JPH10274077A - 過給機付筒内噴射型エンジン - Google Patents

過給機付筒内噴射型エンジン

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JPH10274077A
JPH10274077A JP9081226A JP8122697A JPH10274077A JP H10274077 A JPH10274077 A JP H10274077A JP 9081226 A JP9081226 A JP 9081226A JP 8122697 A JP8122697 A JP 8122697A JP H10274077 A JPH10274077 A JP H10274077A
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清孝 間宮
Keiji Araki
啓二 荒木
Junzo Sasaki
潤三 佐々木
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 過給機駆動の高負荷域での燃料要求に適切に
対応しながら極低負荷域での燃料の噴射精度を確保す
る。 【解決手段】 燃焼室29の略周縁部にインジェクタ3
5を配設して点火プラグ36の近傍に直接燃料を噴射す
るようにし、低負荷域では燃料を圧縮行程後期に噴射し
て成層燃焼を行わせ、また高負荷域では吸気行程中に燃
料を噴射して均一燃焼を行わせるようにエンジンを構成
した。そして、低負荷域のうち、特にアイドル運転時等
の極低負荷の運転域では、インジェクタ35に供給する
燃料の圧力を下げて燃料を噴射させるとともに、燃料を
吸気行程中に噴射するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を直接燃焼室
内に噴射するインジェクタを備えた筒内噴射型エンジン
において、特に、過給機を備えた筒内噴射型エンジンに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料を直接燃焼室に噴射するイン
ジェクタを備え、低負荷時に、上記インジェクタから圧
縮行程後期に燃料を噴射することで点火プラグまわりに
混合気が偏在する状態として成層燃焼を行い、これによ
り燃焼安定性を確保しつつ空燃比をリーンにして燃焼改
善を図るとともに、高負荷時には、吸気行程で燃料を噴
射することで燃料を拡散させて均一燃焼を行い、これに
より空燃比をリッチにして高いエンジン出力を発生する
ようにした筒内噴射型エンジンは一般に知られている。
また、この種のエンジンに過給機を搭載し、吸気の過給
を行うことによりエンジンのトルクアップを図ることも
行われている。
【0003】この種のエンジンでは、燃料系で燃料を一
定の圧力に加圧し、図7に示すようにECUからの開弁
時間信号(パルス信号)に応じてインジェクタを作動さ
せる、つまり、インジェクタ内のニードルをパルス幅に
応じた時間だけリフトさせることにより燃料をインジェ
クタから噴射するようになっている。燃料の圧力(燃
圧)は、圧縮行程後期の燃焼室内の圧力より高い圧力に
設定され、これにより圧縮行程後期に燃焼室内に燃料を
噴射できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなエンジン
において、特に、過給機を備えてトルクアップを図るよ
うにしたエンジンでは、過給機駆動状態の高負荷域にお
いて短時間に多くの燃料を噴射することが要求されるた
め、例えば、ノズル口径が大きく設定される等、高燃圧
のもとで所要量の燃料を所定期間内に噴射できるように
インジェクタが構成されている。
【0005】ところが、このようなエンジンでは、高負
荷域での燃料噴射を良好に行うことはできるが、アイド
ル運転時等の極低負荷の運転域域で極少量の燃料を噴射
しようとすると、インジェクタの作動時間が極めて短く
なり、その結果、例えば、図7に破線で示す特定量Q以
下の極少量の燃料を噴射する運転域では、インジェクタ
の作動誤差による噴射量のバラツキが大きくなり、燃料
の噴射精度を低下させてしまうという問題が生じてい
る。
【0006】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、過給機を備えた筒内噴射型エンジンに
おいて、過給機駆動の高負荷域での燃料要求に適切に対
応しながら極低負荷域での燃料の噴射精度を確保するこ
とができる過給機付筒内噴射型エンジンを提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の過給機付筒内噴射型エンジンは、燃料を燃
焼室内に直接噴射するインジェクタを備え、低負荷時に
空燃比が理論空燃比よりも大きい状態でインジェクタか
ら圧縮行程で燃料を噴射して成層燃焼を行わせるととも
に、全負荷時に空燃比が理論空燃比若しくはそれ以下の
状態で均一燃焼を行わせるようにした過給機付筒内噴射
型エンジンにおいて、極低負荷運転域での上記インジェ
クタへの供給燃料圧力をその運転域より高負荷側での燃
料圧力よりも低くするとともに、この極低負荷域での燃
料噴射を吸気行程で行うようにしたものである(請求項
1)。
【0008】このエンジンによれば、極低負荷域では供
給燃料圧力が低くなることで燃料の要求噴射量当たりの
インジェクタの作動時間が長くなりインジェクタの作動
誤差による噴射量への影響が小さくなる。そのため、こ
のような極低負荷の運転域での噴射燃料のバラツキを抑
えることができる。また、吸気行程での燃料噴射により
燃料の気化・霧化が促進され燃焼性が確保される。
【0009】このエンジンにおいては、上述のような供
給燃料圧力の変更をエンジンの負荷のみに基づいて行う
のが望ましい(請求項2)。このようにすれば燃料の噴
射制御を簡素化することが可能となる。
【0010】また、上記極低負荷域において吸気の充填
を成層燃焼状態と比べて抑制するようにすれば(請求項
3)、極少量の燃料を均一燃焼させる必要がある極低負
荷域での失火を効果的に回避することが可能となる。こ
の場合、ピストンが下死点に達する前に吸気弁を閉じる
ように吸気時期を調整することによって吸気の充填を抑
制するようにすれば(請求項4)、ポンピングロスを伴
うことなく失火を回避することが可能となる。
【0011】また、少なくとも極低負荷域では過給機を
停止させるのが望ましい(請求項5)。このようにすれ
ば、吸気の過給により極低負荷域で空燃比が大きくリー
ンサイドに偏るのを防止することができる。
【0012】また、極低負荷域において、冷機時に暖機
時よりも多くの燃料を噴射しつつ吸気行程での燃料噴射
による均一燃焼を行わせるようにすれば(請求項6)、
燃料の気化・霧化を促進してエンジンの暖機を促すこと
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0014】図1は本発明に係る過給機付筒内噴射型エ
ンジンの一例を示す模式図、図2は同エンジンの要部構
成を示す概略図である。この図において、エンジンは、
エンジン本体10と、このエンジン本体10に接続され
る吸気通路12及び排気通路13等で構成されている。
【0015】上記吸気通路12には、上流側から順にエ
アクリーナ14、エアフローメータ15、スロットル弁
16,過給機17、インタークーラ18及びサージタン
ク19等が配設されている。
【0016】上記過給機17は、図外のエンジン出力軸
により機械的に駆動されて吸気の過給を行う機械式過給
機で、例えば、一対のロータを有したリショルム型の過
給機からなり、ベルト伝動機構によるエンジンの回転力
伝達に応じて各ロータを回転させて吸入空気を圧縮して
吐出するように構成されている。また、過給機17に
は、上記回転力を断続するための電磁クラッチ20が設
けられおり、この電磁クラッチ20がオンとなったとき
に回転力が伝達されて過給機17が駆動状態となり、電
磁クラッチ20がオフとなったときに回転力の伝達が遮
断されて過給機17が停止状態になるように構成されて
いる。
【0017】吸気通路12には、さらに上記過給機17
をバイパスする過給バイパス通路21が設けられるとと
もに、この過給バイパス通路21に制御弁22が設けら
れており、運転状態に応じた制御弁22の開閉に応じて
吸気をバイパスさせるようになっている。
【0018】上記排気通路13には、上流側から順にO
2センサ23、触媒装置24及びサイレンサ25等が配
設されている。触媒装置24は、例えば三元触媒を備え
ており、排ガス中のHC(炭化水素)、NOx(窒素酸
化物)等を吸収して排ガスを浄化するように構成されて
いる。
【0019】上記エンジン本体10は、シリンダブロッ
クとその上部に設置されるシリンダヘッドとから構成さ
れている。シリンダブロックのシリンダ27内にはピス
トン28が配設され、このピストン28の上面とシリン
ダヘッドの下面との間に燃焼室29を形成している。
【0020】また、エンジン本体10には、燃焼室29
に開口する吸気ポート及び排気ポートが形成され、例え
ば、各気筒毎に2個の吸気ポート30と2個の排気ポー
ト31とが形成されている。そして、各吸気ポート30
に上記吸気通路12を構成する吸気マニホールドがそれ
ぞれ接続される一方、各排気ポート31に上記排気通路
13を構成する排気マニホールドがそれぞれ接続されて
いる。
【0021】各吸気ポート30にはそれぞれ吸気弁32
が装備され、各排気ポート31にはそれぞれ排気弁33
が装備されており、各弁32,33用のカムシャフトの
カム(図示省略)により各弁32,33が駆動されるよ
うになっている。
【0022】特に、吸気弁32を駆動するカムシャフト
には動弁可変装置34(図1に示す)が組み込まれてお
り、これにより吸気弁32の閉時期が可変となってい
る。具体的に説明すると、動弁可変装置34には、図示
を省略するが2種類のカムと、これらのカムのいずれか
一方のカムで吸気弁32を作動させるように切替える切
替機構とを具備した構成となっており、例えば、図5の
実線に示すように、ピストンが上死点(TDC)に達す
る位置より若干速い位置から吸気弁32を開いて、ピス
トンが下死点(BDC)に達する位置より若干遅い位置
で吸気弁32を閉じる通常タイミングと、吸気弁32の
閉時期を下死点(BDC)よりも若干早める早閉じタイ
ミング(図5中に破線で示す)とに吸気弁32の閉時期
を切替えることができるようになっている。
【0023】また、エンジン本体10には、図2に示す
ように、上記燃焼室29内に直接燃料を噴射するインジ
ェクタ35と、点火プラグ36とが設けられており、上
記インジェクタ35の先端が燃焼室29の略周縁部に配
置され、点火プラグ36の先端が燃焼室29の天井部の
略中央に配置されている。
【0024】上記インジェクタ35は、リターンスプリ
ングにより閉弁方向に付勢されるニードルと、これをリ
フトさせるための電磁コイルとを備えており、電磁コイ
ルの励磁によりニードルをリフトさせて後記燃料系で加
圧された燃料を先端ノズルから噴射するように構成され
ている。
【0025】インジェクタ35は、同図に示すように、
燃焼室29の一側方において吸気ポート30が配設され
た部分の下方に配設されているとともに、インジェクタ
配置部分に対向する燃焼室周縁付近に向かう斜め下方に
向かって燃料を噴射するようにエンジン本体10に傾斜
した状態で取付けられている。このようにインジェクタ
35及び点火プラグ36が配置されることにより、運転
時には、図2中に符号Fで示すように点火プラグ36の
先端近傍に燃料が噴射されるようになっている。
【0026】図3は、上記エンジンの燃料系の構成の一
例を示している。この図において、40は、燃料タンク
であり、この燃料タンク40と上記インジェクタ35と
の間に燃料供給通路41及び燃料リターン通路42が接
続されている。
【0027】燃料供給通路41には、燃料タンク40側
から順に低圧燃料ポンプ43、フィルター44及びエン
ジン駆動の高圧燃料ポンプ45が設けられ、燃料リター
ン通路42には、高圧レギュレータ46と、その下流側
に位置する低圧レギュレータ47が設けられている。さ
らに、高圧燃料ポンプ45をバイパスする通路48が設
けられ、この通路48にチェックバルブ48aが設けら
れるとともに、高圧レギュレータ46をバイパスする通
路49が設けられ、この通路49にソレノイドバルブ4
9aが設けられている。
【0028】そして、この燃料系において低圧燃料ポン
プ43及び高圧燃料ポンプ45が作動され、かつ上記ソ
レノイドバルブ51が閉じられることにより、高圧レギ
ュレータ46が機能し、これによってインジェクタ35
に供給される燃料の圧力(以下、燃圧という)が圧縮行
程後期の噴射が可能な高圧(高燃圧)に調整される一
方、高圧燃料ポンプ45が停止されて低圧燃料ポンプ4
3のみが作動され、かつ上記ソレノイドバルブ51が開
かれることにより、低圧レギュレータ47が機能し、こ
れによって燃圧が上記第1燃圧よりも低い圧力(低燃
圧)に調整されるようになっている。
【0029】図1において50は、エンジン制御用のE
CU(コントロールユニット)であり、このECU50
には、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を
検出するアクセルセンサ37、吸入空気量を検出するエ
アフローメータ38、エンジン冷却水の温度を検出する
水温センサ39、上記O2センサ23及び図外のクラン
ク角センサ等からの信号が入力されている。
【0030】このECU50は、運転状態に応じて上記
電磁クラッチ20を制御する過給機制御手段51と、上
記動弁可変装置34を制御することにより吸気弁32の
閉時期を切替える弁閉時期制御手段52と、インジェク
タ駆動回路55を介して燃料の噴射時期及び噴射量を制
御する燃料噴射制御手段53と、上記燃料系の各ポンプ
43,45及びソレノイドバルブ49aの駆動を制御す
ることにより燃圧を切替える燃圧制御手段54とを含ん
でいる。
【0031】上記ECU50の過給機制御手段51によ
る運転状態に応じた電磁クラッチ20の制御を図4に基
づいて説明する。
【0032】同図は、エンジンの運転状態において過給
機17が停止される運転領域である過給機停止領域A
と、過給機17が駆動される運転領域である過給機駆動
領域Bとを示しており、過給機停止領域Aでは電磁クラ
ッチ20がオフとされ、過給機駆動領域Bでは電磁クラ
ッチ20がオンとされる。また、同図中のラインIは、
過給機下流の吸気圧が大気圧となるときのトルク、つま
り無過給時の全トルクに相当するものであり、またライ
ンIIは、過給機17による吸気の過給が行われた場合の
全開トルクに相当するものである。
【0033】同図に示すように、予め設定された所定の
エンジン回転数Nより低速側においては、ラインIを境
に低負荷側と高負荷側とで過給機17が停止状態と駆動
状態とに切替えられる。この設定回転数Nは、ラインII
のピーク、つまり過給機17による吸気の過給が行われ
た場合の最高トルクとなるエンジンの回転数近傍の回転
数とされている。一方、上記設定回転数Nより高速側で
は、低負荷側から高負荷側にわたって過給機17が駆動
状態とされる。つまり、過給機停止領域Aは、上記設定
回転数Nより低速側における低負荷の領域とされ、また
過給機駆動領域Bは、設定回転数Nより低速側の高負荷
側の領域及び設定回転数Nより高速側の低負荷側から高
負荷側にわたる領域とされている。
【0034】また、ECU50の燃圧制御手段54によ
る燃圧の切替え制御は、図6に示すように、要求噴射量
が特定量Q1よりも多い運転域では燃圧が高燃圧とさ
れ、上記特定回転数N以下であって、要求噴射量が特定
量Q1よりも少ない運転域では燃圧が低燃圧とされる。
つまり、上記過給機停止領域Aのうち、要求噴射量が極
めて少ない極低負荷の運転域(図4中ハッチングで示す
領域;以下、特定運転域αという)では燃圧が低燃圧と
され、これ以外の運転域では高燃圧とされる。
【0035】ここで、上記特定量Q1は、例えば、その
量より少ない燃料を上記高燃圧のもとで噴射しようとす
るとインジェクタ35の作動誤差による噴射量のバラツ
キが大きくなって噴射量の信頼性が著しく低下するよう
な値とされている。
【0036】また、ECU50の燃料噴射制御手段53
による燃料の噴射時期及び噴射量の制御は以下のように
行われる。
【0037】上記過給機停止領域Aでは圧縮行程後期に
燃料を噴射し、過給機駆動領域Bでは吸気行程に燃料を
噴射するようにインジェクタ35が制御される。但し、
過給機停止領域Aのうち、上記特定運転域αでは、吸気
行程に燃料を噴射するようにインジェクタ35が制御さ
れる。
【0038】燃料噴射量は、インジェクタ駆動回路55
から出力される開弁時間信号(パルス信号)のパルス幅
に応じてインジェクタ35の電磁コイルが励磁されるこ
とにより制御されるようになっている。そして、運転状
態に応じて要求噴射量が演算されるとともに、この要求
噴射量と燃圧とに基づいてパルス幅が求められ、このパ
ルス幅のパルス信号がインジェクタ35に出力されるこ
とにより所要量の燃料が噴射されるようになっている。
【0039】さらに、ECU50の弁閉時期制御手段5
2による吸気弁32の閉時期の切替え制御は、特定運転
域αで吸気弁32の閉時期を早閉じタイミングとし、こ
れ以外の領域では通常タイミングとするようになってい
る。
【0040】以上のような当実施形態の過給機付筒内噴
射型エンジンの作用効果を次に説明する。
【0041】上述のようなエンジンによれば、上記特定
運転域αを除く運転域で、インジェクタ35に供給され
る燃圧が高燃圧とされ、この燃圧に基づいて上記インジ
ェクタ35の作動時間、つまり電磁コイルの励磁時間が
制御されることにより運転状態に応じた所要量の燃料が
噴射される。そして、特定運転域αを除く過給機停止領
域Aでは、圧縮行程後期に燃料が噴射されることで点火
プラグ36まわりに混合気が偏在させられて成層燃焼が
行われ、これにより空燃比が理論空燃比よりもリーンな
状態で安定燃焼が行われて燃費の節約が図られ、また、
過給機駆動領域Bでは、吸気行程中に燃料が噴射される
ことにより、燃料の拡散が促進されて均一燃焼が行われ
てエンジン出力が高められる。
【0042】そして、上記の特定運転域αにおいては、
燃圧が低燃圧に切替えられ、この低燃圧のもとでインジ
ェクタ35の作動時間が制御されて燃料噴射が行われる
とともに、燃料噴射が吸気行程中に行われる。これによ
り極少量の燃料を噴射する必要がある特定運転域αでの
噴射量のバラツキが抑制されて安定燃焼性が確保され
る。
【0043】すなわち、燃圧が低燃圧とされることによ
って、要求噴射量当たりのインジェクタ35の作動時間
が長くなるため、たとえば、図6に示すように、高燃圧
のもとでは噴射量にバラツキが生じるような特定量Q1
以下の要求量(Q2)であっても安定して燃料が噴射さ
れることなる。しかも、燃料噴射が吸気行程中に行われ
て噴射燃料の気化・霧化が促進されるため、燃圧を下げ
たことにより噴射燃料がインジェクタ35近傍に偏在す
るということがなく、特定運転域αにおいて安定した燃
焼性が確保されることとなる。
【0044】なお、上記のように特定運転域αで極少量
の燃料を吸気行程中に噴射して均一燃焼を行わせると、
空燃比が理論空燃比よりも大きくリーンサイドに偏って
失火限界を越えてしまうことが懸念されるが、上記エン
ジンでは、上述のように特定運転域αでは吸気弁32の
閉時期を早閉じタイミングとし、これにより吸気が抑え
られるようになっているため、空燃比が失火限界を越え
るのを抑えて失火を効果的に防止するという特徴もあ
る。
【0045】このように当実施形態のエンジンによれ
ば、過給機を備えた従来のこの種の筒内噴射式エンジン
と比較すると、アイドル運転時等の極低負荷域から過給
機駆動による高負荷域にわたって燃料を安定供給でき、
そのため全運転域で安定燃焼性を確保することができ
る。
【0046】ところで、上述のエンジンは本発明に係る
筒内噴射型のエンジンの一例であって、その具体的な構
成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
【0047】例えば、上記エンジンでは、特定運転域α
で吸気弁32を早閉じすることで吸気を抑え、これによ
って特定運転域αでの空燃比が失火限界を越えないよう
にしているが、通常タイミングでも全く失火限界を越え
る虞れがないような場合には、吸気弁32を固定的に通
常タイミングで行うようにして動弁可変装置34を省略
するようにしてもよい。なお、このように吸気を抑える
方法としては、スロットル弁の開度を調整することも考
えられるが、この場合には、ポンピングロスを伴うこと
となるため、この点、吸気弁32の閉時期を早める方が
有利である。また、ピストンが下死点(BDC)に達す
る位置より大幅に遅い位置で吸気弁32を閉じるように
しても早閉じの場合と同様にポンピングロスを伴うこと
なく吸気を抑えることができるが、この場合には、吸気
行程で噴射された燃料の吹き返しにより空燃比のリーン
化を促す虞れがあるため必ずしも有効ではない。
【0048】また、上記エンジンでは、特定回転数N以
下の運転域で燃圧を切替えるようにしているが、燃圧を
切替えるとこれに応じてインジェクタ35への出力パル
ス幅を変動させる必要があるため、回転数に基づいて燃
圧を切替える上記エンジンでは、回転数に応じてパルス
幅を変動させる制御が複雑になる。そのため、回転数に
拘らず負荷のみによって燃圧を切替えるようにし、これ
によりインジェクタ35による燃料の噴射制御を簡素化
するようにしてもよい。
【0049】なお、過給機17の駆動領域、具体的な燃
料の圧力やインジェクタ35による燃料の噴射量等は、
適用されるエンジンに応じて適宜設定するようにすれば
よい。この場合、例えば、アイドル運転時等の低負荷域
で過給機を駆動させて掃気性を高めるようなエンジンも
あり、このようなエンジンに本発明を適用すると、上記
特定運転域αにおいて吸気が過給される結果、空燃比が
リーンサイドに大きく偏って失火限界を越える虞れがあ
るため、極低負荷域では過給機を停止させるようなエン
ジンに適用するのが好ましい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の過給機付
筒内噴射型エンジンは、燃料を燃焼室内に直接噴射する
インジェクタを備えた過給機付筒内噴射型エンジンにお
いて、極低負荷運転域でのインジェクタへの供給燃料圧
力をその運転域より高負荷側での燃料圧力よりも低くす
るとともに、この極低負荷域での燃料噴射を吸気行程で
行うようにし、これにより極低負荷運転域において燃料
の要求噴射量当たりのインジェクタの作動時間を長くし
てインジェクタの作動誤差による噴射量への影響を小さ
くするようにしたので、過給機駆動による高負荷運転域
で要求される燃料を適切に噴射するようにしながらも、
極低負荷域での燃料噴射制度を適切に確保することがで
きる。しかも、燃料圧力を低くする運転域では、燃料を
吸気行程中に噴射するため燃料の気化・霧化が促進さ
れ、これにより燃料圧力を低くしながらも燃焼性を適切
に確保することができる。
【0051】特に、このエンジンおいて、供給燃料圧力
の変更をエンジンの負荷のみに基づいて行うようにすれ
ば燃料の噴射制御を簡素化することができる。
【0052】また、上記極低負荷域において吸気の充填
を成層燃焼状態と比べて抑制するようにすれば、極低負
荷域での失火を効果的に回避することができる。この場
合、ピストンが下死点に達する前に吸気弁を閉じるよう
に吸気時期を調整し、これによって吸気の充填を抑える
ようにすれば、ポンピングロスを伴うことなく失火を回
避することができる。
【0053】さらに、極低負荷域で過給機を停止させる
ようにすれば、この運転域での失火を回避することがで
きる。また、極低負荷域において、冷機時に暖機時より
も多くの燃料を噴射しつつ吸気行程での燃料噴射による
均一燃焼を行わせるようにすれば、燃料の気化・霧化を
促進してエンジンの暖機を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る過給機付筒内噴射型エンジンの一
例を示す模式図である。
【図2】上記エンジン本体の燃焼室及びその付近を示す
平面概略図である。
【図3】上記エンジンの燃料系を示す構成図である。
【図4】過給機の駆動領域及び燃料の噴射時期を説明す
る図である。
【図5】吸気時期を説明する図である。
【図6】燃料の圧力と噴射量と噴射時間(パルス幅)と
の関係を示すグラフである。
【図7】従来装置における燃料の噴射量と噴射時間(パ
ルス幅)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 エンジン本体 12 吸気通路 13 排気通路 17 過給機 35 インジェクタ 40 燃料タンク 41 燃料供給通路 42 燃料リターン通路 43 低圧燃料ポンプ 45 高圧燃料ポンプ 50 ECU 51 過給機制御手段 52 弁閉時期制御手段 53 燃料噴射制御手段 54 燃圧制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/32 F02D 41/32 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を燃焼室内に直接噴射するインジェ
    クタを備え、低負荷時に空燃比が理論空燃比よりも大き
    い状態でインジェクタから圧縮行程で燃料を噴射して成
    層燃焼を行わせるとともに、全負荷時に空燃比が理論空
    燃比若しくはそれ以下の状態で均一燃焼を行わせるよう
    にした過給機付筒内噴射型エンジンにおいて、極低負荷
    運転域での上記インジェクタへの供給燃料圧力をその運
    転域より高負荷側での燃料圧力よりも低くするととも
    に、この極低負荷域での燃料噴射を吸気行程で行うこと
    を特徴とする過給機付筒内噴射型エンジン。
  2. 【請求項2】 エンジンの負荷のみに基づいて上記供給
    燃料圧力を変更することを特徴とする請求項1記載の過
    給機付筒内噴射型エンジン。
  3. 【請求項3】 上記特定低負荷域において吸気の充填を
    成層燃焼状態と比べて抑制することを特徴とする請求項
    1又は2記載の過給機付筒内噴射型エンジン。
  4. 【請求項4】 ピストンが下死点に達する前に吸気弁を
    閉じるように吸気時期を調整することによって吸気の充
    填を抑制することを特徴とする請求項3記載の過給機付
    筒内噴射型エンジン。
  5. 【請求項5】 少なくとも上記極低負荷域では上記過給
    機を停止させることを特徴とする請求項1記載の過給機
    付筒内噴射型エンジン。
  6. 【請求項6】 上記極低負荷域において、冷機時に暖機
    時よりも多くの燃料を吸気行程で噴射して均一燃焼を行
    わせることを特徴とする請求項1記載の過給機付筒内噴
    射型エンジン。
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