜+
150℃で実施される。また、重合は、一定温度にコン
トロールして実施しても、また熱除去をしないで上昇温
度下にて実施してもよい。ブロック共重合体にする方法
は、いかなる方法でもよいが、一般に上記有機溶媒中
で、上記アルカリ金属化合物などの重合開始剤を用い
て、まず重合体ブロックAとなるように、芳香族ビニル
化合物もしくは芳香族ビニル化合物と他のモノマーを重
合し、重合体ブロックBとなるように、共役ジエン化合
物もしくは共役ジエン化合物と他のモノマーとを重合す
ることにより、水添後、(b)成分となるブロック共重
合体を得ることができる。その後、ブロックAとなるよ
うに反応させるか、カップリング剤と反応させること
で、水添後、(a)成分となるトリブロックもしくは星
型ブロック共重合体を得ることができる。
【0020】このカップリング剤としては、例えばジビ
ニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、1,
3−ジビニルナフタレン、1,8−ジビニルナフタレ
ン、1,3,5−トリビニルナフタレン、3,5,4−
トリビニルナフタレン、1,2−ジビニル−3,4−ジ
メチルベンゼン、1,5,6−トリビニル−3,7−ジ
エチルナフタレンなどのポリビニル芳香族化合物、エポ
キシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油、ベンゼン−1,2,4−トリイソシ
アナート、ナフタレン−1,2,5,7−テトライソシ
アナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、ナ
フタレン−1,3,7−トリイソシアナートなどのポリ
イソシアナート化合物、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、スベリン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、
フタル酸、テレフタル酸、ジフェン酸、イソフタル酸、
ナフタール酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、
クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、安息香酸
などのポリカルボン酸とメチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコー
ルなどのアルコール類、もしくはフェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチル
フェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノ
ール、o−メトキシフェノール、m−メトキシフェノー
ル、p−メトキシフェノールなどのフェノール類とから
誘導されるポリカルボン酸エステル化合物、上記ポリカ
ルボン酸の酸ハロゲン化物、ピロメリット酸ジアンヒド
リド、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸ジ
アンヒドリド、1,2,5,6−ナフタレンテトラカル
ボン酸ジアンヒドリド、3,3,4,4−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸ジアンヒドリドなどのポリカルボン
酸ジアンヒドリド化合物、炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジフェニルなどの炭酸エステル化合物、1,
3,6−ヘキサントリオン、2,3−ジアセトニルシク
ロヘキサンなどのポリケトン化合物、1,4,7−ナフ
テントリカルボキシアルデヒド、1,7,9−アントラ
セントリカルボキシアルデヒドなどのポリアルデヒド化
合物、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、四臭
化炭素、ヨードホルム、テトラヨードメタン、1,1,
2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロ
エタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、ヘキサ
クロロエタン、1,2,3−トリクロロプロパン、1,
2,3−トリブロモプロパン、1,2,4−トリクロロ
プロパン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、
1,4−ビス(トリクロロメチル)ベンゼンなどのポリ
ハロゲン化炭化水素、トリフルオロシラン、トリクロロ
シラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシ
ラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、
テトラブトキシシラン、テトラヨードシラン、(ジクロ
ロメチル)トリクロロシラン、(ジクロロフェニル)ト
リクロロシラン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エ
タン、ヘキサクロロジシラン、オクタクロロトリシロキ
サン、トリクロロメチルトリクロロシラン、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチル
シラン、トリエトキシクロロシラン、ジエトキシクロロ
メチルシラン、メチルトリアセトキシシランなどのケイ
素化合物、テトラクロロスズ、メチルトリクロロスズ、
ブチルトリクロロスズ、テトラメトキシスズなどのスズ
化合物、テトラクロロゲルマニウムなどのゲルマニウム
化合物、2,4,6−トリ(アジリニル)−1,3,5
−トリアジン、トリ(1−アジリジニル)ホスフィンオ
キサイド、トリ(2−メチル−1−アジリジニル)ホス
フィンオキサイドなどのポリアジリジニル化合物などが
挙げられる。
【0021】また、1,3−ジクロロ−2−プロパノ
ン、2,4−ジブロモ−3−ペンタノン、1,2,4,
5−ジエポキシ−3−ペンタノン、1,2,11,12
−ジエポキシ−8−ペンタデカノンなど、分子内にリビ
ングポリマーと反応可能な2種以上の官能基を有する化
合物も、上記カップリング剤として用いることができ
る。これらの化合物の中で好ましいものとしては、ジビ
ニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、エポ
キシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油、ベンゼン−1,2,4−トリイソシ
アナート、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、アジ
ピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、フタル酸ジメ
チル、フタル酸ジエチル、テレフタル酸ジエチル、安息
香酸メチル、安息香酸エチル、ピロメリット酸ジアンヒ
ドリド、炭酸ジエチル、1,1,2,2−テトラクロロ
エタン、1,4−ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、
トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ブチルト
リクロロシラン、テトラクロロシラン、(ジクロロメチ
ル)トリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、テトラ
エトキシシラン、テトラクロロスズ、1,3−ジクロロ
−2−プロパノンなどが挙げられる。特に好ましいもの
としては、テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラ
ン、安息香酸エチルなどが挙げられる。
【0022】これらのブロック共重合体中の他のモノマ
ーの結合含量は、各段階における重合時のモノマーの供
給量で調節され、共役ジエン部分のビニル結合含量は、
上記ミクロ調整剤の成分を変量することにより調節され
る。さらに、重量平均分子量は、重合開始剤、例えばn
−ブチルリチウムの添加量で調節される。本発明で使用
されるブロック共重合体の製造方法について、さらに具
体的に説明すると、まず重合体ブロックAを得るには、
例えばn−ブチルリチウムなどの有機リチウム化合物を
開始剤とし真空下あるいは高純度窒素気流下、第1段目
にベンゼンあるいはシクロヘキサンなどの有機溶媒を重
合溶媒としてまず重合体ブロックAとなるようにスチレ
ンを重合し、重合体ブロックBとなるように、テトラヒ
ドロフラン、テトラメチルエチレンジアミンまたはプロ
ピレングリコールジエチルエーテルなどのミクロ調節剤
を添加したのち、1,3−ブタジエンを重合し、重合完
結後、ジビニルベンゼンなどのカップリング剤を計算量
添加し、A−Bブロックポリマーをカップリングするこ
とにより、2個以上(n≧2)のA−Bブロックを含有
する、ジブロック、トリブロック、あるいは星型ブロッ
ク共重合体が得られる。
【0023】以上のようにして重合されたブロック共重
合体を水添することにより、共役ジエン部分の二重結合
残基が水添された本発明の水添ブロック共重合体組成物
が得られる。すなわち、本発明の水添ブロック共重合体
組成物は、このようにして得られるブロック共重合体
を、不活性溶媒中に溶解し、20〜150℃、1〜10
0kg/cm2 Gの加圧水素下で水素化触媒の存在下で
水添することによって得られる。その際、ブロック共重
合体中の共役ジエン部分の二重結合残基は、80%以
上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以
上が水素添加されていることが必要である。80%未満
では、耐熱性、耐候性の点で不充分である。水素化に使
用される不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンな
どの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢酸エ
チル、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの極性
溶媒が挙げられる。
【0024】また、水素化触媒としては、ジシクロペン
タジエニルチタンハライド、シクロペンタジエニルチタ
ンハライド、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキル
置換フェニル、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキ
ル、ジシクロペンタジエニルチタンジアルキル置換フェ
ノール、ジインデニルチタンハライド、インデニルチタ
ンハライド、ジインデニルチタンジアルキル置換フェニ
ル、ジインデニルチタンジアルキル、ジインデニルチタ
ンジアルキル置換フェノール、有機カルボン酸ニッケ
ル、有機カルボン酸コバルトなどと、周期律表第I〜II
I 族の有機金属化合物とからなる水素化触媒、カーボ
ン、シリカ、ケイソウ土などで担持されたニッケル、白
金、パラジウム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属
触媒、コバルト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体
などの金属触媒が挙げられる。また、リチウムアルミニ
ウムハイドライド、p−トルエンスルホニルヒドラジド
などの水素化化合物、さらにはZr−Ti−Fe−V−
Cr合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合金、L
aNi5 合金などの水素吸蔵合金などを用いた水素化反
応も、本発明の水添ブロック共重合体組成物の製造方法
として挙げられる。
【0025】共役ジエン部分の水添率は、水素化触媒、
水素化化合物の添加量、または水添反応時における水素
圧力、反応時間を変えることにより調節される。水添さ
れたブロック共重合体組成物溶液からは、必要に応じて
触媒の残渣を除去し、フェノール系またはアミン系など
の老化防止剤を添加し、重合体溶液から水添ブロック共
重合体組成物を容易に単離することができる。水添ブロ
ック共重合体組成物の単離は、例えば水添されたブロッ
ク共重合体組成物溶液に、アセトンまたはアルコールな
どを加えて沈澱させる方法、重合体溶液を熱湯中に攪拌
下、投入し、溶媒を蒸留除去する方法などで行うことが
できる。
【0026】なお、本発明の水添ブロック共重合体組成
物は、少なくとも1種の官能基を該水添ブロック共重合
体に導入して、変性水添ブロック共重合体組成物として
用いることも可能である。また、上記の水添前のブロッ
ク共重合体製造段階において、カップリング剤として、
ポリエポキシ化合物、ポリイソシアナート化合物、ポリ
カルボン酸エステル化合物、ポリケトン化合物、ポリア
ルデヒド化合物、ポリアジリジニル化合物などを用いる
ことにより、分子鎖の中央に−OH基、−NH−CO基
などの官能基を導入することもできる。
【0027】本発明の(a)〜(b)成分は、別個に製
造される場合、(a)〜(b)成分を混合するには、通
常の混練り装置、例えばラバーミル、ブラベンダーミキ
サー、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、二軸押し出
し機などを使用することができるが、密閉式あるいは開
放式であっても、不活性ガスによって置換できるタイプ
が好ましい。
【0028】なお、混練り温度は、混合する成分がすべ
て溶融する温度であり、通常、140〜300℃、好ま
しくは160〜280℃の範囲であることが望ましい。
また、混練り時間は、構成成分の種類、量および混練り
装置に依存するため一概に論じられないが、加圧ニーダ
ー、バンバリーミキサーなどを混練り装置として使用す
る場合には、通常、約5〜40分程度である。さらに、
混練りするにあたり、各成分を一括混練りしてもよく、
また任意の成分を混練りしたのち、残りの成分を添加し
混練りする多段分割混練り法をとることもできる。
【0029】なお、本発明の水添ブロック共重合体組成
物には、必要に応じて各種添加剤、例えば老化防止剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤などの安定剤、シ
リカ、タルク、カーボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビー
ズ、マイカ、チタン酸カリウムウィスカー、アラミド繊
維、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー、ゴム粉な
どの充填剤などを配合して用いることができる。これら
の充填剤の配合量は、本発明の組成物100重量部に対
し、好ましくは200重量部以下、さらに好ましくは1
〜150重量部、特に好ましくは5〜100重量部であ
る。また、本発明の組成物には、上記添加剤とともに可
塑剤、オイル、低分子量ポリマーなどの軟化剤を配合し
て使用することもできる。
【0030】さらに、本発明の水添ブロック共重合体組
成物は、熱可塑性樹脂の改質剤として用いた場合、加工
性、透明性、剛性、塗装性、成形外観などの特性を改良
することができる。ここで、上記熱可塑性樹脂として
は、特に限定されないが、ポリエチレン、高分子量ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリイソ
ブチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、
ポリスチレン、ポリメチレン、ポリ−4−メチル−ペン
テン−1、ポリヘキセンなどの非極性の熱可塑性樹脂、
およびABS樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミ
ド、ポリメタクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸エチルなどのポリアクリ
ル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸、ポリメタク
リル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどのポリメタ
クリル酸アルキルエステル、ポリアクリロニトリル、ポ
リメタクリロニトリル、アセタール樹脂、ポリオキシメ
チレン、塩素化ポリエチレン、クマロン・インデン樹
脂、セルロース、セルロースエステル、セルロースエー
テル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテ
ルエステル、フッ素系樹脂、ポリクロロトリフルオロエ
チレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン6,
10、ナイロン6,12、ナイロン6,6、ナイロン
4,6などの脂肪族ポリアミド、ポリフェニレンイソフ
タルアミド、ポリフェニレンテレフタルアミド、ポリメ
タキシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレン
スルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リスルホンアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
アミドイミド、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルエステル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリメチルビニルエーテル、ポリイソブチレンビ
ニルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンな
どの極性の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑
性樹脂は、1種単独で使用することも、あるいは2種以
上を混合して用いることもできる。
【0031】好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポ
リアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリカーボネート
である。本発明の水添ブロック共重合体組成物を熱可塑
性樹脂の改質剤として用いる場合、水添ブロック共重合
体組成物と熱可塑性樹脂の配合割合は、水添ブロック共
重合体組成物1〜99重量部、好ましくは2〜95重量
部、さらに好ましくは3〜90重量部、熱可塑性樹脂9
9〜1重量部、好ましくは98〜5重量部、さらに好ま
しくは97〜10重量部〔ただし、上記組成物+熱可塑
性樹脂=100重量部)である。水添ブロック共重合体
組成物が1重量部未満では、熱可塑性樹脂の改質効果が
不充分であり、一方、99重量部を超えると、熱可塑性
樹脂の物性の改良効果が不充分である。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本発明は、
かかる実施例により限定されるものではない。なお、実
施例中の部および%は、特に断らない限り重量基準であ
る。また、実施例中の各種測定は、下記の方法に拠っ
た。
【0033】ビニル結合含量 ビニル結合含量は、赤外分析法を用い、モレロ法により
算出した。水添率 共役ジエンの水添率は、四塩化エチレンを溶媒に、10
0MHz、 1H−NMRスペクトルから算出した。スチレン含量 スチレン含量は、四塩化エチレンを溶媒に、100MH
z、 1H−NMRスペクトルから算出した。重量平均分子量 重量平均分子量(以下「分子量」ともいう)は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、
ポリスチレン換算で求めた。(a)成分と(b)成分との重量比 (a)成分と(b)成分の重量比は、上記GPCで得ら
れた(a)成分、(b)成分のピーク面積比より算出し
た。
【0034】ブロッキング性 40mmφ押し出し機にて、シリンダー温度230℃で
ペレット化したサンプルを用いて、50℃の恒温槽内で
40g/cm2 の荷重をかけて、24時間後に取り出し
たサンプルのブロッキング度合いにより、ペレットのブ
ロッキング性の指標とした。1mの高さより落としても
固まっているものを×、ブロッキングしていないものを
○とした。加工性 加工性は、JIS K7210に準拠して、実施例1〜
13と比較例1〜7は230℃、荷重10kgでの、実
施例14〜18と比較例8〜14は230℃、荷重2.
16kgでのメルトフローレート(MFR)が、それぞ
れ、5.0g/10分未満のものを×、5g/10分以
上のものを○として、成形加工性の指標とした。なお、
括弧内の数値は、測定値である。
【0035】柔軟性 柔軟性は、JIS K7113に準拠して引張試験を行
い、引張破断伸びを測定した。引張破断伸びが300%
以上のものを○、300%未満のものを×とした。な
お、括弧内の数値は、測定値である。耐衝撃性 耐衝撃性は、JIS K7110に準拠してアイゾット
衝撃強度を測定し、5kg・cm/cm以上のものを
○、5kg・cm/cm未満のものを×とした。なお、
括弧内の数値は、測定値である。また、N.B.は、破
断せずの意味である。剛性 剛性は、JIS K7203に従って曲げ弾性率を測定
した。水添ブロック共重合体組成物を熱可塑性樹脂に添
加することで、曲げ弾性率が±10%未満のものを○、
±15%未満のものを△、±15%以上のものを×と評
価した。
【0036】実施例に用いられる熱可塑性樹脂は、次の
とおりである。 PP(ポリプロピレン);三菱化学(株)製、BC06
C PST(ポリスチレン);三井東圧化学(株)製、トー
ポレックスGP500
【0037】実施例1(水添ブロック共重合体組成物H
−1の製造) 内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水し
たシクロヘキサン5kg、スチレン150gを仕込んだ
のち、テトラヒドロフラン100gおよびn−ブチルリ
チウム1.50gを加え、重合温度が70℃一定の等温
重合を行った。重合転化率がほぼ100%になったの
ち、反応液を10℃に冷却し、1,3−ブタジエン85
0gを加え、昇温重合を行った。重合が完結したのち、
テトラクロロシラン0.795gを添加し、約20分間
反応を行った。反応完結後、リビングLi量を測定した
ところ、4.65ミリモルであった。この系内に、ベン
ゾフェノン0.85gを添加し、10分間攪拌した。ポ
リマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生き
ているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
【0038】次に、20mlのシクロヘキサンに溶かし
たベンゾフェノン3.22gとn−ブチルリチウム1.
10gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させ
た反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlの
トルエンに溶かした1.51gのジエチルアルミニウム
クロライドをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分
を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8
kg/cm2 Gの圧力で供給し、90℃で1.5時間水
素添加反応を行った。
【0039】得られた水添ポリマーの水添率は98%、
重量平均分子量は27.2万であった。また、水添前の
ポリマーのブタジエン部分のビニル結合含量は82%で
あり、スチレン含量は15.1%であった。この水添ブ
ロック共重合体組成物をH−1とする。結果を表1に示
す。
【0040】実施例2〜13 実施例1と同様の方法により、表1〜3の各水添ブロッ
ク共重合体組成物となるように、モノマー種、モノマー
量、触媒量、ビニル調節剤量、カップリング剤量などを
変量することにより作製した。これらの結果を表1〜3
に示す。
【0041】比較例1〜7 実施例1と同様の方法により、表4〜5の各水添ブロッ
ク共重合体となるように、モノマー種、モノマー量、触
媒量、ビニル調節剤量、カップリング剤量などを変量す
ることにより作製した。これらの結果を表4〜5に示
す。
【0042】実施例1〜13は、本発明の水添ブロック
共重合体組成物であり、ペレット化においてペレットど
うしのブロッキングを起こさず、また加工性、柔軟性、
耐衝撃性に優れている。これに対し、比較例1は、共役
ジエン部分のビニル結合含量が本発明の範囲外であり、
加工性に劣る。比較例2〜3は、ブロックAの含有量が
本発明の範囲外であり、比較例2ではペレットのブロッ
キング性が劣り、比較例2では柔軟性、耐衝撃性が劣
る。比較例4は、(a)成分と(b)成分の比が本発明
の範囲外であり、ペレットのブロッキング性に劣る。比
較例5〜6は、(a)成分と(b)成分の合計の重量平
均分子量が本発明の範囲外であり、比較例5ではペレッ
トのブロッキング性が劣り、比較例6では加工性が劣
る。比較例7は、水添率が本発明の範囲外であり、ペレ
ットのブロッキング性、加工性、柔軟性、耐衝撃性は一
見良好であるが、120℃,100時間後の引張伸び経
時変化において−50%となり、耐熱性に劣っていた。
なお、本発明の範囲内である実施例1〜14では、耐熱
性がいずれも±20%以内であった。
【0043】実施例14〜18、比較例8〜14 実施例14〜18は、本発明の水添ブロック共重合体組
成物を熱可塑性樹脂の改質剤として用いた場合であり、
熱可塑性樹脂単身の比較例8〜9と本発明以外の水添ブ
ロック共重合体組成物を用いた比較例9〜14に比べ、
加工性、耐衝撃性、剛性のバランスに優れていることが
分かる。結果を表6〜8に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
【発明の効果】本発明の水添ブロック共重合体組成物
は、ペレット化が容易で、ペレットの耐ブロッキング性
が低く、かつ耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優れ、さら
に他の樹脂の改質剤として、加工性、透明性、剛性、塗
装性、成形外観などの特性を改良することが可能であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に重合体ブロックAおよび
    Bを含有し(ただし、Aは芳香族ビニル化合物を主とす
    る重合体ブロック、Bは共役ジエン化合物を主とし、か
    つ水添前の共役ジエン部分のビニル結合含量が60重量
    %以上、95重量%未満であり、共役ジエン部分の二重
    結合残基の80%以上が水添された重合体ブロックを示
    す)、かつブロック構造がA−B−Aもしくは(A−
    B)nX(ただし、nは2以上の整数、Xはカップリン
    グ剤残基を示す)で表される水添ブロック共重合体であ
    って、重合体ブロックAの含有量が3〜70重量%、重
    合体ブロックBの含有量が97〜30重量%(ただし、
    A+B=100重量%)である水添ブロック共重合体
    と、 (b)分子中に重合体ブロックAおよびBを含有し〔た
    だし、A,Bは、上記(a)に同じ〕、かつブロック構
    造がA−Bで表される直鎖状の水添ブロック共重合体で
    あって、重合体ブロックAの含有量が3〜70重量%、
    重合体ブロックBの含有量が97〜30重量%(ただ
    し、A+B=100重量%)である水添ブロック共重合
    体を主成分とし、 (a)成分/(b)成分の重量比が99/1〜20/8
    0、(a)成分と(b)成分の合計の重量平均分子量が
    5万〜60万であることを特徴とする水添ブロック共重
    合体組成物。
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