JPH10277347A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JPH10277347A
JPH10277347A JP9086849A JP8684997A JPH10277347A JP H10277347 A JPH10277347 A JP H10277347A JP 9086849 A JP9086849 A JP 9086849A JP 8684997 A JP8684997 A JP 8684997A JP H10277347 A JPH10277347 A JP H10277347A
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JP
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air
module
space
blower
pressurized
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JP9086849A
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English (en)
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Kouyuu Shiba
広有 柴
Koji Yamashita
浩司 山下
Seiji Inoue
誠司 井上
Masaki Toyoshima
正樹 豊島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
  • Central Air Conditioning (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は対象空間内の空気を、外側空気に開
放された加圧送風装置を用いて吸引、加圧し、分子分離
膜で構成された中空糸形モジュールに供給して、空気中
に含まれる特定ガスだけがモジュール外へ選択的に透過
して対象空間外へ排出することを可能とする空気調和装
置を得る。 【解決手段】 本発明による空気調和装置は、密閉され
ずに外部の空気を吸い込み外部に開放されながら加圧す
る加圧送風装置と、分子分離膜により供給側空間と透過
側空間に分けられた中空糸形モジュールと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気調和装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】分子分離膜を利用した空気調和装置の従
来例として、例えば特開昭63−182019号公報に
示された装置図を図16に示す。
【0003】回路構成について図16に基づいて説明す
る。圧縮機1、中空糸分離膜モジュール2、水分吸着塔
3およびそれらを連結するラインA、B、C、Dで装置を形
成する。
【0004】次に、動作例について図16に基づいて説
明する。圧縮機1で加圧した気体はラインAより分離膜
モジュール2の加圧気体供給側2bに供給され、加圧気
体中の水蒸気分子だけが分離膜2aを通り常圧である透
過側2cに選択的に透過し、排出ラインBより系外へ排
出される。一方、モジュールを通過して水分を除去され
た加圧気体はラインCより吸着材を充填した吸着塔3に
導入し、さらに水分が除された後、特定ガスをほとんど
含有しない空気を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の空
気調和装置は、水蒸気ガスの除去のみを対象としてい
る。
【0006】上記のような従来の空気調和装置は、計装
用空気や空気式駆動装置などに用いられることを想定し
ており、特定ガスをほとんど含有しない混合加圧ガスを
得ることを目的としている。モジュール2への供給空気
圧力は、加圧送風装置1としてファン・ブロワなどの外
側空気に開放されながら加圧する装置を使用できる域に
限定しておらず、そのためにエアーコンプレッサを使用
している。ゆえにファン・ブロアと比較して、モジュー
ル2への送風量は約10分の1から100分の1と少な
く、しかし消費電力量は多くなる。さらにエアーコンプ
レッサは空気を密閉して加圧するので、密閉加圧用のタ
ンクを保有するために加圧送風装置全体が大きく、かつ
重くなり、空気調和装置全体も大きく、重くなるので、
設置位置、使用用途の制約が多くなる、という問題があ
った。
【0007】また、上記のような従来の空気調和装置
は、特定ガスの選択的除去運転中に除去量の調整を行う
ことができず無駄なエネルギーを使用していた。
【0008】また、上記のような従来の空気調和装置
は、対象空間内の空気状態を監視して、それに基づく特
定ガスの除去を行う制御ができず無駄なエネルギーを使
用していた。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、加圧送風装置1に、従来のエ
アーコンプレッサなどのように空気をタンクに密閉して
加圧する装置のかわりに、ブロア、ファンなどのように
外側空気に開放されながら加圧する装置を使用すること
で、10倍から100倍の送風量を確保し、低消費電力
で、タンクを保有しない分コンパクトなため、設置位
置、用途が広範囲にわたる空気調和装置を提供すること
を目的としている。
【0010】また、対象空間内に設置した空気状態監視
手段に基づいて制御する制御手段により、加圧送風装置
1の運転状態を制御して、モジュール2への供給空気の
圧力や体積流量などの空気状態を制御し、モジュール2
での特定ガスの透過量を調整することで、対象空間へ放
出する混合加圧ガス内の特定ガス含有率を調整し、対象
空間内の空気状態を最適に、かつ迅速にコントロールす
ることが可能な空気調和装置を提供することを目的とし
ている。
【0011】また、モジュール2に送風するガスの種
類、及びモジュール2で分離する特定ガスの種類は使用
目的ごとに特定し、それに伴い最適な膜を選択すること
で、多様な用途がある空気調和装置を提供することを目
的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】密閉されずに外部の空気を吸い込み外部に
開放されながら加圧する加圧送風装置と、分子分離膜に
より供給側空間と透過側空間に分けられた中空糸形モジ
ュールと、を備え、供給空気は、加圧送風装置から供給
側空間に送られ、供給側空間に送られた空気の一方は、
中空糸形モジュールの外部にある対象空間に送られ、他
方は前記分子分離膜から透過側空間を通り、中空糸形モ
ジュールの外部にある対象空間の外に送られるものであ
る。
【0013】また、中空糸形モジュールの供給側空間と
対象空間との間に配置され、供給側空間内の空気の圧力
を調整する、固定及び可変可能な圧力調整手段を備える
ものである。
【0014】また、対象空間内に空気状態監視手段を設
け、空気状態監視手段に基づき加圧送風装置の運転状態
を制御し対象空間内の空気状態を制御する空気状態制御
手段を設けたものである。
【0015】また、空気状態制御手段は、加圧送風装置
の運転状態制御及び圧力調整手段の制御を行うものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明に係わる空気調和装置において
は、分子分離膜から構成される中空糸形モジュールへの
供給空気圧力を約0.1kg/cm2(G)以下に設定している。
0.1kg/cm2(G)以上にすると、ファン・ブロアなど加圧
過程において完全な密閉空間が生じない開放された加圧
送風装置の使用可能な圧力領域を超え、エアーコンプレ
ッサなどの空気をタンクに密閉して加圧する加圧送風装
置を使用する必要性が生じる。なお、加圧送風装置は室
外や天井等の室内におかれても良いが、吸い込む空気は
空気調和を行う対象とする空間、例えば浴室などから、
又は対象としない空間、例えば屋外から取り込んでも良
い。いずれにしろ開放され低い圧力を発生する送風装置
を使用するものである。図1に加圧送風装置であるファ
ン・ブロアとエアーコンプレッサの使用可能な圧力範囲
と送風量の関係を示す。図1より、エアーコンプレッサ
はファン・ブロアにくらべて送風量は約10分の1から
100分の1の量であるが、消費電力は多く、また密閉
加圧用タンクを所有するため装置が大きくかつ重くな
る。一方、エアーコンプレッサ自体が生成する圧力域は
狭いため、供給圧力を調整するための減圧手段を前記モ
ジュールの供給側の手前に設置する必要がある。以上よ
りエアーコンプレッサを使用すると、空気調和装置の設
置位置・用途に制限が生じる。図2には前記モジュール
への供給空気条件のうち、供給圧力だけを変化させた場
合の前記モジュールの分子分離膜での水蒸気透過量の実
験結果、及び単位入力あたりの水蒸気透過量を示す。こ
の結果から供給圧力が約0.1kg/cm2(G)の場合は1kg/cm
2(G)の場合に比べて、水蒸気透過量は約20%程度しか
低下せず、十分に除湿可能なこと、及び単位入力あたり
の水蒸気透過量は約10倍増加し、さらに圧力を下げて
いくと指数的に増加することがわかる。
【0017】この発明に係わる空気調和装置において
は、特定ガスの除去に分子分離膜から構成される中空糸
形モジュール2の使用を想定している。モジュール2で
分離する特定ガスの対象は用途に応じて様々である。図
3には文献「膜分離プロセスの設計法」(日本膜学会編
集,喜多見書房)に掲載されている分子分離膜でのガス分
子透過の機構図を示し、図4に分子分離膜と膜の細孔径
の関係を示す。分子分離膜はガス透過膜ともよばれ、主
に無機材料から構成され、膜の孔径が1nm以上あり、
分子の大きさにより分離が生じる多孔質膜と、高分子材
料から構成され、膜の孔径が1nm以下と非常に小さ
く、ガスの分子が自由に拡散できるサイズの貫通孔は存
在しなくなり、高分子と高分子の隙間が孔の役目をする
非多孔質膜と、に分類される。多孔質膜では、ガス分子
の自由行程より膜の細孔径が小さい場合、ガス分子が細
孔の内壁と衝突を繰り返しながら透過する。分子径が大
きい分子は細孔に流入できないか、流入しても衝突が多
いため透過しにくいが、分子径が小さい分子は衝突が少
ないため透過しやすい。この原理を利用して混合ガスの
透過を行う。一方、非多孔質膜では、気体の透過は、素
材自身のガス透過性を利用し、気体分子の膜への溶解、
膜中の拡散そして脱溶解という過程で進行する。非多孔
質膜では各素材毎に各分子の透過係数が異なるため、そ
の違いを利用して混合ガスの透過を行う。図5に分子分
離膜における特定ガスを透過する原理を示す。ここでは
前記分子分離膜に非多孔質膜を想定している。図5にお
いて、Aは前記分子分離膜の供給側、Bは分子分離膜の
生成側、Cは分子分離膜の透過側である。分子分離膜へ
供給される混合加圧ガスは供給側Aより流入し、分子分
離膜内部を流通しながら、膜内部と透過側Cの圧力差を
駆動力として特定ガスの分子を膜に溶解させて透過し、
透過側Cへと排出する。一方、特定ガスの分子が除去さ
れた混合加圧ガスは生成側Bより放出される。分子分離
膜を透過する特定ガス量は、特定ガスに対する分子分離
膜自体の透過の度合い、分子分離膜の内外圧力差の大き
さ、分子分離膜面積の大きさ、また前記膜の薄さにほぼ
比例する。また、前記膜による透過では、透過における
エネルギー消費がほとんどない、という利点があり、ま
た膜での透過の前後で温度変化が0.1℃以下であり、
ほとんど変化がないことを実験により確認した。図6に
中空糸形モジュール2の構造例を示す。中空糸形とは、
何万本もの中空糸状の膜10の両端をエポキシ樹脂等1
1で束ねたものであり、単位容積あたりの膜面積を大き
くとれる特徴を持つため、他のモジュール形態と比較し
てモジュールの大きさをコンパクトにすることができ
る。また加圧送風装置と組み合わせて、大量の特定ガス
を透過して分離することが可能になり、より早く空気調
和を実現することができる。図7に分子分離膜の中空糸
形モジュール2内における特定ガスを透過する動作例を
示す。ここでは分子分離膜2aに非多孔質膜を想定して
いる。Aはモジュール2の供給側、Bはモジュール2の
生成側、Dはモジュール2の透過側入口、Eはモジュー
ル2の透過側出口、Cはモジュール2透過側、Gはモジ
ュール2の外側空気を示す。モジュール2へ供給される
混合加圧ガスは供給側Aより流入し、分子分離膜2a内
部を流通しながら、膜2a内部と膜2a外部Cの圧力差
を駆動力として特定ガスの分子を膜に溶解させて透過
し、膜外側Cへと排出する。一方膜外側Cは透過側出口
Eを介してモジュール2の外側空気Gと連通しており、
透過側入口Dより流入する特定ガスをほとんど含有しな
い空気は膜を透過して排出された特定ガスと合流して透
過側出口Eを介してモジュール2外側空気Gへと放出さ
れる。一方、特定ガスの分子が除去された混合加圧ガス
は生成側Bより放出される。
【0018】対象空間とは例えば隔壁で区画されたビル
等の居室、倉庫、ホール、あるいは容器として周囲空気
を区画されたビーカー等があるが、ここに記載したもの
に限らない。対象空間内に設置された空気状態監視手段
にもとづいて、加圧送風装置の運転状態を空気状態制御
手段によって制御する。この制御によりモジュール2へ
供給される空気の状態を制御し、モジュール2での特定
ガスの透過量を調整する。それによりモジュール2を通
過して特定ガスの含有率が調整された加圧混合ガスは対
象空間に放出され、対象空間内の空気状態を最適かつ迅
速にコントロールする。例えば対象空間内で前記空気状
態監視手段が特定ガスが快適領域を超えて存在している
ことを検知した場合、加圧送風装置を高速運転して、モ
ジュール2への送風量を増加し、さらに加圧送風装置、
及び圧力調整手段によって送風圧力を高めに設定するよ
う調整する。この操作によりモジュール2での特定ガス
の透過量は多くなり、対象空間内での特定ガスの除去は
迅速に進む。また、対象空間内にガス検知センサーのよ
うな空気状態監視手段を設置して、これと接続されて制
御を行う制御手段により、加圧送風装置の運転状態を制
御するだけではなく、圧力調整手段が可変の場合には、
圧力調整手段の圧力設定も同時に制御することで、モジ
ュールへの圧力設定域をより広く設定することを可能と
することを特徴としている。
【0019】図8は分子分離膜2aから構成される中空
糸形モジュールを用いた空気調和装置の実施例1の構成
を示す。図8において,1は加圧送風装置,2は分子分
離膜から構成される中空糸形モジュール、3は圧力調整
手段、4は対象空間内に設置された空気状態監視手段、
5は、空気状態監視手段4にもとづき、加圧送風装置1
と圧力調整手段3を制御する空気状態制御手段、A、B、
D、E、Fは連通手段である。モジュール2は膜2aを
隔てて、混合加圧ガスが流通する供給側2bと、大気圧
の特定ガスをほとんど含有しない空気が流通する透過側
2cとに別れている。圧力調整手段3は固定・可変のい
ずれも想定しており、実施例1では可変の場合を想定し
て説明を行う。加圧送風装置1は、エアーコンプレッサ
などの空気を密閉して加圧する装置ではなく開放されな
がら加圧する装置、例えばファンやブロア等を想定して
いる。そのため、モジュール2への供給空気圧力は低く
なる。また密閉して加圧するためのタンク等の容器を所
有しないため、加圧送風装置はコンパクトでかつ軽量に
なる。圧力調整手段3はモジュール2の供給側2bへ送
風する混合空気の圧力を調整するためのものであり、可
変の場合は空気状態監視手段4に基づいて、加圧送風装
置1と一緒に制御手段5によって制御される。前記圧力
調整手段は、一個もしくは複数個配置されるものとす
る。複数個設けることにより、一個の場合より細かい制
御ができる。対象空間内に設置した空気状態監視手段4
は、空気に混在していて、分子レベルで分離可能な成分
を監視対象としており、具体的には湿度や、建材から排
出されるアレルゲンなどがあげられるが、監視対象はこ
こに掲載したものに限らないことは明白である。例え
ば、湿度を監視対象とする場合には、モジュール2で分
離する特定ガスの対象を水蒸気とする。連通手段A、
B、D、E、Fは各装置の接続と、通風を行うことを目
的としており、具体的には、通風量が多ければダクトな
ど、少なければ管、ビニルチューブなどの使用を想定
し、その他にも図9(a)には家屋内に設けられ空調を
行う対象領域空間A、B、Cにおいて、各室に空気を循
環させる開口を設け、特定ガスの除去を行う空気調和装
置を天井内へ設けたものを示す。このように空間の壁の
一部に穴を開けて、各空間自体が連通手段となることも
想定している。ただし、連通手段はここに掲載されたも
のに限らないことは明白である。図9(b)は空間の一
例として、壁で区画された居住内の部屋を想定し、各室
の壁の一部に孔を空けて、各室自体が連通手段となる場
合の実施例である。この動作を次に示す。室内空気は開
口Dより加圧送風装置2bへ送風される。ここで加圧空
気内の特定ガスは分子分離膜2aを透過して透過側空間
2cへと排出され、さらに連通手段Eを介して屋外へ排
出される。一方、モジュール2を通過して、開口B、開
口Cを介して、室A、室B、室Cへと送風される。一
方、加圧送風装置1の運転状態は、室Cに設置された空
気状態監視手段4を基にした制御手段5によって制御さ
れる。モジュール2へ送風する混合ガスの種類、及びモ
ジュール2で分離する特定ガスの種類によって、最適な
膜を選択して中空糸形モジュールを構成し、使用するこ
とは言うまでもない。
【0020】図10は実施例1の空気調和装置において
特定ガスの除去を行っている場合の空気の流れを示す。
対象空間の混合ガスは、加圧送風装置1に吸引、加圧さ
れて、管Aを介してモジュール2の供給側空間2bへ流
通する。混合加圧ガスは2bを流通しながら、特定ガス
の分子だけが膜2aを選択的に透過して透過側2cへ排
出される。透過側2cへ排出された特定ガスは、管Dか
ら透過側空間2cへ流入する特定ガスをほとんど含有し
ない空気に混ざり、この混合空気は管Eを介して透過側
空間の外、さらに対象空間外へと放出される。一方、特
定ガス分子が除去された混合加圧ガスはモジュール2の
供給側2bを通過後、管Bを介して圧力調整手段3、さ
らに管Cを介して対象空間へと放出される。また、対象
空間内に設置された空気状態監視手段4にもとづいて、
加圧送風装置1の運転状態、及び可変である圧力調整手
段3は制御手段5により制御され、モジュール2の供給
側2bへ送風される空気状態が調整される。その結果、
モジュール2での特定ガス透過量が調整されて、対象空
間内の空気状態コントロールを迅速に行うことが可能に
なる。本空気調和装置は混合ガスの中から特定ガスを透
過・除去することを目的としており、例えば空気中から
水蒸気ガスを分離したり、或いは空気中から建材から出
てくるアレルゲンを分離したりすることを想定してい
る。なお、混合ガスの種類、及び分離する特定ガスの種
類はここに掲載されたものに限らないことは明白であ
る。また、図中のX、Y、Zの説明を下記に示す。Yは
加圧送風装置1を空気状態制御手段5によって制御する
手段であり、その手段Yは、有線または無線で行われ
る。同様にZは圧力調整手段3を空気状態制御手段5に
よって制御する手段であり、有線または無線で行われ
る。尚、Xは空気状態監視手段4によって検知されたデ
ータを空気状態制御手段5に伝達するための送信手段で
ある。但し、そのその手段は有線または無線である。
尚、特定ガス除去は、加圧送風装置が加圧時に空気を密
閉して加圧する装置でも可能である。
【0021】図11は分子分離膜から構成される中空糸
形モジュールを用いた空気調和装置の実施例2の構成を
示す。実施例1に対して、圧力調整手段3を固定にして
おり、これ以外は実施例1と同一である。圧力調整手段
を固定にしたことで、空気状態監視手段4にもとづいて
制御を行う制御手段5の制御対象は加圧送風装置1の運
転状態のみである。動作は実施例1と同様なのでここで
は説明を省略する。
【0022】図12は分子分離膜から構成される中空糸
形モジュールを用いた空気調和装置の実施例3の構成を
示す。実施例1、及び例2に対して、圧力調整手段3を
設けておらず、生成側Bは対象空間と連通している。こ
れ以外は実施例1と同一である。空気状態監視手段4に
もとづいて制御を行う制御手段5の制御対象は加圧送風
装置1の運転状態のみである。また動作は実施例1と同
様なのでここでは説明を省略する。
【0023】図13は分子分離膜から構成される中空糸
形モジュールを用いた空気調和装置の実施例4の構成を
示す。実施例3同様に圧力調整手段3を設けておらず、
モジュール生成側は対象空間と連通している。また実施
例3に対して、生成側に接続する連通手段Bを設けてい
ない。これによりモジュールで特定ガスを除去した混合
加圧ガスはモジュール生成側から直接、対象空間に放出
される。これ以外は実施例3と同一である。空気状態監
視手段4にもとづいて制御を行う制御手段5の制御対象
は加圧送風装置1の運転状態のみである。動作は実施例
1と同様なのでここでは説明を省略する。
【0024】図14は実施例1、及び実施例2において
モジュール2の透過側2cへ特定ガスをほとんど含有し
ない空気を流通させる方法の一例を示したものである。
図13ではモジュール2の供給側2bを通過した特定ガ
スをほとんど含有しない混合加圧ガスの一部をバイパス
して、圧力調整手段6、管Dを介して透過側2cへ流通
させている。
【0025】図14は実施例1、例2及び例3において
モジュール2の透過側2cへ特定ガスをほとんど含有し
ない空気を流通させる方法の別の一例を示したものであ
る。図14ではモジュール2の供給側2bを通過する混
合加圧ガスとは別に、特定ガスの含有率が低い混合ガス
を送風する装置7を管Dに接続して、他端をモジュール
2の透過側2cに連通させている。なお、モジュール2
の透過側2cへ特定ガスをほとんど含有しない空気を流
通させる方法は上記図14、図15の方法に限定される
ものではないことは明白である。
【0026】以上、連通手段A、B、D、E、Fを用い
ているが、連通手段を用いず直接行っても良い。
【0027】以上説明したように、本出願に係る発明の
空気調和装置によれば、対象空間の空気状態を人体、あ
るいは物品・装置などに適した環境にするために、対象
空間内に設置した空気状態監視手段に基づき、制御手段
によって、加圧送風装置などの運転状態を制御して、分
子分離膜から構成される中空糸形モジュールへ供給する
空気条件を制御し、モジュールでの特定ガスの選択的透
過量を調整することで、対象空間へ放出される加圧混合
ガス内の特定ガス含有率を調整し、空気状態を最適かつ
迅速にコントロールすることを可能にし、また加圧送風
装置は外側空気に開放された装置にすることで、コンパ
クト化、消費電力低減化、設置位置・用途の広範囲化を
実現する。これによって無駄なエネルギーを使わない空
気調和装置が得られる。
【0028】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0029】この発明に係わる空気調和装置は、密閉さ
れずに外部の空気を吸い込み外部に開放されながら加圧
する加圧送風装置と、分子分離膜により供給側空間と透
過側空間に分けられた中空糸形モジュールと、を備え、
供給空気は、加圧送風装置から供給側空間に送られ、供
給側空間に送られた空気の一方は、中空糸形モジュール
の外部にある対象空間に送られ、他方は前記分子分離膜
から透過側空間を通り、中空糸形モジュールの外部にあ
る対象空間の外に送られるので、中空糸形モジュールへ
の供給空気圧力が低くなりエネルギーが少なく、又コン
パクトになる。
【0030】また、 中空糸形モジュールの供給側空間
と対象空間との間に配置され、供給側空間内の空気の圧
力を調整する、固定及び可変可能な圧力調整手段を備え
るので、対象空間内の空気状態のコントロールを迅速に
行うことが可能となる。
【0031】また、対象空間内に空気状態監視手段を設
け、空気状態監視手段に基づき加圧送風装置の運転状態
を制御し対象空間内の空気状態を制御する空気状態制御
手段を設けたので、対象空間内の空気状態のコントロー
ルを迅速に行うことが可能となる。
【0032】また、空気状態制御手段は、加圧送風装置
の運転状態制御及び圧力調整手段の制御を行うので、中
空糸形モジュールでの特定ガス透過量が調整されて、対
象空間内の空気状態コントロールを迅速に行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ファン・ブロアとエアーコンプレッサの使用
可能な圧力範囲と送風量の関係を示した図である。
【図2】 分子分離膜から構成された中空糸形モジュー
ルにおいて供給空気条件のうち圧力だけを変化させた場
合の水蒸気透過量実験値、及び単位入力あたりの水蒸気
透過量を示す図である。
【図3】 分子分離膜でのガス分子分離の機構を示す図
である。
【図4】 分子分離膜の種類と膜の細孔径の関係を示す
図である。
【図5】 分子分離膜において特定ガスを分離・排出を
行うときの空気の流れ方を示す図である。
【図6】 中空糸形モジュールの構造例を示す図であ
る。
【図7】 分子分離膜から構成された中空糸形モジュー
ルにおける特定ガスの分離動作例を示す図である。
【図8】 この発明の実施例1の空気調和装置の構成図
である。
【図9】 この発明の実施例1の空気調和装置において
各空間自身が連通手段となる場合の例を示す図である。
【図10】 この発明の実施例1の空気調和装置の動作
を示す図である。
【図11】 この発明の実施例2の空気調和装置の構成
図である。
【図12】 この発明の実施例3の空気調和装置の構成
図である。
【図13】 この発明の実施例4の空気調和装置の構成
図である
【図14】 この発明の実施例1、及び実施例2の空気
調和装置において透過側に特定ガスをほとんど含有しな
い空気を流通させるための回路の例を示す構成図であ
る。
【図15】 この発明の実施例1、実施例2、実施例3
及び実施例4の空気調和装置において透過側に特定ガス
をほとんど含有しない空気を流通させるための回路の別
の例を示す構成図である。
【図16】 従来の除湿装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ファン・ブロアなどの加圧送風装置、2 分子分離
膜から構成される中空糸形モジュール、2a、2b、2
c 分子分離膜から構成される中空糸形モジュールの
膜、供給側空間、透過側空間、3 圧力調整手段、4
空気状態監視手段、5 空気状態制御手段、6 圧力調
整手段、7 特定ガスの含有率が低い混合ガスの送風装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊島 正樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉されずに外部の空気を吸い込み外部
    に開放されながら加圧する加圧送風装置と、分子分離膜
    により供給側空間と透過側空間に分けられた中空糸形モ
    ジュールと、を備え、供給空気は、前記加圧送風装置か
    ら前記供給側空間に送られ、前記供給側空間に送られた
    空気の一方は、前記中空糸形モジュールの外部にある対
    象空間に送られ、他方は前記分子分離膜から前記透過側
    空間を通り、前記中空糸形モジュールの外部にある対象
    空間の外に送られることを特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】中空糸形モジュールの供給側空間と対象空
    間との間に配置され、供給側空間内の空気の圧力を調整
    する、固定及び可変可能な圧力調整手段を備えることを
    特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 【請求項3】 対象空間内に空気状態監視手段を設け、
    前記空気状態監視手段に基づき加圧送風装置の運転状態
    を制御し対象空間内の空気状態を制御する空気状態制御
    手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の空気調和装置。
  4. 【請求項4】 空気状態制御手段は、加圧送風装置の運
    転状態制御及び圧力調整手段の制御を行うことを特徴と
    する請求項3記載の空気調和装置。
JP9086849A 1997-04-04 1997-04-04 空気調和装置 Pending JPH10277347A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074336A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ

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JP2001074336A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ

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