JPH10277063A - 石膏歯列模型の取付固定装置および取付固定方法 - Google Patents

石膏歯列模型の取付固定装置および取付固定方法

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JPH10277063A
JPH10277063A JP10674197A JP10674197A JPH10277063A JP H10277063 A JPH10277063 A JP H10277063A JP 10674197 A JP10674197 A JP 10674197A JP 10674197 A JP10674197 A JP 10674197A JP H10277063 A JPH10277063 A JP H10277063A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定ピンの使用本数を最小限に抑えて石膏歯
列模型の加工形成にかかるコストの低減と作業効率の向
上を達成できる石膏歯列模型の取付固定装置および取付
固定方法を提供する。 【解決手段】 治療歯部位18aとその他の任意の非治
療歯部位18bに頭部15bを埋設した有頭ピン15の
本体部15aを、ベース基材2、3側の中空スリーブ1
4埋設位置に合致して石膏歯列模型18の底部から垂下
すると共に、上記各有頭ピン15が嵌入する中空スリー
ブ14を除く他の中空スリーブ14に、上部がベース基
材2、3の一面と面一をなす無頭ピン16を挿脱自在に
嵌入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯冠修復物あるい
は義歯の加工形成に使用される石膏歯列模型の取付固定
装置および取付固定方法に係り、特に、咬合器装着用の
ベース基材への石膏歯列模型の固定に際し、固定ピンの
使用本数を最小限に抑えて石膏歯列模型の加工形成にか
かるコストの低減と作業効率の向上を達成しつつ、精度
の高い着脱構造を容易に構成することができる石膏歯列
模型の取付固定装置および取付固定方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、歯冠修復物、義歯等の加工形成に
使用される石膏歯列模型は、患者の上顎または下顎の印
象に流動石膏を流し込んで成形され、当該患者の治療歯
部位を含む石膏歯列模型とこれに対合する石膏歯列模型
を、一対をなす咬合器装着用の上下ベース基材にそれぞ
れ固定ピンを介して着脱自在に固定するようになってい
る。
【0003】そして歯冠修復物、義歯の加工形成を実際
に行う際には、まず上下の石膏歯列模型の咬合状態を確
認し、次いで治療歯部位の石膏歯列部分を精密ノコで切
除した後に、離脱した治療歯部位の石膏歯列部分に所要
の修復物の被冠あるいは義歯の形成を施し、これを再び
装着した治療歯部位を含む石膏歯列模型と対合する石膏
歯列模型との咬合が最良状態となるように、適宜に治療
歯部位における修正、加工を繰り返し行う方法が一般に
採用されている。
【0004】しかしながら従来の咬合器では、治療歯部
位を含む石膏歯列模型および対合する石膏歯列模型の各
底部に、複数の固定ピンを歯列に沿って所定間隔毎に突
出し、かつこれらの固定ピンが嵌入するベース基材側も
石膏で形成していたため、当該ベース基材に対する全固
定ピンの突出精度を揃える上で高度の技術を必要とし、
治療歯部位における修正、加工を繰り返し行う際には、
当該治療歯部位の石膏歯列部分の抜き差しも必然的に繰
り返すこととなって、固定ピンを嵌入するベース基材側
の嵌入孔が石膏の欠損、脱落等でがたついてしまい、当
初の精度を維持することが不可能になり、結果として完
成した歯冠修復物、義歯を患者の治療歯部位に被冠した
場合の異物感を誘発し易く、最悪の場合には石膏歯列模
型を一から作り直さなければならない、という不具合を
有するものであった。
【0005】更に、上述のように形成した石膏歯列模型
と、これを着脱自在に固定するベース基材は、固定ピン
を介した着脱構成に関して相互に固有のものとなるた
め、例えば患者Aの石膏歯列模型を患者Bのベース基材
に固定することは全く不可能であり、患者数に対応する
個数の石膏歯列模型とベース基材を用意しなければなら
ない許りか、一旦作成した石膏歯列模型とベース基材
は、患者の治療が完了した時点で固定ピンも含めて全て
破棄されるので、多大な製作時間と製作コストの上昇を
余儀なくされるものであった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如
き実状に鑑み石膏歯列模型の取付固定精度の向上および
製作コスト低減を目指すその研究、開発過程で創案され
たものであって、その目的とするところは、咬合器装着
用のベース基材への石膏歯列模型の固定に際し、当該ベ
ース基材側に歯列に沿う所定間隔毎に複数の中空スリー
ブを埋設し、これに対応する石膏歯列模型側の固定ピン
の使用本数を最小限に抑えて石膏歯列模型の加工形成に
かかるコストの低減と作業効率の向上を達成しつつ、精
度の高い着脱構造を容易に構成することができる石膏歯
列模型の取付固定装置および取付固定方法を提供しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】課題を解決するため、本
発明が採用した第1の技術的手段は、咬合器装着用のベ
ース基材に、開口部が当該ベース基材の一面と面一をな
す複数の中空スリーブを歯列に沿って所定間隔毎に立姿
状に埋設し、印象より離脱した治療歯部位を含む石膏歯
列模型を、当該中空スリーブに嵌入する固定ピンを介し
てベース基材に着脱自在に固定するように構成した石膏
歯列模型の取付固定装置であって、上記治療歯部位に頭
部を埋設した有頭ピンの本体部と、当該治療歯部位を除
く任意の非治療歯部位に頭部を埋設した有頭ピンの本体
部を、それぞれに対応するベース基材側の中空スリーブ
埋設位置に合致して石膏歯列模型の底部から垂下すると
共に、上記各有頭ピンが嵌入する中空スリーブを除く他
の中空スリーブに、上部がベース基材の一面と面一をな
す無頭ピンを挿脱自在に嵌入し、患者毎に治療歯部位の
異なる石膏歯列模型を、同一のベース基材に対する無頭
ピンの嵌入位置変更で装着可能としたことを特徴とし、
【0008】第2の技術的手段として、咬合器装着用の
ベース基材に、開口面が当該ベース基材の一面と面一を
なす複数の中空スリーブを歯列に沿って所定間隔毎に立
姿状に埋設し、印象より離脱した治療歯部位を含む石膏
歯列模型を、当該中空スリーブに嵌入する固定ピンを介
してベース基材に着脱自在に固定するに、上記複数の中
空スリーブのうち、治療歯部位に合致する中空スリーブ
と任意の非治療歯部位に合致する中空スリーブに、ベー
ス基材の一面から頭部が突出する有頭ピンをそれぞれ嵌
入する第1の工程と、当該第1の工程で有頭ピンを嵌入
した中空スリーブを除く他の中空スリーブに、ベース基
材の一面と面一をなす無頭ピンを嵌入する第2の工程
と、治療歯部位を含む前記石膏歯列模型の底部と、ベー
ス基材の一面から突出した有頭ピンの頭部とを流動石膏
を介して固定する第3の工程とを有することを特徴とす
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した一実施例に
基づいて詳細に説明する。図1において、1は上下のベ
ース基材2、3を着脱自在に装着する咬合器であって、
該咬合器1は、下ベース基材3の支持台して兼用される
固定フレーム4に一対の支柱5、6を離間対向状に立設
し、かつ当該支柱5、6間に跨設した架台7上に上顎フ
レーム8を上下回動自在に支持すると共に、上記上顎フ
レーム8の先端部にインサイザルガイドピン9を上下進
退自在に垂下し、その先端を固定フレーム4の先端部に
設けたテーブル面4aに支持させて咬合器1が構成され
ている。10は上ベース基材2の支持面、11は支持面
10に上ベース基材2を取り付けるための固定ノブ、1
2はインサイザルガイドピン9の固定位置を調整する調
整ノブである。
【0010】上記上下ベース基材2、3は、図2および
図3に示すように、それぞれ高剛性の合成樹脂素材で同
形状に成形されており、歯列に沿う平面視U字状の充填
凹部13が各ベース基材2、3の一面側に形成されてい
ると共に、上記充填凹部13内の底面13aには、複数
の中空スリーブ14、14…が歯列に沿って所定間隔毎
に立姿状に埋設され、その開口部は底面13aと面一を
なし、かつ上記中空スリーブ14、14…の各埋設位置
からベース基材2、3の他面を貫通して、後述の有頭ピ
ン15と無頭ピン16(図示の黒塗部分)の離脱用通孔
17がそれぞれ形成されている。なお、2´、3´は上
下ベース基材2、3を咬合器1の固定フレーム4あるい
は支持面10に取り付けるための取付部である。
【0011】上記有頭ピン15は本体部15aと頭部1
5bからなり、中空スリーブ14に嵌入した際に、その
本体部15aの上部と頭部15bが充填凹部13の底面
13aから突出し得る長さを有していると共に、無頭ピ
ン16は本体部のみからなるものであって、前記有頭ピ
ン15と同様に中空スリーブ17に嵌入した際には、そ
の上面が充填凹部13の底面13aと面一をなす長さに
設定されており、上記中空スリーブ14への嵌入状態
で、離脱用通孔17から突出する各ピン15、16の先
端を、図示しない棒状の治具で押圧することにより、各
ピン15、16を中空スリーブ14から容易に離脱でき
るように構成されている。
【0012】次に、患者の印象から離脱した下顎側の石
膏歯列模型18を下ベース基材3に取り付ける手順につ
いて、図4ないし図6に基づいて説明する。図4におい
て、上記石膏歯列模型18は、治療歯部位18aと非治
療歯部位18bが一体に形成され、患者の印象から離脱
した際に、予めその底面部に切削成形を施して平坦状の
底面部19としてある。そして治療歯部位18aの底面
部19位置と任意の非治療歯部位18bの底面部19位
置に、有頭ピン15の頭部15bの形状に対応した嵌着
穴20をそれぞれ形成する。
【0013】一方、下ベース基材3の充填凹部13に
は、図5に示すように、前記石膏歯列模型18側の嵌着
穴20、20…に対応する中空スリーブ14、14…に
有頭ピン15をそれぞれ頭部15bを突出した状態で嵌
入し、当該有頭ピン15を嵌入した中空スリーブ14を
除く他の中空スリーブ14には、無頭ピン16を充填凹
部13の底面13aと面一をなしてそれぞれ嵌入する。
【0014】次いで、上述のような石膏歯列模型18側
と下ベース基材3側の前処理を行った後に、石膏歯列模
型18の底面部19に形成した嵌着穴20と、下ベース
基材3の充填凹部13に流動石膏Cを流し込み、石膏歯
列模型18の底面部19を下ベース基材3側の歯列に沿
って上方から貼着する(図6(a))。
【0015】また、上記とは別に、患者の印象から離脱
した上顎側の石膏歯列模型(図示せず)と上ベース基材
2側も同様の前処理を行うが、ここでは前記した治療歯
部位18aに対する有頭ピン15の処理が省略され、非
治療歯部位に対する前処理のみとなる。
【0016】然る後、流動石膏Cが所要時間経過後に完
全に硬化した時点で、図6(b)に示すように、各有頭
ピン15と石膏歯列模型18との固定が完了するので、
治療歯部位18aとこれに隣接する非治療歯部位18b
とを精密ノコで切断すると共に、治療歯部位18aの有
頭ピン15を下方から押圧して引き抜き、離脱した治療
歯部位18aの石膏歯列部分に所要の修復物の被冠ある
いは義歯の形成を施し、これを再び石膏歯列模型18の
該当部位に戻す。
【0017】そして、上顎側の石膏歯列模型と、上述の
ように修復物の被冠あるいは義歯の形成を治療歯部位1
8aに施した下顎側の石膏歯列模型18を、それぞれ上
下のベース基材2、3に装着したまま、咬合器1の支持
面10の下面と、支持台に兼用される固定フレーム4上
に固定し、治療歯部位18aを含む石膏歯列模型18と
対合する上顎側の石膏歯列模型との咬合が最良状態とな
るように、インサイザルガイドピン9の固定位置を適宜
に調整して、上記治療歯部位18aにおける咬合状態の
修正、加工を繰り返し行う。
【0018】本発明は叙上の如く構成されているから、
石膏歯列模型を用いた治療歯部位の加工、成形を行うに
当って、上下ベース基材2、3側の全ての中空スリーブ
14に対して有頭ピン15を嵌入し、当該全有頭ピン1
5と石膏歯列模型を固定する、という高度な技術と多大
な製作時間を要する作業を行うことなく、必要にして十
分な本数の有頭ピン15で石膏歯列模型を正確かつ容易
にベース基材に固定することができ、しかも有頭ピン1
5を嵌入した中空スリーブ14以外の他の中空スリーブ
14に対しては、特別な技術を要しない無頭ピン16の
嵌入作業のみなので、簡単な無頭ピン16の入れ替え作
業を行うだけで同一のベース基材を患者毎に治療歯部位
が異なる石膏歯列模型で容易に共有することができるよ
うになる。
【0019】また、中空スリーブ14に嵌入している石
膏歯列模型18の有頭ピン15の本数が少ないので、上
下ベース基材2あるいは3に固定した石膏歯列模型18
を取り外す場合にも、全有頭ピン15が中空スリーブ1
4の全てに嵌入する従来の構成に比して、無理な離脱力
をかける必要がなく、ベース基材2、3あるいは石膏歯
列模型3の破損、変形を未然に防止して、加工、修正作
業における高い精度を維持することができる。
【0020】なお、上記実施例では、上下ベース基材
2、3をそれぞれ高剛性の合成樹脂素材で成形する構成
を示したが、これに限定されるものではなく、例えばア
ルミニウム、その他の金属合金素材や石膏素材、セラミ
ック素材等の剛性の高い材料を用いて上下ベース基材
2、3を成形するようにしてもよい。
【0021】図7(a)は、前記した上下ベース基材
2、3を三つの歯列範囲に分割し、各分割部材X、Y、
Zをそれぞれ独立して使用可能に構成した場合を示すも
のであって、上記分割部材X、Y、Zの各分割面には凹
面部21aと凸面部21bがそれぞれ対向状に形成され
ており、一体のベース基材として使用する際の位置決め
を当該各面部21a、21b間の合致で行うと共に、咬
合器1の固定フレーム4あるいは支持面10に取り付け
るための取付部X1、Y1、Z1が、上記分割部材X、
Y、Zの略中央部に各別に独立して設けられている。
【0022】また、図7(b)は歯列の前面域のみを治
療対象とする場合に用いる局所治療用のベース基材2、
3として構成したもの、図8は歯列範囲を中央位置から
左右に振り分けた分割部材X、Yで上下ベース基材2、
3を構成したものであって、上記各実施例のようにベー
ス基材2、3を構成することにより、患者毎に異なる治
療歯部位の難易度や位置および規模の大小によって柔軟
かつ最適な石膏歯列模型の固定を行うことができるよう
になる。
【0023】
【発明の効果】これを要するに、本発明は、咬合器装着
用のベース基材に、開口部が当該ベース基材の一面と面
一をなす複数の中空スリーブを歯列に沿って所定間隔毎
に立姿状に埋設し、印象より離脱した治療歯部位を含む
石膏歯列模型を、当該中空スリーブに嵌入する固定ピン
を介してベース基材に着脱自在に固定するように構成し
た石膏歯列模型の取付固定装置であって、上記治療歯部
位に頭部を埋設した有頭ピンの本体部と、当該治療歯部
位を除く任意の非治療歯部位に頭部を埋設した有頭ピン
の本体部を、それぞれに対応するベース基材側の中空ス
リーブ埋設位置に合致して石膏歯列模型の底部から垂下
すると共に、上記各有頭ピンが嵌入する中空スリーブを
除く他の中空スリーブに、上部がベース基材の一面と面
一をなす無頭ピンを挿脱自在に嵌入し、患者毎に治療歯
部位の異なる石膏歯列模型を、同一のベース基材に対す
る無頭ピンの嵌入位置変更で装着可能とし、また、咬合
器装着用のベース基材に、開口面が当該ベース基材の一
面と面一をなす複数の中空スリーブを歯列に沿って所定
間隔毎に立姿状に埋設し、印象より離脱した治療歯部位
を含む石膏歯列模型を、当該中空スリーブに嵌入する固
定ピンを介してベース基材に着脱自在に固定するに、上
記複数の中空スリーブのうち、治療歯部位に合致する中
空スリーブと任意の非治療歯部位に合致する中空スリー
ブに、ベース基材の一面から頭部が突出する有頭ピンを
それぞれ嵌入する第1の工程と、当該第1の工程で有頭
ピンを嵌入した中空スリーブを除く他の中空スリーブ
に、ベース基材の一面と面一をなす無頭ピンを嵌入する
第2の工程と、治療歯部位を含む前記石膏歯列模型の底
部と、ベース基材の一面から突出した有頭ピンの頭部と
を流動石膏を介して固定する第3の工程とを有するか
ら、 従来のような多数の有頭ピンを嵌入固定した石膏歯列
模型と上下ベース基材との複雑かつ高度な技術を要する
着脱構成を一掃して、必要にして十分な本数の有頭ピン
で石膏歯列模型を正確かつ容易にベース基材に固定する
ことができ、しかも中空スリーブに嵌入している石膏歯
列模型の有頭ピン数が少ないので、上下ベース基材に固
定した各石膏歯列模型を取り外す場合にも、無理な離脱
力をかける必要がなく、ベース基材あるいは石膏歯列模
型に対する破損、変形を未然に防止して、加工、修正作
業における高い精度を維持することができる。 有頭ピンを嵌入する中空スリーブ以外の他の中空スリ
ーブに対しては、特別な技術を要しない無頭ピンの嵌入
作業のみで速やかに対応することができ、患者毎に治療
歯部位が異なる石膏歯列模型を同一のベース基材に取付
固定して種々の加工、修正作業を行う際にも、簡単な無
頭ピンの入れ替え作業だけで精度の低下を来すことなく
容易に作業を進行し得て、結果として作業上の負担軽
減、製作時間の短縮および製作コストの低減を図ること
ができる。更に、上記ベース基材は高剛性の合成樹脂素
材、金属合金素材、石膏素材またはセラミック素材で成
形され、かつ当該ベース基材の一面には、流動石膏を滞
留する平面視U字状の充填凹部が歯列に沿って形成され
ているから、 石膏歯列模型とこれに嵌入固定される有頭ピンとの定
着力を十分に確保しつつ、当該石膏歯列模型の定位置固
定とその着脱の容易性を両立することができ、また繰返
しの使用に際しても経年変化の影響を可及的に抑制して
高い精度を維持することができると共に、上記各素材に
適合した射出成形、金型成形等の製造方法により大量に
生産し得て、均一で高い精度を保持したベース基材を歯
科治療に携わる需要者に安価に提供することができる。
加えて、上記ベース基材を二以上の歯列範囲に分割し、
当該各分割部材をそれぞれ独立して使用可能に構成した
から、 患者毎に異なる治療歯部位の難易度や位置および規模
の大小に応じて、治療に要する最小限の石膏歯列模型
を、これに見合う該当部位のベース基材で済ませること
ができるので、柔軟かつ最適な石膏歯列模型の固定を効
率良く行うことができるばかりでなく、当該石膏歯列模
型のベース基材への固定に要する作業時間の短縮とコス
トの低減を図ることができる。等という有用な新規的効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】咬合器の全体斜視図である。
【図2】(a)はベース基材の側面図である。(b)は
同上平面図である。
【図3】(a)はベース基材の歯列に沿う拡大側断面図
である。(b)は有頭ピンを中空スリーブに嵌入した状
態を示す要部断面図である。(c)は無頭ピンを中空ス
リーブに嵌入した状態を示す要部断面図である。
【図4】(a)は石膏歯列模型の平面図である。(b)
は石膏歯列模型の一部を断面とした側面図である。
【図5】(a)は有頭ピンおよび無頭ピンを嵌入した状
態を示すベース基材の平面図である。(b)は有頭ピン
および無頭ピンを嵌入したベース基材の歯列に沿う拡大
側断面図である。
【図6】(a)は石膏歯列模型を有頭ピンを介してベー
ス基材に固定した状態を示す一部断面側面図である。
(b)は治療歯部位を離脱した状態を示す同上一部断面
側面図である。
【図7】(a)は歯列範囲を三分割した構成を示すベー
ス基材の平面図である。(b)は歯列の前面域のみを治
療対象とする場合に用いる局所治療用のベース基材の平
面図である。
【図8】歯列範囲を中央位置から左右に振り分け分割し
たベース基材の平面図である。
【符号の説明】
1 咬合器 2 上ベース基材 3 下ベース基材 14 中空スリーブ 15 有頭ピン 15a 本体部 15b 頭部 16 無頭ピン 18 石膏歯列模型 18a 治療歯部位 18b 非治療歯部位

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 咬合器装着用のベース基材に、開口部が
    当該ベース基材の一面と面一をなす複数の中空スリーブ
    を歯列に沿って所定間隔毎に立姿状に埋設し、印象より
    離脱した治療歯部位を含む石膏歯列模型を、当該中空ス
    リーブに嵌入する固定ピンを介してベース基材に着脱自
    在に固定するように構成した石膏歯列模型の取付固定装
    置であって、上記治療歯部位に頭部を埋設した有頭ピン
    の本体部と、当該治療歯部位を除く任意の非治療歯部位
    に頭部を埋設した有頭ピンの本体部を、それぞれに対応
    するベース基材側の中空スリーブ埋設位置に合致して石
    膏歯列模型の底部から垂下すると共に、上記各有頭ピン
    が嵌入する中空スリーブを除く他の中空スリーブに、上
    部がベース基材の一面と面一をなす無頭ピンを挿脱自在
    に嵌入し、患者毎に治療歯部位の異なる石膏歯列模型
    を、同一のベース基材に対する無頭ピンの嵌入位置変更
    で装着可能としたことを特徴とする石膏歯列模型の取付
    固定装置。
  2. 【請求項2】 咬合器装着用のベース基材に、開口面が
    当該ベース基材の一面と面一をなす複数の中空スリーブ
    を歯列に沿って所定間隔毎に立姿状に埋設し、印象より
    離脱した治療歯部位を含む石膏歯列模型を、当該中空ス
    リーブに嵌入する固定ピンを介してベース基材に着脱自
    在に固定するに、 上記複数の中空スリーブのうち、治療歯部位に合致する
    中空スリーブと任意の非治療歯部位に合致する中空スリ
    ーブに、ベース基材の一面から頭部が突出する有頭ピン
    をそれぞれ嵌入する第1の工程と、 当該第1の工程で有頭ピンを嵌入した中空スリーブを除
    く他の中空スリーブに、ベース基材の一面と面一をなす
    無頭ピンを嵌入する第2の工程と、 治療歯部位を含む前記石膏歯列模型の底部と、ベース基
    材の一面から突出した有頭ピンの頭部とを流動石膏を介
    して固定する第3の工程とを有することを特徴とする石
    膏歯列模型の取付固定方法。
  3. 【請求項3】 上記ベース基材は高剛性の合成樹脂素
    材、金属合金素材、石膏素材またはセラミック素材で成
    形され、かつ当該ベース基材の一面には、流動石膏を滞
    留する平面視U字状の充填凹部が歯列に沿って形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の石膏歯列模型の
    取付固定装置。
  4. 【請求項4】 上記ベース基材を二以上の歯列範囲に分
    割し、当該各分割部材をそれぞれ独立して使用可能に構
    成したことを特徴とする請求項1または3に記載の石膏
    歯列模型の取付固定装置。
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JP2007143844A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Sumio Seki 歯科補綴物用可撤模型の基台成形トレー

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