JP3467871B2 - 変性水添ブロック共重合体およびその組成物 - Google Patents

変性水添ブロック共重合体およびその組成物

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JP3467871B2
JP3467871B2 JP29035594A JP29035594A JP3467871B2 JP 3467871 B2 JP3467871 B2 JP 3467871B2 JP 29035594 A JP29035594 A JP 29035594A JP 29035594 A JP29035594 A JP 29035594A JP 3467871 B2 JP3467871 B2 JP 3467871B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/04Reduction, e.g. hydrogenation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、星型構造を含むブロッ
ク共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合
体に少なくとも1つの官能基を付加してなるペレット化
が容易な変性水添ブロック共重合体、ならびに該変性水
添ブロック共重合体と熱可塑性および/またはゴム質重
合体とをブレンドすることにより、耐衝撃性、耐熱性、
剛性、塗装性、印刷性、加工性、成形外観などのバラン
スに優れた組成物や、力学的性質に優れた熱可塑性エラ
ストマー組成物となる、変性水添ブロック共重合体組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体中に二重結合を有するジエン系共
重合体は、熱安定性、耐候性、耐オゾン性が劣るため、
これを改良する手段として、不飽和二重結合を水素添加
(以下「水添」ともいう)する方法が知られている。こ
の水添方法としては、例えば特公昭45−39275号
公報、特公昭45−3555号公報、特開昭56−62
805号公報、特開昭59−133203号公報などが
挙げられる。これらの方法で得られる水添ポリマーは、
期待とおりの耐熱性、耐候性および耐オゾン性を示すた
め、樹脂の改質用途などに多く使用されている。また、
熱安定性、耐候性に優れているポリマーとしては、エチ
レン−α−オレフィン共重合体などが知られている。し
かしながら、これらのポリマーは、官能基を持たないた
め極性樹脂との相溶性が悪く、そのブレンド物は満足で
きる物性を示さない。また、非極性樹脂とのブレンドに
おいても、ブレンド物の塗装性、印刷性が悪いという欠
点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、星型構造を含むブロ
ック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重
合体に少なくとも1つの官能基を導入して得られるペレ
ット化が容易な変性水添ブロック共重合体、ならびに該
変性水添ブロック共重合体と熱可塑性樹脂および/また
はゴム質重合体とのブレンドにより、耐衝撃性、耐熱
性、剛性、塗装性、印刷性、加工性、成形外観などのバ
ランスに優れた組成物や、力学的性質に優れた熱可塑性
エラストマー組成物となる、変性水添ブロック共重合体
組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)分子中
に重合体ブロックAおよびBを含有し(ただし、Aは
1,2−ビニル結合含量が25重量%未満のポリブタジ
エンブロック、Bは共役ジエン化合物を50重量%以上
含有し、かつ共役ジエン化合物のビニル結合含量が25
重量%以上である共役ジエン重合体ブロックを示す)、
かつブロック構造が(A−B)nX(ただし、nは3以
上の整数、Xはカップリング剤残基を示す)で表される
星型のブロック共重合体であって、重合体ブロックAの
含有量が5〜60重量%、重合体ブロックBの含有量が
95〜40重量%(ただし、A+B=100重量%)で
あり、共役ジエン部分の二重結合残基の80%以上が水
添された星型水添ブロック共重合体に、少なくとも1つ
の官能基が付加されてなる変性星型水添ブロック共重合
体と、(b)分子中に重合体ブロックAおよびBを含有
し〔ただし、A、Bは、上記(a)に同じ〕、かつブロ
ック構造がA−Bで表される直鎖状のブロック共重合体
であって、重合体ブロックAの含有量が5〜60重量
%、重合体ブロックBの含有量が95〜40重量%(た
だし、A+B=100重量%)であり、共役ジエン部分
の二重結合残基の80%以上が水添された直鎖状水添ブ
ロック共重合体に、少なくとも1つの官能基が付加され
てなる変性直鎖状水添ブロック共重合体とからなり、
(a)/(b)の重量比が100/0〜5/95、
(a)成分と(b)成分の合計の重量平均分子量が5万
〜70万であることを特徴とする変性水添ブロック共重
合体(以下、単に「変性水添ブロック共重合体」ともい
う)を提供するものである。
【0005】また、本発明は、前記(I)変性水添ブロ
ック共重合体1〜99重量部、ならびに(II) 熱可塑性
樹脂および/またはゴム質重合体99〜1重量部〔ただ
し、(I)+(II) =100重量部〕を主成分とする変
性水添ブロック共重合体組成物を提供するものである。
【0006】本発明の変性水添ブロック共重合体は、
(a)成分、(b)成分とも、分子中に重合体ブロック
AおよびBを含有する。このうち、ブロックAは、水添
前の1,2−ビニル結合含量が25重量%未満、好まし
くは20重量%以下、さらに好ましくは18重量%以下
のポリブタジエンブロックセグメントである。ブロック
Aは、水添により通常の低密度ポリエチレン(LDP
E)に類似の構造を示す結晶性のブロックセグメントと
なる。ブロックAの1,2−ビニル結合含量が25重量
%以上では、得られる変性水添ブロック共重合体が柔ら
かく、ペレットにした場合、ペレットどうしの付着が発
生し易く、熱可塑性樹脂との組成物を製造するに際し、
ブレンドなどの操作、取り扱いに支障を来たす。また、
熱可塑性樹脂とのブレンドによって得られる組成物の耐
衝撃性が低下し、さらにゴム質重合体とのブレンドによ
って得られる組成物の力学的性質が劣るため好ましくな
い。
【0007】また、ブロックBは、水添前、共役ジエン
化合物を50重量%以上含有し、かつ共役ジエン化合物
のビニル結合含量(ここで、ビニル結合とは、1,2−
結合および3,4−結合を総称する)が25重量%以上
である共役ジエン重合体ブロックセグメントである。ブ
ロックBは、共役ジエン重合体あるいは他のモノマーと
共役ジエン化合物との共重合体であり、水添によりゴム
状のエチレン−ブテン共重合体あるい他のモノマー−エ
チレン−ブテン共重合体と類似の構造を示すブロックセ
グメントとなる。
【0008】ここで、ブロックBに使用される共役ジエ
ン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3
−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジ
エン、クロロプレンなどの1種または2種以上が挙げら
れるが、工業的に利用でき、また物性の優れた変性水添
ブロック共重合体を得るには、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、さらに好
ましくは1,3−ブタジエン、イソプレンである。
【0009】また、ブロックBに使用されることのある
他のモノマーとしては、スチレン、t−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジ
エチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙
げられ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好まし
い。なお、ブロックBにおいて、共役ジエン化合物と他
のモノマーとが共重合した場合、共役ジエン化合物の分
布は、ランダム、テーパー(分子鎖に沿ってモノマー成
分が増加または減少するもの)、一部ブロック状、また
はこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
【0010】ブロックBにおける共役ジエン化合物の含
有量は、50重量%以上、好ましくは60重量%以上で
あり、50重量%未満では、ブロックBのガラス転移温
度が上昇し、得られる変性水添ブロック共重合体の力学
的性質や改質効果が劣るため好ましくない。また、ブロ
ックBにおける共役ジエン化合物のビニル結合含量は、
25重量%以上、好ましくは30〜95重量%であり、
25重量%未満では、水添後、ポリエチレン連鎖に由来
する結晶構造を示し、樹脂状の性状となり、熱可塑性樹
脂とのブレンドにより得られる組成物の耐衝撃性改良効
果が低下する。
【0011】本発明の水添ブロック共重合体(星型水添
ブロック共重合体および直鎖状水添ブロック共重合体)
は、少なくとも(a)水添前のブロック構造が(A−
B)nXで表される星型のブロック共重合体、および
(b)水添前のブロック構造がA−Bで表され、従って
(a)成分より低分子量である鎖状のブロック共重合体
とからなる。なお、本発明の水添ブロック共重合体に
は、これ以外に、水添前のブロック構造が(A−B)2
Xで表されるブロック共重合体が存在していてもよい。
【0012】(a)成分あるいは(b)成分のブロック
共重合体中のブロックAの含有量は、5〜60重量%、
好ましくは5〜55重量%、さらに好ましくは10〜5
0重量%である。ブロックAの含有量が、5重量%未満
では得られる変性水添ブロック共重合体が柔らかく、ペ
レットにした場合、ペレットどうしの付着が発生し易
く、熱可塑性樹脂との組成物を製造するにあたって、ブ
レンドなどの操作、取り扱いに支障を来す。また、熱可
塑性樹脂とブレンドした場合、得られる組成物の耐衝撃
性が低下し、またゴム質重合体とブレンドした場合、得
られる組成物の力学的性質が劣るため好ましくない。一
方、ブロックAの含有量が、60重量%を超えると、熱
可塑性樹脂とのブレンドにより得られる組成物の耐衝撃
性が低下し好ましくない。
【0013】また、ブロックBの含有量は、95〜40
重量%、好ましくは95〜45重量%、さらに好ましく
は90〜50重量%である。ブロックBの含有量が、9
5重量%を超えると、得られる変性水添ブロック共重合
体が柔らかく、ペレットにした場合、ペレットどうしの
付着が発生し易く、熱可塑性樹脂との組成物を製造する
にあたって、ブレンドなどの操作、取り扱いに支障を来
す。また、熱可塑性樹脂とブレンドした場合、得られる
組成物の耐衝撃性が低下し、またゴム質重合体とブレン
ドした場合、得られる組成物の力学的性質が劣るため好
ましくない。一方、ブロックBの含有量が、40重量%
未満では、熱可塑性樹脂とのブレンドにより得られる組
成物の耐衝撃性が低下し好ましくない。
【0014】本発明の変性水添ブロック共重合体は、
(a)成分/(b)成分の重量比が95/5〜5/9
5、好ましくは95/5〜20/80、さらに好ましく
は95/5〜40/60である。(a)成分の割合が、
5重量%未満では、熱可塑性熱可塑性樹脂とのブレンド
により得られる組成物の耐衝撃性改良効果が低下し、ま
たゴム質重合体とのブレンドにより得られる組成物の力
学的性質が劣り好ましくない。
【0015】さらに、本発明の変性水添ブロック共重合
体は、(a)成分と(b)成分の合計の重量平均分子量
が5万〜70万、好ましくは7万〜65万、さらに好ま
しくは10万〜65万である。5万未満では、熱可塑性
樹脂にブレンドした場合の耐衝撃性改良効果が低下し、
またゴム質重合体とブレンドした場合、得られる組成物
の力学的性質が劣るため好ましくない。一方、70万を
超えると、得られる変性水添ブロック共重合体の流動性
が低下し、熱可塑性樹脂とブレンドした場合、得られる
組成物の加工性、成形外観が低下する。
【0016】本発明の水添ブロック共重合体の製造方法
は、いかなる方法でも良く、(a)成分と(b)成分を
別々に製造しブレンドしてもよいが、一般には有機溶媒
中、有機アルカリ金属化合物を開始剤としてリビングア
ニオン重合し、(b)成分となる直鎖状のブロック共重
合体を得たのち、多官能カップリング剤を添加し、カッ
プリング反応させ、カップリング率を上記範囲にコント
ロールして、(a)成分となる星型ブロック共重合体を
含むブロック共重合体を得てから、水添反応を行うこと
により得られる。
【0017】上記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの炭化
水素溶媒が用いられる。重合開始剤である有機アルカリ
金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。
この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化
合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物
が用いられる。これらの具体例としては、エチルリチウ
ム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n
−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチ
ウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルジリチウム
などが挙げられ、モノマー100重量部あたり0.02
〜0.4重量部の量で用いられる。
【0018】また、ブロックA、ブロックBにおける共
役ジエン化合物のビニル結合含量の調節は、ルイス塩
基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブ
チルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレン
グリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメ
チルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、上記有機溶媒ととも
に用いられる。
【0019】さらに、重合反応は、通常、−30℃〜+
150℃で実施される。また、重合は、一定温度にコン
トロールして実施しても、また熱除去をしないで上昇温
度下にて実施してもよい。ブロック共重合体にする方法
は、いかなる方法でもよいが、一般に上記有機溶媒中
で、上記アルカリ金属化合物などの重合開始剤を用い
て、まずブロックAを重合し、続いてブロックBを重合
する。このとき、それぞれのブロックの境界は、必ずし
も明瞭に区別される必要はない。このようにして得られ
る(b)成分となるA−B型の直鎖状ブロック共重合体
に、多官能カップリングを添加し、カップリング反応を
行い、(a)成分となる星型ブロック共重合体を含むブ
ロック共重合体を得ることができる。
【0020】この多官能カップリング剤としては、例え
ばジビニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼ
ン、1,3−ジビニルナフタレン、1,8−ジビニルナ
フタレン、1,3,5−トリビニルナフタレン、2,4
−ジビニルフェニル、3,5,4−トリビニルナフタレ
ン、1,2−ジビニル−3,4−ジメチルベンゼン、
1,5,6−トリビニル−3,7−ジエチルナフタレン
などのポリビニル芳香族化合物、エポキシ化1,2−ポ
リブタジエン、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油、1,2,5,6,9,10−トリエポキシデカンな
どのポリエポキシ化合物、ベンゼン−1,2,4−トリ
イソシアナート、ナフタレン−1,2,5,7−テトラ
イソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナー
ト、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナートなど
のポリイソシアナート化合物、シュウ酸、マロン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、スベリン酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン
酸、フタル酸、テレフタル酸、ジフェン酸、イソフタル
酸、ナフタール酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン
酸、クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの
ポリカルボン酸とメチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコー
ルなどのアルコール類、もしくはフェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチル
フェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノ
ール、o−メトキシフェノール、m−メトキシフェノー
ル、p−メトキシフェノールなどのフェノール類とから
誘導されるポリカルボン酸エステル化合物、上記ポリカ
ルボン酸の酸ハロゲン化物、ピロメリット酸ジアンヒド
リド、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸ジ
アンヒドリド、1,2,5,6−ナフタレンテトラカル
ボン酸ジアンヒドリド、3,3,4,4−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸ジアンヒドリドなどのポリカルボン
酸ジアンヒドリド化合物、炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジフェニルなどの炭酸エステル化合物、1,
3,6−ヘキサントリオン、2,3−ジアセトニルシク
ロヘキサンなどのポリケトン化合物、1,4,7−ナフ
テントリカルボキシアルデヒド、1,7,9−アントラ
セントリカルボキシアルデヒドなどのポリアルデヒド化
合物、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、四臭
化炭素、ヨードホルム、テトラヨードメタン、1,1,
2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロ
エタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、ヘキサ
クロロエタン、1,2,3−トリクロロプロパン、1,
2,3−トリブロモプロパン、1,2,4−トリクロロ
プロパン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、
1,4−ビス(トリクロロメチル)ベンゼンなどのポリ
ハロゲン化炭化水素、トリフルオロシラン、トリクロロ
シラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシ
ラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、
テトラブトキシシラン、テトラヨードシラン、(ジクロ
ロメチル)トリクロロシラン、(ジクロロフェニル)ト
リクロロシラン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エ
タン、ヘキサクロロジシラン、オクタクロロトリシロキ
サン、トリクロロメチルトリクロロシラン、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチル
シラン、トリエトキシクロロシラン、ジエトキシクロロ
メチルシラン、メチルトリアセトキシシランなどのケイ
素化合物、テトラクロロスズ、メチルトリクロロスズ、
ブチルトリクロロスズ、テトラメトキシスズなどのスズ
化合物、テトラクロロゲルマニウムなどのゲルマニウム
化合物、2,4,6−トリ(アジリニル)−1,3,5
−トリアジン、トリ(1−アジリジニル)ホスフィンオ
キサイド、トリ(2−メチル−1−アジリジニル)ホス
フィンオキサイドなどのポリアジリジニル化合物などが
挙げられる。
【0021】また、1,3−ジクロロ−2−プロパノ
ン、2,4−ジブロモ−3−ペンタノン、1,2,4,
5−ジエポキシ−3−ペンタノン、1,2,11,12
−ジエポキシ−8−ペンタデカノンなど、分子内にリビ
ングポリマーと反応可能な2種以上の官能基を有する化
合物も、上記カップリング剤として用いることができ
る。これらの化合物の中で特に好ましいものとしては、
ジビニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、
エポキシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油、ベンゼン−1,2,4−トリ
イソシアナート、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチ
ル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、フタ
ル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、テレフタル酸ジエチ
ル、ピロメリット酸ジアンヒドリド、炭酸ジエチル、
1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,4−ビス
(トリクロロメチル)ベンゼン、トリクロロシラン、メ
チルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、テト
ラクロロシラン、(ジクロロメチル)トリクロロシラ
ン、ヘキサクロロジシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラクロロスズ、1,3−ジクロロ−2−プロパノンな
どが挙げられる。
【0022】これらのブロック共重合体中の他のモノマ
ーの結合含量は、各段階における重合時のモノマーの供
給量で調節され、共役ジエン化合物のビニル結合含量
は、上記ミクロ調整剤の成分を変量することにより調節
される。さらに、重量平均分子量は、重合開始剤、例え
ばn−ブチルリチウムの添加量で調節される。本発明で
使用されるブロック共重合体の製造方法について、さら
に具体的に説明すると、まずブロック共重合体を得るに
は、例えばn−ブチルリチウムなどの有機リチウム化合
物を開始剤とし真空下あるいは高純度窒素気流下、第1
段目にベンゼンあるいはシクロヘキサンなどの有機溶媒
を重合溶媒として1,3−ブタジエンを重合することに
より、ブロックAとなる低ビニルポリブタジエンブロッ
クを重合し、続いてテトラヒドロフランあるいはジエチ
ルエーテルなどのミクロ調整剤および第2段目用の共役
ジエン化合物もしくは共役ジエン化合物と他のモノマー
を添加し、重合完結後、ジビニルベンゼンなどの多官能
カップリング剤を計算量添加し、A−Bブロックポリマ
ーをカップリングすることにより、3個以上(n≧3)
のA−Bブロックを枝状に持つ星型ブロック共重合体が
得られる。
【0023】以上のようにして重合されたブロック共重
合体を水添することにより、共役ジエン部分の二重結合
残基が水添された本発明の水添ブロック共重合体(星型
水添ブロック共重合体および直鎖状水添ブロック共重合
体)が得られる。すなわち、本発明の水添ブロック共重
合体は、このようにして得られるブロック共重合体を、
不活性溶媒中に溶解し、20〜150℃、1〜100k
g/cm2 Gの加圧水素下で水素化触媒の存在下で水添
することによって得られる。水素化に使用される不活性
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、
ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化水素溶
媒、またはメチルエチルケトン、酢酸エチル、エチルエ
ーテル、テトラヒドロフランなどの極性溶媒が挙げられ
る。
【0024】また、水素化触媒としては、ジシクロペン
タジエニルチタンハライド、シクロペンタジエニルチタ
ンハライド、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン酸
コバルトなどと周期律表第I〜III 族の有機金属化合物
とからなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケイソウ土
などで担持されたニッケル、白金、パラジウム、ルテニ
ウム、レニウム、ロジウム金属触媒、コバルト、ニッケ
ル、ロジウム、ルテニウム錯体などの金属触媒が挙げら
れる。また、リチウムアルミニウムハイドライド、p−
トルエンスルホニルヒドラジドなどの水素化化合物、さ
らにはZr−Ti−Fe−V−Cr合金、Zr−Ti−
Nb−Fe−V−Cr合金、LaNi5合金などの水素
貯蔵合金なを用いた水素化反応も、本発明の水添ブロッ
ク共重合体の製造方法として挙げられる。
【0025】共役ジエン部分の水添率は、水素化触媒、
水素化化合物の添加量、または水添反応時における水素
圧力、反応時間を変えることにより調節される。水添さ
れたブロック共重合体溶液からは、必要に応じて触媒の
残渣を除去し、フェノール系またはアミン系などの老化
防止剤を添加し、重合体溶液から水添ブロック共重合体
を容易に単離することができる。水添ブロック共重合体
の単離は、例えば水添されたブロック共重合体溶液に、
アセトンまたはアルコールなどを加えて沈澱させる方
法、重合体溶液を熱湯中に攪拌下、投入し溶媒を蒸留除
去する方法などで行うことができる。
【0026】本発明の変性水添ブロック共重合体は、前
述のようにして製造された水添ブロック共重合体に、少
なくとも1つの官能基、例えばカルボキシル基、酸無水
物基、ヒドロキシル基、エポキシ基、ハロゲン原子、ア
ミノ基、イソシアネート基、スルホニル基およびスルホ
ネート基の群から選ばれた少なくとも1種の官能基を、
例えば0.01〜10モル%付加してなるものである。
【0027】この官能基を付加させる方法としては、 官能基を含有する、共役ジエン化合物あるいは芳香族
ビニル化合物などの他のモノマーを用い、モノマーの官
能基を保護した状態で共重合してブロック共重合体を
得、重合完結後、脱保護を行う手法で重合中に付加させ
る方法、 官能基を有するラジカル重合性モノマーを既知のグラ
フト化反応によって水添ブロック共重合体に付加させる
方法、 官能基を含有する、有機過酸化物またはアゾ化合物の
存在下に、水添ブロック共重合体を混練りして、官能基
を付加する方法、 などが挙げられる。これらのいずれの方法を用いても、
効率的に官能基を導入することができるが、工業的には
前記〜の方法が簡便であり、効果的である。
【0028】本発明の変性水添ブロック共重合体を得る
には、具体的にはラジカル発生剤、例えば有機過酸化物
の存在下に水添ブロック共重合体と官能基を含有するラ
ジカル重合性モノマーとを加熱溶融混合するか、あるい
は官能基を有する、有機過酸化物またはアゾ化合物の存
在下に水添ブロック共重合体を加熱溶融混合することに
よって、適当量の官能基を付加させることが可能であ
る。この変性水添ブロック共重合体中の官能基の量は、
通常、水添ブロック共重合体を構成する分子に対して
0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜8モル%、
さらに好ましくは0.15〜5モル%であり、0.01
モル%未満では相溶性が改善されず相分離が起こり、機
械的強度に劣り、一方10モル%を超えて付加させて
も、期待される効果、相溶性などに及ぼすより以上の効
果は期待し難く、特にゲル化などの副反応を官能基付加
反応(グラフト反応)中に起こしやすくなるので好まし
くない。
【0029】水添ブロック共重合体に官能基を付加する
モノマーとしては、以下のものを挙げることができる。
すなわち、カルボキシル基含有モノマーとしては、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸類などのモノ
アミド類、下記一般式(I)で表されるモノアルキルエ
ステルなどが挙げられる。 (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数
2〜6のアルキレン基、R3 はフェニレン基、シクロヘ
キシレン基、炭素数2〜6のアルキレン基または不飽和
炭化水素基を示す。)
【0030】酸無水物基含有モノマーとしては、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの酸
無水物化合物を挙げることができる。ヒドロキシル基基
含有モノマーとしては、下記一般式(II) で表されるヒ
ドロキシル基含有ビニル化合物を挙げることができる。 (式中、R1 およびR2 は、前記に同じ)
【0031】エポキシ基含有モノマーとしては、下記一
般式(III)〜(IV) で表されるエポキシ基含有ビニル化
合物が挙げられる。 (式中、R4 は水素原子、メチル基またはグリシジルエ
ステル基で置換された低級アルキルを示す。)
【0032】 (式中、R4 は、前記に同じ)
【0033】ハロゲン原子含有モノマーとしては、クロ
ルスチレン、ブロムスチレンなどのハロゲン化芳香族ビ
ニル化合物、メタクリル酸−2,4,6−トリブロモフ
ェニル、メタクリル酸−2,4,6−トリクロルフェニ
ル、メチル−2−クロロアクリレート、エチル−2−ク
ロロアクリレート、n−ブチル−2−クロロアクリレー
トなどのハロゲン化(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。
【0034】アミノ基含有モノマーとしては、例えば次
式(V)で表されるアミノ基または置換アミノ基を有す
るビニル系モノマーが挙げられる。 (式中、R5 は水素原子、メチル基またはエチル基を表
し、R6 は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜1
2のアルカノイル基、炭素数6〜12のフェニル基もし
くはシクロアルキル基またはこれらの誘導体を示す。)
【0035】このアミノ基含有モノマーの具体例として
は、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸フェニルア
ミノエチル、メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチル
などのアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、N
−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミンな
どのビニルアミン類、アリルアミン、メタアリルアミ
ン、N−メチルアリルアミンなどのアリルアミン類、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリル
アミドなどの(メタ)アクリルアミド類、p−アミノス
チレンなどのアミノスチレン類などが挙げられる。
【0036】これらの官能基含有モノマーの好ましい例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ヒ
ドロキシエチレンメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチルなどが挙げられる。また、官能基含有モノマ
ーとしては、下記一般式(VI)で表される置換アリール
マレイミド化合物も好ましい例である。
【0037】
【化1】
【0038】(式中、R7 は−OH、−OCH3 、−C
l、−COOH、−NO2 から選ばれる官能基であり、
ベンゼン核のo−、m−またはp−位に付く。) これらの一般式(VI)で表される置換アリールマレイミ
ド化合物の好ましい例としては、N−(o−カルボキシ
フェニル)マレイミド、N−(p−カルボキシフェニル
マレイミド)、N−(p−クロロフェニル)マレイミ
ド、N−(m−ヒドロキシフェニルマレイミド)、N−
(p−ヒドロキシフェニル)マレイミドなどが挙げられ
る。
【0039】また、官能基を含有する有機過酸化物は、
分解して発生する遊離ラジカル基にカルボキシル基、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシキ基、エポキシ基などの官能基
を有するものであり、例えば2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイ
ド、サクシン酸パーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
マレイン酸、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチル
シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0040】さらに、官能基含有アゾ化合物としては、
4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2′−ア
ゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕二塩酸塩、2,2′−アゾビス〔2−
(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、
2,2′−アゾビス〔2−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕、2,2′−アゾビス{2−メチル−N
−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキ
シエチル〕プロピオンアミド}、2,2′−アゾビス
{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)エチル〕プロピオンアミド}、2,2′−アゾビス
〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオ
ンアミド〕、2,2′−アゾビス〔2−(ヒドロキシメ
チル)プロピオニトリル〕などが挙げられる。
【0041】以上の官能基を含有する、有機過酸化物あ
るいはアゾ化合物を使用して水添ブロック共重合体に官
能基を導入する際に注意すべき点は、付加を受ける水添
ブロック共重合体が溶融する温度で効果的にラジカル遊
離基を発生するものを選択することである。官能基を含
有する、有機過酸化物あるいはアゾ化合物の中には、熱
的に不安定なものもあり、また高温で分解するものもあ
る。従って、水添ブロック共重合体の溶融する温度が高
い場合〔すなわち、該ブロック共重合体中の(A)成分
が多い場合〕には、使用できないものもある。例えば、
4,4′−アゾビス−4−シアノ−吉草酸は、110〜
120℃で分解するため、溶融温度の高い水添ブロック
共重合体の変性には適当でない。
【0042】次に、本発明の変性水添ブロック共重合体
(以下「(I)変性水添ブロック共重合体」ともいう)
は、(II) 熱可塑性樹脂および/またはゴム質重合体と
ブレンドすることにより、耐衝撃性、耐熱性、剛性、塗
装性、印刷性、加工性、成形外観などのバランスに優れ
た組成物や力学的性質の優れた熱可塑性エラストマー組
成物(以下「組成物(I)」ともいう)を得ることがで
きる。
【0043】この熱可塑性樹脂は、特に限定されない
が、ポリエチレン、高分子量ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピ
レン、ポリブテン−1、ポリイソブチレン、ハイインパ
クトポリスチレン(HIPS)、ポリスチレン、ポリメ
チレン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、ポリヘキセ
ンなどの非極性の熱可塑性樹脂、およびABS樹脂、ア
クリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミ
ド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアク
リル酸エチルなどのポリアクリル酸アルキルエステル、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸エチルなどのポリメタクリル酸アルキルエステ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、
アセタール樹脂、ポリオキシメチレン、塩素化ポリエチ
レン、クマロン・インデン樹脂、セルロース、セルロー
スエステル、セルロースエーテル、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロースエーテルエステル、フッ素樹脂、
ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニル、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナ
イロン6,6、ナイロン4,6などの脂肪族ポリアミ
ド、ポリフェニレンイソフタルアミド、ポリフェニレン
テレフタルアミド、ポリメタキシリレンジアミンなどの
芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
エーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリスルホンアミド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリレー
ト、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルビニルエー
テル、ポリイソブチレンビニルエーテル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデンなどの極性の熱可塑性樹脂が挙
げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独であるい
は2種以上併用することができる。
【0044】好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポ
リアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリカーボネート
であり、さらに好ましくはポリエチレン、ポリプロピレ
ンである。
【0045】一方、ゴム質重合体とは、天然ゴムおよび
合成ゴムを総称するものである。このゴム質重合体の具
体例としては、スチレン−ブタジエンゴムおよびその水
素添加物、イソプレンゴム、ニトリルゴムおよびその水
素添加物、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、
エチレン−ブテンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴ
ム、アクリルゴム、α,β−不飽和ニトリル−アクリル
酸エステル−共役ジエン共重合ゴム、塩素化ポリエチレ
ンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、
多硫化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック重合体およ
びの水素添加物などが代表的なものとして挙げられる。
これらのゴム質重合体のなかでも、好ましくはスチレン
−ブタジエンゴムの水素添加物、ニトリルゴムの水素添
加物、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ブ
テン−ジエンゴム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレン
ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多
硫化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック重合体の水素
添加物、α,β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル
−共役ジエン共重合ゴムなどの、本質的に飽和あるいは
不飽和度の小さいゴム、およびこれらに官能基を付与し
た変性ゴムである。
【0046】本発明の組成物(I)における(I)変性
水添ブロック共重合体と(II) 熱可塑性樹脂および/ま
たはゴム質重合体との配合割合は、(I)成分1〜99
重量部、好ましくは2〜95重量部、さらに好ましくは
3〜90重量部、(II) 成分99〜1重量部、好ましく
は98〜5重量部、さらに好ましくは97〜10重量部
〔ただし、(I)+(II) =100重量部〕である。
(I)成分が1重量部未満では、(II) 成分の改質効果
が不充分である。一方、99重量部を超えると、熱可塑
性エラストマー組成物を得ようとした場合の物性の改良
効果が不充分である。
【0047】本発明の(I)変性水添ブロック共重合体
を用い、熱可塑性エラストマー組成物を得ようとする場
合、(II) 成分として熱可塑性樹脂を用いるか、ゴム質
重合体を用いるか、あるいは両者を混合して用いるか
は、主として(I)変性水添ブロック共重合体の性状に
よるものである。
【0048】より具体的には、通常、(I)成分のブロ
ックAが40重量%以下であれば、(I)成分はゴム状
の柔軟な性状を示すため、(II) 成分として熱可塑性樹
脂を配合し、バランスのとれた熱可塑性エラストマー組
成物を得るように設計することが好ましい。(I)成分
中のブロックAの含有量が40重量%を超え、60重量
%以下であれば、(II) 成分として熱可塑性樹脂および
ゴム質重合体を併用して総合的にバランスのとれた熱可
塑性エラストマーとして設計することが望ましい。しか
し、必ずしも前記に限定されるものではなく、例えば非
常に軟質の熱可塑性エラストマーを得るためには、ブロ
ックAの含有量が40重量%以下である(I)成分とゴ
ム質重合体をブレンドすることもできる。
【0049】以上の(I)成分と(II) 成分の組み合わ
せの内容については、(I)成分の性状と(II) 成分で
ある使用される重合体の関係を一般化して述べたもので
あって、本発明により得られる組成物は上記の内容に限
定されるものではなく、目的に応じて(II) 成分の内容
を選択することができる。また、(II) 成分で用いられ
る重合体は、複数の熱可塑性樹脂および/または複数の
ゴム質重合体を混合して使用してもよい。さらに、(I
I) 成分として熱可塑性樹脂およびゴム質重合体を併用
して用いる場合には、それぞれを任意の割合で目的とす
る最終組成物の性能に応じて使用することができる。
【0050】さらに、本発明では、(I)変性水添ブロ
ック共重合体の固有の性質、すなわち異種高分子間の相
溶化剤として働くという性質を生かして、組成物の設計
を行うこともできる。一般に、ブロック重合体を相溶化
剤として使用する場合には、その添加量は数重量%程度
で充分であることが知られている。本発明の(I)成分
の最低使用量が1重量%であるのは、(I)成分を相溶
化剤として使用することを考慮しているためである。す
なわち、(I)成分を相溶化剤として用いる場合には、
(II) 成分として2種以上の熱可塑性樹脂、または熱可
塑性樹脂およびゴム質重合体を併用する。
【0051】ここで、(I)成分が相溶化剤として効果
的に作用するのは、特定の熱可塑性樹脂の組み合わせ、
または特定の熱可塑性樹脂と特定のゴム質重合体の組み
合わせからなるものが挙げられる。この場合、例えば熱
可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン−1などのポリオレフィン系樹脂、炭素数2
〜8のα−モノオレフィンを主たる構成物質とする重合
体に他の重合体がグラフト重合したグラフト重合体など
が挙げられる。また、この場合のゴム質重合体として
は、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ブテ
ン−ジエンゴムなどのモノオレフィン系共重合ゴム、塩
素化ポリエチレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムの水
素添加物、ニトリルゴムの水素添加物、スチレン−ブタ
ジエンブロック重合体の水素添加物などを挙げることが
できる。(I)成分を相溶化剤として使用する場合で
も、上記以外の熱可塑性樹脂および/またはゴム質重合
体が配合されていてもよい。
【0052】次に、本発明の(I)変性水添ブロック共
重合体は、(II) 成分としてゴム質重合体を必須成分と
して配合し、かつ該ゴム質重合体の架橋剤を配合し、剪
断変形を与えながら反応させて該ゴム質重合体の少なく
とも10重量%をゲル化させると、力学的に優れた性質
を示す組成物(以下「組成物(II) 」ともいう)が得ら
れる。ここで、使用される架橋剤としては、通常のゴム
の架橋に使用されるもの、例えば「架橋剤ハンドブッ
ク」(山下晋三、金子東助著、大成社刊)などに記載の
ものが使用できる。
【0053】この好ましい架橋剤としては、イオウ、イ
オウ化合物、p−ベンゾキノンジオキシム、p,p′−
ジベンゾイルキノンジオキシム、4,4′−ジチオ−ビ
ス−ジモルホリン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、テ
トラクロロベンゾキノン、アルキルフェノール−ホルム
アルデヒド樹脂、臭素化アルキルフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂などの樹脂架橋剤、アンモニウムベンゾエ
ート、ビスマレイミド化合物、ジエポキシ化合物、ジカ
ルボン酸化合物、ジオール化合物、ジアミン化合物、ア
ミノ樹脂、有機金属塩、金属アルコキシド、有機金属化
合物、有機過酸化物などが挙げられる。
【0054】これらの架橋剤は、単独であるいは混合し
て使用することができる。また、架橋剤の種類によって
は、他の化合物と組み合わせて使用することによりさら
に効率よく架橋が進行する場合がある。特に、イオウあ
るいはイオウ化合物を架橋剤として使用する場合には、
イオウの架橋反応を促進する加硫促進剤、加硫促進助
剤、活性剤を併用することが望ましく、適切な組み合わ
せ、使用量などは、例えば前述の文献を活用して決定す
ることができる。また、有機過酸化物を架橋剤として用
いる場合には、架橋助剤を併用する方法が好ましい。
【0055】この架橋助剤としては、イオウ、ジペンタ
メチレンチウラムペンタスルフィド、メルカプトベンゾ
チアゾールなどのイオウ化合物、オキシムニトロソ化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、アリールメ
タクリレート、トリアリールシアヌレート、ジアリール
フタレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジビニルアジペート、無水マレイン酸、ビスマレイ
ミド化合物、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ジビニルベンゼンなどのモノマー類、液状ポリブタ
ジエン、液状スチレン−ブタジエン共重合体、1,2−
ポリブタジエンなどのポリマー類が挙げられる。
【0056】使用する架橋剤は、(II) 成分中のゴム質
重合体の性状を充分に考慮して決定することが望ましい
が、以下の点を留意して決定する必要がある。すなわ
ち、本発明の(I)変性水添ブロック共重合体は、本質
的にα−モノオレフィンからなるほぼ飽和の重合体であ
るとみなせる。従って、(II) 成分中のゴム質重合体が
不飽和度の高いものであるならば、架橋剤として高不飽
和ゴムに有効なもの、例えば通常のイオウ加硫系、樹脂
架橋剤などを選択することにより、ゴム質重合体を優先
的に架橋させることができる。
【0057】しかしながら、(II) 成分中のゴム質重合
体が本質的に飽和の重合体、特にα−モノオレフィンか
らなる共重合ゴム、あるいは不飽和度の少ないものであ
る場合には、架橋剤種類および使用量によっては、ゴム
質重合体の架橋のみならず、(I)変性水添ブロック共
重合体をも架橋してしまう可能性がある。例えば、有機
過酸化物を架橋剤として、多量に使用した場合には、
(I)成分をも架橋し、得られる組成物が不溶化してし
まう恐れがある。
【0058】このような場合には、使用する架橋剤の量
を充分に検討することにより解決可能であるが、ゴム質
重合体の架橋度を充分に高くできないという限界があ
る。この根本的な解決方法としては、使用するゴム質重
合体として、官能基、例えばカルボキシ基、酸無水物
基、ヒドロキシ基、エポキシ基、ハロゲン基、アミノ
基、イソシアネート基、スルホニル基またはスルホネー
ト基などを含有するものを使用し、該官能基と反応する
成分を架橋剤として使用する方法が挙げられる。この官
能基を含有するゴム質重合体としては、例えば官能基を
有するモノマーを共重合する方法、あるいは既知のグラ
フト反応によってゴム質重合体に導入する方法などが挙
げられる。この際、架橋剤として使用される成分は、ゴ
ム質重合体中の官能基と置換反応を行う多官能性の物質
であり、低分子物質あるいは高分子量物質であってもよ
い。
【0059】具体的には、カルボキシル基を含有するゴ
ム質重合体は、ジアミノ化合物、ビスオキサゾリン、ジ
エポキシ化合物、ジオール化合物などによって容易に架
橋することができる。また、無水マレイン酸を官能基と
して持つゴム質重合体は、ジアミノ化合物が架橋剤とし
て有効である。さらに、ゴム質重合体が、不飽和結合部
分を含む場合には、ジチオール化合物、ビスマレイミド
が、架橋剤として使用できる。さらに、ゴム質重合体と
して、アクリルゴムあるいはアクリル酸エステルを主た
る構成成分とするものを使用する場合には、ジアミノ化
合物が有効である。さらに、塩素化ポリエチレンなどの
塩素化された重合体をゴム質重合体として使用する場合
には、ジチオール化合物が架橋剤として効果的である。
【0060】これらの架橋剤の使用量は、目的とする最
終組成物に要求される性能によって適宜定めることがで
きる。適切な架橋系の選択および使用量は、前述の文献
などを参考として決定することが望ましい。通常は、ゴ
ム質重合体100重量部に対して架橋剤0.1〜8重量
部、加硫促進剤0.1〜10重量部、加硫促進助剤0.
5〜10重量部、活性剤0.5〜10重量部、架橋助剤
0.1〜10重量部の範囲で適宜使用されるが、(II)
成分中のゴム質重合体は少なくとも10重量%、好まし
くは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上
ゲル化されていることが必要であり、10重量%未満で
は架橋による力学的性質の向上が不充分であり好ましく
ない。
【0061】ここで、ゴム質重合体のゲル分の測定は、
組成物(II) を調製する条件下において、ゴム質重合体
のみの架橋試験を行い、その架橋ゴム質重合体のゲル分
で代用した値である。このゲル分測定は、通常、シクロ
ヘキサンを溶媒として用い、70℃で4時間抽出してゲ
ル分を算出するが、使用するゴム質重合体がシクロヘキ
サンに不溶の場合には、該ゴム質重合体の良溶媒を使用
する。
【0062】次に、本発明の(I)変性水添ブロック共
重合体を配合した組成物は、以上のように(I)〜(I
I) 成分を含有してなるが、(II) 成分として熱可塑性
樹脂を10重量%以上含有する組成物の場合は、(I)
成分を架橋できる架橋剤の存在下に、(I)、(II) 成
分を剪断変形を与えながら反応させ、組成物中のゴム質
重合体と(I)成分との合計量の少なくとも10重量%
をゲル化させると、力学的に優れた性質を示す組成物
(以下「組成物(III)」ともいう)が得られる。
【0063】組成物(III)は、組成物(I)のうち、特
に(II) 成分として熱可塑性樹脂を10重量%以上含有
する組成物が、(I)成分およびゴム質重合体を架橋す
る成分の存在下で剪断変形(加熱溶融混合)を受けるこ
とによって、(I)成分およびゴム質重合体の少なくと
も10重量%がゲル化されてなるものである。すなわ
ち、組成物(III)は、本発明の(I)成分をゴム成分と
して使用するところに特徴を有する。
【0064】組成物(III)においては、(II) 成分とし
て熱可塑性樹脂を使用することが必須であり、その使用
量は、(II) 成分中に、少なくとも10重量%、好まし
くは10〜80重量%、さらに好ましくは15〜70重
量%であり、10重量%未満では得られる組成物が熱可
塑性を失い、加工性に劣るために好ましくない。
【0065】組成物(III)に使用される熱可塑性樹脂と
して好ましいものは、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン−1などのオレフィン系結晶性熱可塑性重合
体、ポリアミド、ポリエステル、ポリアミドエラストマ
ー、ポリエステルエラストマーなどの結晶性熱可塑性重
合体である。また、ここで使用される架橋剤は、組成物
(II) に使用される架橋剤のなかから適宜選択すること
ができる。
【0066】組成物(III)では、本質的に飽和のオレフ
ィン系ブロック重合体である(I)成分をゴム成分とし
て使用することになるから、架橋剤としては、有機過酸
化物と架橋助剤からなる系が好ましい。この有機過酸化
物としては、その1分間半減期温度が150℃以上であ
るものが好ましく、例えば2,5−ジ−メチル−2,5
−ジ−ベンゾイル−パーオキシヘキサン、n−ブチル−
4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレレート、ジクミ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジ−イソプロピルベン
ゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジ−
メチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−
2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3などが
好ましい例である。
【0067】また、使用する架橋助剤は、ラジカル重合
性のモノマー、あるいはラジカル架橋性の重合体が好ま
しい。この架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、ビス
マレイミド、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパンメタクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、アルミニウムアクリレ
ート、アルミニウムメタクリレート、亜鉛メタクリレー
ト、亜鉛アクリレート、マグネシウムアクリレート、マ
グネシウムメタクリレート、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、液
状ポリブタジエン、液状1,2−ポリブタジエンなどが
好ましい例である。
【0068】有機過酸化物および架橋助剤の使用量は、
組成物中の(I)成分あるいは(I)成分と他のゴム質
重合体の合計100重量部に対して、有機過酸化物の酸
素量が0.001〜0.1モルになるように算出して添
加することが好ましく、0.001モル未満では充分な
架橋がかからないので好ましくなく、一方0.1モルを
超えて使用してもより以上の架橋は期待できず、経済的
でないうえ、他の好ましくない副反応、例えば重合体の
分解などを起こしやすいので好ましくない。
【0069】また、使用する架橋助剤の使用量は、架橋
助剤中の不飽和二重結合量が、添加した有機過酸化物中
の活性酸素量の1/4〜40倍当量になるように選択し
て使用することが望ましい。1/4倍当量未満では、架
橋助剤を添加したことによる架橋効率の向上という点か
らあまり期待できず、充分な架橋がかからないので好ま
しくなく、一方40倍当量を超えて使用してもより以上
の架橋は期待できず、経済的でない。
【0070】(I)成分または(I)成分と(II) 成分
中のゴム質重合体中のゲル分は、組成物(III)を調製す
る条件下で(I)成分または(I)成分と(II) 成分中
のゴム質重合体のみの架橋試験を行い、そのゲル分を代
用すればよい。ここで、ゲル分の測定は、通常、シクロ
ヘキサンを溶媒として用い、70℃で4時間抽出してゲ
ル分を算出するが、同時に使用したゴム質重合体がシク
ロヘキサンに不溶の場合には、シクロヘキサンを用いて
(I)成分の可溶分を除去したのち、ゴム質重合体の良
溶媒を使用し、再び抽出を行ってゲル分を算出する。
【0071】以上の本発明の(I)成分および(II) 成
分を含有する組成物〔組成物(I)〜(III)〕の製造に
際しては、通常の混練り装置、例えばラバーミル、ブラ
ベンダーミキサー、バンバリーミキサー、加圧ニーダ
ー、二軸押し出し機などを使用することができるが、密
閉式あるいは開放式であっても、不活性ガスによって置
換できるタイプが好ましい。
【0072】なお、混練り温度は、混合する成分がすべ
て溶融する温度であり、通常、140〜300℃、好ま
しくは160〜280℃の範囲であることが望ましい。
また、混練り時間は、構成成分の種類、量および混練り
装置に依存するため一概に論じられないが、加圧ニーダ
ー、バンバリーミキサーなどを混練り装置として使用す
る場合には、通常、約5〜40分程度である。さらに、
混練りするにあたり、各成分を一括混練りしてもよく、
また任意の成分を混練りしたのち、残りの成分を添加し
混練りする多段分割混練り法をとることもできる。
【0073】本発明の(I)〜(II) 成分を用いた組成
物(I)〜(III)には、必要に応じて各種添加剤、例え
ば老化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤な
どの安定剤、シリカ、タルク、カーボン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊
維、ガラスビーズ、マイカ、チタン酸カリウムウィスカ
ー、アラミド繊維、木粉、コルク粉末、セルロースパウ
ダー、ゴム粉などの充填剤などを配合して用いることが
できる。これらの充填剤の配合量は、組成物(I)〜
(III)100重量部に対し、好ましくは200重量部以
下、さらに好ましくは1〜150重量部、特に好ましく
は5〜100重量部である。また、組成物(I)〜(II
I)には、上記添加剤とともに可塑剤、オイル、低分子量
ポリマーなどの軟化剤を配合して使用することもでき
る。軟化剤を配合する場合、(I)〜(II) 成分の合計
量100重量部に対し、好ましくは1〜400重量部、
さらに好ましくは5〜300重量部、特に好ましくは1
0〜200重量部である。
【0074】本発明の変性水添ブロック共重合体組成物
の好ましい実施態様は、次の〜のとおりである。 (II) 成分の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステ
ル、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリスルホン、およびポリカーボネートの群から選
ばれた少なくとも1種である。 (II) 成分のゴム質重合体が、ニトリルゴム、ニトリ
ルゴムの水素添加物、スチレン−ブタジエンゴムの水素
添加物、エチレン−プロピレン−(ジエン)ゴム、エチ
レン−ブテンゴム、アクリルゴム、およびスチレン−共
役ジエンブロック共重合体の水素添加物の群から選ばれ
た少なくとも1種である。
【0075】(I)成分、および(II) 成分としてゴ
ム質重合体を含有し、かつ該ゴム質重合体の架橋剤を配
合し、剪断変形を与えながら反応させて該ゴム質重合体
の少なくとも10重量%がゲル化されてなる熱可塑性エ
ラストマー組成物。 (I)成分と熱可塑性樹脂を10重量%以上含有する
(II) 成分とを、架橋剤の存在下に剪断変形を与えなが
ら反応させて(I)成分とゴム質重合体の少なくとも1
0重量%がゲル化されてなる熱可塑性エラストマー組成
物。 上記項において、架橋剤が、(II) 成分100重量
部に対して0.1〜8重量部配合されてなる熱可塑性エ
ラストマー組成物。 上記項において、架橋剤が、(II) 成分100重量
部に対して有機過酸化物の酸素量として0.001〜
0.1モル配合されてなる熱可塑性エラストマー組成
物。
【0076】(I)〜(II) 成分の合計量100重量
部に対し、充填剤を1〜150重量部配合した組成物。 (I)〜(II) 成分の合計量100重量部に対して、
軟化剤を1〜400重量部配合した組成物。
【0077】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本発明は、
かかる実施例により限定されるものではない。なお、実
施例中の部および%は、特に断らない限り重量基準であ
る。また、実施例中の各種測定は、下記の方法に拠っ
た。
【0078】ビニル結合含量 共役ジエンのビニル結合含量は、赤外分析法を用い、ハ
ンプトン法により算出した。重量平均分子量 重量平均分子量(以下「分子量」ともいう)は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー〔GPC、カラム;
東ソー(株)製、GMHHR−H〕を用いて、ポリスチレ
ン換算で求めた。(a)成分と(b)成分との重量比 (a)成分と(b)成分の重量比は、上記GPCで得ら
れた(a)成分、(b)成分のピーク面積比より算出し
た。水添率 共役ジエンの水添率は、四塩化エチレンを溶媒に、10
0MHz、 1H−NMRスペクトルから算出した。メルトフローレート メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210
に従い、230℃、荷重2.16kgで測定した。
【0079】ペレットのブロッキング性(ブロッキング
) 変性水添ブロック共重合体(以下「変性ポリマー」とも
いう)のペレットを、55mmφの1軸押し出し機を用
い、樹脂温度230℃でストランドカット方式にて得
た。得られたペレットのブロッキング性は、ペレットを
50℃の恒温槽内で荷重30kg/cm2 の条件下、2
4時間後のペレットの固まりから次のようにランク分け
した。 ◎;ほとんど固まらず、容易にバラバラになる。 ○;やや固まるが、比較的簡単にほぐすことができる。 ×;固まり、ほぐすのが困難である。
【0080】アイゾット衝撃強度 JIS K7110に従って測定した。成形外観 下記の基準に従って、目視評価した。 ○;外観が良好である。 ×;パーク光沢、フローマークなどを有し、表面が荒れ
ているなど、外観不良現象が見られる。引張強度、破断伸び、100%伸長永久伸び、硬度、8
0℃での引張強度保持率 JIS K6301に従って測定した。
【0081】実施例1(変性水添ブロック共重合体の製
造) 内容積10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水し
たシクロヘキサン5kg、1,3−ブタジエン200g
を仕込んだのち、テトラヒドロフラン0.25gおよび
n−ブチルリチウム1.75gを加え、重合温度が80
℃一定の等温重合を行った。転化率がほぼ100%にな
ったのち、反応液を40℃に冷却し、テトラヒドロフラ
ン8.5g、1,3−ブタジエン800gを加え、昇温
重合を行った。重合が完結したのち、テトラクロロシラ
ン0.93gを添加し、約20分間反応を行った。反応
完結後、リビングLi量を測定したところ、3.3ミリ
モルであった。この系内に、ベンゾフェノン0.60g
を添加し、10分間攪拌した。ポリマー液の色の変化か
ら、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リ
チウムがないことを確認した。
【0082】次に、20mlのシクロヘキサンに溶かし
たベンゾフェノン3.46gとn−ブチルリチウム1.
19gをチッ素雰囲気下であらかじめ10分間反応させ
た反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlの
トルエンに溶かしたジエチルアルミニウムクロライド
1.51gをチッ素雰囲気下であらかじめ混合した成分
を、オートクレーブ内に仕込み攪拌した。水素ガスを8
kg/cm2 Gの圧力で供給し、90℃で1時間水素添
加反応を行った。
【0083】得られた水添ポリマーの水添率は97%、
(a)成分の重量平均分子量は20.6万、(b)成分
の重量平均分子量は7.1万、(a)成分および(b)
成分の合計の重量平均分子量は19.5万、(a)成分
/(b)成分の重量比は80/20であった。また、第
1段階目の1,3−ブタジエンブロック重合終了時点で
測定した1,3−ブタジエンブロックの1,2−ビニル
結合含量は15%、第2段階目の1,3−ブタジエンの
重合終了時点で測定した1,2−ビニル結合含量と第1
段階目のビニル結合含量から算出した結果、第2段階目
の1,3−ブタジエンブロックの1,2−ビニル結合含
量は40%であった。
【0084】得られた水添ブロック共重合体100部を
190℃に温度調整されたラボプラストミルに投入し、
溶融後、無水マレイン酸2.5部と有機過酸化物〔日本
油脂(株)製、パーヘキサ25B〕を0.15部加え、
80rpmで約6分間混合し、変性水添ブロック共重合
体「H−1」を得た。この「H−1」のMFRは4.
5、無水マレイン酸付加寮は0.60モル%であった。
【0085】実施例2〜8(変性水添ブロック共重合体
の製造) 実施例1と同様の方法により、表1〜2の各変性水添ブ
ロック共重合体となるように、モノマー種、モノマー
量、触媒量、カップリング剤種、カップリング剤量、重
合温度、重合時間などを変量することにより作製した。
これらの結果を表1〜2に示す。
【0086】比較例1〜10〔(変性)水添ブロック共
重合体の製造〕 実施例1と同様の方法により、表3〜4の各変性水添ブ
ロック共重合体となるように、モノマー種、モノマー
量、触媒量、カップリング剤種、カップリング剤量、重
合温度、重合時間などを変量することにより作製した。
これらの結果を表3〜4に示す。
【0087】なお、K−1、K−2は、実施例1の変性
水添ブロック共重合体において、ブロックAの1,2−
ビニル結合含量およびブロックBのビニル結合含量が、
それぞれ本発明の範囲外となったものである。また、K
−3、K−4は、実施例2の変性水添ブロック共重合体
において、ブロックAもしくはブロックBを含有しない
変性水添重合体である。さらに、K−5、K−6は、
(a)成分と(b)成分の合計重量平均分子量が本発明
の範囲外となったものである。さらに、K−7は、
(b)成分のみからなる変性水添ブロック共重合体であ
る。さらに、K−8は、カップリング剤として2官能性
の1,2−ジブロモエタンを用いた例であり、(a)成
分の星型水添ブロック共重合体を含まない例である。さ
らに、K−9は、実施例3の変性水添ブロック共重合体
において、水添率が本発明の範囲外となったものであ
る。さらに、K10は、実施例1で変性を行っていない
水添ブロック共重合体である。
【0088】実施例1〜8は、本発明の変性水添ブロッ
ク共重合体であり、ペレット化においてペレットどうし
のブロッキングを起こさず、かつ実施例9以降に示すよ
うに、他の樹脂とのブレンドにおいて、本発明の目的と
する改質効果が得られている。これに対し、比較例1、
4、9は、ペレットどうしのブロッキングが生じる。ま
た、比較例5〜7は、ペレット化が不可能であり好まし
くない。さらに、比較例2、3、8、10は、ペレット
どうしのブロッキングは生じないが、比較例11以降に
示すように、他の樹脂とのブレンドにおいて、本発明の
変性水添ブロッキング共重合体に比べて改質効果が劣る
ので好ましくない。
【0089】実施例9〜16、比較例11〜20(組成
物の製造) 表5〜8に示す配合処方に従い、190℃に温度調整さ
れたラボプラストミルに、(I)変性水添ブロック共重
合体または水添ブロック共重合体、および(II) 熱可塑
性樹脂を添加し、80rpmで約10分間混合した。こ
の混合物を排出し、熱ロールでシート化したのち、プレ
ス成形して、一辺10cmの正方形の板とし、ダンベル
カッターで切り抜いて測定用の試験片とした。結果を表
5〜8に示す。実施例9〜16は、本発明の変性水添ブ
ロック共重合体を用いた組成物であり、耐衝撃性、成形
外観のバランスに優れたものである。これに対し、比較
例11〜20は、本発明の要件を外れる変性水添ブロッ
ク共重合体、もしくは水添ブロック共重合体を用いた組
成物であり、耐衝撃性、成形外観のバランスに欠けるも
のとなった。
【0090】実施例17〜19、比較例21〜22(組
成物の製造) 表9に示す配合処方に従い、190℃に温度調整された
ラボプラストミルに、(I)変性水添ブロック共重合体
または水添ブロック共重合体、ならびに(II)熱可塑性
樹脂、または熱可塑性樹脂およびゴム質重合体を添加
し、80rpmで約10分間混合した。この混合物を排
出し、熱ロールでシート化したのち、プレス成形して、
一辺10cmの正方形の板とし、ダンベルカッターで切
り抜いて測定用の試験片とした。なお、架橋剤を添加す
る場合には、(I)成分および(II) 成分が完全に溶融
したのを確認したのち添加した。架橋剤は、添加後、8
0rpmで混合を続行し排出した。物性の評価結果を表
9に示す。
【0091】実施例17〜19は、本発明の変性水添ブ
ロック共重合体を用いた組成物の例であり、いずれも物
性値が優れている。これに対し、比較例21は、(I)
成分として未変性水添ブロック共重合体を用いた組成物
であり、破断伸びが悪く、実用に適したものではない。
比較例22は、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体(SEBS)に無水マレイン酸を0.6
モル%付加したものを使用した例であり、物性的には本
発明の変性水添ブロック共重合体とほぼ同様であるが、
溶融粘度が高く、加工性に劣るものであった。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】
【表5】
【0097】*1)東レ(株)製、ナイロン6,6、ア
ミランCM3006 *2)ポリプラスチック(株)製、ポリブチレンテレフ
タレート、ジュラネックスXD499
【0098】
【表6】
【0099】*3)三菱瓦斯化学(株)製、ポリカーボ
ネート、ユーピロンS−100
【0100】
【表7】
【0101】*1)東レ(株)製、ナイロン6,6、ア
ミランCM3006 *2)ポリプラスチック(株)製、ポリブチレンテレフ
タレート、ジュラネックスXD499
【0102】
【表8】
【0103】*1)東レ(株)製、ナイロン6,6、ア
ミランCM3006 *2)ポリプラスチック(株)製、ポリブチレンテレフ
タレート、ジュラネックスXD499 *3)三菱瓦斯化学(株)製、ポリカーボネート、ユー
ピロンS−100
【0104】
【表9】
【0105】*4)シェル(株)製、クレイトンG16
50に、無水マレイン酸0.6モル%を付加させた変性
水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体 *5)東レ(株)製、ナイロン12、リルサンAMNO *6)東レ(株)製、ポリブチレンテレフタレート、1
401−X06 *7)日本合成ゴム(株)製、エチレン−プロピレン系
ゴム、EP57P *8)アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
【0106】
【発明の効果】本発明の星型構造を含むブロック共重合
体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体に少な
くとも1つの官能基を付加してなる変性水添ブロック共
重合体は、ペレット化が容易であり、またこの共重合体
と熱可塑性および/またはゴム質重合体とをブレンドす
ることにより、耐衝撃性、耐熱性、剛性、塗装性、印刷
性、加工性、成形外観などのバランスに優れた組成物
や、力学的性質に優れた熱可塑性エラストマー組成物が
得られる。本発明の組成物は、射出成形、押出成形、真
空成形などによって各種成形品として用いられ、その優
れた特性を生かして、自動車内外装材、電気・電子の各
種部品、ハウジング、工業部品、文具、医療用部材、フ
ィルム・シート製品、粘・接着剤など幅広く用いること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−220124(JP,A) 特開 平5−271324(JP,A) 特開 平3−74409(JP,A) 特開 平2−133406(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00 C08F 8/00 - 8/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に重合体ブロックAおよび
    Bを含有し(ただし、Aは1,2−ビニル結合含量が2
    5重量%未満のポリブタジエンブロック、Bは共役ジエ
    ン化合物を50重量%以上含有し、かつ共役ジエン化合
    物のビニル結合含量が25重量%以上である共役ジエン
    重合体ブロックを示す)、かつブロック構造が(A−
    B)nX(ただし、nは3以上の整数、Xはカップリン
    グ剤残基を示す)で表される星型のブロック共重合体で
    あって、重合体ブロックAの含有量が5〜60重量%、
    重合体ブロックBの含有量が95〜40重量%(ただ
    し、A+B=100重量%)であり、共役ジエン部分の
    二重結合残基の80%以上が水添された星型水添ブロッ
    ク共重合体に、少なくとも1つの官能基が付加されてな
    る変性星型水添ブロック共重合体と、 (b)分子中に重合体ブロックAおよびBを含有し〔た
    だし、A、Bは、上記(a)に同じ〕、かつブロック構
    造がA−Bで表される直鎖状のブロック共重合体であっ
    て、重合体ブロックAの含有量が5〜60重量%、重合
    体ブロックBの含有量が95〜40重量%(ただし、A
    +B=100重量%)であり、共役ジエン部分の二重結
    合残基の80%以上が水添された直鎖状水添ブロック共
    重合体に、少なくとも1つの官能基が付加されてなる変
    性直鎖状水添ブロック共重合体とからなり、 (a)/(b)の重量比が95/5〜5/95、(a)
    成分と(b)成分の合計の重量平均分子量が5万〜70
    万であることを特徴とする変性水添ブロック共重合体。
  2. 【請求項2】 (I)請求項1記載の変性水添ブロック
    共重合体1〜99重量部、ならびに(II)熱可塑性樹脂
    および/またはゴム質重合体99〜1重量部〔ただし、
    (I)+(II)=100重量部〕を主成分とする変性水
    添ブロック共重合体組成物。
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