JPH10274408A - 廃熱回収用ボイラのスートブロワ運転方法 - Google Patents

廃熱回収用ボイラのスートブロワ運転方法

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JPH10274408A
JPH10274408A JP32586297A JP32586297A JPH10274408A JP H10274408 A JPH10274408 A JP H10274408A JP 32586297 A JP32586297 A JP 32586297A JP 32586297 A JP32586297 A JP 32586297A JP H10274408 A JPH10274408 A JP H10274408A
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soot blower
boiler
heat transfer
waste heat
transfer tube
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JP32586297A
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Kenichiro Wakuta
憲一朗 涌田
Takeshi Kimura
武 木村
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼材加熱炉に設置される廃熱回収用ボイラのボ
イラ伝熱管へのダスト付着を早期に確実に自動検出し、
またスートブロワ起動時にドレン水がボイラ伝熱管へ噴
射されるのを防止してダストの凝縮固着を防止し、加熱
炉煙突等のドラフト力を常に保持することで、鋼材への
伝熱効率・廃熱回収効率の低下を確実に防止する。 【解決手段】廃熱回収用ボイラ4における排ガス圧力損
失(入出側圧力差)ΔPを圧力差測定器11で測定し、
この排ガス圧力損失ΔPが設定値以上になると、スート
ブロワ5を起動させる。スートブロワ5の起動時に、ボ
イラ伝熱管4aに蒸気が噴射されない方向に一定時間だ
けスートブロワ5の蒸気を噴射してスートブロワチュー
ブ内および配管内の水をパージし、その後、ボイラ伝熱
管4aに向けて蒸気を噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラに付属する
スートブロワ(煤吹き)の運転方法に係り、特に、鋼材
連続加熱炉の煙道中に設置される廃熱回収用ボイラのボ
イラ伝熱管に付着するダストを除去するためのスートブ
ロワの運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼片を圧延に先立って加熱する連続加熱
炉においては、その燃焼ガスの煙道中に廃熱回収用ボイ
ラを設置して、加熱炉の廃熱をボイラ蒸気として回収し
ており、この廃熱回収用ボイラには、ボイラ伝熱管に付
着する煤や灰塵などを蒸気や水などの噴射により吹き払
い、ボイラ熱交換効率を回復させるためのスートブロワ
が装備されている。このようなスートブロワは、できる
だけ連続して運転するのが好ましいが、従来において
は、省エネルギの面から、定期的に、あるいはボイラ熱
交換効率が低下した場合に、スートブロワの運転を行っ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
運転方法は、ボイラ伝熱管にダストが厚く付着してから
の運転であり、この方法では、ダスト付着による排ガス
圧力損失の増加により加熱炉煙突等によるドラフト力
(吸い込み力)が低下し、これにより加熱炉内の炉圧が
上昇して最適値を維持できなくなる。ドラフト力が低下
すると、炉内高温ガス流れが低下することなどから、加
熱炉内を搬送される鋼片への伝熱効率が悪化し、また炉
圧の上昇により加熱炉の開口部から高温排ガスが吹き出
し、加熱炉の煙道中に設置された廃熱回収設備への高温
排ガス通風量が減少するため、廃熱回収効率も低下す
る。以上により、加熱炉効率の低下を引き起し、エネル
ギの損失が大きくなる。
【0004】なお、ボイラのスートブロワの運転に関し
ては、特開昭60−226604号公報に石炭焚きボイ
ラの蒸気温度制御装置が提案されている。これは、スー
トブロワを装備している石炭焚きボイラにおいて、ボイ
ラ伝熱管へのダスト付着により熱吸収量が低下してスー
トブロワが作動し、その結果、熱吸収量が良好となって
ボイラ出口蒸気温度が上昇し、この上昇した温度を下げ
るためにボイラ入口蒸気温度を減温器の冷水により下げ
る場合に、スートブロワの起動信号を蒸気温度制御の先
行信号として用い、減温器の冷水制御を先行動作させる
ことにより、スートブロワ稼働時の蒸気温度の変動(上
昇)を防止するものである。
【0005】しかし、この技術は、通常のボイラにおい
てスートブロワの稼働により発生するボイラ蒸気温度の
変動を少なくする技術であり、この場合も、従来方法と
同様にダストが厚く付着してからスートブロワを作動さ
せるため、本発明が対象とする鋼片加熱炉の廃熱回収用
ボイラにおいて、前述したボイラ伝熱管へのダスト付着
による加熱炉内鋼片への伝熱効率の低下および廃熱回収
効率の低下には対処することができない。また、鋼片加
熱炉の廃熱を回収するためのボイラにあっては、通常の
ボイラとは異なり、蒸気回収効率の低下よりも、鋼片加
熱炉の排ガスドラフト力の低下による鋼片への伝熱効率
の悪化の方が、むしろ重要である。
【0006】また、鋼材連続加熱炉における廃熱回収用
ボイラにおいては、スートブロワの噴射媒体として使用
している蒸気のスートブロワチューブおよび配管のドレ
ン水が、スートブロワ起動時にボイラ伝熱管に噴射され
ると、ボイラ伝熱管へのダスト固着、煙道耐火物等の設
備破損が生じる問題がある。ボイラ伝熱管へのダスト固
着は、水分を含んだダストが凝縮した形態となるため、
煙道のドラフトが維持できなくなる。また、煙道耐火物
は、水分を含むと強度的に非常に弱くなる。従って、こ
のような環境下でスートブロワを適用するためには、ド
レン溜まりが発生しても、ボイラ伝熱管に噴射しない方
法が必要である。
【0007】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、その第1の目的は、鋼材加熱炉
に設置される廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管へのダス
ト付着を早期に確実に自動検出し、ダスト付着による排
ガス圧力損失の増加を防止して加熱炉煙突等による十分
なドラフト力を常に保持することにより、鋼材への伝熱
効率の低下および廃熱回収効率の低下を確実に防止する
ことのできる廃熱回収用ボイラのスートブロワ運転方法
を提供することにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、スートブロ
ワ起動時に、スートブロワチューブ内および蒸気配管内
のドレン水が廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管へ噴射さ
れるのを防止することにより、ボイラ伝熱管へのダスト
固着および煙道耐火物等の設備破損を防止し、ダスト付
着による排ガス圧力損失の増加を防止して加熱炉煙突等
による十分なドラフト力を常に保持することにより、鋼
材への伝熱効率の低下および廃熱回収効率の低下を確実
に防止することのできる廃熱回収用ボイラのスートブロ
ワ運転方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明では、鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置
された廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダス
トを除去するためのスートブロワの運転方法において、
図1、図2(a) 、(b) に示すように、前記廃熱回収用ボ
イラにおける排ガス圧力損失(入出側圧力差)ΔPを測
定し、この排ガス圧力損失ΔPが設定値以上になると、
スートブロワを起動させる(請求項1)。
【0010】即ち、測定値ΔPが起動設定値ΔPON以上
になると、複数のスートブロワを第1番目から順次ブロ
ーさせ、付着ダストの除去を行い、ボイラ伝熱管におけ
る排ガスへの抵抗を減少させる。測定値ΔPが停止設定
値ΔPOFF 以下となるまで、スートブロワの運転サイク
ルを繰り返す。排ガス圧力損失ΔPは加熱炉燃料使用量
により絶対値が異なるため、燃料使用量毎に起動設定値
ΔPON・停止設定値ΔPOFF を定めておく。なお、スー
トブロワの噴射蒸気は、対象ボイラでの自家発生蒸気を
使用することが、圧力損失等の観点より望ましい。
【0011】以上のような構成において、廃熱回収用ボ
イラの入出側の排ガス圧力差が常時監視され、ボイラ蒸
気管にダストが付着して圧力損失が設定値より大きくな
ると、これが早期に確実に自動検出され、スートブロワ
のブローにより付着ダストが除去され、付着ダストによ
る排ガス圧力損失が常時小さく維持され、常に所定の加
熱炉煙突等によるドラフト力が得られる。ボイラ伝熱管
の付着ダスト除去により、ボイラ熱交換効率(蒸気回収
効率)が向上するだけではなく、十分なドラフト力が常
に維持されることにより、炉内高温ガス流が安定し、加
熱炉内の鋼材への伝熱効率の低下が防止され、また加熱
炉の炉圧が操業適正値に保持され、高温排ガスが加熱炉
開口部から吹き出すことがなく、加熱炉の煙道中に設置
された廃熱回収設備への高温排ガス通風量も十分に確保
されるため、廃熱回収効率の低下も防止される。以上に
より、加熱炉効率が高位に保持され、エネルギ損失が大
幅に低減される。
【0012】また、上記第2の目的を達成するため、本
発明では、鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置された廃熱
回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダストを除去す
るためのスートブロワの運転方法において、図1、図2
(c) 、(d) に示すように、スートブロワの起動時に、ボ
イラ伝熱管に蒸気が噴射されない方向に一定時間だけス
ートブロワの蒸気を噴射してスートブロワチューブ内お
よび配管内の水をパージし、その後、ボイラ伝熱管に向
けて蒸気を噴射する(請求項2)。
【0013】また、上記第1および第2の目的を達成す
るため、本発明では、鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置
された廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダス
トを除去するためのスートブロワの運転方法において、
図1、図2(a) 〜(d) に示すように、前記廃熱回収用ボ
イラにおける排ガス圧力損失(入出側圧力差)ΔPを測
定し、この排ガス圧力損失ΔPが設定値以上になると、
スートブロワを起動させ、このスートブロワ起動時に、
ボイラ伝熱管に蒸気が噴射されない方向に一定時間だけ
スートブロワの蒸気を噴射してスートブロワチューブ内
および配管内の水をパージし、その後、ボイラ伝熱管に
向けて蒸気を噴射する(請求項3)。
【0014】スートブロワ起動時に、一定時間だけスー
トブロワの蒸気噴射方向をボイラ伝熱管とは反対の方向
に向けることにより、蒸気のスートブロワチューブ内お
よび配管内のドレン水がボイラ伝熱管へ噴射されるのが
防止され、ボイラ伝熱管への付着ダストの固着、ボイラ
伝熱管・煙道耐火物等の破損が防止される。ボイラ伝熱
管への付着ダストの固着が解消されることにより、鋼材
の連続加熱炉の煙道中に設置された廃熱回収用ボイラに
おいて、ボイラ伝熱管に付着したダストをスートブロワ
により効率良く除去することが可能となる。ボイラ伝熱
管の付着ダストが確実に除去されることにより、ボイラ
熱交換効率の向上だけでなく、加熱炉煙突ドラフト力を
確保することが可能となり、加熱炉内圧力(炉圧)を操
業適正値に保持することができる。このため、加熱炉効
率最大で操業することが可能となる。
【0015】加熱炉煙突等のドラフト力が低下すると、
炉圧は上昇し、最適値を維持できなくなるため、高温排
ガスが連続加熱炉開口部から吹き出し、煙道内に設置さ
れた廃熱回収設備への高温排ガス通風量が減少するた
め、鋼材への伝熱効率および廃熱回収効率の低下、即ち
加熱炉効率の低下を誘引し、エネルギーの損失となる
が、本発明の付着ダストの早期検出、ボイラ伝熱管への
付着ダストの固着の防止により、前記問題が解消され、
加熱炉効率が高位に保持され、エネルギ損失が大幅に低
減される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施の態
様に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のスート
ブロワ運転方法を実施する装置を示したものである。図
2(a) 、(b)は、本発明のスートブロワ運転方法の運転
開始・停止方法に関するフローチャート、使用燃料流量
とボイラ伝熱管入出側差圧の設定値との関係を示したも
のである。図2(c) 、(d) は、本発明のスートブロワ運
転方法の起動方法に関するフローチャート、スートブロ
ワの蒸気噴射方向を示したものである。図3に、本発明
が適用される副生ガス燃焼鋼片連続加熱炉を示す。図4
に、本発明における各状態量等の変化を示す。
【0017】図3において、鋼片の連続加熱炉1は、鋼
片を順次搬送しつつガスバーナーからの燃焼ガスにより
所定の温度まで加熱するものであり、その燃焼排ガスの
煙道2内に、廃熱回収設備として、上流側から順に、燃
焼空気予熱設備(レキュペレーター)3、廃熱回収用ボ
イラ4が設置され、この廃熱回収用ボイラ4の入側およ
び出側にスートブロワ5がボイラ伝熱管4aに沿って複
数配設されている。
【0018】また、煙道2内の廃熱回収用ボイラ4の下
流側には、煙突7によるドラフト力を調整する炉圧ダン
パ6が設置され、炉内圧力(炉圧)測定器8の測定値に
基づいて炉圧ダンパ6の開度を調節することにより、連
続加熱炉1内の圧力が、設定された最適炉圧になるよう
にしている。なお、9,10は、連続加熱炉1における
鋼片の装入口,抽出口を示す。
【0019】このような構成において、図1に示すよう
に、廃熱回収用ボイラ4の設置位置に、その入側と出側
における燃焼排ガスの圧力差ΔPを検出する圧力差測定
器11を取付け、その計測結果をスートブロワ5の制御
装置12に出力する。制御装置12には、使用燃料流量
によって変わる圧力差(圧力損失)ΔPの起動設定値Δ
ONおよび停止設定値ΔPOFF が予め登録されており(
図2(b) 参照)、これらと圧力差測定器11からの測定
値ΔPとを比較し、測定値ΔPが起動設定値ΔPON以上
になると、スートブロワ5を起動し、測定値ΔPが停止
設定値ΔPOFF以下になると、スートブロワ5を停止さ
せる(図2(a) 参照)。
【0020】また、スートブロワ5の上部には、回転駆
動・上下振動装置13および回転角(噴射角度)検出器
14が設置されており、スートブロワ起動時において
は、制御装置12により次のようにスートブロワ5が制
御される(図2(c) 参照)。即ち、スートブロワ5の起
動時に、スートブロワ5の蒸気噴射方向をボイラ伝熱管
4aとは反対方向に向け、設定時間だけ蒸気ブローを行
い、これによりスートブロワチューブ内および配管内の
ドレン水がボイラ伝熱管4aへ噴射されることを防止す
る。
【0021】前記設定時間が経過すると、スートブロワ
5の蒸気噴射方向をボイラ伝熱管4a方向へ向け、ボイ
ラ伝熱管4aのダスト除去を行う。このボイラ伝熱管4
aに噴射するときのスートブロワ5は、図2(d) に示す
ように、噴射方向角度内で首振りするように作動させ、
また上下にオシレーションさせる。さらに、1サイクル
毎に噴射の軌跡をずらし、効率の良いダスト除去を可能
とする。
【0022】以上のような鋼片の連続加熱炉1におい
て、 (1) 先ず、加熱炉内で副生ガス(コークス炉ガス)の燃
焼が開始され、燃焼排ガスは煙突7によるドラフト力に
より煙道2に導かれる。煙道内の高温排ガスにより、レ
キュペレーター3内の燃焼用空気を予熱する熱交換が実
施され、加熱炉ガスバーナーの燃焼用空気は常温からT
a°Cまで予熱される。レキュペレーター3を通過した
排ガスは、さらに廃熱回収用ボイラ4で熱回収され、蒸
気を発生させた後、煙突7から放散される。
【0023】(2) 時間の経過とともに、鋼材スケールや
燃料中ダスト等がボイラ伝熱管4aに付着し、図4(a)
に示すように、炉圧測定器11の測定値ΔPが上昇す
る。この測定値ΔPが起動設定値ΔPONに達すると、複
数のスートブロワ5が順次起動してボイラ伝熱管4aを
ボイラ発生蒸気等によりブローし、ダスト除去を行い、
測定値ΔPが停止設定値ΔPOFF となるまで、ブローサ
イクルを繰り返す。
【0024】(3) 図4(b) に示すように、ボイラ伝熱管
4aへダストが付着していくに従って、廃熱回収用ボイ
ラ4での蒸気発生量が減少していくが、スートブロワ5
のブローにより回復する。ただし、このとき、蒸気ドレ
ン水をボイラ伝熱管4aに噴射すると、ボイラ伝熱管4
aにダストが凝縮固着して、蒸気発生量の回復量は減少
する。この状態を図4(b) の1点鎖線で示す。本発明で
は、スートブロワ5の起動時に蒸気ドレン水をボイラ伝
熱管4aに噴射しないため、ダストが凝縮固着すること
がなく、その後の蒸気噴射によりダストが効率良く除去
され、図4(b) の実線で示すように蒸気発生量を回復さ
せることができる。
【0025】また、スートブロワ5の起動開始のΔPON
を、最適炉圧を維持可能な煙突ドラフト力が得られるよ
うに設定しているため、図4(c) に示すように、スート
ブロワ5の起動により最適炉圧が保持される。ここで、
スートブロワ起動間においては、圧力損失ΔPが徐々に
増加していくが、このΔPの増加を、図4(d) に示すよ
うに、炉圧ダンパ6の開度を大きくし、煙突ドラフト力
を増加することにより、吸収している。また、最適炉圧
保持が可能となるため、最適な操業状態によりレキュペ
レーター3も高位で安定し、予熱された燃焼用空気温度
Taは、図4(e) に示すように、低下せずに操業可能と
なる。なお、図4中、点線はスートブロワを運転しない
場合の状態を示している。
【0026】以上のように、本発明では、付着ダストの
除去により、ボイラ蒸気回収効率が向上するのはもちろ
んのこと、最適なドラフト力が常に維持されることによ
り、鋼片への伝熱効率の低下が防止され、また廃熱回収
設備(レキュペレーターおよび廃熱回収用ボイラ)への
高温排ガス通風量も十分に確保されることにより、廃熱
回収効率の低下も防止される。
【0027】
【発明の効果】前述の通り、本発明は、鋼材加熱炉の煙
道内に設置される廃熱回収用ボイラにおける排ガス圧力
損失を測定し、この排ガス圧力損失が設定値以上になる
と、スートブロワを起動させるようにしているため、ま
た、スートブロワの起動時に、ボイラ伝熱管に蒸気が噴
射されない方向に一定時間だけスートブロワの蒸気を噴
射してスートブロワチューブ内および配管内の水をパー
ジし、その後、ボイラ伝熱管に向けて蒸気を噴射するよ
うにしたため、次のような効果が得られる。
【0028】(1) 鋼材加熱炉に設置される廃熱回収用ボ
イラのボイラ伝熱管へのダスト付着を早期に確実に自動
検出して、付着ダストを自動的に除去することができ
る。
【0029】(2) スートブロワチューブ内および配管内
のドレン水がボイラ伝熱管へ噴射されるのが防止され、
ボイラ伝熱管への付着ダストの固着、ボイラ伝熱管・煙
道耐火物等の破損を防止することができる。
【0030】(3) 以上の付着ダストの早期検出、ボイラ
伝熱管への付着ダストの固着の防止により、ボイラ伝熱
管に付着したダストを効率良く確実に除去することがで
き、ボイラ伝熱管の付着ダスト除去により蒸気回収効率
が向上するのはもちろんのこと、十分なドラフト力が常
に維持されることにより、加熱炉内の鋼材への伝熱効率
の低下を確実に防止することができ、また加熱炉の炉圧
が操業適正値に保持され廃熱回収設備への高温排ガス通
風量も十分に確保されることにより、廃熱回収効率の低
下も確実に防止することができる。これにより、鋼材連
続加熱炉を高効率で長時間安定して操業することが可能
となり、またエネルギ損失を大幅に低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスートブロワ運転方法を実施する装置
を示す概略図である。
【図2】(a) は本発明のスートブロワ運転方法の運転開
始・停止方法に関するフローチャート、(b) は使用燃料
流量とボイラ伝熱管入出側差圧の設定値との関係を示し
たグラフ、(c) は本発明のスートブロワ運転方法の起動
方法に関するフローチャート、(d) はスートブロワの蒸
気噴射方向を示した概略平面図である。
【図3】本発明が適用される鋼片の連続加熱炉を示す概
略図である。
【図4】本発明における各状態量を示すグラフであり、
(a) はボイラ蒸発管圧損変化、(b) はボイラ蒸気発生量
変化、(c) は連続加熱炉圧変化、(d) は炉圧ダンパ開度
変化、(e) は連続加熱炉燃焼用空気温度変化を示す。
【符号の説明】
1…連続加熱炉 2…煙道 3…燃焼空気予熱設備(レキュペレーター) 4…廃熱回収用ボイラ 4a…ボイラ伝熱管 5…スートブロワ 6…炉圧ダンパ 7…煙突 8…炉内圧力測定器 9…装入口 10…抽出口 11…圧力差測定器 12…制御装置 13…回転駆動・上下振動装置 14…回転検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置された
    廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダストを除
    去するためのスートブロワの運転方法において、前記廃
    熱回収用ボイラにおける排ガス圧力損失を測定し、この
    排ガス圧力損失が設定値以上になると、スートブロワを
    起動させることを特徴とする廃熱回収用ボイラのスート
    ブロワ運転方法。
  2. 【請求項2】 鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置された
    廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダストを除
    去するためのスートブロワの運転方法において、スート
    ブロワの起動時に、ボイラ伝熱管に蒸気が噴射されない
    方向に一定時間だけスートブロワの蒸気を噴射してスー
    トブロワチューブ内および配管内の水をパージし、その
    後、ボイラ伝熱管に向けて蒸気を噴射することを特徴と
    する廃熱回収用ボイラのスートブロワ運転方法。
  3. 【請求項3】 鋼材の連続加熱炉の煙道中に設置された
    廃熱回収用ボイラのボイラ伝熱管に付着したダストを除
    去するためのスートブロワの運転方法において、前記廃
    熱回収用ボイラにおける排ガス圧力損失を測定し、この
    排ガス圧力損失が設定値以上になると、スートブロワを
    起動させ、このスートブロワ起動時に、ボイラ伝熱管に
    蒸気が噴射されない方向に一定時間だけスートブロワの
    蒸気を噴射してスートブロワチューブ内および配管内の
    水をパージし、その後、ボイラ伝熱管に向けて蒸気を噴
    射することを特徴とする廃熱回収用ボイラのスートブロ
    ワ運転方法。
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