JPH10273745A - 傾斜機能材料の製造方法 - Google Patents

傾斜機能材料の製造方法

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JPH10273745A
JPH10273745A JP9078059A JP7805997A JPH10273745A JP H10273745 A JPH10273745 A JP H10273745A JP 9078059 A JP9078059 A JP 9078059A JP 7805997 A JP7805997 A JP 7805997A JP H10273745 A JPH10273745 A JP H10273745A
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JP
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less
ceramic
functionally graded
ceramics
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JP9078059A
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Mitsuo Kuwabara
光雄 桑原
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Honda Motor Co Ltd
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
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    • H05K1/03Use of materials for the substrate
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    • H05K1/053Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate the metal substrate being covered by an inorganic insulating layer
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
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  • Powder Metallurgy (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な工程で、金属組成層とセラミックス組成
層とが強固かつ確実に一体化された傾斜機能材料を得る
ことを可能にする。 【解決手段】セラミックスを含有する金属側原料粉末
と、金属を含有するセラミックス側原料粉末とを混合し
て成形体を得た後、この成形体に焼結処理を施すことに
より、金属組成層とセラミックス組成層とがこれらの混
合物からなる傾斜機能層を介して一体的に設けられた傾
斜機能材料が製造される。これにより、簡単な工程で、
接合強度に優れるとともに、熱的性能が向上した傾斜機
能材料を確実に得ることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属組成層とセラ
ミックス組成層とを一体的に有する傾斜機能材料の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、耐蝕性、絶縁性および高温耐久
性等に優れるセラミックスと靭性に優れる金属との特性
を一体的に備えた傾斜機能材料が知られている。この種
の傾斜機能材料は、例えば、半導体回路基板として使用
されることが望まれている。半導体回路では、最近、高
集積化、高容量化および高周波数化の傾向が著しく、こ
の半導体回路を搭載するセラミックス基板と、該半導体
回路に発生する熱を外部に効率よく排出するためのヒー
トシンクとを一体化する必要があるからである。
【0003】ところで、上記の傾斜機能材料は、通常、
組成が徐々に異なる積層体(必要に応じて10層以上)
を用意し、所定の形状に成形した後に焼結処理を施すこ
とにより製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属と
セラミックスとでは、それぞれの焼成温度や熱膨張率お
よび熱伝導率等が大きく異なっている。従って、多層に
積層しても、金属とセラミックスとを同時焼成する際
に、セラミックス側が未焼結となったり、その組成の界
面から剥離が発生したり、あるいはクラックや割れ等が
生じたりするため、実用に適さないという問題が指摘さ
れている。
【0005】しかも、組成を徐々に変えて多層に積層す
るため、成形可能な厚さが大きくなってしまい、厚さの
薄い傾斜機能材料を得ることができず、汎用性に劣ると
いう不具合がある。さらに、工程が煩雑であるととも
に、工程数が多くなり、製造コストが上昇するという問
題がある。
【0006】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、簡単な工程で、金属組成層とセラミックス組成層
とが強固かつ確実に一体化された傾斜機能材料を得るこ
とが可能な傾斜機能材料の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明に係る傾斜機能材料の製造方法では、金属
側とセラミックス側との組成が、焼結の緻密化段階まで
近似した構成を有する一方、焼結後にそれぞれが略完全
に金属とセラミックスとに転化するように調製する。す
なわち、金属側組成とセラミックス側組成とを、焼結段
階まで熱膨張や焼結に伴う収縮帯域等が同様になるよう
に、セラミックス側に金属を添加する一方、金属側にセ
ラミックスを添加して、それぞれ複合材化する。
【0008】ここで、傾斜機能材料を半導体回路基板と
して用いる場合、金属側の組成としては、ヒートシンク
絶縁基板に好適な高熱伝導を有する銅−モリブデン合金
が用いられる一方、セラミックス側の組成としては、窒
化アルミニウムが採用される。
【0009】窒化アルミニウムは、特に、半導体が積載
されて回路が構成されるため、緻密で絶縁性や熱伝導率
が高く、低熱膨張である必要がある。このため、セラミ
ックス側組成に添加される金属は、低誘電性を有し、セ
ラミックスの緻密化を阻害するものであってはならな
い。しかも、セラミックス側の熱伝導は、不純物や緻密
化の程度等に大きく左右されるため、この点についても
配慮する必要がある。
【0010】上記の観点から、ヒートシンクとして求め
られている機能を満たすセラミックス側原料は、窒化ア
ルミニウム(AlN)が70%〜90%、アルミニウム
(Al)が5%〜25%、ジルコニウム(Zr)が3%
以下、クロム(Cr)が2%以下、炭化タングステン
(WC)が3%以下、モリブデン(Mo)が2%以下、
および炭素(C)が1%以下の組成に設定される。
【0011】さらに、酸化イットリウム、酸化アルミニ
ウム、アルカリ土類金属酸化物およびランタン系元素酸
化物等を5%以下の範囲内で添加してもよい。これらを
添加することにより、緻密化温度域が低下し、金属に含
有させるセラミックス量を若干削減することができる。
【0012】以下に、セラミックス側原料として添加さ
れる各組成について説明する。
【0013】窒化アルミニウムの添加:窒化アルミニウ
ムの添加量が70%未満では、得られる傾斜機能材料の
セラミックス側の物性の中、熱伝導率が130W/mK
以下と低くなってしまい、物性的に好ましいものではな
い。一方、窒化アルミニウムの添加量が90%を超える
と、セラミックス側と金属側との収縮帯域や熱膨張が異
なってしまい、傾斜機能材料を構成することができなく
なってしまう。
【0014】アルミニウムの添加:アルミニウムが添加
されることにより、セラミックス側の熱膨張を大きくす
るとともに、このセラミックス側の融点を低下させるこ
とができる。また、アルミニウムは、焼結後の窒化乃至
は焼結段階での窒化により、窒化アルミニウム粒子と直
接結合を生じさせるために添加される。
【0015】アルミニウムの添加量が5%未満では、2
000℃以上に焼結温度を上げてもセラミックス側が緻
密化することがなく、一方、添加量が25%を超える
と、セラミックス側の融点が下がり過ぎて100%の窒
化が達成されない。これにより、アルミニウムが残存
し、また、熱膨張も大きくなり過ぎて傾斜機能材料を構
成することができない。
【0016】ジルコニウムおよびクロムの添加:これら
は、必須の添加成分ではないが、ジルコニウムおよびク
ロムがそれぞれ3%以下および2%以下だけ添加される
と、これらの金属の他、セラミックス側に添加された金
属のセラミックス化の効率が向上し、100%のセラミ
ックス化が達成される。なお、それぞれの添加量が3%
および2%を超える範囲では、得られる傾斜機能材料の
熱伝導率が低下してしまい、好ましくない。
【0017】炭化タングステンおよびモリブデンの添
加:炭化タングステンおよびモリブデンは、セラミック
ス側の熱伝導率を大きく低下させることなく窒化アルミ
ニウムの緻密化剤としての機能を有するものの、金属側
の組成にモリブデンが多く含まれるため、主として傾斜
機能層の安定化に寄与する。それぞれの添加量が3%お
よび2%を超える範囲では、他の添加成分、特に、アル
ミニウムに対して影響を及ぼしてしまい、セラミックス
化や緻密化を阻害するために好ましくない。
【0018】炭素の添加:炭素は、添加されている金属
をセラミックス化させる機能を有するものであるが、そ
の添加量が1%を超えると、緻密化が98%程度となっ
てしまう。従って、炭素の添加量は、1%以下に設定さ
れる。
【0019】なお、金属酸化物の添加は、セラミックス
側の焼結温度を低下させるのに有効であるが、添加され
ているアルミニウムの窒化を阻害し、また、添加量に対
する熱伝導の低下が大きくなる。このため、金属酸化物
の添加量は、5%以下であることが望ましい。
【0020】金属側の組成としては、ヒートシンクとし
ての機能を有するため、銅−モリブデン合金とする。金
属側原料は、モリブデンが15%〜75%、銅(Cu)
が3%〜20%、アルミニウムが2%〜10%、窒化ア
ルミニウムが3%〜30%、マグネシウム(Mg)が
0.3%以下、コバルト(Co)が0.5%〜5%、ニ
ッケル(Ni)が0.5%以下、炭化モリブデン(Mo
2 C)が5%〜30%、銀(Ag)が0.3%以下、お
よび炭素が0.1%〜5%の組成に設定される。
【0021】以下に、金属側原料として添加される各組
成について説明する。
【0022】モリブデンの添加:銅−モリブデン合金
は、熱膨張率がセラミックス層に比べて大き過ぎると、
焼結の緻密化時にこのセラミックス層との界面で剥離や
変形が生じてしまい、傾斜機能材料を構成することがで
きない。このため、モリブデンの添加範囲は、15%〜
75%に設定される。
【0023】銅の添加:銅は、モリブデンを緻密化する
ための結合材的な機能を有し、必要な特性である熱伝導
を確保するためにも必須成分である。銅の添加量が3%
未満では、効果がなく、他の成分を銅に変えて添加する
必要が生ずるが、これにより熱伝導が小さくなってしま
い、好ましくない。また、銅の添加が20%を超える範
囲では、熱膨張が大きくなり過ぎて傾斜機能材料を構成
することができない。
【0024】アルミニウムの添加:アルミニウムは、傾
斜機能層を構成し、セラミックス側と強く結合しながら
両者の物性の差等を緩和するために必要である。アルミ
ニウムの添加量が2%未満では、傾斜機能層の機能であ
るセラミックス側と金属側との結合が不十分となってし
まい、この傾斜機能層がボーラス化し易くなって十分な
機能を発揮することができない。一方、アルミニウムの
添加量が10%を超えると、金属側の熱膨張が大きくな
り過ぎて融点が大きく低下することにより、焼結時に変
形が大きくなってしまい、傾斜機能材料が得られない。
【0025】窒化アルミニウムの添加:窒化アルミニウ
ムは、金属側の融点を上昇させて傾斜機能層を構成する
ために必要である。窒化アルミニウムの添加量が3%未
満では、傾斜機能層を構成する点、金属側の融点を上昇
させる点、および熱膨張を低下させる点からも少な過ぎ
る。また、窒化アルミニウムの添加量が30%を超える
と、金属側の緻密化が生じなくなってしまう。
【0026】マグネシウムの添加:マグネシウムは、添
加された窒化アルミニウムが金属と親和性が低くて結合
しない状態を改善し、このセラミックス成分と金属とを
結合させる機能を有する。このマグネシウムの添加量が
0.3%を超えると、低融点化し易くなり、マグネシウ
ムの効果も飽和してしまい、好ましくない。
【0027】コバルトの添加:コバルトは、添加された
炭化モリブデンの結合材としての機能を有し、緻密化を
促進させる効果がある。コバルトの添加量が0.5%未
満では、その効果がなく、添加量が5%を超えると、緻
密化の効果が飽和するばかりでなく熱伝導率が低下して
しまう。
【0028】ニッケルの添加:ニッケルは、添加された
セラミックス粒子である炭化モリブデン等の粒成長を助
長し、緻密化の向上に寄与する。ニッケルの添加量は、
熱伝導率に大きく影響し、誘電性も高いことからセラミ
ックス層への影響も懸念される。このため、ニッケルの
添加量は、0.5%以下に設定することが望ましい。
【0029】炭化モリブデンの添加:炭化モリブデン
は、窒化アルミニウムと同様に、熱伝導率を低下させる
ことなく金属側の融点を上昇させるとともに、熱膨張率
を低下させ、セラミックス側との焼結帯域を同一化する
機能を有する。炭化モリブデンの添加量が5%未満で
は、その効果が得られない一方、添加量が30%を超え
ても、その効果が飽和するだけであり、しかも緻密化が
難しくなるとともに金属への転化が進まず、得られる傾
斜機能材料の熱伝導率が低下してしまう。
【0030】銀の添加:銀は、添加されたセラミックス
の金属との濡れ性を改善し、金属の体積拡散を助長する
とともに、緻密化を促進する機能を有する。銀の添加量
が0.3%を超えると、金属側が低融点化するためにセ
ラミックス側と傾斜機能層を形成しながらの同時緻密化
が達成されない。
【0031】炭素の添加:炭素は、添加されたセラミッ
クスを金属に転化させる際に必要なものである。炭素の
添加量が0.1%未満では、その効果を得ることができ
ず、添加量が5%を超えると、逆に金属をセラミックス
化してしまい、不都合となってしまう。
【0032】セラミックス側の原料粉末および/または
金属側の原料粉末に、水素化物が添加される。この水素
化物は、セラミックス側に添加された金属のセラミック
ス化および金属側に添加されたセラミックスの金属化に
際し、その効率を向上させる触媒的な機能を有する。水
素化物の添加量が0.1%未満では、明らかな効果が得
られない一方、その添加量が5%を超えても、効果が変
化せず、かつ作業の安全性と取り扱いの利便性およびコ
スト的な要因から、5%以上の添加は不適である。
【0033】上記の金属側原料粉末およびセラミックス
側原料粉末が、必要に応じて水素化物粉末とともに有機
溶剤等を用いて湿式混合された後、粉末冶金的な常法、
例えば、加圧成形法、射出成形法またはスラリーを用い
てのシート成形法等により成形される。
【0034】加圧成形法は、金属側またはセラミックス
側の粉末を所定量だけ金型に入れて予備成形した後、セ
ラミックス側または金属側の粉末を金型内に導入し、所
定圧力を付与して成形を行う。その際、通常添加される
バインダーの脱脂温度が、添加されたアルミニウムの融
点に近似しているために、このバインダーを使用しない
金型内静水圧加圧成形法を用いることが望ましい。
【0035】なお、射出成形法も同様に、一方の原料粉
末を成形して金型内に配置した状態で、他方の原料粉末
を射出して互いに重ね合わせるようにして成形すればよ
い。
【0036】また、半導体基板のように、厚さの薄い傾
斜機能材料を製造する際には、粉末を有機溶媒等に分散
した状態で成形を行う、シート成形法やテープ成形法を
採用することができる。これらの成形方法も同様に、別
々にシートを成形しておき、互いに重ね合わせることに
より製造される。
【0037】この種の成形法により所定の形状に成形さ
れた成形体は、炉内に導入されて焼結処理を施されるこ
とにより、緻密化される。焼結処理は、真空雰囲気や水
素雰囲気でも行われるが、操作性等を考慮して窒素雰囲
気が好適に使用される。
【0038】焼結時の加圧力は、添加されている金属の
蒸発が生じない、あるいは少ない温度領域では、0.1
Pa〜10Pa程度の減圧下であり、それ以上の温度で
は、金属の高温蒸発を防いだり、セラミックス側を完全
にセラミックス化するために、大気圧程度乃至はそれ以
上の加圧状態に設定される。なお、大気圧以下では、セ
ラミックス側のセラミックス化が100%に達しない場
合があり、その条件管理が煩雑であるために、好ましい
ものではない。
【0039】焼結温度は、1430℃〜1850℃の範
囲内であり、焼結時間は、15分以上、さらに好ましく
は30分以上に設定される。焼結温度が1430℃以下
では、緻密化が98%以下になってしまい、特に、セラ
ミックス側では相対密度が熱伝導率や絶縁性と密接な関
係があることから、好ましくない。一方、焼結温度が1
850℃を超えると、銅等の金属が高温蒸発し、炉内を
汚染するばかりでなく、相対密度が低下してしまう。
【0040】焼結温度が1430℃〜1850℃の温度
範囲で、相対密度が98%を超えており、さらに148
0℃〜1780℃の温度範囲で、その相対密度が100
%となるとともに、欠陥である気孔等が電子顕微鏡観察
によっても見られないものとなる。また、焼結時間が1
5分以下では、十分な緻密化が進行せずに相対密度が9
8%程度以下となってしまう。従って、相対密度が10
0%となる30分以上の焼結時間が好ましい。
【0041】焼結処理された傾斜機能材料には、焼結後
直ちに降温させて900℃〜1400℃の温度範囲で3
0分以上の熱処理が施される。これにより、金属側のセ
ラミックスが金属に転化するとともに、傾斜機能層の安
定化を図ることができ、物性としても10%程度の向上
が可能になる。処理温度が900℃未満および1400
℃以上では、セラミックスの金属への転化が効率よく行
い難いため、上記温度範囲に設定される。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明に係る傾斜機能材料の製造
方法に関し、半導体回路基板を構成するヒートシンク一
体型絶縁基板を製造する実施形態について説明する。
【0043】先ず、金属側の原料粉末組成が表1に示さ
れており、セラミックス側の原料粉末組成が表2に示さ
れている。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】本実施形態では、金属側の層とセラミック
ス側の層とをそれぞれ単層で構成し、2層の積層体を用
いて傾斜機能材料を製造する実験を行った。
【0047】一方、比較例としては、従来行われている
ように、成分を徐々に変化させた多層構造の集積体を用
いた。その組成配合は、表3に示すものを使用した。
【0048】
【表3】
【0049】そこで、表1〜表3に示す各粉末組成を全
て湿式混合した後、比較例以外は表4に示すそれぞれの
組み合わせにより、セラミックス側を2.5mm、金属
側を4mmの成形厚さで金型内静水圧加圧成形法を用い
て120MPaの圧力にて成形が行われた。比較例は、
10%ずつ組成を変えて11層に積層されており、セラ
ミックス側および金属側として、表3中、aおよびkの
厚さを1mmとし、その他の厚さを0.5mmとして金
型内静水圧加圧成形法を用いて成形された。成形体の厚
さは、全体として6.5mmであった。
【0050】ここで、金型内静水圧加圧成形法は、成形
圧力の均質度が高く、成形体内部に欠陥が発生し難い方
法であり、本実施形態では、略100%の歩留りが得ら
れた。これに対して、11層の積層体からなる比較例で
は、境界部からの剥離が生じ易く、歩留りが30%程度
と低い値となった。
【0051】次いで、50℃で8時間程度の乾燥処理が
施された後、焼結炉内に導入して、図1に示すような焼
成パターンで焼結処理が施された。ここで、最高温度は
1940℃であるが、1400℃から実験を行った。
【0052】得られた焼結体の中、本実施形態の全ての
組み合わせで傾斜機能材料が得られたが、比較例では、
温度パターンや圧力パターンを種々変更しても、全てに
クラックや割れ、変形が著しく、しかも未焼結部が残存
してしまい、使用に耐え得るものは得られなかった。
【0053】表4には、得られた焼結体の物性値と最高
焼結温度との関係が示されている。
【0054】
【表4】
【0055】なお、表4中、抵抗値は、セラミックス側
の電気抵抗を示しており、測定器の限界のために>10
GΩと表記している。
【0056】各焼結体の傾斜機能層の厚さは、全て1.
9mm〜2.4mmであった。さらに、得られた傾斜機
能材料全てを1600℃まで昇温し、窒素ガスを3.5
barまで加圧して30分間保持した後、1200℃で
1時間の熱処理を施した。
【0057】そして、それぞれの傾斜機能材料の物性値
を測定したところ、傾斜機能層の厚さが1.6mm〜
2.0mmまで減少するとともに、セラミックス側の強
度が〜Hv900からHv1200〜Hv1400程度
まで上昇し、熱伝導率も10〜15%程度上昇して18
0W/mK〜200W/mKとなった。また、傾斜機能
層、セラミックス層および金属層を電子顕微鏡を用いて
観察したところ、残留気孔が略0であり、傾斜機能層に
おいても気孔が観測されなかった。セラミックス層中に
は、添加された金属が残存しておらず、金属層中には、
添加されたセラミックスが多くとも5%以下しか残存し
ていなかった。
【0058】次いで、上記のようにして得られた傾斜機
能材料の表面を、0.3mmの厚さで銅メタライズした
後、銅の表面にニッケルめっきを施して実際に半導体チ
ップを実装し、45℃における熱特性を測定した。一
方、現在使用されている窒化アルミニウム基板にも同様
に、0.3mmの厚さで銅メタライズした後にニッケル
めっきを施して半導体Siチップを実装するとともに、
純銅のヒートシンクベースを半田で接合して比較例とし
た。比較例の窒化アルミニウムの熱伝導率は、170W
/mKであった。
【0059】この結果、本実施形態に係る傾斜機能材料
製ヒートシンク一体型絶縁基板では、平均熱伝導率が1
60W/mK〜180W/mKであったのに対し、比較
例では、110W/mK程度となり、傾斜機能材料が比
較例の1.5倍程度の値となった。さらに、過渡熱抵抗
では、比較例で0.17K/Wであったのに対し、傾斜
機能材料が0.02K/W〜0.03K/Wとなって、
比較例の1/10程度にまで低減した。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る傾斜機能材
料の製造方法では、金属組成層とセラミックス組成層と
がこれらの混合物からなる傾斜機能層を介して一体的に
設けられるため、セラミックスの利点と金属の利点とを
合わせ持った傾斜機能材料が得られる。しかも、界面か
らの剥離やクラックおよび割れ等の発生を確実に阻止す
ることができ、接合強度に優れた傾斜機能材料を得るこ
とが可能になる。さらに、過渡熱抵抗を一挙に低減し得
るとともに、平均熱伝導率が向上し、熱的信頼性に優れ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る傾斜機能材料の製造方
法における焼成パターンの説明図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モリブデンが15%〜75%、銅が3%〜
    20%、アルミニウムが2%〜10%、窒化アルミニウ
    ムが3%〜30%、マグネシウムが0.3%以下、コバ
    ルトが0.5%〜5%、ニッケルが0.5%以下、炭化
    モリブデンが5%〜30%、銀が0.3%以下、および
    炭素が0.1%〜5%の組成に設定された金属側原料粉
    末と、 窒化アルミニウムが70%〜90%、アルミニウムが5
    %〜25%、ジルコニウムが3%以下、クロムが2%以
    下、炭化タングステンが3%以下、モリブデンが2%以
    下、および炭素が1%以下の組成に設定されたセラミッ
    クス側原料粉末と、 を混合して成形体を成形する工程と、 前記成形体に焼結処理を施して、金属組成層とセラミッ
    クス組成層とが、これらの混合物からなる傾斜機能層を
    介して一体的に設けられた傾斜機能材料を得る工程と、 を有することを特徴とする傾斜機能材料の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、前記金
    属側原料粉末と前記セラミックス側原料粉末との混合粉
    末に対し、水素化物を0.1%〜5%の範囲内で添加す
    ることを特徴とする傾斜機能材料の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の製造方法において、前記水
    素化物は、水素化チタニウム、水素化ジルコニウム、水
    素化ハフニウム、水素化イットリウムおよびランタン系
    列の水素化物であることを特徴とする傾斜機能材料の製
    造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方
    法において、前記焼結処理の条件は、焼成温度が143
    0℃〜1850℃の範囲内でかつ窒素雰囲気下であるこ
    とを特徴とする傾斜機能材料の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方
    法において、前記焼結処理後に雰囲気熱処理を施すこと
    により、前記金属組成層のセラミックスを金属に転化す
    るとともに、前記セラミックス組成層の金属をセラミッ
    クスに転化することを特徴とする傾斜機能材料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方
    法において、前記金属組成層は、ヒートシンクを構成す
    る一方、前記セラミックス組成層には、半導体回路が形
    成されることを特徴とする傾斜機能材料の製造方法。
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